JPH10103134A - エンジンの制御装置および触媒温度設定装置 - Google Patents

エンジンの制御装置および触媒温度設定装置

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JPH10103134A
JPH10103134A JP8277349A JP27734996A JPH10103134A JP H10103134 A JPH10103134 A JP H10103134A JP 8277349 A JP8277349 A JP 8277349A JP 27734996 A JP27734996 A JP 27734996A JP H10103134 A JPH10103134 A JP H10103134A
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JP
Japan
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temperature
catalyst temperature
exhaust gas
catalyst
gas temperature
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Application number
JP8277349A
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English (en)
Inventor
Eiji Nishimura
栄持 西村
Mitsuo Hitomi
光夫 人見
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】実排気ガス温に基づいて触媒温度(キャタ温)
を設定(実験的に求める実測設定と演算により推定する
推測設定の双方を含む)し、この設定触媒温度と予め設
定された目標触媒温度との偏差に基づいて設定触媒温度
が目標触媒温度に収束するようにフィードバック制御す
ることで、触媒コンバータの信頼性を確保できるのは勿
論のこと、従来の如き空燃比のハンチングを防止して、
制御の安定性を確保することができるエンジンの制御装
置の提供を目的とする。 【解決手段】実排気ガス温TEXを検出する検出手段を備
えたエンジンの制御装置であって、上記実排気ガス温T
EXに基づいて触媒温度CT(0) を予め求めた実測設定も
しくは推測設定する触媒温度設定手段39と、上記設定
触媒温度CT(0) と予め設定された目標触媒温度TTと
の偏差に基づいて設定触媒温度CT(0) が目標触媒温度
TTに収束するようフィードバック制御する触媒温度フ
ィードバック制御手段38とを備えたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば実排気ガ
ス温を検出する検出手段としての排ガス温センサを備え
たようなエンジンの制御装置および触媒温度設定装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、排気ガス温フィードバック制御と
して、例えば実排ガス温が目標温度以上になると、空燃
比をリッチにして排ガス温を下げ、目標温度以下の時に
は運転状態に応じて設定された所定空燃比(例えばλ=
1)にするように成した制御が知られている。
【0003】一般に空燃比が理論空燃比(λ=1)の時
には、触媒コンバータ内の触媒が最も活性化するために
排ガス温度が高くなる。排ガスを浄化する触媒コンバー
タの温度が図9に示す信頼性基準温度(キャタ最高温
度)aを超えないようにすることを目的として図9に示
すように空燃比が理論空燃比(A/F=14.7)で目
標値が最も低く、空燃比がλ=1よりリッチまたはリー
ンな程、目標値が高くなるような目標排ガス温度bを設
定し、この目標排ガス温度bを制御目標値として上述の
ような排ガス温度フィードバック制御をする場合、次に
示すような問題点がある。
【0004】すなわち、排ガス温センサで検出した排ガ
ス温度の実値cが目標値dを超えると、空燃比フィード
バック制御が停止され、空燃比がリッチとなる(図10
のイ部参照)。空燃比がある値を超えると、図9の目標
設定により目標排ガス温度が高くなる(図10のロ部参
照)。この高くなった目標排ガス温度に排ガス温度の実
値cを追従させようとするため空燃比フィードバック制
御が再開されて、空燃比がリーン方向にふれる。(図1
0のハ部参照)。このように目標値を排ガス温度に設定
すると空燃比のハンチング(hunting 、乱調)が起き
て、制御の安定性が劣化する問題点があった。
【0005】一方、特開平4−234542号公報に記
載のように、排ガス温センサで検出した実排ガス温に対
して、エンジン回転数に応じて設定される回転数補正係
数と、エンジン負荷に応じて設定される負荷補正係数と
を乗算して、キャタ温を推定するものがあるが、この推
定されたキャタ温は単にしきい値として設定されるに過
ぎず、同公報に開示の技術思想はフィードバックシステ
ムではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、実排気ガス温に基づいて触媒温度(キャタ
温)を設定(実験的に求める実測設定と演算により推定
する推測設定の双方を含む)し、この設定触媒温度と予
め設定された目標触媒温度との偏差に基づいて設定触媒
温度が目標触媒温度に収束するようにフィードバック制
御することで、触媒コンバータの信頼性を確保できるの
は勿論のこと、従来の如き空燃比のハンチングを防止し
て、制御の安定性を確保することができるエンジンの制
御装置の提供を目的とする。
【0007】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、触媒温度の推測設定
(推定)を排気ガスの空燃比に基づいて実行すること
で、触媒温度のA/F補正(補償)を行なって高温まで
空燃比のフィードバック制御が可能となるエンジンの制
御装置の提供を目的とする。
【0008】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項2記載の発明の目的と併せて、触媒温度の推測設定
(推定)は空燃比が理論空燃比(λ=1)よりリッチま
たはリーンな程、実排気ガス温に対する補正を大きく設
定することで、触媒温度(キャタ温)に対応した良好な
保証を行なうことができるエンジンの制御装置の提供を
目的とする。
【0009】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1もしくは2記載の発明の目的と併せて、キャタ温
を排ガス温から推定(設定)する際、負荷に応じて排ガ
ス温変化に対する実キャタ温の変化が相違するので、触
媒の温度変化(熱伝導の応答性)を補正(補償)すべ
く、時定数等を用いて低負荷運転時は温度変化度合(応
答性)を高負荷運転時よりも小さくすることで、キャタ
温変化の小さい低負荷時にあっても排ガス温から触媒温
度を高精度に検出することができるエンジンの制御装置
の提供を目的とする。
【0010】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項1もしくは2記載の発明の目的と併せて、触媒の温
度変化(熱伝導の応答性)を補正(補償)する補正手段
を設け、燃料カット運転時は変化補正度合を低負荷運転
時や高負荷運転時なとの定常運転時よりも小さくするこ
とで、燃料カット運転時は排ガス温が低下し、この排ガ
ス温に基づいてキャタ温を推定(設定)すると設定キャ
タ温が大きく低下するが、実際のキャタ温は残留排ガス
成分により反応熱があり、またキャタ内の空気の流れが
少ないことに起因するこもり熱により大きく低下しない
ので、これを補正することができるエンジンの制御装置
の提供を目的とする。
【0011】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項5記載の発明の目的と併せて、燃料カット終了後、
所定期間は温度変化度合を小さくすることで、本来、燃
料カット中の排ガス温は低く、その後、定常運転(特に
高負荷運転)に切換わっても排ガス温は急上昇しないの
で、この排ガス温に基づいてキャタ温を推定(設定)す
ると設定キャタ温が大きく低下するので、これを補正し
て、設定キャタ温の落ち込みを防止することができるエ
ンジンの制御装置の提供を目的とする。
【0012】この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項1もしくは2記載の発明の目的と併せて、燃料カッ
ト運転への移行後の所定期間は触媒推定温度の低下を抑
制することで、燃料カット初期には触媒反応が発生して
実際のキャタ温が上昇する場合が多いので、これに対応
した補正を行なうことができるエンジンの制御装置の提
供を目的とする。
【0013】この発明の請求項8記載の発明は、現運転
状態の排ガス温を求め、この排ガス温に基づいて触媒温
度を推定すると共に、燃料カット中は排ガス温度変化に
対する触媒温度変化を定常走行時よりも小さくして触媒
温度を推定することで、反応熱やこもり熱により実際の
キャタ温が大きく低下しないので、これを補正して良好
な触媒温度の推定ができる触媒温度設定装置の提供を目
的とする。
【0014】この発明の請求項9記載の発明は、現運転
状態の排ガス温を求め、この排ガス温に基づいて触媒温
度を推定すると共に、低負荷運転時は温度変化を高負荷
時よりも小さくして触媒温度を推定することで、キャタ
温変化の小さい低負荷時であっても排ガス温から触媒温
度を高精度に検出することができる触媒温度設定装置の
提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、実排気ガス温を検出する検出手段を備えたエ
ンジンの制御装置であって、上記実排気ガス温に基づい
て触媒温度を予め求めた実測設定もしくは推測設定する
触媒温度設定手段と、上記設定触媒温度と予め設定され
た目標触媒温度との偏差に基づいて設定触媒温度が目標
触媒温度に収束するようフィードバック制御する触媒温
度フィードバック制御手段とを備えたエンジンの制御装
置であることを特徴とする。
【0016】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記触媒温度の推測
設定は排気ガスの空燃比に基づいて実行されるエンジン
の制御装置であることを特徴とする。
【0017】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項2記載の発明の構成と併せて、上記触媒温度の推測
設定は空燃比が理論空燃比よりリッチまたはリーンな
程、実排気ガス温に対する補正を大きく設定するエンジ
ンの制御装置であることを特徴とする。
【0018】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1もしくは2記載の発明の構成と併せて、上記触媒
温度設定手段は触媒の温度変化を補正する補正手段を有
し、低負荷運転時は上記温度変化度合を高負荷運転時よ
りも小さくするエンジンの制御装置であることを特徴と
する。
【0019】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項1もしくは2記載の発明の構成と併せて、上記触媒
温度設定手段は触媒の温度変化を補正する補正手段を有
し、燃料カット運転時は変化補正度合を定常運転時より
も小さくするエンジンの制御装置であることを特徴とす
る。
【0020】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項5記載の発明の構成と併せて、燃料カット終了後、
所定期間は温度変化度合を小さくするエンジンの制御装
置であることを特徴とする。
【0021】この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項1もしくは2記載の発明の構成と併せて、上記触媒
温度設定手段は触媒の温度変化を補正する補正手段を有
し、燃料カット運転移行後の所定期間は触媒推定温度の
低下を抑制するエンジンの制御装置であることを特徴と
する。
【0022】この発明の請求項8記載の発明は、現運転
状態の排ガス温を求める排ガス温設定手段と、この排ガ
ス温に基づいて触媒温度を推定する触媒温度推定手段と
を備え、燃料カット中は排ガス温度変化に対する触媒温
度変化を定常走行時よりも小さくして触媒温度を推定す
る触媒温度設定装置であることを特徴とする。
【0023】この発明の請求項9記載の発明は、現運転
状態の排ガス温を求める排ガス温設定手段と、この排ガ
ス温に基づいて触媒温度を推定する触媒温度推定手段と
を備え、低負荷運転時は温度変化度合を高負荷時よりも
小さくして触媒温度を推定する触媒温度設定装置である
ことを特徴とする。
【0024】
【発明の作用及び効果】この発明の請求項1記載の発明
によれば、上述の検出手段は実排ガス温を検出し、触媒
温度設定手段は実排ガス温に基づいて触媒温度(キャタ
温)を実測設定(実験により予め求めて設定)もしくは
推測設定(推定)し、上述の触媒温度フィードバック制
御手段は触媒温度設定手段にて設定された設定触媒温度
と予め設定された目標触媒温度との偏差に基づいて設定
触媒温度が目標触媒温度に収束するようにフィードバッ
ク制御する。このように目標値を触媒温度としたので、
触媒コンバータの信頼性を確保しつつ、従来の如き空燃
比のハンチングを防止することができ、制御の安定性を
確保することができる効果がある。
【0025】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の触媒温
度の推測設定はO2 センサ等による排気ガスの空燃比に
基づいて実行するので、触媒温度のA/F補正(補償)
を行なって高温まで空燃比のフィードバック制御を行な
うことができる効果がある。
【0026】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項2記載の発明の効果と併せて、触媒温度の推
測設定(推定)は空燃比が理論空燃比(λ=1)よりリ
ッチまたはリーンな程、実排ガス温に対する補正を大き
く設定したので、A/Fに応じてその発熱量が異なると
ころの触媒温度に良好に対応する補償を行なうことがで
きる効果がある。
【0027】この発明の請求項4記載の発明によれば、
上記請求項1もしくは2記載の発明の効果と併せて、上
述の補正手段は低負荷運転時には温度変化度合(熱伝導
の応答性)を高負荷運転時よりも小さく設定するので、
キャタ温変化の小さい低負荷時にあっても排ガス温から
触媒温度を高精度に検出することができる効果がある。
つまりエンジン負荷に応じて排ガス温変化に対する実キ
ャタ温の変化が相違するので、これを補償することがで
きる。
【0028】この発明の請求項5記載の発明によれば、
上記請求項1もしくは2記載の発明の目的と併せて、触
媒の温度変化(熱伝導の応答性)を補正(補償)する補
正手段を設け、燃料カット運転時は変化補正度合を低負
荷運転時や高負荷運転時なとの定常運転時よりも小さく
する。本来、燃料カット運転時は排ガス温が低下し、こ
の排ガス温に基づいてキャタ温を推定(設定)すると設
定キャタ温が大きく低下するが、実際のキャタ温は残留
排ガス成分により反応熱があり、またキャタ内の空気の
流れが少ないことに起因するこもり熱により大きく低下
しないので、これを上述の補正手段にて補正することが
できる効果がある。
【0029】この発明の請求項6記載の発明によれば、
上記請求項5記載の発明の目的と併せて、燃料カット終
了後、所定期間は温度変化度合を小さくする。本来、燃
料カット中の排ガス温は低く、その後、定常運転(特に
高負荷運転)に切換わっても排ガス温は急上昇しないの
で、この排ガス温に基づいてキャタ温を推定(設定)す
ると設定キャタ温が大きく低下するので、これを上述の
補正手段にて補正して、設定キャタ温の落ち込みを防止
することができる効果がある。
【0030】この発明の請求項7記載の発明によれば、
上記請求項1もしくは2記載の発明の目的と併せて、燃
料カット運転への移行後の所定期間は触媒推定温度の低
下を抑制する。燃料カット初期には触媒反応が発生して
実際のキャタ温が上昇する場合が多いので、これに対応
した補正を行なうことができる効果がある。
【0031】この発明の請求項8記載の発明によれば、
上述の排ガス温設定手段は現運転状態の排ガス温を求
め、上述の触媒温度推定手段は排ガス温に基づいて触媒
温度を推定するが、燃料カット中は排ガス温度変化に対
する触媒温度変化を定常走行時よりも小さくして触媒温
度を推定する。本来、燃料カット運転時は排ガス温が低
下し、この排ガス温に基づいてキャタ温を推定すると設
定キャタ温が大きく低下するが、実際のキャタ温は残留
排ガス成分により反応熱があり、またキャタ内の空気の
流れが少ないことに起因するこもり熱により大きく低下
しないので、これを補正して良好な触媒温度の推定を行
なうことができる効果がある。
【0032】この発明の請求項9記載の発明によれば、
上述の排ガス温設定手段は現運転状態の排ガス温を求
め、上述の触媒温度推定手段は排ガス温に基づいて触媒
温度を推定するが、低負荷運転時は温度変化度合(応答
性)を高負荷よりも小さくして触媒温度を推定する。こ
のため、キャタ温度変化の小さい低負荷時にあっても排
ガス温から触媒温度を高精度に検出することができる効
果がある。つまりエンジン負荷に応じて排ガス温変化に
対する実キャタ温の変化が相違するので、これを補償す
ることができる。
【0033】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は触媒温度設定装置を含むエンジンの制御
装置を示し、図1において、吸入空気を浄化するエアク
リーナ1の後位にエアフロセンサ2を接続して、このエ
アフロセンサ2で吸入空気量Qaを検出すべく構成して
いる。
【0034】上述のエアフロセンサ2の後位にはスロッ
トルボディ3を接続し、このスロットルボディ3内のス
ロットルチャンバ4には、吸入空気量を制御するスロッ
トル弁5を配設している。そして、このスロットル弁5
下流の吸気通路には、所定容量を有する拡大室としての
サージタンク6を接続し、このサージタンク6下流に吸
気ポート7と連通する吸気マニホルド8を接続すると共
に、この吸気マニホルド8にはインジェクタ9を配設し
ている。
【0035】一方、エンジン10の燃焼室23と適宜連
通する上述の吸気ポート7および排気ポート11には、
動弁機構(図示せず)により開閉操作される吸気弁12
と排気弁13とをそれぞれ取付け、またシリンダヘッド
24にはスパークギャップを上述の燃焼室23に臨ませ
た点火プラグ14を取付けている。
【0036】上述の排気ポート11と連通する排気マニ
ホルド集合部の直下流の排気通路15に空燃比センサと
してのO2 センサ16および排ガス温センサ17を配設
すると共に、これら各センサ16,17の近傍には有害
ガスを無害化する触媒コンバータ(キャタリストいわゆ
る直キャタ)18を接続して、始動時の触媒活性化向
上、HC低減を図っている。
【0037】また、上述のスロットル弁5をバイパスす
るバイパス通路19を設け、このバイパス通路19には
ISC(アイドルスピードコントロール)機構としての
ISCバルブ20を介設する一方、エアクリーナ1のエ
レメント21下流側には吸気温センサ22を、スロット
ルボディ3にはスロットルセンサ25を、ウォータジャ
ケットには水温センサ26をそれぞれ配設している。
【0038】図2はエンジンの制御装置の制御回路を示
し、CPU30はエアフロセンサ2からの吸入空気量Q
a、ディステリビュータ27からのエンジン回転数N
e、O 2 センサ16からの出力OX、スロットルセンサ
25からのスロットル開度TVO、排ガス温センサ17
からは実排ガス温TEXなどの必要な各種入力に基づい
て、ROM28に格納されたプログラムに従って、イン
ジェクタ9を駆動制御し、またRAM29は図3に示す
第1マップM1などの必要なデータやマップを記憶す
る。上述の排ガス温センサ17は実排ガス温TEXを検出
する検出手段である。
【0039】図3に示す第1マップM1は前回計算空燃
比abf(1) に基づいて触媒の発熱補正量DTを設定し
た記憶手段である。図5はエンジンの制御装置のブロッ
ク線図を示し、比較部31、PID補償部32、エンジ
ン応答部33、センサ応答部34、加算部35、キャタ
応答部36を閉ループ接続すると共に、PID補償部3
2とエンジン応答部33との間の分岐点を補償部37を
介して加算部35に接続している。
【0040】また上述の比較部31には予め設定された
目標キャタ温TTを入力し、実排ガス温TEXに基づいて
推定された設定触媒温度の一例としての今回推定キャタ
温CT(0) 目標キャタ温TTとの偏差に基づいて今回推
定キャタ温CT(0) が目標キャタ温TTに収束するよう
にフィードバック制御する触媒温度フィードバック制御
手段38を構成している。
【0041】さらに上述の補償部37、加算部35およ
びキャタ応対部36により触媒温度設定手段としての触
媒温度推定手段39(フローチャートにおいては図7に
相当)を構成し、この触媒温度推定手段39は実排ガス
温TEXに基づいて触媒温度つまり今回推定キャタ温CT
(0) を推測設定すると共に、この推測設定は排気ガスの
空燃比つまり前回計算空燃比abf(1) に基づいて実行
される。なお、図4中のZ-1は制御理論で用いられるZ
演算子であり、時間遅れ(1サンプリング時間)を表わ
す。
【0042】ここで、前述のCPU30は触媒の温度変
化(熱伝導の応答性)を補正(補償)する補正手段(図
7の示すフローチャートの各ステップU8,U10,U
11,U12,U19,U21,U23,U24)も有
し、ステップU11,U12,U21は低負荷運転時に
は温度変化度合を高負荷運転時よりも小さくする(請求
項4,9に対応する第1補正手段)。またステップU2
3,U24は燃料カット運転時は変化補正度合を定常運
転時よりも小さくする(請求項5,8に対応する第2補
正手段)。
【0043】さらにU8,U10は燃料カット終了後、
所定期間は温度変化度合を小さくする(請求項6に対応
する第3補正手段)。加えてU19は燃料カット運転へ
の移行後の所定期間(後述するSSTIM参照)は触媒
推定温度の低下を抑制する(請求項7に対応する第4補
正手段)。このように構成した触媒温度設定装置を含む
エンジンの制御装置の動作を、図5、図6、図7に示す
それぞれのフローチャートを参照して、以下に詳述す
る。
【0044】まず図5に示すフローチャートを参照して
燃料噴射ルーチンについて説明する。なお、以下の説明
に用いる記号の内容は次の通りである。 Ne…エンジン回転数 Qa…吸入空気量 OX…O2 センサ出力 O2 F…空燃比フィードバック制御実行フラグ 但し、O2 F=1の時、O2 F/B制御実行 O2 F=0の時、オープン制御実行 Tbase…燃料基本噴射量 K…係数 CFB…空燃比フィードバック補正量 cer…燃料増量値 x…定数 Ctotal…全燃料補正量 T…最終燃料噴射量。
【0045】第1ステップP1で、CPU30はディス
トリビュータ27からのエンジン回転数Ne、エアフロ
センサ2からの吸入空気量Qa、O2 センサ16からの
出力OX、RAM29の所定エリアに記憶されたフラグ
2 Fおよび燃料増量値cerの読込みを実行する。
【0046】次に第2ステップP2で、CPU30は次
式に基づいて燃料基本噴射量Tbaseを求める Tbase=K・Qa/Ne 次に第3ステップP3で、CPU30はリーン・リッチ
判定を実行する。つまりOX≧0.45ボルトの時はY
ES判定(リッチ判定)されて第4ステップP4に移行
し、OX<0.45ボルトの時はNO判定(リーン判
定)されて別の第5ステップP5に移行する。
【0047】上述の第4ステップP4で、CPU30は
フィードバック補正値CFBから定数xを減算した値を
フィードバック補正値CFBとして用いる処理を実行
し、第5ステップP5では、CPU30はフィードバッ
ク補正値CFBに定数xを加算した値をフィードバック
補正値CFBとして用いる処理を実行する。次に第6ス
テップP6で、CPU30はフラグ判定を実行し、O2
F=0のオープン制御実行時(YES判定時)には次の
第7ステップP7に移行して、この第7ステップP7
で、CPU30はフィードバック補正値CFBを零に設
定する一方、O2 F=1の空燃比フィードバック制御実
行時(NO判定時)には次の第8ステップP8に移行す
る。
【0048】この第8ステップP8で、CPU30は次
式に基づいて全燃料補正量Ctotalを求める。 Ctotal=CFB+cer 次に第9ステップP9で、CPU30は次式に基づいて
最終燃料噴射量Tを求める。 T=Tbase+Ctotal 次に第10ステップP10で、CPU30は噴射タイミ
ングか否かを判定し、YES判定時には次の第11ステ
ップP11で、CPU30はインジェクタ9に噴射パル
スを出力して、最終燃料噴射量Tに相当する燃料噴射を
実行する。この燃料噴射には図6のフローチャートに基
づいて後述する燃料増量値cerが反映されることにな
る。
【0049】次に図6に示すフローチャートを参照し
て、キャタ温を推定して、PID演算を行なうメインル
ーチンついて説明する。なお、以下の説明に用いる記号
の内容は次の通りである。 TEX…実排ガス温 TVO…スロットル開度 LLMT…リーンリミッタ abf(1) …前回計算空燃比(PID補償部の計算A/
F) abf(0) …今回計算空燃比 abf1…λ=1よりリッチな値で例えばA/F=10
〜13(所定値) abf2…A/F=14.0〜14.5程度の値(所定
値) CT(0) …今回推定キャタ温 CT(1) …前回推定キャタ温 TT…目標キャタ温 e(0) …P項の今回偏差 e(1) …P項の前回偏差 eri…積分偏差 KP …比例定数 KI …積分定数 Kd …微分定数 cer…燃料増量値 O2 F…空燃比フィードバック制御実行クラブ。
【0050】第1ステップS1で、CPU30は排ガス
温センサ17からの実排ガス温TEX、スロットルセンサ
25からのスロットル開度TVOの読込みを実行する。
次に第2ステップS2で、CPU30はスロットル全開
か否かを判定し、NO判定時には第3ステップS3に移
行し、YES判定時には別の第4ステップS4に移行す
る。
【0051】上述の第3ステップS3で、CPU30は
リーンリミッタLLMTを14.7に設定する一方、第
4ステップS4では、CPU30はリーンリミッタLL
MTを13.0に設定する。次に第5ステップS5で、
CPU30は触媒温度設定処理を実行する。この触媒温
度設定処理については図7のフローチャートを参照して
後述する。
【0052】次に第6ステップS6で、CPU30は目
標キャタ温TTから今回推定キャタCT(0) を減算し
て、今回偏差e(0) を求める。次に第7ステップS7
で、CPU30は前回計算空燃比abf(1) が、所定値
abf1とリーンリミッタLLMTとの間にあるか否か
を判定し、NO判定時には積分偏差を保持する目的で、
第9ステップS9にスキップする一方、YES判定時に
は積分偏差計算を実行する目的で次の第8ステップS8
に移行する。 上述の第8ステップS8で、CPU30
は積分偏差計算を実行する。つまり、eri=eri+
e(0) の式に基づいて積分偏差計算を実行する。次に第
9ステップS9で、CPU30は次式に基づいて今回計
算空燃比abf(0) を求める。 abf(0) =KP ×e(0) +KI ×eri+Kd {e
(0) −e(1) } 次に第10ステップS10で、CPU30は今回計算空
燃比abf(0) がリーンリミッタLLMTより大か否か
を判定し、YES判定値には次の第11ステップS11
に移行する一方、NO判定時には第12ステップS12
に移行する。
【0053】上述の第11ステップS11で、CPU3
0は今回計算空燃比abf(0) をリーンリミッタLLM
Tに設定する。一方、上述の第12ステップS12で
は、CPU30は今回計算空燃比abf(0) が所定値a
bg1よりも小か否かを判定し、YES判定値には次の
第13ステップS13に移行する一方、NO判定時には
第14ステップS14にスキップする。
【0054】上述の第13ステップS13で、CPU3
0は今回計算(0) を所定値abf1に設定する。
【0055】また上述の第14ステップS14では、C
PU30は今回計算空燃比abf(0) が14.7(λ=
1)か否かを判定し、YES判定時にはO2 フィードバ
ックを開始する目的で次の第15ステップS15に移行
する。
【0056】上述の第15ステップS15で、CPU3
0はフラグをO2 F=1と成して、RAM29の所定エ
リアに記憶する。次に第16ステップS16で、CPU
30は燃料増量値cerを零に成した後に、第22ステ
ップS22に移行する。一方、前述の第14ステップS
14でNO判定されると、次の第17ステップS17に
移行する。
【0057】この第17ステップS17で、CPU30
はフラグがO2 F=1か否かを判定し、O2 フィードバ
ック制御中のYES判定時には次の第18ステップS1
8に移行する一方、オープン制御中のNO判定時には別
の第19ステップS19に移行する。上述の第18ステ
ップS18で、CPU30は今回計算空燃比abf(0)
が所定値abf2よりも小か否かを判定し、NO判定時
にはO2 フィードバック制御継続に対応して次の第20
ステップS20に移行する。
【0058】この第20ステップS20で、CPU30
は燃料増量値cerを零に設定した後に、第22ステッ
プS22に移行する。一方、上述の第19ステップS1
9では、オープン制御に対応してCPU30は次式によ
り燃料増量値cerを求める。 cer=[{14.7/abf(0) }−1]×100 次に第21ステップS21で、CPU30はオープン制
御に対応してフラグをO2 F=0に設定する。
【0059】次に第22ステップS22で、CPU30
はデータ更新を実行する。つまり前回偏差e(1) を今回
偏差e(0) に更新し、前回推定キャタ温CT(1) を今回
推定キャタ温TC(0) に更新し、前回計算空燃比abf
(1) を今回計算空燃比abf(0) に更新するデータロー
テーションを実行する。次に第23ステップS23で、
CPU30はフラグO2 Fおよび燃料増量値cerを出
力する。
【0060】次に図7のフローチャートを参照して触媒
温度設定サブルーチンについて説明する。なお、以下の
説明に用いる記号の内容は次の通りである。 TEX…実排ガス温 abf(1) …前回計算空燃比 CE…負荷(疑似充填効率) CE0 …負荷の所定値 DT…発熱補正量 FCTIM…燃料カット継続時間 T1 ,T2 …時間(但しT1 <T2 )[sec] SSF…燃料カット(F/C)になってT1 秒経過した
ことを示すグラフ SSTIM…高負荷運転継続時間 CTx…キャタ温補正量(正の値) ADPF…フラグ(F/C移行後に1回だけCTx
[℃]足した場合に1) CTJ,CTJ1 ,CTJ2 ,CTJ3 …時定数 但し、CTJ1 <CTJ2 <CTJ3 で、CTJ1 は高
負荷運転時の時定数、CTJ2 は低負荷運転時の時定
数、CTJ3 は燃料カット運転時(中、高回転無負荷の
減速燃料カットや時速180km/h以上の燃料カットを含
む)の時定数 ST…サンプリングタイム[sec] CT(0) …今回推定キャタ温 CT(1) …前回推定キャタ温 ΔCTx…所定値 XZCUT…F/C判定フラグ 但し、F/C時にXZCUT=1、F/C以外の時にX
ZCUT=0で、一般的に行なわれるF/C処理ルーチ
ンからの受け渡しによる。
【0061】第1ステップU1で、CPU30は実排ガ
ス温TEX、前回計算空燃比abf(1) 、今回計算負荷C
Eの入力を実行する。次に第2ステップU2で、CPU
30は図4に示す第2マップM2からキャタ温推定量
(温度上昇量)に相当する発熱補正量DTを求める。
【0062】次に第3ステップU3で、CPU30は燃
料カットか否かを判定し、NO判定時には次の第4ステ
ップU4に移行する一方、YES判定時には別の第15
ステップU15に移行する。なお、上述の第3ステップ
U3における燃料カットの判定はabf(0) >19.0
で行なってもよい。この場合はabf(0) >19.0の
YES時にF/C中となる上述の第4ステップU4で、
CPU30は燃料カット継続時間FCTIMを零に設定
する。
【0063】次に第5ステップU5で、CPU30はフ
ラグがSSF=1か否かを判定し、NO判定時(SSF
=0の時)には第7ステップU4にスキップする一方、
YES判定時には次の第6ステップU6に移行する。こ
の第6ステップU6で、CPU30は高負荷運転継続時
間SSTIMに「1」を加算する。
【0064】次に第7ステップU7で、CPU30は高
負荷運転継続時間SSTIMが時間T2 よりも大か否か
を判定し、NO判定時には第9ステップU9にスキップ
する一方、YES判定時には次の第8ステップU8に移
行する。上述の第8ステップU8で、CPU30は高負
荷運転継続時間SSTIMを零にすると共に、各フラグ
SSF,ADPFを零にする。
【0065】次に第9ステップU9で、CPU30は負
荷判定を実行する。つまり今回計算負荷CEが所定値C
0 よりも大か否かを判定し、CE>CE0 の高負荷時
には次の第10ステップU10に移行し、CE<CE0
の低負荷時には第12ステップU12にスキップする。
上述の第10ステップU10で、CPU30は高負荷運
転継続時間SSTIMが零か否かを判定し、YE判定時
には第11ステップU11に移行し、NO判定時には別
の第12ステップU12に移行する。
【0066】上述の第11ステップU11で、CPU3
0は負荷に応じてキャタ温応答性(時定数)を変更する
目的で時定数CTJを時定数CTJ1 (但しCTJ1
CTJ2 <CTJ3 )に設定する。つまり高負荷時かつ
SSTIM=0に対応してキャタ温応答性が速くなる時
定数CTJ1 を設定する。
【0067】一方、上述の第12ステップU12では、
CPU30は時定数CTJを時定数CTJ2 に設定す
る。例えば燃料カット後の所定時間は高負荷時であって
もキャタ温応答性を遅くすることを目的として、時定数
CTJを時定数CTJ2 (但しCTJ2 >CTJ1 )に
設定する。
【0068】次に第13ステップU13で、CPU30
は次式に基づいて今回推定キャタ温CT(0) を求める。 CT(0) =ST/CTJ×{TEX+DT−CT(1) }+
CT(1) 次に第14ステップU14で、CPU30は前回推定キ
ャタ温CT(1) を今回推定キャタ温CT(0) に更新す
る。
【0069】一方、前述の第3ステップU3で燃料カッ
ト中であると判定された場合は、第15ステップU15
に移行する。この第15ステップU15で、CPU30
は燃料カット継続時間FCTIMに「1」を加算し、次
の第16ステップU16で、CPU30は燃料カット継
続時間FCTMが所定時間T1 (但しT1 <T2 )より
大か否かを判定し、NO判定時には先の第9ステップU
9に移行する一方、YES判定時には次の第17ステッ
プU17に移行する。
【0070】この第17ステップU17で、CPU30
は燃料カットになって、T1 秒経過したことを示すフラ
グをSSF=1にすると共に、高負荷運転継続時間SS
TIMを零にする。次に第18ステップU18で、CP
U30はフラグADPF=0か否かを判定し、NO判定
時には第21ステップU21にスキップする一方、YE
S判定時には次の第19ステップU19に移行する。
【0071】この第19ステップU19で、CPU30
は燃料カット運転状態の初期に対応して推定キャタ温を
上昇側に補正する目的で、前回推定キャタ温CT(1) に
キャタ温補正量CTxを加算した値を前回推定キャタ温
CT(1) とする。次に第20ステップU20で、CPU
30はフラグをADPF=1とする。次に第21ステッ
プU21で、CPU30は時定数CTJを燃料カット時
の時定数CTJ3 (キャタ温応答性が遅い時定数)に設
定する。
【0072】次に第22ステップU22で、CPU30
は次式に基づいて今回推定キャタ温CT(0) を求める。
【0073】CT(0) =ST/STJ×{TEX+DT−
CT(1) }+CT(1) 次に第23ステップU23で、CPU30は前回推定キ
ャタ温CT(1) から今回推定キャタ温CT(0) を減算し
た値(推定キャタ温の温度低下率)が所定値ΔCTxよ
り大か否かを判定し、NO判定時には先の第14ステッ
プU14に移行する一方、YES判定時には残留排ガス
成分による反応熱やこもり熱による影響を補正する目的
で、前回推定キャタ温CT(1) から所定値ΔCTxを減
算した値を、今回推定キャタ温CT(0) とする。
【0074】以上要するに、上述の検出手段(排ガス温
センサ17参照)は実排ガス温TEXを検出し、触媒温度
設定手段39(但しフローチャートにおいては各ステッ
プ参照)は実排ガス温TEXに基づいて触媒温度(キャタ
温)CT(0) を推測設定(推定)し、上述の触媒温度フ
ィードバック制御手段38は触媒温度設定手段39にて
設定された(今回推定キャタ温参照)設定触媒温度と予
め設定された目標触媒温度TTとの偏差に基づいて設定
触媒温度CT(0) が目標触媒温度TTに収束するように
フィードバック制御する。このように目標値を触媒温度
TTとしたので、触媒コンバータの信頼性を確保しつ
つ、従来の如き空燃比のハンチングを防止することがで
き、制御の安定性を確保することができる効果がある。
【0075】また、上述の触媒温度CT(0) の推測設定
はO2 センサ16による排気ガスの空燃比、具体的には
前回計算空燃比abf(1) に基づいて実行するので、触
媒温度CT(0) のA/F補正(補償)を行なって高温ま
で空燃比のフィードバック制御を行なうことができる効
果がある。
【0076】さらに、触媒温度CT(0) の推測設定(推
定)は空燃比が理論空燃比(λ=1)よりリッチまたは
リーンな程、実排ガス温TEXに対する補正を大きく設定
(図19の曲線bと同様の傾向にすることを意味する)
すると、A/Fに応じてその発熱量が異なるところの触
媒温度に良好に対応する補償を行なうことができる効果
がある。
【0077】加えて、上述の補正手段(各ステップU1
1,U12,U21参照)は低負荷運転時には温度変化
度合(熱伝導の応答性)を高負荷運転時よりも小さく設
定するので、キャタ温変化の小さい低負荷時にあっても
排ガス温から触媒温度を高精度に検出することができる
効果がある。つまりエンジン負荷に応じて排ガス温変化
に対する実キャタ温の変化が相違するので、これを補償
することができる。
【0078】また、触媒の温度変化(熱伝導の応答性)
を補正(補償)する補正手段(各ステップU21,U2
3,U24参照)を設け、燃料カット運転時は変化補正
度合を低負荷運転時や高負荷運転時なとの定常運転時よ
りも小さくする。本来、燃料カット運転時は排ガス温が
低下し、この排ガス温に基づいてキャタ温を推定(設
定)すると設定キャタ温が大きく低下するが、実際のキ
ャタ温は残留排ガス成分により反応熱があり、またキャ
タ内の空気の流れが少ないことに起因するこもり熱によ
り大きく低下しないので、これを上述の補正手段(U2
1,U23,U24参照)にて補正することができる効
果がある。
【0079】さらに、燃料カット終了後、所定期間は温
度変化度合を小さくする。本来、燃料カット中の排ガス
温は低く、その後、定常運転(特に高負荷運転)に切換
わっても排ガス温は急上昇しないので、この排ガス温に
基づいてキャタ温を推定(設定)すると設定キャタ温が
大きく低下するので、これを上述の補正手段(各ステッ
プU8,U10参照)にて補正して、設定キャタ温の落
ち込みを防止することができる効果がある。
【0080】さらにまた、燃料カット運転への移行後の
所定期間は触媒推定温度の低下を抑制する。燃料カット
初期には触媒反応が発生して実際のキャタ温が上昇する
場合が多いので、これに対応した補正を行なうことがで
きる効果がある(ステップU19参照)。
【0081】図8は図6に示すフローチャートの第1ス
テップS1に相当する部分の他の実施例を示す部分フロ
ーチャートで、第1ステップR1で、CPU30がディ
ストリビュータ27からの現行のエンジン回転数Ne、
エアフロセンサ2からの吸入空気量Qa、スロットルセ
ンサ25からのスロットル開度TVO、外気温センサか
らの外気温の読込みを実行し、次の第2ステップR2
(排ガス温設定手段)で、CPU30がNe−Qaでマ
ップから実排ガス温TEXを設定するものである。なお、
第2ステップR2以降の処理については図6のフローチ
ャートと同一である。
【0082】このように、上述の排ガス温設定手段R2
は現運転状態の実排ガス温TEXを求め、上述の触媒温度
推定手段39は実排ガス温TEXに基づいて触媒温度CT
(0)を推定するが、燃料カット中は排ガス温度変化に対
する触媒温度変化を定常走行時よりも小さくして触媒温
度を推定する(各ステップU23,U24参照)。本
来、燃料カット運転時は排ガス温が低下し、この排ガス
温に基づいてキャタ温を推定すると設定キャタ温が大き
く低下するが、実際のキャタ温は残留排ガス成分により
反応熱があり、またキャタ内の空気の流れが少ないこと
に起因するこもり熱により大きく低下しないので、これ
を補正して良好な触媒温度の推定を行なうことができる
効果がある。
【0083】また、上述の排ガス温設定手段R2は現運
転状態の実排ガス温TEXを求め、上述の触媒温度推定手
段39は実排ガス温TEXに基づいて触媒温度を推定する
が、低負荷運転時は温度変化度合(応答性)を高負荷よ
りも小さくして触媒温度を推定する(各ステップU1
1,U12,U21参照)。このため、キャタ温度変化
の小さい低負荷時にあっても排ガス温から触媒温度を高
精度に検出することができる効果がある。つまりエンジ
ン負荷CEに応じて排ガス温変化に対する実キャタ温の
変化が相違するので、これを補償することができる。
【0084】この発明の構成と、上述の実施例とに対応
において、この発明の実排ガス温を検出する検出手段
は、排ガス温センサ17に対応し、以下同様に、触媒温
度設定手段は、触媒温度を推定する触媒温度設定手段3
9に対応し、触媒温度フィードバック制御手段は、図5
にブロック線図で示す触媒温度フィードバック制御手段
38に対応し、補正手段は、CPU30制御される各ス
テップU8.U10,U11,U12,U19,U2
1,U23,U24に対応し、排ガス温設定手段は、図
9に示すフローチャートの第1ステップR1に対応し、
触媒温度推定手段は、触媒温度設定手段39に対応する
も、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定される
ものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の触媒温度設定装置を含むエンジンの
制御装置の系統図。
【図2】 制御回路ブロック図。
【図3】 RAMに記憶させた第1マップの説明図。
【図4】 触媒温度フィードバック制御手段を示すブロ
ック線図。
【図5】 燃料噴射ルーチンを示すフローチャート。
【図6】 キャタ温推定しPID演算を行なうメインル
ーチンを示すフローチャート。
【図7】 触媒温度設定用のサブルーチンを示すフロー
チャート。
【図8】 図6の第1ステップの他の実施例を示す部分
フローチャート。
【図9】 従来の空燃比に対する目標排ガス温度の設定
を示す説明図。
【図10】 従来の空燃比のハンチング現象を示す説明
図。
【符号の説明】
17…排ガス温センサ 38…触媒温度フィードバック制御手段 39…触媒温度設定手段(触媒温度推定手段) R1…排ガス温度設定手段 U8、U10,U11,U12,U19,U21,U2
3,U24…補正手段

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実排気ガス温を検出する検出手段を備えた
    エンジンの制御装置であって、上記実排気ガス温に基づ
    いて触媒温度を予め求めた実測設定もしくは推測設定す
    る触媒温度設定手段と、上記設定触媒温度と予め設定さ
    れた目標触媒温度との偏差に基づいて設定触媒温度が目
    標触媒温度に収束するようフィードバック制御する触媒
    温度フィードバック制御手段とを備えたエンジンの制御
    装置。
  2. 【請求項2】上記触媒温度の推測設定は排気ガスの空燃
    比に基づいて実行される請求項1記載のエンジンの制御
    装置。
  3. 【請求項3】上記触媒温度の推測設定は空燃比が理論空
    燃比よりリッチまたはリーンな程、実排気ガス温に対す
    る補正を大きく設定する請求項2記載のエンジンの制御
    装置。
  4. 【請求項4】上記触媒温度設定手段は触媒の温度変化を
    補正する補正手段を有し、低負荷運転時は上記温度変化
    度合を高負荷運転時よりも小さくする請求項1もしくは
    2記載のエンジンの制御装置。
  5. 【請求項5】上記触媒温度設定手段は触媒の温度変化を
    補正する補正手段を有し、燃料カット運転時は変化補正
    度合を定常運転時よりも小さくする請求項1もしくは2
    記載のエンジンの制御装置。
  6. 【請求項6】燃料カット終了後、所定期間は温度変化度
    合を小さくする請求項5記載のエンジンの制御装置。
  7. 【請求項7】上記触媒温度設定手段は触媒の温度変化を
    補正する補正手段を有し、燃料カット運転移行後の所定
    期間は触媒推定温度の低下を抑制する請求項1もしくは
    2記載のエンジンの制御装置。
  8. 【請求項8】現運転状態の排ガス温を求める排ガス温設
    定手段と、この排ガス温に基づいて触媒温度を推定する
    触媒温度推定手段とを備え、燃料カット中は排ガス温度
    変化に対する触媒温度変化を定常走行時よりも小さくし
    て触媒温度を推定する触媒温度設定装置。
  9. 【請求項9】現運転状態の排ガス温を求める排ガス温設
    定手段と、この排ガス温に基づいて触媒温度を推定する
    触媒温度推定手段とを備え、低負荷運転時は温度変化度
    合を高負荷時よりも小さくして触媒温度を推定する触媒
    温度設定装置。
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