JPH10105704A - 画像照合装置 - Google Patents

画像照合装置

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JPH10105704A
JPH10105704A JP8274087A JP27408796A JPH10105704A JP H10105704 A JPH10105704 A JP H10105704A JP 8274087 A JP8274087 A JP 8274087A JP 27408796 A JP27408796 A JP 27408796A JP H10105704 A JPH10105704 A JP H10105704A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画像照合装置に関し、例えば指紋照合装置に適
用して、短い時間で、確実に照合結果を得ることができ
るようにする。 【解決手段】線状の画像を複数本切り出し、この切り出
した線状の画像を他の画像上で走査させて順次類似の程
度の高い位置を検出し、この検出した位置の座標値の関
係より、画像を照合する際に、これら検出した座標値を
部分的に組み合わせて、線状の画像に対応する相対位置
関係を満足しない組み合わせを処理対象より除外する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像照合装置に関
し、例えば指紋照合装置に適用することができる。本発
明は、線状の画像を複数本切り出し、この切り出した線
状の画像を他の画像上で走査させて順次類似の程度の高
い位置を検出し、この検出した位置の座標値の関係よ
り、画像を照合する際に、これら検出した座標値を部分
的に組み合わせて、線状の画像に対応する相対位置関係
を満足しない組み合わせを処理対象より除外することに
より、短い時間で、確実に照合結果を得ることができる
ようにする。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像照合装置でなる指紋
照合装置においては、撮像手段を介して得られた指紋の
画像より、指紋の分岐、点、切れ等の特徴的な部分(以
下、特徴点と呼ぶ)を抽出することにより、この特徴点
を基準にして指紋を照合するようになされている。
【0003】すなわち従来の指紋照合装置においては、
例えば各指紋の特徴点とその座標値を基準にして、予め
照合する指紋をデータベース化する。これに対して検査
対象でなる指紋の画像を画像処理し、特徴点を抽出す
る。さらに抽出した特徴点によりデータベースをアクセ
スし、これにより対応する特徴点の有無により指紋を照
合するようになされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来の指紋照
合においては、処理に時間を要する問題がある。短時間
で、確実に指紋照合することができれば、この種の指紋
照合装置の使い勝手を向上でき、便利であると考えられ
る。
【0005】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、短時間で、確実に指紋等の画像を照合することがで
きる画像照合装置を提案しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、検出した座標値の組み合わせよ
り、線状の画像の相対位置関係に対応した組み合わせを
検出することにより、画像の一致又は不一致を判定する
構成において、この検出した座標値による組み合わせを
形成する際に、部分的な組み合わせを形成して各部分的
な組み合わせにおける座標値を判定し、この判定結果よ
り、事前に、線状の画像の相対位置関係を満足しない座
標値の組み合わせを処理対象より除外する。
【0007】検出した座標値を組み合わせて、線状の画
像の相対位置関係に対応する組み合わせを検出する際
に、事前に、部分的な組み合わせにより、この相対位置
関係を満足しない座標値の組み合わせを処理対象より除
外すれば、その分最終的な組み合わせ数を低減すること
でき、部分的な組み合わせにより処理が増大しても、全
体としては処理を簡略化することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
【0009】(1)実施例の構成 (1─1)全体構成 図1は、本発明の実施の形態に係る指紋照合装置の全体
構成を示すブロック図である。この指紋照合装置1にお
いては、キー入力部2を介して入力されるユーザーの操
作に応動してシステム制御回路3により全体の動作を制
御することにより、所定のユーザーについて、事前に、
指紋データ入力部4を介して指紋データD1を取り込
み、この取り込んだ指紋データD1を種々のユーザーデ
ータと共にメモリに登録して指紋データベース5を構築
する。
【0010】これに対してユーザーが指紋照合の要求を
入力すると、指紋データ入力部4を介して検査対象の指
紋データD2を取り込み、この取り込んだ指紋データD
2を検査指紋メモリ6に一時保持する。さらにキー入力
部2を介して入力されるユーザーの操作に応動して、検
査指紋メモリ6に一時保持した指紋データD2と、指紋
データベース5に登録された対応する指紋データD1と
を照合率検出部7に入力する。さらにこれら指紋データ
D1及びD2間の一致の程度を検出し、システム制御回
路3において、この一致の程度に応じて指紋の一致不一
致を判断する。
【0011】これにより指紋照合装置1は、データベー
ス化されて、ユーザーの入力したユーザーIDにより特
定される指紋データD1と、指紋データ入力部4を介し
て入力される指紋データD2とが一致するか否か判断す
ることにより、指紋照合を要求したユーザーが該当する
人物か否か判断し、判断結果を出力する。またこの一致
の程度に応じて、必要に応じて指紋データベース5の更
新処理等を実行し、照合結果を記録する。なお指紋照合
装置1においては、表示部8を介してユーザーにメッセ
ージを通知し、これにより必要な指示をユーザーに通知
して、例えばユーザーIDの入力等を促すようになされ
ている。
【0012】(1−1)指紋データ入力部 図2は、指紋データ入力部を示すブロック図である。こ
の指紋データ入力部4においては、所定の光学系を介し
て、所定の指載置位置に保持されたユーザーの指より指
紋を撮像し、この撮像結果より指紋データD1及びD2
を生成する。
【0013】ここでこの光学系は、指紋を採取する指を
底面に載置可能に保持された二等辺三角形プリズム11
と、この二等辺三角形プリズム11の斜面より底面を照
明する光源12と、底面で反射された光源12の照明光
を残る斜面より撮像するCCDカメラ13とにより構成
される。なお光源12は、発光ダイオードアレイ等によ
り構成される。
【0014】これによりこの光学系は、二等辺三角形プ
リズム11の底面に皮膚が接触していない部分について
は、光源12から射出された照明光を底面により全反射
してCCDカメラ13に導き、これとは逆に、二等辺三
角形プリズム11の底面に皮膚が接触している部分につ
いては、底面において照明光を乱反射してCCDカメラ
13へ照明光が入射しないようにする。その結果この光
学系は、図3に示すように、指紋の模様に対応した明暗
の画像をCCDカメラ13よりビデオ信号SVの形式で
出力するようになされている。
【0015】なおこの実施の形態において、CCDカメ
ラ13は、4:3のアスペクト比により、指の先端から
付け根方向が撮像結果の水平方向になるように、指を撮
像する。この場合、指の周囲の空白部分については、何
ら二等辺三角形プリズム11の底面に貼り着いていない
ことにより、高輝度レベルで撮像されることになる。
【0016】比較回路14は、このビデオ信号SVを2
値化して2値化信号S1を出力する。ラッチ回路18
は、タイミングジェネレータ(TG)19より出力され
るクロックを基準にしてこの2値化信号S1をCCDカ
メラ13の各画素に対応したタイミングでサンプリング
し、1ビットの画像データDV1を出力する。間引き回
路20は、この画像データDV1を間欠的に取り込むこ
とにより、一定の割合で間引きして出力し、シリアルパ
ラレル変換回路(S/P)21は、この2ビットの画像
データDV1を8バイト単位で取り込んで間欠的に出力
することにより、1ビット×8バイトの画像データDV
1を8ビット×1バイトの指紋データD1又はD2に変
換してデータバスBUSに出力する。
【0017】(1−1−1)光量補正 ここで比較回路14は、基準電圧生成回路15より出力
される基準電圧REFを基準にして2値化信号S1を生
成し、この実施の形態ではこの基準電圧REFにより光
学系の光量ムラを補正する。
【0018】すなわち図4に1水平走査期間を基準にし
て示すように、このような光学系に光量のムラがある場
合、撮像結果でなるビデオ信号SVにおいては、この光
量ムラにより信号レベルが変化し(図4(A))、これ
により一定の基準電圧SLにより2値化したのでは、一
般に光量の低下する周辺部で、信号レベルの立ち上がる
期間が短くなるように2値化信号S1が生成される(図
4(B))。すなわち正しく2値化信号を生成すること
が困難になり、その分指紋の照合精度も劣化することに
なる。
【0019】このためこの実施の形態では、何ら指紋の
撮像しない状態でビデオ信号SVの信号レベルを検出す
ることにより(図4(C))、この光学系により光量ム
ラを検出する。さらにこの検出した信号レベルを所定値
だけ0レベル側にオフセットさせて基準電圧REFを設
定し、この基準電圧REFにより2値化信号を生成する
(図4(D)及び(E))。これにより指紋照合装置1
においては、光量ムラを補正して、指紋照合精度を向上
するようになされている。また待機状態におけるこの基
準電圧REFと撮像結果との比較結果に基づいて、指載
置位置の汚れ、光源12の劣化を検出して警告を発する
ようになされ、これによっても指紋照合精度を向上する
ようになされている。
【0020】具体的に、この実施の形態では、図5に示
すように、間引き回路20より出力される画像を、水平
方向及び垂直方向に、8画素単位で等間隔に分割し、こ
れにより複数のセグメントを形成する。基準電圧生成回
路15は、各セグメントの基準データを保持するラッチ
回路と、各ラッチ回路の基準データを対応するタイミン
グでディジタルアナログ変換処理して出力するディジタ
ルアナログ変換回路により構成され、これにより各セグ
メントで対応する基準電圧REFを出力する。
【0021】ここでこの基準データは、工場出荷時、こ
のCCDカメラ13より出力されるビデオ信号SVの信
号レベルを検出して、この信号レベル検出結果より光量
補正メモリ16に事前に登録される。さらに電源起動
時、システム制御回路3により基準電圧生成回路15に
セットされる。これにより指紋照合装置1では、図6に
示すように、例えばX方向について、中心より周囲の部
分でビデオ信号SVの光量が不足している場合、この光
量の変化に対応するように基準電圧REFを切り換え、
光量ムラを有する簡易な構成の光学系によっても、指紋
の凹凸に対応して撮像結果を正しく2値化できるように
なされている。
【0022】かくするにつき光量補正メモリ16は、光
量補正用の基準データを保持する不揮発性のメモリによ
り構成されるようになされている。
【0023】(1−1−2)しきい値の補正 ところでこのように二等辺三角形プリズム11に指を載
置する場合、底面に対する指の押圧力により皮膚の接触
面積が変化することになる。これによりビデオ信号SV
においては、この押圧力により全体の信号レベルが変化
することになる。すなわち図7に示すように、押圧力が
大きい場合は、黒レベルの範囲が増大するように、全体
の信号レベルが低下し(図7(A))、これとは逆に押
圧力が小さい場合は、白レベルの範囲が増大するよう
に、全体の信号レベルが増大することになる(図7
(B))。また発汗の程度によっても同様の現象が発生
する。これにより指紋照合装置1では、押圧力等に応じ
て、2値化信号S1が変化し、この2値化信号S1より
得られる指紋照合結果が変化することになる。
【0024】比較回路14は、システム制御回路3によ
り基準電圧生成回路15にセットされる光量補正用の基
準データが、しきい値補正メモリ24に格納された補正
データにより補正されることにより、撮像結果に応じ
て、セグメント単位で基準電圧REFが補正され、これ
により押圧力、二等辺三角形プリズム11の表面状態等
が変化しても正しく2値化信号S1を出力できるように
なされている。
【0025】ここでこのしきい値補正メモリ24に格納
される補正データは、データバスBUSに出力される指
紋データD1を選択的にシステム制御回路3に入力し、
このシステム制御回路3において、この指紋データD1
の論理レベルを検出して2値化信号S1の信号レベルが
立ち下がる期間T1が、全体の期間T2に対して30〜
70〔%〕の範囲に収まるように(図7(C))、指紋
データD1の測定結果に基づいて設定される。
【0026】比較回路14においては、この補正データ
により補正された基準電圧REFにより2値化信号S1
を出力し、この2値化信号S1において、さらにしきい
値補正メモリ24の内容が更新され、この一連の処理が
繰り返されて、期間T1及びT2の総和が各セグメント
で一定範囲内に収まると、しきい値補正メモリ24の更
新処理が終了する。
【0027】これにより指紋照合装置1においては、各
セグメント毎にしきい値でなる基準電圧REFの信号レ
ベルを最適値に設定し、指の押圧力等が変化しても、正
しい照合結果を出力できるようになされている。
【0028】(1−1−3)しきい値の切り換え 指紋照合装置1においては、このようにして基準電圧R
EFが設定されると、指紋データベース5又は検査指紋
メモリ6への指紋データD1、D2の取り込みが開始さ
れ、比較回路14においては、図8に示すように、光量
補正メモリ16の基準データにより決まる基準電圧RE
Fにより2値化信号S1を出力した後(図8(A)及び
(B1))、この基準電圧REFに対して所定電圧だけ
正側及び負側に変移してなる第1及び第2の基準電圧R
EF1及びREF2により順次2値化信号S1を出力す
る(図8(A)、(B2)及び(B3))。なおこの図
8においては、基準電圧REFにより光量ムラを補正し
ていない場合を示す。
【0029】ここでこの基準電圧REFの切り換えは、
システム制御回路3により、光量補正メモリ16の基準
データが、しきい値補正メモリ24の内容により補正さ
れた状態で、さらに所定値だけ補正されて、基準電圧生
成回路15に改めてセットされることにより実行され
る。これにより指紋照合装置1では、指の押圧力、二等
辺三角形プリズム11の表面状態の変化等による照合精
度の劣化を有効に回避し、正しい照合結果を出力できる
ようになされている。
【0030】(1−1−4)指紋データの出力 このようにして指紋データD1及びD2を出力するにつ
き、タイミングジェネレータ19は、ビデオ信号SVを
基準にして、この指紋照合装置1の各種クロック等を生
成し、システム制御回路3からの指示により、間引き回
路20に出力するクロックの周期を切り換える。これに
より間引き回路20においては、指紋データD1、D2
の採取対象でなる指の大きさに応じて間引き率を切り換
えるようになされ、指紋照合装置1においては、指が小
さい場合には、画像データDV1より間引き率を低減し
て指紋データD1、D2を生成し、確実に指紋照合でき
るようになされている。
【0031】(1−1−5)脈波検出部 脈波検出部22は、指載置位置の側方に配置された圧力
センサ23と、この圧力センサ23の検出結果をシステ
ム制御回路3に出力する周辺回路とにより構成される。
ここで圧力センサ23は、指載置位置に指を載置する
と、システム制御回路3からの指令により図示しない押
圧機構と共に、この指の側面を押圧するように構成さ
れ、この状態で指の血流に応じて変化する圧力検出結果
を出力するようになされている。
【0032】かくするにつき、この圧力検出結果におい
ては、血流の脈動に応じて変化することにより、システ
ム制御回路3においては、この圧力検出結果(すなわち
脈波の検出結果でなる)により指の生体反応を検出する
ことができる。これによりこの指紋照合装置1では、こ
の圧力検出結果に基づいて人間の指が載置されたと判断
することができるときだけ、指紋登録の処理及び指紋照
合の処理を実行し、セキュリティを向上するようになさ
れている。なおこの実施の形態においては、システム制
御回路3により指紋データD1、D2の論理レベルを監
視し、この論理レベルの変化をトリガにして指の載置を
検出した後、続いてこの脈波検出部22の検出結果に基
づいて、人間の指が載置されたと判断することができる
ときだけ、一連の照合処理等を開始するようになされて
いる。
【0033】(1−2)指紋データベース5及び検査指
紋メモリ6 (1−2−1)検査指紋メモリ6 図9は、指紋データベース5及び検査指紋メモリ6を周
辺回路と共に示すブロック図である。ここで検査指紋メ
モリ6は、指紋データベース5への指紋データD1の登
録時、また指紋照合時、上述した指紋データ入力部4よ
り出力される指紋データD1、D2を保持する。
【0034】すなわち検査指紋メモリ6は、システム制
御回路3により制御されてメモリ制御回路30により実
行されるアドレス制御により、通常の間引き率で指紋デ
ータ入力部4より入力される指紋データD1、D2につ
いては、CCDカメラ13の画素に対して1/2の画素
を間引きしてなる水平方向に256ピクセル、垂直方向
に128ピクセルの指紋データD1、D2を格納する。
これに対して指の大きさに応じて間引き率が切り換えら
れて入力される場合は、指紋データD1、D2により形
成される画像の一部領域についてのみ選択的に入力し、
これにより通常の場合と同様の、水平方向に256ピク
セル、垂直方向に128ピクセルの指紋データD1、D
2を格納する。これにより指紋照合装置1においては、
間引き率を可変して取り込んだ画像についても、通常と
同一の処理により指紋照合できるようになされている。
【0035】さらにこのとき検査指紋メモリ6は、指紋
データ入力部4より出力される指紋データD1、D2を
正立画像メモリ6Aに格納すると共に、メモリ制御回路
30によるアドレス制御により順次データバスBUSを
介して正立画像メモリ6Aに取り込んだ指紋データを画
像回転回路31に出力する。さらに検査指紋メモリ6
は、図10及び図11に示すように、画像回転回路31
より出力される、元の指紋データによる画像に対して、
90度回転してなる画像の指紋データD1を回転画像メ
モリ6Bに格納する。これにより指紋照合装置1は、元
の画像に対して90度回転してなる画像を用いて、元の
画像と同様の処理により指紋照合結果を検出できるよう
になされている。
【0036】すなわち図12に示すように、画像回転回
路31は、マトリックス状に接続された8×8ビット分
のフリップフロップ回路(FF)31AA〜31HH
と、セレクタ31Aにより構成され、データバスBUS
より入力される指紋データD1、D2の各ビットデータ
をこれらフリップフロップ回路(FF)31AA〜31
HHで順次8バイト分転送した後、この各ビット毎に並
列的に出力することにより、セグメントを単位にして指
紋データD1、D2の配列を90度変更する。これによ
り図13に示すように、画像回転回路31は、それぞれ
数字1〜512により示すセグメントを単位にして指紋
データD1、D2を入力した後、記憶手段に格納し直す
ことにより、図14に示すように、8ピクセル単位で2
値の画像データを処理してセグメントの配列方向だけで
なく画像全体の配列方向を変更できるようになされてい
る。
【0037】かくするにつき検査指紋メモリ6は、正立
画像メモリ6Aに格納された画像に対して、このように
して90度回転した指紋の画像を回転画像メモリ6Bに
保持するようになされている。
【0038】また指紋データD1の登録時において、検
査指紋メモリ6は、同一のユーザーについて複数枚分の
指紋データD1を入力して保持し、これにより指紋照合
装置1においては、これら複数枚の指紋データD1の中
から最も指紋照合に都合の良い指紋データD1を選択的
に指紋データベース5に登録できるようになされてい
る。
【0039】さらに検査指紋メモリ6は、システム制御
回路3により制御されて実行されるメモリ制御回路30
によるアドレス制御により、指紋照合時、指紋登録時、
データバスBUSを介してこのようにして保持した指紋
データD2を、後述する照合率検出部7の動作に応動し
て選択的に出力する。これによりこの指紋照合装置1で
は、8ピクセルを単位にして、指紋の画像を水平方向、
垂直方向、斜め方向に切り出して出力できるようになさ
れている。
【0040】(1−2−2)指紋データベース5 指紋データベース5は、事前に登録したユーザーデー
タ、指紋データD1等により構成される。すなわち図1
5に示すように、この指紋データベース5は、登録した
ユーザーデータ毎に、ユーザーIDが記録され、さらに
各ユーザーID毎に人指し指、中指、小指の指紋データ
D11、D12、D13が登録されるようになされてい
る。これによりこの指紋照合装置1では、例えば怪我に
よりユーザーが中指の指紋を照合困難な場合でも、また
中指によっては一致の照合結果が得られない場合でも、
指紋データ入力部4を介して入力される指紋データD2
と、これらの指紋データD11、D12、D13と照合
して、本人と確認できるようになされ、その分使い勝手
を向上できるようになされている。
【0041】さらにこのとき各指紋データD11、D1
2、D13には優先順位のデータが記録され、この優先
順位のデータに従って順次指紋照合するようになされて
いる。これによりこの指紋照合装置1では、全体として
照合結果が得られるまでの待ち時間を短縮して、使い勝
手を向上できるようになされている。
【0042】さらに指紋データベース5は、指紋登録時
に間引き回路20(図2)により設定された間引き率
を、各指紋データD11、D12、D13の倍率のデー
タとして記録するようになされ、これにより照合対象の
指紋データD2を入力する際に、対応する倍率により取
り込むことができるようになされている。また、この指
紋照合装置1において検出された照合率が、ユーザーI
D毎に記録されるようになされ、この照合率の記録によ
り必要に応じて照合の条件を可変し、また指紋データD
11〜D13の再登録を促すことができるようになされ
ている。これにより指紋照合装置では、確実に本人を判
別できるようになされている。
【0043】かくするにつき指紋データベース5は、シ
ステム制御回路3により制御されるメモリ制御回路30
のアドレス制御により、検査指紋メモリ6と同様に、保
持した指紋データD11、D12、D13等を選択的に
出力し、また内容が更新されるようになされている。
【0044】データベース用回転画像メモリ5Bは、こ
の指紋データベース5に保持された指紋データD11、
D12、D13による画像に対して、画像回転回路31
により90度回転された指紋の画像を保持するようにな
されている。これにより指紋照合装置1では、指紋デー
タベース5及び検査指紋メモリ6に保持した正立の指紋
画像に対応して、90度回転した指紋画像をそれぞれ回
転画像メモリ6B及びデータベース用回転画像メモリ5
Bに保持し、元の正立画像と同様にこの90度回転した
画像を処理できるようになされている。
【0045】(1−3)照合率検出部7 図16は、照合率検出部7を示すブロック図である。こ
の照合率検出部7は、8系統の照合部40A〜40Hを
有し、各照合部40A〜40Hに、検査対象の指紋デー
タD2を部分的にセットする。さらに照合率検出部7
は、このセットした指紋データによる画像を、指紋デー
タD1による画像上で2次元的に走査するように、各照
合部40A〜40Hに、順次指紋データD1を供給し、
各走査位置で指紋データD2及び指紋データD1間の相
関の程度を検出する。
【0046】さらにこの検出結果より、相関の高い座標
値を座標群メモリ49に順次登録し、この登録した座標
群の位置関係より、システム制御回路3において、照合
率が算出され、この照合率より一致不一致が判定され
る。なお、各照合部40A〜40Hにおいては、同一構
成でなることにより、図16においては、照合部40A
についてのみ詳細に記載し、他の照合部40B〜40H
については、記載を省略する。また登録時において、照
合率検出部7は、この指紋データD1及びD2間の判定
に代えて、指紋データD1による複数画像間で照合率で
なる相関値が検出されるようになされている。
【0047】すなわち各照合部40B〜40Hにおいて
は、検査指紋メモリ6に格納された指紋データD2がそ
れぞれ8バイトずつラッチ回路41にセットされる。こ
こで各照合部40B〜40Hにセットされる指紋データ
D2は、システム制御回路3の制御によるメモリ制御回
路30(図9)のアドレス制御により、図17に示すよ
うに、指紋データD2による画像より、線状の画像が切
り出されて、この線状の画像による指紋データD2が割
り当てられる。すなわちこの元の画像上で、水平方向、
垂直方向又は斜め方向に連続する指紋データD2が割り
当てられる。さらに各照合部40B〜40Hにおいて、
このように連続する方向が平行になるように、またシス
テム制御回路3による事前の検査により、この連続する
方向に所定回数以上、論理レベルが切り換わる指紋デー
タD2が割り当てられる。
【0048】このようにして各照合部40B〜40Hに
セットされた指紋データD2に対して、照合部40A〜
40Hにおいては、共通の指紋データD1が順次供給さ
れる。このとき指紋データD1は、システム制御回路3
の制御によるメモリ制御回路30(図9)のアドレス制
御により、照合部40B〜40Hにセットされた指紋デ
ータD2に対応して、この指紋データD2の画素の並ぶ
方向を水平方向と仮定したとき、ラスタ走査の順序によ
り連続する指紋データD1が8ビット単位で供給され
る。
【0049】各照合部40A〜40Hにおいて、パラレ
ルシリアル変換回路(P/S)42は、順次入力される
指紋データD1をシリアルデータに変換して、一定周期
でシフトレジスタ43に出力する。シフトレジスタ43
は、このシリアルデータを64ビット分保持し、パラレ
ルシリアル変換回路42より出力されるシリアルデータ
に同期して順次ビットシフトさせると共に、ビットシフ
トさせたデータを64ビットパラレルにより出力する。
【0050】ラッチ回路41は、ラッチした8バイトの
指紋データD2A〜D2Hを64ビットパラレルにより
出力する。比較回路44は、64系統のイクスクルーシ
ブオア回路により構成され、シフトレジスタ43の出力
データとラッチ回路41の出力データとの間で、各ビッ
トの比較結果をそれぞれ出力する。
【0051】これにより各照合部40A〜40Hは、例
えば水平方向に画素値が連続するように指紋データD2
A〜D2Hがセットされた場合、図18に示すように、
指紋データD1により形成される画像上を、この指紋デ
ータD2A〜D2Hにより形成される線状の画像をラス
タ走査させ、重なり合う指紋データD1及びD2A〜D
2H間で、各ビットの一致不一致を判定するようになさ
れている。
【0052】カウンタ45は、このようにして比較回路
44より得られる64系統の比較結果をカウントし、カ
ウント値を出力する。これによりカウンタ45において
は、指紋データD2A〜D2Hにより形成される線状の
画像と、この線状の画像と重なる合う指紋データD1よ
り形成される画像との間の相関の程度を検出するように
なされ、この重なり合った画像が完全に一致した場合、
値64のカウント値を出力するようになされている。
【0053】レジスタ46は、システム制御回路3によ
り判定用の基準値データがセットされ、比較回路47
は、このレジスタ46にセットされた基準値データとカ
ウンタ45のカウント値とを比較し、このようにラスタ
走査して重なり合う指紋データD1及びD2A〜D2H
間で、相関の程度が大きい場合に信号レベルが立ち上が
る判定データD4A〜D4Hを出力する。
【0054】座標群メモリ49は、判定データD4A〜
D4Hが立ち上がると、メモリ制御回路30より出力さ
れるアドレスデータADを補正して記録することによ
り、各判定データD4A〜D4Hが立ち上がったタイミ
ングにおける指紋データD2A〜D2HとD1との相対
位置情報を各照合部40A〜40B毎に記録する。
【0055】かくして、座標群メモリ49は、指紋デー
タD1の画像上で線状の画像をラスタ走査し、判定デー
タが立ち上ったタイミングでアドレスデータADを補正
して取り込むことにより、線状の画像が、重り合う指紋
データD1の画像と高い一致の程度を示した位置を、指
紋データD1の座標値により記録することになる。
【0056】かくするにつき、指紋のような繰り返し形
状の画像について、このように線状に切り出した画像を
走査して重なり合う画像との間で相関の程度を判定する
と、多くの箇所で高い一致の程度を得ることができる。
従って座標群メモリ49には、各照合部40A〜40H
毎に、複数の座標データが記録されることになる。しか
しながらこの2つの画像が異なる人物の指紋の場合、こ
の座標群メモリ49には、照合部40A〜40H間で何
ら無関係の座標値が格納されるのに対し、2つの画像が
同一人の指紋の場合、図17について上述した指紋デー
タD2A〜D2Hの相対位置関係に保持された相対的な
座標値が座標群メモリ49に記録されることになる。こ
れによりこの実施の形態では、この関係を利用して、座
標群メモリ49に登録された座標群より、照合率のデー
タを生成するようになされている。
【0057】さらにこの実施の形態において、座標群メ
モリ49は、図19に示すように、記憶領域を分割し
て、正立画像の座標データと回転画像の座標データとを
それぞれ格納する。ここで座標群メモリ49は、指紋デ
ータベース5及び正立画像メモリ6Aの指紋データD1
及びD2によって検出された座標データを正立画像の座
標データとして記録し、対応するデータベース用回転画
像メモリ5B及び回転画像メモリ6Bの指紋データD1
及びD2によって検出された座標データを回転画像の座
標データとして記録する。
【0058】さらにこの実施の形態において、指紋照合
装置1は、それぞれ各照合部40A〜40Bに線状画像
を順次傾けてセットするように構成され、座標群メモリ
49は、正立画像及び回転画像の座標データにおいて、
この傾きの角度毎に座標データを記録する。これにより
指紋照合装置1においては、このようにして記録された
座標データを総合的に判断して、指紋を照合するように
なされ、その分指紋照合の精度を向上するようになされ
ている。
【0059】さらにこの実施の形態において、座標群メ
モリ49は、このような正立画像の座標データと回転画
像の座標データとを、複数系統保持できるようになされ
ている。座標群メモリ49は、この複数系統を、指紋デ
ータ入力部4における基準電圧REF、REF1、RE
F2の切り換えに対応して、また線状画像を切り出す領
域(以下枠と呼ぶ)の切り換えに対応して保持し、それ
ぞれ基準電圧、枠の切り換え毎に、座標データを記録す
るようになされている。
【0060】これにより指紋照合装置1では、基準電圧
の切り換え、枠の切り換えに対応して検出した座標デー
タを総合的に判断して照合結果を向上するようになされ
ている。
【0061】(1−4)システム制御回路 システム制御回路3は、マイクロコンピュータにより構
成され、この指紋照合装置1全体の動作を制御して、指
紋データベース5に指紋データD1を登録し、またこの
指紋データベース5を基準にして指紋照合の処理を実行
する。
【0062】(1−4−1)光量ムラの補正、光学系の
異常検出 図20は、このシステム制御回路3の処理手順を大まか
に示すフローチャートである。システム制御回路3は、
電源が投入されると、ステップSP1からステップSP
2に移り、光量補正メモリ16に登録された基準データ
を基準電圧生成回路15にセットする。これによりシス
テム制御回路3は、光学系の光量ムラを補正するよう
に、比較回路14の基準電圧REFをセットし、簡易な
構成の光学系によっても、正しい照合結果を得ることが
できるようにする。
【0063】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P3に移って光学系動作確認処理を実行する。ここで図
21に示すように、この光学系動作確認処理において、
システム制御回路3は、ステップSP4からステップS
P5に移り、データバスBUSを介してシリアルパラレ
ル変換回路21の出力データを取り込み(図2)、各セ
グメント毎に、論理レベルをカウントする。ここでこの
論理レベルのカウントは、論理レベルの立ち下がってい
るビット数をカウントして実行される。
【0064】すなわち指紋データ入力部4において、二
等辺三角形プリズム11の底面に何ら指が押圧されてい
ない場合、光源12の照明光が底面にて全反射されて撮
像されることにより、通常、この出力データの論理レベ
ルはHレベルに保持される。これに対してこの底面が汚
れている場合、照明光が乱反射されることにより、撮像
結果の輝度レベルが汚れの程度に応じて部分的に低下
し、対応する出力データにおいて論理レベルがLレベル
に立ち下がることになる。また光源12の特性が工場出
荷時の特性より劣化し、光量ムラが激しくなった場合、
光量補正メモリ16にセットした基準データによっては
補正することが困難になり、この場合もその分対応する
出力データにおいて論理レベルがLレベルに立ち下がる
ことになる。
【0065】これによりシステム制御回路3は、このカ
ウント結果に基づいて、続くステップSP6において、
このカウント値が予め設定された所定値を越えたか否か
判断する。ここで肯定結果が得られると、システム制御
回路3は、ステップSP7に移り、表示部8を介してメ
ンテナンスコールを表示した後、ステップSP8に移っ
てこの処理手順を終了する。ここでこのメンテナンスコ
ールは、指載置部の清掃を促すメッセージ、清掃しても
メンテナンスコールが表示されたままの場合は、保守作
業員に連絡する旨のメッセージを表示して実行される。
【0066】これにより指紋照合装置1では、光源12
の特性劣化、二等辺三角形プリズム11の汚れ等によっ
て指紋照合精度が劣化しないようになされ、その分指紋
照合精度を向上するようになされている。
【0067】これに対してステップSP6において否定
結果が得られると、システム制御回路3は、直接ステッ
プSP8に移ってこの処理手順を終了する。
【0068】このようにして光学系動作確認処理を実行
すると、システム制御回路3は、ステップSP10(図
20)に移り、指紋登録要求が入力されたか否か判断す
る。ここでこの実施の形態においては、キー入力部2を
介して所定のコマンド、暗唱番号等を入力することによ
り指紋登録要求を入力できるようになされ、この指紋登
録要求により各ユーザーの指紋データD1を指紋データ
ベース5に登録する。システム制御回路3は、この指紋
登録要求が入力されると、ステップSP10において肯
定結果が得られることにより、ステップSP11に移っ
て指紋登録処理を実行してステップSP3に戻る。
【0069】これに対して指紋登録要求が入力されてい
ない場合、システム制御回路3は、ステップSP10よ
りステップSP12に移り、キー入力部2の操作により
指紋照合要求が入力されたか否か判断する。ここで否定
結果が得られると、システム制御回路3は、ステップS
P3に戻る。これに対してシステム制御回路3におい
て、指紋照合要求が検出されると、システム制御回路3
は、ステップSP12よりステップSP13に移り、指
紋照合処理を実行してステップSP3に戻る。
【0070】(1−4−2)指紋登録処理 図22は、この指紋登録処理の処理手順を示すフローチ
ャートである。システム制御回路3は、この指紋登録処
理において、ステップSP20からステップSP21に
移り、表示部8(図1)を介してメッセージを表示し、
指載置位置への人指し指の載置をユーザーに促す。続い
てシステム制御回路3は、ステップSP22に移り、指
載置位置に指が載置されたか否か判断し、ここで否定結
果が得られると、ステップSP22を繰り返す。
【0071】このステップSP22において、システム
制御回路3は、データバスBUS(図2)を介してシリ
アルパラレル変換回路21の出力データを入力し、ここ
でセグメント単位でこの出力データの論理レベルをカウ
ントすることにより、この出力データを介して指載置位
置に指が載置されたか否かを検出する。なおこのカウン
ト処理は、指載置位置のほぼ中央部分に対応する所定の
複数セグメントについて、論理Lレベルのビット数をカ
ウントし、カウント値が所定値を越えたか否か判断して
実行される。これによりシステム制御回路3は、撮像結
果をトリガにして指紋登録の処理を実行するようになさ
れ、その分この指紋照合装置1の操作を簡略化して使い
勝手を向上するようになされている。
【0072】かくしてステップSP22において、肯定
結果が得られると、システム制御回路3は、ステップS
P23に移り、脈波検出部22より生体反応が検出され
るか否か判断する。ここで否定結果が得られると、シス
テム制御回路3は、ステップSP24に移ってこの処理
手順を終了するのに対し、ステップSP23において肯
定結果が得られると、ステップSP25に移って実際の
登録処理でなる実登録処理を実行する。これによりシス
テム制御回路3は、指の生体反応が検出されたときだけ
指紋データを登録し、その分セキュリティを向上するよ
うになされている。
【0073】システム制御回路3は、この実登録処理を
終了すると、ステップSP26に移り、小指まで指紋デ
ータを登録したか否か判断する。ここでこの指紋照合装
置1においては、図15について上述したように、各ユ
ーザー毎に、人指し指、中指、小指の指紋データを登録
するようになされており、システム制御回路3において
は、小指まで指紋登録されていない場合は、ユーザーに
よる特別の操作が検出されない限り、このステップSP
26において否定結果が得られることにより、ステップ
SP27に移り、表示部8を介して次の指の載置を指示
した後、ステップSP22に戻る。
【0074】これに対して小指まで登録が完了した場合
は、ステップSP26において肯定結果が得られること
により、システム制御回路3は、ステップSP26より
ステップSP24に移り、この処理手順を終了する。
【0075】(1−4−3)実登録処理 図23及び図24は、システム制御回路3における実登
録処理の処理手順を示すフローチャートである。システ
ム制御回路3は、この実登録処理において、ステップS
P30からステップSP31に移り、ここで有効領域の
検出処理を実行する。ここで図25に示すように、シス
テム制御回路3は、ステップSP32からステップSP
33に移り、1のセグメントについて、論理Hレベルの
ビット数をカウントし、これによりこのセグメントにお
いて輝度レベルが立ち上がっているピクセル数をカウン
トする。
【0076】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P34に移り、このカウント値が所定値以下か否か判断
することにより、該当するセグメントにおいて、輝度レ
ベルが立ち上がっている面積が一定値以下か否か判断す
る。ここでこの指紋照合装置における光学系において
は、二等辺三角形プリズム11の斜面に何ら指等が置か
れていない場合、照明光が全反射されて対応するピクセ
ルの輝度レベルが立ち上がることにより、このように輝
度レベルが立ち上がっている面積が一定値以上のセグメ
ントについては、何ら指の置かれていない空白のセグメ
ントを判断することができる。
【0077】これによりシステム制御回路3は、ステッ
プSP34において否定結果が得られると、ステップS
P35に移り、このセグメントを空白領域のセグメント
にセットした後、ステップSP36に移る。これに対し
てステップSP34において肯定結果が得られると、シ
ステム制御回路3は、ステップSP37に移り、このセ
グメントを有効領域にセットした後、ステップSP36
に移る。なおこの場合の有効領域とは、指が載置されて
いると考えられる領域を意味する。
【0078】ステップSP36において、システム制御
回路3は、全てのセグメントについて、この有効領域検
出処理における一連の処理を完了したか否か判断し、こ
こで否定結果が得られると、ステップSP38に移り、
処理対象を次のセグメントに切り換えてステップSP3
3に戻る。これに対して全てのセグメントについて、一
連の処理を完了した場合、ステップSP36よりステッ
プSP39に移り、メインルーチンに戻る。
【0079】これにより図26に示すように、システム
制御回路3は、セグメントを単位にして、指紋照合に利
用可能な有効領域を、撮像結果に設定し、以後、この有
効領域を基準にして種々の処理を実行することにより、
これら種々の処理を簡略化できるようになされている。
なおこのステップSP26においては、記号「×」を記
したセグメントが空白領域のセグメントである。
【0080】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P40(図23)に移り、指位置判定処理を実行する。
ここで図27に示すように、システム制御回路3は、ス
テップSP41からステップSP42に移り、有効領域
のセグメント数は所定値以下か否か判断する。ここで否
定結果が得られる場合、この場合は指の載置位置が異常
と考えられることにより、システム制御回路3は、ステ
ップSP43に移り、ここで改めて指を載置し直すよう
に、表示部8を介して警告を出力した後、有効領域の検
出処理に戻る。
【0081】これに対してステップSP42において肯
定結果が得られると、この場合指の載置位置は正しいと
判断できることにより、ステップSP44に移り、メイ
ンルーチンに戻る。これにより指紋照合装置1では、ユ
ーザーが正しく指を載置した場合だけ指紋データを登録
して、指紋照合の精度を向上するようになされている。
【0082】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P46(図23)において、ズーム処理を実行する。図
28に示すように、このズーム処理において、システム
制御回路3は、ステップSP47からステップSP48
に移り、有効領域のセグメント数は、所定値以下か否か
判断する。ここで有効領域のセグメント数が所定値以上
の場合、指紋照合に十分な大きさで指が撮像されている
ことにより、システム制御回路3は、ステップSP48
からステップSP49に移り、メインルーチンに戻る。
【0083】これに対してステップSP48において肯
定結果が得られる場合、指が小さく撮像されていると考
えられることにより、システム制御回路3は、ステップ
SP50に移り、間引き回路20(図2)における間引
き率を低減することができるか否か判断する。ここで間
引き率を低減できる場合、システム制御回路3は、ステ
ップSP51に移り、タイミングジェネレータ19の動
作を切り換えて間引き率を低減し、これにより指紋デー
タD1による画像を拡大した後、ステップSP31の有
効領域検出処理に戻る。
【0084】これによりシステム制御回路3は、改め
て、拡大した指紋の画像について、有効領域検出処理、
指位置反転処理を実行した後、このズーム処理を実行す
ることになる。これにより指紋照合装置1では、必要に
応じて光学系の倍率を切り換えて、確実に指紋照合でき
るようになされている。
【0085】ところで指が異常に乾燥していると、指を
押圧しても、二等辺三角形プリズム11(図2)の底面
で照明光が乱反射しない場合がある。この場合、このよ
うにして間引き率を低減しても、ステップSP50にお
いて否定結果の得られる場合も発生し、正しく指紋照合
することが困難になる。これによりシステム制御回路3
は、この場合ステップSP52に移り、ユーザーに確認
のメッセージを出力した後、ステップSP53に移って
一連の指紋登録処理を終了する。これにより指紋照合装
置1では、このような場合でも、改めて指紋の画像を撮
像し直すことにより、確実に指紋照合できるようになさ
れている。
【0086】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P55(図23)において、しきい値補正処理を実行す
る。図29に示すように、このしきい値補正処理におい
て、システム制御回路3は、ステップSP56からステ
ップSP57に移り、1のセグメントについて、論理L
レベルのビット数をカウントする。ここでこの実施の形
態においては、二等辺三角形プリズムの底面で照明光が
乱反射している場合、対応するピクセルの輝度レベルが
立ち下がり、対応する指紋データD1のビットが論理L
レベルに立ち下がることにより、システム制御回路3
は、該当するセグメントについて、このビット数のカウ
ントにより二等辺三角形プリズムの底面に指が密着して
いる面積を検出する。
【0087】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P58に移り、セグメントのピクセル数(8×8個)に
対して、このカウント値が30〜70〔%〕の範囲に含
まれるか否か判断する。ここで否定結果が得られると、
指紋の画像が局所的に歪んでいると考えられることによ
り、システム制御回路3は、ステップSP59に移り、
所定の範囲内でしきい値補正メモリの対応する補正デー
タを更新した後、ステップSP60に移る。これに対し
てステップSP58において肯定結果が得られると、シ
ステム制御回路3は、直接ステップSP60に移る。
【0088】このステップSP60において、システム
制御回路3は、有効領域に設定された全てのセグメント
について、このしきい値補正処理における一連の処理を
完了したか否か判断し、ここで否定結果が得られると、
ステップSP61に移る。ここでシステム制御回路3
は、処理対象を次のセグメントに切り換えた後、ステッ
プSP57に戻る。これに対してこのしきい値補正処理
における一連の処理を全てのセグメントについて完了す
ると、システム制御回路3においては、ステップSP6
0において肯定結果が得られることにより、ステップS
P62に移り、メインルーチンに戻る。これにより指紋
照合装置1では、図6について上述したようにしきい値
補正メモリ24の内容を設定して、確実に指紋照合でき
るようになされている。
【0089】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P65(図23)において、黒つぶれ処理を実行する。
すなわち汗等により指が異常に湿っている場合、二等辺
三角形プリズム11の底面において、一定の領域で照明
光が乱反射することになる。この場合、上述のしきい値
補正処理において一定範囲内で基準電圧REFの電圧を
可変しても、該当するセグメントにおいては、対応する
ピクセルの輝度レベルが立ち下がったままになり、黒く
つぶれた画像が得られることになる。従って、このセグ
メントにおいては、正しく指紋照合することが困難にな
る。
【0090】これによりシステム制御回路3は、図30
に示すように、ステップSP66からステップSP67
に移り、1のセグメントについて、論理Lレベルのビッ
ト数をカウントした後、ステップSP68に移り、この
カウント値が所定値以下か否か判断する。
【0091】ここで否定結果が得られると、システム制
御回路3は、ステップSP69に移り、このセグメント
を黒つぶれのセグメントに設定した後、ステップSP7
0に移る。これに対してステップSP68において、肯
定結果が得られると、直接ステップSP70に移る。こ
れによりシステム制御回路3は、この黒つぶれのセグメ
ントについては、続く一連の処理において、処理対象よ
り除外し、指紋照合精度を向上する。
【0092】システム制御回路3は、ステップSP70
において、全てのセグメントについて、この黒つぶれ処
理における一連の処理を完了したか否か判断し、ここで
否定結果が得られると、ステップSP71に移り、有効
領域の次のセグメントを処理対象に設定し、ステップS
P67に戻る。これによりシステム制御回路3は、有効
領域の全てのセグメントについて、黒つぶれのセグメン
トを検出した後、ステップSP70からステップSP7
2に移る。
【0093】このステップSP72において、システム
制御回路3は、黒つぶれのセグメント数は所定値以下か
否か判断する。すなわち黒つぶれのセグメント数が一定
値を越えると、指紋照合に要する領域を確保できないこ
とにより、この場合システム制御回路3は、ステップS
P72からステップSP73に移り、指を清浄にして改
めて指を載置する旨、ユーザーに警告を出力した後、ス
テップSP31に戻る。
【0094】これに対してステップSP72において肯
定結果が得られると、システム制御回路3は、ステップ
SP74に移り、メインルーチンに戻る。これにより指
紋照合装置1では、指が濡れている場合等には、改めて
ユーザーに指紋登録の作業を促し、登録する指紋の画像
を高画質により取り込んで、その分指紋照合の精度を向
上するようになされている。
【0095】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P80に移り(図23)、角度検出処理を実行する。す
なわちユーザーにおいては、指載置位置に指を傾けて載
置する場合も考えられる。このためシステム制御回路3
は、図31に示す角度検出処理において、ステップSP
81からステップSP82に移り、図32に示すよう
に、有効領域の例えばY方向について、エッジを検出す
る。さらにシステム制御回路3は、ステップSP3に移
り、ここで図33に示すように、最外周のセグメントよ
り、上下方向に対応するセグメント対を検出し、このセ
グメント対の中心座標を順次検出することにより、指紋
画像の中心線について傾きθを検出する。
【0096】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P84に移り、この角度θが一定範囲以下か否か判断す
ることにより、指の傾きが所定範囲以下か否か判断し、
ここで否定結果が得られると、ステップSP85に移
り、正しく指を載置する旨、ユーザーに警告を出力した
後、ステップSP31に戻る。これに対して指の傾きが
所定範囲以下の場合、システム制御回路3は、ステップ
SP86に移り、メインルーチンに戻る。
【0097】これにより指紋照合装置1では、傾きを一
定範囲に収めて指紋データD1を取り込み、指紋照合の
精度を向上するようになされている。
【0098】このようにして事前の処理が完了すると、
システム制御回路3は、ステップSP88(図24)に
移る。ここでシステム制御回路3は、取り込む画像数を
カウントする変数nの値を値1にセットした後、ステッ
プSP89において、メモリ制御回路30を制御して検
査指紋メモリ6に指紋データD1を1画面分格納する。
【0099】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P90に移り、この変数nの値が事前に設定した値Nと
等しいか否か判断し、ここで否定結果が得られると、ス
テップSP91に移り、この変数nを値1だけインクリ
メントした後、ステップSP89に戻る。これによりシ
ステム制御回路3は、ステップSP89−SP90−S
P91−SP89の処理手順をN回繰り返し、N枚の画
像を検査指紋メモリ6に格納する。
【0100】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P92に移り、ここで基準電圧REF2について、この
一連の処理が完了したか否か判断し、この場合否定結果
が得られることにより、ステップSP93に移り、基準
電圧生成回路15における基準電圧を切り換え制御した
後、ステップSP88に戻る。
【0101】これによりシステム制御回路3は、光量補
正メモリ16に格納された基準データを、しきい値補正
メモリ24の補正データで補正して設定される基準電圧
REFにより、N枚の画像を検査指紋メモリ6に格納し
た後、この基準電圧REFを所定電圧だけ正側にオフセ
ットさせてなる基準電圧REF1によりN枚の画像を検
査指紋メモリ6に格納し、さらに基準電圧REFを所定
電圧だけ負側にオフセットさせてなる基準電圧REF2
によりN枚の画像を検査指紋メモリ6に格納する。
【0102】なお単に基準電圧REFをオフセットして
基準電圧REF1及びREF2を設定することにより、
システム制御回路3は、基準電圧REFによりN枚の画
像を取り込む場合と同様に、光量ムラ補正処理(図2
0、ステップSP2)及びセグメント単位のしきい値補
正処理(図29)を実行した状態で、それぞれN枚の画
像を検査指紋メモリ6に入力することになる。
【0103】この基準電圧の切り換え処理において、シ
ステム制御回路3は、黒つぶれを除く全有効領域につい
て、シリアルパラレル変換回路21より出力される出力
データの論理レベルをカウントすることにより、これら
の領域において白レベルの領域が全体に対して30〜7
0〔%〕の範囲に収まるように、基準電圧を切り換え
る。かくするにつき実験した結果によれば、この範囲で
基準電圧を切り換えて複数の指紋画像を撮像し、その撮
像結果よりこの実施の形態のように指紋照合して、指紋
照合の精度を向上することができた。
【0104】このようにして基準電圧REF2につい
て、N枚の画像入力を完了すると、システム制御回路3
は、ステップSP92において、肯定結果が得られるこ
とにより、ステップSP93に移り、ここで登録データ
選択処理を実行する。ここでこの登録データ選択処理
は、このようにして取り込んだ3×N枚の画像につい
て、何れの指紋データD1を指紋データベース5に登録
するか判断する処理である。システム制御回路3は、ス
テップSP94において、この登録データ選択処理によ
り選択した指紋データD1を指紋データベース5に登録
した後、ステップSP95に移ってこの処理手順を終了
する。
【0105】これによりシステム制御回路3は、この一
連の処理を、順次人指し指、中指、小指について実行し
(図22)、人指し指、中指、小指の順に優先順位を付
して、指紋データベース5に登録する(図15)。この
ときシステム制御回路3は、選択した指紋データD1の
倍率(間引き回路20における間引き率)を併せて記録
する。これによりシステム制御回路3は、このようにし
てデータベース化した各指紋データD1について、実際
の指紋照合時、登録時の状態を再現できるようになさ
れ、これによっても指紋照合の精度を向上できるように
なされ、また照合に要する時間を短縮できるようになさ
れている。
【0106】(1−4−4)登録データ選択処理 図34は、上述した登録データ選択処理を示すフローチ
ャートであり、システム制御回路3は、この処理手順に
より、検査指紋メモリ6に取り込んだ指紋データD1か
ら指紋データベース5に登録する指紋データD1を選択
する。
【0107】すなわちシステム制御回路3は、ステップ
SP100からステップSP101に移り、変数n及び
mをそれぞれ値1及び値2にセットする。ここで変数n
及びmは、それぞれ指紋データD1を特定する変数であ
る。システム制御回路3は、変数nにより指定される指
紋データD1について、変数mにより指定される指紋デ
ータとの間で相関値を順次検出する。さらにシステム制
御回路3は、このようにして検出した相関値より、最も
値の大きな相関値を検出し、対応する変数nによる指紋
データD1を登録対象の指紋データD1に設定する。
【0108】すなわちシステム制御回路3は、続くステ
ップSP102において、相関値検出処理を実行し、変
数nによる指紋データD1の、変数mによる指紋データ
D1に対する相関値を検出する。さらにシステム制御回
路3は、ステップSP103に移り、検査指紋メモリ6
に取り込んだ指紋データD1を、変数mにより全て指定
したか否か判断し、ここで否定結果が得られると、ステ
ップSP104に移り、変数mをインクリメントした
後、ステップSP102に戻る。
【0109】これによりシステム制御回路3は、変数m
を順次切り換えて、変数nにより特定される1の指紋デ
ータD1の、他の指紋データD1に対する相関値を順次
検出する。
【0110】これに対してステップSP103におい
て、肯定結果が得られると、システム制御回路3は、ス
テップSP105に移り、ここで検査指紋メモリ6に取
り込んだ指紋データD1を、変数nにより全て指定した
か否か判断する。ここで否定結果が得られると、システ
ム制御回路3は、ステップSP106に移り、ここで変
数nをインクリメントすると共に、変数mを値1に初期
化し、ステップSP102に戻る。
【0111】これによりシステム制御回路3は、検査指
紋メモリ6に取り込んだ指紋データD1の全ての組み合
わせについて、変数nの指紋データD1の相関値を検出
する。
【0112】このようにして相関値検出処理を全ての組
み合わせについて実行すると、システム制御回路3は、
ステップSP105において肯定結果が得られることに
より、ステップSP107に移り、ここで最も相関値の
大きな変数nによる指紋データD1を登録対象の指紋デ
ータとして選択した後、ステップSP108に移ってこ
の処理手順を終了する。
【0113】これにより指紋照合装置1では、相関値を
基準にして指紋画像の画質を判断し、最も指紋照合に都
合の良い指紋データD1を指紋データベース5に登録す
る。すなわちこの指紋照合装置1においては、この相関
値とほぼ同一手法により検出される後述の照合率により
指紋照合するようになされている。これによりシステム
制御回路3は、検査指紋メモリ6に取り込んだ複数枚の
指紋画像を、順次指紋データベース5に登録したと仮定
して、残りの指紋画像との間で指紋照合の処理を実行
し、これにより実際の指紋照合に即した判定手法により
指紋照合に適した指紋画像を選択し、指紋照合精度を向
上するようになされている。
【0114】図35は、このシステム制御回路3によ
る、変数nの指紋データD1の、変数mの指紋データD
1に対する相関値検出処理を示すフローチャートであ
る。この処理手順において、システム制御回路3は、ス
テップSP110からステップSP11に移り、変数n
及びmにより特定される指紋データD1をそれぞれセグ
メント単位で画像回転回路31に転送し、またこの画像
回転回路31より出力される指紋データを回転画像メモ
リ6Bに格納する。これによりシステム制御回路3は、
このステップSP111において、それぞれ処理対象の
画像を90度回転する(図10及び図11)。
【0115】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P112に移り、ここで変数mにより指定される指紋デ
ータD1より、水平方向に連続する8バイトの画像デー
タを、この指紋データD1による画像の上側より順次間
欠的に選択する。さらに選択した指紋データをそれぞれ
照合部40A〜40Bに出力し、各照合部40A〜40
Bのラッチ回路41に格納する(図17)。これにより
システム制御回路3は、この指紋データD1による画像
より線状の画像を切り出して照合部40A〜40Hにセ
ットする。
【0116】このときシステム制御回路3は、図30に
ついて上述した黒つぶれのセグメントについては、この
線状の画像を切り出さないように、所定の判断手順を実
行して指紋データD1をセットし、これにより指紋照合
精度の低下を有効に回避する。また事前に検出した有効
領域基準にして、この線状の画像を切り出す領域(すな
わち枠でなる)を設定する。
【0117】さらに事前に、線状に切り出す指紋データ
について、論理レベルの切り換わる回数をカウントし、
カウント値が所定値以下の部分については、対象より除
外する。これによりこの線状の切り出した部分について
は、所定本数以上、指紋を横切るようにして、この切り
出した領域に指紋照合に有意な情報が充分に含まれるよ
うにし、これによっても指紋照合の精度を向上できるよ
うになされている。
【0118】ちなみに、システム制御回路3は、指の先
端側でなる有効領域の先端側より指の付け根側に所定セ
グメント分だけ変位した位置で、かつ上下方向について
は、ほぼ有効領域の中心を基準にして、有効領域外には
み出さないように、この線状の画像を切り出す枠を設定
する。
【0119】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P113に移り、ここで変数nにより指定される指紋デ
ータD1が、順次ラスタ走査の順序で連続するように、
順次この指紋データを照合部40A〜40Hに転送す
る。これによりシステム制御回路3は、各照合部40A
〜40Hにおいて、変数nにより指定される画像上で、
線状の画像をラスタ走査の順序で走査させ、この線状の
画像と、この線状の画像と重なり合う変数nによる画像
との間で、一致するビット数を各照合部40A〜40H
のカウンタ45により検出する(図16)。
【0120】さらにシステム制御回路3は、このカウン
ト値がレジスタ46にセットしたしきい値より立ち上が
る座標値、すなわち重なり合う2つの画像が極めて類似
していると判断される位置を、ラスタ走査順に供給する
指紋データの座標値により、座標群メモリ49に記録す
る。
【0121】このときシステム制御回路3は、無効領
域、黒つぶれと判定した指紋データについて、対応する
ビットについては、一定の論理レベルより比較結果を出
力するように、比較回路44の動作を切り換え、またレ
ジスタ46にセットするしきい値をその分切り換え、続
く比較回路47における判定基準を変更する。これによ
りシステム制御回路3は、このような無効領域、黒つぶ
れの領域については、これらの部分をマスクして処理す
るようになされている。
【0122】システム制御回路3は、続いてステップS
P114に移り、照合率検出処理を実行する。ここで図
36、図37及び図38に示すように、照合率検出処理
において、システム制御回路3は、ステップSP115
からステップSP116に移り、変数I、J、K、Qを
値1にセットする。ここでI、J、Kは、座標群メモリ
49に取り込まれた照合部40A、40B、40Cの各
座標値を特定する変数であり、またQは、この部分照合
率算出処理において検出されたこれら座標値の組み合わ
せを特定する変数である。
【0123】システム制御回路3は、続いてステップS
P117に移り、ここで変数I、J、Kにより特定され
る3つの座標値(XIA、YIA)、(XJB、YJ
B)、(XKC、YKC)について、それぞれ座標値
(XIA、YIA)と座標値(XJB、YJB)、座標
値(XJB、YJB)と座標値(XKC、YKC)、座
標値(XIA、YIA)と座標値(XKC、YKC)の
3つの組み合わせを設定し、これら3つの組み合わせの
うちで、各照合部40A〜40Cのラッチ回路41にセ
ットした指紋データD1の相対位置関係を満足する組み
合わせ数、すなわちステップSP112において切り出
した線状画像の相対位置関係を満足する組み合わせの数
を検出する。
【0124】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P118に移り、ここでこの検出した組み合わせ数が所
定値M以上か否か判断する。ここで肯定結果が得られる
と、システム制御回路3は、ステップSP119に移
り、このI、J、Kの組み合わせを変数Qにより指定さ
れる候補にセットした後、続くステップSP120で変
数QをインクリメントしてステップSP121に移る。
これに対してステップSP118において肯定結果が得
られた場合、システム制御回路3は、ステップSP11
8より直接ステップSP121に移る。
【0125】このステップSP121において、システ
ム制御回路3は、変数Kにより指定される座標値が、照
合部40Cより検出された最後の座標値か否か判断し、
ここで否定結果が得られると、ステップSP122に移
り、変数Kをインクリメントした後、ステップSP11
7に戻る。これによりシステム制御回路3は、座標値
(XIA、YIA)、(XJB、YJB)に対して、変
数Kを順次切り換えて、これら座標値(XIA、YI
A)、(XJB、YJB)、(XKC、YKC)の組み
合わせのうちで、線状画像の相対位置関係を満足する組
み合わせの数より、変数Qによる候補を順次検出する。
【0126】このようにして変数Kを順次切り換えて最
後の座標値までに至ると、システム制御回路3は、ステ
ップSP121において肯定結果が得られることによ
り、ステップSP123に移る。ここでシステム制御回
路3は、変数Jについて、変数Kの場合と同様にこの変
数Jにより指定される座標値が最後の座標値か否か判断
し、ここで否定結果が得られると、ステップSP124
に移り、変数Jをインクリメントすると共に、変数Kを
初期値1にセットし、ステップSP117に戻る。
【0127】またこのようにして変数Jをインクリメン
トしてこの処理手順を繰り返して、ステップSP123
において肯定結果が得られると、システム制御回路3
は、ステップSP125に移り、ここで変数Iにより指
定される座標値が最後の座標値か否か判断し、ここで否
定結果が得られると、ステップSP126に移り、変数
Iをインクリメントすると共に、変数J、Kを初期値1
にセットした後、ステップSP117に戻る。
【0128】これによりシステム制御回路3は、順次線
状の画像を走査して得られる座標値から、部分的な組み
合わせより相対位置関係を満足しない組み合わせを処理
対象より除外する。これにより指紋照合装置1では、偶
然にも高い類似の程度が検出された座標値の組み合わせ
を候補より除外し、残る組み合わせを変数Qにより特定
される候補として保持するようになされている。
【0129】システム制御回路3は、このようにして選
択した候補と、残る照合部40D〜40Hによる座標値
との間で同様にして相対位置関係を満足する組み合わせ
を検出し、これにより照合率を検出する。すなわちシス
テム制御回路3は、ステップSP127において(図3
7)、変数Q、L、M、N、O、Pを初期値1に設定す
る。ここで変数L、M、N、O、Pは、照合部40D〜
40Hについてそれぞれ座標群メモリ49に格納した座
標値を特定する変数である。
【0130】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P128に移り、ここでこれら変数Q、L、M、N、
O、Pにより特定される座標値(XQA、YQA)、
(XQB、YQB)、(XQC、YQC)、(XLD、
YLD)、(XME、YME)、(XNF、YNF)、
(XOG、YOG)、(XPH、YPH)の組み合わせ
のうちで、線状画像の相対位置関係を満足する組み合わ
せの数を検出する。
【0131】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P129に移り、ここでこの組み合わせ数を記録した
後、ステップSP130に移る。ここでシステム制御回
路3は、変数Pにより指定される座標値が最後の座標値
か否か判断し、ここで否定結果が得られると、ステップ
SP131に移り、変数Pをインクリメントしてステッ
プSP127に戻る。
【0132】これに対してこの処理手順を繰り返してス
テップSP130において肯定結果が得られると、シス
テム制御回路3は、ステップSP130からステップS
P132に移り、ここで変数Oにより指定される座標値
が最後の座標値か否か判断し、ここで否定結果が得られ
ると、ステップSP133に移り、変数Oをインクリメ
ントすると共に、変数Pを初期値1に設定してステップ
SP127に戻る。
【0133】またこの処理を繰り返してステップSP1
32において肯定結果が得られると、システム制御回路
3は、ステップSP132からステップSP134に移
り、ここで変数Nにより指定される座標値が最後の座標
値か否か判断し、ここで否定結果が得られると、ステッ
プSP135に移り、変数Nをインクリメントすると共
に、変数P、Oを初期値1に設定してステップSP12
7に戻る。またステップSP134において肯定結果が
得られると、システム制御回路3は、ステップSP13
4からステップSP136に移り、ここで変数Mにより
指定される座標値が最後の座標値か否か判断し、ここで
否定結果が得られると、ステップSP137に移り、変
数Mをインクリメントすると共に、変数P、O、Nを初
期値1に設定してステップSP127に戻る。
【0134】さらに同様にして、ステップSP136に
おいて肯定結果が得られると、システム制御回路3は、
ステップSP136からステップSP138に移り、こ
こで変数Lにより指定される座標値が最後の座標値か否
か判断し、ここで否定結果が得られると、ステップSP
137に移り、変数Lをインクリメントすると共に、変
数P、O、N、Mを初期値1に設定してステップSP1
27に戻る。またステップSP138において肯定結果
が得られると、システム制御回路3は、ステップSP1
38からステップSP140に移り(図38)、ここで
変数Qにより指定される座標値が最後の座標値か否か判
断し、ここで否定結果が得られると、ステップSP14
2に移り、変数Qをインクリメントすると共に、変数
P、O、M、N、Lを初期値1に設定してステップSP
127に戻る。
【0135】これによりシステム制御回路3は、相対位
置関係を満足する組み合わせ数を、これら座標値の組み
合わせ毎に検出するようになされ、このとき部分的な組
み合わせにより相対位置関係を満足しない組み合わせを
除外することにより、事前に候補を絞ってこの処理を実
行するようになされ、その分処理に要する時間を短縮す
るようになされている。すなわち8系統の座標値につい
て、それぞれa個の座標値が検出されている場合、これ
ら座標値の組み合わせは、値aの8乗個になる。
【0136】これに対して事前の処理における組み合わ
せは、aの3乗個になり、この処理によりa個以下の、
例えば1個の組み合わせに候補が絞れた場合、残りの組
み合わせにおいてはaの5乗個でなることにより、結
局、aの5乗がaの3乗より極めて大きいとして、処理
に要する組み合わせを、約aの3乗個分低減することが
できる。すなわちこの場合aを値10とおくと、処理に
要する時間を、ほぼ1/1000に低減できることが判
る。これにより指紋照合装置1では、短時間で指紋登録
の処理を実行できるようになされている。
【0137】このようにして各組み合わせについて、相
対位置関係を満足する組み合わせ数が検出されると、シ
ステム制御回路3は、ステップSP142において、最
も値の大きな組み合わせ数の値を検出し、続くステップ
SP143において、この組み合わせ数の値を照合率に
設定し、ステップSP144よりメインルーチンに戻
る。かくしてこの処理において、8本の線状画像を切り
出した際の相対位置関係に対して、この8本の線状画像
の何れについても、この相対位置関係を満足する座標値
が座標群メモリ49に記録されているとき、システム制
御回路3は、簡略化して表して8/8の照合率を検出す
る。
【0138】これにより、システム制御回路3は、同一
人より複数回撮像した指紋の画像間で、1の画像を線状
に切り出して他の画像上でラスタ走査させた状態で、重
なり合った部分の類似の程度を総合的に判断して、照合
率を検出する。
【0139】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P145(図35)に移り、ここでステップSP111
において生成した回転画像について、照合率を検出した
か否か判断し、否定結果が得られると、ステップSP1
46に移り、処理対象を回転画像に切り換えた後、ステ
ップSP112に戻り、同様の処理を繰り返す。
【0140】これによりシステム制御回路3は、図39
及び図40に示すように、回転画像メモリ6Bに格納し
た1の指紋データより、水平方向に線状の画像を切り出
し、この切り出した画像の指紋データをそれぞれ照合部
40A〜40Hにセットする。また対応する指紋データ
D1をラスタ走査の順序で同時並列的に照合部40A〜
40Hに出力し、これにより先の線状画像を他の画像上
でラスタ走査させ、重なり合う部分で類似の程度を総合
的に判断して照合率を検出する。
【0141】かくするにつきシステム制御回路3は、指
紋データ入力部4より入力した指紋画像に対して、ほぼ
水平方向及び垂直方向に線状の画像を切り出し、この水
平方向及び垂直方向について、他の指紋データによる画
像と類似の程度を検出するようになされ、これにより比
較的処理の簡易な一次元的な画像データの処理を組み合
わせて、二次元的に類似の程度を判定するようになされ
ている。
【0142】このようにして回転画像についても照合率
を検出すると、システム制御回路3は、ステップSP1
45において肯定結果が得られることにより、ステップ
SP147に移り、ここで2つの照合率より値の大きな
照合率を、このm画像を照合対象にしたn画像の相関値
に設定した後、ステップSP148よりメインルーチン
に戻る。
【0143】これによりシステム制御回路3は、同一人
について撮像した複数枚の指紋画像間で、全ての組み合
わせについて、相関値をそれぞれ算出し、最も相関値の
高い指紋データを選択して、指紋照合に都合の良い指紋
画像を選択的に登録する。これにより指紋照合装置1に
おいては、指紋照合の精度を向上できるようになされて
いる。
【0144】(1−4−5)指紋照合処理 このようにして指紋データベース5に指紋データD1を
登録した状態で、ユーザーがキー入力部2を操作して指
紋照合の要求を入力すると、システム制御回路3は、図
41及び図42に示す処理手順を実行して指紋照合す
る。
【0145】すなわちシステム制御回路3は、ステップ
SP150からステップSP151に移り、表示部8
(図1)を介してメッセージを表示し、指載置位置への
指の載置をユーザーに促す。続いてシステム制御回路3
は、ステップSP152に移り、指載置位置に指が載置
されたか否か判断し、ここで否定結果が得られると、ス
テップSP152を繰り返す。
【0146】このステップSP152において、システ
ム制御回路3は、データバスBUS(図2)を介してシ
リアルパラレル変換回路21の出力データを入力し、こ
こで所定のセグメントについて、この出力データの論理
レベルをカウントすることにより、この出力データを介
して指が載置されたか否かを検出する。なおこのカウン
ト処理は、指載置位置のほぼ中央部分に対応する所定の
複数セグメントについて、論理Lレベルのビット数をカ
ウントし、カウント値が所定値を越えたか否か判断して
実行される。これによりシステム制御回路3は、撮像結
果をトリガにして指紋照合の処理を開始するようになさ
れ、指紋照合装置1の操作を簡略化して使い勝手を向上
するようになされている。
【0147】このステップSP152において、肯定結
果が得られると、システム制御回路3は、ステップSP
153に移り、脈波検出部22より生体反応が検出され
るか否か判断する。ここで否定結果が得られると、シス
テム制御回路3は、ステップSP154に移ってこの処
理手順を終了するのに対し、ステップSP153におい
て肯定結果が得られると、ステップSP155に移る。
【0148】このステップSP155において、システ
ム制御回路3は、指紋データ入力部4より出力される検
査対象の指紋データD2を検査指紋メモリ6に入力す
る。これによりシステム制御回路3は、指の生体反応が
検出されたときだけ指紋照合して、セキュリティを向上
するようになされている。
【0149】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P156に移り、比較判定処理を実行する。ここでこの
実施の形態において、システム制御回路3は、キー入力
部2を介して入力されるユーザーIDを基準にして、対
応するユーザーIDについて登録された指紋データD1
と、指紋データ入力部4より入力された指紋データD2
との間で指紋の一致不一致を判定する。さらにこのとき
指紋データベース5において、同一のユーザーIDに複
数の指紋データD1が登録されている場合は、優先順位
の最も高い指紋データD1との間で、一致不一致を判定
する。
【0150】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P157に移り、ここで一致の判定結果が得られたか否
か判断し、肯定結果が得られると、ステップSP158
に移り、一致の判定結果を出力した後、ステップSP1
59に移る。ここでシステム制御回路3は、照合率を指
紋データベース5に記録する。
【0151】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P160に移り(図42)、この指紋データベース5に
記録された照合率の変化を確認する。ここで照合率が徐
々に低下して一定値以下になっている場合、照合率の変
化が許容範囲を越えたとの判断し、システム制御回路3
はステップSP161に移り、ここでユーザーに指紋デ
ータの更新登録を促した後、ステップSP162に移っ
てこの処理手順を終了する。
【0152】すなわちこの実施の形態においては、検査
対象の指紋データD2と指紋データベース5に登録した
指紋データD1との間で類似の程度を測定し、この類似
の程度を照合率により表す。またこの照合率が一定の基
準値を越えるか否かの判断を基準にして指紋データD2
による指紋が指紋データD1による指紋と一致するか否
か判断する。
【0153】ところが子供等にあっては、成長するに従
って指が大きくなる場合もあり、こ場合この指の大きさ
の変化に伴い、図43に示すように、照合率が徐々に低
下することになる。これによりこの実施の形態において
は、照合率が徐々に低下して一定値TH以下になると、
ユーザーにより改めて指紋データD2を登録するように
設定され、これにより照合率を回復して確実に指紋照合
できるようになされている。
【0154】なおこのような照合率の変化が観察されな
い場合、システム制御回路3においては、ステップSP
160において肯定結果が得られることにより、ステッ
プSP160から直接ステップSP162に移り、この
処理手順を終了する。
【0155】これに対してステップSP157において
否定結果が得られた場合(図41)、システム制御回路
3は、ステップSP163に移り、枠を既に移動したか
否か判断する。ここでこの実施の形態においては、図4
4に示すように、このように検査対象でなる指紋データ
D1による指紋の画像に対して、所定の枠内で、線状に
画像を切り出して照合率を検出する。これによりシステ
ム制御回路3は、ステップSP156による比較判定処
理において、一致の結果が得られない場合、ステップS
P163よりステップSP164に移り、この枠を移動
する。さらにステップSP164よりステップSP15
6に戻り、この移動した枠を基準にして比較判定処理を
実行する。
【0156】これによりシステム制御回路3は、指紋デ
ータベース5に登録されたユーザーが指紋照合する場合
には、確実に一致の判定結果が得られるように、指紋照
合の処理を実行し、これにより指紋照合の精度を向上す
るようになされている。
【0157】このようにして枠を移動しても一致の判定
結果が得られない場合、システム制御回路3において
は、ステップSP157において否定結果が得られた
後、ステップSP163において肯定結果が得られるこ
とにより、ステップSP165に移る(図42)。ここ
でシステム制御回路3は、同一人に他の指紋データD1
が登録されているか否か判断する。
【0158】ここで図15について上述したように、指
紋データベース5に人指し指、中指、小指について、優
先順位のデータと共に指紋データD1が登録されている
場合、システム制御回路3は、ステップSP165から
ステップSP166に移り、この優先順位に従って照合
相手の指紋データD1を切り換えた後、ステップSP1
55に戻る。これによりシステム制御回路3は、指紋デ
ータ入力部4を介して入力された指紋データD2につい
て、始めに指紋データベース5に登録された人指し指の
指紋データD11との間で指紋照合した後、続いて中指
の指紋データD12、小指の指紋データD13との間で
順次指紋照合の処理を実行するようになされ、例えば人
指し指を怪我して指載置位置に載置できないユーザーが
中指を載置したような場合でも、確実に本人と判定でき
るようになされている。さらにこのとき順先順位に従っ
て順次指紋データD1を切り換えることにより、その分
照合に要する時間を短縮するようになされている。
【0159】このように指紋データD1を切り換えても
一致の判定結果を得ることが困難な場合、システム制御
回路3は、ステップSP165において否定結果が得ら
れることにより、ステップSP167に移る。ここでシ
ステム制御回路3は、照合率が一定値以下か否か判断
し、肯定結果が得られると、ステップSP168に移
り、不一致の判定結果を出力してステップSP162に
移る。これによりシステム制御回路3は、確実に本人と
異なると判断できる場合に、不一致の判定結果を出力す
るようになされている。
【0160】ところで図43について上述したように子
供等にあっては、成長に伴い照合率が低下する場合があ
り、以前の照合時点より長期間指紋照合していないよう
な場合は、上述のステップSP160の処理によって
は、照合率を回復することが困難で、結局一致の判定結
果を得ることが困難になる。また指を怪我して指紋に傷
が発生しているような場合にも、一致の判定結果を得る
ことが困難になる。
【0161】この場合、照合率においては、他人の指紋
と照合する場合のような、極端な照合率の低下は観察さ
れず、ステップSP167においては、否定結果が得ら
れることになる。またこのような場合は、繰り返し指紋
データD1と照合してほぼ同一程度の照合率が得られる
特徴がある。
【0162】これによりこの実施の形態において、シス
テム制御回路3は、ステップSP167において否定結
果が得られると、ステップSP169に移り、一連の指
紋照合が同一ユーザーIDに対する繰り返しか否か判断
し、ここで否定結果が得られると、ステップSP151
に戻る。これによりシステム制御回路3は、確実に一
致、不一致と判定することが困難な場合、改めて指紋デ
ータD2を取り込んで指紋照合の処理を実行する。これ
によりユーザにおいては、必要に応じて例えば人指し指
に代えて中指を載置して再び指紋照合することができる
ようになされている。)
【0163】この再度の指紋照合の処理においても、再
びステップSP167において否定結果が得られると、
システム制御回路3は、ステップSP169において肯
定結果が得られることにより、ステップSP170に移
り、ここで一致判定の判定基準を低減した後、ステップ
SP155に戻る。すなわちこのような処理を繰り返し
て完全に一致、不一致を判定困難な場合で、照合率が一
定の範囲に保持されいる場合、一致と判断して正しい判
定結果を得ることができ、これによりシステム制御回路
3は、登録されたユーザーについては、確実に一致の判
定結果を出力できるようになされている。
【0164】図45は、指紋データ入力処理を示すフロ
ーチャートである。システム制御回路3は、ステップS
P171からステップSP172に移り、ここで有効領
域検出処理を実行する。ここでこの有効領域検出処理
は、図25について上述した有効領域検出処理と同一の
処理手順により実行され、これによりシステム制御回路
3は、セグメントを単位にして、指紋照合に利用可能な
領域を有効領域を設定し、以後、この有効領域を基準に
して種々の処理を実行することにより、これら種々の処
理を簡略化できるようになされている。
【0165】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P173に移り、ここで指位置検出処理を実行する。こ
こでこの指位置検出処理は、図27について上述した指
位置検出処理と同一の処理手順により実行され、システ
ム制御回路3は、ユーザーが正しく指を載置した場合だ
け指紋照合して、指紋照合の精度を向上するようになさ
れている。
【0166】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P174に移り、ここでズーム処理を実行する。図46
に示すように、このズーム処理において、システム制御
回路3は、ステップSP175からステップSP176
に移り、指紋データベース5より、対応する指紋データ
D1の倍率をロードし、続くステップSP177におい
て、このロードした倍率に応じて間引き回路20の間引
き率を設定し、ステップSP178に移ってメインルー
チンに戻る。これによりシステム制御回路3は、指紋デ
ータベース5に登録された指紋データD1の倍率によ
り、検査対象の指紋データD2を取り込み、登録時の条
件と同一の条件により指紋データD2を入力するように
なされ、その分指紋照合の精度を向上するようになされ
ている。
【0167】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P179(図45)に移り、ここでしきい値補正処理を
実行した後、ステップSP180に移り、黒つぶれ処理
を実行し、続くステップSP181で角度検出処理を実
行する。さらにシステム制御回路3は、続くステップS
P182において、正立画像メモリ6Aに指紋データD
2を入力した後、ステップSP183に移る。ここでこ
のしきい値補正処理、黒つぶれ処理、角度検出処理は、
それぞれ図29、図30、図31について上述した対応
する処理と同一の処理手順により実行される。これによ
りシステム制御回路3は、検査対象の指紋データD2に
ついても、確実に指紋照合できるように、比較回路14
の基準電圧を補正し、また指の汚れ等により画質劣化を
有効に回避し、さらには指の傾きを一定範囲に収めて指
紋データD2を取り込むようになされている。
【0168】このステップSP183において、システ
ム制御回路3は、指紋データ入力部4の比較回路14に
ついて、基準電圧REF2をセット済か否か判断し、こ
こで否定結果が得られると、ステップSP184に移
り、基準電圧を切り換えた後、ステップSP182に戻
る。これによりシステム制御回路3は、ステップSP1
82−SP183−SP184−SP182の処理手順
を繰り返して、しきい値補正処理により基準電圧を補正
した状態で、このしきい値補正処理の設定基準でなる基
準電圧を順次更新し、合計で3枚の指紋画像を検査指紋
メモリ6に格納した後、ステップSP185に移ってこ
の処理手順を終了する。
【0169】図47及び図48は、比較判定処理の処理
手順を示すフローチャートである。システム制御回路3
は、この処理手順において、ステップSP190からス
テップSP191に移り、ここで正立画像メモリ6Aに
格納した指紋データD2をセグメント単位で画像回転回
路31に転送し、またこの画像回転回路31より出力さ
れる指紋データD2を回転画像メモリ6Bに格納する。
さらに指紋データベース5の対応する指紋データD1を
セグメント単位で画像回転回路31に転送し、またこの
画像回転回路31より出力される指紋データD1をデー
タベース用回転画像メモリ5Bに格納する。これにより
システム制御回路3は、このステップSP191におい
て、処理対象の画像を90度回転する(図10及び図1
1)。
【0170】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P192に移り、図49に示すように、上述の角度検出
処理(図45、ステップSP181)において検出した
傾きΔθの分だけ、枠を傾けてセットすることにより、
指の傾きを補正して枠をセットする。
【0171】すなわちシステム制御回路3は、図50に
示すように、8ピクセル分のデータを1バイトの指紋デ
ータD2として検査指紋メモリ6に格納していることに
より、続くステップSP193において、8ピクセルを
単位にして、メモリ制御回路30のアドレスを制御し、
近似的に、水平方向より角度Δθだけ傾けた、線状の画
像(64ピクセル分)を順次枠の上方向より切り出す。
【0172】さらにシステム制御回路3は、このように
して切り出した線状の画像を形成する指紋データD2A
〜D2Hを、それぞれ照合部40A〜40Bに出力し、
各照合部40A〜40Bのラッチ回路41に格納する
(図17)。これによりシステム制御回路3は、指紋デ
ータD1による画像に対して、線状の画像を傾けて設定
し、指紋データD1の画像に対する指紋データD2の画
像の傾きを補正する。これにより指紋照合装置1では、
ユーザーが一定範囲内で指を傾けて載置した場合でも、
確実に指紋照合できるようになされている。
【0173】このようにして枠をセットして線状の画像
を切り出す際に、システム制御回路3は、黒つぶれ処理
(図45、ステップSP180)により検出した黒つぶ
れのセグメントについては、この線状の画像を切り出さ
ないように、所定の判断手順を実行して指紋データD2
A〜D2Hをセットし、これにより指紋照合の精度の低
下を有効に回避する。また事前に検出した有効領域基準
にして、枠を設定し、これによっても無駄な照合率検出
処理を省略し、また指紋照合の精度を向上する。
【0174】さらに事前に、線状に切り出す指紋データ
D2A〜D2Hについて、論理レベルが切り換る回数を
カウントし、このカウント値が所定値以下の部分につい
ては、対象より除外する。これによりこの線状の切り出
した部分については、所定本数以上、指紋を横切るよう
にして、この切り出した領域に指紋照合に有意な情報が
充分に含まれるようにし、これによっても指紋照合の精
度を向上できるようになされている。ちなみに、システ
ム制御回路3は、指紋登録の場合と同様にして枠の位置
を決定する。
【0175】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P194に移り、指紋データベース5より、順次ラスタ
走査の順序で連続するように、順次対応する指紋データ
D1を照合部40A〜40Hに転送する。これによりシ
ステム制御回路3は、図51に示すように、各照合部4
0A〜40Hにおいて、指紋データD1による画像上
で、線状の画像をラスタ走査の順序で走査させ、この線
状の画像が重なり合う指紋データD1による画像との間
で、一致するビット数を各照合部40A〜40Hのカウ
ンタ45により検出する(図16)。さらにシステム制
御回路3は、このカウント値がレジスタ46にセットし
たしきい値より立ち上がる座標値、すなわち重なり合う
2つの画像が極めて類似していると判断される位置を、
指紋データD1の座標値により座標群メモリ49に順次
取り込んで保持する。
【0176】このようにして指紋データベース5より指
紋データD1を出力する際に、システム制御回路3は、
無効領域、黒つぶれと判定した指紋データD1について
は、対応するビットについては、一定の論理レベルによ
り比較結果を出力するように、比較回路44の動作を切
り換え、またレジスタ46にセットするしきい値をその
分切り換え、続く比較回路47における判定基準を変更
する。これによりシステム制御回路3は、このような無
効領域、黒つぶれの領域については、これらの部分をマ
スクして処理するようになされている。
【0177】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P195に移り、ここで照合率検出処理を実行する。こ
こでこの照合率検出処理は、図36、図37及び図38
について上述した照合率検出処理と同一の処理により実
行される。
【0178】これにより、システム制御回路3は、指紋
データD2より切り出した線状の画像を指紋データD1
による画像上でラスタ走査させた状態で、重なり合った
部分の類似の程度を総合的に判断して、照合率を検出す
る。このときシステム制御回路3は、順次線状の画像を
走査して得られる座標値から、部分的な組み合わせを形
成し、偶然にも高い類似の程度が検出された座標値の組
み合わせを事前に候補より除外し、残る座標値との間で
相対位置関係を満足する組み合わせ数を検出する。これ
によりシステム制御回路3は、処理に要する時間を短縮
するようになされ、短い時間で指紋照合するようになさ
れている。
【0179】続いてシステム制御回路3は、ステップS
P196に移り、ここで角度θは最後か否か判断する。
ここでシステム制御回路3は、上述の傾き補正の角度Δ
θを中心にして、図53に示すように、線状に切り出す
画像の傾きを可変して、複数回、照合率を検出するよう
になされており、これら各照合率を基準にして総合的に
指紋の一致を判断する。この場合システム制御回路3
は、ステップSP196において否定結果が得られるこ
とにより、ステップSP197に移り、角度θを更新し
た後、ステップSP193に戻る。
【0180】これによりシステム制御回路3は、角度を
順次切り換えて、指紋データD2による画像より線状の
画像を切り出し、この切り出した画像により順次照合率
を検出する。これによりシステム制御回路3は、完全に
角度補正によって補正困難な傾き、さらには指紋の一部
が変形しているような場合でも、確実に指紋照合できる
ようになされている。なおこの実施の形態では、上述の
角度Δθを中心にした、5段階の角度により、それぞれ
照合率を検出するようになされている。
【0181】このようにして各角度について、照合率を
検出すると、ステップSP196において肯定結果が得
られることにより、システム制御回路3は、ステップS
P198に移る。ここでシステム制御回路3は、枠の切
り換えが完了しているか否か判断する。すなわち図54
に示すように、この実施の形態においては、連続するよ
うに、3つの枠をセットし、各枠により指紋の一致を判
定し、これにより識別力を向上する。
【0182】システム制御回路3は、この場合、ステッ
プSP198において否定結果が得られることにより、
ステップSP199に移り、ここで枠を枠1から枠2に
切り換えた後、ステップSP193に移る。これにより
システム制御回路3は、この枠2について、同様に照合
率を検出した後、さらに枠3について、同様に照合率を
検出する。
【0183】このようにして枠3について照合率を検出
すると、ステップSP198において肯定結果が得られ
ることにより、システム制御回路3は、ステップSP2
00に移る(図48)。ここでシステム制御回路3は、
回転画像メモり6B及びデータベース用回転画像メモリ
5Bに格納した回転画像について、同様の処理を実行し
たか否か判断し、この場合否定結果が得られることによ
り、ステップSP201に移る。ここでシステム制御回
路3は、それまでの処理対象でなる正立画像メモリ6A
及び指紋データベース5に保持された指紋データD1及
びD2に代えて、回転画像メモり6B及びデータベース
用回転画像メモリ5Bに格納した指紋データD1及びD
2に処理対象を切り換えた後、ステップSP192に戻
る。
【0184】これによりシステム制御回路3は、90度
回転した画像についても、同様に、角度補正した状態で
順次角度を切り換えて、また枠を順次切り換えて、それ
ぞれ照合率を検出する。これにより指紋照合装置1で
は、さらに一段と確実に指紋照合できるようになされて
いる。かくするにつきシステム制御回路3は、指紋デー
タ入力部4より入力した指紋画像に対して、ほぼ水平方
向及び垂直方向に線状の画像を切り出し、この水平方向
及び垂直方向について、指紋データベースに格納した指
紋画像と類似の程度を検出することになり、この場合も
比較的処理の簡易な一次元的な画像データの処理を組み
合わせて、二次元的に類似の程度を判定するようになさ
れている。
【0185】このようにして回転画像について照合率を
検出すると、ステップSP200において肯定結果が得
られることにより、システム制御回路3は、ステップS
P202に移る。ここでシステム制御回路3は、基準電
圧を切り換えて検査指紋メモリ6に取り込んだ全ての画
像について、照合率の検出処理が完了したか否か判断
し、ここで否定結果が得られると、ステップSP203
に移り、処理対象の画像を切り換えた後、ステップSP
103に戻る。
【0186】これによりシステム制御回路3は、基準電
圧を切り換えて取り込んだ3枚の指紋画像について、そ
れぞれ枠、傾きを切り換えて、正立画像及び回転画像の
照合率を検出する。
【0187】このようにして照合率を検出すると、シス
テム制御回路3は、ステップSP202において肯定結
果が得られると、ステップSP204に移り、ここで正
立画像の各枠において、所定値以上の照合率が得られた
か否か判断する。ここで肯定結果が得られると、システ
ム制御回路3は、ステップSP205に移り、ここで同
様にして回転画像の各枠において、所定値以上の照合率
が得られたか否か判断する。
【0188】ここで肯定結果が得られると、システム制
御回路3は、ステップSP206に移り、正立画像及び
回転画像において、所定値以上の照合率が検出された座
標値を座標群メモリ49よりロードする。さらにこの座
標値が所定の許容範囲以下か否か判断する。すなわち図
55及び図56に示すように、指紋データD1及びD2
による指紋が一致する場合、正立画像及び回転画像にお
いて、例えば線状の画像D2Aを走査して、このような
所定値以上の照合率が検出される座標値X1、Y1及び
X2、Y2は、正立画像と回転画像について、枠を設定
した当初の相対位置関係になる。因みに、枠1を指紋デ
ータD2による画像に対して、正立画像と回転画像とで
同一位置に設定した場合、これらX座標値及びY座標値
は、X1=Y2、Y1=X2の関係になる。
【0189】この関係が乱れている場合、たまたま水平
方向又は垂直方向について線状画像を走査した場合に、
類似した指紋のパターンを局所的に有している別人と判
断することができる。これによりこの実施の形態におい
て、システム制御回路3は、この正立画像及び回転画像
による座標値を基準にして、さらに一段と識別力を向上
するようになされている。
【0190】ステップSP206において、肯定結果が
得られると、システム制御回路3は、ステップSP20
7に移る。ここでシステム制御回路3は、正立画像にお
いて、隣接する枠において検出された座標値が、一定の
許容範囲か否か判断することにより、これら枠により検
出された座標値間が、枠設定時の相対位置関係を満足す
るか否か判断する。
【0191】すなわち図57に示すように、指紋データ
D1及びD2による指紋が一致する場合、このように各
枠について線状の画像D2Aを走査して一定の照合率が
得られる指紋データD1による座標値X1、Y1及びX
2、Y2は、各枠を設定した当初の関係になる。この関
係が乱れている場合、たまたま水平方向に線状画像を走
査した場合に、類似した指紋のパターンを局所的に有し
ている別人と判断することができる。これによりこの実
施の形態において、システム制御回路3は、この隣接す
る枠間の座標値を基準にして、さらに一段と識別力を向
上するようになされている。
【0192】このようにして正立画像について、隣接す
る枠間で肯定結果が得られると、システム制御回路3
は、回転画像についても、隣接する枠について、同様の
判断処理を実行し、これによりさらに一段と識別力を向
上する。
【0193】このようなステップSP204からステッ
プSP207の各ステップの処理において、システム制
御回路3は、角度及び基準電圧を切り換えた各指紋画像
についてそれぞれ肯定結果が得られるか否か判断し、何
れかの画像で肯定結果が得られると次のステップに移
る。これによりシステム制御回路3は、角度及び基準電
圧を切り換えた指紋画像については、いわゆるオアの判
定により、指紋データD1による画像と一致するか否か
判断する。これによりシステム制御回路3は、本人と他
人との識別力の低下を有効に回避して、本人による場合
は、確実に一致結果を出力できるようになされている。
【0194】このようにしてステップSP207におい
て、肯定結果が得られると、システム制御回路3は、ス
テップSP207からステップSP208に移り、この
場合に限り指紋が一致したと判定した後、ステップSP
209からメインルーチンに戻る。
【0195】これによりシステム制御回路3は、確実に
一致と判定できるときだけ、指紋が一致したと判定し、
これにより指紋照合の精度を向上する。また必要に応じ
て図42について上述した処理を繰り返し、一致と判定
すべきユーザーについては、一致の判定を出力し、また
不一致の判定をすべきユーザーについては、確実に不一
致の判定を出力するようになされている。
【0196】なおこの図42について上述した判定基準
の更新処理は、上述のステップSP204〜ステップS
P207の判定基準を更新することになる。また同様に
図42のステップSP159における照合率の記録、ス
テップSP160における照合率の変化判定は、このよ
うに複数の枠、傾きにより検出された照合率を記録し、
また記録された照合率を判定することになる。さらにス
テップSP166における照合率の判定は、上述のステ
ップSP204〜ステップSP207の判定を繰り返す
ことになる。
【0197】(2)実施の形態の動作 以上の構成において、指紋照合装置1は、電源が立ち上
げられると(図2、図3〜図6、図20)、システム制
御回路3の制御により、工場出荷時にセットされた光量
補正メモリ16の基準データが基準電圧生成回路15に
セットされ、これによりセグメントを単位にして光学系
の光量ムラを補正するように比較回路14の基準電圧が
設定される。これにより光学系の光量ムラによる指紋照
合精度の劣化が有効に回避され、簡易な構成の光学系に
より、高い精度で指紋照合することができる。
【0198】この状態で光源12より射出された照明光
が二等辺三角形プリズム11の底面で反射されてCCD
カメラ13により撮像され、この撮像結果が比較回路1
4により2値化される。またこの比較回路14より出力
される2値化信号S1が、ラッチ回路18によりラッチ
されて1ビットの画像データに変換された後、間引き回
路20により間引きされ、シリアルパラレル変換回路2
1により8ピクセルを単位にした8ビットの画像データ
に変換される。
【0199】このようにしてシリアルパラレル変換回路
21より出力される画像データは、データバスBUSを
介してシステム制御回路3に入力され、ここでセグメン
トを単位にして、論理レベルが立ち下がっているビット
数がカウントされ(図21)、光学系の異常が監視され
る。これにより指載置位置でなる二等辺三角形プリズム
11の底面の汚れ、光源12の劣化等が検出され、必要
に応じてメンテナンス処理を実行して、指紋照合精度の
劣化が有効に回避される。
【0200】この状態でユーザーがキー入力部2(図
1)を操作すると、指紋照合装置1においては、対応す
る指紋登録処理、指紋照合処理を実行する(図20)。
【0201】このうち指紋登録処理において、指紋照合
装置1は、表示部8を介してユーザーに人指し指の載置
を促し(図22)、シリアルパラレル変換回路21より
出力される画像データの変化により、指紋登録の処理を
開始し、これにより簡易な操作で指紋登録できるように
なされている。
【0202】続いて指の側方に配置された圧力センサ2
3(図2)により、指の生体反応が検出され、生体反応
が検出されない場合は、指紋登録の処理が中止される。
これにより指紋登録の面より、セキュリティの向上が図
られる。
【0203】これに対して生体反応が検出されると、指
紋データの入力条件が整えられた後、複数の指紋画像が
取り込まれ、そのうち指紋照合に最適な画像が指紋デー
タベース5に登録される。
【0204】この登録の際に、指紋照合装置1は、人指
し指の登録が完了すると、続いて中指の指紋データD1
を登録し、さらに続いて小指の指紋データを登録し、ま
た人指し指、中指、小指の順に優先順位を付して登録す
る(図15)。これにより指紋照合装置1では、指紋照
合の処理において、人指し指、中指、小指の何れかの指
により指紋照合できるようになされ、その分使い勝手を
向上できるようになされている。またこのとき優先順位
に従って指紋照合の処理を実行して、照合に要する時間
を短縮できるようになされている。
【0205】指紋照合装置1は、撮像結果の実際の処理
において(図23)、シリアルパラレル変換回路21の
出力データをシステム制御回路3によりカウントするこ
とにより、背景を撮像してなる領域がセグメントを単位
にして除去され、これにより実際に指紋が撮像されてな
る有効領域が検出される(図25)。これによりこの有
効領域を基準にして続く一連の処理が実行され、処理に
要する時間がその分短縮される。
【0206】続いてこの有効領域のセグメント数により
指の載置位置が正しいか否か判断され(図41)、指が
正しく載置されていないことによる照合精度の劣化が有
効に回避される。また続くズーム処理において、有効領
域のセグメント数を基準にして間引き回路20(図2)
における間引き率が可変され、これにより子供の指等に
あっても、指紋照合に適切な倍率により撮像して、指紋
照合の精度が向上される。
【0207】さらに続くしきい値補正処理において(図
29)、有効領域の各セグメント毎に、論理Hのビット
数が検出されることにより、該当するセグメントについ
て、二等辺三角形プリズム11の底面に指が密着してい
る面積を検出し、各セグメントでカウント値が30〜7
0〔%〕の範囲に収まるように、しきい値補正メモリ2
4(図2)の内容が補正される。このしきい値補正メモ
リ24の内容は、光量補正メモリ16の基準データを補
正するように設定され、これによりセグメントを単位に
して、押圧力により変化する指紋照合精度の劣化、二等
辺三角形プリズム11の汚れ等による指紋照合精度の劣
化が有効に回避される。
【0208】また続いて、黒つぶれ処理において(図3
0)、有効領域の各セグメント毎に、論理Lのビット数
が検出されることにより、指紋照合に不適切な黒つぶれ
のセグメントが検出され、このセグメントが照合対象よ
り除外される。また指が異常に湿っている場合等が注意
される。これにより指紋照合に適した条件により撮像結
果を処理して、指紋照合精度が向上される。
【0209】また続く角度検出処理において(図31、
図32、図33)、有効領域を基準にして指の傾きが検
出され、この傾きが異常な場合はユーザーに注意が促さ
れる。これにより指を傾けて載置したことによる指紋照
合精度の劣化が有効に回避される。
【0210】このようにして指紋データD1の入力条件
が整えられると(図24)、指紋照合装置1では、シリ
アルパラレル変換回路21より出力される指紋データD
1がN枚分検査指紋メモリ6(図9)の正立画像メモリ
6Aに取り込まれた後、続いて比較回路14の基準電圧
REFを正側に所定電圧だけオフセットして(図8)、
N枚分の指紋データD1が同様に正立画像メモリ6Aに
取り込まれ、またこれとは逆に基準電圧REFを負側に
所定電圧だけオフセットして、N枚分の指紋データD1
が正立画像メモリ6Aに取り込まれる。
【0211】この基準電圧REFをオフセットさせて切
り換えることにより、指紋照合装置1においては、指紋
画像がほぼ等幅化される。これにより撮像結果を2値化
して処理する簡易な処理によっても、押圧力の変化、指
紋の歪み、指を撮像する光学系の汚れ等による2値化信
号S1の変化が吸収されて、指紋照合精度の低下が有効
に回避される。
【0212】指紋照合装置1では、これらの3N枚の指
紋画像の中から、指紋照合に最も適した指紋画像が選択
され、その選択された指紋画像が指紋データベース5に
登録される。これにより指紋照合装置1では、指紋照合
精度が向上される。
【0213】この指紋照合に最も適した指紋画像の選択
は(図34)、この3N枚の画像の1つを指紋データベ
ース5に登録した指紋データと仮定して、他の画像との
間で指紋照合の処理を繰り返して照合率を検出する。さ
らにこの登録したと仮定した画像を順次切り換えて同様
の処理を繰り返し、照合率でなる相関値の値が最も大き
な指紋画像を選択して実行される。これにより指紋照合
装置では、実際の指紋照合に対応した判定基準により、
指紋データベース5に登録する指紋データD1を選択す
るようになされ、その分確実に指紋照合できるようにな
されている。
【0214】具体的に、指紋照合装置1では、この指紋
データベース5に登録したと仮定した指紋データ(図3
5において、n画像が対応する)と、これと照合率を検
出する指紋データ(図35においてm画像が対応する)
とを、それぞれ正立画像メモリ6Aより画像回転回路3
1に出力し、ここでセグメント内の配列を変更して、セ
グメントを90度回転してなる指紋データが生成される
(図12)。さらにこの生成した指紋データを回転画像
メモリ6B及びデータベース用回転画像メモリ5Bに格
納し、これにより正立画像と、この正立画像を90度回
転してなる回転画像とが生成される。
【0215】さらにこの正立画像において、m画像よ
り、水平方向に64ピクセルの画像データにより構成さ
れる線状の画像が、順次垂直方向に8本切り出され、各
線状の画像データが、それぞれ照合部40A〜40Bの
ラッチ回路41にセットされる(図16)。またn画像
の指紋データが、ラスタ走査の順序で連続するように、
照合部40A〜40Bに同時並列的に供給され、比較回
路44において、これら2つの画像データ間で各ビット
の一致、不一致が判定される。
【0216】さらにこの一致したビット数がカウンタ4
5によりカウントされ、比較回路47により一定の基準
値を越えるか否か判断される。さらにこの一定値を越え
る場合は、n画像の指紋データを照合部40A〜40B
に出力するメモリ制御回路30のアドレスデータADを
基準にして、対応するn画像の座標値が座標群メモリ4
9に記録される。
【0217】これによりこの8本の線状画像をそれぞれ
n画像上でラスタ走査し(図18)、重なり合う画像間
で、順次類似の程度が検出され、一定値以上類似してい
る位置の座標値が座標群メモリ49に格納されることに
なる。このとき指紋照合装置1では、この8本の線状画
像の走査を8系統の照合部40A〜40Hにより同時並
列的に実行することにより、その分短時間で指紋照合に
適した画像を選択できるようになされている。
【0218】さらにこのようにして線状の画像を切り出
して照合部40A〜40Hにセットする際に、黒つぶれ
のセグメントについては、この線状の画像を切り出さな
いように、所定の判断手順を実行して指紋データD1が
セットされ、これにより指紋照合精度の低下が有効に回
避される。また事前に検出した有効領域基準にして、こ
の線状画像を切り出す枠が設定され、これにより短時間
で必要な画像を切り出すことができるようになされてい
る。さらにこの線状に切り出す指紋データについては、
論理レベルの切り換わりがカウントされ、カウント値が
所定値以下の部分が対象より除外されることにより、指
紋照合に有意な情報が充分に含まれる部分が切り出さ
れ、これによっても指紋照合の精度を向上できるように
なされている。
【0219】これに対して、ラスタ走査順に供給される
指紋データにおいては、黒つぶれセグメント、空白領域
については、これらをマスクするように比較回路44、
47の動作が切り換えられ、これによりこれらの領域、
セグメントによる照合率の低下が有効に回避される。
【0220】このようにして正立画像について、座標群
メモリ49に座標データを保持すると、続いて回転画像
メモリ6B及びデータベース用回転画像メモリ5Bに格
納された指紋データにより同様の処理が実行され(図4
0)、回転画像についても座標データが記録される(図
19)。
【0221】このようにして記録された座標データは、
システム制御回路3による照合率検出処理により、照合
部40A〜40Hによる座標値の組み合わせ毎に、線状
画像の相対的な位置関係を満足する組み合わせの数が検
出され(図36及び図37)、この検出された本数によ
り照合率が検出される。
【0222】このときシステム制御回路3において、始
めに照合部40A、40B、40Cにより得られた座標
値の組み合わせ毎に、対応する線状画像の相対的な位置
関係を満足する組み合わせの数が検出され、この組み合
わせ数を基準にして偶然にも高い類似の程度が検出され
た座標値が検査対象より除外され、残る組み合わせによ
り照合率が検出される。これにより事前の、部分的な組
み合わせより処理対象を低減し、その分短時間で照合率
を検出し、登録に適した画像を短い時間で選択すること
ができるようになされている。
【0223】このようにしてn画像を指紋データベース
に登録したと仮定して、m画像について照合率が検出さ
れると、このm画像を切り換えて同様に照合率が検出さ
れ、3N枚の画像について、処理が完了すると、n画像
が切り換えられて、同様の処理が繰り返され、各組み合
わせ毎に、それぞれ照合率が検出される。
【0224】このようにして検出された照合率は、この
指紋登録時においては、相関値として処理され、最も大
きな相関値の得られた、指紋データベースの登録したと
仮定した際の指紋データが指紋データベース5に登録さ
れ、これにより指紋照合の精度が向上される。
【0225】これに対して指紋照合処理において、指紋
照合装置1は、表示部8を介してユーザーに指の載置を
促し(図41)、シリアルパラレル変換回路21より出
力される画像データの変化により、指紋照合の処理を開
始し、これにより簡易な操作で指紋照合できるようにな
されている。
【0226】続いて指の側方に配置された圧力センサ2
3(図2)により、指の生体反応が検出され、生体反応
が検出されない場合は、指紋照合の処理が中止される。
これにより指紋照合の面より、セキュリティの向上が図
られる。
【0227】これに対して生体反応が検出されると、指
紋データの入力条件が整えられた後、指紋データが取り
込まれ、対応するユーザーについて、指紋データベース
5に登録された指紋データとの間で、この取り込んだ指
紋データが指紋照合される。
【0228】すなわちこの指紋照合時における指紋デー
タの入力条件においても(図45)、シリアルパラレル
変換回路21の出力データより、有効領域が検出される
(図25)。これによりこの有効領域を基準にして続く
一連の処理が実行され、照合に要する時間がその分短縮
される。またこの有効領域のセグメント数により指の載
置位置が正しいか否か判断され(図41)、指が正しく
載置されていないことによる、照合精度の劣化が有効に
回避される。
【0229】これに対して続くズーム処理において(図
46)、指紋データベース5に登録された倍率に対応す
るように、指紋データ入力部4における間引き回路20
の間引き率が設定され、これにより指紋登録時と同一の
倍率により指紋データを入力できるように設定され、指
紋照合の精度が向上される。
【0230】またしきい値補正処理において(図2
9)、有効領域の各セグメント毎に、しきい値補正メモ
リ24(図2)の内容が補正され、これによりセグメン
トを単位にして、押圧力により変化する指紋照合精度の
劣化、二等辺三角形プリズム11の汚れ等による指紋照
合精度の劣化が有効に回避される。さらに黒つぶれ処理
において(図30)、指紋照合に不適切な黒つぶれのセ
グメントが検出され、このセグメントが照合対象より除
外され、また指が異常に湿っている場合等が注意され、
これにより指紋照合に適した条件により撮像結果を処理
して、指紋照合精度が向上される。
【0231】さらに続く角度検出処理において(図3
1、図32、図33)、有効領域を基準にして指の傾き
が検出され、この傾きが異常な場合はユーザーに注意が
促され、さらにこの検出結果により、指紋照合時、傾き
補正の処理(図47、ステップSP192)が実行さ
れ、これにより指を傾けて載置したことによる指紋照合
精度の劣化が有効に回避される。
【0232】このようにして指紋データD1の入力条件
が整えられると、指紋照合装置1では、シリアルパラレ
ル変換回路21より出力される指紋データD2が検査指
紋メモリ6(図9)の正立画像メモリ6Aに取り込ま
れ、続いて比較回路14の基準電圧REFを正側に所定
電圧だけオフセットして(図8)、指紋データD2が同
様に正立画像メモリ6Aに取り込まれ、またこれとは逆
に基準電圧REFを負側に所定電圧だけオフセットし
て、指紋データD2が正立画像メモリ6Aに取り込まれ
る。
【0233】この基準電圧REFをオフセットさせて切
り換えることにより、指紋照合装置1においては、検査
対象の指紋画像についても、ほぼ等幅化され、これによ
り押圧力の変化、指紋の歪みによる指紋照合精度の低下
が有効に回避される。
【0234】このようにして検査指紋メモリ6に取り込
まれた指紋データD2は(図47)、正立画像メモリ6
Aより画像回転回路31に出力されてセグメント内の配
列が変更された後、回転画像メモリ6Bに格納され、こ
れによりこの正立画像を90度回転してなる回転画像が
回転画像メモリ6Bに保持される。これに対して指紋デ
ータベース5から、比較対象でなる指紋データD1が、
画像回転回路31に出力されてセグメント内の配列が変
更された後、データベース用回転画像メモリ5Bに格納
され、これにより回転画像メモリ6Bに対応する回転画
像が生成される。
【0235】続いて指紋データD2は、傾き検出処理に
より検出された傾きを補正するように、水平方向に所定
角度だけ傾いて(図49及び図50)、64ピクセルの
画像データにより構成される線状の画像が、順次垂直方
向に8本切り出され、各線状の画像データが、それぞれ
照合部40A〜40Bのラッチ回路41にセットされる
(図16)。これにより指紋データベース5に保持され
た指紋画像の傾きが補正され、指紋照合精度が向上され
る。また指紋データベース5の比較対象でなる指紋デー
タD1が、ラスタ走査の順序で連続するように、照合部
40A〜40Bに同時並列的に供給され、比較回路44
において、これら2つの画像データ間で各ビットの一
致、不一致が判定される。
【0236】さらにこの一致したビット数がカウンタ4
5によりカウントされ、比較回路47により一定の基準
値を越えるか否か判断される。さらにこの一定値を越え
る場合は、指紋データベース5に対するメモリ制御回路
30のアドレスデータADを基準にして、対応する指紋
データD1の座標データが座標群メモリ49に記録され
る。
【0237】これによりこの8本の線状画像をそれぞれ
指紋データD1による画像上でラスタ走査し(図5
1)、重なり合う画像間で、順次類似の程度が検出さ
れ、一定値以上類似している箇所の座標データが座標群
メモリ49に格納されることになる。このとき指紋照合
装置1では、これら線状画像の走査を8系統の照合部4
0A〜40Hにより同時並列的に実行することにより、
その分短時間で指紋照合できるようになされている。
【0238】さらにこのようにして線状の画像を切り出
して照合部40A〜40Hにセットする際に、黒つぶれ
のセグメントについては、この線状の画像を切り出さな
いように指紋データD2がセットされ、これにより指紋
照合精度の低下が有効に回避される。また事前に検出し
た有効領域基準にして、この線状画像を切り出す枠が設
定され、これにより短時間で必要な画像を切り出すこと
ができるようになされている。さらにこの線状に切り出
す指紋データについては、論理レベルの切り換わりがカ
ウントされ、カウント値が所定値以下の部分が対象より
除外されることにより、指紋照合に有意な情報が充分に
含まれる部分が切り出され、これによっても指紋照合の
精度を向上できるようになされている。
【0239】これに対して指紋データベース5側の指紋
データD1は、黒つぶれセグメント、空白領域について
は、これらをマスクするように比較回路44、47の動
作が切り換えられ、これにより指紋照合の精度が向上さ
れる。
【0240】このようにして記録された座標データは、
指紋登録時と同様の処理により、照合部40A〜40H
による座標値の組み合わせ毎に、線状画像の相対的な位
置関係を満足する組み合わせの数が検出され(図36及
び図37)、この検出された数により照合率が検出され
る。このときシステム制御回路3において、照合部40
A〜40Cに対応した部分的な組み合わせより、相対的
な位置関係を満足しない組み合わせを処理対象より除外
し、これにより偶然にも高い類似の程度が検出された座
標値が検査対象より除外され、残る組み合わせにより照
合率が検出される。これにより短時間で照合率を検出す
ることができ、その照合に要する時間を短縮できるよう
になされている。
【0241】このようにして傾き補正した指紋データD
2について、照合率が検出されると、続いてこの傾きの
角度θが更新されて(図53)、同様の処理が実行さ
れ、さらに枠を切り換えて同様の処理が実行される(図
54)。さらに正立画像についてこの一連の処理が終了
すると、回転画像について、角度θ、枠を順次更新して
同様の処理が実行される(図52)。さらに正立画像及
び回転画像に対する処理が完了すると、しきい値を切り
換えて検査指紋メモリ6に取り込んだ残りの指紋データ
D2についても、同様の処理が繰り返される(図47、
ステップSP202、203)。
【0242】このようにして正立画像、回転画像の各角
度、しきい値に対応して複数の照合率が検出されると、
正立画像において、切り換えた枠の全てで照合率が一定
値以上か否か検出され、続いて同様に、回転画像につい
て、切り換えた枠の全てで照合率が一定値以上か否か検
出される。さらにこの正立画像及び回転画像において、
対応する枠について検出された座標値が相対位置関係を
満足するか検出され、さらに同様の処理が切り換えた枠
間で検出される。これらの条件を全て満足する場合、こ
の指紋データD2による指紋は、指紋データD1による
指紋と一致すると判定される。これに対して何れか1つ
の条件でも満足しない場合は、一致との判定結果が留保
される。
【0243】これにより正立画像及び回転画像により識
別して、識別力を向上するようになされている。またこ
のとき枠による座標値の相対位置関係を判断基準に加味
することにより、さらに隣接枠についても条件を加える
ことにより、識別力を一段と向上するようになされてい
る。
【0244】この判断において、角度及び基準電圧を切
り換えて得られる照合率については、正立画像及び回転
画像、各枠において、論理和により一致するか否か判定
され、これにより指紋データベース5に登録された本人
については、識別力を向上して、確実に一致結果を出力
できるようになされている。
【0245】かくしてこのようにして一致の判定が留保
された場合(図41)、基準となる枠が移動されて(ス
テップSP163)、再び同一の処理が繰り返される。
これにより指紋照合の精度が向上される。さらに枠を移
動しても、一致の判定が留保された場合(図42)、同
一ユーザーについて他の登録した指紋データが存在する
場合、優先順位に従って、対象となる指紋データD1が
切り換えられて(ステップSP165)、同様の処理が
繰り返され、これによっても指紋照合の精度が向上され
る。
【0246】さらにこのような処理を繰り返しても、一
定値以下の、低い照合率しか得られない場合、不一致と
判定し、これにより指紋照合の精度が向上される。これ
に対して一定範囲で照合率が一定している場合は、判定
基準が低減されて、同様の処理が繰り返され、これによ
り指が異常に乾燥している場合等にあっても、確実に本
人と識別される。
【0247】これに対して一致と判定された場合、一致
の判定結果が出力された後、このときの照合率が指紋デ
ータベース5に記録される(図15、図41)。さらに
続いて指紋データベース5に記録された、過去の照合率
の変化が確認され、これにより照合率が低下している場
合は、登録した指紋データの更新が促される(図4
3)。これにより指の大きさ等が変化した場合でも、照
合率の回復が図られ、確実に指紋照合することができ
る。
【0248】(3)実施の形態の効果 以上の構成によれば、指紋登録時及び指紋照合時、検出
した座標値を部分的に組み合わせて、偶然にも高い類似
の程度が検出された座標値の組み合わせを処理対象より
除外し、残る組み合わせにより照合率を検出することに
より、短時間で、確実に照合率を検出することができ
る。従ってその分短時間で、確実に指紋照合することが
できる。また登録時にあっては、短時間で、指紋照合に
適した指紋画像を検出して登録することができる。
【0249】(4)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、座標メモリ49に保
持された8系統の座標群より、3系統の座標群による部
分的な組み合わせを形成し、この組み合わせにより処理
対象の数を低減する場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、必要に応じて部分的な組み合わせの数は自
由に設定することができ、また部分的な組み合わせによ
り低減した組み合わせについて、さらに部分的な組み合
わせにより処理対象を低減してもよい。
【0250】さらに上述の実施の形態においては、しき
い値、正立画像及び回転画像、枠を切り換えて検出した
照合率により、総合的に画像の一致を判定する場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、必要に応じて、
これらの処理を省略する場合、さらにはこれらの内の何
れかの処理を選択的に実行する場合、さらには他の種々
の判定手法と組み合わせてて実行する場合に広く適用す
ることができる。
【0251】また上述の実施の形態においては、検査す
る画像を線状に切り出して指紋照合する場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、指紋データベースに登
録した指紋画像側を線状に切り出して指紋照合する場合
にも広く適用することができる。
【0252】さらに上述の実施の形態においては、本発
明を指紋照合装置に適用する場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、例えば印影の照合装置、さらには
データベース化された画像間で、全体又は部分的に類
似、比類似を判定する画像照合装置等に広く適用するこ
とができる。
【0253】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、複数の線
状の画像を他の画像上で走査させて類似の程度の高い位
置を検出し、この検出した位置の座標値の関係より画像
を照合する際に、これら検出した座標値を部分的に組み
合わせて、線状の画像に対応する相対位置関係を満足し
ない組み合わせを処理対象より除外することにより、全
体として処理に要する組み合わせの数を低減することが
できる。従ってその分短い時間で、確実に照合結果を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る指紋照合装置の全体
構成を示すブロック図である。
【図2】図1の指紋照合装置の指紋データ入力部を示す
ブロック図である。
【図3】図2の指紋データ入力部による指紋の画像を示
す略線図である。
【図4】図2の指紋データ入力部における光量ムラの補
正の説明に供する信号波形図である。
【図5】指紋の画像とセグメントの関係を示す平面図で
ある。
【図6】実際の光量ムラの補正の説明に供する信号波形
図である。
【図7】基準電圧でなるしきい値の補正の説明に供する
信号波形図である。
【図8】基準電圧でなるしきい値の切り換えの説明に供
する信号波形図である。
【図9】検査指紋メモリ及び指紋データベースを周辺回
路と共に示すブロック図である。
【図10】図2の指紋データ入力部による指紋の画像を
示す略線図である。
【図11】図9の指紋の画像を回転した画像を示す略線
図である。
【図12】図9の画像回転回路を示すブロック図であ
る。
【図13】図12の画像回転回路による画像回転の説明
に供する略線図である。
【図14】図13に対応する回転後の画像を示す略線図
である。
【図15】指紋データベースの内容を示す略線図であ
る。
【図16】照合率検出部を示すブロック図である。
【図17】線状画像の切り出しの説明に供する略線図で
ある。
【図18】線状画像に対する指紋データの供給を示す略
線図である。
【図19】座標群メモリの内容を示す略線図である。
【図20】システム制御回路3の処理手順を示すフロー
チャートである。
【図21】図20の光学系動作確認処理を示すフローチ
ャートである。
【図22】図20の指紋登録処理を示すフローチャート
である。
【図23】図22の実登録処理を示すフローチャートで
ある。
【図24】図23の続きを示すフローチャートである。
【図25】図23の有効領域検出処理を示すフローチャ
ートである。
【図26】図25の有効領域検出処理の説明に供する略
線図である。
【図27】図23の指位置判定処理を示すフローチャー
トである。
【図28】図23のズーム処理を示すフローチャートで
ある。
【図29】図23のしきい値補正処理を示すフローチャ
ートである。
【図30】図23の黒つぶれ処理を示すフローチャート
である。
【図31】図23の角度検出処理を示すフローチャート
である。
【図32】図31の角度検出処理の説明に供する略線図
である。
【図33】図32の続く処理の説明に供する略線図であ
る。
【図34】図24の登録データ選択処理を示すフローチ
ャートである。
【図35】図34の相関値検出処理を示すフローチャー
トである。
【図36】図35の続きを示すフローチャートである。
【図37】図36の続きを示すフローチャートである。
【図38】図37の続きを示すフローチャートである。
【図39】回転画像からの線状画像の切り出しの説明に
供する略線図である。
【図40】回転画像における線状画像に対して指紋デー
タの供給を示す略線図である。
【図41】図20の指紋登録処理を示すフローチャート
である。
【図42】図41の続きを示すフローチャートである。
【図43】照合率の低下の説明に供する特性曲線図であ
る。
【図44】枠の移動の説明に供する略線図である。
【図45】図41の指紋データ入力処理を示すフローチ
ャートである。
【図46】図45のズーム処理を示すフローチャートで
ある。
【図47】図41の比較判定処理を示すフローチャート
である。
【図48】図47の続きを示すフローチャートである。
【図49】傾き補正の説明に供する略線図である。
【図50】図49の傾き補正における画像データの処理
の説明に供する略線図である。
【図51】傾き補正した線状画像に対する指紋データの
供給を示す略線図である。
【図52】図51の回転画像の場合を示す略線図であ
る。
【図53】角度の切り換えの説明に供する略線図であ
る。
【図54】枠の切り換えの説明に供する略線図である。
【図55】正立画像における座標値の説明に供する略線
図である。
【図56】図55の正立画像との関係で、回転画像にお
ける座標値の説明に供する略線図である。
【図57】各枠より検出される座標値の関係を示す略線
図である。
【符号の説明】
1……指紋照合装置、3……システム制御回路、4……
指紋データ入力部、5……指紋データベース、6……検
査指紋メモリ、6A……正立画像メモリ、6B……回転
画像メモリ、7……照合率検出部、7B……データベー
ス用回転画像メモリ、11……二等辺三角形プリズム、
14……比較回路、16……光量補正メモリ、20……
間引き回路、22……脈波検出部、23……圧力セン
サ、24……しきい値補正メモリ、30……メモリ制御
回路、31……画像回転回路、40A〜40H……照合
部、49……座標群メモリ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1及び第2の画像間で、画像の一致又は
    不一致を判定する画像照合装置において、 前記第1の画像より、複数の線状の画像を切り出し、 前記線状の各画像を、前記第2の画像上で順次変位させ
    て重なり合う画素間で比較結果を得ることにより、前記
    線状の各画像と前記第2の画像との間で類似の程度の高
    い座標値を順次検出し、 各線状の画像毎に、検出した座標値を順次選択して、前
    記検出した座標値による組み合わせを形成し、 前記線状の画像の相対位置関係を基準にして、前記各組
    み合わせにおける座標値を判定することにより、前記第
    1及び第2の画像間の一致の程度を測定して測定結果を
    得、 前記測定結果により、前記画像の一致又は不一致を判定
    し、 前記検出した座標値による組み合わせを形成する際に、 前記複数の線状の画像の一部について、部分的な組み合
    わせを形成し、 前記線状の画像の相対位置関係を基準にして、各部分的
    な組み合わせにおける前記座標値を判定し、 該判定結果より、事前に、前記線状の画像の相対位置関
    係を満足しない座標値の組み合わせを、処理対象より除
    外することを特徴とする画像照合装置。
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