JPH10110305A - ヒップアップ機能を備えた衣料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒップアップ機能を有するガードルにおい
て、ヒップアップ機能が確実に得られるようにして美し
いヒップラインを出せるようにする。 【解決手段】 後身生地４は段織り生地を素材として裁
断することにより得るようにし、このうち、裾口の開口
周部に沿った部分１２が小伸度部となり、その他の部分
１３が大伸度部となるようにした。これにより、臀部の
持ち上げを確実且つ綺麗に行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ガードル、ショー
ツ、ボディスーツ、水着等の衣料であって、ヒップアッ
プ機能を具備してヒップラインを美しく見せることがで
きるようにしたものに関する。

【０００２】

【従来の技術】近時、この種、衣料の一つであるガード
ル、特に女性用として、図９に示すように後身生地５０
が、伸度の小さい紐状織面５１と伸度の大きい紐状織面
５２とを交互に配置して縞状になった段織り生地によ
り、形成されたものがある。この後身生地５０は、臀裂
の対応部位を境として左右の半片生地５０Ａ，５０Ｂ相
互が縫着されたもので、各半片生地５０Ａ，５０Ｂ間で
紐状織面５１，５２相互による縞がＶ字状を呈するよう
になっている。

【０００３】このようにすることで、臀部を、緊張と緩
和の作用を適度に分配させつつ全体として持ち上げ方向
へ引き締めるようにしていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の衣料では、伸度
の小さい紐状織面５１が臀部を強く締め付け、伸度の大
きい紐状織面５２が臀部の膨らみを許容するといった各
作用を分け合うようになるので、臀部全体としてのヒッ
プラインに、紐状織面５１，５２相互の縞がそのまま細
かな波打ちとなって現出するおそれがあった。このよう
になると、アウターへの影響も懸念されることになる。

【０００５】また、伸度の大きい紐状織面５２が臀部全
体に及んでいるので、着用時に圧迫感を受けやすく、運
動機能に劣るという欠点もあった。本発明は、上記事情
に鑑みてなされたものであって、美しいヒップラインを
だすべく確実なヒップアップが可能であり、着用感（運
動性）にも優れたヒップアップ機能を備えた衣料を提供
することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係る衣料は、伸縮自在な前身生地と、伸縮自在な後
身生地とを有したものである。すなわち、ヒップアップ
を司る後身生地は、臀部と大腿上部後面との付け根部を
経て少なくとも大腿上部側面までにわたる帯状をした左
右の各小伸度部位と、これら小伸度部位を除いた領域で
臀部を包むようになる大伸度部位とを有している。この
場合、小伸度部位と大伸度部位とは、生地の編成時に用
いる弾性糸の太さを異ならせることで伸度に違いを持た
せるようにしている。

【０００７】このようなことから、臀部の下側に対して
は小伸度部位によってあまり伸びずに大きなパワーで持
ち上げ、従って臀部の持ち上げが確実に行えるようにな
り、一方、このようにして持ち上げられた肉が、大伸度
部位により、柔軟に伸びて小さなパワーでゆとりをもっ
て優しく包み込まれるようになる。そのため、臀部全体
として美しいヒップラインを出すことができる。

【０００８】本発明に係る衣料の前身生地は、左右の鼠
蹊部に対応するＶ字帯状部位が一枚生地で形成されてお
り、このＶ字帯状部位を除いた領域で腹部を包む部位
が、二枚又はそれ以上の重ね生地で形成されている。従
って、Ｖ字帯状部位では伸度が大きく、即ち伸び易くて
収縮力（以下、この収縮力を単に「パワー」と言う）の
小さなものとなり、またその他の部位では伸度が小さ
く、即ち伸び難くてパワーが大きいことになる。

【０００９】このようなことから、左右の鼠蹊部の内側
に挟まれる下腹部等は、伸び難い重ね生地によって大き
なパワーでしっかりと押え込まれることになり、一方、
このようにして押え込まれた肉が、左右の鼠蹊部に対応
した伸び易い一枚生地により、小さなパワーでゆとりを
もって覆われるかたちとなる。そのため、腹部全体とし
て滑らかで綺麗なカーブが得られることになる。

【００１０】この前身生地と前述したヒップアップ機能
を司る後身生地とを組合わせることによって、臀部の下
側に対しては小伸度部位によってあまり伸びずに大きな
パワーで持ち上げ、従って臀部の持ち上げが確実に行え
るようになり、一方、このようにして持ち上げられた肉
が、大伸度部位により、柔軟に伸びて小さなパワーでゆ
とりをもって優しく包み込まれるようになる。そのた
め、臀部全体として美しいヒップラインを出すことがで
きる。

【００１１】従って、本発明に係る衣料では、前身生地
による腹部の押さえ込みと後身生地によるヒップアップ
とが共同して行われることになり、全体としての整体が
美しく且つバランスよくなる。なお、例えばガードルの
ように、前身生地と後身生地により大腿を通す裾口を形
成させる場合、前身生地は、Ｖ字帯状部位の内側となる
部位とＶ字帯状部位の外側で裾口に至るようになる部位
との双方を、重ね生地によって形成させるようにする。

【００１２】前身生地と後身生地との間に両者を股間部
分で繋ぐマチ部を設ける場合、このマチ部についても重
ね生地とし、そのうち外側となる部分を伸縮自在な生地
素材で形成して前身生地や後身生地との一体感を出さ
せ、内側の部分で補強作用や不透明化作用を奏させるよ
うにすればよい。また、ロングガードルのように、後身
生地に対し、大腿まわりを囲むようになる裾周り片が延
設されて、その裾周り片の延長端縁が前身生地の鼠蹊部
対応部に沿って縫着されるようになる衣料の場合、前身
生地は、左右の鼠蹊部に対応するＶ字帯状部位を一枚生
地で形成し、このＶ字帯状部位の内側となる部位だけを
重ね生地で形成させるようにする。

【００１３】そしてこの場合、後身生地においては、臀
部と大腿上部後面との付け根部から大腿上部側面にわた
る帯状部位だけでなく、この大腿上部側面から前身生地
のＶ字帯状部位へ至るように延長させた状態で、左右の
各小伸度部位を設けるようにし、その他の領域を大伸度
部位とする。これにより、Ｖ字帯状部位の両外側での伸
度を補強することが可能になる。

【００１４】なお、ガードルやロングガードルにおい
て、ウエスト部まわりには緊締用の伸縮テープ材を設け
るのが普通である。また、ガードルでは、裾口まわりに
も緊締用の伸縮テープ材を設けるのが普通である。この
ような事情に対し、前身生地は、上記したようにＶ字帯
状部位の内側や、場合によってはＶ字帯状部位の外側で
も重ね生地とされている。すなわち、ウエスト用又は裾
用の開口へ面する部分が重ね生地の該当部となる。

【００１５】そこで、このような場合、腹部や大腿に対
して過剰な圧迫感を与えるのを防止したり、良好な着心
地や動き易さ等を得たりするために、開口内の重ね生地
該当部では、緊締用伸縮テープ材を分断除去することが
好ましい。また、このようにすることで、着替えもし易
くなる等の利点がある。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図１乃至図４は、本発明に係る衣
料１をガードル（なかでも「ショートガードル」と呼ば
れるもの）に適用した場合を示している。この衣料１
は、図３に分解して示す前身生地２及びマチ部３と、図
４に分解して示す後身生地４とを、互いに所定部位で縫
着すると共に、ウエスト部まわり及び裾口まわりの各裏
面側に、緊締用伸縮テープ材５が取り付けられることで
製作されている。

【００１７】前身生地２（図３参照）は、その全体とし
て伸縮性を有したもので、左右の鼠蹊部に対応するよう
に形成されるＶ字帯状部位６と、この内側の逆三角形を
した部位に設けられる腹部押え片７と、Ｖ字帯状部位６
の両外側に沿って設けられる左右の裾口形成半片８とを
有している。また、装飾のため、例えば腹部押え片７等
に対してレース生地９が取り付けられている。

【００１８】Ｖ字帯状部位６、腹部押え片７、裾口形成
半片８は、いずれも同一の生地素材から形成されてい
る。本実施形態では、ナイロン等の合成繊維とスパンデ
ックス糸とを交編して編成したパワーネット生地を用い
てある。スパンデックス糸は７０〜２８０デニールの中
から適宜選択可能であり、本実施形態では１４０デニー
ルのものとした。

【００１９】但し、Ｖ字帯状部位６は一枚生地のまま用
いてあるのに対し、腹部押え片７では、ウエスト用の開
口に面するようになる上辺側を折り返し部とする二枚重
ねとして用いた。また裾口形成半片８についても、裾用
の開口に面するようになる外辺側を折り返し部とする二
枚重ねとして用いてある。そのため、Ｖ字帯状部位６で
は伸び易く、従って伸びの解放時に収縮しようとするパ
ワーが小さいということになり、これに対して腹部押え
片７及び裾口形成半片８では伸び難く、従ってパワーが
大きいということになる。

【００２０】このようなことから、腹部押え片７では腹
部を、また裾口形成半片８では下腹部から大腿上部前面
に至る付け根部を、それぞれしっかりと押さえ込むこと
ができる。これに対し、Ｖ字帯状部位６では、腹部押え
片７及び裾口形成半片８によって押さえ込まれた肉を優
しく包み込むようになる。一方、マチ部３は、外装片３
Ａと内装片３Ｂとを有している。外装片３Ａは、上記前
身生地２の各部と同一の生地素材によって形成されてお
り、従って伸縮性を有しており、外観上の一体感が得ら
れるようになっている。また、内装片３Ｂには綿等を用
いることで、補強作用と不透明作用とが得られるように
なっている。

【００２１】後身生地４（図４参照）は、その全体とし
て伸縮性を有したもので、左後身生地４Ａと右後身生地
４Ｂとが縫着されることで形成されている。左右の身生
地４Ａ，４Ｂを縫着する部分は、臀部のふくらみを滑ら
かなカーブで包み込むことができるように、特に上下方
向への伸びを広範囲で許容できるような縫着構造として
ある。

【００２２】これら左右の後身生地４Ａ，４Ｂは、臀部
と大腿上部後面との付け根部から大腿上部側面を経て前
身生地２の裾口形成半片８へ突き当たるまでの帯状部分
に、それぞれ、小伸度部位１２を有している。そして、
この小伸度部位１２を除いた全領域が大伸度部位１３と
されている。小伸度部位１２は、大伸度部位１３に比べ
て伸度が小さい部分である。すなわち、小伸度部位１２
は、伸びにくくパワーが大きいものとされ、反対に大伸
度部位１３は、伸び易くパワーが小さいものとされてい
る。

【００２３】このようにすることで、小伸度部位１２に
よって臀部をその下方から全体的に持ち上げるようにで
きるものである。なお、一般的な体型としては、臀部と
大腿上部後面との付け根に、下向きの段差状となるくび
れが生じている場合が多く、小伸度部位１２は、このく
びれの上方、即ち臀部側だけでなく、下方、即ち大腿側
にもある程度接触しつつ、これら両者間全体に持ち上げ
作用が及ぶような位置付けにするのが好適である。これ
であれば、持ち上げた肉が裾口からはみ出るのを確実に
防止できるものとなる。

【００２４】また、小伸度部位１２がくびれの臀部側だ
けに接触するようになると、くびれに対する大腿側の絞
り込みが顕著となり、却って大腿側に肉余りによる膨ら
みを生じさせてしまうおそれがあるので、これを防止す
るうえでも、上記のような位置付けは有益となる。小伸
度部位１２と大伸度部位１３との伸度の違いは、後身生
地４用の生地素材として段織り生地を用いることによっ
て実現できる。この段織り生地は、ナイロン等の合成繊
維とスパンデックス糸とを交編して編成したパワーネッ
ト生地であって、小伸度部位１２に相当する部位を編成
するには、７０〜２８０デニールの太さのスパンデック
ス糸を用い、大伸度部位１３に相当する部位を編成する
には、２８０〜６００デニールのスパンデックス糸を用
いるようにする。

【００２５】本実施形態では、小伸度部位１２を１４０
デニールとして実質的に前身生地２と同じものとし、大
伸度部位１３については４２０デニールとした。また小
伸度部位１２は約３．５ｃｍの幅を持たせるようにし
た。図１、図２及び図４に示すように、この衣料１にお
いて、ウエスト部まわりに設けられる伸縮テープ材５
は、前身生地２においてＶ字帯状部位６の内側となる部
分、即ち、腹部押え片７に対応する部分では分断除去さ
れている。なぜなら、腹部押え片７は重ね生地とされる
ことで伸び難く、且つパワーの大きいものとされている
ので、これ以上伸縮テープ５による緊締作用が生じない
ようにするためである。

【００２６】また、同様な理由から、裾口まわりに設け
られる伸縮テープ材５についても、前身生地２の裾口形
成半片８に対応する部分で分断除去され、その他の部分
だけに設けられるようになっている。上記構成を有する
本発明の衣料１では、臀部に対しては、後身生地４の小
伸度部位１２が大きなパワーで確実なヒップアップを可
能にし、また持ち上げた臀部を後身生地４の大伸度部位
１３が柔軟に伸びて小さなパワーでゆとりをもって優し
く包むようになる。そのうえ、後身生地４は、小伸度部
位１２及び大伸度部位１３を含めて段織り生地により形
成されていることに伴い、その全体が一枚生地であるか
ら、ヒップラインに凹凸が生じず、アウターに悪影響が
出ることも少ない。

【００２７】また、腹部に対しては、可及的に広面積に
形成された腹部押え片７や裾口形成半片８が大きなパワ
ーで押さえ込むのと同時に、これらで締め出される肉を
Ｖ字帯状部位６が小さなパワーでゆとりをもって優しく
包み込むようになるので、不快な圧迫感を与えずに、運
動性が良くなり、綺麗な整体が可能になる。図５乃至図
８は、本発明に係る衣料１をロングガードルに適用した
場合を示している。

【００２８】この実施形態では、後身生地４に対して、
左右の裾周り片１５，１６が一体に延設されている点、
及びマチ部３´における外装片３Ａ´が股下へ伸びる部
分を具備している点において、前記したショートガード
ルの実施形態と異なる。また、後身生地４において、左
右の裾周り片１５，１６を具備していることに鑑み、小
伸度部位１２の幅を１０ｃｍまで広幅化して、臀部乃至
大腿への接触面積を更に幅広く確保できるようにしてあ
る。

【００２９】そして更に、このような小伸度部位１２の
広幅化に伴い、前身生地２においてＶ字帯状部位６の両
外側に設けていた裾口形成半片８を省略して、小伸度部
位１２が直接的にＶ字帯状部位６まで達するようにし
た。このようにすることで、大腿上部前部から鼠蹊部付
近の肉の引き締めをも可能にしている。なお、この裾周
り片１５，１６の裾口まわりには、装飾用のレース生地
１８を縫着することもできるし、本発明に係る衣料１
は、ショーツ、ボディスーツ等にも適用可能なことは云
うまでもない。

【００３０】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る衣料では、臀部と大腿上部後面との付け根部を経
て大腿上部側面へわたる帯状の小伸度部位が大きなパワ
ーで臀部を確実に持ち上げ、持ち上げられた肉は大伸度
部位によってゆとりをもって優しく包み込まれるように
なる。そのため、臀部全体として美しいヒップラインを
出すことができる。しかも、後身生地は段織り生地を用
いることで一枚生地とすることができ、これによりアウ
ターへの悪影響を防止することができる。

【００３１】このようなことから、前身生地による腹部
の押さえ込みと後身生地によるヒップアップとが共同し
て行われることにより、全体としての整体が美しく且つ
バランスよくなる。前身生地におけるＶ字帯状部位の内
側等、重ね生地を用いる部分に緊締用の伸縮テープ材を
設けないようにすれば、不快な圧迫感を防止でき、良好
な着心地や動き易さ等が得られる等の利点がある。ま
た、着替えがし易くなる等の利点も得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る衣料をガードルに適用した場合を
示す正面図である。

【図２】図１に対応する背面図である。

【図３】図１の衣料に用いられる前身生地及びマチ部の
分解斜視図である。

【図４】図１の衣料に用いられる後身生地を縫着後の状
態と分解状態とにして示す斜視図である。

【図５】本発明に係る衣料をロングガードルに適用した
場合を示す正面図である。

【図６】図５に対応する背面図である。

【図７】図５の衣料に用いられる前身生地及びマチ部の
分解斜視図である。

【図８】図５の衣料に用いられる後身生地を縫着後の状
態と分解状態とにして示す斜視図である。

【図９】従来のヒップアップ機能を有したガードルを示
す背面図である。

【符号の説明】

１ 衣料 ２ 前身生地 ４ 後身生地 ５ 伸縮テープ材 ６ Ｖ字帯状部位 ７ 腹部押え片 ８ 裾口形成半片 １２ 小伸度部位 １３ 大伸度部位 １５ 裾周り片 １６ 裾周り片

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 伸縮自在な前身生地（２）と伸縮自在な
   後身生地（４）とを有する衣料であって、 前記後身生地（４）は、臀部と大腿上部後面との付け根
   部を経て少なくとも大腿上部側面までにわたる帯状をし
   た左右の各小伸度部位（１２）と、これら小伸度部位
   （１２）を除いた領域で臀部を包む大伸度部位（１３）
   とを有していることを特徴とするヒップアップ機能を備
   えた衣料。
2. 【請求項２】 伸縮自在な前身生地（２）と伸縮自在な
   後身生地（４）とを有する衣料であって、 前記前身生地（２）は、左右の鼠蹊部に対応するＶ字帯
   状部位（６）が一枚生地で形成され、該Ｖ字帯状部位
   （６）を除いた領域で腹部を包む部位（７）が重ね生地
   で形成されていると共に、前記後身生地（４）は、臀部
   と大腿上部後面との付け根部を経て少なくとも大腿上部
   側面までにわたる帯状をした左右の各小伸度部位（１
   ２）と、これら小伸度部位（１２）を除いた領域で臀部
   を包む大伸度部位（１３）とを有していることを特徴と
   するヒップアップ機能を備えた衣料。
3. 【請求項３】 伸縮自在な前身生地（２）と伸縮自在な
   後身生地（４）とを有し、且つ前身生地（２）及び後身
   生地（４）に大腿を通す裾口が形成されている衣料であ
   って、 前記前身生地（２）は、左右の鼠蹊部に対応するＶ字帯
   状部位（６）が一枚生地で形成され、該Ｖ字帯状部位
   （６）の内側となる部位（７）とＶ字帯状部位（６）の
   外側で裾口に至る部位（８）とが重ね生地で形成されて
   いると共に、前記後身生地（４）は、臀部と大腿上部後
   面との付け根部を経て少なくとも大腿上部側面までにわ
   たる帯状をした左右の各小伸度部位（１２）と、これら
   小伸度部位（１２）を除いた領域で臀部を包む大伸度部
   位（１３）とを有していることを特徴とするヒップアッ
   プ機能を備えた衣料。
4. 【請求項４】 伸縮自在な前身生地（２）と伸縮自在な
   後身生地（４）とを有し、且つ後身生地（４）には大腿
   まわりを囲むようになる裾周り片（１５，１６）が一体
   に延設されて該裾周り片（１５，１６）の延長端縁が前
   身生地（２）の鼠蹊部対応部に沿って縫着されるように
   なる衣料であって、 前記前身生地（２）は、左右の鼠蹊部に対応するＶ字帯
   状部位（６）が一枚生地で形成され、該Ｖ字帯状部位
   （６）の内側となる部位（７）が重ね生地で形成されて
   いると共に、前記後身生地（４）は、臀部と大腿上部後
   面との付け根部から大腿上部側面を経て前身生地（２）
   のＶ字帯状部位（６）までに至る帯状をした左右の各小
   伸度部位（１２）と、これら小伸度部位（１２）を除い
   た領域で臀部を包む大伸度部位（１３）とを有している
   ことを特徴とするヒップアップ機能を備えた衣料。
5. 【請求項５】 前身生地（２）においてウエスト用又は
   裾用の開口へ面する部分が前記重ね生地の該当部とされ
   るとき、上記開口の周方向に沿って設けられる緊締用伸
   縮テープ材（５）は上記重ね生地該当部で分断除去され
   ていることを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれ
   かに記載のヒップアップ機能を備えた衣料。