JPH1010647A - レンズシート - Google Patents
レンズシートInfo
- Publication number
- JPH1010647A JPH1010647A JP8166268A JP16626896A JPH1010647A JP H1010647 A JPH1010647 A JP H1010647A JP 8166268 A JP8166268 A JP 8166268A JP 16626896 A JP16626896 A JP 16626896A JP H1010647 A JPH1010647 A JP H1010647A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lens sheet
- active energy
- energy ray
- curable resin
- range
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
- Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 形態維持性に優れ、フレネルレンズシート用
またはレンチキュラーレンズシート用として好適なレン
ズシートを提供すること。 【解決手段】 活性エネルギー線硬化樹脂からなるレン
ズ部が透明基材の少なくとも一面に形成されたレンズシ
ートであって、このレンズ部を構成する活性エネルギー
線硬化樹脂の硬化後の弾性率が−20〜40℃の温度範
囲で80〜20000kg/cm2 の範囲にあるか、ま
たはレンズ部を構成する活性エネルギー線硬化樹脂の硬
化後の破断点伸度が−20〜40℃の温度範囲で6〜1
50%の範囲にあることを特徴とする。
またはレンチキュラーレンズシート用として好適なレン
ズシートを提供すること。 【解決手段】 活性エネルギー線硬化樹脂からなるレン
ズ部が透明基材の少なくとも一面に形成されたレンズシ
ートであって、このレンズ部を構成する活性エネルギー
線硬化樹脂の硬化後の弾性率が−20〜40℃の温度範
囲で80〜20000kg/cm2 の範囲にあるか、ま
たはレンズ部を構成する活性エネルギー線硬化樹脂の硬
化後の破断点伸度が−20〜40℃の温度範囲で6〜1
50%の範囲にあることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紫外線硬化樹脂など
の活性エネルギー線硬化樹脂を利用したレンズシートに
関し、特にプロジェクションテレビ等の投写スクリーン
に使用されるフレネルレンズシートやレンチキュラーレ
ンズシートに関するものである。
の活性エネルギー線硬化樹脂を利用したレンズシートに
関し、特にプロジェクションテレビ等の投写スクリーン
に使用されるフレネルレンズシートやレンチキュラーレ
ンズシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、プロジェクションテレビ等の投写
スクリーンに使用されるフレネルレンズシートやレンチ
キュラーレンズシートの製造方法として、レンズ成形型
と透明樹脂基板との間に活性エネルギー線硬化樹脂を介
在させ、これに活性エネルギー線を照射して硬化させる
2P(Photo polymer)成形法が開発され
ている(特開昭61−177215号公報などを参
照)。また、2P成形法によって得られたフレネルレン
ズシートやレンチキュラーレンズシートを備えた透過型
スクリーンも知られている(特開昭63−167301
号公報などを参照)。さらに、硬化する時の重合収縮率
が20%以下であり、硬化後の25℃における弾性率が
10〜1000kg/cm2 である紫外線硬化樹脂によ
ってレンズ部を構成したフレネルレンズシート(特開平
3−135501号公報参照)が知られている。上記従
来のプロジェクションテレビ等の投写スクリーンにおい
ては、フレネルレンズシートにおける活性エネルギー線
硬化樹脂のレンズ形状が賦形された側にレンチキュラー
レンズシートが接するように装着されている。
スクリーンに使用されるフレネルレンズシートやレンチ
キュラーレンズシートの製造方法として、レンズ成形型
と透明樹脂基板との間に活性エネルギー線硬化樹脂を介
在させ、これに活性エネルギー線を照射して硬化させる
2P(Photo polymer)成形法が開発され
ている(特開昭61−177215号公報などを参
照)。また、2P成形法によって得られたフレネルレン
ズシートやレンチキュラーレンズシートを備えた透過型
スクリーンも知られている(特開昭63−167301
号公報などを参照)。さらに、硬化する時の重合収縮率
が20%以下であり、硬化後の25℃における弾性率が
10〜1000kg/cm2 である紫外線硬化樹脂によ
ってレンズ部を構成したフレネルレンズシート(特開平
3−135501号公報参照)が知られている。上記従
来のプロジェクションテレビ等の投写スクリーンにおい
ては、フレネルレンズシートにおける活性エネルギー線
硬化樹脂のレンズ形状が賦形された側にレンチキュラー
レンズシートが接するように装着されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】投写スクリーンのレン
チキュラーレンズシートは、メタクリル樹脂、MS(メ
チルメタクリレートとスチレンとのコポリマー)樹脂、
ポリカーボネート樹脂などを用いて成型され、これらの
樹脂中にガラスビーズ、架橋プラスチックスなどの光拡
散剤が混入されている。このために、レンチキュラーレ
ンズシートがフレネルレンズシートと接する面が均一で
はなく、ガラスビーズや架橋プラスチックスによる突起
を有する粗面であることが多い。温度変化、湿度変化な
どの環境変化によりレンチキュラーレンズシートとフレ
ネルレンズシートとの伸縮が異なると、両者が接する面
が擦り合わされる。これに対して、活性エネルギー線硬
化樹脂は常温では液体であり、活性エネルギー線が照射
されることにより硬化してレンズ型の形状を忠実に転写
するような追従性が要求され、また10%以下の低収縮
率を有することが好ましい。このため、レンズシートで
は性能の温度依存性が高い活性エネルギー線硬化樹脂を
用いられることが多い。従来、このような環境条件につ
いては全く考慮されておらず、例えば、25℃における
弾性率が100kg/cm2 であり、レンズ形状の保持
性が良好であっても、高温条件下では活性エネルギー線
硬化樹脂が柔らかくなり、レンチキュラーレンズシート
と接することにより変形し、低温条件下では活性エネル
ギー線硬化樹脂が堅くなり、レンチキュラーレンズシー
トとの接触により傷つけられ、光学性能を悪化させる。
また、フレネルレンズシートのレンズ部が機械的強度が
低い活性エネルギー線硬化樹脂で構成されていると、レ
ンチキュラーレンズシートと擦り合わされることによっ
て変形または破壊される。
チキュラーレンズシートは、メタクリル樹脂、MS(メ
チルメタクリレートとスチレンとのコポリマー)樹脂、
ポリカーボネート樹脂などを用いて成型され、これらの
樹脂中にガラスビーズ、架橋プラスチックスなどの光拡
散剤が混入されている。このために、レンチキュラーレ
ンズシートがフレネルレンズシートと接する面が均一で
はなく、ガラスビーズや架橋プラスチックスによる突起
を有する粗面であることが多い。温度変化、湿度変化な
どの環境変化によりレンチキュラーレンズシートとフレ
ネルレンズシートとの伸縮が異なると、両者が接する面
が擦り合わされる。これに対して、活性エネルギー線硬
化樹脂は常温では液体であり、活性エネルギー線が照射
されることにより硬化してレンズ型の形状を忠実に転写
するような追従性が要求され、また10%以下の低収縮
率を有することが好ましい。このため、レンズシートで
は性能の温度依存性が高い活性エネルギー線硬化樹脂を
用いられることが多い。従来、このような環境条件につ
いては全く考慮されておらず、例えば、25℃における
弾性率が100kg/cm2 であり、レンズ形状の保持
性が良好であっても、高温条件下では活性エネルギー線
硬化樹脂が柔らかくなり、レンチキュラーレンズシート
と接することにより変形し、低温条件下では活性エネル
ギー線硬化樹脂が堅くなり、レンチキュラーレンズシー
トとの接触により傷つけられ、光学性能を悪化させる。
また、フレネルレンズシートのレンズ部が機械的強度が
低い活性エネルギー線硬化樹脂で構成されていると、レ
ンチキュラーレンズシートと擦り合わされることによっ
て変形または破壊される。
【0004】本発明の目的は、形態維持性に優れ、フレ
ネルレンズシート用またはレンチキュラーレンズシート
用として好適なレンズシートを提供することにある。
ネルレンズシート用またはレンチキュラーレンズシート
用として好適なレンズシートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明のレンズシートは、活性エネルギー線硬化樹脂から
なるレンズ部が透明基材の少なくとも一面に形成された
レンズシートであって、このレンズ部を構成する活性エ
ネルギー線硬化樹脂の硬化後の弾性率が−20〜40℃
の温度範囲で80〜20000kg/cm2 の範囲にあ
ることを特徴とする。また、上記の課題を解決する本発
明の他のレンズシートは、活性エネルギー線硬化樹脂か
らなるレンズ部が透明基材の少なくとも一面に形成され
たレンズシートであって、レンズ部を構成する活性エネ
ルギー線硬化樹脂の硬化後の破断点伸度が−20〜40
℃の温度範囲で6〜150%の範囲にあることを特徴と
する。本発明において、レンズ部を構成する活性エネル
ギー線硬化樹脂の硬化後の弾性率が−20〜40℃の温
度範囲で80〜20000kg/cm2 の範囲にあり、
かつ硬化後の破断点伸度が同温度範囲で6〜150%の
範囲にあることが好ましい。本発明のレンズシートは、
例えばプロジェクションテレビ等の投写スクリーンに使
用されるフレネルレンズシートやレンチキュラーレンズ
シートに用いられる。
発明のレンズシートは、活性エネルギー線硬化樹脂から
なるレンズ部が透明基材の少なくとも一面に形成された
レンズシートであって、このレンズ部を構成する活性エ
ネルギー線硬化樹脂の硬化後の弾性率が−20〜40℃
の温度範囲で80〜20000kg/cm2 の範囲にあ
ることを特徴とする。また、上記の課題を解決する本発
明の他のレンズシートは、活性エネルギー線硬化樹脂か
らなるレンズ部が透明基材の少なくとも一面に形成され
たレンズシートであって、レンズ部を構成する活性エネ
ルギー線硬化樹脂の硬化後の破断点伸度が−20〜40
℃の温度範囲で6〜150%の範囲にあることを特徴と
する。本発明において、レンズ部を構成する活性エネル
ギー線硬化樹脂の硬化後の弾性率が−20〜40℃の温
度範囲で80〜20000kg/cm2 の範囲にあり、
かつ硬化後の破断点伸度が同温度範囲で6〜150%の
範囲にあることが好ましい。本発明のレンズシートは、
例えばプロジェクションテレビ等の投写スクリーンに使
用されるフレネルレンズシートやレンチキュラーレンズ
シートに用いられる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる活性エネルギ
ー線硬化樹脂の硬化後の弾性率は−20〜40℃の温度
範囲で80〜20000kg/cm2 の範囲にある。こ
の範囲にあれば、40℃の高温条件下でも活性エネルギ
ー線硬化樹脂が柔らかくなることがなくレンズ形状が維
持され、−20℃の低温条件下でも活性エネルギー線硬
化樹脂が堅くならず、本発明のレンズシートをフレネル
レンズに用いた場合にレンチキュラーレンズシートに使
用される樹脂と同等または当該樹脂以上の弾性率を持
ち、レンチキュラーレンズシートにより傷を付けられる
ことがない。本発明においては、活性エネルギー線硬化
樹脂を用いて引っ張り試験用の試験片(JIS K71
13参照)を成形し、この試験片を用いた試験により弾
性率を測定する。ここで、本発明において−20〜40
℃の温度範囲を問題とするのは、輸送中などにこの温度
範囲にさらされ、レンズ部がレンチキュラーレンズシー
トと擦り合わされることによってレンズ部の変形や破壊
が生じることがあるからである。
ー線硬化樹脂の硬化後の弾性率は−20〜40℃の温度
範囲で80〜20000kg/cm2 の範囲にある。こ
の範囲にあれば、40℃の高温条件下でも活性エネルギ
ー線硬化樹脂が柔らかくなることがなくレンズ形状が維
持され、−20℃の低温条件下でも活性エネルギー線硬
化樹脂が堅くならず、本発明のレンズシートをフレネル
レンズに用いた場合にレンチキュラーレンズシートに使
用される樹脂と同等または当該樹脂以上の弾性率を持
ち、レンチキュラーレンズシートにより傷を付けられる
ことがない。本発明においては、活性エネルギー線硬化
樹脂を用いて引っ張り試験用の試験片(JIS K71
13参照)を成形し、この試験片を用いた試験により弾
性率を測定する。ここで、本発明において−20〜40
℃の温度範囲を問題とするのは、輸送中などにこの温度
範囲にさらされ、レンズ部がレンチキュラーレンズシー
トと擦り合わされることによってレンズ部の変形や破壊
が生じることがあるからである。
【0007】本発明で用いられる他の活性エネルギー線
硬化樹脂の硬化後の破断点伸度は−20〜40℃の温度
範囲で6〜150%の範囲の範囲にある。この範囲にあ
れば、レンズシートのレンズ先端の破断や変形が生じ難
い。上記の破断点伸度としては、80〜110%の範囲
が好ましい。本発明において破断点伸度は弾性率と同様
の方法により測定される。
硬化樹脂の硬化後の破断点伸度は−20〜40℃の温度
範囲で6〜150%の範囲の範囲にある。この範囲にあ
れば、レンズシートのレンズ先端の破断や変形が生じ難
い。上記の破断点伸度としては、80〜110%の範囲
が好ましい。本発明において破断点伸度は弾性率と同様
の方法により測定される。
【0008】本発明で用いられる活性エネルギー線硬化
樹脂としては、例えば、ウレタン系、エポキシ系(メ
タ)アクリレートなどを用いることができる。活性エネ
ルギー線硬化樹脂の各モノマー成分は相溶性が良いこと
が好ましい。なお、本発明における活性エネルギー線
は、例えば紫外線、電子線などが挙げられる。
樹脂としては、例えば、ウレタン系、エポキシ系(メ
タ)アクリレートなどを用いることができる。活性エネ
ルギー線硬化樹脂の各モノマー成分は相溶性が良いこと
が好ましい。なお、本発明における活性エネルギー線
は、例えば紫外線、電子線などが挙げられる。
【0009】本発明のレンズシートにおいて、レンズ部
が設けられる透明基材はメタクリル樹脂、MS(メチル
メタクリレートとスチレンとのコポリマー)樹脂、ポリ
カーボネート樹脂などを用いて形成される。なお、透明
基材はフィルム状であっても良い。
が設けられる透明基材はメタクリル樹脂、MS(メチル
メタクリレートとスチレンとのコポリマー)樹脂、ポリ
カーボネート樹脂などを用いて形成される。なお、透明
基材はフィルム状であっても良い。
【0010】本発明においては、レンズ部を構成する活
性エネルギー線硬化樹脂の表面が高い滑性を有している
ことが望ましい。ここで、滑性を有しているとは、プラ
スチックフィルムおよびシートの摩擦係数試験方法(J
IS K7125参照)で測定した結果、動摩擦係数が
0.2未満であることをいう。具体的には、例えば、硬
化後にブリードするように市販の表面滑剤を活性エネル
ギー線硬化樹脂に練り込み硬化させることが良い。この
ようにすることによって、フレネルレンズシートとレン
チキュラーレンズシートとが独立して滑り、両者が接す
る面にずれ方向の外力が及ばないようにすることができ
る。なお、表面滑剤としては、表面滑剤を添加しようと
する活性エネルギー線硬化樹脂の屈折率と近い屈折率を
有するものを使用することが好ましい。
性エネルギー線硬化樹脂の表面が高い滑性を有している
ことが望ましい。ここで、滑性を有しているとは、プラ
スチックフィルムおよびシートの摩擦係数試験方法(J
IS K7125参照)で測定した結果、動摩擦係数が
0.2未満であることをいう。具体的には、例えば、硬
化後にブリードするように市販の表面滑剤を活性エネル
ギー線硬化樹脂に練り込み硬化させることが良い。この
ようにすることによって、フレネルレンズシートとレン
チキュラーレンズシートとが独立して滑り、両者が接す
る面にずれ方向の外力が及ばないようにすることができ
る。なお、表面滑剤としては、表面滑剤を添加しようと
する活性エネルギー線硬化樹脂の屈折率と近い屈折率を
有するものを使用することが好ましい。
【0011】
(実施例1)硬化後の弾性率が異なる活性エネルギー線
硬化樹脂を用いてレンズ部を構成した4種類のフレネル
レンズシートを作製した。これらのフレネルレンズシー
トを一般のレンチキュラーレンズシートと組み合わせた
投写スクリーンについて、−20℃と40℃との間を各
3時間維持する冷熱サイクルの環境試験、60℃で50
0時間保持する高温試験、−20℃で500時間保持す
る低温試験、40℃95%RHの恒温高湿試験および出
荷形態でトラック便で約2000km輸送する振動試験
を実施した。これらの投写スクリーンの性能評価を実施
した結果を表1に示す。表1に示す通り、−20〜40
℃の温度範囲で弾性率が80〜20000kg/cm2
の範囲である活性エネルギー線硬化樹脂を用いてレンズ
部を構成したフレネルレンズシートを備えた投写スクリ
ーンの性能は良好であった。
硬化樹脂を用いてレンズ部を構成した4種類のフレネル
レンズシートを作製した。これらのフレネルレンズシー
トを一般のレンチキュラーレンズシートと組み合わせた
投写スクリーンについて、−20℃と40℃との間を各
3時間維持する冷熱サイクルの環境試験、60℃で50
0時間保持する高温試験、−20℃で500時間保持す
る低温試験、40℃95%RHの恒温高湿試験および出
荷形態でトラック便で約2000km輸送する振動試験
を実施した。これらの投写スクリーンの性能評価を実施
した結果を表1に示す。表1に示す通り、−20〜40
℃の温度範囲で弾性率が80〜20000kg/cm2
の範囲である活性エネルギー線硬化樹脂を用いてレンズ
部を構成したフレネルレンズシートを備えた投写スクリ
ーンの性能は良好であった。
【0012】
【表1】
【0013】(実施例2)硬化後の破断点伸度が異なる
活性エネルギー線硬化樹脂を用いてレンズ部を構成した
4種類のフレネルレンズシートを作製した。これらのフ
レネルレンズシートを一般のレンチキュラーレンズシー
トと組み合わせた投写スクリーンについて、実施例1と
同様の試験を実施した。これらの投写スクリーンの性能
評価を実施した結果を表2に示す。表2に示す通り、−
20〜40℃の温度範囲で破断点伸度が6〜150%の
範囲である活性エネルギー線硬化樹脂を用いてレンズ部
を構成したフレネルレンズシートを備えた投写スクリー
ンの性能は良好であった。
活性エネルギー線硬化樹脂を用いてレンズ部を構成した
4種類のフレネルレンズシートを作製した。これらのフ
レネルレンズシートを一般のレンチキュラーレンズシー
トと組み合わせた投写スクリーンについて、実施例1と
同様の試験を実施した。これらの投写スクリーンの性能
評価を実施した結果を表2に示す。表2に示す通り、−
20〜40℃の温度範囲で破断点伸度が6〜150%の
範囲である活性エネルギー線硬化樹脂を用いてレンズ部
を構成したフレネルレンズシートを備えた投写スクリー
ンの性能は良好であった。
【0014】
【表2】
【0015】(実施例3)実施例1のサンプルNo.1
に記載の活性エネルギー線硬化樹脂に、硬化後にブリー
ドするように市販の表面滑剤(例えば、信越シリコーン
製HIVAC F4のようなシリコーンオイル)を0.
1〜0.5%の範囲で練り込んだ活性エネルギー線硬化
樹脂を用いて透明樹脂板上に平坦面を構成したシートを
作製した。このシートの滑性は動摩擦係数で0.17で
あった。この表面滑剤を添加した活性エネルギー線硬化
樹脂を用いてフレネルレンズシートを作製した。このフ
レネルレンズシートを一般のレンチキュラーレンズシー
トと組み合わせた投写スクリーンについて、実施例1と
同様の試験を実施したところ、その投写スクリーンの性
能は良好であった。また、このフレネルレンズシートを
25℃下で水平に静置し、その上に150mm角のレン
チキュラーレンズシートを載せ、さらに一定荷重(約1
50g/cm2 )を掛けながらレンチキュラーレンズシ
ートのみを水平方向に移動する試験を実施した。その結
果、フレネルレンズシートには傷が生じなかった。
に記載の活性エネルギー線硬化樹脂に、硬化後にブリー
ドするように市販の表面滑剤(例えば、信越シリコーン
製HIVAC F4のようなシリコーンオイル)を0.
1〜0.5%の範囲で練り込んだ活性エネルギー線硬化
樹脂を用いて透明樹脂板上に平坦面を構成したシートを
作製した。このシートの滑性は動摩擦係数で0.17で
あった。この表面滑剤を添加した活性エネルギー線硬化
樹脂を用いてフレネルレンズシートを作製した。このフ
レネルレンズシートを一般のレンチキュラーレンズシー
トと組み合わせた投写スクリーンについて、実施例1と
同様の試験を実施したところ、その投写スクリーンの性
能は良好であった。また、このフレネルレンズシートを
25℃下で水平に静置し、その上に150mm角のレン
チキュラーレンズシートを載せ、さらに一定荷重(約1
50g/cm2 )を掛けながらレンチキュラーレンズシ
ートのみを水平方向に移動する試験を実施した。その結
果、フレネルレンズシートには傷が生じなかった。
【0016】
【発明の効果】本発明のレンズシートは広い温度範囲で
形態安定性に優れており、フレネルレンズシートまたは
レンチキュラーレンズシートとして用いた場合に、広い
温度・湿度条件下で光学性能を維持することができる。
形態安定性に優れており、フレネルレンズシートまたは
レンチキュラーレンズシートとして用いた場合に、広い
温度・湿度条件下で光学性能を維持することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 活性エネルギー線硬化樹脂からなるレン
ズ部が透明基材の少なくとも一面に形成されたレンズシ
ートであって、このレンズ部を構成する活性エネルギー
線硬化樹脂の硬化後の弾性率が−20〜40℃の温度範
囲で80〜20000kg/cm2 の範囲にあるレンズ
シート。 - 【請求項2】 活性エネルギー線硬化樹脂からなるレン
ズ部が透明基材の少なくとも一面に形成されたレンズシ
ートであって、このレンズ部を構成する活性エネルギー
線硬化樹脂の硬化後の破断点伸度が−20〜40℃の温
度範囲で6〜150%の範囲にあるレンズシート。 - 【請求項3】 レンズ部を構成する活性エネルギー線硬
化樹脂の硬化後の弾性率が−20〜40℃の温度範囲で
80〜20000kg/cm2 の範囲にある請求項2に
記載のレンズシート。 - 【請求項4】 レンズ部を構成する活性エネルギー線硬
化樹脂の表面が高い滑性を有している請求項1〜3のい
ずれか1項に記載のレンズシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8166268A JPH1010647A (ja) | 1996-06-26 | 1996-06-26 | レンズシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8166268A JPH1010647A (ja) | 1996-06-26 | 1996-06-26 | レンズシート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1010647A true JPH1010647A (ja) | 1998-01-16 |
Family
ID=15828242
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8166268A Pending JPH1010647A (ja) | 1996-06-26 | 1996-06-26 | レンズシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1010647A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002341115A (ja) * | 2001-05-17 | 2002-11-27 | Dainippon Printing Co Ltd | 保護拡散フィルム及びその製造方法、面光源装置及び液晶表示装置 |
JP2011018041A (ja) * | 2009-06-19 | 2011-01-27 | Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives | オーバーヘッドプロジェクタ |
-
1996
- 1996-06-26 JP JP8166268A patent/JPH1010647A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002341115A (ja) * | 2001-05-17 | 2002-11-27 | Dainippon Printing Co Ltd | 保護拡散フィルム及びその製造方法、面光源装置及び液晶表示装置 |
JP2011018041A (ja) * | 2009-06-19 | 2011-01-27 | Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives | オーバーヘッドプロジェクタ |
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Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040302 |