JPH10108044A - スタジオ用テレビジョンカメラの移動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スタジオ内の床面１ａ全体を撮影セットスペ
ースとして利用することができるカメラの移動装置を得
ること。 【解決手段】 本発明のスタジオ用撮影装置は、スタジ
オ１Ａの天井面１ｂに第１レール１０を敷設し、そのレ
ール上を移動可能な駆動装置（１１、１２、１３、１
４、１５、１６）を装着し、その駆動装置に（スタジオ
用テレビジョン）カメラ２を設置し、そしてそのカメラ
にＴＶモニターを接続し、そのモニターをスタジオ内ま
たはスタジオ外の床面に設置して、そのモニターをビュ
ーファインダとして見ながら、遠隔操作により前記カメ
ラを操作し、床面にはカメラ２やケーブルを置かない構
成を採っている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、スタジオ内で使用
されるスタジオ用テレビジョンカメラ（以下、単に「カ
メラ」と略記する）の移動装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】先ず、図２を参照しながら、スタジオ内
で使用する従来技術のカメラの移動装置を説明する。図
２において、符号１はスタジオを指す。スタジオ１で
は、複数台のカメラ２を用いて人物Ｐなどを撮影し、Ｔ
Ｖ番組が収録されている。それらのカメラ２は、通常、
大型であるため、ドリー／ペデスタル３またはクレーン
４を使用して移動させ、カメラ２に装着されているビュ
ーファインダ２０１を見ながら所望の情景の撮影を行っ
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】それらカメラ２はドリ
ー／ペデスタル３、クレーン４の車輪がスタジオ１の床
面１ａ上を回転して２次元的に移動するものであるが、
カメラワークを安定させるために、その移動する領域の
床面１ａは極めて平滑であることが要求され、多額の工
事費と維持費が必要とされている。更に、スタジオ１内
の床面積の大半をカメラ２などを移動させるために占有
され、大道具、小道具などの撮影セットを配置するスペ
ースが制限されていた。加えて、カメラ２のケーブル５
が床面１ａを引きずるため、カメラワークに支障をきた
さないように専任のケーブル処理担当者が必要とされて
いる。

【０００４】本発明はこのような問題点を解決すること
を課題とするものであって、スタジオ内の床面１ａ全体
を撮影セットスペースとして利用することができるカメ
ラの移動装置を得ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】従って、本発明のカメラ
の移動装置は、スタジオの天井部にレールを敷設し、そ
のレール上を移動可能な駆動装置を装着し、その駆動装
置にカメラを固定し、そしてそのカメラにテレビジョン
モニターを接続し、そのテレビジョンモニターをスタジ
オ内またはスタジオ外に設置して、そのテレビジョンモ
ニターをビューファインダとして見ながら、遠隔操作に
より前記カメラを操作する構成を採って、前記課題を解
決している。

【０００６】従って、本発明によれば、スタジオ内の床
面全体を撮影セットスペースとして利用することができ
る。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、図１を参照しながら、本発
明のカメラの移動装置を説明する。図１は本発明の実施
例であるカメラの移動装置を示す概念図である。なお、
従来技術のカメラの移動装置と同一の部分には同一の符
号を付して説明する。

【０００８】図１において、符号１Ａは本発明のカメラ
の移動装置が設置されているスタジオを指す。このスタ
ジオ１Ａの天井面１ｂには、スタジオ１Ａの全域にわた
ってカメラ２を案内、移動させることができるように、
縦横に第１のレール１０が敷設されている。これら第１
レール１０には、第１の移動・回転支持装置１１が移動
可能な状態で装着されている。そしてこの第１移動・回
転支持装置１１の下端部には第２レール１２が、その中
間部で固定されていて、その固定部を中心として第２レ
ール１２の一方のレール部分に第２の移動・回転支持装
置１３が移動可能な状態で装着されている。そして更
に、この第２移動・回転支持装置１３の下端部には上下
に屈伸する上下移動アーム装置１４が固定されている。
カメラ２はその上下移動アーム装置１４の先端部にパン
・チルト装置１５を介して装着されている。前記第２レ
ール１２の他方のレール部分には、バランサ１６が装着
されている。

【０００９】前記第２移動・回転支持装置１３が第２レ
ール１２上を移動する量に応じて、前記バランサ１６は
モーメントを相殺する量だけ移動するように連動するも
のである。そして第２移動・回転支持装置１３は上下移
動アーム装置１４を移動、回転させる機能を備えてい
る。そして前記上下移動アーム装置１４はカメラ２を上
下、前後に移動させ、先ず、前記パン・チルト装置１５
はカメラ２をパン或いはチルトさせる機能を備えてい
る。

【００１０】これら第１移動・回転支持装置１１、第２
移動・回転支持装置１３、上下移動アーム装置１４、パ
ン・チルト装置１５、バランサ１６及びカメラ２への電
源供給ケーブル、それらへの制御信号の供給ケーブル、
カメラ２が撮影した映像信号の導出ケーブルなどは全て
天井裏及び壁面内に配線処理する。

【００１１】また、カメラ２にはテレビジョンモニター
（不図示）が接続されており、これをビューファインダ
としてスタジオ１Ａに隣接するモニター室に設置する。

【００１２】以上説明した構成のスタジオ１Ａを使用し
て人物Ｐなどを撮影し、ＴＶ番組を収録する場合には、
前記モニター室に設置されているテレビジョンモニター
に映し出される画面を見ながら、遠隔操作によって、前
記第１移動・回転支持装置１１、第２移動・回転支持装
置１３、上下移動アーム装置１４及びパン・チルト装置
１５を上下左右前後に操作し、そしてカメラ２も上下、
左右、前後、パン及びチルトさせる。このような操作を
行うことにより、所望のカメラワークを行うことができ
る。

【００１３】

【発明の効果】以上、説明したように、本発明のカメラ
の移動装置によれば、スタジオの床面にカメラが存在せ
ず、各種ケーブルを這わさないため、 １．スタジオの床面のほぼ全体を撮影セットを配設する
スペースとして利用するこ とができる ２．ケーブル処理が不要になり、人件費を削減できる ３．カメラワークの領域を拡大することができる ４．そして床面を平面状態に維持できるため、カメラの
移動撮影に当たって、安定 したカメラワークを確保す
ることができるなど数々の優れた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施例スタジオ用テレビジョンカメ
ラの移動装置を示す概念図である。

【図２】 従来技術のスタジオ用テレビジョンカメラの
移動装置を示す概念図である。

【符号の説明】

１Ａ…スタジオ、１ａ…床面、１ｂ…天井面、２…（ス
タジオ用テレビジョン）カメラ、１０…第１レール、１
１…第１移動・回転支持装置、１２…第２レール、１３
…第２移動・回転支持装置、１４…上下移動アーム装
置、１５…パン・チルト装置、１６…バランサ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スタジオの天井部にレールを敷設し、該
   レール上を移動可能な駆動装置を装着し、該駆動装置に
   テレビジョンカメラを装着し、そして該テレビジョンカ
   メラにテレビジョンモニターを接続し、該テレビジョン
   モニターをスタジオ内またはスタジオ外に設置し、その
   テレビジョンモニターをビューファインダとして見なが
   ら、遠隔操作により前記テレビジョンカメラを操作する
   ように構成されていることを特徴とするスタジオ用テレ
   ビジョンカメラの移動装置。