JPH10109632A - 車両用アンチロックブレーキ装置の液圧ユニット - Google Patents

車両用アンチロックブレーキ装置の液圧ユニット

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JPH10109632A
JPH10109632A JP26481796A JP26481796A JPH10109632A JP H10109632 A JPH10109632 A JP H10109632A JP 26481796 A JP26481796 A JP 26481796A JP 26481796 A JP26481796 A JP 26481796A JP H10109632 A JPH10109632 A JP H10109632A
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JP
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pressure
valve
line
master cylinder
check valve
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JP26481796A
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English (en)
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Itsuo Tomoigawa
逸 雄 友井川
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Jidosha Denki Kogyo KK
Original Assignee
Jidosha Denki Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプ駆動用モータを大幅に小型化して装置
全体のコンパクト化を図る。 【解決手段】 マスタシリンダ20およびホイールシリ
ンダ21の間の管路内に配置され、流路切換バルブ2か
らマスタシリンダ20に連通する管路を遮断可能なカッ
トバルブ8を備えた車両用アンチロック装置の液圧ユニ
ット1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の急制動や
雪路などの滑りやすい路面での制動時に、車輪がスリッ
プしないようにして車両を安定させる車両用アンチロッ
クブレーキ装置において、マスタシリンダとホイールシ
リンダとの間のブレーキ液圧を調圧する液圧ユニットに
関する。
【0002】
【従来の技術】車両の急制動や雪路などの滑りやすい路
面での制動時に、車輪がスリップしないようにして車両
を安定させる車両用アンチロックブレーキ装置として
は、容積変化(拡張)式や循環(環流)式の車両用アン
チロックブレーキ装置が知られている。
【0003】容積変化式の車両用アンチロックブレーキ
装置は、ブレーキ管路に対して並列に液圧ユニットが設
けられており、装置が作動すると、この液圧ユニットに
おいて、ブレーキ管路の一部の容積を大きくすることに
よってブレーキ液圧を下げてブレーキ圧力を減少させる
(減圧)制御と、容積が大きくなったブレーキ管路を維
持してブレーキ液圧を一定に保つ(保持)制御と、ブレ
ーキ管路の一部の容積を小さくすることによってブレー
キ液圧を上げてブレーキ圧力を増加させる(増圧)制御
とを繰り返し行うことによって車輪のスリップを防止す
るものであり、ブレーキ管路の容積を大きくしたり小さ
くしたりするためのパワーピストンをブレーキ管路内に
備えている。
【0004】一方、循環式の車両用アンチロックブレー
キ装置は、ホイールシリンダに繋がるブレーキ管路内の
ブレーキ液をバイパスラインに直接逃がすことによっ
て、ブレーキ液圧を減少させる(減圧)動作と、バイパ
スラインに逃がしたブレーキ液圧を一定に保つ(保持)
動作と、減圧制御によって減圧されたブレーキ液をポン
プ駆動用モータによって駆動されるポンプにより、ブレ
ーキ操作によって増加しているマスタシリンダ圧以上に
加圧(増圧)したうえで環流させる動作とを繰り返し行
うことによって車輪のスリップを防止する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した容積変化式の
車両用アンチロックブレーキ装置においては、作動時
に、高圧のブレーキ液を蓄積したアキュムレータと、ポ
ンプ駆動用モータによって駆動されるポンプとによって
パワーピストンを移動させるため、アキュムレータが設
定圧以上になった時にのみポンプ駆動用モータが作動す
ればよく、したがって、ポンプ駆動用モータに要求され
る時間的な定格が短いので、循環式に比べ、ポンプ駆動
用モータの小型化が可能になっているが、パワーピスト
ンやアキュムレータを小型化することが難しいため、装
置全体のコンパクト化が図り難い。
【0006】これに対して、循環式の車両用アンチロッ
クブレーキ装置では、構造が簡素なため、小型で低価格
になるが、ポンプがマスタシリンダと直接連通接続され
ているため、装置が作動中は、次の減圧制御が行われる
までのわずかな時間で、減圧されたブレーキ液を、ブレ
ーキ操作によって増加しているマスタシリンダ圧以上に
まで増加させる必要があり、それによって、ポンプ駆動
用モータに要求されるトルク特性の定格が高く、また、
装置が作動中は、連続的に作動させる必要があるため、
ポンプ駆動用モータに要求される時間的な定格が長くな
り、結果的に、ポンプ駆動用モータ単体の小型化が難し
く、装置全体のコンパクト化を図る上での障害となって
いた。
【0007】また、特開昭62−12452号公報に
は、上記したポンプ駆動用モータに要求される時間的な
定格を短くするため、ブレーキ液の貯液量の有無を検出
することによって、ブレーキ液が無いときに、ポンプ駆
動用モータの作動を停止するようにした車両用アンチロ
ックブレーキ装置が開示されているが、上記公報に開示
された車両用アンチロックブレーキ装置では、ポンプ駆
動用モータの作動時間を単純に短くするものである。
【0008】
【発明の目的】この発明に係わる車両用アンチロック装
置の液圧ユニットは、マスタシリンダに連通される管路
を遮断することによって、減圧された圧力媒体を、ブレ
ーキ操作によって圧力が増加しているマスタシリンダ圧
以上にまで増加させる必要をなくして、ポンプ駆動用モ
ータに要求されるトルク特性を低くすることができ、結
果的に、ポンプ駆動用モータを大幅に小型化して装置全
体のコンパクト化が図れる車両用アンチロック装置の液
圧ユニットを提供することを目的としている。
【0009】
【発明の構成】
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
わる車両用アンチロックブレーキ装置の液圧ユニットで
は、マスタシリンダおよびホイールシリンダに連通接続
された管路内に配置された車両用アンチロックブレーキ
装置の液圧ユニットであって、制動時の車輪のスリップ
状態を監視し、車輪のスリップの状態によって制御信号
を発生するコントローラと、コントローラが発生した制
御信号により、マスタシリンダ、ホイールシリンダ、リ
ザーバ間の流路を切換える流路切換バルブと、流路切換
バルブから送給された圧力媒体を貯蔵可能なリザーバ
と、コントローラが発生した制御信号により作動するポ
ンプ駆動用モータを有し、ポンプ駆動用モータの作動に
よりリザーバに貯蔵された圧力媒体をマスタシリンダ側
の管路に加圧送給するポンプと、リザーバ、ポンプ間の
管路内に配置され、圧力媒体をリザーバからポンプ側に
送給可能な第1のチェックバルブと、ポンプ、マスタシ
リンダ間の管路内に配置され、圧力媒体をポンプからマ
スタシリンダ側に送給可能な第2のチェックバルブと、
第2のチェックバルブおよび流路切換バルブとマスタシ
リンダとの間の管路を遮断可能なカットバルブを備えて
いる構成としたことを特徴としている。
【0011】この発明の請求項2に係わる車両用アンチ
ロックブレーキ装置の液圧ユニットでは、流路切換バル
ブは、非制御時に、ホイールシリンダ側の管路をカット
バルブに連通接続し、制御中の減圧時に、ホイールシリ
ンダ側の管路をリザーバに連通接続し、制御中の保持時
に、ホイールシリンダ側の管路をカットバルブおよびリ
ザーバから遮断し、制御中の増圧時に、ホイールシリン
ダ側の管路をカットバルブおよび第2のチェックバルブ
に連通接続する切換動作を行い、カットバルブには、流
路切換バルブおよび第2のチェックバルブに連通接続さ
れた接続部を有していてマスタシリンダと流路切換バル
ブとの間の管路内に配置された圧力媒体室と、コントロ
ーラが発生した制御信号により磁力を発生するソレノイ
ドコイルと、圧力媒体室に有する接続部に対して弁体を
常開状態に付勢する戻しばねと、ソレノイドコイルが発
生した磁力により圧力媒体室に有する接続部を戻しばね
に抗して閉塞可能な弁体を有し、カットバルブは、制御
中の減圧時に、ホイールシリンダ側の管路がリザーバに
連通接続されてから、予め定められた時間の後に、マス
タシリンダ側の管路を流路切換バルブ側の管路から遮断
し、制御中は、カットバルブと流路切換バルブとの間の
圧力媒体の圧力を、ホイールシリンダ側の管路内の圧力
媒体の圧力よりも予め定められた値だけ高くして制御を
行う構成としたことを特徴としている。
【0012】この場合、制御が開始され、ホイールシリ
ンダ側の管路がリザーバに連通接続されてから、予め定
められた時間の後に、カットバルブにより、マスタシリ
ンダ側の管路が流路切換バルブ側の管路から遮断される
ため、従来のもののように、低μ路や高μ路に拘らず、
低圧のリザーバ圧からブレーキ操作の踏力によって高圧
になっているマスタシリンダ圧まで、ポンプ駆動用モー
タによって、圧力媒体を常時加圧送給する必要がなくな
る。
【0013】この発明の請求項3に係わる車両用アンチ
ロックブレーキ装置の液圧ユニットでは、第2のチェッ
クバルブおよびマスタシリンダに連通接続された第1の
短絡管路と、第1の短絡管路内に配置され、圧力媒体を
第2のチェックバルブからマスタシリンダ側に送給可能
な第3のチェックバルブを備えている構成としたことを
特徴としている。
【0014】この場合、制御が開始され、ホイールシリ
ンダ側の管路がリザーバに連通接続されてから、予め定
められた時間の後に、カットバルブにより、マスタシリ
ンダ側の管路が流路切換バルブ側の管路から遮断される
ため、従来のもののように、低μ路や高μ路に拘らず、
低圧のリザーバ圧からブレーキ操作の踏力によって高圧
になっているマスタシリンダ圧まで、ポンプ駆動用モー
タによって、圧力媒体を常時加圧送給する必要がなくな
る。そして、制御中の減圧時に、減圧時間が長く続き、
流路切換バルブ側の管路内の圧力媒体の圧力がマスタシ
リンダ側の管路内の媒体圧力を越えた時に、第3のチェ
ックバルブにより、第2のチェックバルブからマスタシ
リンダ側に圧力媒体を送給することによって流路切換バ
ルブ側の管路内で高圧になっている圧力媒体を逃がすよ
うにしているため、第3のチェックバルブによって、流
路切換バルブ側の管路内の圧力が予め定められた値を越
えることがない。
【0015】この発明の請求項4に係わる車両用アンチ
ロックブレーキ装置の液圧ユニットでは、第3のチェッ
クバルブは、制御中の減圧時に、流路切換バルブ側の管
路内の圧力媒体の圧力がマスタシリンダ側の管路内の圧
力媒体の圧力を越えた時に開成する構成としたことを特
徴としている。
【0016】この場合、制御が開始され、ホイールシリ
ンダ側の管路がリザーバに連通接続されてから、予め定
められた時間の後に、カットバルブにより、マスタシリ
ンダ側の管路が流路切換バルブ側の管路から遮断される
ため、従来のもののように、低μ路や高μ路に拘らず、
低圧のリザーバ圧からブレーキ操作の踏力によって高圧
になっているマスタシリンダ圧まで、ポンプ駆動用モー
タによって、圧力媒体を常時加圧送給する必要がなくな
る。そして、制御中の減圧時に、減圧時間が長く続き、
流路切換バルブ側の管路内の圧力媒体の圧力がマスタシ
リンダ側の管路内の圧力媒体の圧力を越えた時に第3の
チェックバルブが開成することによって、流路切換バル
ブ側の管路内の媒体圧力を下げる。
【0017】この発明の請求項5に係わる車両用アンチ
ロックブレーキ装置の液圧ユニットでは、第2のチェッ
クバルブ、カットバルブ間の管路内に配置されたアキュ
ムレータと、アキュムレータ、カットバルブ間の管路内
に配置され、予め定められた値を越えるまで圧力媒体を
アキュムレータ内に保持可能な第4のチェックバルブを
備えている構成としたことを特徴としている。
【0018】この場合、制御が開始され、ホイールシリ
ンダ側の管路がリザーバに連通接続されてから、予め定
められた時間の後に、カットバルブにより、マスタシリ
ンダ側の管路が流路切換バルブ側の管路から遮断される
ため、従来のもののように、低μ路や高μ路に拘らず、
低圧のリザーバ圧からブレーキ操作の踏力によって高圧
になっているマスタシリンダ圧まで、ポンプ駆動用モー
タによって、圧力媒体を常時加圧送給する必要がなくな
る。そして、制御中の減圧時に、リザーバに貯蔵され、
ポンプ駆動用モータにより駆動されたポンプによって加
圧送給された圧力媒体はアキュムレータ内に蓄積され、
このアキュムレータ内の圧力が流路切換バルブ側の管路
内の圧力を越えるまで第4のチェックバルブによってア
キュムレータ内に保持されるため、流路切換バルブ側の
管路内の圧力が制御開始と同時に高くなることはない。
【0019】この発明の請求項6に係わる車両用アンチ
ロックブレーキ装置の液圧ユニットでは、第4のチェッ
クバルブは、制御中の減圧時に、リザーバに貯蔵され、
ポンプによりアキュムレータに蓄積された圧力媒体の圧
力が流路切換バルブ側の管路内の圧力媒体の圧力を越え
るまで閉成する構成としたことを特徴としている。
【0020】この場合、制御が開始され、ホイールシリ
ンダ側の管路がリザーバに連通接続されてから、予め定
められた時間の後に、カットバルブにより、マスタシリ
ンダ側の管路が流路切換バルブ側の管路から遮断される
ため、従来のもののように、低μ路や高μ路に拘らず、
低圧のリザーバ圧からブレーキ操作の踏力によって高圧
になっているマスタシリンダ圧まで、ポンプ駆動用モー
タによって、圧力媒体を常時加圧送給する必要がなくな
る。そして、制御中の減圧時に、リザーバに貯蔵され、
ポンプ駆動用モータにより駆動されたポンプによって加
圧送給された圧力媒体はアキュムレータ内に蓄積され、
このアキュムレータ内の圧力が流路切換バルブ側の管路
内の圧力を越えるまで第4のチェックバルブが閉成する
ことによって、圧力媒体をアキュムレータ内に蓄積する
ため、流路切換バルブ側の管路内の圧力が制御開始と同
時に高くならない。
【0021】この発明の請求項7に係わる車両用アンチ
ロックブレーキ装置の液圧ユニットでは、アキュムレー
タおよびマスタシリンダに連通接続された第2の短絡管
路と、第2の短絡管路内に配置され、圧力媒体をアキュ
ムレータからマスタシリンダ側に送給可能な第5のチェ
ックバルブを備えている構成としたことを特徴としてい
る。
【0022】この場合、制御が開始され、ホイールシリ
ンダ側の管路がリザーバに連通接続されてから、予め定
められた時間の後に、カットバルブにより、マスタシリ
ンダ側の管路が流路切換バルブ側の管路から遮断される
ため、従来のもののように、低μ路や高μ路に拘らず、
低圧のリザーバ圧からブレーキ操作の踏力によって高圧
になっているマスタシリンダ圧まで、ポンプ駆動用モー
タによって、圧力媒体を常時加圧送給する必要がなくな
る。そして、制御中の減圧時に、リザーバに貯蔵され、
ポンプ駆動用モータにより駆動されたポンプによって加
圧送給された圧力媒体はアキュムレータ内に蓄積され、
このアキュムレータ内の圧力が流路切換バルブ側の管路
内の圧力を越えるまで第4のチェックバルブによってア
キュムレータ内に保持されるため、流路切換バルブ側の
管路内の圧力が制御開始と同時に高くなることはなく、
制御中の減圧時に、減圧時間が長く続き、流路切換バル
ブ側の管路内およびアキュムレータ内の圧力媒体の圧力
がマスタシリンダ側の管路内の圧力媒体の圧力を越えた
際に第5のチェックバルブがアキュムレータからマスタ
シリンダ側に圧力媒体を送給することによって、流路切
換バルブ側の管路内の圧力媒体の圧力を下げる。
【0023】この発明の請求項8に係わる車両用アンチ
ロックブレーキ装置の液圧ユニットでは、第5のチェッ
クバルブは、制御中の減圧時に、リザーバに貯蔵され、
ポンプによりアキュムレータに蓄積された圧力媒体の圧
力がマスタシリンダ側の管路内の圧力媒体の圧力を越え
た際に開成する構成としたことを特徴としている。
【0024】この場合、制御が開始され、ホイールシリ
ンダ側の管路がリザーバに連通接続されてから、予め定
められた時間の後に、カットバルブにより、マスタシリ
ンダ側の管路が流路切換バルブ側の管路から遮断される
ため、従来のもののように、低μ路や高μ路に拘らず、
低圧のリザーバ圧からブレーキ操作の踏力によって高圧
になっているマスタシリンダ圧まで、ポンプ駆動用モー
タによって、圧力媒体を常時加圧送給する必要がなくな
る。そして、制御中の減圧時に、リザーバに貯蔵され、
ポンプ駆動用モータにより駆動されたポンプによって加
圧送給された圧力媒体はアキュムレータ内に蓄積され、
このアキュムレータ内の圧力が流路切換バルブ側の管路
内の圧力を越えるまで第4のチェックバルブによってア
キュムレータ内に保持されるため、流路切換バルブ側の
管路内の圧力が制御開始と同時に高くなることはなく、
制御中の減圧時に、減圧時間が長く続き、流路切換バル
ブ側の管路内およびアキュムレータ内の圧力媒体の圧力
がマスタシリンダ側の管路内の圧力媒体の圧力を越えた
際に第5のチェックバルブが開成することによって、ア
キュムレータからマスタシリンダ側に圧力媒体を戻し
て、流路切換バルブ側の管路内の圧力媒体の圧力を下げ
る。
【0025】この発明の請求項9に係わる車両用アンチ
ロックブレーキ装置の液圧ユニットでは、アキュムレー
タには、主蓄圧室と、戻しばねが収容された補助蓄圧室
と、戻しばねが係止されていて主蓄圧室の圧力媒体の圧
力が大きくなると、補助蓄圧室の容積を小さくするよう
に移動可能な隔壁とが設けられており、主蓄圧室に第2
のチェックバルブおよび第4のチェックバルブが連通接
続され、主蓄圧室の圧力媒体の圧力が大きくなった際に
主蓄圧室に連通可能にして第2の短絡管路が接続されて
いる構成としたことを特徴としている。
【0026】この場合、制御が開始され、ホイールシリ
ンダ側の管路がリザーバに連通接続されてから、予め定
められた時間の後に、カットバルブにより、マスタシリ
ンダ側の管路が流路切換バルブ側の管路から遮断される
ため、従来のもののように、低μ路や高μ路に拘らず、
低圧のリザーバ圧からブレーキ操作の踏力によって高圧
になっているマスタシリンダ圧まで、ポンプ駆動用モー
タによって、圧力媒体を常時加圧送給する必要がなくな
る。そして、制御中の減圧時に、リザーバに貯蔵され、
ポンプ駆動用モータにより駆動されたポンプによって加
圧送給された圧力媒体はアキュムレータの主蓄圧室内に
蓄積され、この主蓄圧室内の圧力が流路切換バルブ側の
管路内の圧力を越えるまで第4のチェックバルブによっ
てアキュムレータ内に保持されるため、流路切換バルブ
側の管路内の圧力が制御開始と同時に高くなることはな
く、制御中の減圧時に、減圧時間が長く続き、流路切換
バルブ側の管路内およびアキュムレータの主蓄圧室内の
圧力媒体の圧力がマスタシリンダ側の管路内の圧力媒体
の圧力を越えると、隔壁が主蓄圧室を第2の短絡管路に
連通接続し、第5のチェックバルブが開成することによ
って、アキュムレータの主蓄圧室からマスタシリンダ側
に圧力媒体を戻して、流路切換バルブ側の管路内の圧力
媒体の圧力を下げる。
【0027】
【発明の作用】この発明の請求項1に係わる車両用アン
チロックブレーキ装置の液圧ユニットにおいて、制御が
開始され、ホイールシリンダ側の管路がリザーバに連通
接続されてから、予め定められた時間の後に、カットバ
ルブにより、マスタシリンダ側の管路が流路切換バルブ
側の管路から遮断されるため、従来のもののように、低
μ路や高μ路に拘らず、低圧のリザーバ圧からブレーキ
操作の踏力によって高圧になっているマスタシリンダ圧
まで、ポンプ駆動用モータによって常時加圧送給する必
要がなくなり、作動圧よりも少し高い圧力に設定された
流路切換バルブ側の管路内の圧力まで圧力媒体を昇圧す
るだけでよく、特に、制御が最も必要とされる低μ路で
のポンプ駆動用モータに対する負荷が低減されるものと
なる。
【0028】この発明の請求項2、請求項3、請求項
4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項
9に係わる車両用アンチロックブレーキ装置において
も、請求項1と同様にして、ポンプ駆動用モータに対す
る負荷が低減される。
【0029】
【実施例】図1ないし図5にはこの発明に係わる車両用
アンチロックブレーキ装置の液圧ユニットの第1実施例
が示されている。
【0030】図1に示される車両用アンチロックブレー
キ装置の液圧ユニット1は、マスタシリンダ20とホイ
ールシリンダ21との管路内に配置されており、流路切
換バルブ2、リザーバ3、ポンプ駆動用モータ4を有す
るポンプ5、第1のチェックバルブ6、第2のチェック
バルブ7、カットバルブ8から構成され、流路切換バル
ブ2、ポンプ駆動用モータ4、カットバルブ8がコント
ローラ22に電気的に接続されている。一般的に、ブレ
ーキ装置は、前輪、後輪の2系統に分割されているた
め、車両用アンチロックブレーキ装置も2系統になって
いるが、図には1系統のみが示されている。
【0031】流路切換バルブ2には、ケース2a内にプ
ランジャ移動部2bが形成されており、このプランジャ
移動部2bの一方側にソレノイドコイル2cが設けられ
ている。ソレノイドコイル2cは後述するコントローラ
22に電気的に接続されているため、コントローラ22
が発生した減圧制御信号、保持制御信号、増圧制御信号
の各制御信号によってプランジャ2eを吸引し、第1の
位置、第2の位置に移動させる。
【0032】流路切換バルブ2のプランジャ移動部2b
には、カットバルブ管路10とリザーバ管路11とホイ
ールシリンダ管路12とが連通接続されている。カット
バルブ管路10は、後述するカットバルブ8に連通接続
され、リザーバ管路11は後述するリザーバ3に連通接
続され、ホイールシリンダ管路12はホイールシリンダ
21に連通接続されている。
【0033】プランジャ移動部2b内には、貫通形成さ
れた流路2dを有するプランジャ2eが収容されてお
り、このプランジャ2eは、戻しばね2fによってプラ
ンジャ移動部2bの他方側に付勢されている。
【0034】流路切換バルブ2は、後述するコントロー
ラ22より減圧制御信号、保持制御信号、増圧制御信号
の各制御信号が与えられない通常状態では、図1に示さ
れるように、プランジャ2eが復帰位置にあり、プラン
ジャ2eの流路2dがホイールシリンダ管路12に連通
接続されるため、カットバルブ管路10をホイールシリ
ンダ管路12に連通接続して、圧力媒体(以下、ブレー
キ液と称する。)をカットバルブ管路10からホイール
シリンダ管路12に送給可能にする。
【0035】また、流路切換バルブ2は、コントローラ
22から減圧制御信号が供給されると、図2に示される
ように、ソレノイドコイル2cが発生した磁力によって
プランジャ2eが復帰位置から最も離れた第1の位置ま
で移動して保持されるため、カットバルブ管路10を遮
断して、ホイールシリンダ管路12をリザーバ管路11
に連通接続し、ブレーキ液をホイールシリンダ管路12
からリザーバ管路11に送給可能としてホイールシリン
ダ管路12内の圧力を減圧する。
【0036】そして、流路切換バルブ2は、コントロー
ラ22から減圧制御信号の後に発生した保持制御信号が
与えられると、図3に示されるように、ソレノイドコイ
ル2cが発生した磁力によってプランジャ2eが第1の
位置よりも復帰位置に近い第2の位置まで移動して保持
されるため、カットバルブ管路10、リザーバ管路1
1、ホイールシリンダ管路12のいずれも遮断してホイ
ールシリンダ管路12内の圧力を減圧した値に保持す
る。
【0037】そしてまた、流路切換バルブ2は、コント
ローラ22から保持制御信号の後に発生した増圧制御信
号(カットオフ制御信号)が与えられると、図4に示さ
れるように、ソレノイドコイル2cが消磁されるため、
戻しばね2fの弾性復元力により、プランジャ2eが復
帰位置まで戻り移動して保持されるため、プランジャ2
eの流路2dがホイールシリンダ管路12に連通接続し
て、カットバルブ管路10をホイールシリンダ管路12
に連通接続し、ブレーキ液をカットバルブ管路10から
ホイールシリンダ管路12に送給可能にする。このと
き、カットバルブ管路10内のブレーキ液の圧力は、後
述するポンプ5が作動することによって、コントローラ
22より減圧制御信号が与えられた時よりもある値だけ
高く設定されるようになっているため、ホイールシリン
ダ管路12に、当初よりも増圧されたブレーキ液が送給
される。流路切換バルブ2は、ソレノイドコイル2cに
対する非通電時にプランジャ2eが復帰位置に戻される
ため、万が一に、バッテリ上り等が発生したとしても、
通常の制動を行なえる。
【0038】リザーバ3は、前述したリザーバ管路11
に連通接続されているため、コントローラ22から流路
切換バルブ2に減圧制御信号が供給されることによっ
て、プランジャ2eが第1の位置において保持される
と、ホイールシリンダ管路12から送給されたブレーキ
液を一時的に貯蔵する。リザーバ3に貯蔵されるブレー
キ液の容量は、制御中一定ではない。リザーバ3に貯蔵
されたブレーキ液は、後述する第1のチェックバルブ6
および第2のチェックバルブ7を介してポンプ5により
カットバルブ管路10に戻される。リザーバ管路11に
は第1のチェックバルブ6が連通接続されている。
【0039】第1のチェックバルブ6は、流路がポンプ
5の流体吸入側に連通接続されているため、リザーバ管
路11からのブレーキ液をポンプ5にのみ送給可能な逆
止弁(インレットバルブ)である。この第1のチェック
バルブ6は、前述した流路切換バルブ2に対してコント
ローラ22から減圧制御信号が供給されることによっ
て、ブレーキ液がホイールシリンダ管路12からリザー
バ管路11に送給されてリザーバ3に貯蔵され、コント
ローラ22からの減圧制御信号によって後述するポンプ
5が作動を開始することによって開成し、ホイールシリ
ンダ21、リザーバ管路11、リザーバ3内のブレーキ
液をポンプ5に送給する。
【0040】ポンプ5は、流体吐出側が後述する第2の
チェックバルブ7に連通接続されており、ポンプ駆動用
モータ4に有する図示しないブラシが後述するコントロ
ーラ22に電気的に接続されているため、コントローラ
22より、流路切換バルブ2に対する減圧制御信号が発
生してから予め定められた時間の後に発生された駆動制
御信号により作動を開始し、その後も、コントローラ8
よりの保持制御信号、増圧制御信号の発生時間に対応し
て発生される駆動制御信号によってポンプ駆動用モータ
4が連続的に作動して、ホイールシリンダ21、リザー
バ管路11、リザーバ3内のブレーキ液を第1のチェッ
クバルブ6を通じ吸引して第2のチェックバルブ7に加
圧送給し、第2のチェックバルブ7を通じてカットバル
ブ管路10内のブレーキ液の圧力を所定の作動圧の値よ
りも少しだけ高い値にする。
【0041】第2のチェックバルブ7は、流路がカット
バルブ管路10に連通接続されているため、ポンプ5よ
り吐出したブレーキ液をカットバルブ管路10にのみ送
給可能な逆止弁(アウトレットバルブ)である。この第
2のチェックバルブ7は、コントローラ22からの減圧
制御信号によってポンプ5が作動を開始することによっ
て開成し、コントローラ22が減圧制御信号、保持制御
信号、増圧制御信号を発生している間にポンプ駆動用モ
ータ4が連続的に作動することによって、ホイールシリ
ンダ21、リザーバ管路11、リザーバ3内のブレーキ
液をカットバルブ管路10に送給する。
【0042】一方、カットバルブ8には、図5に示され
るように、ケース8aの内側にソレノイドコイル収容部
8bが形成されているとともに、ケース8aの下部に丸
孔状をなす第1の接続部(接続部)8cおよび第2の接
続部8dが形成されている。第1の接続部8cはカット
バルブ管路10に連通接続され、第2の接続部8dはマ
スタシリンダ21内に連通接続されたマスタシリンダ管
路23に連通接続されている。
【0043】カットバルブ8のソレノイドコイル収容部
8bには、ソレノイドコイル8eが収容されており、こ
のソレノイドコイル8eに有するボビン8fの中央部に
プランジャ戻しばね8hを介してプランジャ8gが移動
可能に挿入されている。プランジャ8gは、プランジャ
戻しばね8hによって、第1の接続部8cと第2の接続
部8dとのあいだに弁体戻しばね8jを介して配置され
た弁体8iを押圧しているため、弁体8iを常開状態に
配置する。
【0044】カットバルブ8は、ソレノイドコイル8e
のボビン8fに巻回された図示しないコイル巻線がコン
トローラ22に電気的に接続されているため、流路切換
バルブ2に対してコントローラ22から減圧制御信号が
供給されることによって、カットバルブ管路10が遮断
されるとともに、ホイールシリンダ管路12がリザーバ
管路11に連通接続されて、ブレーキ液がホイールシリ
ンダ管路12からリザーバ管路11に送給されてホイー
ルシリンダ管路12内の圧力を減圧する減圧制御が開始
されてから、予め定められた時間の後に、ソレノイドコ
イル8eのコイル巻線にコントローラ22よりの閉塞制
御信号が供給されることによって、弁体8iが第1の接
続部8cを閉塞して、マスタシリンダ管路23をカット
バルブ管路10から遮断する機能をもつ。マスタシリン
ダ管路23がカットバルブ管路10から遮断されること
によって、ブレーキペダル25の操作によって上昇して
いるマスタシリンダ管路23内の圧力がカットバルブ管
路10に対してかかることはない。カットバルブ8は、
通常時に、ソレノイドコイル8eのコイル巻線に対する
閉塞制御信号が供給されることはないので、第1の接続
部8cが第2の接続部8dに連通接続されるため、マス
タシリンダ管路23からカットバルブ管路10にブレー
キ液を送給可能とする。カットバルブ8は、弁体8iが
常開であるため、万が一に、バッテリ上り等が発生した
としても、通常の制動を行なえる。
【0045】コントローラ22は、車輪26(前輪(右
前輪、左前輪)あるいは後輪(右後輪、左後輪))に取
付けられた回転センサ24から送られてくる正弦波電圧
信号が与えられることによって、車輪26の現在回転速
度、疑似車速を演算し、車輪のスリップ状態を間接的に
常時監視し、減圧制御信号、保持制御信号、増圧制御信
号を1サイクルとして繰り返し発生する機能をもつ。回
転センサ24は、図示しないが、車輪26の回転部分に
結合されたセンサロータのまわりに、磁束発生用の磁石
が非接触で配置されており、センタロータが車輪26と
ともに回転する際に、センタロータに有する歯の山部と
谷部とが切替わることによって、磁石が発生した磁束の
変化をコイルによって正弦波電圧信号に変える。磁束の
変化は車輪26の回転速度に比例するため、正弦波電圧
信号の周波数も車輪26の回転速度に比例する。
【0046】コントローラ22は、車両が予め定められ
た速度(例えば、10Km/h)を越えて走行している際
に、ブレーキペダル25が操作された際に、車輪26が
スリップを始めると、第1の制御信号線22aを通じて
流路切換バルブ2に対してプランジャ2eを第1の位置
まで移動して保持するための減圧制御信号を与え、減圧
制御信号を発生してから、予め定められた時間の後に、
第2の制御信号線22bを通じてカットバルブ8に対し
て閉塞制御信号を与えるとともに、第3の制御信号線2
2cを通じてポンプ駆動用モータ4に対して駆動制御信
号を供給する。減圧制御信号は車輪26のスリップ時間
が長いと、その時間に応じて発生時間も長くなり、これ
に反して、スリップ時間が短いと、発生時間も短くな
る。コントローラ22は、車両が予め定められた速度を
越えていない際に、ブレーキ操作があって、車輪26が
スリップを始めたとしても、上記の各制御信号は発生し
ない。
【0047】コントローラ22は、減圧制御信号を発生
した後に、流路切換バルブ2に対してプランジャ2eを
第2の位置まで移動して保持するための保持制御信号を
与える。保持制御信号を発生してからも、カットバルブ
8に対する閉塞制御信号およびポンプ駆動用モータ4に
対する駆動制御信号は継続して発生される。
【0048】コントローラ22は、保持制御信号を発生
した後に、流路切換バルブ2に対してプランジャ2eを
復帰位置まで戻し移動するための増圧制御信号を与え
る。増圧制御信号を発生してからも、カットバルブ8に
対する閉塞制御信号およびポンプ駆動用モータ4に対す
る駆動制御信号は継続して発生される。ここで、増圧制
御信号が流路切換バルブ2に与えられることによって、
ポンプ5により、当初よりも増圧されたブレーキ液がカ
ットバルブ管路10内に送給されるが、その際のブレー
キ液の圧力を越えた値の圧力が必要な場合、コントロー
ラ22は、カットバルブ8に対する閉塞制御信号を一旦
カットオフして、ブレーキ操作によって増圧されたブレ
ーキ液をマスタシリンダ管路23からカットバルブ管路
10に送給することによって、新たな作動圧に基づいた
差圧を設定するようになっている。
【0049】このとき、ポンプ駆動用モータ4は、コン
トローラ22より流路切換バルブ2に対する減圧制御信
号が発生してから予め定められた時間の後に発生された
駆動制御信号により作動を開始して、その後も、コント
ローラ8よりの保持制御信号、増圧制御信号の発生時間
に対応して発生される駆動制御信号によって連続的に作
動するが、駆動制御信号と同時にコントローラ22より
発生した閉塞制御信号によりカットバルブ8がマスタシ
リンダ管路23をカットバルブ管路10から遮断するた
め、ブレーキペダル25の操作時の踏力によって高圧に
なっているマスタシリンダ管路23に同調させるため
に、短い時間で、しかも高トルクでカットバルブ管路1
0に対して加圧したブレーキ液を送給する必要がない。
【0050】このような構造を有する車両用アンチロッ
クブレーキ装置の液圧ユニット1は、カットバルブ8の
第2の接続部8dがマスタシリンダ管路23に連通接続
され、流路切換バルブ2がホイールシリンダ管路12に
連通接続され、コントローラ22に有する第1の制御信
号線22aが流路切換バルブ2に有するソレノイドコイ
ル2cに電気的に接続され、コントローラ22に有する
第2の制御信号線22bがカットバルブ8のソレノイド
コイル8eに有するコイル巻線に電気的に接続され、コ
ントローラ22に有する第3の制御信号線22cがポン
プ駆動用モータ4に有する図示しないブラシに電気的に
接続されることによって、車体に搭載される。
【0051】図示しないイグニションスイッチがオン状
態になることによって、コントローラ22は、電源電流
が供給されて、動作待機の状態となる。
【0052】車両が走行中にブレーキ操作が行われ、車
輪26がスリップしていないと、図1に示されるよう
に、車輪26の回転速度に比例した高い周波数の正弦波
電圧信号が回転センサ24より与えられるため、コント
ローラ22は、減圧制御信号、保持制御信号、増圧制御
信号のいずれも発生しない。このとき、流路切換バルブ
2は、プランジャ2eが復帰位置にあり、カットバルブ
管路10をホイールシリンダ管路12に連通させてお
り、カットバルブ8は、弁体8iが第2の接続部8dを
第1の接続部8cに連通している。そのため、ブレーキ
ペダル25の操作により、マスタシリンダ20によって
加圧されたブレーキ液が、マスタシリンダ管路23、カ
ットバルブ8の第2の接続部8d、カットバルブ8の第
1の接続部8c、カットバルブ管路10、流路切換バル
ブ2のプランジャ移動部2b、プランジャ2eに有する
流路2d、ホイールシリンダ管路12、ホイールシリン
ダ21に送給されることによって、ブレーキペダル25
の踏力に比例して発生するブレーキ液の圧力によりホイ
ールシリンダ21が車輪26を制動する。このとき、ポ
ンプ駆動用モータ4は、コントローラ22より駆動制御
信号が与えられないので作動することはない。
【0053】車両が予め定められた速度(例えば、10
Km/h)を越えて走行している際に、ブレーキペダル25
が操作され、車輪26がスリップを始めると、図2に示
されるように、回転センサ24より、車輪26の回転速
度に比例した低い周波数の正弦波電圧信号がコントロー
ラ22に与えられるため、コントローラ22が減圧制御
信号を発生する。
【0054】減圧制御信号により、流路切換バルブ2
は、プランジャ2eが復帰位置から第1の位置まで移動
して保持されるため、カットバルブ管路10を遮断し
て、ホイールシリンダ管路12をリザーバ管路11に連
通接続し、ブレーキ液をホイールシリンダ管路12から
リザーバ管路11に送給してホイールシリンダ管路12
内の圧力を減圧する。
【0055】コントローラ22は、減圧制御信号を発生
してから、予め定められた時間の後に、カットバルブ8
に閉塞制御信号を与えるため、カットバルブ8は、弁体
8iが第1の接続部8cを閉塞して、マスタシリンダ管
路23をカットバルブ管路10から遮断する。同時に、
コントローラ22は、ポンプ駆動用モータ4に駆動制御
信号を供給するため、ポンプ駆動用モータ4が作動し、
ホイールシリンダ21、リザーバ管路11、リザーバ3
内のブレーキ液が第1のチェックバルブ6を通じて吸引
されて第2のチェックバルブ7に加圧送給され、第2の
チェックバルブ7を通って送給されたブレーキ液により
カットバルブ管路10内の圧力が上昇する。このとき、
カットバルブ8の弁体8iが第1の接続部8cを閉塞し
て、マスタシリンダ管路23をカットバルブ管路10か
ら遮断しているため、ポンプ駆動用モータ4は、第2の
チェックバルブ7からカットバルブ8の第1の接続部8
cまでのカットバルブ管路10内の容積に応じて、増圧
制御時に必要な圧力までブレーキ液の圧力を昇圧するだ
けでよい。
【0056】コントローラ22は、減圧制御信号を発生
した後に保持制御信号を発生し、流路切換バルブ2は、
この保持制御信号により、図3に示されるように、プラ
ンジャ2eが第1の位置から第2の位置まで移動して保
持されるため、カットバルブ管路10、リザーバ管路1
1、ホイールシリンダ管路12のいずれも遮断されてホ
イールシリンダ管路12内のブレーキ液の圧力が減圧し
た値に保持される。
【0057】コントローラ22は、保持制御信号を発生
した後に増圧制御信号を発生し、流路切換バルブ2は、
この増圧制御信号により、図4に示されるように、プラ
ンジャ2eが復帰位置まで戻り移動して保持されるた
め、カットバルブ管路10内において圧力が上昇してい
るブレーキ液がカットバルブ管路10からホイールシリ
ンダ管路12に送給され、増圧されたブレーキ圧によっ
てホイールシリンダ21が車輪26を制動する。
【0058】コントローラ22は、減圧制御信号、保持
制御信号、増圧制御信号の各制御信号を繰り返し発生す
るため、ホイールシリンダ管路12内のブレーキ液の圧
力は、車輪26がスリップしないように、減圧、保持、
増圧を繰り返す。
【0059】そして、車両が予め定められた速度(例え
ば、10Km/h)よりも低くなると、コントローラ22は
各制御信号を発生しなくなるため、ブレーキペダル25
の操作により、マスタシリンダ20によって加圧された
ブレーキ液がホイールシリンダ21に送給されることに
よって、ブレーキペダル25の踏力に比例して発生する
ブレーキ液の圧力によりホイールシリンダ21が車輪2
6を制動する通常のブレーキ操作に復帰する。
【0060】上述したように、制御が開始され、ホイー
ルシリンダ管路12がリザーバ管路11に連通接続され
てから、予め定められた時間の後に、カットバルブ8に
より、マスタシリンダ管路23が流路切換バルブ2側の
カットバルブ管路10から遮断されるため、従来のもの
のように、低μ路や高μ路に拘らず、低圧のリザーバ圧
からブレーキ操作の踏力によって高圧になっているマス
タシリンダ圧まで、ポンプ駆動用モータ4によって常時
加圧送給する必要がなくなり、作動圧よりも少し高い圧
力に設定された流路切換バルブ2側の管路内の圧力まで
媒体を昇圧するだけでよく、特に、制御が最も必要とさ
れる低μ路でのポンプ駆動用モータ4に対する負荷が低
減されるものとなる。また、制御時に、マスタシリンダ
管路23がカットバルブ管路10から遮断されるため、
圧力変動がブレーキペダル25に直接伝わらないので、
ブレーキペダル25が自動的にストロークしてしまう、
いわゆるペダルリアクションが少なくなる。
【0061】図6ないし図9にはこの発明に係わる車両
用アンチロックブレーキ装置の液圧ユニットの第2実施
例が示されている。
【0062】図6に示される車両用アンチロックブレー
キ装置の液圧ユニット30は、第1実施例に示された液
圧ユニット1に、第1の短絡管路31および第3のチェ
ックバルブ32が付加されたものであり、他の部位は第
1実施例と同様に構成されている。
【0063】第1の短絡管路31は、第2のチェックバ
ルブ7およびマスタシリンダ管路23に連通接続されて
いる。
【0064】第3のチェックバルブ32は、第1の短絡
管路31内に配置されており、ブレーキ液を第2のチェ
ックバルブ7からマスタシリンダ管路23側に送給可能
なアウトレットバルブである。この第3のチェックバル
ブ32は、制御中の減圧時に、スリップが多くなってい
る際、コントローラ22よりの減圧制御信号の発生時間
が長く続き、カットバルブ管路10内の圧力がマスタシ
リンダ管路23内の圧力を越えた時に開成することによ
って、第1の短絡管路31を通じて第2のチェックバル
ブ7からマスタシリンダ管路23にブレーキ液を逃がし
て、カットバルブ管路10内のブレーキ液の圧力が高く
ならないようにする機能を有する。
【0065】このような構造を有する車両用アンチロッ
クブレーキ装置の液圧ユニット30は、車両が走行中に
ブレーキ操作が行われ、車輪26がスリップしていない
と、図6に示されるように、車輪26の回転速度に比例
した高い周波数の正弦波電圧信号が回転センサ24より
与えられるため、コントローラ22は、減圧制御信号、
保持制御信号、増圧制御信号のいずれも発生しない。こ
のとき、流路切換バルブ2は、プランジャ2eが復帰位
置にあり、カットバルブ管路10をホイールシリンダ管
路12に連通させており、カットバルブ8は、弁体8i
が常開状態にあるため、第2の接続部8dを第1の接続
部8cに連通している。そのため、ブレーキペダル25
の操作により、マスタシリンダ20によって加圧された
ブレーキ液が、マスタシリンダ管路23、カットバルブ
8の第2の接続部8d、カットバルブ8の第1の接続部
8c、カットバルブ管路10、流路切換バルブ2のプラ
ンジャ移動部2b、プランジャ2eに有する流路2d、
ホイールシリンダ管路12、ホイールシリンダ21に送
給されることによって、ブレーキペダル25の踏力に比
例して発生するブレーキ液の圧力によりホイールシリン
ダ21が車輪26を制動する。このとき、ポンプ駆動用
モータ4は、コントローラ22より駆動制御信号が与え
られないので作動することはない。
【0066】車両が予め定められた速度(例えば、10
Km/h)を越えて走行している際に、ブレーキペダル25
が操作され、車輪26がスリップを始めると、図7に示
されるように、回転センサ24より、車輪26の回転速
度に比例した低い周波数の正弦波電圧信号がコントロー
ラ22に与えられるため、コントローラ22が減圧制御
信号を発生する。
【0067】減圧制御信号が発生されることにより、流
路切換バルブ2は、プランジャ2eが復帰位置から第1
の位置まで移動して保持されるため、カットバルブ管路
10を遮断して、ホイールシリンダ管路12をリザーバ
管路11に連通接続し、ブレーキ液をホイールシリンダ
管路12からリザーバ管路11に送給してホイールシリ
ンダ管路12内の圧力を減圧する。
【0068】コントローラ22は、減圧制御信号を発生
してから、予め定められた時間の後に、カットバルブ8
に閉塞制御信号を与えるため、カットバルブ8は、弁体
8iが第1の接続部8cを閉塞して、マスタシリンダ管
路23をカットバルブ管路10から遮断する。同時に、
コントローラ22は、ポンプ駆動用モータ4に駆動制御
信号を供給するため、ポンプ駆動用モータ4が作動し、
ホイールシリンダ21、リザーバ管路11、リザーバ3
内のブレーキ液が第1のチェックバルブ6を通じて吸引
されて第2のチェックバルブ7に加圧送給され、第2の
チェックバルブ7を通って送給されたブレーキ液により
カットバルブ管路10内の圧力が上昇する。このとき、
カットバルブ8の弁体8iが第1の接続部8cを閉塞し
て、マスタシリンダ管路23をカットバルブ管路10か
ら遮断しているため、ポンプ駆動用モータ4は、第2の
チェックバルブ7からカットバルブ8の第1の接続部8
cまでのカットバルブ管路10内の容積に応じて、増圧
制御時に必要な圧力までブレーキ液の圧力を昇圧するだ
けでよい。
【0069】そして、制御中の減圧時に、スリップが多
くなっていることによって、コントローラ22よりの減
圧制御信号の発生時間が長く続き、カットバルブ管路1
0内の圧力がマスタシリンダ管路23内の圧力を越える
と、第3のチェックバルブ32が開成し、第3のチェッ
クバルブ32が開成することによって、第1の短絡管路
31を通じて第2のチェックバルブ7からマスタシリン
ダ管路23にブレーキ液を逃がすため、カットバルブ管
路10内のブレーキ液の圧力が下がる。
【0070】コントローラ22は、減圧制御信号を発生
した後に保持制御信号を発生し、流路切換バルブ2は、
この保持制御信号により、図8に示されるように、プラ
ンジャ2eが第1の位置から第2の位置まで移動して保
持されるため、カットバルブ管路10、リザーバ管路1
1、ホイールシリンダ管路12のいずれも遮断されてホ
イールシリンダ管路12内のブレーキ液の圧力が減圧し
た値に保持される。
【0071】コントローラ22は、保持制御信号を発生
した後に増圧制御信号を発生し、流路切換バルブ2は、
この増圧制御信号により、図9に示されるように、プラ
ンジャ2eが復帰位置まで戻り移動して保持されるた
め、カットバルブ管路10内において圧力が上昇してい
るブレーキ液がカットバルブ管路10からホイールシリ
ンダ管路12に送給され、増圧されたブレーキ圧によっ
てホイールシリンダ21が車輪26を制動する。
【0072】コントローラ22は、減圧制御信号、保持
制御信号、増圧制御信号の各制御信号を繰り返し発生す
るため、ホイールシリンダ管路12内のブレーキ液の圧
力は、車輪26がスリップしなくなるように、減圧、保
持、増圧を繰り返す。
【0073】そして、車両が予め定められた速度(例え
ば、10Km/h)よりも低くなると、コントローラ22は
各制御信号を発生しなくなるため、ブレーキペダル25
の操作により、マスタシリンダ20によって加圧された
ブレーキ液がホイールシリンダ21に送給されることに
よって、ブレーキペダル25の踏力に比例して発生する
ブレーキ液の圧力によりホイールシリンダ21が車輪2
6を制動する通常のブレーキ操作に復帰する。
【0074】上述したように、制御が開始され、ホイー
ルシリンダ管路12がリザーバ管路11に連通接続され
てから、予め定められた時間の後に、カットバルブ8に
より、マスタシリンダ管路23が流路切換バルブ2側の
カットバルブ管路10から遮断されるため、従来のもの
のように、低μ路や高μ路に拘らず、低圧のリザーバ圧
からブレーキ操作の踏力によって高圧になっているマス
タシリンダ圧まで、ポンプ駆動用モータ4によって常時
加圧送給する必要がなくなり、作動圧よりも少し高い圧
力に設定された流路切換バルブ2側の管路内の圧力まで
媒体を昇圧するだけでよく、特に、制御が最も必要とさ
れる低μ路でのポンプ駆動用モータ4に対する負荷が低
減されるものとなる。また、制御時に、マスタシリンダ
管路23がカットバルブ管路10から遮断されるため、
圧力変動がブレーキペダル25に直接伝わらないので、
ブレーキペダル25が自動的にストロークしてしまう、
いわゆるペダルリアクションが少なくなる。さらに、制
御中の減圧時に、スリップが多くなって、コントローラ
22よりの減圧制御信号の発生時間が長く続き、カット
バルブ管路10内の圧力がマスタシリンダ管路23内の
圧力を越えた時に、第3のチェックバルブ32が開成す
ることによって、第1の短絡管路31を通じて第2のチ
ェックバルブ7からマスタシリンダ管路23にブレーキ
液を逃がして、カットバルブ管路10内のブレーキ液の
圧力が高くならないようにするため、液圧ユニット30
の保安性が向上する。
【0075】図10ないし図13にはこの発明に係わる
車両用アンチロックブレーキ装置の液圧ユニットの第3
実施例が示されている。
【0076】図10に示される車両用アンチロックブレ
ーキ装置の液圧ユニット40は、第1実施例に示された
液圧ユニット1に、アキュムレータ41および第4のチ
ェックバルブ42が付加されたものであり、他の部位は
第1実施例と同様に構成されている。
【0077】アキュムレータ41は、第2のチェックバ
ルブ7、カットバルブ8間に有するカットバルブ管路1
0内に配置されており、このアキュムレータ41は、制
御中の減圧時に、ポンプ5により、第1のチェックバル
ブ6を通じてリザーバ3から送給されたブレーキ液を第
2のチェックバルブ7を通じて内部に蓄積する。
【0078】そして、第4のチェックバルブ42は、ア
キュムレータ41内に蓄積されたブレーキ液の圧力がカ
ットバルブ管路10内ブレーキ液の圧力を越えるまで閉
成するため、制御が開始されたと同時に、ポンプ5によ
って加圧されたブレーキ液をカットバルブ管路10に直
接送給しないようにする機能を有する。
【0079】このような構造を有する車両用アンチロッ
クブレーキ装置の液圧ユニット40は、車両が走行中に
ブレーキ操作が行われ、車輪26がスリップしていない
と、図10に示されるように、車輪26の回転速度に比
例した高い周波数の正弦波電圧信号が回転センサ24よ
り与えられるため、コントローラ22は、減圧制御信
号、保持制御信号、増圧制御信号のいずれも発生しな
い。このとき、流路切換バルブ2は、プランジャ2eが
復帰位置にあり、カットバルブ管路10をホイールシリ
ンダ管路12に連通させており、カットバルブ8は、弁
体8iが常開状態にあるため、第2の接続部8dを第1
の接続部8cに連通している。そのため、ブレーキペダ
ル25の操作により、マスタシリンダ20によって加圧
されたブレーキ液が、マスタシリンダ管路23、カット
バルブ8の第2の接続部8d、カットバルブ8の第1の
接続部8c、カットバルブ管路10、流路切換バルブ2
のプランジャ移動部2b、プランジャ2eに有する流路
2d、ホイールシリンダ管路12、ホイールシリンダ2
1に送給されることによって、ブレーキペダル25の踏
力に比例して発生するブレーキ液の圧力によりホイール
シリンダ21が車輪26を制動する。このとき、ポンプ
駆動用モータ4は、コントローラ22より駆動制御信号
が与えられないので作動することはない。
【0080】車両が予め定められた速度(例えば、10
Km/h)を越えて走行している際に、ブレーキペダル25
が操作され、車輪26がスリップを始めると、図11に
示されるように、回転センサ24より、車輪26の回転
速度に比例した低い周波数の正弦波電圧信号がコントロ
ーラ22に与えられるため、コントローラ22が減圧制
御信号を発生する。
【0081】減圧制御信号により、流路切換バルブ2
は、プランジャ2eが復帰位置から第1の位置まで移動
して保持されるため、カットバルブ管路10を遮断し
て、ホイールシリンダ管路12をリザーバ管路11に連
通接続し、ブレーキ液をホイールシリンダ管路12から
リザーバ管路11に送給してホイールシリンダ管路12
内の圧力を減圧する。
【0082】コントローラ22は、減圧制御信号を発生
してから、予め定められた時間の後に、カットバルブ8
に閉塞制御信号を与えるため、カットバルブ8は、弁体
8iが第1の接続部8cを閉塞して、マスタシリンダ管
路23をカットバルブ管路10から遮断する。同時に、
コントローラ22は、ポンプ駆動用モータ4に駆動制御
信号を供給するため、ポンプ駆動用モータ4が作動し、
ホイールシリンダ21、リザーバ管路11、リザーバ3
内のブレーキ液が第1のチェックバルブ6を通じて吸引
されて第2のチェックバルブ7に加圧送給され、第2の
チェックバルブ7から吐出されたブレーキ液がアキュム
レータ41内に蓄積される。
【0083】そして、アキュレータ41内に蓄積された
ブレーキ液の圧力がカットバルブ管路10内の圧力を越
えるまでは、第4のチェックバルブ42が開成しないの
で、ブレーキ液がアキュムレータ41内に保持され、ア
キュムレータ41内に蓄積されたブレーキ液の圧力が次
第に高くなり、カットバルブ管路10内の圧力を越える
と、第4のチェックバルブ42が開成して、ブレーキ液
がカットバルブ管路10内に送給され、カットバルブ管
路10内の圧力が上昇する。このとき、カットバルブ8
の弁体8iが第1の接続部8cを閉塞して、マスタシリ
ンダ管路23をカットバルブ管路10から遮断している
ため、ポンプ駆動用モータ4は、第2のチェックバルブ
7からカットバルブ8の第1の接続部8cまでのカット
バルブ管路10内の容積に応じて、増圧制御時に必要な
圧力までブレーキ液の圧力を昇圧するだけでよい。
【0084】そして、制御中の減圧時に、スリップが多
くなっていることによって、コントローラ22よりの減
圧制御信号の発生時間が長く続き、カットバルブ管路1
0内の圧力がマスタシリンダ管路23内の圧力を越える
と、第3のチェックバルブ31が開成し、第3のチェッ
クバルブ31が開成することによって、第1の短絡管路
31を通じて第2のチェックバルブ7からマスタシリン
ダ管路23にブレーキ液を逃がすため、カットバルブ管
路10内のブレーキ液の圧力が下がる。
【0085】コントローラ22は、減圧制御信号を発生
した後に保持制御信号を発生し、流路切換バルブ2は、
この保持制御信号により、図12に示されるように、プ
ランジャ2eが第1の位置から第2の位置まで移動して
保持されるため、カットバルブ管路10、リザーバ管路
11、ホイールシリンダ管路12のいずれも遮断されて
ホイールシリンダ管路12内のブレーキ液の圧力が減圧
した値に保持される。
【0086】コントローラ22は、保持制御信号を発生
した後に増圧制御信号を発生し、流路切換バルブ2は、
この増圧制御信号により、図13に示されるように、プ
ランジャ2eが復帰位置まで戻り移動して保持されるた
め、カットバルブ管路10内において圧力が上昇してい
るブレーキ液がカットバルブ管路10からホイールシリ
ンダ管路12に送給され、増圧されたブレーキ圧によっ
てホイールシリンダ21が車輪26を制動する。
【0087】コントローラ22は、減圧制御信号、保持
制御信号、増圧制御信号の各制御信号を繰り返し発生す
るため、ホイールシリンダ管路12内のブレーキ液の圧
力は、車輪26がスリップしなくなるように、減圧、保
持、増圧を繰り返す。
【0088】そして、車両が予め定められた速度(例え
ば、10Km/h)よりも低くなると、コントローラ22は
各制御信号を発生しなくなるため、ブレーキペダル25
の操作により、マスタシリンダ20によって加圧された
ブレーキ液がホイールシリンダ21に送給されることに
よって、ブレーキペダル25の踏力に比例して発生する
ブレーキ液の圧力によりホイールシリンダ21が車輪2
6を制動する通常のブレーキ操作に復帰する。
【0089】上述したように、制御が開始され、ホイー
ルシリンダ管路12がリザーバ管路11に連通接続され
てから、予め定められた時間の後に、カットバルブ8に
より、マスタシリンダ管路23が流路切換バルブ2側の
カットバルブ管路10から遮断されるため、従来のもの
のように、低μ路や高μ路に拘らず、低圧のリザーバ圧
からブレーキ操作の踏力によって高圧になっているマス
タシリンダ圧まで、ポンプ駆動用モータ4によって常時
加圧送給する必要がなくなり、作動圧よりも少し高い圧
力に設定された流路切換バルブ2側の管路内の圧力まで
ブレーキ液を昇圧するだけでよく、特に、制御が最も必
要とされる低μ路でのポンプ駆動用モータ4に対する負
荷が低減されるものとなる。また、制御時に、マスタシ
リンダ管路23がカットバルブ管路10から遮断される
ため、圧力変動がブレーキペダル25に直接伝わらない
ので、ブレーキペダル25が自動的にストロークしてし
まう、いわゆるペダルリアクションが少なくなる。さら
に、制御中の減圧時に、スリップが多くなって、コント
ローラ22よりの減圧制御信号の発生時間が長く続き、
カットバルブ管路10内の圧力がマスタシリンダ管路2
3内の圧力を越えた時に、第3のチェックバルブ32が
開成することによって、第1の短絡管路31を通じて第
2のチェックバルブ7からマスタシリンダ管路23にブ
レーキ液を逃がして、カットバルブ管路10内のブレー
キ液の圧力が高くならないようにするため、液圧ユニッ
ト40の保安性が第2実施例よりもさらに向上する。
【0090】図14ないし図17にはこの発明に係わる
車両用アンチロックブレーキ装置の液圧ユニットの第4
実施例が示されている。
【0091】図14に示される車両用アンチロックブレ
ーキ装置の液圧ユニット50は、第3実施例に示された
液圧ユニット40に、第2の短絡管路51および第5の
チェックバルブ52が付加されたものであり、他の部位
は第3実施例と同様に構成されている。
【0092】アキュムレータ41には、ケース41a内
に、主蓄圧室41b、補助蓄圧室41c、戻しばね41
d、隔壁41eが設けられており、このアキュムレータ
41は、主蓄圧室41b内に蓄積されたブレーキ液の圧
力が大きくなると、戻しばね41dに係止された隔壁4
1eが戻しばね41dの弾性反発力に抗して補助蓄圧室
41cの容積を小さくするように移動する。
【0093】第2の短絡管路51は、一方がアキュムレ
ータ41の補助蓄圧室41cに連通接続されているとと
もに、他方がマスタシリンダ管路23に連通接続されて
いる。
【0094】第5のチェックバルブ52は、第2の短絡
管路51内に配置されており、カットバルブ管路10内
のブレーキ液の圧力およびアキュムレータ41の主蓄圧
室41bに蓄積されたブレーキ液の圧力がマスタシリン
ダ管路23内のブレーキ液の圧力を越えた時に開成する
ことによって、アキュムレータ41の主蓄圧室41bに
蓄積されたブレーキ液をマスタシリンダ管路23内に戻
す機能を有する。
【0095】このような構造を有する車両用アンチロッ
クブレーキ装置の液圧ユニット50は、車両が走行中に
ブレーキ操作が行われ、車輪26がスリップしていない
と、図14に示されるように、車輪26の回転速度に比
例した高い周波数の正弦波電圧信号が回転センサ24よ
り与えられるため、コントローラ22は、減圧制御信
号、保持制御信号、増圧制御信号のいずれも発生しな
い。このとき、流路切換バルブ2は、プランジャ2eが
復帰位置にあり、カットバルブ管路10をホイールシリ
ンダ管路12に連通させており、カットバルブ8は、弁
体8iが常開状態にあるため、第2の接続部8dを第1
の接続部8cに連通している。そのため、ブレーキペダ
ル25の操作により、マスタシリンダ20によって加圧
されたブレーキ液が、マスタシリンダ管路23、カット
バルブ8の第2の接続部8d、カットバルブ8の第1の
接続部8c、カットバルブ管路10、流路切換バルブ2
のプランジャ移動部2b、プランジャ2eに有する流路
2d、ホイールシリンダ管路12、ホイールシリンダ2
1に送給されることによって、ブレーキペダル25の踏
力に比例して発生するブレーキ液の圧力によりホイール
シリンダ21が車輪26を制動する。このとき、ポンプ
駆動用モータ4は、コントローラ22より駆動制御信号
が与えられないので作動することはない。
【0096】車両が予め定められた速度(例えば、10
Km/h)を越えて走行している際に、ブレーキペダル25
が操作され、車輪26がスリップを始めると、図15に
示されるように、回転センサ24より、車輪26の回転
速度に比例した低い周波数の正弦波電圧信号がコントロ
ーラ22に与えられるため、コントローラ22が減圧制
御信号を発生する。
【0097】減圧制御信号により、流路切換バルブ2
は、プランジャ2eが復帰位置から第1の位置まで移動
して保持されるため、カットバルブ管路10を遮断し
て、ホイールシリンダ管路12をリザーバ管路11に連
通接続し、ブレーキ液をホイールシリンダ管路12から
リザーバ管路11に送給してホイールシリンダ管路12
内の圧力を減圧する。
【0098】コントローラ22は、減圧制御信号を発生
してから、予め定められた時間の後に、カットバルブ8
に閉塞制御信号を与えるため、カットバルブ8は、弁体
8iが第1の接続部8cを閉塞して、マスタシリンダ管
路23をカットバルブ管路10から遮断する。同時に、
コントローラ22は、ポンプ駆動用モータ4に駆動制御
信号を供給するため、ポンプ駆動用モータ4が作動し、
ホイールシリンダ21、リザーバ管路11、リザーバ3
内のブレーキ液が第1のチェックバルブ6を通じて吸引
されて第2のチェックバルブ7に加圧送給され、第2の
チェックバルブ7から吐出されたブレーキ液がアキュム
レータ41の主蓄圧室41b内に蓄積される。
【0099】そして、アキュレータ41の主蓄圧室41
b内に蓄積されたブレーキ液の圧力がカットバルブ管路
10内の圧力を越えるまでは、第4のチェックバルブ4
2が開成しないので、ブレーキ液が主蓄圧室41b内に
保持され、主蓄圧室41b内に蓄積されたブレーキ液の
圧力が次第に高くなって、カットバルブ管路10内の圧
力を越えると、第4のチェックバルブ42が開成して、
ブレーキ液がカットバルブ管路10内に送給され、カッ
トバルブ管路10内の圧力が上昇する。このとき、カッ
トバルブ8の弁体8iが第1の接続部8cを閉塞して、
マスタシリンダ管路23をカットバルブ管路10から遮
断しているため、ポンプ駆動用モータ4は、第2のチェ
ックバルブ7からカットバルブ8の第1の接続部8cま
でのカットバルブ管路10内の容積に応じて、増圧制御
時に必要な圧力までブレーキ液の圧力を昇圧するだけで
よい。
【0100】そして、制御中の減圧時に、スリップが多
くなっていることによって、コントローラ22よりの減
圧制御信号の発生時間が長く続き、第4のチェックバル
ブ42が開成し、カットバルブ管路10内およびアキュ
ムレータ41の主蓄圧室41b内の圧力がマスタシリン
ダ管路23内の圧力を越えると、隔壁41eが図15中
右方側(矢印の方向)に移動することによって、主蓄圧
室41bが第2の短絡管路51に連通され、その後の圧
力上昇により第5のチェックバルブ52が開成すること
によって、第2の短絡管路51を通じてマスタシリンダ
管路23にブレーキ液を逃がすため、カットバルブ管路
10内のブレーキ液の圧力が下がる。
【0101】コントローラ22は、減圧制御信号を発生
した後に保持制御信号を発生し、流路切換バルブ2は、
この保持制御信号により、図16に示されるように、プ
ランジャ2eが第1の位置から第2の位置まで移動して
保持されるため、カットバルブ管路10、リザーバ管路
11、ホイールシリンダ管路12のいずれも遮断されて
ホイールシリンダ管路12内のブレーキ液の圧力が減圧
した値に保持される。
【0102】コントローラ22は、保持制御信号を発生
した後に増圧制御信号を発生し、流路切換バルブ2は、
この増圧制御信号により、図17に示されるように、プ
ランジャ2eが復帰位置まで戻り移動して保持されるた
め、カットバルブ管路10内において圧力が上昇してい
るブレーキ液がカットバルブ管路10からホイールシリ
ンダ管路12に送給され、増圧されたブレーキ圧によっ
てホイールシリンダ21が車輪26を制動する。
【0103】コントローラ22は、減圧制御信号、保持
制御信号、増圧制御信号の各制御信号を繰り返し発生す
るため、ホイールシリンダ管路12内のブレーキ液の圧
力は、車輪26がスリップしなくなるように、減圧、保
持、増圧を繰り返す。
【0104】そして、車両が予め定められた速度(例え
ば、10Km/h)よりも低くなると、コントローラ22は
各制御信号を発生しなくなるため、ブレーキペダル25
の操作により、マスタシリンダ20によって加圧された
ブレーキ液がホイールシリンダ21に送給されることに
よって、ブレーキペダル25の踏力に比例した通常のブ
レーキ圧によりホイールシリンダ21が車輪26を制動
する通常のブレーキ操作に復帰する。
【0105】上述したように、制御が開始され、ホイー
ルシリンダ管路12がリザーバ管路11に連通接続され
てから、予め定められた時間の後に、カットバルブ8に
より、マスタシリンダ管路23が流路切換バルブ2側の
カットバルブ管路10から遮断されるため、従来のもの
のように、低μ路や高μ路に拘らず、低圧のリザーバ圧
からブレーキ操作の踏力によって高圧になっているマス
タシリンダ圧まで、ポンプ駆動用モータ4によって常時
加圧送給する必要がなくなり、作動圧よりも少し高い圧
力に設定された流路切換バルブ側の管路内の圧力まで媒
体を昇圧するだけでよく、特に、制御が最も必要とされ
る低μ路でのポンプ駆動用モータ4に対する負荷が低減
されるものとなる。また、制御動作時に、マスタシリン
ダ管路23がカットバルブ管路10から遮断されるた
め、圧力変動がブレーキペダル25に直接伝わらないの
で、ブレーキペダル25が自動的にストロークしてしま
う、いわゆるペダルリアクションが少なくなる。さら
に、制御中の減圧時に、スリップが多くなって、コント
ローラ22よりの減圧制御信号の発生時間が長く続き、
カットバルブ管路10内のブレーキ液の圧力およびアキ
ュムレータ41の主蓄圧室41bに蓄積されたブレーキ
液の圧力がマスタシリンダ管路23内のブレーキ液の圧
力を越えた時に開成することによって、アキュムレータ
41の主蓄圧室41bに蓄積されたブレーキ液をマスタ
シリンダ管路23内に戻して、カットバルブ管路10内
のブレーキ液の圧力が高くならないようにするため、液
圧ユニット50の保安性が第3実施例よりもさらに向上
する。
【0106】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明の請
求項1に係わる車両用アンチロックブレーキ装置の液圧
ユニットによれば、制御が開始され、ホイールシリンダ
側の管路がリザーバに連通接続されてから、予め定めら
れた時間の後に、カットバルブにより、マスタシリンダ
側の管路が流路切換バルブ側の管路から遮断されるた
め、従来のもののように、低μ路や高μ路に拘らず、低
圧のリザーバ圧からブレーキ操作の踏力によって高圧に
なっているマスタシリンダ圧まで、ポンプ駆動用モータ
によって常時加圧送給する必要がなくなり、作動圧より
も少し高い圧力に設定された流路切換バルブ側の管路内
の圧力まで圧力媒体を昇圧するだけでよく、特に、制御
が最も必要とされる低μ路でのポンプ駆動用モータに対
する負荷が低減されるものとなるので、マスタシリンダ
に連通される管路を遮断することによって、減圧された
圧力媒体を、ブレーキ操作によって圧力が増加している
マスタシリンダ圧以上にまで増加させる必要をなくし
て、ポンプ駆動用モータに要求されるトルク特性を低く
することができ、結果的に、ポンプ駆動用モータを大幅
に小型化して装置全体のコンパクト化が図れるという優
れた効果を奏する。
【0107】この発明の請求項2、請求項3、請求項
4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項
9に係わる車両用アンチロックブレーキ装置において
も、請求項1と同様にして、ポンプ駆動用モータに対す
る負荷が低減されるため、マスタシリンダに連通される
管路を遮断することによって、減圧された圧力媒体を、
ブレーキ操作によって圧力が増加しているマスタシリン
ダ圧以上にまで増加させる必要をなくして、ポンプ駆動
用モータに要求されるトルク特性を低くすることがで
き、結果的に、ポンプ駆動用モータを大幅に小型化して
装置全体のコンパクト化が図れるという優れた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる車両用アンチロックブレーキ
装置の液圧ユニットの第1実施例の通常ブレーキ時にお
いての主要部の断面図を含む模式的構成図である。
【図2】図1に示した車両用アンチロックブレーキ装置
の液圧ユニットの減圧制御時においての主要部の断面図
を含む模式的構成図である。
【図3】図1に示した車両用アンチロックブレーキ装置
の液圧ユニットの保持制御時においての主要部の断面図
を含む模式的構成図である。
【図4】図1に示した車両用アンチロックブレーキ装置
の液圧ユニットの増圧制御時においての主要部の断面図
を含む模式的構成図である。
【図5】図1に示した車両用アンチロックブレーキ装置
の液圧ユニットに用いたカットバルブの縦断面図であ
る。
【図6】この発明に係わる車両用アンチロックブレーキ
装置の液圧ユニットの第2実施例の通常ブレーキ時にお
いての主要部の断面図を含む模式的構成図である。
【図7】図6に示した車両用アンチロックブレーキ装置
の液圧ユニットの減圧制御時においての主要部の断面図
を含む模式的構成図である。
【図8】図6に示した車両用アンチロックブレーキ装置
の液圧ユニットの保持制御時においての主要部の断面図
を含む模式的構成図である。
【図9】図6に示した車両用アンチロックブレーキ装置
の液圧ユニットの増圧制御時においての主要部の断面図
を含む模式的構成図である。
【図10】この発明に係わる車両用アンチロックブレー
キ装置の液圧ユニットの第3実施例の通常ブレーキ時に
おいての主要部の断面図を含む模式的構成図である。
【図11】図10に示した車両用アンチロックブレーキ
装置の液圧ユニットの減圧制御時においての主要部の断
面図を含む模式的構成図である。
【図12】図10に示した車両用アンチロックブレーキ
装置の液圧ユニットの保持制御時においての主要部の断
面図を含む模式的構成図である。
【図13】図10に示した車両用アンチロックブレーキ
装置の液圧ユニットの増圧制御時においての主要部の断
面図を含む模式的構成図である。
【図14】この発明に係わる車両用アンチロックブレー
キ装置の液圧ユニットの第4実施例の通常ブレーキ時に
おいての主要部の断面図を含む模式的構成図である。
【図15】図14に示した車両用アンチロックブレーキ
装置の液圧ユニットの減圧制御時においての主要部の断
面図を含む模式的構成図である。
【図16】図14に示した車両用アンチロックブレーキ
装置の液圧ユニットの保持制御時においての主要部の断
面図を含む模式的構成図である。
【図17】図14に示した車両用アンチロックブレーキ
装置の液圧ユニットの増圧制御時においての主要部の断
面図を含む模式的構成図である。
【符号の説明】
1、30、40、50 車両用アンチロックブレーキ装
置の液圧ユニット 2 流路切換バルブ 3 リザーバ 4 ポンプ駆動用モータ 5 ポンプ 6 第1のチェックバルブ 7 第2のチェックバルブ 8 カットバルブ 8c (接続部)第1の接続部 8e ソレノイドコイル 8h 圧力媒体室 8j 弁体 8k 戻しばね 20 マスタシリンダ 21 ホイールシリンダ 22 コントローラ 26 車輪 31 第3のチェックバルブ 32 第1の短絡管路 41 アキュムレータ 42 第4のチェックバルブ 43 主蓄圧室 44 補助蓄圧室 45 戻しばね 46 隔壁 51 第2の短絡管路 52 第5のチェックバルブ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダおよびホイールシリンダ
    に連通接続された管路内に配置された車両用アンチロッ
    クブレーキ装置の液圧ユニットであって、 制動時の車輪のスリップ状態を監視し、車輪のスリップ
    の状態によって制御信号を発生するコントローラと、 上記コントローラが発生した制御信号により、マスタシ
    リンダ、ホイールシリンダ、リザーバ間の流路を切換え
    る流路切換バルブと、 上記流路切換バルブから送給された圧力媒体を貯蔵可能
    なリザーバと、 上記コントローラが発生した制御信号により作動するポ
    ンプ駆動用モータを有し、該ポンプ駆動用モータの作動
    により上記リザーバに貯蔵された圧力媒体をマスタシリ
    ンダ側の管路に加圧送給するポンプと、 上記リザーバ、ポンプ間の管路内に配置され、圧力媒体
    をリザーバからポンプ側に送給可能な第1のチェックバ
    ルブと、 上記ポンプ、マスタシリンダ間の管路内に配置され、圧
    力媒体をポンプからマスタシリンダ側に送給可能な第2
    のチェックバルブと、 上記第2のチェックバルブおよび流路切換バルブ、マス
    タシリンダ間の管路を遮断可能なカットバルブを備えて
    いることを特徴とする車両用アンチロックブレーキ装置
    の液圧ユニット。
  2. 【請求項2】 流路切換バルブは、非制御時に、ホイ
    ールシリンダ側の管路をカットバルブに連通接続し、制
    御中の減圧時に、ホイールシリンダ側の管路をリザーバ
    に連通接続し、制御中の保持時に、ホイールシリンダ側
    の管路をカットバルブおよびリザーバから遮断し、制御
    中の増圧時に、ホイールシリンダ側の管路をカットバル
    ブおよび第2のチェックバルブに連通接続する切換動作
    を行い、 カットバルブには、流路切換バルブおよび第2のチェッ
    クバルブに連通接続された接続部を有していてマスタシ
    リンダと流路切換バルブとの間の管路内に配置された圧
    力媒体室と、コントローラが発生した制御信号により磁
    力を発生するソレノイドコイルと、圧力媒体室に有する
    接続部に対して弁体を常開状態に付勢する戻しばねと、
    ソレノイドコイルが発生した磁力により圧力媒体室に有
    する接続部を戻しばねに抗して閉塞可能な弁体を有し、
    カットバルブは、制御中の減圧時に、ホイールシリンダ
    側の管路がリザーバに連通接続されてから、予め定めら
    れた時間の後に、マスタシリンダ側の管路を流路切換バ
    ルブ側の管路から遮断し、制御中は、カットバルブと流
    路切換バルブとの間の圧力媒体の圧力を、ホイールシリ
    ンダ側の管路内の圧力媒体の圧力よりも予め定められた
    値だけ高くして制御を行うことを特徴とする請求項1に
    記載の車両用アンチロックブレーキ装置の液圧ユニッ
    ト。
  3. 【請求項3】 第2のチェックバルブおよびマスタシリ
    ンダに連通接続された第1の短絡管路と、 上記第1の短絡管路内に配置され、圧力媒体を上記第2
    のチェックバルブからマスタシリンダ側に送給可能な第
    3のチェックバルブを備えていることを特徴とする請求
    項1に記載の車両用アンチロックブレーキ装置の液圧ユ
    ニット。
  4. 【請求項4】 第3のチェックバルブは、制御中の減圧
    時に、流路切換バルブ側の管路内の圧力媒体の圧力がマ
    スタシリンダ側の管路内の圧力媒体の圧力を越えた時に
    開成することを特徴とする請求項2に記載の車両用アン
    チロックブレーキ装置の液圧ユニット。
  5. 【請求項5】 第2のチェックバルブおよびカットバル
    ブの間の管路内に配置されたアキュムレータと、 上記アキュムレータ、カットバルブ間の管路内に配置さ
    れ、予め定められた値を越えるまで圧力媒体をアキュム
    レータ内に保持可能な第4のチェックバルブを備えてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の車両用アンチロッ
    クブレーキ装置の液圧ユニット。
  6. 【請求項6】 第4のチェックバルブは、制御中の減圧
    時に、リザーバに貯蔵され、ポンプによりアキュムレー
    タに蓄積された圧力媒体の圧力が流路切換バルブ側の管
    路内の圧力媒体の圧力を越えるまで閉成することを特徴
    とする請求項2に記載の車両用アンチロックブレーキ装
    置の液圧ユニット。
  7. 【請求項7】 アキュムレータおよびマスタシリンダに
    連通接続された第2の短絡管路と、 上記第2の短絡管路内に配置され、圧力媒体を上記アキ
    ュムレータからマスタシリンダ側に送給可能な第5のチ
    ェックバルブを備えていることを特徴とする請求項5に
    記載の車両用アンチロックブレーキ装置の液圧ユニッ
    ト。
  8. 【請求項8】 第5のチェックバルブは、制御中の減圧
    時に、リザーバに貯蔵され、ポンプによりアキュムレー
    タに蓄積された圧力媒体の圧力がマスタシリンダ側の管
    路内の圧力媒体の圧力を越えた際に開成することを特徴
    とする請求項6に記載の車両用アンチロックブレーキ装
    置の液圧ユニット。
  9. 【請求項9】 アキュムレータには、主蓄圧室と、戻
    しばねが収容された補助蓄圧室と、戻しばねが係止され
    ていて主蓄圧室の圧力媒体の圧力が大きくなると、補助
    蓄圧室の容積を小さくするように移動可能な隔壁とが設
    けられており、 主蓄圧室に第2のチェックバルブおよび第4のチェック
    バルブが連通接続され、主蓄圧室の圧力媒体の圧力が大
    きくなった際に主蓄圧室に連通可能にして第2の短絡管
    路が接続されていることを特徴とする請求項7に記載の
    車両用アンチロックブレーキ装置の液圧ユニット。
JP26481796A 1996-10-04 1996-10-04 車両用アンチロックブレーキ装置の液圧ユニット Pending JPH10109632A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111002963A (zh) * 2018-10-05 2020-04-14 现代自动车株式会社 用于控制电动助力器型制动系统中的反弹的系统和方法

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CN111002963A (zh) * 2018-10-05 2020-04-14 现代自动车株式会社 用于控制电动助力器型制动系统中的反弹的系统和方法
CN111002963B (zh) * 2018-10-05 2022-08-02 现代自动车株式会社 用于控制电动助力器型制动系统中的反弹的系统和方法

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