JPH10104771A - 結合剤材料として最小量のゼラチンを有する又はゼラチンを有さない層から被覆されたハロゲン化銀感光性材料 - Google Patents

結合剤材料として最小量のゼラチンを有する又はゼラチンを有さない層から被覆されたハロゲン化銀感光性材料

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JPH10104771A
JPH10104771A JP27217697A JP27217697A JPH10104771A JP H10104771 A JPH10104771 A JP H10104771A JP 27217697 A JP27217697 A JP 27217697A JP 27217697 A JP27217697 A JP 27217697A JP H10104771 A JPH10104771 A JP H10104771A
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silver
gelatin
emulsion
coating
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JP27217697A
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Hubert Vandenabeele
ウベール・ヴァンデナビール
Eric Bertels
エリック・ベルテル
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゼラチンを実質的に本発明の目的はゼラチン
を実質的に含まない又は最小量のゼラチンを含有する結
合剤媒体において、生態学的理由のため、感光性層に少
量の(ハロゲン化)銀塩で被覆されたハロゲン化銀感光
性写真材料を提供する。 【解決手段】 支持体及び保護コロイドとしてコロイド
シリカを持つハロゲン化銀結晶を有する1以上の親水性
コロイドハロゲン化銀乳剤層を含む感光性ハロゲン化銀
写真材料であって、前記層は銀に対するゼラチン結合剤
の重量比率として規定されるgesiを0から0.05
未満の範囲で有し、かつ銀に対するシリカの重量比率と
して規定されるsisiを0.01から0.10未満の
範囲で有する(但しgesi及びsisiの計算におけ
る銀の前記重量は硝酸銀の当量として表わされる)感光
性ハロゲン化銀写真材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は結合剤材料として最
小量のゼラチンを有する又はゼラチンを有さない層から
被覆されたハロゲン化銀写真材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハロゲン化銀写真感光性材料の消
費が着実に増えつつある。従って、ハロゲン化銀写真材
料の処理数が増加し、それゆえそれがさらに一層の迅速
処理に対する厳しい要求に導いている。
【0003】上記傾向は例えばハロゲン化銀感光性X線
フィルム材料(医療用放射線フィルムなど)の分野にお
いても存在する。定期的な医療検査の厳しい観察による
診断数のかなりの増加及び診断をより一層正確にするた
めの医療検査項目の増加は放射線写真フィルム数の増加
を招いている。一方、診断のために用意された処理結果
をすぐに与えるためにできるだけ早く医療検査者に知ら
せる必要性が以前よりさらに迅速な処理に対する強い要
求を生じさせている。
【0004】特に外科手術の最中に完成した放射線写真
像を即座に見ることが必要である。
【0005】医療分野では上記希望を満たすために、X
線フィルムの処理をスピードアップするとともに放射線
写真及び輸送を含む診断手続の自動化を促進することが
望まれる。
【0006】特に適切な感度及び画像濃度を達成するこ
とに関してフィルムを迅速処理に対して好ましくするた
めの方法の一つは膨潤性結合剤の量を減らすことであ
る。
【0007】特に写真用途において最も良く知られた結
合剤はゼラチンである。EP−A0528476におい
て確立されているように、ハロゲン化銀結晶がコロイド
シリカ中で作られるハロゲン化銀乳剤を与えることによ
ってゼラチンを置換するため及び/又は減らすための解
決策及び前記乳剤から被覆したハロゲン化銀写真材料
(硝酸銀の当量として表わされるハロゲン化銀に対する
ゼラチンの比率が0.05〜0.40、好ましくは0.
15〜0.30であり、硝酸銀の当量として表わされる
ハロゲン化銀に対するシリカの比率が0.01〜2.
0、より好ましくは0.02〜1.0である)を作る方
法を与えるための解決策が見い出されている。
【0008】しかしながら、かかる低いgesi値を有
する感光性層であっても、前記材料の処理中の水吸収の
結果として好ましい低い膨潤度を達成することが今まで
できなかった。特に隣接非感光性層中の結合剤として被
覆された多量のゼラチンの存在は好適な迅速処理サイク
ルにおける迅速乾燥特性に有利でない。
【0009】さらにハロゲン化銀写真材料の層中で結合
剤として使用されたゼラチンは例えばUS−P 528
4744に記載されたように紫外線を吸収する媒体とし
て知られる。これは紫外線放出増感スクリーンと関連す
る用途において不利益である感度を減らす。さらにゼラ
チンはハロゲン化銀の製造において(錯)金属イオンを
用いたドーピング法を妨げることが知られ、それは同じ
参照文献に述べたようなHIRF及び/又はLIRF欠
点による異なる露光時間のために再現不可能なセンシト
メトリー結果を導くかもしれない。
【0010】さらにゼラチンの物理化学的欠点は例えば
相対湿度の低いときの脆性及び環境雰囲気の相対湿度の
高いときの粘着性として良く知られている。さらに脆性
は例えばEP−A 0392092のようにシリカゾル
対銀の比率(sisi値)が増大されるときに現れる現
象であり、その文献では0.5以上のシリカ対被覆され
たハロゲン化銀の比率に対して被覆された層の補助硬化
を必要とすることが説明されているが、前記層の脆性の
提案は全くなされていない。しかしながら、銀に対する
ゼラチンの比率を表わすgesi値が減少するとき、そ
の問題はさらに一層厳しいものになる傾向がある。
【0011】さらに生態学的観点から、フィルム及び現
像剤の製造業者に対して彼らのシステムの使用による環
境汚染を最小レベルに減らすことが今までずっと要求さ
れている。従って薬剤の消費をできるだけ多く減らすこ
とが推奨される。しかしながら、新しい、より基本とな
る方法を探るようなセンシトメトリー及び像品質と関連
する特定の要求と衝突することなく、例えば被覆された
層における被覆銀塩の量を減らすことは必ずしも自明で
はない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はゼラチ
ンを実質的に含まない又は最小量のゼラチンを含有する
結合剤媒体において、生態学的理由のため、感光性層に
少量の(ハロゲン化)銀塩で被覆されたハロゲン化銀感
光性写真材料を提供することにあり、前記材料はスラッ
ジ形成による凝固、ヘイズが全くないこと、特に脆性が
全くないことが観察される迅速湿潤処理サイクルにおい
て例えば高い乾燥速度のような好適な物理的特性及びセ
ンシトメトリー特性(かぶり、感度、被覆力)を有する
ものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ために、支持体及び保護コロイドとしてコロイドシリカ
を持つハロゲン化銀結晶を有する1以上の親水性コロイ
ドハロゲン化銀乳剤層を含む感光性ハロゲン化銀写真材
料であって、前記層は銀に対するゼラチン結合剤の重量
比率として規定されるgesiを0から0.05未満の
範囲で有し、かつ銀に対するシリカの重量比率として規
定されるsisiを0.01から0.10未満の範囲で
有する(但しgesi及びsisiの計算における銀の
前記重量は硝酸銀の当量として表わされる)感光性ハロ
ゲン化銀写真材料が開示される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明ではハロゲン化銀の沈殿後
の出発点は硝酸銀の当量として表わされた銀に対するゼ
ラチンの比率が0であり、それは沈殿中唯一の保護コロ
イドとしてコロイドシリカを有するハロゲン化銀乳剤結
晶の脱塩分散液を再分散する段階で又は再分散後に適当
量のゼラチンを添加することによって沈殿後0.05未
満の値に調整される。必要であってもゼラチンは全く添
加されないこと及び0の値を有するgesi値が維持さ
れることは明らかである。
【0015】本発明において必須の保護コロイドはシリ
カであり、硝酸銀の当量として表わされるハロゲン化銀
塩に対するシリカの比率は前記ハロゲン化銀塩の沈殿の
段階で測定されるか又はもし行われたら、結合剤材料と
して作用する再分散段階又はその後のシリカのさらなる
添加後に測定される。“sisi”とも称される前記比
率は本発明の目的に従う満足する物理的特性を持つため
に0.01から0.10未満の値を有する。コロイドシ
リカに沈殿されたハロゲン化銀乳剤とゼラチン媒体に作
られたそれとの間の最も顕著な違いはコロイドシリカが
ハロゲン化銀結晶を有効に局部的に取り囲み、ゼラチン
のような競合する保護コロイドの吸着を減少し、本発明
に規定されたような0から0.05未満の好ましい範囲
の如き極めて低いgesi値を有する被覆層に対する圧
力現象に対して前記ハロゲン化銀結晶を有効に保護する
ことである:ハロゲン化銀に対するゼラチンの重量比率
が減少するにつれて、沈殿されたハロゲン化銀の表面で
吸着されるシリカの保護作用による効果はより顕著にな
る。本発明による材料は、ハロゲン化銀結晶の沈殿親水
性有機結合剤の存在下で有効に行われ、かつ完成したハ
ロゲン化銀乳剤層における結合剤の全量に基づいて少な
くとも50重量%の量で存在する珪酸が洗浄工程後に添
加される、例えばGB−A 1276894に記載され
た材料とは明らかに異なる。これは珪酸がハロゲン化銀
の製造工程における保護コロイドとしてではなく、被覆
される層の製造工程だけの結合剤材料として添加される
ことを意味する。保護コロイドと結合剤材料の違いは明
らかに理解されるはずである;保護コロイドはハロゲン
化銀結晶を取り囲むことによって保護する;結合剤材料
はハロゲン化銀結晶と直接接触しないが、前記保護結晶
を含有する層を被覆可能にする。
【0016】ハロゲン化銀写真材料の湿潤処理用途では
本発明による材料の存在は現像の弱い抑制を生じ、かく
してより迅速な処理を与え、これがさらに処理後の増感
又は減感の欠如を生じる。それに加えて前記湿潤処理で
は現像されたハロゲン化銀の重量単位について得られた
濃度として規定された被覆力の増加を実現することがで
きる。この効果は迅速処理工程中に発生した薄い、均質
的に分けられた銀フィラメントの形成による。結果とし
て少量の被覆された銀塩が要求され、ゼラチンに沈殿し
た比較乳剤に対してと同じ最大濃度を提供する。
【0017】本発明による材料に使用するための写真ハ
ロゲン化銀は温度、濃度、添加の順序、及び添加の速度
の部分的に又は完全に制御された条件でコロイドシリカ
媒体においてアルカリハロゲン化物及び硝酸銀溶液を混
合することによって沈殿することができる。本発明を実
施する際に使用するためのハロゲン化銀粒子は規則的な
混合、逆混合、ダブルジェット、転換、コア/シェル法
などを適用することによって製造することができる。エ
ピタキシャル析出は例えばスペクトル増感剤又は安定剤
のようないわゆる“場所案内物(site - directors)”
によって案内されるかどうかにかかわらず極めて有用で
ある。好適な製造法は例えば T. H. James“ The Theo
ry of the Photographic Process”,第4版(Macm
illan ,1977); P. Glafkides 著“ Chimie et
Physique Photographique ”,Paul Montel ,Paris
(1967),G. F. Duffin “ Photographic Emul
sion Chemistry”,the Focal Press ,London(1
966),及び V. L. Zelikman ら著“ Making and
Coating Photographic Emulsion ”,The FocalPres
s ,London(1966)に記載されている。
【0018】本発明に従って使用されるハロゲン化銀粒
子の平均粒径は0.01〜7μm、好ましくは0.3〜
3μmの範囲であることができる。写真乳剤のハロゲン
化銀粒子の粒度分布は均質分散又は不均質分散であって
もよい。均質分散は粒子の95%が平均粒径から30%
以上逸脱していない粒径を有するときに得られる。それ
らの乳剤を製造するとき銀及びハロゲン化物イオンは徐
々にかつ連続的に増加する粒子の生長速度を持つために
そのようにしてもよいが、その速度は、新しく作られた
核の製造及び生長を避けるために臨界的な生長速度を決
して越えてはいけないし、低すぎて存在する最も微細な
粒子の溶解を生じてもいけない。この臨界的な生長速度
は例えば温度、pH、pAg、粒径、結晶の結晶癖及び
ハロゲン化物組成、反応容器における乳剤の希釈などの
多くのパラメーターに従って変化する。
【0019】本発明による材料の写真乳剤におけるハロ
ゲン化銀粒子は立方又は八面体の如き規則的結晶形又は
転移形を有することができる。また球形又は平板形の如
き不規則結晶形を有してもよい。ハロゲン化銀粒子は多
層粒子構造を有してもよい。結晶は通常錯イオンとして
存在するロジウム、イリジウム、ルテニウム、カドミウ
ム、亜鉛及び鉛イオンのようなどのようなドープを用い
てドープしてもよい。ハロゲン化物組成に関する制限は
全くない:塩化物、臭化物、沃化物及びそれらのどのよ
うな組合せも使用することができる。好ましいものは臭
化銀、臭沃化銀、塩化銀、塩臭化銀、塩沃化銀及び塩臭
沃化銀乳剤である。別々に形成した2種以上のハロゲン
化銀乳剤を、本発明に従って材料及び被覆に混合及び使
用してもよい。
【0020】沈殿中粒子生長抑制剤又は促進剤を添加し
てもよい。超微粒のハロゲン化銀結晶を製造するために
粒子生長抑制剤に対する必要性は全くないが、例えば温
度が反応容器中で高いときにそれを添加することは有用
であるかもしれない。例えばフェニルメルカプトテトラ
ゾールのような生長抑制剤の存在下で超微粒の粒子を製
造するとき、これらの抑制剤がハロゲン化銀結晶面に強
く吸収すること及び写真特性についてのそれらの影響が
被覆後続くためにそれらを洗浄法によって除去すること
はたとえ不可能でないにしても困難であることは注目す
べきである。それゆえこれを避けることが好ましい。超
微粒の乳剤はオストワルド熟成又は再結晶工程を利用す
る製造技術の種結晶として作用することができる。前記
乳剤又は核は本発明による乳剤が沈殿する反応容器の近
くに設けられた別の容器において“その場で(in sit
u)”生成後添加することができる。
【0021】コロイドシリカにおけるハロゲン化銀乳剤
の結晶癖及び/又はハロゲン化物組成に関する特別な製
造は例えばEP−A 0677773;068228
7;0649051及び0754964に記載されてい
る。
【0022】良く知られたシリカゾルは本発明に従って
得られた材料及び製造法に使用するために好適である。
好適なシリカゾルは“ Syton”シリカゾル( Monsanto
Inorganic Chemicals Div. の商標製品),“ Lude
x”シリカゾル( duPont deNemours & Co., Inc.の
商標製品),“ Nalco”及び“ Nalcoag”シリカゾル
(Nalco Chemical Co.の商標製品)及び“ Kieselsol
, Types 100,200,300,500及び60
0”( Bayer AG の商標製品)などを工業的に利用で
きるが、これらに限定されるものではない。
【0023】本発明による材料に使用するために製造さ
れた感光性ハロゲン化銀乳剤は例えば前述した P. Glaf
kides による“ Chimie et Physique Photographiqu
e ”、前述した G. F. Duffin による“ Photographic
Emulsion Chemistry”、 V. L. Zelikman 等による
“ Making and Coating Photographic Emulsion
”、及び Akademische Verlagsgesellschaft によっ
て発行(1968年)されたH. Frieser 編、“ Die G
rundlagen der Photographischen Prozesse mitSil
berhalogeniden ”に記載されているように化学的に増
感することができる。前記文献に記載されているように
化学増感は少量の硫黄、セレン及び/又はテルルを含有
する化合物、例えばチオサルフェート、チオシアネー
ト、チオウレア、セレノシアネート、セレノサルフェー
ト、セレノウレア、ホスファーセレナイド、対応するテ
ルル誘導体及びさらにサルファイト、メルカプト化合
物、及びローダニンの存在下に熟成を行うことによって
実施することができる。乳剤は金−硫黄、金−セレン、
金−テルル熟成剤の組合せ又はそれらの組合せ(例えば
金−硫黄−セレン)によって、或いはレダクター、例え
ばGB−A 789823に記載されているような錫化
合物、アミン、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジン−ス
ルフィン酸、及びシラン化合物によって増感することも
できる。硫黄及び/又はセレン化合物を使用するとき、
それらの正しい選択は化学増感中の反応媒体中の化合物
の不安定性によって決定される。なぜならば、これは反
応動力学を決定し、その効率によって前記増感が最適な
かぶり−感度関係を得るために行われるからである。
【0024】化学増感はさらに少量のIr,Rh,R
u,Pb,Cd,Hg,Tl,Pd,Pt,又はAuで
行うことができる。これらの化学増感法の一つ又はそれ
らの組合せを使用することができる。化学増感は感度及
びかぶりの両方が最適になるまでpH、pAg、温度、
ゼラチン、ハロゲン化銀及び増感剤濃度の良く規定され
た条件下で一般に実施される。特に高い内部感度を有す
る乳剤結晶の場合には、表面が最適に化学増感されるべ
きである。なぜならそうしなければその感度は表面現像
液において十分でなくなるからである。
【0025】沈殿中に又は沈殿の終了時に反応容器中に
化学熟成剤を添加すること及び凝固法を開始する前に化
学熟成を完了することもできる。この例の利点は過剰の
化学熟成剤が除去されて保護中の材料の安定性に対する
負の影響を実質的に減らすことである。
【0026】本発明の好ましい例では、ハロゲン化銀結
晶はスペクトル増感剤の存在下で化学増感され、それは
特に短い現像時間でかぶりと感度の間の改良された関係
を生じる。従って、スペクトル増感は例えば Locker ら
のUS−A 4225666によって提案された、化学
増感前に増感染料の部分を導入し終りに残りの部分を導
入するような他の方法も含む、Research Disclosure
22534、28頁に述べられたような化学増感に完全
に先行する場合であっても化学増感と同時に開始するこ
とが本発明では特に推奨される。好ましい例では青色又
は緑色増感染料が化学熟成剤の添加前及び/又は化学増
感中に添加される。スペクトル増感は例えばUS−A
3917485及び3966476及びEP−A 07
12034に記載されたような化学増感法によって改良
することができる。スペクトル増感剤の存在下の化学熟
成はさらに F. Hamer “The Cyanine Dyes and Rel
ated Compounds ”,1964及び Ullmanns Encyclo
paedie der TechnischenChemie,第4版,Vol.18,
431頁 et seq 及び Research DisclosureNo.17
643,Section III に記載されている。
【0027】本発明によるハロゲン化銀写真材料は親水
性感光性被覆組成物に存在するスペクトル増感されたシ
リカハロゲン化銀結晶を含むことが好ましく、その場合
スペクトル増感は前記シリカハロゲン化銀結晶の沈殿後
であるが前記結晶の再分散前に少なくとも一つのスペク
トル増感剤の添加によって行われる。
【0028】スペクトル増感剤が例えば平板状ハロゲン
化銀乳剤粒子の製造における場所案内物として作用する
とき、ハロゲン化銀沈殿中、より好ましくは平板状生長
中、核形成後にその一部を添加することが好ましい。
【0029】化学熟成前及び/又は中のスペクトル増感
剤の添加の正の効果は例えばポリビニルアルコール又は
それの誘導体(例えば変性ポリビニルアルコール)で解
凝固したゼラチン不含シリカ乳剤結晶が緑色増感オキサ
カーボシアニン及び/又はイミダカーボシアニン化合物
でスペクトル増加されるときに観察される:(変性)ポ
リビニルアルコール(通常シリカ銀塩結晶の再分散後に
添加される)の添加前の前記スペクトル増感剤の添加は
J−凝集を示し、一方前記緑色増感化合物の添加前の同
じしゃく解剤の添加はJ−凝集傾向を示さない。
【0030】増感助剤として作用するスペクトル増感剤
に加えて、ハロゲン化銀乳剤の感度を増加しかつかぶり
を減少する、アザインデン、アザピリジン又はアザピリ
ミジンの如き化合物(最後の化合物は安定剤として良く
知られている)を、化学熟成剤の添加前又は後に添加し
てもよく、増感及び/又は被覆製造工程中の異なる段階
で部分的に添加してもよい。
【0031】それらについての記述は例えばUS−A
2131038,3411914及び3554757;
JP−A 58−126526及び G. F. Duffin によ
る Photographic Emulsion Chemistry,第138−1
43頁に見つけることができる。一般的な例では本発明
の感光性ハロゲン化銀乳剤は上述の F. M. Hamerによる
“The Cyanine Dyes and Related Compounds ”,
1964,John Wiley & Sons に記載のようなメチン
染料で被覆する前にスペクトル増感することができる。
スペクトル増感の目的のために使用しうる染料はシアニ
ン染料、メロシアニン染料、錯体シアニン染料、錯体メ
ロシアニン染料、等極シアニン染料、ヘミシアニン染
料、スチリル染料及びヘミオキソノール染料を含む。特
に価値ある染料はシアニン染料、メロシアニン染料、錯
体メロシアニン染料に属するものである。それ自体はス
ペクトル増感活性を有しない他の染料、又は可視放射線
を実質的に吸収しない一定の他の化合物は、それらを乳
剤中に前記スペクトル増感剤と共に混入したとき強色増
感効果を有することができる。好適な強色増感剤には、
例えばUS−A 3457078に記載されているよう
な少なくとも一つの電気陰性置換基を含有する複素環式
メルカプト化合物、例えばUS−A 2933390及
びUS−A 3635721に記載されているような窒
素含有複素環式環置換アミノスチルベン化合物、例えば
US−A 3743510に記載されているような芳香
族有機酸/ホルムアルデヒド縮合生成物、カドミウム
塩、及びアザインデン化合物がある。
【0032】本発明による材料に使用するために製造さ
れたハロゲン化銀乳剤に写真材料の製造もしくは貯蔵中
又はそれの写真処理中にかぶりの形成を防止する又は写
真特性を安定化する化合物を添加してもよい。多くの既
知の化合物を、ハロゲン化銀乳剤にかぶり防止剤又は安
定剤として添加することができる。例えば複素環式窒素
含有化合物、例えばベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミ
ダゾール、ニトロベンゾイミダゾール、クロロベンゾイ
ミダゾール、ブロモベンゾイミダゾール、メルカプトチ
アゾール、メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトベ
ンゾイミダゾール、メルカプトチアジアゾール、アミノ
トリアゾール、ベンゾトリアゾール(好ましくは5−メ
チルベンゾトリアゾール)、ニトロベンゾトリアゾー
ル、メルカプトテトラゾール、特に1−フェニル−5−
メルカプトテトラゾール、及び例えばカルボン酸又は別
の酸の置換基を有するそれらの誘導体、メルカプトピリ
ミジン、メルカプトトリアジン、ベンゾチアゾリン−2
−チオン、オキサゾリン−チオン、トリアザインデン、
テトラザインデン及びペンタザインデン、特に Z. Wis
s. Phot. 47(1952年)、2−58頁に Birr に
よって発表されたもの、トリアゾロピリミジン、例えば
GB−A 1203757、GB−A 120914
6、JP−A 75−39537及びGB−A 150
0278に記載されたもの、及びUS−P 47270
17に記載されているような7−ヒドロキシ−s−トリ
アゾロ−[1,5−a]−ピリミジン、及び他の化合
物、例えばベンゼンチオスルホン酸、ベンゼンチオスル
フィン酸、ベンゼンチオスルホン酸アミドがある。かぶ
り防止化合物として使用できる他の化合物は、例えば R
esearchDisclosure No.17643(1978年),Ch
aptre VI 及びRD No. 36544(1994),Ch
aptre VIIに記載の化合物である。かぶり防止剤又は安
定剤は既に前述で示唆したようにハロゲン化銀乳剤の化
学熟成前、中又は後に、また被覆前にそれに添加するこ
とができる。2以上のこれらの化合物の混合物を使用す
ることができる。
【0033】本発明の感光性材料はそれの1以上の親水
性層において水溶性染料をフィルター染料、照射防止
( anti - irradiation )染料又はハレーション防止染
料として又は様々な他の目的のために含有することがで
きる。かかる染料の例はオキソノール染料、ヘミオキソ
ノール染料、スチリル染料、メロシアニン染料、シアニ
ン染料及びアゾ染料を含む。染料はカチオン重合体など
によって媒染してもよい。かかる染料の記述は“ Absor
bing and Filter Dyes ”, Research Disclosure
Vol. 176,23−26頁及びRD 36544(1
994年)に与えられている。
【0034】本発明による材料に使用するために製造さ
れたハロゲン化銀乳剤は支持体上に被覆された1以上の
ハロゲン化銀乳剤層を形成し、良く知られた技術に従っ
て写真ハロゲン化銀材料を形成するために使用すること
ができる。
【0035】本発明の写真材料は、1以上の写真乳剤層
中に又は少なくとも一つの親水性コロイド層中に様々な
種類の界面活性剤を含有してもよい。好適な界面活性剤
には、サポニン、アルキレンオキサイド、例えばポリエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール/ポリプロ
ピレングリコール縮合生成物、ポリエチレングリコール
アルキルエーテル又はポリエチレングリコールアルキル
アリールエーテル、ポリエチレングリコールエステル、
ポリエチレングリコールソルビタンエステル、ポリアル
キレングリコールアルキルアミン又はアルキルアミド、
シリコーン−ポリエチレンオキサイドアダクト、グリシ
ドール誘導体、多価アルコールの脂肪酸エステル及びサ
ッカライドのアルキルエステルの如き非イオン界面活性
剤;酸基、例えばカルボキシ、スルホ、ホスホ、硫酸又
はリン酸エステル基を含有するアニオン界面活性剤;ア
ミノ酸、アミノアルキルスルホン酸、アミノアルキルサ
ルフェート又はホスフェート、アルキルベタイン、及び
アミン−N−オキサイドの如き両性界面活性剤;及びア
ルキルアミン塩、脂肪族、芳香族もしくは複素環式四級
アンモニウム塩、脂肪族もしくは複素環式環含有ホスホ
ニウムもしくはスルホニウム塩の如きカチオン界面活性
剤を含む。全ての種類のフッ素含有界面活性剤を使用す
ることができる。かかる界面活性剤は、各種の目的のた
め、例えば被覆助剤として、帯電を防止する化合物とし
て、滑性度を改良する化合物として、分散乳化を容易に
する化合物として、接着を防止もしくは減ずる化合物と
して、及び写真特性(例えば高コントラスト、増感及び
現像促進)を改良する化合物として使用することができ
る。
【0036】現像促進は、各種の化合物、好ましくは例
えばUS−A 3038805、4038075及び4
292400に記載されているものの如き少なくとも4
00の分子量を有するポリアルキレン誘導体の助けによ
り達成することができる。他の有用な現像促進剤はEP
−A 0634688及び0674215に記載されて
いる。
【0037】被覆前に被覆溶液の粘度を調整するために
いかなる増粘剤を使用してもよい。但し、それらはハロ
ゲン化銀感光性写真材料の写真特性に特に影響を与えな
いことが条件である。増粘剤の好適な例は1996年6
月13日に出願されたEP−A No. 96201653
に記載されている。
【0038】良く知られているように低濃度のゼラチン
に関連する問題は薄い層の被覆を可能にする。しかしな
がら、BE−特許出願611623及び665860;
US−A 3063838、2942974、3085
009及び3338716に記載された材料のいずれも
これまで完全に満足のいくものであったが、処理中のス
ラッジ形成による凝集、ヘイズ及び脆性が示された。さ
らに粘度の増加は例えば特定の乳剤媒体のpHによって
抑制されている。希釈写真乳剤の粘度を増加するための
改良された方法は例えば1973年6月に開示されたR
D 11012に記載されている。好適な増粘剤は水性
重合体、例えばポリスチレンスルホン酸、デキストラ
ン、硫酸エステル、ポリサッカライド、スルホン酸基、
カルボン酸基又は燐酸基を有する重合体などを含む。本
発明による用途のためにコロイドシリカは親水性コロイ
ド層の増粘に関して好ましい選択ではない。なぜならば
それらは感光性乳剤層における“sisi”値を増大す
るからである。それゆえより良好な粘度を向上する重合
体は、例えば1983年10月に出版されたRD 23
406に記載された水溶性ノニオン単量体と脂肪族スル
ホン酸単量体からの共重合体からなる配合を被覆するた
めの2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸−アクリルアミド共重合体である。被覆溶液の増粘を
生じる文献から良く知られた重合体増粘剤は独立して又
は組合せて使用してもよい。その量はこれらの増粘剤が
添加されるべき化合物又は層の種類及びハロゲン化銀の
種類に従って好適に選択してもよい。増粘剤に関する特
許はさらにUS−A 3167410;ベルギー特許 N
o.558143及びJP−A 53−18687及び5
8−36768にある。重合体化合物の添加から生じる
物理的安定性についての負の影響はそれらの化合物の除
外及びコロイドシリカへの余分の添加を制限することに
よって避けることができる。本発明に従って製造され被
覆される乳剤は極めて薄い乳剤層(例えば0.5〜5μ
m、より好ましくは0.5〜1.5μmの厚さを有する
層)の形成のために特に有利である。かかる薄く被覆さ
れた層は湿潤処理された材料の迅速乾燥及び迅速処理適
用性に加えて、シャープネスの向上を提供する。例えば
US−A 5206128に乳剤層(少なくとも1.0
g/m2 )、オーバーコート層(少なくとも1.5g/
2 )及び材料(全量は3.5g/m2 に制限される)
中に規定された量で減少したゼラチン含有量を含有する
迅速処理可能なハロゲン化銀材料が記載されている。
【0039】ゼラチンがない場合には、さらにゼラチン
と相溶性がない、ポリビニルアルコール、ポリアクリル
酸、ポリオキシアルキレン、ポリエチレンイミン、セル
ロースエーテル及びセルロースエステルの如き重合体及
びそれらの誘導体の存在下で乳剤及び分散液から被覆を
作ることができることがわかった。写真材料においてヘ
イズを減らす改良された層に使用するために好適な別の
化合物はUS−A 3561967に記載されているよ
うなセルロース誘導体である。
【0040】本発明によれば、前記少なくとも一つの親
水性層がポリ−N−ビニルピロリドン、デキストラン、
セルロース化合物及びそれらの誘導体及び塩化ビニリデ
ン−メタクリレート−イタコン酸又はメチル(メタ)ア
クリレート−ブタジエン−イタコン酸の共重合体からな
る群から選択された少なくとも一つの重合体結合剤をさ
らに含むハロゲン化銀感光性写真材料が提供される。ポ
リ−N−ビニルピロリドンは例えば広い溶解性及び相溶
性範囲、錯生成性及び解毒性、生理学的許容性、保護コ
ロイド作用、皮膜形成性、及び接着品質を有する。セル
ロース誘導体の例として良好な透明性及び適度な強度を
有する皮膜を形成するヒドロキシエチルセルロースが挙
げられる。それの重合体鎖の架橋は重合体中の利用可能
なヒドロキシル基と多官能化合物の反応によって(例え
ばグリオキサール、グルタルアルデヒド、2−ヒドロキ
シアジポアルデヒドのようなジアルデヒドとの反応によ
って又はジメチロールウレア及び水溶性ウレア−及びメ
ラミン−ホルムアルデヒド樹脂との反応によって)通常
行われる。
【0041】少量のゼラチンの存在下ではポリアクリレ
ート、ポリメタクリレート及びポリアクリロニトリル又
はポリアクリル酸のような安定性を増強する重合体の混
入はEP−A 0375159に記載されているように
有用である。かかる層の弾性特性の向上はUS−A 3
359108に記載のようなスチレン−ブタジエンラテ
ックス化合物の添加によって達成することができる。
【0042】本発明による材料では親水性感光性乳剤層
の組成と相溶性のある保護オーバーコート層及び下塗り
層などのための被覆溶液を製造することが重要である。
さらに支持体との及び互いに異なる層の良好な接着が要
求される。それゆえUS−A3460944に記載され
ているようなアルキルアクリレート又はメタクリレート
のホモポリマー及び塩化ビニリデン/アルキルアクリレ
ート又はメタクリレート/イタコン酸コポリマーの混合
物を含むフィルム支持体のための下塗り層を使用するこ
とができる。US−A 3443950に記載されたよ
うなポリエチレンアクリレートエステルを含む1以上の
下塗り層も極めて有用であることができる。さらに前記
重合体エステルを含む1以上の下塗り層のための改良さ
れた接着性はUS−A 3143421に記載されてい
る。層間の接着性を増強するための重合体下塗り層の製
造方法はさらにUS−A 2698235に記載されて
いる。親水性乳剤層に良好な接着性を与える、塩化ビニ
リデン−メチルアクリレート−イタコン酸コポリマーを
含む親水性オーバーコート層が例えばEP−A0395
164に記載され、本発明の材料に使用するためにも推
奨される。
【0043】本発明の写真材料はさらに各種の他の添加
剤、例えばRD 36544(1994年)に記載され
たような写真材料の寸法安定性を改良する化合物、UV
吸収剤、スペーシング剤、硬化剤及び可塑剤を含有する
ことができる。
【0044】写真材料のゼラチン結合剤はもし存在する
なら、エポキサイド型のもの、エチレンイミン型のも
の、ビニルスルホン型のもの、例えば1,3−ビニルス
ルホニル−2−プロパノール、ビス−ビニルスルホニル
メタン、より良好な水溶性ヒドロキシ置換ビニルスルホ
ニル硬化剤、クロム塩、例えば酢酸クロム、クロムみょ
うばん、アルデヒド、例えばホルムアルデヒド、グリオ
キサール、及びグルタルアルデヒド、N−メチロール化
合物、例えばジメチロールウレア及びメチロールジメチ
ルヒダントイン、ジオキサン誘導体、例えば2,3−ジ
ヒドロキシ−ジオキサン、活性ビニル化合物、例えば
1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−ト
リアジン、及びムコハロゲン酸、例えばムコ塩素酸及び
ムコフェノキシ塩素酸の如き適当な硬化剤で硬化するこ
とができる。これらの硬化剤は単独又は組合せて使用す
ることができる。ゼラチン結合剤は、もし存在するな
ら、カルバモイルピリジニウム塩の如き急速反応硬化剤
で硬化することもできる。ゼラチンが完全にない場合、
例えばポリ−N−ビニルピロリドンのような非ゼラチン
結合剤を硬化するために燐酸及びその誘導体を使用する
ことができる。
【0045】乳剤をいかなる好適な支持体上に被覆して
もよいが、好ましくは例えばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート又はポリエチレン被覆紙
支持体のような熱可塑性樹脂の支持体である。もしシリ
カゾルは別として付加的な保護コロイドが沈殿中に存在
するなら、写真材料の寸法安定性を改良するための好適
な添加剤、例えば水溶性又は殆ど水に溶解しない重合体
の分散液、例えばアルキル(メタ)アクリレート、アル
コキシ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アク
リレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエステル、
アクリロニトリル、オレフィン、及びスチレンの重合
体、又は上述したものとアクリル酸、メタクリル酸、
α,β−不飽和ジカルボン酸、ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート、スルホアルキル(メタ)アクリレー
ト、及びスチレンスルホン酸の共重合体の分散液を添加
することができる。
【0046】本発明による乳剤に混入するために好適な
可塑剤には、例えばグリコール、グリセリン、又はポリ
エチルアクリレート及びポリブチルメタクリレートの如
き低級アルカノールのアクリレート及びメタクリレー
ト、ポリ酢酸ビニルを含む天然皮膜形成重合体のラテッ
クスがある。
【0047】好適なUV吸収剤には、例えばUS−A
3533794に記載された如きアリール置換ベンゾト
リアゾール化合物、US−A 3314794及びUS
−A3352681に記載された如き4−チアゾリドン
化合物、JP−A 2784/71に記載された如きベ
ンゾフエノン化合物、US−A 3705805及びU
S−A 3707375に記載された如きケイヒ酸エス
テル化合物、US−A 4045229に記載された如
きブタジエン化合物、及びUS−A 3700455に
記載された如きベンゾオキサゾール化合物がある。
【0048】0.2μm〜10μmの平均粒径を有する
スペーシング剤も使用することができる。スペーシング
剤はアルカリに可溶性又は不溶性であることができる。
アルカリ不溶性スペーシング剤は通常写真材料に永久に
残るが、アルカリ可溶性スペーシング剤は通常アルカリ
処理浴においてそこから除去される。好適なスペーシン
グ剤は例えばポリメチルメタクリレート、アクリル酸と
メチルメタクリレートのコポリマー及びヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースヘキサヒドロフタレートから作る
ことができる。他の好適なスペーシング剤はUS−A
4614708に記載されている。
【0049】本発明によるハロゲン化銀写真材料の製造
方法はスライドホッパーコーティング、カーテンコーテ
ィング又はドクターブレードコーティング法によって支
持体の少なくとも一つの側に親水性層を被覆し、次いで
乾燥することによって行うことが好ましい。前記コーテ
ィング法は例えばRD 36544、1994年9月に
記載されている。スライドホッパーコーティング法は例
えばEP−A 0383347及びDD−A 0281
268に記載されている。カーテンコーティング法は例
えばEP−A 0489978及び0440279及び
CS 195403に記載されており、それによると多
層写真材料における欠点はアクリルアミドポリマー又は
それとアクリル又はメタクリル酸、アセトニトリル又は
N−ジアルキルアミノアルキルアクリレートのコポリマ
ーの添加によって除去される。凝集を避けることによっ
て広い被覆ラティチュードを可能にする写真組成物の改
良された被覆が例えばUS−A 5268263に記載
されており、そこにはフッ素化ポリアルキレンイミン及
びスルホン化界面活性剤が述べられている。
【0050】本発明に従った結果として非ゼラチン又は
少ないゼラチンの親水性層が(迅速)処理サイクルの迅
速乾燥特性に好ましい低膨潤度(低水吸収)、低い紫外
線吸収(ハロゲン化銀結晶のための結合剤としてポテト
スターチの特別な使用が開示されているUS−A 52
84744に示唆されている)、高い被覆力及び低い圧
力感度及び脆性の欠如の如き特に好ましい特性で被覆で
きることがわかった。
【0051】写真ハロゲン化銀乳剤は例えばグラフィッ
クアートのための及びいわゆるアマチュア及びプロフェ
ッショナル写真のための写真材料、拡散転写反転写真材
料、低スピード及び高スピード写真材料、X線材料など
の各種の写真材料に使用することができる。
【0052】さらに感熱性記録材料、より好ましくは単
一保護コロイドとしてコロイドシリカに沈殿されたハロ
ゲン化銀乳剤結晶に加えて有機銀塩(通常はベヘン酸
銀)を含むフォトサーモグラフィック材料が有利に製造
される。なぜならば、この用途では極めて低い量のゼラ
チンが要求されるからである。さらに一層好ましくはゼ
ラチンが完全に避けられる場合である。
【0053】好ましい例では本発明による感光性ハロゲ
ン化銀写真材料は医療診断目的のために使用されるハロ
ゲン化銀写真X線材料である。前記X線材料は発光燐光
体を含有する1以上の増感スクリーンと接触して使用す
るための単一被覆又は二重被覆(両側被覆)材料である
ことができる。前記両側被覆材料は対称又は非対称構成
を有することができ、前記材料が使用される特別な診断
用途によって特別なスピード−階調−クロスオーバー特
性を得るために互いに異なる二つのスクリーン又は二つ
の同一のスクリーンと接触することができる。
【0054】さらに好ましいハロゲン化銀材料は例えば
EP−A 0610609及びEP出願 No.96200
622(1996年3月7日出願)に記載されているよ
うなレーザー像形成用途又は被覆された銀の量が少ない
ほど好ましいグラフィック用途に使用されるレーザー記
録材料である。
【0055】下記実施例によって本発明を説明するが、
本発明はそれらに限定されるものではない。
【0056】
【実施例】
実施例 1 2.0mol%の沃化銀を含有する写真沃臭化銀乳剤
を、4000mlの脱イオン水及び300mlの15%
シリカゾル“ Kieselsol 500”( Bayer AGの商標
製品)、粒子生長促進剤として2.5gの3,6−ジチ
オ−1,8−オクタンジオール及び50mlのEP−A
0392092の実施例Iに与えられた式(I)によ
る1%安定化スルホニウム化合物を含有する容器におい
て一定のpAg値でダブルジェット法によって製造し
た。温度は70℃で安定させた。沈殿工程を二つの部分
に分けた:1.1%の硝酸銀を、−45.6mVの一定
のpAg(参照電極としてのAg/AgClに対して)
で及び硝酸銀及び臭化/沃化カリウム溶液の66.0m
l/minの一定の流速で核形成工程において消費し
た;98.9%を生長工程において消費した。それは同
じ一定の流速で行った。
【0057】得られた乳剤は八面体晶癖を有し、0.5
0μmの平均粒径からなり、3molの硝酸銀の添加後
分散液1kgあたり約60gの硝酸銀に相当するハロゲ
ン化銀の量を含有していた。物理熟成後、4.8のもと
のpH値を硫酸で2.5〜3.0の値に調整した。この
分散液から200mlを取り、凝集剤として2−ヒドロ
キシエチルエーテルヒドロキシエチルセルロース(2%
NATROSOL 250L)を15分後に11mlの
量で徐々に添加した。撹拌はこの凝集剤の添加の終了後
に終えて、乳剤は凝固した。沈殿工程に残っている可溶
性塩を含有する水のデカンテーション後、凝集された乳
剤をさらに2回洗浄した。
【0058】かくして得られた凝集されたシリカ乳剤
を、硝酸銀の当量の500gあたり下記成分を添加する
ことによって6.5の値にpH調整後極めて容易に再分
散した: ポリビニルピロリドン (LUVISKOL K90 ;分子量:700000;BASFからの製品) 15g 2−ヒドロキシエチルエーテルヒドロキシエチルセルロース (NATROSOL 250L ;HERCULES/AQUALON BELGIUM NVからの製品) 50g コ(塩化ビニリデン−メタクリレート−イタコン酸:86-09-10) 150ml
【0059】硫黄及び金の最適量で化学増感後、かくし
て得られた0.09のsisiを有するゼラチン不含乳
剤のハンド被覆をポリエチレン紙に行った。前記被覆を
No.1Aと称する。ゼラチン不含被覆を作るために全体
の沈殿及び凝集工程には全くゼラチンを添加しなかっ
た。
【0060】下記乳剤被覆を同様の方法で行った: − 被覆 No.1B:300mlのコポリマーの使用( N
o.1Aに対して2倍の量)以外、No. 1Aと同様に行っ
た。 − 被覆 No.1C:NATROSOL 250Lの添加
を省略した以外、No.1Bと同様に行った。 − 被覆 No.1D:NATROSOL 250Lの代わ
りに5gの2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸−アクリルアミドコポリマーを添加した以外、
No. 1Bと同様に行った。 − 被覆 No.1E:0.4のgesiを有する乳剤を得
るために125gのゼラチンの凝集及び洗浄後の添加。
【0061】前記被覆は従来のG138現像液( Agfa
- Gevaert からの商標製品)中で約5秒後20℃の温度
で十分に現像し、ほぼ同じ短時間内に定着させた。被覆
力の増加を説明するため前記被覆 No.1A〜1Eを11
8秒間現像液G201において20℃で現像し、次いで
118秒間定着液G334において同じ温度で定着し
た。G201及びG334はともに Agfa - Gevaert か
らの処理組成物の商標である。
【0062】表1において透過(TR)及び反射(RF
L)(45°の角度)で測定した最大濃度Dmax 、1m
2 あたりの銀の量及び被覆力(透過:CT−TR;及び
反射:CP−RFL)の結果を与える。センシトメトリ
ー結果は全ての被覆 No.1A〜1Eに対してほぼ等しか
った。低sisi値の被覆のおかげで、前記被覆は脆性
を全く示さなかった。
【0063】
【0064】特に被覆1C及び1Dはかかる低量の被覆
銀量についての最大濃度及び被覆力に関して予期せぬ良
好な結果を与えている:ゼラチン被覆1Eと比較した場
合、試料1C及び1Dについて説明したように少なくと
も30%減少した銀被覆量(8g/m2 以上から6g/
2 未満に)について被覆力は約50%増加した。
【0065】実施例 2 硝酸銀の当量として表示された、臭沃化銀500gあた
り16gのフタロイルゼラチンの存在下で乳剤を凝集し
た以外、同じ乳剤を実施例1のようにして製造した。沈
殿工程後に残っている可溶性塩を含有する水のデカンテ
ーション後、凝集された乳剤をさらに2回洗浄した。か
くして得られた凝集されたシリカ乳剤を、硝酸銀の当量
の500gあたり下記成分を添加することによって6.
5の値にpH調整後極めて容易に再分散した: ポリ−N−ビニルピロリドン (LUVISKOL K90 ;分子量:700000) 30g LEXYL(20重量%) 200ml KIESELSOL 500(15重量%) 300ml POLYDEXTRAN (分子量:10000 : テ゛キストラン/テ゛キストランフェニルカーホ゛ネート:5/1) 100ml
【0066】硫黄及び金の最適量で化学増感後、かくし
て得られたゼラチン不含乳剤のハンド被覆をポリエチレ
ン紙に行った。前記被覆を No.2Aと称する。
【0067】被覆 No.2B:POLYDEXTRANを
省略した以外、No. 2Aと同様の被覆。
【0068】被覆 No.2C(比較被覆):0.4のge
siを有する乳剤を得るために109gのゼラチンの凝
集及び洗浄後の添加。
【0069】前記被覆は従来のG138現像液( Agfa
- Gevaert からの商標製品)中で約5秒後20℃の温度
で十分に現像し、ほぼ同じ短時間内に定着させた。
【0070】被覆力の増加を説明するため前記被覆 No.
2A−2Cを118秒間現像液G201において20℃
で現像し、次いで118秒間定着液G334において2
0℃で定着した。G201及びG334はともに Agfa
- Gevaert からの処理組成物の商標である。表2におい
て実施例1と同様に、透過(TR)及び反射(RFL)
(45°の角度)で測定した最大濃度Dmax 、1m2
たりの銀の量及び被覆力(透過:CP−TR;反射:C
P−RFL)の結果を与える。センシトメトリー結果は
全ての被覆 No.2A−2Cに対してほぼ等しかった。
【0071】
【0072】要するに、本発明の目的は実施例に示され
たように0.1未満の“sisi”の値について0から
0.05未満のgesiを有する条件で保護コロイドと
して使用されるコロイドシリカに沈殿されたハロゲン化
銀乳剤を含む写真感光性層から被覆された材料で実現さ
れる。
【0073】従って前述の実施例に示されたような成分
を含有する前記材料の一部を作る感光性層は好適な写真
特性(かぶり、感度、被覆力)及び必要な物理特性(高
い乾燥速度、脆性の欠如)を与える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エリック・ベルテル ベルギー国モートゼール、セプテストラー ト 27 アグファ・ゲヴェルト・ナームロ ゼ・ベンノートチャップ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体及び保護コロイドとしてコロイド
    シリカを持つハロゲン化銀結晶を有する1以上の親水性
    コロイドハロゲン化銀乳剤層を含む感光性ハロゲン化銀
    写真材料であって、前記層は銀に対するゼラチン結合剤
    の重量比率として規定されるgesiを0から0.05
    未満の範囲で有し、かつ銀に対するシリカの重量比率と
    して規定されるsisiを0.01から0.10未満の
    範囲で有する(但しgesi及びsisiの計算におけ
    る銀の前記重量は硝酸銀の当量として表わされる)感光
    性ハロゲン化銀写真材料。
  2. 【請求項2】 前記親水性コロイド層がポリ−N−ビニ
    ルピロリドン、デキストラン、セルロース化合物及びそ
    れらの誘導体及び塩化ビニリデン−メチルアクリレート
    −イタコン酸又はメチル(メタ)アクリレート−ブタジ
    エン−イタコン酸の共重合体からなる群から選択された
    重合体結合剤をさらに含む請求項1記載の材料。
  3. 【請求項3】 前記材料がハロゲン化銀写真X線材料で
    ある請求項1又は2記載の材料。
  4. 【請求項4】 前記材料がレーザー記録材料である請求
    項1又は2記載の材料。
JP27217697A 1996-09-18 1997-09-17 結合剤材料として最小量のゼラチンを有する又はゼラチンを有さない層から被覆されたハロゲン化銀感光性材料 Pending JPH10104771A (ja)

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