JPH10103939A - 路面状態判別装置およびこの装置が搭載された車輌 - Google Patents

路面状態判別装置およびこの装置が搭載された車輌

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JPH10103939A
JPH10103939A JP27728296A JP27728296A JPH10103939A JP H10103939 A JPH10103939 A JP H10103939A JP 27728296 A JP27728296 A JP 27728296A JP 27728296 A JP27728296 A JP 27728296A JP H10103939 A JPH10103939 A JP H10103939A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 路面状態の判別を安定化させる。 【解決手段】 空間フィルタを有する反射光測定センサ
2と制御装置3とから路面状態判別装置1を構成する。
制御装置3は、反射光測定センサ2より得られた正,拡
散の各反射光の波形データを所定の時間間隔毎にサンプ
リングして高速フーリエ変換を実行し、その結果から車
輌5の移動速度に相当する中心周波数成分と路面の状態
を反映する低周波数成分との各強度を抽出して路面状態
を判別する。またこの制御装置3は、前記正,拡散の各
反射光毎に、その反射光に含まれる中心周波数成分を所
定の測定時間内で計数して車輌の移動速度を測定してお
り、これら測定値のうち速い方の速度に基づき、つぎの
段階における反射光のサンプリング間隔を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車などの車輌の
走行路において、その路面の状態を判別するための装
置、およびこの装置が搭載された車輌に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の装置として、先般、出願
人により提案された車輌搭載型の路面状態判別装置が存
在する(国際公開特許公報 WO95/01549)。
この装置は、走行する車輌から路面に向けて光を照射す
るとともに、その反射光を空間フィルタを介して受光
し、この空間フィルタからの出力信号に空間周波数分析
を施して路面状態を判別するものである。
【0003】前記空間フィルタは、図19に示すごと
く、路面の所定位置に照射された光の反射光Pを複数個
のスリット孔50に順次通過させた後、これら通過光を
集光処理するもので、その結果、図20に示すような一
定周期T1の正弦波を含む信号が出力される。
【0004】前記空間周波数分析処理は、具体的には、
図21に示すように、前記空間フィルタからの出力信号
を所定の時間間隔T0 毎に取り込んで、車輌が所定距離
移動する間の出力波形を示すN個のサンプリングデータ
を取り出し、これらサンプリングデータに対するフーリ
エ変換を実行するものである。
【0005】図22は、前記サンプリングデータに高速
フーリエ変換(以下「FFT」と略す)を施した結果を
示すもので、0〜1/2T0 の周波数範囲内においてN
/2個の信号強度データが抽出される。この中で強度が
ピーク値をとるような周波数f0 (データ数nに相当す
る)が、車輌の移動速度に相当する中心周波数として抽
出される。
【0006】また後記するように、この中心周波数f0
よりも低い周波数帯域に含まれる成分の強度は、走行路
の路面状態を反映しており、この低周波数成分の強度を
中間周波数成分の強度により規格化した値を所定のしき
い値と比較することにより、路面状態の判別処理が行わ
れる。
【0007】したがって路面状態を高精度に判別するた
めには、空間フィルタからの出力信号を車輌の現在速度
に応じた時間間隔でサンプリングし、目的とする周波数
成分を的確に抽出する必要がある。ここで仮に、前記サ
ンプリング間隔T0 を、中心周波数成分に当たる正弦波
の1周期T1の2分の1倍以上の時間間隔に設定する
と、図23に示すごとく、エイリアシングが発生して本
来の中間周波数成分51とは異なる周波数成分52が抽
出されてしまう。
【0008】これに対し、図24に示すように、前記周
期T1の4分の1に相当する時間間隔でサンプリングを
行って、正弦波の基線への復帰点と、極大・極小値との
4点を抽出すれば、中心周波数成分を適切に抽出するこ
とができる。したがって、前記サンプリング間隔T0
常に前記周期T1の4分の1程度になるように制御すれ
ば、前記nがN/4となり、前記空間周波数分布曲線に
おける中心周波数成分の抽出位置を、分布曲線の中央付
近に設定することができる。
【0009】しかしながら、さらにサンプリング間隔T
0 を前記周期T1の4分の1より短く設定すると、中心
周波数成分の抽出精度は良くなるが、同時に高周波成分
の抽出範囲が増大するため、前記図22に示した周波数
の強度分布における中心周波数f0 の抽出位置が低周波
寄りになり、中心周波数成分と低周波数成分とを精度良
く分離できなくなるという問題が生じる。したがって中
心周波数成分と低周波成分とを精度良く検出して路面状
態を安定して判別するためには、前記サンプリング間隔
0 が周期T1の約4分の1の長さになるように制御す
る必要がある。そこで従来の路面状態判別装置では、前
記空間フィルタからの出力信号より得られた中心周波数
0 を車輌の移動速度vに変換し、その変換結果を用い
てつぎのサンプリング間隔T0 を設定するようにしてい
る。
【0010】前記図22の空間周波数分析結果より、中
心周波数f0 は、つぎの(1)式により算出される。さ
らにこの(1)式の結果を前記空間フィルタの1周期
(すなわち前記スリット孔の配列間隔)mを用いた
(2)式にあてはめることにより、車輌の移動速度vが
算出される。
【0011】
【数1】
【0012】
【数2】
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら空間フィ
ルタからの出力信号に基づきサンプリング間隔T0 を決
定する場合、この出力信号から前記中心周波数が欠落し
てしまうと、誤った速度が検出されてしまい、以後の路
面判別処理にも誤動作が生じるという問題がある。たと
えば、空間フィルタに橋の継ぎ目などの金属部分からの
反射光が入射した場合、図25に示すように、この入射
期間Aにおける出力信号は飽和状態となり、中心周波数
成分の抽出は不可能となる。また溝など穴のあいている
部分に光が照射されると、この部分では反射対象が欠落
しているため、図26に示すように、その欠落期間Bに
おいては空間フィルタからの出力信号がフラットの状態
になり、やはり中心周波数の抽出が不可能となる。
【0014】この発明は上記問題点に着目してなされた
もので、反射光からの中心周波数成分の欠落の影響を同
時に受けない複数の速度検出手段を用いて車輌の移動速
度を計測し、その計測値を用いて反射光のサンプリング
間隔を決定することにより、速度の誤抽出による路面状
態の判別処理の誤動作を回避し、路面状態の判別を安定
して行うことを技術課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、走行
する車輌から路面に向かって光を照射する投光手段と、
路面からの反射光を受光して、その反射光を所定の間隔
でサンプリングするサンプリング手段と、サンプリング
された反射光の空間周波数分布より車輌の移動速度に該
当する中心周波数成分と路面状態を反映する所定の低周
波数成分とを抽出する抽出手段と、前記抽出手段により
抽出された各周波数成分の強度比に基づき路面状態を判
別する判別手段とを備えて成る路面状態判別装置におい
て、前記反射光からの中心周波数成分の欠落の影響を同
時に受けない複数の速度検出手段を用いて車輌の移動速
度を計測する速度計測手段と、前記速度計測手段による
計測値に基づき前記サンプリング手段の反射光のサンプ
リング間隔を決定するサンプリング間隔決定手段とを備
えて成るものである。
【0016】請求項2の発明では、前記速度計測手段
は、少なくとも、路面からの正反射光に含まれる空間周
波数成分を用いて車輌の移動速度を検出する第1の速度
検出手段と、路面からの拡散反射光に含まれる空間周波
数成分を用いて車輌の移動速度を検出する第2の速度検
出手段とを有している。
【0017】請求項3の発明では、前記速度計測手段
は、少なくとも、測定時間の短い第1の速度検出手段
と、この第1の速度検出手段よりも十分に測定時間が長
い第2の速度検出手段とを有している。
【0018】請求項4の発明では、前記速度計測手段
は、少なくとも、前記反射光に含まれる中心周波数成分
の波数を所定の期間内計数して車輌の移動速度を検出す
る第1の速度検出手段と、前記反射光に離散的フーリエ
変換を施した結果を用いて車輌の移動速度を検出する第
2の速度検出手段とを有している。
【0019】請求項5の発明では、前記第2の測定手段
には、第1の測定手段の測定時間よりも十分に長い測定
時間が設定される。
【0020】請求項6の発明では、前記速度計測手段
は、前記複数の速度検出手段により検出された移動速度
のうち最も速い速度を前記車輌の移動速度として決定す
る。
【0021】請求項7の発明では、上記の路面状態判別
装置が搭載された車輌を構成する。
【0022】
【作用】路面からの反射光から中心周波数成分が欠落し
た場合も、その影響を受けない速度検出手段による検出
値を用いて、反射光のサンプリング間隔を決定するの
で、常に車輌の移動速度に応じた適切なサンプリング間
隔を設定して、路面状態の判別に必要な空間周波数成分
を的確に抽出することが可能となる。
【0023】請求項2の発明では、路面からの正反射
光,拡散反射光それぞれに含まれる空間周波数成分を用
いて速度を抽出することにより、いずれか一方の反射光
において中心周波数成分が欠落しても、他方の反射光を
用いて正確な速度を計測することができる。
【0024】請求項3の発明では、測定時間の短い第1
の速度検出手段により車輌の加減速に対応するととも
に、測定時間の長い第2の速度検出手段とにより反射光
からの中心周波数成分の欠落に対応する。
【0025】請求項4の発明では、反射光に含まれる中
心周波数成分の波数を計数する第1の速度検出手段によ
り車輌の加減速に対応するとともに、反射光に離散的フ
ーリエ変換を施す第2の速度検出手段により反射光から
の中心周波数成分の欠落に対応する。
【0026】請求項5の発明では、前記中心周波数成分
の波数を用いる第1の速度検出手段の測定時間を短く設
定し、離散的フーリエ変換を用いる第2の速度検出手段
の測定時間を長く設定することにより、車輌の加減速と
反射光からの中心周波数成分の欠落との両方に、確実に
対応する。
【0027】請求項6の発明では、反射光からの中心周
波数成分の欠落の影響を受けた速度検出手段では、その
検出速度は実際の速度よりも遅くなるので、複数の速度
検出手段のうち最も早い検出速度を計測値として採用す
ることにより、中心周波数成分の欠落の影響を受けない
正確な速度が計測できる。
【0028】請求項7の発明では、上記の路面状態判別
装置を車輌に搭載することにより、車輌を走行させなが
ら路面状態を安定して判別することが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1にこの発明の路面状態判別装
置が搭載された車輌の構成例を示すとともに、以下の図
2〜図18を用いて、路面状態判別装置の好適な実施例
を説明する。
【0030】
【実施例】図1は、この発明の一実施例にかかる路面状
態判別装置1を車輌5に設置した状態を示す。この路面
状態判別装置1は、路面LDからの反射光量を測定する
反射光測定センサ2と、このセンサ2からの検知信号を
入力して路面状態の判別処理を行う制御装置3とから構
成されるもので、制御装置3はさらに警報装置4に接続
される。警報装置4は、音声や発光ランプなどにより構
成されるもので、制御装置3により路面LDが危険な状
態であることが判別されたとき、運転者に対し所定の警
告情報を出力する。
【0031】図2は、前記反射光測定センサ2の詳細な
構成を示すもので、2個の光6,7,受光系8,および
空間フィルタ光学系9などから構成される。第1の光源
6はマトリクス状に配置された複数個のLED6aによ
り、第2の光源7は単独のLED7aにより、それぞれ
構成され、これら光源6,7,受光系8,および空間フ
ィルタ光学系9は、図3に示すように、同一のハウジン
グ10内に収容配備される。各光源6,7は、路面LD
に向けて光を照射するように配備されており、受光系8
および空間フィルタ光学系9は、第1の光源6からの照
射光の拡散反射光と、第2の光源7からの照射光の正反
射光とを取り込むように、その光軸が調整されている。
【0032】なお各光源6,7のLED6a,7aに
は、図4に示すように、所定の時間間隔毎に交互に発光
するように制御パルスが与えられており、空間フィルタ
光学系7は、各光源への制御パルスに同期して、路面L
Dからの正反射光,拡散反射光を交互に処理し、それぞ
れの反射光の特性を示す信号を制御装置3に出力する。
【0033】前記受光系8は、受光用レンズ11,スリ
ット板12,コリメートレンズ13から構成されてお
り、路面LDからの反射光は、レンズ11により集光さ
れた後、スリット板12のスリット孔12aを介してコ
リメートレンズ13に入射し、平行化される。
【0034】前記空間フィルタ光学系9は、スリットア
レイ14,プリズムアレイ15,集光レンズ16,2個
の光検出器17a,17b,2枚の鏡19,19などに
より構成される。スリットアレイ14は、細長形状のス
リット孔14aを車輌1の走行方向Bに沿うように配列
したもので、前記受光系8のコリメートレンズ13によ
り平行化された光は、これらスリット孔14aを介して
プリズムアレイ15に入射する。プリズムアレイ15
は、前記スリットアレイ14の配列周期の2倍の周期で
プリズムを連続して成るもので、入射した光は、各プリ
ズム内で交互に屈折して、2方向に分離される。
【0035】各光検出器17a,17bは、プリズムア
レイ15の配列周期と集光レンズ16の倍率に応じた間
隔だけ隔てて配備されており、前記プリズムアレイ15
を通った光は、集光レンズ16により各分離方向毎に集
光され、それぞれの光検出器17a,17bへと入射す
る。さらにこれら光検出器17a,17bからの出力信
号は、制御装置3に入力され、後記するように、これら
出力信号の差動信号から路面LDの凹凸状態を反映する
空間周波数成分が抽出される。なお鏡19は、各光検出
器17a,17bの受光面上に集光されない光を反射し
て、受光面上に導くためのものである。また図2中、2
0は路面温度を計測するための温度センサ(赤外線放射
温度計により構成される)を示す。
【0036】図5は、乾燥したアスファルトまたはコン
クリート路面(以下「乾燥舗装路面」と総称する)、砂
利路面(土、砂道を含む)、積雪路面の三種類の路面に
ついて、前記反射光測定センサ2からの拡散光の空間周
波数を分析した結果を示す。なおここでは各路面状態に
おける周波数分布の違いが明らかになるように、各分析
結果を車輌の移動速度に相当する空間中心周波数f0
より正規化して示している。
【0037】図示例において、空間中心周波数f0 より
も低帯域における周波数成分の強度に着目すると、それ
ぞれの路面状態の間には明確な差があり、その差は、空
間周波数が低くなるほど大きくなっている。この原理に
基づき、この路面状態判別装置では、所定の低周波数帯
域における周波数成分の強度Dbを前記空間中心周波数
成分f0 の強度Daにより正規化した値(以下これを
「周波数成分強度比Db/Da」という)を、路面状態
を判別するための指標として設定するようにしている。
【0038】さらにこの路面状態判別装置では、各路面
状態についての実測値に基づき、積雪路面と砂利路面と
を識別するためのしきい値T1と、砂利路面と乾燥舗装
路面とを識別するためのしきい値T2とを、それぞれ設
定して制御装置3内のメモリに記憶させておき、算出さ
れた周波数成分強度比Db/Daをこのしきい値T1,
T2と比較して、路面状態が乾燥舗装路面,砂利路面,
積雪路面のいずれであるかを判別する。
【0039】路面状態をさらに詳細に判別するために
は、拡散反射光のみならず、路面LDからの正反射光を
計測する必要がある。特に舗装路の場合、路面が雨など
により濡れているときや凍結状態にあるとき、路面は鏡
面に近い状態となるので、路面からの正反射光量は、乾
燥状態時よりも大幅に増大する。
【0040】図6は、舗装路面における拡散反射率と正
反射率とについて、それぞれの中心周波数成分の強度の
関係を、乾燥,湿潤,凍結,積雪の各路面状態と対応づ
けて示したもので、積雪路面における拡散反射光の中心
周波数成分の強度は他の路面状態よりも大幅に高くなっ
ている。また乾燥,湿潤,凍結の各状態間では、拡散反
射光の中心周波数成分には殆ど差異が見られないが、正
反射光の中心周波数成分強度を比較すると、乾燥路面と
湿潤・凍結路面との間に明確な差異が見られる。なお、
湿潤状態と凍結状態とを判別するには、前記温度センサ
20による路面温度の測定値が用いられる。
【0041】図7は、前記路面状態別装置の電気的構成
を示す。前記制御装置3は、パルス発振回路21,差動
増幅回路22,2個の変換回路23a,23b,判別回
路24,速度フィードバック回路25などから構成され
る。
【0042】前記空間フィルタ光学系9の各光検出器1
7a,17bからの出力信号は、差動増幅回路22に入
力されて差動増幅処理を受けた後、変換回路23a,2
3bに入力される。変換回路23a,23bは、入力さ
れた反射光量の差動増幅信号を空間周波数に変換するた
めのもので、それぞれコムフィルタ26,A/D変換回
路27,メモリ28,高速フーリエ変換回路29(以下
「FFT回路29」と略す)などから構成されている。
【0043】パルス発振回路21は、前記したように、
各光源6,7への駆動パルスを交互に出力している。ま
た第1の変換回路23aには拡散反射用のLED6aへ
の駆動パルスが、第2の変換回路23bには正反射用の
LED7aへの駆動パルスが、それぞれ入力されてお
り、これにより第1の変換回路23aからは拡散反射光
の空間周波数の分析結果が、第2の変換回路23bから
は正反射光の空間周波数の分析結果が、それぞれ出力さ
れる。
【0044】各光源のLED6a,6bは、パルス発振
回路21から前記図4に示した駆動パルスを入力してパ
ルス状の光を照射する。これにより光検出器17a,1
7bからも各駆動パルスに同期した矩形状の信号が出力
されるが、反射光以外の外乱光も同時に入射してくるた
め、その出力信号波形のレベルには、図8に示すような
変動が生じている。
【0045】前記コムフィルタ26は、この外乱光によ
る影響を取り除いて反射光の矩形信号を平滑化するため
のもので、図9に示すように、タイミング発生回路3
5,3個のサンプル・ホールド回路(以下「S/H回
路」と略す)36a,36b,36c,および演算回路
37により構成されている。
【0046】タイミング発生回路35は、前記パルス発
振回路31からの駆動パルスを入力し、パルスの立ち上
がり時点t1,立ち下がり時点t3,およびこれらの中
間時点t2においてタイミング信号を生成する。このタ
イミング信号は、各S/H回路36a,36b,36c
に順次与えられ、図10に示すように、各時点での受光
部からの信号レベルV1,V2,V3がサンプルホール
ドされる。
【0047】演算回路37は、S/H回路36a,36
cからの出力を入力する加算回路38と、S/H回路3
6bからの出力を入力する2倍回路39と、加算回路3
8と2倍回路39とからの出力を入力する減算回路40
とにより、つぎの(3)式の演算処理を実行して出力レ
ベルVを決定する。これにより外乱光によるレベルの変
化が取り除かれ、反射光量を正確に把握することができ
る。
【0048】
【数3】
【0049】図7に戻って、コムフィルタ26を通った
反射光量の波形データは、A/D変換回路27により所
定のサンプリング間隔T0 をもってサンプリングされ、
ディジタル変換される。この変換処理により取り出され
たディジタル量の波形データは、メモリ28に蓄積され
た後、FFT回路29に取り込まれ、高速フーリエ変換
処理が実行される。
【0050】判別回路24は、各変換回路23a,23
bの変換結果から前記空間中心周波数を含む高周波数帯
域の強度Daや低周波数帯域の強度Dbなどを抽出し、
さらにこの抽出結果や前記した路面温度計測用の温度セ
ンサによる計測値を用いて、路面状態の判別処理(詳細
は後述する)を実行する。なおここまでに説明した構成
は、後記する図14,16の構成例においても同様であ
り、以下、各図に共通の符号を付すことにより詳細な説
明を省略する。
【0051】ところで金属部分など正反射率が高い部分
からの反射光が反射光測定センサ2に入射した場合に
は、図11に示すように、正反射光の出力結果は飽和状
態となるが、拡散反射光の成分は、比較的影響を受けず
に抽出される。また光の吸収率が大きい路面の場合、図
12に示すように、拡散反射光の出力は殆どフラットの
状態となるが、正反射率は比較的高くなるので、中心周
波数成分を欠落なく取り出すことができる。
【0052】このように、正,拡散の両反射光は、中心
周波数成分の欠落の影響を同時に受けにくいので、上記
構成例のように、各反射光量毎に速度を検出することに
より、いずれか一方の速度検出値に誤りが生じても、他
方の検出値により車輌の移動速度を正確に計測すること
ができる。また前記図11,12のいずれの場合も、中
心周波数成分の欠落の影響を受けているほうの反射光に
より検出された速度は、実際の車輌の移動速度よりも遅
くなるので、各速度の検出値のうち速い方が、実際の車
輌の移動速度を表すものであると考えられる。
【0053】したがって両反射光を用いて車輌の移動速
度を正確に計測し、前記A/D変換回路のつぎのサンプ
リング間隔T0 を、この計測値の4分の1の長さに決定
するようにすれば、前記FFT回路29による空間周波
数分析の結果において、常に中心周波数成分が分布曲線
上の理想的な位置にくるように制御でき、路面状態を安
定して判別することが可能となる。
【0054】再び図7に戻って、前記速度フィードバッ
ク回路25は、上記の原理に基づき、正,拡散の両反射
光のいずれかにより検出された速度データを変換回路2
3a,23bにフィードバックするためのもので、それ
ぞれ2個のトラッキング・バンドパス・フィルタ30,
31(以下「トラッキングBPF30,31」と略
す),パルスカウント回路32,33,および速度計測
回路34から構成される。
【0055】各トラッキングBPF30,31は、それ
ぞれ前記コムフィルタ26,26を介した正,拡散の各
反射光の波形信号を取り込んで、中心周波数f0 に相当
する周波数成分を抽出する。パルスカウント回路32,
33は、入力された中間周波数成分について、図13に
示すように、その正弦波を基線のレベルを基にパルス変
換するとともに、所定の測定時間tの間に生じたパルス
信号を順次計数し、その計数値を速度計測回路34に出
力する。
【0056】速度計測回路34は、各パルスカウント回
路32,33から出力されたパルス信号の計数値nによ
り前記測定時間t内における車輌の移動距離Lを算出
し、さらにこの距離から車輌の移動速度vを算出する。
いま空間フィルタの1周期を4mmとすると、前記パルス
信号の出力間隔はその半分の周期に相当するから、測定
期間tの間に車輌が進む距離Lは4*n/2となる。し
たがって車輌の移動速度vは、つぎの(4)式により算
出される。
【0057】
【数4】
【0058】上記の速度算出処理は、正,拡散の両反射
光について行われるもので、速度計測回路34は、これ
ら2つの算出値のうち早い方の速度を移動速度の計測値
として採用し、この採用された計測値を各A/D変換回
路27,27およびトラッキングBPF30,31へと
フィードバックする。これにより各A/D変換回路2
7,27におけるサンプリング間隔T0 と、トラッキン
グBPF30,31における遮断周波数の範囲とが決定
され、次の段階の空間周波数分布においても中心周波数
成分を適切な位置で抽出することが可能となる。
【0059】図14は、速度フィードバックにかかる他
の構成例を示す。この図示例の速度フィードバック回路
25は、路面からの拡散反射光を用いて車輌の移動速度
を計測するもので、前記図7の実施例と同様のトラッキ
ングBPF30,2個のパルスカウント回路32a,3
2b,速度計測回路34を構成として含んでいる。
【0060】各パルスカウント回路32a,32bは、
ともにトラッキングBPF30により取り出された拡散
反射光の空間周波数成分について、その波数を示すパル
ス信号を計数するもので、各パルスカウント回路32
a,32bには、それぞれ長さの異なる測定時間TA
B が設定されている。
【0061】前記第1のパルスカウント回路32aに
は、具体的には、車輌の加減速に対応可能な短い測定時
間TA (たとえば1/16ms)が決定されている。この
場合、図15に示すように、拡散反射光から中心周波数
成分が欠落すると、パルスカウント回路32aでは、そ
の欠落時点においての計数処理が不可能となり、誤った
速度を検出してしまう。この誤動作に対応できるよう
に、第2のパルスカウント回路32bには、第1のパル
スカウント回路32aの測定時間TA よりも十分に長い
測定時間TB (たとえば1sec )が設定される。この場
合に検出される速度は、この測定時間TB 内の平均的な
データとなるので、測定時間内の一時点において中心周
波数成分が欠落していても、速度の検出値に生じる誤差
は少なくなり、変換回路23a,23bに適切な速度を
フィードバックすることができる。
【0062】しかしながら、車輌が加速または減速した
場合、測定期間の長い第2のパルスカウント回路32b
では、車輌の速度変化に追従した検出を行うことは不可
能である。この場合、速度計測回路34は、測定期間の
短い第1のパルスカウント回路32aの計数値から求め
た速度を計測値として採用するので、車輌の速度変化に
対応したフィードバック動作を行うことが可能となる。
なお上記の速度フィードバック回路に入力する信号は、
拡散反射光に限らず、正反射光を入力するように構成し
てもよい。
【0063】図16は、速度フィードバックにかかる第
3の構成例を示す。この実施例も、前記図14の実施例
と同様、拡散反射光を用いて車輌の移動速度vを計測す
るもので、速度計測回路34は、前記と同様のパルスカ
ウント回路32を用いて所定の計測時間内における中心
周波数成分の波数から速度を検出する。また同時に速度
計測回路34は、拡散反射光用の変換回路23aのFF
T回路29による中心周波数f0 の抽出結果を前記
(1)(2)式にあてはめて速度を検出し、これら検出
結果のうち速度の速い方を計測値として採用している。
【0064】上記構成の場合、パルスカウント回路32
には、前記図14の実施例と同様、車輌の加減速に対応
可能な短い測定期間TA が設定される。この場合、反射
光から中心周波数成分が欠落すると、速度の検出が不可
能となるが、FFT回路29の処理に要するデータの収
集期間は、この測定期間TA よりもはるかに長くなるた
め、この中心周波数成分の欠落の影響を受けずに速度を
検出することが可能となる。
【0065】図17は、中心周波数成分の欠落のない波
形に対するFFTの処理結果(図中、破線で示す)と、
一部に中心周波数成分の欠落が認められる波形に対する
FFTの処理結果(図中、実線で示す)とを、対応づけ
て示す。このように処理期間中に中心周波数成分の欠落
部分が含まれる場合、その欠落分は中心周波数の成分強
度に反映されるだけで、速度の検出には大きな影響を及
ぼさない。
【0066】しかしながら車輌の加減速などにより前記
A/D変換回路27のサンプリング間隔T0 が車輌の移
動速度に対応しなくなると、FFT回路29による速度
検出値は誤ったものとなる。この場合には、速度計測回
路34は前記パルスカウント回路32からの計数値を用
いて車輌の速度変化を反映した移動速度vを検出するこ
とにより、FFT回路29側の検出値を正常化するよう
なフィードバック処理を行う。これによりFFT回路2
9による周波数分析結果における中心周波数の抽出位置
は理想的な状態に保たれ、路面状態の判別処理の安定化
が実現する。
【0067】図18は、前記判別回路17による路面状
態の判別処理の手順を示す。なお同図において、TH
1,TH2,TH3,THc ,THd1,THd2,THe
は、路面状態を判別するためのしきい値を示す(このう
ちTH1,TH2は前記した拡散反射光の周波数成分強
度比と比較するためのものである)。
【0068】まず最初のステップ1では、温度センサ1
9により計測された路面温度Deがしきい値THe と比
較される。このしきい値THe は、水分の凍結温度であ
る0°C付近に設定されるもので、前記温度Deがしき
い値THe を上回る場合には、路面が凍結している可能
性はないと判断され、ステップ2以降の処理へと移行す
る。
【0069】ステップ2および3では、拡散反射光につ
いて、前記周波数成分強度比Db/Daとしきい値TH
1,TH2との比較が行われる。この場合、前記図5に
より説明した原理により、周波数成分強度比Db/Da
がしきい値TH1を上回る場合には、走行路面は積雪路
面であると判断され(ステップ5)、周波数成分強度比
Db/Daがしきい値TH2とTH1との間にある場合
には、走行路は砂利路面であると判断される(ステップ
6)。
【0070】一方、周波数成分強度比Db/Daがしき
い値TH2以下である場合には、路面は舗装路面である
と判断される。この場合には、つぎのステップ4で、
正,拡散の両反射光について、それぞれ空間中心周波数
を中心とする周波数帯域に含まれる成分の強度Da,D
fが取り出され、これら強度の比率Df/Da(以下こ
れを「反射光比Df/Da」という)としきい値THd1
との比較が行われる。
【0071】前記したように、舗装路が濡れている場合
には路面は鏡面に近い状態になるので、正反射光量が増
大し、これに伴い前記反射光比Df/Daの値が増大す
る。前記しきい値THd1は、路面が湿潤状態にある場合
の反射光比Df/Daと乾燥状態にある場合の反射光比
Df/Daとの中間レベルに設定されており、算出され
た反射光比Df/Daがこのしきい値THd1を上回った
場合には、路面は湿潤路面であると判断される(ステッ
プ8)。他方、反射光比Df/Daがしきい値THd1
下である場合には、走行路は乾燥路面であると判断され
る(ステップ7)。
【0072】路面温度Deが前記しきい値THe 以下で
ある場合には、ステップ9へと移行して、前記周波数成
分強度比Db/Daが所定のしきい値TH3と比較され
る。この結果、周波数成分強度比Db/Daがしきい値
TH3を上回った場合には、路面は積雪路面または砂利
路面であると認識され、さらにつぎのステップ10でい
ずれの路面状態であるかの判別が行われる。
【0073】このステップ10は、拡散反射光の反射光
率Rv(路面LDへの投光量に対する反射光量の比率)
を所定のしきい値THc と比較するもので、この拡散反
射光率Rvがしきい値THc を上回った場合には、路面
は積雪面であると判断され(ステップ5)、拡散反射光
率がしきい値THc 以下の場合には、路面は砂利路面で
あると判断される(ステップ6)。
【0074】前記ステップ9で、周波数成分強度比Db
/Daがしきい値TH3以下であった場合には路面は舗
装路面であると判断され、さらにステップ11で前記し
た反射光比Df/Daとしきい値THd2との比較を行う
ことにより、その路面状態の詳細な判別が行われる。凍
結した路面は鏡面に近い状態となるので、正反射光量が
大幅に増大し、その結果反射光比Df/Daが大きくな
る。したがって反射光比Df/Daがしきい値THd2
上回ったときには、路面は凍結していると判断され(ス
テップ12)、反射光比Df/Daがしきい値THd2
下である場合には、路面は乾燥していると判断される
(ステップ7)。
【0075】このように、路上を走行しながら所定位置
における正反射光および拡散反射光の空間周波数を分析
し、さらに路面温度をチェックすることにより、湿潤路
面,乾燥路面,砂利路面,積雪路面,凍結路面という5
種類の路面状態を判別することが可能となる。
【0076】なお、この実施例では、凍結路面や積雪路
面など、路面状態が危険な状態であることが判別された
とき、運転者に警告情報を出力するようにしているが、
これに限らず、前記制御装置の機能をABS(アンチロ
ックブレーキシステム)用のECUに導入し、路面状態
に応じた適切なブレーキ制御を行うように構成してもよ
い。またこの車輌に通信装置を配備して、路面状態の判
別結果を道路の管理センターなどに送信し、道路の各位
置における路面状態を一元管理するシステムを構成する
ことも可能である。
【0077】
【発明の効果】この発明では上記のごとく、路面からの
反射光を所定の間隔でサンプリングして得られる空間周
波数分布より、車輌の移動速度に相当する中心周波数成
分と路面状態を反映する低周波成分とを抽出して路面状
態を判別する装置において、前記反射光から中心周波数
成分が欠落した場合、その欠落の影響を受けない速度検
出手段による検出値を用いて反射光のサンプリング間隔
を決定するようにしたので、常に車輌の移動速度に応じ
たサンプリング間隔を設定して、路面状態の判別に必要
な空間周波数成分を的確に抽出でき、路面状態を安定し
て判別することができる。
【0078】請求項2の発明では、少なくとも路面から
の正反射光,拡散反射光それぞれに含まれる空間周波数
成分を用いて車輌の移動速度を計測するので、いずれか
一方の反射光において中心周波数成分が欠落していて
も、他方の反射光を用いて正確な速度を計測することが
できる。
【0079】請求項3の発明では、少なくとも、測定時
間の短い第1の速度検出手段と、この測定時間よりも十
分に長い測定時間が設定された第2の速度検出手段とを
用いて車輌の移動速度を計測するので、車輌の加減速に
も反射光からの中心周波数成分の欠落にも対応すること
が可能となる。
【0080】請求項4の発明では、少なくとも、反射光
に含まれる中心周波数成分の波数を用いる第1の速度検
出手段と、反射光に離散的フーリエ変換を施す第2の速
度検出手段とを用いて車輌の移動速度を計測するので、
車輌の加減速にも反射光からの中心周波数成分の欠落に
も対応することが可能となる。
【0081】請求項5の発明では、前記中心周波数成分
の波数を用いる第1の速度検出手段の測定時間を短く設
定し、離散的フーリエ変換を用いる第2の速度検出手段
の測定時間を長く設定するので、車輌の加減速と反射光
からの中心周波数成分の欠落との両方に、確実に対応す
ることが可能となる。
【0082】請求項6の発明では、複数の速度検出手段
のうち最も早い検出速度を計測値として採用するので、
中心周波数成分の欠落の影響を受けにくい計測値を得
て、反射光のサンプリング間隔の決定を高精度で行うこ
とができる。
【0083】請求項7の発明では、上記の路面状態判別
装置を車輌に搭載するので、車輌を走行させながら路面
状態を安定して判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる路面状態判別装置を搭載した
車輌を示す説明図である。
【図2】反射光測定センサの詳細な構成を示す斜視図で
ある。
【図3】反射光測定センサの各光学系の位置関係を示す
説明図である。
【図4】各投光部への駆動パルスの出力タイミングを示
すタイミングチャートである。
【図5】各路面状態毎の拡散反射光の空間周波数特性を
示す説明図である。
【図6】拡散反射光,正反射光の中心周波数成分の強度
の関係を路面状態の種毎に対応づけて示す説明図であ
る。
【図7】路面状態判別装置の電気的構成例を示すブロッ
ク図である。
【図8】光検出器からの出力信号の状態を示す説明図で
ある。
【図9】図7のコムフィルタの詳細な構成を示すブロッ
ク図である。
【図10】図8の出力信号に対する処理方法を示す説明
図である。
【図11】路面からの正反射光と拡散反射光との関係を
示す説明図である。
【図12】路面からの正反射光と拡散反射光との関係を
示す説明図である。
【図13】図7のパルスカウント回路における計数処理
方法を示す説明図である。
【図14】路面状態判別装置の他の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図15】図14の各パルスカウント回路の測定時間と
反射光からの中間周波数成分の欠落との関係を示すタイ
ミングチャートである。
【図16】路面状態判別装置の他の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図17】反射光からの中心周波数の欠落がFFT処理
に及ぼす影響を示す説明図である。
【図18】路面判別の手順を示すフローチャートであ
る。
【図19】空間フィルタを用いた光処理方法を示す説明
図である。
【図20】空間フィルタを介した反射光の出力信号を示
す説明図である。
【図21】空間フィルタからの出力信号に対するサンプ
リング処理を示す説明図である。
【図22】FFTを用いて得られる空間周波数分布曲線
を示す説明図である。
【図23】中心周波数の周期とサンプリング周期との関
係を示す説明図である。
【図24】中心周波数の周期とサンプリング周期との関
係を示す説明図である。
【図25】反射光からの空間周波数の欠落例を示す説明
図である。
【図26】反射光からの空間周波数の欠落例を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 路面状態判別装置 2 反射光測定センサ 3 制御装置 23 変換回路 24 判別回路 25 速度フィードバック回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する車輌から路面に向かって光を照
    射する投光手段と、 路面からの反射光を受光して、その反射光を所定の間隔
    でサンプリングするサンプリング手段と、 サンプリングされた反射光の空間周波数分布より車輌の
    移動速度に該当する中心周波数成分と路面状態を反映す
    る所定の低周波数成分とを抽出する抽出手段と、 前記抽出手段により抽出された各周波数成分の強度比に
    基づき路面状態を判別する判別手段とを備えて成る路面
    状態判別装置において、 前記反射光からの中心周波数成分の欠落の影響を同時に
    受けない複数の速度検出手段を用いて車輌の移動速度を
    計測する速度計測手段と、 前記速度計測手段による計測値に基づき前記サンプリン
    グ手段の反射光のサンプリング間隔を決定するサンプリ
    ング間隔決定手段とを備えて成る路面状態判別装置。
  2. 【請求項2】 前記速度計測手段は、少なくとも、路面
    からの正反射光に含まれる空間周波数成分を用いて車輌
    の移動速度を検出する第1の速度検出手段と、路面から
    の拡散反射光に含まれる空間周波数成分を用いて車輌の
    移動速度を検出する第2の速度検出手段とを有する請求
    項1に記載された路面状態判別装置。
  3. 【請求項3】 前記速度計測手段は、少なくとも、測定
    時間の短い第1の速度検出手段と、この第1の速度検出
    手段よりも十分に測定時間が長い第2の速度検出手段と
    を有する請求項1に記載された路面状態判別装置。
  4. 【請求項4】 前記速度計測手段は、少なくとも、前記
    反射光に含まれる中心周波数成分の波数を所定の期間内
    計数して車輌の移動速度を検出する第1の速度検出手段
    と、前記反射光に離散的フーリエ変換を施した結果を用
    いて車輌の移動速度を検出する第2の速度検出手段とを
    有する請求項1に記載された路面状態判別装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の測定手段には、第1の測定手
    段の測定時間よりも十分に長い測定時間が設定されて成
    る請求項4に記載された路面状態判別装置。
  6. 【請求項6】 前記速度計測手段は、前記複数の速度検
    出手段により検出された移動速度のうち最も速い速度を
    前記車輌の移動速度として決定する請求項1に記載され
    た路面状態判別装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載された路
    面状態判別装置が搭載されて成る車輌。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2897938A1 (fr) * 2006-02-24 2007-08-31 Peugeot Citroen Automobiles Sa Procede d'estimation de l'adherence d'une surface
JP2013079937A (ja) * 2011-09-30 2013-05-02 Honda Research Inst Europe Gmbh 路面分析
CN112204452A (zh) * 2018-06-15 2021-01-08 大陆汽车有限责任公司 用于生成具有干扰光抑制的虚像的设备
WO2021172478A1 (ja) * 2020-02-26 2021-09-02 株式会社小糸製作所 センサ、自動車および周囲環境のセンシング方法

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