JPH10109464A - プリンタ・システムおよびその動作制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリンタ20とプリンタ・コントローラとから
構成されるプリンタ・システムにおいてプリンタ20か
ら，プリンタ20の全体の動作を統括するコントローラを
取除く。 【構成】 プリンタ20はプリンタ・コントローラとＩＥ
ＥＥ１３９４にもとづくケーブルで接続されている。プ
リンタ20には制御レジスタ21，状態レジスタ22，仕様レ
ジスタ23が含まれている。プリンタ・コントローラから
プリント・データおよび制御データが与えられこの制御
データにもとづいてプリント・データのＦＩＦＯメモリ
26への書込みおよび読出しが制御される。ＦＩＦＯメモ
リ26の出力プリント・データにもとづいて印画ヘッド28
により印画が行なわれる。制御データにもとづいてステ
ップ・モータ33が駆動され，一定速度で印画可能なよう
にプリント用紙が移送される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【技術分野】この発明は，バス接続されたプリンタ・コ
ントローラとプリンタとから構成されるプリンタ・シス
テムに関する。この発明はまたこのプリンタ・システム
を構成するプリンタおよびプリンタ・コントローラに関
する。この発明はさらにプリンタ・システムの動作制御
方法，プリンタの動作制御方法およびプリンタ・コント
ローラの動作制御方法に関する。

【０００２】

【発明の背景】パーソナル・コンピュータ（プリンタ・
コントローラ）において生成した画像データによって表
わされる画像を印画する場合はプリンタ・コントローラ
からプリンタに画像データが送信される。この画像デー
タの送信にはセントロニクス，ＳＣＳＩ（Small Comput
er system interface ）などのパラレル通信，ＲＳ２３
２Ｃ，ＲＳ４２２，ＵＳＢ（Universal Serial Bus）な
どのシリアル通信がある。

【０００３】プリンタ・コントローラから送信される画
像データを受信し印画するプリンタには印画処理全体の
動作を制御するためのＣＰＵが備えられている。プリン
タではこのＣＰＵの制御のもとに画像が印画される。

【０００４】一方，プリンタ・コントローラにもＣＰＵ
が備えられており，プリンタ・コントローラとプリンタ
とから構成されるプリンタ・システムを考えたときに
は，プリンタ・コントローラに備えられているＣＰＵと
プリンタに備えられたＣＰＵとの２つのＣＰＵが重複し
て存在することとなる。

【０００５】

【発明の開示】この発明は，プリンタ・コントローラと
プリンタとから構成されるプリンタ・システムにおい
て，プリンタからプリンタにおける全体の動作を制御す
るコントローラを取除くことを目的とする。

【０００６】この発明は，バス接続されたプリンタ・コ
ントローラとプリンタとから構成されるプリンタ・シス
テムを提供する。上記プリンタは第１の印画制御データ
を受信し，受信した第１の印画制御データにもとづいて
印画に関する制御を行なう。

【０００７】上記プリンタ・コントローラは，上記バス
を通して上記プリンタに画像データを送信する画像デー
タ送信手段および上記プリンタに上記第１の印画制御デ
ータを送信する第１の印画制御データ送信手段を備えて
いる。上記プリンタは，上記画像データ送信手段から送
信される画像データを受信し，上記第１の印画制御デー
タ送信手段から送信される第１の印画制御データにもと
づいて印画に関する制御を行ない，受信した画像データ
によって表わされる画像を印画ヘッドを用いて印画する
印画制御手段を備えている。

【０００８】この発明はプリンタ・システムの動作制御
方法も提供している。

【０００９】すなわち，バス接続されたプリンタ・コン
トローラとプリンタとから構成されるプリンタ・システ
ムの動作制御方法である。

【００１０】上記プリンタ・コントローラから，上記バ
スを通して上記プリンタに画像データを送信し，印画に
関する制御を行なうための第１の印画制御データを上記
プリンタ・コントローラから上記プリンタに送信し，上
記プリンタにおいて，上記画像データ送信手段から送信
される画像データを受信し，上記第１の印画制御データ
にもとづいて印画に関する制御を行ない，受信した画像
データによって表わされる画像を印画する。

【００１１】プリンタはプリンタ・コントローラから送
信される上記第１の印画制御データにもとづいて制御を
行ない，動作することとなり，プリンタ・コントローラ
から送信される画像データによって表わされる画像が印
刷される。

【００１２】プリンタ・コントローラとプリンタとから
構成されるプリンタ・システムにおいてプリンタ・コン
トローラとプリンタとのそれぞれに動作を制御するため
のＣＰＵなどを備えることが不要となる。

【００１３】一実施態様としては，上記プリンタ・コン
トローラから，印画に関する第１の印画制御データを上
記プリンタに送信する。

【００１４】この場合，上記プリンタにおいて，上記プ
リンタ・コントローラから送信される上記第１の印画制
御データを受信し，上記第１の印画制御データにもとづ
いて印画に関する制御を行なう。

【００１５】具体的には，上記プリンタに，用紙を移送
するための移送データおよびこの移送データを冷却する
ため冷却ファンをさらに設けておく。

【００１６】この場合には，上記第１の印画制御データ
は，上記移送データおよび上記冷却ファンを制御するデ
ータであり，上記第１の印画制御データのもとづいて上
記移送データおよび上記冷却ファンの駆動を制御する。

【００１７】上記プリンタに上記移送モードおよび上記
冷却ファンを制御するコントローラを設けることなく，
上記プリンタ・コントローラによって上記移送モータお
よび上記冷却ファンを制御できる。

【００１８】一実施態様では，上記プリンタには一駒分
の画像を表わす画像データのデータ量よりも少ない画像
データの記憶容量をもち，かつ上記プリンタ・コントロ
ーラから送信される画像データを一時記憶するバッファ
・メモリを設けておく，この場合，上記プリンタおよび
上記プリンタ・コントローラのいずれか一方に画像デー
タの供給の開始を示すスタート信号を発生させる。

【００１９】そして，上記スタート信号の発生から所定
の期間経過後に上記プリンタ・コントローラからパケッ
ト単位での上記プリンタへの画像データの送信を開始さ
せ，かつ上記バッファ・メモリに記憶されている画像デ
ータが無くならないように，上記プリンタへの画像デー
タの送信をパケット単位で繰返し，上記プリンタにおい
て，上記プリンタ・コントローラから送信される画像デ
ータによって表わされる画像を一定速度で印画する。

【００２０】上記プリンタには一駒の画像（一駒分の画
像とは上述のように一枚の用紙上に印画される画像をい
う）を表わす画像データのデータ量よりも少ない画像デ
ータの記憶容量をもつバッファ・メモリが備えられてい
る。

【００２１】上記プリンタ・コントローラにおいて，上
記スタート信号の発生から所定の期間経過後に，パケッ
ト単位での画像データの送信が開始され，かつ上記バッ
ファ・メモリに記憶されている画像データが無くならな
いようにパケット単位での上記プリンタへの送信が繰返
される。

【００２２】プリンタでは送信された画像データをパケ
ット単位で受信し，バッファ・メモリに一時記憶する。
バッファ・メモリに記憶された画像データが読出され，
読出された画像データによって表わされる画像が一定速
度で印画される。

【００２３】プリンタには一駒分の画像を表わす画像デ
ータのデータ量を記憶できる大きな容量をもつメモリを
設ける必要がなく，容量の少ないバッファ・メモリを備
えれば足りコスト・ダウンを図ることができる。

【００２４】バッファ・メモリのデータが無くならない
うちに次のデータが上記プリンタ・コントローラから送
信されるので画像データの連続性を保つことができる。
したがってプリンタは一定速度で画像を印画するものを
用いることができる。

【００２５】一実施態様では，上記プリンタ・コントロ
ーラから，画像データ記憶読出制御コマンドを送信す
る。

【００２６】そして，上記プリンタにおいて，上記プリ
ンタ・コントローラから送信される上記画像データ記憶
読出制御コマンドに応答して，上記プリンタ・コントロ
ーラから送信される画像データを上記バッファ・メモリ
に記憶させ，上記バッファ・メモリに記憶された画像デ
ータを読出し，読出された画像データによって表わされ
る画像を一定速度で印画する。

【００２７】一実施態様においては，上記プリンタか
ら，印画に関する第２の印画制御データを上記プリンタ
・コントローラに送信する。

【００２８】この場合，上記プリンタ・コントローラに
おいて，上記プリンタから送信される上記第２の印画制
御データを受信し，上記プリンタにおいて印画可能とな
るように上記第２の印画制御データにもとづいて上記画
像データ処理し，処理された画像データを上記プリンタ
に送信する。

【００２９】上記第２の印画制御データは一例として
は，印画可能な用紙，解像度を含むプリンタに固有の仕
様データがある。

【００３０】この場合，上記画像処理は，上記仕様デー
タによって表わされる仕様にもとづいて上記プリンタに
おいて印画可能な大きさ，解像度の変換などを含む上記
画像データの処理を行なう。

【００３１】上記プリンタ・コントローラにおいて，上
記プリンタによって印画可能な大きさ，上記プリンタに
適した解像度に変換されたあとで，上記プリンタ・コン
トローラから上記プリンタに画像データが送信される。
上記プリンタに受信した画像データを画素数変換処理等
することなくプリンタに適した画像を印画できる。

【００３２】上記第２の印画制御データの一例はさら
に，ユーザの設定，上記印画ヘッドの周囲温度などを含
むプリンタの現在の状態を表わす状態データがある。

【００３３】この場合，上記画像処理は，上記状態デー
タによって表わされる上記プリンタの現在の状態にもと
づいてユーザの設定に対応した画像データの処理，上記
周囲温度に応じた画像データによって表わされる画像の
色調整などを含む上記画像データの処理を行なう。

【００３４】加熱ヘッドにより印画を行なう感熱紙型プ
リンタでは，印画する画像を表わす画像データのレベル
に対応した電圧がヘッドに印加されることでヘッドの温
度が調整され，この温度が感熱紙に伝導することでプリ
ントが行なわれる。ヘッドには印画済の画像データによ
る熱が残留するため，次の画像データに対応する電圧を
そのまま印加すると残留熱と加算され，過大な熱がヘッ
ドに発生することとなり適切な印画ができない。そこ
で，ヘッドに蓄積される熱を過去に印画したデータより
算出し，新たに印画するデータに対応する電圧より差し
引く補正を行なうことで適切な印画を実現している。

【００３５】この補正は画像データの値を，ヘッドの周
囲の温度を参照してフィルタ処理することにより行なわ
れる。このフィルタ処理は高い精度が要求されるため，
大規模な回路が必要である。

【００３６】上記においてはヘッドの周囲温度を表わす
データが上記プリンタ・コントローラに送られる。上記
プリンタ・コントローラにおいて，上記プリンタから送
られた周囲温度を表わすデータを参照してフィルタ処理
を行なわれる。補正済みの画像データが上記プリンタ・
コントローラから上記プリンタに送信される。プリンタ
から補正のためのフィルタ回路を除くことができる。

【００３７】上記プリンタ・システムを構成するプリン
タ・コントローラおよびプリンタを単独で構成してもよ
い。

【００３８】

【実施例の説明】この実施例は，プリンタ・コントロー
ラからプリンタに画像データを供給するために，現在検
討されつつある高速シリアル伝送のためのＩＥＥＥ標準
１３９４（ＩＥＥＥ Standard 1394，ＩＥＥＥ＝The In
stitute of Electrical and Electronic Engineers，In
c.）を利用するものである。このＩＥＥＥ標準１３９４
ではアイソクロナス（Isochronous ）転送とアシンクロ
ナス（Asynchronous）転送とが可能である。

【００３９】アイソクロナス転送ではバスによって接続
された複数のノードのいずれかからサイクル・スタート
・パケット・データと呼ばれるデータが原則としてアイ
ソクロナス・サイクル（ 125μｓ周期）で発生する。ア
イソクロナス・サイクルごとにあるノード（このノード
は後述のようにサイクル・マスタである）から他のノー
ドにデータが送信される。アイソクロナス転送ではアイ
ソクロナス・サイクル内に必ずデータ送信を行なうこと
が可能である。アイソクロナス転送は送信装置から受信
装置に一方的にデータを送信する転送である。アシンク
ロナス転送は受診装置が送信データを受信すると，受信
した旨を送り返す転送である。

【００４０】プリンタ・システムについて説明する前に
ＩＥＥＥ標準１３９４にもとづくデータ転送について説
明する。

【００４１】(1) ＩＥＥＥ標準１３９４にもとづくデー
タ転送 図８はバスを用いて複数の機器（コンピュータ，プリン
タ，ディジタル・ビデオ・テープ・レコーダなど）Ａ，
Ｂ，Ｃ，Ｄ，ＥおよびＦを接続した様子を示している。
各機器は１または複数個のポートをもつことができる
（図８の例ではすべての機器が３個のポートをもってい
る）。各機器のポートを接続することにより，最大63台
の機器の接続が可能である。ＩＥＥＥ標準１３９４では
デイジー・チェイン接続が16を越えない限り機器を接続
できる。ループ接続は無い。

【００４２】ＩＥＥＥ標準１３９４ではアイソクロナス
転送とアシンクロナス転送との２種類のデータ転送が可
能である。アイソクロナス転送およびアシンクロナス転
送のいずれにおいてもパケット単位でデータ転送が行な
われる。

【００４３】図11はサイクル・スタート・パケットのフ
ォーマットを示している。サイクル・スタート・パケッ
ト・データはアイソクロナス・サイクル周期（この期間
は原則として 125μｓ）の開始を表わすもので，後述の
ようにサイクル・マスタからアイソクロナス転送によっ
て送信される。

【００４４】サイクル・スタート・パケットには，送信
先のＩＤ（機器に固有のものである），トランザクショ
ン・ラベル，リトライ・コード，アシンクロナス転送デ
ータかアイソクロナス転送データかを示すｔコード，送
信データの優先度を示すプライオリティ，送信元ＩＤ，
読書きするアドレスのオフセット，サイクル・タイム・
データおよびデータＣＲＣ（Cyclic Redundansy Check
）が含まれている。

【００４５】ＩＥＥＥ標準１３９４では，後述のサイク
ル・マスタが電源立上げ時から時間の計測を開始する。
この計測時間を表わすデータがサイクル・タイム・デー
タである。後述の各ノードはカウンタを有しており，時
間の計測ができる。各ノードのカウンタはサイクル・マ
スタから送信されるサイクル・スタート・パケット・デ
ータを受信するとリセットされる。サイクル・スタート
・パケットは上述のように 125μｓごとに出力されるの
が原則であるが，遅延することも許される（詳しくは後
述する）。この遅延時間はサイクル・スタート遅延時間
と呼ばれる。サイクル・スタート遅延時間は，サイクル
・タイム・データによって表わされるサイクル・マスタ
の計測時間と，各ノードの計測時間との差にもとづいて
各ノードにおいて算出される。例えばサイクル・マスタ
の計測時間が 130μｓであり，サイクル・スタート・パ
ケット・データが与えられたときの各ノードの計測時間
が125μｓであれば，サイクル・スタート遅延時間は130
μｓ− 125μｓ＝５μｓとなる。

【００４６】アシンクロナス転送によってデータを送信
する場合に用いられるのが図12に示すアシンクロナス・
データ・パケット・フォーマットである。このフォーマ
ットはサイクル・スタート遅延時間を表わすデータに代
えてデータ長，拡張トランザクション・コードおよび送
信データがパケットに含まれる点でのみサイクル・スタ
ート・パケット・フォーマットと異なっている。

【００４７】１台の被制御機器に対してこれを制御する
２台以上の制御機器がある場合，１台の制御機器のみが
被制御機器を制御することも可能であり，これを排他的
制御という。この排他的制御が行なわれているかどうか
をチェックするのに用いられる演算を特定するのが拡張
トランザクション・コードである。

【００４８】図13および図14はアイソクロナス転送で用
いられるパケットのフォーマットを示すものである。図
13はコマンドを送る場合に用いられるアイソクロナス・
コマンド・パケットのフォーマットを，図14は画像デー
タを送信する場合に用いられるアイソクロナス・データ
・パケットのフォーマットをそれぞれ示している。

【００４９】これらのパケット・フォーマットには，デ
ータの長さを示すデータ長，コマンドまたは画像データ
に付与されるチャネル番号，ｔコード，同期ビットを示
すＳy ，データ長から同期ビットＳy までのデータの誤
り検出コードであるヘッダＣＲＣ，コマンドまたは画像
データ，およびコマンドまたは画像データの誤り検出コ
ードであるデータＣＲＣが含まれている。後述のように
アイソクロナス転送ではチャネル番号が各機器に割当て
られ，機器に割当てられたチャネル番号と送信されるパ
ケットに含まれているチャネル番号とが一致するとき
に，その一致するチャネル番号が割当てられた機器が送
信されたコマンドまたは画像データを受信する。またＴ
g は現在のＩＥＥＥ標準１３９４の規格では使用目的は
定められておらず，「００」が記録される。

【００５０】図８に戻ってＩＥＥＥ標準１３９４ではバ
スによって接続された各機器間における親子関係が決定
される。この親子関係の決定方法は次の通りである。

【００５１】各装置の電源が投入されると，ある装置か
ら他の機器に親子関係の問い合わせが行なわれる。親子
関係を問い合わせた機器が子となり，親子関係の問い合
わせを受けた機器が親となる。

【００５２】すべての機器について親子関係が決まる
と，図９に示すように，全体はツリー構造となる。図９
の例では，機器Ｂが親（ルート）である。機器Ａおよび
Ｃは機器Ｂの子となっており，機器ＤおよびＦは機器Ａ
の子（機器Ｂからみれば孫），機器Ｅは機器Ｃの子（機
器Ｂからみれば孫）となっている。

【００５３】ＩＥＥＥ標準１３９４では上述のようにア
イソクロナス転送のデータを受信するために各機器にチ
ャネル番号が割当てられ，かつアシンクロナス転送のデ
ータを受信するために各機器にＩＤが割当てられる。図
示の例では機器Ａにチャネル番号ＡおよびＩＤa が割当
てられ，機器Ｂにチャネル番号ＢおよびＩＤb が割当て
られ，機器Ｃにチャネル番号ＣおよびＩＤc が割当てら
れ，機器Ｄにチャネル番号ＤおよびＩＤd が割当てら
れ，機器Ｅにチャネル番号ＥおよびＩＤe が割当てら
れ，機器Ｆにチャネル番号ＦおよびＩＤf が割当てられ
ている。

【００５４】図10はアイソクロナス転送のタイム・チャ
ートである。

【００５５】アイソクロナス転送の制御はサイクル・マ
スタと呼ばれる機器によって行なわれる。ルートがサイ
クル・マスタとなる。

【００５６】サイクル・スタート・パケットがサイクル
・マスタ（ルート）から出力されることによりサイクル
期間が開始する。サイクル・スタート・パケットはルー
トに接続されているすべての機器（孫の機器を含む）に
与えられる。

【００５７】サイクル・スタート・パケットの送出の後
にアイソクロナス・データの転送が開始する。

【００５８】サイクル・スタート・パケットの送出後か
ら第１の期間（ショート・ギャップの期間）Ｓg 経過す
ると，アイソクロナス転送したいすべての機器の間でア
ービトレーションが行なわれる。アービトレーションは
バスの使用許可を受けることであり，次のようにして行
なわれる。

【００５９】まずアイソクロナス転送をしようとする機
器からその親機器にバスの使用の要求信号が送信され
る。この要求信号はルートに近い機器から順に送信され
る。要求信号を受信した親機器はさらにその親機器に要
求信号を中継する。結果的には，アイソクロナス転送し
たいすべての機器からの要求信号がサイクル・マスタに
まで到達する。サイクル・マスタにはどの機器が優先的
にバスの使用をできるかが記憶されており，その優先順
位にしたがってショート・ギャップＳg の経過時点でバ
スを使用できる機器が決定される。この決定された機器
にのみ，バスの使用を許可する信号がショート・ギャッ
プＳg の経過時点のタイミングでサイクル・マスタから
出力される。他の機器にはショート・ギャップＳg の経
過時点のタイミングにおいてバスの使用を拒否する信号
がサイクル・マスタから送信される。バスの使用を許可
する信号を受信した機器がデータを送信できる。

【００６０】図９に示す例では，機器Ａ，ＣおよびＦか
らバスの使用を要求する要求信号が送信され，これらの
要求信号はルートである機器Ｂが受信している。ルート
である機器Ｂから機器Ｃにバスの使用を許可する許可信
号が送信され，機器Ｃからデータの送信が可能となる。
機器Ａおよび機器Ｆにはバスの使用を拒否する拒否信号
が送信され，機器Ａおよび機器Ｆからはその時点におい
てデータの送信はできないこととなる。機器Ａおよび機
器Ｆは，機器Ｃが１パケット分のデータを送信した後，
再びアービトレーションを行ない，バスの使用を許可す
る許可信号を受信したときにデータの送信を行なうこと
となる。

【００６１】図10に戻ってサイクル・スタート・パケッ
トの送出後からショート・ギャップＳg の経過の時点に
おいてバスの使用権を得た機器からアイソクロナス転送
データがパケット単位で送信される。このパケット（図
13または図14に示すフォーマットをもつ）のデータの前
にはデータの始まりを表わすプレフィクス・データが付
加され，パケットの後にはデータの終りを表わすエンド
・データが付加される。

【００６２】エンド・データはすべての機器に与えられ
る。これによりすべての機器はバスが空いていることを
認識する。エンド・データの受信後からショート・ギャ
ップＳg の期間が経過した時点においてアイソクロナス
転送データを送信したい機器が上述のように再びバスの
使用の要求信号を送信する（アービトレーション）（ア
イソクロナス・サイクル期間内において１度バスの使用
権を得た機器はそのアイソクロナス・サイクル期間内で
は再び要求信号は出力しない。アイソクロナス転送する
すべての機器がアイソクロナス・サイクル期間内のいず
れかの時点において１パケット分のデータを送信でき
る）。

【００６３】アイソクロナス期間内における，アイソク
ロナス転送が終ると第２の期間（ロング・ギャップｌg
）が経過した時点においてアシンクロナス転送のため
のバスの使用権の確保が行なわれる。バスの使用権を得
た機器からアシンクロナス転送のデータがパケット単位
で送信される。アシンクロナス転送においても，パケッ
トの前にデータの始まりを表わすプレフィクス・データ
が付加され，パケットの後にエンド・データが付加され
る。アシンクロナス転送においては，アシンクロナス転
送において受信した機器からアシンクロナス転送データ
を送信した機器に受信した旨を表わすアクナリッジ・デ
ータＡＣＫが出力される。このアクナリッジ・データの
前後にもプレフィクス・データおよびエンド・データが
付加される。

【００６４】アシンクロナス転送するデータ量が多いと
サイクル・スタート・パケットの送出間隔が 125μｓよ
りも遅れる。サイクル・スタート・パケットの送出間隔
が 125μｓ期間を越えた場合，上述のように送出サイク
ル・スタート・パケットの遅延時間Δｔはサイクル・タ
イム・データによって表わされる計測時間と各ノードの
計測時間にもとづいて算出される（図11参照）。

【００６５】(2) プリンタ・システム この実施例によるプリンタ・システムは，プリンタ20と
プリンタ20によるプリントを制御するプリンタ・コント
ローラ10とがＩＥＥＥ標準１３９４にもとづくケーブル
によって互いに接続されることにより構成される。

【００６６】図１はプリンタ・コントローラ10の電気的
構成を示すブロック図である。

【００６７】プリンタ・コントローラ10はメインＣＰＵ
11によって全体の動作が統括される。

【００６８】プリンタ・コントローラ10には，同期型磁
気ディスク・ドライバ12が含まれている。この同期型磁
気ディスク・ドライバ12に，プリンタ20によってプリン
トすべき画像を表わすプリント（画像）・データが記録
されている磁気ディスクＦＤが装填される。プリンタ・
コントローラ10には，磁気ディスクＦＤに記録されてい
るプリント・データを一時記憶するためのバッファ・メ
モリ15も含まれている。

【００６９】またプリンタ・コントローラ10には上述し
たアイソクロナス転送およびアシンクロナス転送を行な
うための通信制御回路13が含まれている。この通信制御
回路13には送信すべき１パケット分のデータを一時記憶
するための送信用転送メモリ13Ａ，プリンタ20から送信
されてきた１パケット分のデータを一時記憶するための
受信用転送メモリ13Ｂ，ならびにプリンタ・コントロー
ラ10のＩＤを表わすデータおよびチャネル番号を表わす
データを記憶するレジスタ13Ｃが含まれている。アイソ
クロナス転送が行なわれるときは，アイソクロナス期間
ごとに通信制御回路13からメインＣＰＵ11に割込みが行
なわれる。この割込みに応答してメインＣＰＵ11によっ
てバッファ・メモリ15からプリント・データの読出しが
行なわれる。

【００７０】プリンタ・コントローラ10は操作キ−14Ａ
によって操作される。この操作キ−14Ａによる設定信号
は操作インターフェイス14Ｂを介してメインＣＰＵ11に
与えられる。操作キ−14Ａによって行なわれた設定その
他の状態は表示器16に表示される。さらにプリンタ・コ
ントローラ10にはＲ（赤），Ｇ（緑），Ｂ（青）データ
をＹ（イエロー），Ｍ（マゼンタ），Ｃ（シアン）デー
タに変換するＲＧＢ／ＹＭＣ変換回路17ならびに画像デ
ータによって表わされる画像の解像度および大きさを調
整するための画像データ処理回路19が含まれている。さ
らにプリンタ・コントローラ10には，後述のようにプリ
ンタ20の印画ヘッド25の周囲温度にもとづいてプリント
・データの補正を行なうためのフィルタ回路18も含まれ
ている。

【００７１】これらの各回路は互いにバス接続されてい
る。

【００７２】図２はプリンタ20の電気的構成を示すブロ
ック図である。

【００７３】このプリンタ20にはプリンタ20の全体の動
作を接続するためのＣＰＵが取除かれている。プリンタ
20はプリンタ・コントローラ10によってプリント動作が
制御される。

【００７４】プリンタ20は感熱型プリンタである。

【００７５】加熱ヘッドにより印画を行なう感熱紙型プ
リンタでは，印画する画像を表わす画像データのレベル
に対応した電圧がヘッドに印加されることでヘッドの温
度が調整され，この温度が感熱紙に伝導することでプリ
ントが行われる。ヘッドには印画済の画像データによる
熱が残留するため，次の画像データに対応する電圧をそ
のまま印加すると残留熱と加算され，過大な熱がヘッド
に発生することとなり適切な印画ができない。そこで，
ヘッドに蓄積される熱を過去に印画したデータより算出
し，新たに印画するデータに対応する電圧より差し引く
補正を行なうことで適切な印画を実現している。

【００７６】この補正は画像データの値を，印画ヘッド
の周囲の温度を参照してフィルタ処理することにより行
なわれる。このフィルタ処理に必要な印画ヘッド28の周
囲の温度を測定するセンサが温度センサ25である。

【００７７】プリンタ20には操作パネル31が含まれてい
る。この操作パネル31をユーザが操作することにより，
各種設定ができる。操作パネル31における設定を表わす
データはデコーダ32を介して状態レジスタ22に与えられ
る。

【００７８】またプリンタ20にはプリント用紙を移送す
るためのステップ・モータ33およびこのステップ・モー
タ33を冷却するための冷却ファン34が含まれている。

【００７９】プリンタ20には制御レジスタ21，上述した
状態レジスタ22および仕様レジスタ23が含まれている。

【００８０】制御レジスタ21には，プリンタ・コントロ
ーラ10から送信される制御データが記憶される。制御デ
ータには，ステップ・モータ33を制御するためのデー
タ，冷却ファン34を制御するためのデータなどが含まれ
る。

【００８１】状態レジスタ22には，プリンタ20の現在の
状態を表わす状態データが記憶される。状態データに
は，温度センサ35によって測定される印画ヘッド28の周
囲の温度を表わすデータ，操作パネル31を用いたユーザ
による各種設定（紙づまりのリセット，プリント枚数，
画像の色調整など）を表わすデータなどが含まれる。

【００８２】仕様レジスタ23には，プリンタ20の仕様を
表わす仕様データが記憶される。仕様データには，プリ
ンタ20において使用できる用紙の種類，大きさ，解像
度，鏡像印刷の可否などを表わすデータが含まれる。

【００８３】プリンタ20にも上述したアイソクロナス転
送およびアシンクロナス転送を行なうための通信制御回
路25が含まれている。この通信制御回路25には送信すべ
き１パケット分のデータを一時記憶するための送信用転
送メモリ25Ａ，およびプリンタ・コントローラ10から送
信されてきた１パケット分のデータを一時記憶するため
の受信用転送メモリ25Ｂならびにプリンタ20のＩＤを表
わすデータおよびチャネル番号を記憶するレジスタ25Ｃ
が含まれている。

【００８４】プリンタ20にはＦＩＦＯメモリ26が含まれ
ている。このＦＩＦＯメモリ26はプリンタ20によってプ
リントされる画像を表わすプリント・データのうち２ラ
イン分の画像データを確認できる容量をもつものであ
る。

【００８５】通信制御回路25において１パケット分のプ
リント・データを受信し，ＦＩＦＯメモリ26への書込み
を制御する制御データを受信すると，ＦＩＦＯメモリ26
への受信したプリント・データの書込みが行なわれる。
ＦＩＦＯメモリ26に書込まれたプリント・データはプリ
ンタ・コントローラ10から与えられる読出し制御する制
御データにしたがって読出される。ＦＩＦＯメモリ26か
ら読出されたプリント・データはヘッド駆動回路27に与
えられる。

【００８６】ヘッド駆動回路27はＦＩＦＯメモリ26から
読出されたプリント・データを入力し，入力したプリン
ト・データのレベルに応じた電圧を出力する回路であ
る。ヘッド駆動回路27の出力電圧が印画ヘッド28に与え
られ，印画ヘッド28の温度が制御される。印画ヘッド28
の温度がプリント用紙に伝わることにより，プリンタ・
コントローラ10から送信される画像データによって表わ
される画像がプリント用紙に一定速度で印画される。

【００８７】図３はプリンタ・コントローラ10からプリ
ンタ20にプリント・データを送信するときのタイム・チ
ャート，図４はこのタイム・チャートにおける１アイソ
クロナス・サイクル期間の拡大図，図５はプリンタ・コ
ントローラ10からプリンタ20に画像データを送信すると
きにプリンタ・コントローラ10とプリンタ20との間にお
いて行なわれるコマンドおよびデータの送受信の様子を
表わしている。ここでは簡単のために１台のプリンタ・
コントローラ10と１台のプリンタ20とが接続されている
ものとする。上述したようにＩＥＥＥ標準１３９４では
合計63台の機器の接続が可能であるので，プリンタ・コ
ントローラとプリンタを含めて合計63台の機器を接続
し，所望のプリンタに画像データを送信し，プリントす
ることもできる。図１および図２の例ではたとえばプリ
ンタ・コントローラ10が親（サイクル・マスタ）であ
り，プリンタ20が子である。

【００８８】図３から図５においては，図４に示すよう
に１アイソクロナス・サイクル期間内において，アイソ
クロナス転送によるプリンタ・コントローラ10からプリ
ンタ20へのプリント・データの送信，アシンクロナス転
送によるプリンタ・コントローラ10からプリンタ20への
制御データの送信ならびにアシンクロナス転送によるプ
リンタ20からプリンタ・コントローラ10への状態データ
および仕様データの送信が行なわれる。

【００８９】まず同期型磁気ディスク・ドライバ12に，
プリントする画像を表わすプリント・データが記録され
ている磁気ディスクＦＤが装填される。磁気ディスクＦ
Ｄからプリント・データが読出されバッファ・メモリ15
に一時記憶される。

【００９０】プリンタ・コントローラ10からプリンタ20
にアシンクロナス転送によってプリンタ予約データおよ
びチャネル設定データが与えられる。プリンタ予約デー
タはプリンタ20がプリンタ・コントローラ10からのプリ
ント・データの送信を受付けるようにプリンタ20を設定
するデータであり，プリンタ20のレジスタ25Ｃに書込ま
れる。チャネル設定データはプリンタ20のチャネル番号
を設定するもので，チャネル設定データにしたがうチャ
ネル番号がプリンタ20のレジスタ25Ｃに書込まれる。プ
リンタ・コントローラ10のチャネル番号はプリンタ・コ
ントローラ10のメインＣＰＵ11によってレジスタ13Ｃに
書込まれる。

【００９１】プリンタ20の状態レジスタ22に書込まれて
いるプリンタ20の状態を表わす状態データがアシンクロ
ナス転送によってプリンタ・コントローラ10に送信され
る。さらにプリンタ20の仕様レジスタ23に書込まれてい
るプリンタの仕様を表わす仕様データがアシンクロナス
転送によっってプリンタ・コントローラ10に送信され
る。

【００９２】プリンタ・コントローラ10においてはプリ
ンタ20から送信された状態データおよび仕様データにも
とづいて，必要であればバッファ・メモリ15からプリン
ト・データが読出され画像データ処理回路19においてプ
リント・データの補間または間引き，色調整などが行な
われる。また磁気ディスクＦＤに記録されているプリン
ト・データがＲＧＢデータであれば，ＲＧＢ／ＹＭＣ変
換回路17においてＲＧＢデータからＹＭＣデータへの変
換処理が行なわれる。

【００９３】つづいてアシンクロナス転送によってプリ
ンタ・コントローラ10からプリンタ20に制御データが送
信される。制御データはプリンタ20に与えられ，制御レ
ジスタ21に書込まれる。制御レジスタ21に書き込まれた
制御データにしたがってステップ・モータ33が駆動さ
れ，プリント用紙がホーム・ポジションに位置決めされ
る。また制御データにしたがって冷却ファン34が駆動さ
せられる。

【００９４】プリンタ20へのプリント・データの送信は
アイソクロナス転送によって行なわれる。

【００９５】アイソクロナス転送によりプリンタ・コン
トローラ10からプリンタ20にプリント・データが送信さ
れる。プリント・データはプリンタ20の通信制御回路25
に含まれる受信メモリ25Ｂに一時記憶される。プリンタ
・コントローラ10からプリンタ20に書込み制御データが
送信される。この書込み制御データにより，受信メモリ
25Ｂに記憶された画像データが読出され，ＦＩＦＯメモ
リ26に書込まれる。

【００９６】プリンタ20からはアシンクロナス転送によ
って状態データがプリンタ・コントローラ10に送信され
る。状態データに含まれる，印画ヘッド28の周囲の温度
を表わすデータにもとづいて必要ならばフィルタ回路18
における画像データの補正処理が行なわれる。

【００９７】再びプリンタ・コントローラ10からプリン
タ20にアイソクロナス転送によるプリント・データの送
信およびアシンクロナス転送による書込みおよび読出し
制御データの送信が行なわれる。書込みおよび読出し制
御データにもとづいて上述のように，受信メモリ25Ｂに
一時記憶されたプリント・データのＦＩＦＯメモリ26へ
の書込みが行なわれる。また書込みおよび読出し制御デ
ータにもとづいてＦＩＦＯメモリ26に記憶された画像デ
ータが読出されヘッド駆動回路27に与えられ，印画ヘッ
ド28により一定速度で印画される。プリンタ20からはア
シンクロナス転送によって周期的に状態データがプリン
タ・コントローラ10に送信される。

【００９８】プリンタ・コントローラ10からプリンタ20
へのプリント・データならびに書込みおよび読出し制御
データの送信ならびにプリンタ20からプリンタ・コント
ローラ10への状態データの送信が繰返される。これによ
りプリンタ20はプリンタ・コントローラ10の制御により
一定速度で印画される。ステップ・モータ33はプリンタ
・コントローラ10から送信される制御データにもとづい
て一定速度で印画できるように駆動させられるのはいう
までもない。

【００９９】上述の実施例においては，プリンタ・コン
トローラ10からプリンタ20に送信するプリント・データ
はアイソクロナス転送によって行ない，プリンタ・コン
トローラ10からプリンタ20に送信する制御データならび
にプリンタ20からプリンタ・コントローラ10に送信する
状態データおよび仕様データはアシンクロナス転送によ
って行なっている。

【０１００】しかしながら，図６に示すように，プリン
タ・コントローラ10からプリンタ20に送信するプリント
・データ，プリンタ・コントローラ10からプリンタ20に
送信する制御データならびにプリンタ20からプリンタ・
コントローラ10に送信する状態データおよび仕様データ
のいずれもアイソクロナス転送によって行なってもよ
い。

【０１０１】また図７に示すように，プリンタ・コント
ローラ10からプリンタ20に送信するプリント・データお
よびプリンタ・コントローラ10からプリンタ20に送信す
る制御データはアイソクロナス転送によって行ない，プ
リンタ20からプリンタ・コントローラ10に送信する状態
データおよび仕様データはアシンクロナス転送によって
行なってもよい。

【０１０２】上述の実施例においては各回路はハードウ
ェアによって実現されているが，ソフトウェアによって
実現してもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】プリンタ・コントローラの電気的構成を示すブ
ロック図である。

【図２】プリンタの電気的構成を示すブロック図であ
る。

【図３】プリンタ・コントローラからプリンタにプリン
ト・データを送信する場合のタイム・チャートである。

【図４】図３に示すタイム・チャートの一部拡大図であ
る。

【図５】プリンタ・コントローラからプリンタに画像デ
ータを送信する場合にプリンタ・コントローラとプリン
タとの間で送受信されるコマンドおよびデータを示して
いる。

【図６】他の実施例を示すもので，図３に示すタイム・
チャートの一部拡大図である。

【図７】他の実施例を示すもので，図３に示すタイム・
チャートの一部拡大図である。

【図８】ＩＥＥＥ１３９４によって接続された機器のブ
ロック図である。

【図９】ＩＥＥＥ１３９４によって接続された機器をツ
リー構造にして示すブロック図である。

【図１０】アイソクロナス転送のタイム・チャートであ
る。

【図１１】サイクル・スタート・パケット・フォーマッ
トを示す。

【図１２】アシンクロナス転送されるデータのパケット
・フォーマットを示す。

【図１３】アイソクロナス・コマンド・パケット・フォ
ーマットを示す。

【図１４】アイソクロナス・データ・パケット・フォー
マットを示す。

【符号の説明】

10，10Ａ プリンタ・コントローラ 11 メインＣＰＵ 12 同期型磁気ディスク・ドライバ 13，25 通信制御回路 13Ａ，25Ａ 送信用転送メモリ 13Ｂ，25Ｂ 受信用転送メモリ 18 フィルタ回路 19 画像データ処理回路 20 プリンタ 21 制御レジスタ 22 状態レジスタ 23 仕様レジスタ 26 ＦＩＦＯメモリ 28 印画ヘッド 35 温度センサ

Claims (18)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 バス接続されたプリンタ・コントローラ
   とプリンタとから構成されるプリンタ・システムにおい
   て，上記プリンタは第１の印画制御データを受信し，受
   信した第１の印画制御データにもとづいて印画に関する
   制御を行なうものであり，上記プリンタ・コントローラ
   は，上記バスを通して上記プリンタに画像データを送信
   する画像データ送信手段，および上記プリンタに上記第
   １の印画制御データを送信する第１の印画制御データ送
   信手段をさらに備え，上記プリンタは，上記画像データ
   送信手段から送信される画像データを受信し，上記第１
   の印画制御データ送信手段から送信される第１の印画制
   御データにもとづいて印画に関する制御を行ない，受信
   した画像データによって表わされる画像を印画ヘッドを
   用いて印画する印画制御手段をさらに備えている，プリ
   ンタ・システム。
2. 【請求項２】 上記プリンタは，用紙を移送するための
   移送モータおよびこの移送モータを冷却するための冷却
   ファンをさらに備えており，上記第１の印画制御データ
   が，上記移送モータおよび上記冷却ファンを制御するデ
   ータであり，上記印画制御手段は，上記第１の印画制御
   データにもとづいて上記移送モータおよび上記冷却ファ
   ンの駆動を制御して印画するものである，請求項１に記
   載のプリンタ・システム。
3. 【請求項３】 上記プリンタには一駒分の画像を表わす
   画像データのデータ量よりも少ない画像データの記憶容
   量をもち，かつ上記プリンタ・コントローラから送信さ
   れる画像データを一時記憶するバッファ・メモリが備え
   られており，上記プリンタおよび上記プリンタ・コント
   ローラのいずれか一方に画像データの供給の開始を示す
   スタート信号を発生する手段が設けられており，上記プ
   リンタ・コントローラは，上記スタート信号の発生から
   所定の期間経過後にパケット単位での上記プリンタへの
   画像データの送信を開始するように上記画像データ送信
   手段を制御する画像データ送信開始制御手段，および上
   記バッファ・メモリに記憶されている画像データが無く
   ならないように，上記プリンタへの画像データの送信を
   パケット単位で繰返すように上記画像データ送信手段を
   制御する送信制御手段をさらに備え，上記プリンタの上
   記印画制御手段は，上記プリンタ・コントローラから送
   信される画像データによって表わされる画像を一定速度
   で印画するように上記印画ヘッドを駆動するものであ
   る，請求項１に記載のプリンタ・システム。
4. 【請求項４】 上記プリンタ・コントローラは，画像デ
   ータ記憶読出制御コマンドを送信する画像データ記憶読
   出制御コマンド送信手段をさらに備え，上記プリンタ
   は，上記画像データ記憶読出制御コマンド送信手段から
   送信される上記画像データ記憶読出制御コマンドに応答
   して，上記プリンタ・コントローラから送信される画像
   データを上記バッファ・メモリに記憶させ，上記バッフ
   ァ・メモリに記憶された画像データを読出し，読出され
   た画像データによって表わされる画像を一定速度で印画
   するように上記印画制御手段に与える記憶制御手段をさ
   らに備えている，請求項３に記載のプリンタ・システ
   ム。
5. 【請求項５】 上記プリンタは，印画に関する第２の印
   画制御データを上記プリンタ・コントローラに送信する
   第２の印画制御データ送信手段をさらに備え，上記プリ
   ンタ・コントローラは，上記第２の印画制御データ送信
   手段から送信される上記第２の印画制御データを受信
   し，上記プリンタにおいて印画可能となるように上記第
   ２の印画制御データにもとづいて上記画像データを処理
   する画像データ処理手段をさらに備え，上記画像データ
   送信手段が，上記画像データ処理手段において処理され
   た画像データを上記プリンタに送信するものである，請
   求項１に記載のプリンタ・システム。
6. 【請求項６】 上記第２の印画制御データが，印画可能
   な用紙，解像度を含むプリンタに固有の仕様データであ
   り，上記画像処理手段が，上記仕様データによって表わ
   される仕様にもとづいて上記プリンタにおいて印画可能
   な大きさ，解像度の変換などを含む上記画像データの処
   理を行なうものである，請求項５に記載のプリンタ・シ
   ステム。
7. 【請求項７】 上記第２の印画制御データが，ユーザの
   設定，上記印画ヘッドの周囲温度などを含むプリンタの
   現在の状態を表わす状態データであり，上記画像処理手
   段が，上記状態データによって表わされる上記プリンタ
   の現在の状態にもとづいてユーザの設定に対応した画像
   データの処理，上記周囲温度に応じた画像データによっ
   て表わされる画像の色調整などを含む上記画像データの
   処理を行なうものである，請求項５に記載のプリンタ・
   システム。
8. 【請求項８】 バス接続されたプリンタ・コントローラ
   とプリンタとから構成され，上記プリンタ・コントロー
   ラは上記バスを通して上記プリンタに画像データを送信
   し，かつ印画に関する制御を行なうための印画制御デー
   タを送信するプリンタ・システムに適用されるプリンタ
   であり，上記プリンタ・コントローラから送信される画
   像データを受信し，上記プリンタ・コントローラから送
   信される上記印画制御データにもとづいて印画に関する
   制御を行ない，受信した画像データによって表わされる
   画像を印画ヘッドを用いて印画する印画制御手段をさら
   に備えている，プリンタ。
9. 【請求項９】 バス接続されたプリンタ・コントローラ
   とプリンタとから構成され，上記プリンタは第１の印画
   制御データを受信し，受信した第１の印画制御データに
   もとづいて印画に関する制御を行なうプリンタ・システ
   ムにおいて用いられる，プリンタ・コントローラであ
   り，上記バスを通して上記プリンタに画像データを送信
   する画像データ送信手段，上記プリンタに上記第１の印
   画制御データを送信する第１の印画制御データ送信手段
   をさらに備えている，プリンタ・コントローラ。
10. 【請求項１０】 バス接続されたプリンタ・コントロー
    ラとプリンタとから構成されるプリンタ・システムの動
    作制御方法であり，上記プリンタ・コントローラから，
    上記バスを通して上記プリンタに画像データを送信し，
    印画に関する制御を行なうための第１の制御データを，
    上記プリンタ・コントローラから上記プリンタに送信
    し，上記プリンタにおいて，上記画像データ送信手段か
    ら送信される画像データを受信し，上記第１の印画制御
    データにもとづいて印画に関する制御を行ない，受信し
    た画像データによって表わされる画像を印画する，プリ
    ンタ・システムの動作制御方法。
11. 【請求項１１】 上記プリンタに，用紙を移送するため
    の移送モータおよびこの移送モータを冷却するための冷
    却ファンをさらに設けておき，上記第１の印画制御デー
    タが，上記移送モータおよび上記冷却ファンを制御する
    データであり，上記第１の印画制御データのもとづいて
    上記移送モータおよび上記冷却ファンの駆動を制御する
    ものである，請求項10に記載のプリンタ・システムの動
    作制御方法。
12. 【請求項１２】 上記プリンタには一駒分の画像を表わ
    す画像データのデータ量よりも少ない画像データの記憶
    容量をもち，かつ上記プリンタ・コントローラから送信
    される画像データを一時記憶するバッファ・メモリを設
    けておき，上記プリンタおよび上記プリンタ・コントロ
    ーラのいずれか一方に画像データの供給の開始を示すス
    タート信号を発生させ，上記スタート信号の発生から所
    定の期間経過後に上記プリンタ・コントローラからパケ
    ット単位での上記プリンタへの画像データの送信を開始
    させ，かつ上記バッファ・メモリに記憶されている画像
    データが無くならないように，上記プリンタへの画像デ
    ータの送信をパケット単位で繰返し，上記プリンタにお
    いて，上記プリンタ・コントローラから送信される画像
    データによって表わされる画像を一定速度で印画する，
    請求項10に記載のプリンタ・システムの動作制御方法。
13. 【請求項１３】 上記プリンタ・コントローラから，画
    像データ記憶読出制御コマンドを送信し，上記プリンタ
    において，上記プリンタ・コントローラから送信される
    上記画像データ記憶読出制御コマンドに応答して，上記
    プリンタ・コントローラから送信される画像データを上
    記バッファ・メモリに記憶させ，上記バッファ・メモリ
    に記憶された画像データを読出し，読出された画像デー
    タによって表わされる画像を一定速度で印画する，請求
    項12に記載のプリンタ・システム動作制御方法。
14. 【請求項１４】 上記プリンタから，印画に関する第２
    の印画制御データを上記プリンタ・コントローラに送信
    し，上記プリンタ・コントローラにおいて，上記プリン
    タから送信される上記第１の印画制御データを受信し，
    上記プリンタにおいて印画可能となるように上記第２の
    印画制御データにもとづいて上記画像データ処理し，処
    理された画像データを上記プリンタに送信する，請求項
    10に記載のプリンタ・システムの動作制御方法。
15. 【請求項１５】 上記第２の印画制御データが，印画可
    能な用紙，解像度を含むプリンタに固有の仕様データで
    あり，上記画像処理が，上記仕様データによって表わさ
    れる仕様にもとづいて上記プリンタにおいて印画可能な
    大きさ，解像度の変換などを含む上記画像データの処理
    を行なうものである，請求項14に記載のプリンタ・シス
    テムの動作制御方法。
16. 【請求項１６】 上記第２の印画制御データが，ユーザ
    の設定，上記印画ヘッドの周囲温度などを含むプリンタ
    の現在の状態を表わす状態データであり，上記画像処理
    が，上記状態データによって表わされる上記プリンタの
    現在の状態にもとづいてユーザの設定に対応した画像デ
    ータの処理，上記周囲温度に応じた画像データによって
    表わされる画像の色調整などを含む上記画像データの処
    理を行なうものである，請求項14に記載のプリンタ・シ
    ステムの動作制御方法。
17. 【請求項１７】 バス接続されたプリンタ・コントロー
    ラとプリンタとから構成され，上記プリンタ・コントロ
    ーラは上記バスを通して上記プリンタに画像データを送
    信し，かつ印画に関する制御を行なうための印画制御デ
    ータを送信するプリンタ・システムに適用されるプリン
    タの動作制御方法であり，上記プリンタ・コントローラ
    から送信される画像データを受信し，上記プリンタ・コ
    ントローラから送信される上記印画制御データにもとづ
    いて印画に関する制御を行ない，受信した画像データに
    よって表わされる画像を印画する，プリンタの動作制御
    方法。
18. 【請求項１８】 バス接続されたプリンタ・コントロー
    ラとプリンタとから構成され，上記プリンタは第１の印
    画制御データを受信し，受信した第１の印画制御データ
    にもとづいて印画に関する制御を行なうプリンタ・シス
    テムにおいて用いられる，プリンタ・コントローラの動
    作制御方法であり，上記バスを通して上記プリンタに画
    像データを送信し，上記プリンタに上記第１の印画制御
    データを送信する，プリンタ・コントローラの動作制御
    方法。