JPH10107606A - パワーmosfet用ドライバ - Google Patents
パワーmosfet用ドライバInfo
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- JPH10107606A JPH10107606A JP8276898A JP27689896A JPH10107606A JP H10107606 A JPH10107606 A JP H10107606A JP 8276898 A JP8276898 A JP 8276898A JP 27689896 A JP27689896 A JP 27689896A JP H10107606 A JPH10107606 A JP H10107606A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 省消費電力でかつ高速スイッチをおこなうこ
とのできるパワーMOSFET用ドライバの提供にあ
る。 【解決手段】 直列に接続された出力トランジスタQ
1,Q2の接続点VOからパワーMOSFET用の出力
信号を取り出す構成をとるパワーMOSFET用ドライ
バにおいて、出力トランジスタQ1,Q2の貫通を防止
する貫通防止用のトランジスタQ11を設けた。Q11
はQ1のコレクタ電流に比例した電流をQ2を駆動する
Q4のベースに帰還させ、出力信号の立ち上がり時に、
Q2のコレクタ・ベース間容量によるQ2のベースへの
電流回り込みに基づく、出力トランジスタQ1,Q2の
電流貫通を、Q2側をOFF状態にすることにより防止
する。
とのできるパワーMOSFET用ドライバの提供にあ
る。 【解決手段】 直列に接続された出力トランジスタQ
1,Q2の接続点VOからパワーMOSFET用の出力
信号を取り出す構成をとるパワーMOSFET用ドライ
バにおいて、出力トランジスタQ1,Q2の貫通を防止
する貫通防止用のトランジスタQ11を設けた。Q11
はQ1のコレクタ電流に比例した電流をQ2を駆動する
Q4のベースに帰還させ、出力信号の立ち上がり時に、
Q2のコレクタ・ベース間容量によるQ2のベースへの
電流回り込みに基づく、出力トランジスタQ1,Q2の
電流貫通を、Q2側をOFF状態にすることにより防止
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、標準的なバイポー
ラプロセスにより、省消費電力、高速スイッチングを実
現するパワーMOSFET用ドライバに関するものであ
る。
ラプロセスにより、省消費電力、高速スイッチングを実
現するパワーMOSFET用ドライバに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図2に、従来から用いられているパワー
MOSFET用ドライバの代表的な回路例を示す。図に
おいて、Q1、Q2は出力トランジスタで、電源VCC
と接地VEE間にシリーズに接続されていて、その接続
点が出力端子VOとなっている。また、Q3は出力トラ
ンジスタQ1を駆動するトランジスタ、Q4は出力トラ
ンジスタQ2を駆動するトランジスタ、I1、I2、I
3、I4は定電流源、VIH、VILは信号入力端子で
ある。
MOSFET用ドライバの代表的な回路例を示す。図に
おいて、Q1、Q2は出力トランジスタで、電源VCC
と接地VEE間にシリーズに接続されていて、その接続
点が出力端子VOとなっている。また、Q3は出力トラ
ンジスタQ1を駆動するトランジスタ、Q4は出力トラ
ンジスタQ2を駆動するトランジスタ、I1、I2、I
3、I4は定電流源、VIH、VILは信号入力端子で
ある。
【0003】そして、端子VIH、VILにはそれぞれ
反転する信号が加えられる。例えば、VIH端子に、ハ
イレベルの信号が印加される場合、端子VILにはロー
レベル信号が印加され、出力端子VOにはローレベルが
出力されるようになっている。
反転する信号が加えられる。例えば、VIH端子に、ハ
イレベルの信号が印加される場合、端子VILにはロー
レベル信号が印加され、出力端子VOにはローレベルが
出力されるようになっている。
【0004】この回路を高速で動作可能とするために
は、図中の電流源I1〜I4の電流を大きくする必要が
ある。これは、通常、IC内のNPNトランジスタのベ
ース・エミッタ間、コレクタ・ベース間はPNジャンク
ションが形成され容量を持っていて、このトランジスタ
を急速にON・OFFさせるためには、このPNジャン
クション容量を急速に充放電させる必要がある。電流源
I1〜I4は定電流源であるから、これが大きければ大
きいほど、PNジャンクション容量が急速に充電され高
速動作が可能となるからである。ところが、これはその
まま無信号時の消費電流ともなり、消費電流を増大させ
る結果となる。
は、図中の電流源I1〜I4の電流を大きくする必要が
ある。これは、通常、IC内のNPNトランジスタのベ
ース・エミッタ間、コレクタ・ベース間はPNジャンク
ションが形成され容量を持っていて、このトランジスタ
を急速にON・OFFさせるためには、このPNジャン
クション容量を急速に充放電させる必要がある。電流源
I1〜I4は定電流源であるから、これが大きければ大
きいほど、PNジャンクション容量が急速に充電され高
速動作が可能となるからである。ところが、これはその
まま無信号時の消費電流ともなり、消費電流を増大させ
る結果となる。
【0005】そこで、図3に示すようなパワーMOSF
ET用ドライバも用いられている。この回路は、出力ト
ランジスタQ1、Q2のコレクタ電流に比例した電流
を、トランジスタQ5、Q6、Q7及びトランジスタQ
8、Q9、Q10によってそれぞれのベース電流として
帰還させることで、無信号時の消費電流を増加させるこ
となくスイッチ動作の高速化をおこなうことができるよ
うにしたものである。
ET用ドライバも用いられている。この回路は、出力ト
ランジスタQ1、Q2のコレクタ電流に比例した電流
を、トランジスタQ5、Q6、Q7及びトランジスタQ
8、Q9、Q10によってそれぞれのベース電流として
帰還させることで、無信号時の消費電流を増加させるこ
となくスイッチ動作の高速化をおこなうことができるよ
うにしたものである。
【0006】ベース電流として帰還させる構成は、先ず
トランジスタQ5によって出力トランジスタQ1の電流
をモニタする。トランジスタQ1とQ5のコレクタ電流
の比はトランジスタQ1、Q5のエミッタ面積の比とほ
ぼ同一となり、トランジスタQ5のコレクタ電流はトラ
ンジスタQ6、Q7を介してトランジスタQ1のベース
電流として帰還される。なお、トランジスタQ6、Q7
のコレクタ電流比も、トランジスタQ1、Q5同様、ベ
ース・エミッタ間電圧が同一のトランジスタであるた
め、そのコレクタ電流比はエミッタ面積の比とほぼ同一
となる。このため、出力トランジスタQ1のコレクタ電
流に比例した電流がベース電流として帰還されることに
なる。なお、出力トランジスタQ2に関しても同様であ
る。
トランジスタQ5によって出力トランジスタQ1の電流
をモニタする。トランジスタQ1とQ5のコレクタ電流
の比はトランジスタQ1、Q5のエミッタ面積の比とほ
ぼ同一となり、トランジスタQ5のコレクタ電流はトラ
ンジスタQ6、Q7を介してトランジスタQ1のベース
電流として帰還される。なお、トランジスタQ6、Q7
のコレクタ電流比も、トランジスタQ1、Q5同様、ベ
ース・エミッタ間電圧が同一のトランジスタであるた
め、そのコレクタ電流比はエミッタ面積の比とほぼ同一
となる。このため、出力トランジスタQ1のコレクタ電
流に比例した電流がベース電流として帰還されることに
なる。なお、出力トランジスタQ2に関しても同様であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の回路構成では、出力端子VOがローレベルからハイレ
ベルへの変化に際しスイッチ動作が急峻である場合、ト
ランジスタQ2ベース・コレクタ間容量により、本来O
FF状態であるべきトランジスタQ2にベース電流が供
給され、トランジスタQ1、Q2を電流が貫通する。
の回路構成では、出力端子VOがローレベルからハイレ
ベルへの変化に際しスイッチ動作が急峻である場合、ト
ランジスタQ2ベース・コレクタ間容量により、本来O
FF状態であるべきトランジスタQ2にベース電流が供
給され、トランジスタQ1、Q2を電流が貫通する。
【0008】これを説明すると、例えば端子VIHがH
igh(オープン)状態からLow状態(VEEショー
ト)になると、トランジスタQ1にエミッタ電流が流
れ、端子VOはLowからHighへと変わる。このと
き、端子VILはオープン状態であり、トランジスタQ
4はON状態でトランジスタQ2のベースはほぼ接地V
EEへの短絡状態(実際にはトランジスタQ4のコレク
タ抵抗がある。)となり、トランジスタQ2はOFF状
態となることになる。しかし、トランジスタQ2のコレ
クタは端子VOに接続されているため、端子VOがトラ
ンジスタQ1からの大電流により急激に立ち上がる場
合、トランジスタQ2のコレクタ・ベース間の容量によ
り、トランジスタQ2のベース端子へ電流が流入する。
igh(オープン)状態からLow状態(VEEショー
ト)になると、トランジスタQ1にエミッタ電流が流
れ、端子VOはLowからHighへと変わる。このと
き、端子VILはオープン状態であり、トランジスタQ
4はON状態でトランジスタQ2のベースはほぼ接地V
EEへの短絡状態(実際にはトランジスタQ4のコレク
タ抵抗がある。)となり、トランジスタQ2はOFF状
態となることになる。しかし、トランジスタQ2のコレ
クタは端子VOに接続されているため、端子VOがトラ
ンジスタQ1からの大電流により急激に立ち上がる場
合、トランジスタQ2のコレクタ・ベース間の容量によ
り、トランジスタQ2のベース端子へ電流が流入する。
【0009】この電流は、トランジスタQ4のコレクタ
抵抗を介して接地VEEへ流れる。ここで、トランジス
タQ4のコレクタ抵抗による電圧降下がトランジスタQ
2をONさせ得る電圧となれば、トランジスタQ2はコ
レクタ電流を引き込み、トランジスタQ1のエミッタ電
流の大部分は端子VOより出力させることなく、トラン
ジスタQ2を介して接地VEEへと流れてしまい、トラ
ンジスタQ1とQ2が貫通状態となる。これにより、ト
ランジスタQ1、Q5、Q6、Q7によって構成される
電流正帰還ループの帰還量は制限を受けるとともに高速
化が図れない。
抵抗を介して接地VEEへ流れる。ここで、トランジス
タQ4のコレクタ抵抗による電圧降下がトランジスタQ
2をONさせ得る電圧となれば、トランジスタQ2はコ
レクタ電流を引き込み、トランジスタQ1のエミッタ電
流の大部分は端子VOより出力させることなく、トラン
ジスタQ2を介して接地VEEへと流れてしまい、トラ
ンジスタQ1とQ2が貫通状態となる。これにより、ト
ランジスタQ1、Q5、Q6、Q7によって構成される
電流正帰還ループの帰還量は制限を受けるとともに高速
化が図れない。
【0010】この場合、トランジスタQ2のコレクタ・
ベース間の容量を小さくするか、あるいはトランジスタ
Q4のコレクタ抵抗を下げることによって解決できる
が、トランジスタQ2のコレクタ・ベース間の容量はト
ランジスタQ2の物理的な大きさによって決まり、出力
に大電流を必要とすれば必然的に容量も大きくなる。従
って、出力できる能力に影響を与えることなく貫通電流
の問題を解決するにはトランジスタQ4のコレクタ抵抗
を下げるしかないが、トランジスタQ4ではベースを定
電流I4でドライブする場合I4X(Xは電流増幅率)
以上の電流を引き込むことはできない。
ベース間の容量を小さくするか、あるいはトランジスタ
Q4のコレクタ抵抗を下げることによって解決できる
が、トランジスタQ2のコレクタ・ベース間の容量はト
ランジスタQ2の物理的な大きさによって決まり、出力
に大電流を必要とすれば必然的に容量も大きくなる。従
って、出力できる能力に影響を与えることなく貫通電流
の問題を解決するにはトランジスタQ4のコレクタ抵抗
を下げるしかないが、トランジスタQ4ではベースを定
電流I4でドライブする場合I4X(Xは電流増幅率)
以上の電流を引き込むことはできない。
【0011】この場合、電流I4を増やせばよいのであ
るが、トランジスタQ4のベース抵抗を低くする必要が
あるのは、端子VOの立ち上がり時のみであり、このた
めに常時大きな電流I4を流しておくのは消費電流の増
加になり好ましくない。トランジスタの飽和状態では、
電流増幅率は低下し1に近い数値となり、この状態でト
ランジスタQ4のコレクタに流入する電流を引き込み、
トランジスタQ2のOFF状態を確保するには、I4は
トランジスタQ2のコレクタ・ベース間容量による電流
+I3に近い電流値にする必要があり、この値は通常の
I4の10倍以上となる場合もある。
るが、トランジスタQ4のベース抵抗を低くする必要が
あるのは、端子VOの立ち上がり時のみであり、このた
めに常時大きな電流I4を流しておくのは消費電流の増
加になり好ましくない。トランジスタの飽和状態では、
電流増幅率は低下し1に近い数値となり、この状態でト
ランジスタQ4のコレクタに流入する電流を引き込み、
トランジスタQ2のOFF状態を確保するには、I4は
トランジスタQ2のコレクタ・ベース間容量による電流
+I3に近い電流値にする必要があり、この値は通常の
I4の10倍以上となる場合もある。
【0012】本発明は、省消費電力でかつ高速スイッチ
ングをおこなうことのできるパワーMOSFET用ドラ
イバの提供を、その課題としている。
ングをおこなうことのできるパワーMOSFET用ドラ
イバの提供を、その課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述課題を解決するため
に、本発明は、次のような手段を採用した。すなわち、
請求項1に記載の発明は、直列に接続された出力トラン
ジスタの接続点からパワーMOSFET用の出力信号を
取り出す構成をとり、かつ前記トランジスタのコレクタ
電流に比例した電流をそれぞれのベース電流として帰還
させ、無信号時の消費電流を増加させることなく、スイ
ッチ動作の高速化を図ったパワーMOSFET用ドライ
バにおいて、前記直列接続出力トランジスタの電流貫通
を起こさせない貫通防止手段を設けて、高速スイッチ動
作を可能にしたことを特徴としている。
に、本発明は、次のような手段を採用した。すなわち、
請求項1に記載の発明は、直列に接続された出力トラン
ジスタの接続点からパワーMOSFET用の出力信号を
取り出す構成をとり、かつ前記トランジスタのコレクタ
電流に比例した電流をそれぞれのベース電流として帰還
させ、無信号時の消費電流を増加させることなく、スイ
ッチ動作の高速化を図ったパワーMOSFET用ドライ
バにおいて、前記直列接続出力トランジスタの電流貫通
を起こさせない貫通防止手段を設けて、高速スイッチ動
作を可能にしたことを特徴としている。
【0014】この構成によれば、一方の出力トランジス
タがONして出力信号がローレベルからハイレベルへの
変化に際し、スイッチ動作が急峻であって、他方の出力
トランジスタのコレクタ・ベース間容量により、コレク
タ電流がベース側に流入しても、貫通防止手段が作用す
ることにより出力トランジスタの電流貫通が防げる。こ
のため、高速スイッチングが可能となり、かつ出力トラ
ンジスタのコレクタ電流に比例した電流をそれぞれのベ
ース電流として帰還させる回路のエリアファクタの設定
を、出力スイッチングの速度に応じて設定することが可
能となる。
タがONして出力信号がローレベルからハイレベルへの
変化に際し、スイッチ動作が急峻であって、他方の出力
トランジスタのコレクタ・ベース間容量により、コレク
タ電流がベース側に流入しても、貫通防止手段が作用す
ることにより出力トランジスタの電流貫通が防げる。こ
のため、高速スイッチングが可能となり、かつ出力トラ
ンジスタのコレクタ電流に比例した電流をそれぞれのベ
ース電流として帰還させる回路のエリアファクタの設定
を、出力スイッチングの速度に応じて設定することが可
能となる。
【0015】請求項2に記載の発明は、請求項1の発明
において、貫通防止手段は、直列接続された出力トラン
ジスタのON側のトランジスタのコレクタ電流に比例し
た電流を、出力トランジスタのOFF側のトランジスタ
を駆動する駆動トランジスタのベース電流として帰還さ
せるように構成したことを特徴としている。
において、貫通防止手段は、直列接続された出力トラン
ジスタのON側のトランジスタのコレクタ電流に比例し
た電流を、出力トランジスタのOFF側のトランジスタ
を駆動する駆動トランジスタのベース電流として帰還さ
せるように構成したことを特徴としている。
【0016】この構成によれば、ON側の出力トランジ
スタの立ち上がり時のコレクタ電流に比例する電流が、
OFF側の出力トランジスタを駆動する駆動トランジス
タのベースに帰還されるので、この駆動トランジスタの
コレクタ抵抗が下がる。このため、OFF側の出力トラ
ンジスタのコレクタ・ベース間容量によってベース側に
流入したコレクタ電流が駆動トランジスタのコレクタを
介してGNDに流れても、それによって発生する電圧が
OFF側の出力トランジスタをONにするほどの電圧に
はならないので、出力トランジスタの電流貫通をおこす
恐れはない。従って、消費電流を増加させることなくス
イッチングの高速化を図れる。
スタの立ち上がり時のコレクタ電流に比例する電流が、
OFF側の出力トランジスタを駆動する駆動トランジス
タのベースに帰還されるので、この駆動トランジスタの
コレクタ抵抗が下がる。このため、OFF側の出力トラ
ンジスタのコレクタ・ベース間容量によってベース側に
流入したコレクタ電流が駆動トランジスタのコレクタを
介してGNDに流れても、それによって発生する電圧が
OFF側の出力トランジスタをONにするほどの電圧に
はならないので、出力トランジスタの電流貫通をおこす
恐れはない。従って、消費電流を増加させることなくス
イッチングの高速化を図れる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。なお、従来の技術の項で
説明した部分と同一又は相当する部材には同一符号を付
す。
て、図面を参照して説明する。なお、従来の技術の項で
説明した部分と同一又は相当する部材には同一符号を付
す。
【0018】図1は、本発明に係るパワーMOSFET
用ドライバの一実施形態を示す回路図である。図におい
て、VCCは電源、VIH、VILは信号入力端子、V
EEはGND(接地)端子、VOは出力端子である。電
源VCCと接地VEEとの間に、NPN型の出力トラン
ジスタQ1、Q2がシリーズに接続されており、これら
トランジスタQ1、Q2の接続点から出力信号が取り出
され、出力端子VOから出力するように構成されてい
る。
用ドライバの一実施形態を示す回路図である。図におい
て、VCCは電源、VIH、VILは信号入力端子、V
EEはGND(接地)端子、VOは出力端子である。電
源VCCと接地VEEとの間に、NPN型の出力トラン
ジスタQ1、Q2がシリーズに接続されており、これら
トランジスタQ1、Q2の接続点から出力信号が取り出
され、出力端子VOから出力するように構成されてい
る。
【0019】また、図中のQ3はトランジスタQ1を駆
動するためのNPN型のトランジスタで、そのコレクタ
はトランジスタQ1のベースに接続されており、エミッ
タはGND端子VEEに接続されていて、そのベースに
は入力端子VIHから信号が入力されるように構成され
ている。またQ4はトランジスタQ2を駆動するための
NPN型のトランジスタで、そのコレクタはトランジス
タQ2のベースに接続されており、エミッタはGND端
子VEEに接続されていて、そのベースには端子VIL
から信号が入力されるように構成されている。そして、
トランジスタQ3、Q4のそれぞれのコレクタには電源
VCCから供給される定電流源I1、I2が接続されて
いるとともに、それぞれのベースにも定電流源I3、I
4が接続されている。
動するためのNPN型のトランジスタで、そのコレクタ
はトランジスタQ1のベースに接続されており、エミッ
タはGND端子VEEに接続されていて、そのベースに
は入力端子VIHから信号が入力されるように構成され
ている。またQ4はトランジスタQ2を駆動するための
NPN型のトランジスタで、そのコレクタはトランジス
タQ2のベースに接続されており、エミッタはGND端
子VEEに接続されていて、そのベースには端子VIL
から信号が入力されるように構成されている。そして、
トランジスタQ3、Q4のそれぞれのコレクタには電源
VCCから供給される定電流源I1、I2が接続されて
いるとともに、それぞれのベースにも定電流源I3、I
4が接続されている。
【0020】また、端子VOと電源VCCとの間には、
PNP型のトランジスタQ6とNPN型のトランジスタ
Q5がシリーズに接続されており、トランジスタQ5の
ベースはトランジスタQ1のベースに接続されている。
さらに、トランジスタQ1のベースと電源VCCとの間
には、PNP型のトランジスタQ7が接続されており、
トランジスタQ7のベースはトランジスタQ6のベース
に接続されているとともに、トランジスタQ6のコレク
タとベースの間は短絡されている。
PNP型のトランジスタQ6とNPN型のトランジスタ
Q5がシリーズに接続されており、トランジスタQ5の
ベースはトランジスタQ1のベースに接続されている。
さらに、トランジスタQ1のベースと電源VCCとの間
には、PNP型のトランジスタQ7が接続されており、
トランジスタQ7のベースはトランジスタQ6のベース
に接続されているとともに、トランジスタQ6のコレク
タとベースの間は短絡されている。
【0021】また一方、電源VCCとGND端子VEE
の間には、PNP型のトランジスタQ9とNPN型のト
ランジスタQ8とがシリーズに接続されており、トラン
ジスタQ8のベースはトランジスタQ2のベースに接続
されている。さらに、トランジスタQ2のベースと電源
VCCとの間にはNPN型のトランジスタQ10が接続
されており、トランジスタQ10のベースはトランジス
タQ9のベースに接続されているとともに、トランジス
タQ9のコレクタとベースの間は短絡されている。
の間には、PNP型のトランジスタQ9とNPN型のト
ランジスタQ8とがシリーズに接続されており、トラン
ジスタQ8のベースはトランジスタQ2のベースに接続
されている。さらに、トランジスタQ2のベースと電源
VCCとの間にはNPN型のトランジスタQ10が接続
されており、トランジスタQ10のベースはトランジス
タQ9のベースに接続されているとともに、トランジス
タQ9のコレクタとベースの間は短絡されている。
【0022】さらに、電源VCCとトランジスタQ4の
ベースとの間にはPNP型のトランジスタQ11が接続
されており、トランジスタQ11のベースはトランジス
タQ6のベースに接続されている。
ベースとの間にはPNP型のトランジスタQ11が接続
されており、トランジスタQ11のベースはトランジス
タQ6のベースに接続されている。
【0023】この回路の基本的なところは、図3に示す
従来の回路とほぼ同じであるが、異なる部分は、直列に
接続された出力トランジスタの電流貫通を防止するため
の、トランジスタQ11により構成された貫通防止回路
が付加されている点である。
従来の回路とほぼ同じであるが、異なる部分は、直列に
接続された出力トランジスタの電流貫通を防止するため
の、トランジスタQ11により構成された貫通防止回路
が付加されている点である。
【0024】トランジスタQ11は、トランジスタQ
6、Q7とベースエミッタを並列に接続されており、コ
レクタがトランジスタQ4のベースに接続されている。
その動作は、出力トランジスタQ1のコレクタ電流に比
例する電流をトランジスタQ4のベース電流として帰還
させることである。すなわち、端子VIHがHigh状
態(オープン)からLow状態(VEEショート)にな
ると、トランジスタQ1にエミッタ電流が流れ、端子V
OはLowからHighへと変換する。その際、出力ト
ランジスタQ1の電流はトランジスタQ5によってモニ
タされ、トランジスタQ1とQ5のコレクタ電流の比は
トランジスタQ1、Q5のエミッタ面積の比とほぼ同一
となり、トランジスタQ5のコレクタ電流はトランジス
タQ6、Q11を介してトランジスタQ4のベース電流
として帰還される。なお、トランジスタQ6、Q11の
コレクタ電流比も、トランジスタQ1、Q5同様、ベー
ス・エミッタ間電圧が同一のトランジスタであるため、
そのコレクタ電流比はエミッタ面積の比とほぼ同一とな
る。このため、出力トランジスタQ1のコレクタ電流に
比例した電流がトランジスタQ4のベース電流として帰
還される。
6、Q7とベースエミッタを並列に接続されており、コ
レクタがトランジスタQ4のベースに接続されている。
その動作は、出力トランジスタQ1のコレクタ電流に比
例する電流をトランジスタQ4のベース電流として帰還
させることである。すなわち、端子VIHがHigh状
態(オープン)からLow状態(VEEショート)にな
ると、トランジスタQ1にエミッタ電流が流れ、端子V
OはLowからHighへと変換する。その際、出力ト
ランジスタQ1の電流はトランジスタQ5によってモニ
タされ、トランジスタQ1とQ5のコレクタ電流の比は
トランジスタQ1、Q5のエミッタ面積の比とほぼ同一
となり、トランジスタQ5のコレクタ電流はトランジス
タQ6、Q11を介してトランジスタQ4のベース電流
として帰還される。なお、トランジスタQ6、Q11の
コレクタ電流比も、トランジスタQ1、Q5同様、ベー
ス・エミッタ間電圧が同一のトランジスタであるため、
そのコレクタ電流比はエミッタ面積の比とほぼ同一とな
る。このため、出力トランジスタQ1のコレクタ電流に
比例した電流がトランジスタQ4のベース電流として帰
還される。
【0025】一方、端子VIHがHigh状態(オープ
ン)からLow状態(VEEショート)になるとき、端
子VILはオープン状態であり、トランジスタQ4はO
N状態で、トランジスタQ2のベースはほぼ接地VEE
への短絡状態(実際にはトランジスタQ4のコレクタ抵
抗がある。)となり、トランジスタQ2はOFF状態と
なっている。しかし、トランジスタQ2のコレクタは端
子VOに接続されているため、端子VOがトランジスタ
Q1からの大電流により急激に立ち上がる場合、トラン
ジスタQ2のコレクタ・ベース間の容量により、トラン
ジスタQ2のベース端子へ電流が流入する。
ン)からLow状態(VEEショート)になるとき、端
子VILはオープン状態であり、トランジスタQ4はO
N状態で、トランジスタQ2のベースはほぼ接地VEE
への短絡状態(実際にはトランジスタQ4のコレクタ抵
抗がある。)となり、トランジスタQ2はOFF状態と
なっている。しかし、トランジスタQ2のコレクタは端
子VOに接続されているため、端子VOがトランジスタ
Q1からの大電流により急激に立ち上がる場合、トラン
ジスタQ2のコレクタ・ベース間の容量により、トラン
ジスタQ2のベース端子へ電流が流入する。
【0026】この電流は、トランジスタQ4のコレクタ
抵抗を介して接地VEEへ流れる。ここで、トランジス
タQ4のコレクタ抵抗による電圧降下がトランジスタQ
2をONさせ得る電圧となれば、トランジスタQ2はコ
レクタ電流を引き込み、トランジスタQ1のエミッタ電
流の大部分は端子VOより出力させることなく、トラン
ジスタQ2を介して接地VEEへと流れてしまい、トラ
ンジスタQ1とQ2が貫通状態となる。
抵抗を介して接地VEEへ流れる。ここで、トランジス
タQ4のコレクタ抵抗による電圧降下がトランジスタQ
2をONさせ得る電圧となれば、トランジスタQ2はコ
レクタ電流を引き込み、トランジスタQ1のエミッタ電
流の大部分は端子VOより出力させることなく、トラン
ジスタQ2を介して接地VEEへと流れてしまい、トラ
ンジスタQ1とQ2が貫通状態となる。
【0027】ところが、トランジスタQ11を設けたこ
とで、トランジスタQ1の電流に比例した電流がトラン
ジスタQ4のベースに帰還されるため、トランジスタQ
4のコレクタ抵抗(飽和領域の抵抗)が下がり、トラン
ジスタQ2のコレクタ・ベース容量を介してトランジス
タQ4のコレクタに流入した電流によるトランジスタQ
4のコレクタ・接地VEE間の電圧がトランジスタQ2
をONするまでにいたらず、トランジスタQ1、Q2が
両方ともONとなることが無く電流貫通現象は生じない
ことになる。
とで、トランジスタQ1の電流に比例した電流がトラン
ジスタQ4のベースに帰還されるため、トランジスタQ
4のコレクタ抵抗(飽和領域の抵抗)が下がり、トラン
ジスタQ2のコレクタ・ベース容量を介してトランジス
タQ4のコレクタに流入した電流によるトランジスタQ
4のコレクタ・接地VEE間の電圧がトランジスタQ2
をONするまでにいたらず、トランジスタQ1、Q2が
両方ともONとなることが無く電流貫通現象は生じない
ことになる。
【0028】従来では、端子VOの出力信号を高速化す
ると、本来OFFであるべきトランジスタQ2に電流が
流れてしまい、電流源I4によってトランジスタQ2の
OFFが確保される以上に端子VOの出力信号を高速化
することができず、省消費電流の観点から制限を受けて
いた。この発明によれば、端子VOの立ち上がり時のみ
トランジスタQ11に大きなコレクタ電流を流し、その
電流はトランジスタQ4のベースに印加され、端子VO
の立ち上がり時のみトランジスタQ4のコレクタ抵抗を
低くするようにしたので、スイッチ動作の高速化が図れ
るとともに省消費電流化も図れる。
ると、本来OFFであるべきトランジスタQ2に電流が
流れてしまい、電流源I4によってトランジスタQ2の
OFFが確保される以上に端子VOの出力信号を高速化
することができず、省消費電流の観点から制限を受けて
いた。この発明によれば、端子VOの立ち上がり時のみ
トランジスタQ11に大きなコレクタ電流を流し、その
電流はトランジスタQ4のベースに印加され、端子VO
の立ち上がり時のみトランジスタQ4のコレクタ抵抗を
低くするようにしたので、スイッチ動作の高速化が図れ
るとともに省消費電流化も図れる。
【0029】また、出力端子VOに接続されたソース接
地パワーMOSFETは、ゲートをON・OFFドライ
ブされるのであるが、ON状態ではドレイン電圧がほぼ
0となり、電力消費が非常に少なくなるとともに、OF
F時では電流がほぼ0になる。主な電力消費はONから
OFFへ又はOFFからONへ状態が変化する期間に生
ずる。よって、この期間をドライバを高速化し短くする
ことでMOSFETのスイッチングロスを軽減すること
ができる。
地パワーMOSFETは、ゲートをON・OFFドライ
ブされるのであるが、ON状態ではドレイン電圧がほぼ
0となり、電力消費が非常に少なくなるとともに、OF
F時では電流がほぼ0になる。主な電力消費はONから
OFFへ又はOFFからONへ状態が変化する期間に生
ずる。よって、この期間をドライバを高速化し短くする
ことでMOSFETのスイッチングロスを軽減すること
ができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によると、直列接続出力トランジスタの電流貫通を
起こさせない貫通防止手段を設けたので、出力トランジ
スタの電流貫通が防げる。このため、高速スイッチング
が可能となり、かつ出力トランジスタのコレクタ電流に
比例した電流をそれぞれのベース電流として帰還させる
回路のエリアファクタの設定を、出力スイッチングの速
度に応じて設定することができる。
発明によると、直列接続出力トランジスタの電流貫通を
起こさせない貫通防止手段を設けたので、出力トランジ
スタの電流貫通が防げる。このため、高速スイッチング
が可能となり、かつ出力トランジスタのコレクタ電流に
比例した電流をそれぞれのベース電流として帰還させる
回路のエリアファクタの設定を、出力スイッチングの速
度に応じて設定することができる。
【0031】また、請求項2に記載の発明によると、貫
通防止手段は、直列接続された出力トランジスタのON
側のトランジスタのコレクタ電流に比例した電流を、出
力トランジスタのOFF側のトランジスタを駆動する駆
動トランジスタのベース電流として帰還させるように構
成したので、高速化に伴う無信号時の消費電流の増加が
なく、かつ正帰還量の制限が従来技術に比べ自由である
から、出力スイッチングの高速化を容易に図ることがで
きる。また、このドライバによって駆動するパワーMO
SFETのスイッチグロスを軽減することができる。
通防止手段は、直列接続された出力トランジスタのON
側のトランジスタのコレクタ電流に比例した電流を、出
力トランジスタのOFF側のトランジスタを駆動する駆
動トランジスタのベース電流として帰還させるように構
成したので、高速化に伴う無信号時の消費電流の増加が
なく、かつ正帰還量の制限が従来技術に比べ自由である
から、出力スイッチングの高速化を容易に図ることがで
きる。また、このドライバによって駆動するパワーMO
SFETのスイッチグロスを軽減することができる。
【図1】本発明に係るパワーMOSFET用ドライバの
一実施形態の回路図である。
一実施形態の回路図である。
【図2】従来のパワーMOSFET用ドライバの回路図
である。
である。
【図3】同じく従来の他のパワーMOSFET用ドライ
バの回路図である。
バの回路図である。
Q1 出力トランジスタ Q2 出力トランジスタ Q11 貫通防止用トランジスタ(貫通防止手段) VCC 電源 VIH 入力端子 VIL 入力端子 VEE GND VO 出力端子 I1〜I4 定電流源
Claims (2)
- 【請求項1】 直列に接続された出力トランジスタの接
続点からパワーMOSFET用の出力信号を取り出す構
成をとり、かつ前記トランジスタのコレクタ電流に比例
した電流をそれぞれのベース電流として帰還させ、無信
号時の消費電流を増加させることなく、スイッチ動作の
高速化を図ったパワーMOSFET用ドライバにおい
て、 前記直列接続出力トランジスタの電流貫通を防止する貫
通防止手段を設けて、高速スイッチ動作を可能にしたこ
とを特徴とするパワーMOSFET用ドライバ。 - 【請求項2】 前記貫通防止手段が、直列接続された出
力トランジスタのON側のトランジスタのコレクタ電流
に比例した電流を、出力トランジスタのOFF側のトラ
ンジスタを駆動する駆動トランジスタのベース電流とし
て帰還させるように構成された、請求項1に記載のパワ
ーMOSFET用ドライバ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8276898A JPH10107606A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | パワーmosfet用ドライバ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8276898A JPH10107606A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | パワーmosfet用ドライバ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10107606A true JPH10107606A (ja) | 1998-04-24 |
Family
ID=17575934
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8276898A Withdrawn JPH10107606A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | パワーmosfet用ドライバ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10107606A (ja) |
-
1996
- 1996-09-30 JP JP8276898A patent/JPH10107606A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20031202 |