JPH09318766A - 凍結検知システム - Google Patents

凍結検知システム

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Publication number
JPH09318766A
JPH09318766A JP13200896A JP13200896A JPH09318766A JP H09318766 A JPH09318766 A JP H09318766A JP 13200896 A JP13200896 A JP 13200896A JP 13200896 A JP13200896 A JP 13200896A JP H09318766 A JPH09318766 A JP H09318766A
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JP
Japan
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light
road surface
ice
water
semiconductor laser
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JP13200896A
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English (en)
Inventor
Hisafumi Matsumoto
寿文 松本
Tadashi Shimazu
正 嶋津
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、半導体レーザのように波長帯域の狭
い光源を採用し、水と氷の吸収ピークの特定波長の反射
光量を比較する構成として、氷と水の弁別精度を向上さ
せ、氷と水の正確な判定を可能にした凍結検知システム
を提供することを課題とする。 【解決手段】水にも氷にも吸収され難い波長である
「0.905μm」の半導体レーザ1と、水に吸収され
易く、氷に吸収され難い波長である「1.42μm」の
半導体レーザ2と、水に吸収され難く、氷に吸収され易
い波長である「1.55μm」の半導体レーザ3とを組
み合わせ、パーソナルコンピュータ(PC)19によっ
てオン/オフ制御することにより、乾燥状態、積雪状
態、湿潤状態、凍結状態を明確に弁別することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車等の
車両通行道路を対象とした路面自動融雪システムの稼働
制御等に適用される凍結検知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車通行道路等に於ける従来の路面凍
結、積雪検知技術を図4乃至図7を参照して説明する。
図4に於いて、道路5の路肩に立設された支柱6より支
持腕7が延出し、支柱6の上部に投光器23が取付けら
れ、支持腕7に赤外光用受光器24、及び可視光用受光
器25が取付けられている。
【0003】投光器23は路面を照射するもので、路面
上の適当な箇所、たとえば道路の幅方向の中心に適当な
入射角で指向するように配置されている。入射角の大小
は後述する路面状態の判定に影響を及ぼすことはない。
投光器23の光源としては、例えば発光スペクトル中に
可視光のみならず近赤外光を含む水銀ランプが好まし
い。
【0004】光源からの光は適当な光学系により集光さ
れ路面に向けて投光される。受光器24,25は投光器
23から投射された路面反射光のうち乱反射光を受光し
電気信号に変換するものである。
【0005】受光器24は路面からの乱反射光のうち近
赤外線光を受光するものであり、受光素子としては硫化
鉛(PbS)やセレン化鉛(PbSe)などが好まし
く、この受光素子の受光面前面に波長約1.4〜2.5
(μm)の範囲の赤外光を透過させる赤外線透過フィル
タが設けられている。
【0006】受光器25は路面からの乱反射光のうち、
可視光を受光するものであり、受光素子としては、フォ
ト・ダイオードやフォト・トランジスタなどが好まし
く、この受光素子の受光面前面に可視光のみを透過させ
るフィルタが設けられている。
【0007】図6に於いて、受光器24から出力される
赤外光の反射光信号は増幅器26で適当なレベルまで増
幅されたのち、低域通過フィルタ28に送られ、外乱ノ
イズが除去される。
【0008】フィルタ28の出力は比較器30,31に
入力する。受光器25から出力される可視光の反射光信
号もまた同じように増幅器27で増幅されたのち、低域
通過フィルタ29を通って比較器32に送られる。必要
ならば投光器23の光源を適当な周波数で変調して、各
反射光信号を増幅26,27の後段で復調するとよい。
【0009】ところで、雪の表面は可視光に対して光反
射率が100%近い拡散面を示すが、光の波長が長くな
るにつれて水分による吸収のため反射率は減少してゆ
く。図5に示す特性の実線は、波長を変えた場合、硫酸
バリウムの反射率に対する雪面の相対的な反射率特性曲
線を示すものである。
【0010】このグラフは反射角が異なっても同じ傾向
を示す。雪面の反射率が赤外光領域で激減するのは水分
による吸収に帰因するから、水分を含む路面(湿潤)で
の反射率も同じように赤外光領域できわめて小さな値を
示す。
【0011】ところが水分が凍結して氷になると、水分
による吸収帯が生じなくなり、図5に破線で示すよう
に、反射率は水や雪の場合よりも大きな値となる。氷と
水及び雪との反射率の相違は波長が1.4(μm)以上
の波長領域で明確になっている。
【0012】路面が乾燥している場合(乾燥)、路面が
濡れている場合(湿潤)、路面に積雪がある場合、およ
び路面の水分が凍結している場合の4つの路面状態に対
して、低域通過フィルタ28,29の出力信号のレベル
を測定した結果の1例、およびこの結果に基づいて出力
レベルの大きさの順に並べた様子が第1表に示されてい
る。ここで、赤外光の反射光信号は、波長1.4〜2.
5(μm)についての平均値である。
【0013】
【表1】
【0014】上述のように、赤外光は水分によって吸収
されるから積雪および湿潤状態では反射光量は少なくな
っている。赤外光に於ける積雪状態の中には、雪と泥と
水とが混在する状態(以下スノージャムという)および
雪の表面に埃などが付着している状態(以下黒い雪とい
う)が含まれている。
【0015】凍結状態では赤外光は吸収されないから積
雪や湿潤状態よりも大きな値を示す。また乾燥状態では
路面は拡散面となるのでフィルタ28の出力レベルは比
較的大きくなっている。
【0016】可視光に対しては、路面に積雪があると雪
による反射光率が100%近い拡散面ができるのでフィ
ルタ29の出力レベルは非常に大きな値を示す。可視光
に於ける積雪状態は白く見える雪のみを指し、スノージ
ャムや黒い雪は含まれていない。
【0017】これに対し路面がぬれている湿潤状態では
路面は正反射光成分は増加するが、乱反射光成分は減少
するのでフィルタ29の出力レベルは低い値である。乾
燥路面は光反射率の低い拡散面であるから積雪と湿潤の
中間の値となっている。
【0018】スノージャムや黒い雪の状態の乱反射光量
はこの乾燥状態とほぼ同じレベルである。また、凍結状
態には鏡面化した状態や、凹凸の多い状態などが含ま
れ、乱反射光量が各状態に応じて変化することが多いの
で表1には示されていないが、概ね乾燥状態と同程度の
レベルとなる。
【0019】比較器30の弁別レベルA1は、凍結状態
に於けるフィルタ28の出力レベルと積雪または湿潤状
態に於ける同出力レベルとの間に設定されており、同出
力レベルがこの弁別レベルA1を超えている場合に比較
器30から出力信号「1」が発生する。
【0020】また、比較器31の弁別レベルA2は、乾
燥状態に於けるフィルタ28の出力レベルと凍結状態に
於ける同出力レベルとの間に設定されており、同出力レ
ベルが、この弁別レベルA2未満の場合に、比較器31
から出力信号「1」が発生する。
【0021】したがって、赤外光の反射光信号からの情
報によると、(比較器30の出力、比較器31の出力)
が(1,0)であれば乾燥状態、(1,1)であれば凍
結状態、(0,1)であれば積雪または湿潤状態という
ことになる。
【0022】同じように、比較器32の弁別レベルB
は、乾燥状態に於けるフィルタ29の出力レベルと湿潤
状態に於ける同出力レベルとの間に設定されており、同
出力レベルがこの弁別レベルBを超えている場合に、比
較器32から出力信号「1」が発生する。
【0023】したがって、可視光の反射光信号からの情
報によると、比較器32の出力が、(1)であれば積雪
または乾燥状態、(0)であれば湿潤状態ということに
なる。このような結果もまた第1表に示されている。
【0024】比較器30,31,32の出力はマイクロ
プロセッサ33に送られる。マイクロプロセッサ33で
は、赤外光からの情報による路面状態の判定結果と、可
視光からの情報による路面状態の判定結果にもとづいて
最終的な路面状態の判定が行なわれ、路面状態は、乾
燥、凍結、湿潤および積雪の4種類に分類される。マイ
クロプロセッサ33による最終的な判断は表2の組合わ
せに基づいて行なわれる。
【0025】
【表2】
【0026】表2の組合わせは1例であり、比較器3
0,31,32の弁別レベルA1,A2,A3の値を変
えることにより、第2表の組合わせも変更される場合も
ある。たとえば、弁別レベルBを積雪状態に於けるフィ
ルタ29の出力レベルと乾燥状態に於ける同出力レベル
との間に設定してもよいし、比較器32に加えてもう一
つの比較器を設けフィルタ29の出力を2つの弁別レベ
ルで積雪、乾燥及び湿潤の3状態に分けることもでき
る。また表2に於いて、嵌挿と湿潤および凍結と湿潤の
組合わせをエラーとしてもよい。
【0027】上述のように赤外光の反射光信号にもとづ
く判断のうち、積雪または湿潤状態の中には、スノージ
ャム及び黒い雪の状態が含まれているので、スノージャ
ムおよび黒い雪の状態であっても白い雪と同じように積
雪と判定することができる。
【0028】道路5上を車両が走行するから投光器3の
照射領域からの反射光は車両が照射領域を通過する毎に
遮光される。一般に、車両の照射領域の通過時間は短
く、反射光が遮光されていない時間の方がこれよりも長
い。
【0029】そこで、車両の通過による遮光時間よりも
長い最低検知時間を定め、比較器30,31,32の出
力がこの最低検知時間の間、変化しない場合に、その出
力を正規の信号としてマイクロプロセッサ33に取り込
むようにすることが好ましい。
【0030】図7は上述のマイクロプロセッサと同じ処
理を行なう回路を示している。比較器30,31,32
の出力はレジスタ34に送られる。タイマ35には上述
の最低検知時間が設定されており、比較器30,31,
32の出力がこの最低検知時間の間、変化しないとき
に、レジスタ34に一時的に記憶される。
【0031】レジスタ34に記憶された信号はデコーダ
36に送られる。比較器30,31,32の組合わせは
8通りあり、そのうち2通りの組合わせはあり得ないも
のとする。
【0032】デコーダ36は上記6通りの組合わせ結果
の信号を出力し、OR(論理和)回路37に送る。OR
回路37はこの6通りの信号から表2と同じ組合わせに
より、乾燥、凍結、湿潤、及び積雪の4種類の信号を作
り出す。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】しかし上述した従来技
術での最も大きな問題点は、氷になると水分による吸収
帯が生じなくなると言う考え方にあり、例え水が凍結し
て氷になったとしても、H2 Oの分子振動に伴う吸収帯
は存在しており、見かけ上、水面に対して氷面の反射で
近赤外線の吸収帯が生じなくなるのは、あくまでも表面
及び内部の凹凸状態、つまり形状変化による反射光の散
乱条件の変化が生じたためであり、表面形状及び内部形
状が同一の状態で水が凍結して氷になったとしてもH2
Oの分子振動に伴う吸収帯は存在している。
【0034】よって上述した従来技術のように、あらか
じめ設定された基準レベルと近赤外光の反射光量との比
較では、例えば水と氷の区別が目視できない条件のよう
に汚れの少ない氷では凍結を正確に判定できない条件が
生じる。
【0035】このように従来の路面凍結、積雪検知技術
に於いては、水と氷の正確な判別が行なえず、外乱に対
して信頼性の高い凍結検知が行なえないという問題があ
った。
【0036】本発明は上記実情に鑑みなされたもので、
半導体レーザのように波長帯域の狭い光源を採用し、水
と氷の吸収ピークの特定波長の反射光量を比較する構成
として、氷と水の弁別精度を向上させ、氷と水の正確な
判定を可能にして、全体光量の変化等、外乱に対して信
頼性の高い凍結検知が可能な凍結検知システムを提供す
ることを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述した従来
技術の課題を解決するための手段として以下に示す構成
の凍結検知システムを採用した。 1.道路表面に、水の吸収ピーク付近の赤外光を照射す
る赤外線の光源1(第1の光源)と、氷の吸収ピーク付
近の赤外光を照射する赤外線の光源2(第2の光源)
と、前記赤外線の光源1と、赤外線の光源2の道路表面
からの反射光を検知する赤外線センサと、前記赤外線セ
ンサの出力から、前記赤外線の光源1の道路表面からの
反射光量と、前記赤外線の光源2の道路表面からの反射
光量とを比較する信号処理部とから構成されることを特
徴とする。
【0038】2.上記凍結検知システムに於いて、上記
赤外線の光源1の波長領域が0.96〜1.02μm、
1.15〜1.23μm、1.35〜1.6μm、1.
88〜2.0μmの範囲であり、上記赤外線の光源2の
波長領域が1.02〜1.08μm、1.23〜1.3
3μm、1.45〜1.7μm、1.9〜2.2μmの
範囲である。
【0039】3.上記凍結検知システムに於いて、上記
赤外線の波長領域に加えて、0.4〜0.92μmの波
長の路面から反射光信号を計測し、前記0.4〜0.9
2μmの波長の光の路面からの反射光量と、上記赤外線
の光源1の道路表面からの反射光量と、上記赤外線の光
源2の道路表面からの反射光量とを比較することによ
り、少なくとも乾燥状態、湿潤状態、積雪状態を検知す
る。
【0040】
【作用】水が凍結して氷になった場合、近赤外線領域に
ある水の吸収帯は、氷の吸収帯に変わる。上記した本発
明の構成要件をなす赤外線の光源1は、水に強く吸収さ
れる波長範囲であり、これに対し赤外線の光源2は氷に
強く吸収される波長範囲である。このため、それぞれの
光源の反射光量を比較すると、水に対する反射光量では
[赤外線の光源1<赤外線の光源2]となり、氷に対す
る反射光量では[赤外線の光源1>赤外線の光源2]の
関係が必ず成り立ち、従って水と氷の判別が正確にでき
る。
【0041】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の一実
施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態による凍
結検知システムの基本構成図、図2は本発明の一実施形
態による凍結検知システムの要部の構成を示すブロック
図である。
【0042】図1に於いて、1,2,3、及び4はそれ
ぞれ支持腕7に取り付けられるもので、1,2,3はそ
れぞれた固有の波長領域をもつ光源となる半導体レー
ザ、4は半導体レーザ1,2,3の路面からの反射光を
受光する受光素子である。5は監視の対象となる道路、
6は道路5の路肩に立設された支柱、7は支柱6の上端
付近から道路5の幅方向に延出して設けられた支持腕で
ある。
【0043】道路5の路肩に設けられた支柱6の上端付
近から道路5の幅方向に延出された支持腕7には、第1
乃至第3の半導体レーザ1,2,3と、この第1乃至第
3の半導体レーザ1,2,3の路面からの反射光を受け
る受光素子4とがそれぞれ所定の照射角、入射角をもっ
て取付けられている。
【0044】受光素子4の前には集光用レンズ16が取
付けられている。また、気温センサ15により道路5の
環境気温を測定し、3℃以上では凍結検知を行なわない
ようにしている。
【0045】半導体レーザ1,2,3は、路面状態信号
を収集するために路面に向けて参照光を照射するもので
あり、路面上の適当な箇所、例えば道路の幅方向の中心
等に入射するように配置されている。
【0046】半導体レーザ1は、水にも氷にも吸収され
難い波長である「0.905μm」の半導体レーザを選
択する。半導体レーザ1からの光は、コリメート用レン
ズ8によってコリメートされ、路面に向けて投光され
る。尚、半導体レーザ1は変調回路12と半導体レーザ
駆動回路11により特定の周波数に変調された出力で駆
動される。
【0047】半導体レーザ1のオン/オフ(ON/OF
F)は、パーソナルコンピュータ(PC)19とインタ
フェース18との組み合わせで制御される。受光素子4
は、半導体レーザ1から投射された光の路面反射光を受
光し、電気信号に変換する。
【0048】信号増幅回路14は、変調回路12の周波
数と同期した増幅を行ない、外乱光の影響を除去してい
る。半導体レーザ2は、水に吸収され易く、氷に吸収さ
れ難い波長である「1.42μm」の半導体レーザを選
択する。
【0049】半導体レーザ2からの光は、コリメート用
レンズ9によってコリメートされ、路面に向けて投光さ
れる。尚、半導体レーザ2は変調回路12と半導体レー
ザ駆動回路11により特定の周波数に変調された出力で
駆動される。
【0050】半導体レーザ2のオン/オフは、パーソナ
ルコンピュータ(PC)19とインタフェース18との
組み合わせで制御される。受光素子4は、半導体レーザ
2から投射された光の路面反射光を受光し、電気信号に
変換する。信号増幅回路14では、変調回路12の周波
数と同期した増幅を行ない、外乱光の影響を除去してい
る。
【0051】半導体レーザ3は、水に吸収され難く、氷
に吸収され易い波長である「1.55μm」の半導体レ
ーザを選択する。半導体レーザ3からの光は、コリメー
ト用レンズ10によってコリメートされ、路面に向けて
投光される。尚、半導体レーザ3は変調回路12と半導
体レーザ駆動回路11により特定の周波数に変調された
出力で駆動される。
【0052】半導体レーザ3のオン/オフは、パーソナ
ルコンピュータ(PC)19とインタフェース18との
組み合わせで制御される。受光素子4は、半導体レーザ
3から投射された光の路面反射光を受光し、電気信号に
変換する。
【0053】受光素子4は「0.905〜1.55μ
m」の感度を有するGeフォトダイオード等が適してい
る。また、道路表面に車両が存在する場合には計測エラ
ーとなってしまうため、この対策として、受光素子4に
入射光の1次元の位置検出が可能な1次元PSD(Posi
tion Sensitive Device )型を採用し、図1のようにに
角度をもたせて路面からの反射光を計測し、受光素子4
上で反射光が集光されるポイントを求め、三角測量の原
理で反射面の高さを計測してやる。
【0054】つまり、車両がある場合には反射面高さが
高くなるため、反射面の位置検出を受光素子4と位置検
出回路13によって達成することにより、車両の有無を
判別することができる。
【0055】先に述べたように、半導体レーザ1,2,
3のオン/オフはパーソナルコンピュータ(PC)19
によって制御され、順番に路面への照射を実施する。こ
こでは、各半導体レーザ1,2,3の駆動に同期させて
受光素子4からの信号を処理することにより、1台の受
光素子で3台の半導体レーザ1,2,3の反射光量を計
測している。
【0056】図3に近赤外線領域に於ける水と氷の反射
光特性を示す。この図3から判るように、水の吸収20
に対しての氷の吸収21は波長長側に僅かにシフトして
いる。
【0057】半導体レーザ3の発振波長である「1.5
5μm」では氷の吸収が強く、水の吸収は弱いことは明
らかである。また、半導体レーザ2の発振波長である
「1.42μm」では、水の吸収は強いが、氷の吸収は
弱くなることがわかる。
【0058】これより、[半導体レーザ2の路面からの
反射光信号>半導体レーザ3の路面からの反射光信号]
の条件であれば、路面表面は氷であり、[半導体レーザ
2の路面からの反射光信号<半導体レーザ3の路面から
の反射光信号]の条件であれば、路面表面は水であると
判別できる。
【0059】路面表面が雪の場合でも、雪は氷と空気と
の複合体であるため、[半導体レーザ2の路面からの反
射光信号>半導体レーザ3の路面からの反射光信号]の
関係が成り立つ。
【0060】乾燥状態と積雪状態とを区別するには、水
にも氷にも吸収され難い半導体レーザ1の出力を参考に
すればよい。つまり、積雪によって表面の乱反射が増加
すれば、水及び氷の吸収の影響を受け難い波長である半
導体レーザ1の路面からの反射光強度も増加する。
【0061】以上のように、半導体レーザ1,2,3を
組み合わせることにより、乾燥状態、積雪状態、湿潤状
態、凍結状態を弁別することができる。表3に各出力と
路面状態との関係を示す。例え雪及び水が汚れていて
も、全体の信号レベルは変動するが、表3の大小関係は
維持される。
【0062】
【表3】
【0063】上記したように本発明の実施形態によれ
ば、水が凍結して氷になった場合、近赤外線領域にある
水の吸収帯は、氷の吸収帯に変わることから、水にも氷
にも吸収され難い波長である「0.905μm」の半導
体レーザ1と、水に吸収され易く、氷に吸収され難い波
長である「1.42μm」の半導体レーザ2と、水に吸
収され難く、氷に吸収され易い波長である「1.55μ
m」の半導体レーザ3とを組み合わせ、パーソナルコン
ピュータ(PC)19によってオン/オフ制御すること
により、乾燥状態、積雪状態、湿潤状態、凍結状態を明
確に弁別することができる。
【0064】
【発明の効果】以上詳記したように本発明の凍結検知シ
ステムによれば、半導体レーザのように波長帯域の狭い
光源を採用し、水と氷の吸収ピークの特定波長の反射光
量を比較することにより、氷と水を完全に弁別すること
ができる。このように2種類の光の大小比較で弁別する
ことから、全体光量の変化等、外乱に対して信頼性の高
い凍結検知が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るシステムの基本構成を
示す図。
【図2】本発明の実施形態に係るシステムの要部の構成
を示すブロック図。
【図3】本発明の実施形態に係る水と氷の反射率特性を
示す図。
【図4】従来技術によるシステムの基本構成を示す図。
【図5】従来技術による水と雪の反射率特性を示す図。
【図6】従来技術によるシステムの構成を示すブロック
図。
【図7】従来技術によるシステムの処理回路構成図。
【符号の説明】
1…半導体レーザ(0.905μm)、 2…半導体レーザ(1.42μm)、 3…半導体レーザ(1.55μm)、 4…受光素子(1次元Position Senseitive Device型G
e素子)、 5…道路、 6…支柱、 7…支持腕、 8…コリメート用レンズ、 9…コリメート用レンズ、 10…コリメート用レンズ、 11…半導体レーザ駆動回路、 12…変調回路、 13…位置検出回路、 14…信号増幅回路、 15…気温センサ、 16…集光用レンズ、 18…インタフェース、 19…パーソナルコンピュータ(PC)、 20…水の吸収特性、 21…氷の吸収特性。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路表面に、水の吸収ピーク付近の赤外
    光を照射する第1の光源、及び氷の吸収ピーク付近の赤
    外光を照射する第2の光源と、 前記第1,第2の光源の道路表面からの反射光を検知す
    る赤外線センサと、 前記赤外線センサで検知した、前記第1の光源の道路表
    面からの反射光量と前記第2の光源の道路表面からの反
    射光量とを比較する信号処理部とを具備してなることを
    特徴とする凍結検知システム。
  2. 【請求項2】 第1の光源の波長領域が0.96〜1.
    02μm、1.15〜1.23μm、1.35〜1.6
    μm、1.88〜2.0μmの範囲であり、第2の光源
    の波長領域が1.02〜1.08μm、1.23〜1.
    33μm、1.45〜1.7μm、1.9〜2.2μm
    の範囲にある請求項1記載の凍結検知システム。
  3. 【請求項3】 0.4〜0.92μmの波長の路面から
    反射光信号を計測し、前記0.4〜0.92μmの波長
    の光の路面からの反射光量と、第1の光源の道路表面か
    らの反射光量と、第2の光源の道路表面からの反射光量
    とを比較することにより、少なくとも乾燥状態、湿潤状
    態、積雪状態を検知する請求項1又は2記載の凍結検知
    システム。
  4. 【請求項4】 赤外線センサにPSD(Position Sensi
    tive Device )型を用い、道路表面からの反射光の焦点
    位置を検知することにより、道路上の車両の有無を検知
    する請求項1又は2記載の凍結検知システム。
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