JPH10108711A - 天然貝釦のクリヤ加工構成及びその加工方法 - Google Patents

天然貝釦のクリヤ加工構成及びその加工方法

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JPH10108711A
JPH10108711A JP28472296A JP28472296A JPH10108711A JP H10108711 A JPH10108711 A JP H10108711A JP 28472296 A JP28472296 A JP 28472296A JP 28472296 A JP28472296 A JP 28472296A JP H10108711 A JPH10108711 A JP H10108711A
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Senji Asagoe
越 専 司 浅
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NAKAUCHI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】天然貝のブランクを釦として必要な大きさに成
形すると共に強化し、さらに染料により天然貝裏面の模
様等を透視し得る状態で多様な着色を付加できる加工釦
の構成とその製造方法の提供。 【解決手段】天然貝釦Aは、天然貝のブランク1の裏面
1a上に表面張力により丸味を帯びる状態で積層硬化さ
せたエポキシ樹脂層2と、このエポキシ樹脂層2を含め
てブランク1の全周面上に透明性プライマー剤層3を介
してポリウレタン樹脂層4を積層硬化せしめてなること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然貝を基材とす
る釦の改良構成、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、阿古屋貝などの天然貝を研削、研
磨して、それ独特の風合を保持する貝釦が利用されてき
た。
【0003】この天然貝釦については、材料的に成形が
困難であり、しかも、強度が小さいことから、この天然
貝を加工した扁平状のブランクに透明性の合成樹脂材を
積層した釦が製作されてきた(特開平6−284910
号公報)。
【0004】また、このように積層された合成樹脂層上
に染料を用いて、染色する構成も開発されるに至ってい
る(特開平6−284911号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、天然貝のブラ
ンクの面上に積層する合成樹脂材がエポキシ樹脂である
場合には、その天然貝の内側面に位置する部分であるブ
ランクの裏面上に表面張力で丸味を帯びた状態で成形さ
れる結果、成形性が良好なものとして得ることができま
たそのブランクに対する強化構成ともなるが、この積層
したエポキシ樹脂層についてはその層面に凹凸状が残っ
たり、また、染料によってうまく着色できない、という
不利があった。このため、釦としての利用性が制限され
ていた。
【0006】また、天然貝のブランクの面上に染料によ
る着色性が良好な合成樹脂材、例えば、ポリウレタン樹
脂が積層される場合には、そのブランクの面上における
表面張力の関係でうまく丸味を帯びた状態で積層するこ
とが困難であり、釦としての良好な丸味を帯びた形態の
ものとして得るには、その幾重もの積層作業が必要とな
る。これでは、その製造に長時間を要し、経済的にもマ
イナスとなる。
【0007】そこで、本発明では、上記したような従来
構成での天然貝釦の欠点を解消し、釦として必要な大き
さと強度を備える成形性と、染料による多様な着色可能
性を併有する天然貝のブランクを利用した釦の新規な構
成と、その製造方法の提供を目的とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、天然貝釦のクリヤ加工構成につき、次の
ようにした。即ち、天然貝のブランクの裏面上にエポキ
シ樹脂をその表面張力により丸味を帯びた状態で積層硬
化させ、このエポキシ樹脂層を含めて前記ブランクの全
周面上に透明性のプライマー剤層を介してポリウレタン
樹脂を積層硬化せしめてなることを特徴とする。
【0009】この発明において、天然貝のブランクとし
ては、天然貝の裏面に特有の風合を保持する限りにおい
て、例えば、約1.0mm厚の薄厚なものを利用すること
ができる。従って、天然貝としては阿古屋貝のほか、外
寸が小さいあわび、サザエ、タカセなど種々の貝を原料
材とすることができる。
【0010】また、この天然貝のブランクの外形、寸法
については特に制限はないが、例えば、平面形状が円形
のものにあっては、直径が10mm〜40mmのものが一般
的である。
【0011】この貝ブランクの裏面は、天然貝に特有の
風合を呈しているが、この裏面上に積層硬化されたエポ
キシ樹脂層は、その透明性に応じてその天然貝の風合を
透視できる形態をなしている。
【0012】このエポキシ樹脂層は、その原料液剤が上
記した貝ブランクの裏面上においてその表面張力により
丸味を帯びた状態となる量で添着され、その厚は、硬化
後において、通常1.0mm〜2.0mm程度となる。これ
によって、エポキシ樹脂層が積層された貝ブランクは、
その裏面側について丸味を帯びた形状をなすと共に、そ
の強度が増強される。
【0013】また、このエポキシ樹脂層を積層した貝ブ
ランクの全周面、即ち、天然貝の外面側の貝ブランクの
表面側乃至側端周面部及びエポキシ樹脂層面上に渡って
プライマー剤層が積層され、さらに、このプライマー剤
層を介してポリウレタン樹脂層が積層硬化されている。
【0014】このポリウレタン樹脂層の厚さについては
特に制限はないが、貝ブランク等面上への1回の塗布時
にその表面張力により付着される厚、例えば、5μm〜
20μmで形成される。なお、このポリウレタン樹脂層
は多層にすることができる。この場合には、その多層形
に応じた層厚となる。
【0015】このポリウレタン樹脂層は、それ自体透明
性を呈していることから、プライマー剤層の透明性状と
相俟って、得られる釦について貝ブランクの裏面上の天
然貝の風合をなおも透視できる。また、この積層された
ポリウレタン樹脂の性状から多種の染料で着色すること
が可能である。この場合の着色はポリウレタン樹脂層に
ついての呈色であり、着色後も上記した透明性が維持さ
れる。
【0016】また、このポリウレタン樹脂層は、前記し
た貝ブランク面上のエポキシ樹脂層面上にも積層され
る。従って、このエポキシ樹脂層面上に生ずることがあ
る凹凸歪みを修復する作用がある。この修復作用は、ポ
リウレタン樹脂層の複層化によってより確実に発揮され
る。
【0017】また、この修復作用は、貝ブランクの表面
側にも同様に及ぶことから、その表面側の貝自体の凹凸
形状を平滑化する効果があり、この結果、該釦全体の整
形作用が生じる。
【0018】また、プライマー剤層は、上記したエポキ
シ樹脂層とポリウレタン樹脂層とを安定状態で積層させ
る作用を発揮するもので、例えば、透明性のテトライソ
プロピルチタネートなどの有機チタン化合物のほか、酸
化ポリエチレン、水溶性メラニン、エポキシ、セラック
ポリエチレンイミンなどを用いることができる。従っ
て、このプライマー剤層の厚は、その機能を発揮する程
度であれば足りる。
【0019】上記した天然貝釦のクリヤ加工構成を得る
ための本発明に係る製造方法は、次のとおりである。即
ち、天然貝のブランクの裏面上にエポキシ樹脂材を表面
張力により丸味を帯びる状態で添着し、これを80℃以
上90℃以下の温度条件下でエポキシ樹脂の硬化層を得
る第一工程と、このエポキシ樹脂の硬化層を含めて前記
天然貝のブランクの周面全体にプライマー剤を塗布しこ
れを自然乾燥させてプライマー剤の皮膜を得る第二工程
と、このプライマー剤の皮膜面上にポリウレタン樹脂材
を塗布してこれを自然乾燥させる第三工程と、これを9
0℃以上100℃以下の温度条件下で加熱処理する第四
工程と、及びこれに穿孔加工する後工程とからなること
を特徴とする。
【0020】前記第一工程において、天然貝のブランク
の裏面上に添着されたエポキシ樹脂材は、その液状形態
と添着量に応じて貝ブランクの裏面の周縁部上の位置に
て表面張力によって丸味を帯びた形態となる。
【0021】これが80℃以上90℃以下の温度条件下
で加熱されると、エポキシ樹脂材は上記した丸味を帯び
た形態のまま硬化される。この加熱処理の時間は、エポ
キシ樹脂材を貝ブランクの裏面上に密着する状態で硬化
させるに十分な、例えば、40分間とすることができ
る。
【0022】この加熱温度が80℃未満である場合に
は、エポキシ樹脂について十分な硬化状態が得られず、
また90℃を超えるときはより以上の硬化状態が得られ
ず、経済的に不利となる。従って、好ましい加熱条件は
85℃前後で約60分間に亘ることが、経済的に硬化さ
せ得る点で有利である。
【0023】上記したエポキシ樹脂硬化層を有する貝ブ
ランクについては、その周面全体に渡ってプライマー剤
液を塗布し自然乾燥させた第二工程後、このプライマー
剤層を介してポリウレタン樹脂の自然乾燥層が形成され
る(第三工程)。
【0024】この第三工程において、ポリウレタン樹脂
材についても前記同様に、貝ブランク等の表裏面側に添
着させることによって、ポリウレタン樹脂材が貝ブラン
ク等の全周面上で表面張力により丸味を帯びた状態とな
るように操作することができる。従って、このポリウレ
タン樹脂の乾燥膜の厚さはこの場合の添着量に応じたも
のとなる。
【0025】なお、このポリウレタン樹脂層が多重層の
形態で形成される場合には、上記した第三工程が繰り返
されることになる。
【0026】次いで、この得られた貝ブランクの積層材
に対しては、90℃以上100℃以下の温度条件下で加
熱処理される(第四工程)。この加熱処理の時間は20
分〜40分間、好ましくは、次の作用が安定的に得られ
るように30分間であることが条件である。
【0027】この加熱処理により、添着したポリウレタ
ン樹脂が硬化されると共に、プライマー剤層において、
このポリウレタン樹脂層がエポキシ樹脂層面上に十分安
定状態で積層される。また、このポリウレタン樹脂の層
が多層で成形される場合には、これらの層間が相互に積
層状態となる。
【0028】従って、この場合の処理温度が90℃未満
であると、このような作用が不十分となり、また100
℃を超える温度条件下であると、却ってこのような積層
状態が悪くなる。
【0029】上記した第一から第四までの各工程につい
ては、例えば、塗装用網上に載設することによって、複
数の貝ブランクについて同時に実行することができる。
【0030】また、後工程において、糸穴を穿設し、さ
らに染色処理が施こされて釦として得られる。なお、染
色は、上記した穿設を施こした釦材を例えば、染料浴中
に一定時間(例えば、1〜15分間)浸漬することによ
って実行することができるが、ポリウレタン樹脂材中に
染料を混入しておいて予め着色しておくこともできる。
また、染料としては、ポリウレタン樹脂をその透明状態
を維持して染色(着色)できる各種のものを採用でき
る。
【0031】
【実施の態様】本発明に係る天然貝釦のクリヤ加工構成
の実施の態様を穿孔加工前の形態の釦材Aとして図1に
示した。
【0032】この釦材Aは、天然貝を平面円形に加工し
たブランク1の天然貝の内面部である裏面1a側にエポ
キシ樹脂層2が積層されている。このエポキシ樹脂層2
は、添着させたエポキシ樹脂材がブランク1裏面の周縁
部にて表面張力により丸味を帯びた状態となるように形
成されている。
【0033】また、このブランク1に対しては積層され
たエポキシ樹脂層2面を含めてプライマー剤層3を介し
てポリウレタン樹脂層4が全周面上に渡って積層されて
いる。なお、1bは天然貝の外面部であるブランク1の
表面側を示す。
【0034】この釦材Aにおいて、エポキシ樹脂層2
は、ブランク1の裏面1a上において相当の厚さで形成
されていて、ブランク1を補強すると共に、釦としての
外形の主体部分を形づくっている。
【0035】また、ポリウレタン樹脂層4は、透明性プ
ライマー剤層3によってこのエポキシ樹脂層2面からブ
ランク1の表面1bに渡って強固な状態で積層されてい
て、ブランク1の表面1bからエポキシ樹脂層2面に存
在する凹凸歪みを修正して釦として整形された外面とな
っている。また、5、5は糸穴の穿孔位置を示してい
る。
【0036】また、ポリウレタン樹脂層4に対しては染
料により任意の色調に染色できる。この染色は糸穴5の
穿孔後に行うこともできるが、ポリウレタン樹脂材中に
予め染料により着色しておいてもよい。
【0037】このように形成された釦材Aにおいては、
プライマー剤の透明性状に応じて、ポリウレタン樹脂層
4及びエポキシ樹脂層2を介して、ブランク1の裏面1
a上の天然貝内面上に有する風合を任意の着色を有する
状態で透視することができる。また釦材Aの外周面はポ
リウレタン樹脂層4面により研摩面と同様の輝きが生じ
る。
【0038】また、図2に示した釦材Bは、ポリウレタ
ン樹脂層を重層した場合の構成を示した。図示した釦材
Bにおいては、貝ブランク11の裏面11a上に積層さ
れたエポキシ樹脂層12面上に凹凸状の歪み12aが生
じたような場合に、プライマー剤層13を介して形成さ
れるポリウレタン樹脂層14面上に、さらにポリウレタ
ン樹脂層15が二重に形成されてなる。
【0039】このようなポリウレタン樹脂層15の積層
は、ポリウレタン樹脂層14面上に残留する凹凸歪み1
4aをさらに修正して、所定の釦形状に整正することを
可能とする。なお、天然貝釦としての作用は前記釦材A
と同様である。
【0040】
【実施例】阿古屋貝を直径10mmの平面円形状に裁断し
て得た約1.0〜2.0mm厚の貝ブランク11を次の製
造過程により加工して前記した釦材Bの形態の天然貝の
クリヤ加工構成を得た。先ず、上記した貝ブランク11
の複数をその裏面をそれぞれ上向きにして塗装用網(8
0cm角大、網目5mm角)上に並列的に載設した。
【0041】次いで、これらの貝ブランク11の裏面1
1a上にエポキシ樹脂材12′を図3〜図5の過程を経
て添着させた。なお、図3及び図4は、エポキシ樹脂材
12′の添着途中の状態を示す。この図4に示す状態か
らエポキシ樹脂材12′の添着量をさらに増量した図5
に示す状態では、エポキシ樹脂材12′はそれに付帯す
る表面張力により貝ブランク11の周縁部にて丸味状部
12bとして形成される。これらの加工材については、
85℃、30分間の条件下で加熱乾燥処理し、それぞれ
エポキシ樹脂層12を形成した。
【0042】次いで、このエポキシ樹脂層を含めて貝ブ
ランクの全周面上にプライマー剤としてのテトライソプ
ロピルチタネートをそれぞれ約0.1μm厚となるよう
に吹き付け散布により塗布し、これを常温(約20℃)
下で自然乾燥させてプライマー剤層Bとした。
【0043】次いで、このプライマー剤層13面上にポ
リウレタン樹脂材を吹き付け散布により塗布し、これを
常温下で自然乾燥させてポリウレタン樹脂層14を積層
した。なお、この塗布量はポリウレタン樹脂材が上記の
プライマー剤層面上においてその表面張力により付着し
うる量であり、これはその乾燥状態で10μm厚を呈し
た。
【0044】また、上記同様のポリウレタン樹脂材の塗
布工程を再度繰り返えしてポリウレタン樹脂層15の重
層構成を得た。
【0045】次いで、これらの貝ブランクの積層材を乾
燥炉に入れ、約95℃、30分間の条件下で加熱乾燥さ
せ、その後、常温下に自然放冷することにより複数の釦
材Bを同時に得た。
【0046】この得られた、釦材B…に対しては、それ
ぞれ孔後2.5mmの穿孔5、5を糸穴として2個づつ穿
ち、さらにポリエステル用の染料剤浴中に15分間浸漬
することにより、ポリウレタン樹脂層14乃至15上に
青色の着色を施こして天然貝の加工釦を得た。
【0047】この得られた加工釦は、それぞれその面上
に青色に着色された透明性状のポリウレタン樹脂層にお
ける色調を呈する状態で貝ブランクの裏面上に有する天
然貝の風合が透視された。またその周面は必要な釦とし
ての厚み(3.0mm厚)と直径(25mmφ)を有し、滑
らかで堅固な表面形態を呈していた。
【0048】
【発明の効果】上述したように本発明は構成されるか
ら、次のような効果が発揮される。本発明に係る天然貝
釦のクリヤ加工構成によれば、貝ブランクの裏面上にエ
ポキシ樹脂層を設けたので、その貝ブランクの裏面上に
有する天然貝の風合を透視可能な状態で釦としての厚味
と外形を堅固に形成できる。従って、この貝ブランクの
強化構成により極めて薄厚な貝ブランクをも利用するこ
とが可能となるから、例えば、阿古屋貝のほか、あわ
び、サザエ、タカセなど種々の天然貝を貝ブランクの材
料として用いることができる。
【0049】また、上記した特にエポキシ樹脂層面上に
も透明性のプライマー剤層を介して強固に積層されたポ
リウレタン樹脂層が形成されているから、前記した天然
貝の裏面上に有する風合をなおも透視できると共に、エ
ポキシ樹脂層及びブランクの表面側に有する凹凸歪みを
修正して所定の釦形状を得ることを可能とする。またこ
のポリウレタン樹脂層面は、それ自体堅固かつ滑沢な形
態を形成する。従って、貝ブランクの面上について特に
研摩する必要性がないから、製造が極めて容易となり、
安価な製品が得られる。
【0050】また、上記したポリウレタン樹脂層の複層
構成によれば、得られる釦材について、より完全な表面
形態を得ることができる。
【0051】また、得られる釦材の外表面はポリウレタ
ン樹脂層によって形成されるから、染料によってその透
明性を維持できる状態で任意の色調に着色できるから、
天然貝釦としての利用範囲を広めるものとなる。
【0052】また、本発明に係る製造方法によれば、貝
ブランクの裏面へのエポキシ樹脂層が一旦加熱乾燥され
て貝ブランク自体が強化されるからその後の加工程が極
めて容易となる。
【0053】また、このエポキシ樹脂層の形成に際し、
エポキシ樹脂材の貝ブランクの裏面の周縁部における表
面張力を利用して釦として必要な厚味で形成できる。
【0054】また第四工程における加熱処理過程におい
ては、特に、エポキシ樹脂層とポリウレタン樹脂層との
プライマー剤層による積層状態が堅固に得られる。つま
り、これによる上記両層間の一体化が十分に図られると
共に、ポリウレタン樹脂層を必要な強度に硬化させるこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の天然貝釦のクリヤ加工構成の縦断面図
【図2】同の縦断面図。
【符号の説明】
A,B 釦材 1,11 貝ブランク 1a,11a 裏面 2,12 エポキシ樹脂層 3,13 プライマー剤層 4,14,15 ポリウレタン樹脂層
【手続補正書】
【提出日】平成8年12月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の天然貝釦のクリヤ加工構成の縦断面図
【図2】同の縦断面図
【図3】同の製造過程を説明する縦断面図
【図4】同の製造過程を説明する縦断面図
【図5】同の製造過程を説明する縦断面図
【符号の説明】 A,B 釦材 1,11 貝ブランク 1a,11a 裏面 2,12 エポキシ樹脂層 3,13 プライマー剤層 4,14,15 ポリウレタン樹脂層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然貝のブランクの裏面上にエポキシ樹脂
    をその表面張力により丸味を帯びる状態で積層硬化さ
    せ、このエポキシ樹脂層を含めて前記ブランクの全周面
    上に透明性プライマー剤層を介してポリウレタン樹脂層
    を積層硬化せしめてなることを特徴とする天然貝釦のク
    リヤ加工構成。
  2. 【請求項2】前記ポリウレタン樹脂層面上にさらにポリ
    ウレタン樹脂層を重層してなることを特徴とする請求項
    1の天然貝釦のクリヤ加工構成。
  3. 【請求項3】前記ポリウレタン樹脂層上に着色剤を付加
    してなることを特徴とする請求項1又は2の天然貝釦の
    クリヤ加工構成。
  4. 【請求項4】天然貝のブランクの裏面上にエポキシ樹脂
    材を、表面張力により丸味を帯びる状態で添着し、これ
    を80℃以上90℃以下の温度条件下で加熱乾燥させて
    エポキシ樹脂材の硬化層を得る第一工程と、このエポキ
    シ樹脂材の硬化層を含めて前記天然貝のブランクの周面
    全体にプライマー剤を塗布しこれを自然乾燥させてプラ
    イマー剤の皮膜を得る第二工程と、このプライマー剤の
    皮膜面上にポリウレタン樹脂材を塗布してこれを自然乾
    燥させる第三工程と、これを90℃以上100℃以下の
    温度条件下で加熱処理する第四工程と、及びこれに穿孔
    加工の後工程とからなることを特徴とする天然貝釦のク
    リヤ加工方法。
  5. 【請求項5】前記した第三工程を2回以上繰り返えすこ
    とを特徴とする請求項4の天然貝釦のクリヤ加工方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108688037A (zh) * 2018-06-26 2018-10-23 劲霸男装(上海)有限公司 一种环保透底树脂贝壳组合纽扣及其加工方法
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