JPH10103021A - 低温形水素燃焼タービン - Google Patents

低温形水素燃焼タービン

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JPH10103021A JP8258936A JP25893696A JPH10103021A JP H10103021 A JPH10103021 A JP H10103021A JP 8258936 A JP8258936 A JP 8258936A JP 25893696 A JP25893696 A JP 25893696A JP H10103021 A JPH10103021 A JP H10103021A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温型水素燃焼タービンにあっては、効率向
上を求めると附属機器の増設、品質向上等のためコスト
アップとなる。本発明はコスト増を抑えて所望の効率向
上を達成し得たものを提供することを課題とする。 【解決手段】 水素燃焼タービンプラントとしてはトッ
ピング抽気サイクルを採用し、第3タービンの排気の一
部を抽気してこれにより第1タービンを冷却することに
より、所望の温度域において高効率のものを得ることが
できた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトッピング抽気サイ
クルを備えた水素燃焼タービンプラントに関する。
【0002】
【従来の技術】トッピング抽気サイクルを備えた水素燃
焼タービンプラントは、例えば特開平7−208192
等に示されるように、公知のものである。それ等を総合
し、従来のトッピング抽気サイクルの典型的なシステム
図を、図3に示す。
【0003】1は圧縮機、2は燃焼器、3は第1タービ
ン、4,5は再生熱交換器、6は第2タービン、7は復
水器、8は第3タービン、9,10は給水加熱器であ
る。
【0004】圧縮機1により圧縮されたガスは、燃焼器
2において供給されたO2 及びH2と混合されて燃焼加
熱され、高温の燃焼ガス(水蒸気)となって第1タービ
ン3を駆動する。そしてこのサイクルで燃焼によって発
生した余分な水蒸気は、第1タービン3の下流側の再生
熱交換器4,5で給水を加熱した後、その一部は再び圧
縮機1に吸気される。
【0005】又、その残部は第2タービン6に供給さ
れ、同第2タービン6を駆動した蒸気は復水器7で凝縮
されて復水となり、給水加熱器9、再生熱交換器5、及
び4で順次加熱されて水蒸気となり、第3タービン8を
駆動し、その排気は燃焼器2に戻される。
【0006】上記したようなトッピング抽気サイクルを
備えるものに対し、更なる高効率化を目指して高温第1
タービンの入口温度を上昇させ、これに伴う各部の高温
化に対して中間冷却器や再生熱交換器を追加して材料の
使用可能温度を越えることを抑え、実用に供しようとす
るものが見られるに至った。
【0007】これが図4に示すトッピング再生サイクル
(中間冷却)システムである。即ち、この図4に示した
ものは、図3に示したトッピング抽気サイクルシステム
に比して中間冷却器13が設けられたことと、再生熱交
換器11,12が追加されていることを特異点とするも
のである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記した図3のトッピ
ング抽気サイクルを備えたものではそのサイクル構成と
各機器の耐熱レベル等の関係からガス温度に制約がある
こと等からして、効率上必ずしも満足できるものではな
かった。
【0009】また、図4のトッピング再生サイクル(中
間冷却)システムを備えたものに於いては、高効率化を
目指して高温の第1タービンの入口温度を上昇させ、こ
れに伴う各部の高温化に対して中間冷却器や再生熱交換
器を追加して材料の使用可能温度を越えることを抑えて
きたが、そのための追加機器費用の増加と材料コストの
上昇は避け難く、この面から実用化を阻んでいるのが実
情であった。
【0010】本発明は従来のものにおけるこれ等の問題
点を解消するべくなされたもので、全体構成をコンパク
トなものとしてコストの低減を図り、かつ、効率良く機
能する新規なトッピング抽気サイクルを提供することを
課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するべくなされたもので、水素燃焼タービンプラント
のトッピング抽気サイクルにおいて、第3タービンの排
気の一部を抽気して第1タービンを冷却する手段を備え
た低温形水素燃焼タービンを提供し、第1タービンの冷
却を、第3タービンの排気の一部を抽気して行うことに
より、効率低下を最小限に抑えた冷却を可能とし、第1
タービン各部の温度を更に低減させ得るようにしたもの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図1及び
図2に基づいて説明する。なお、前記した従来のものと
同一の部位については図中同一の符号を付して示し、重
複する説明は省略する。
【0013】本実施の形態のものは、前記した従来のト
ッピング抽気サイクルの構造に加えて、第3タービン8
の排気を燃焼器2へ供給する系路から分岐して、新たな
分岐経路16を設け、これを第1タービン3に連通し、
同排気の一部で第1タービン3の各部位を冷却するよう
にしたものである。
【0014】なお、これに先立ち再生熱交換器5を経て
第3タービン8に入る蒸気圧力は、従来のこの種サイク
ルで行なわれていた140バールというレベルではな
く、200バールを目途としてそれ以上の高圧を供給す
ることが望ましく、それにより第3タービン8での仕事
を高圧下での仕事とし、同第3タービン8の仕事量を増
加させ、高効率とすることになる。
【0015】前記のように構成された本実施の形態にお
ける発電端効率をトッピング再生サイクル等における効
率と比較して図2に示す。なお、ここに示すものは冷却
媒体比率0.15とした場合のものである。
【0016】冷却媒体比率は、翼冷却を必要としない理
想的な翼の場合は0であるが、高温翼は冷却不要とはし
難いので、通常、この冷却媒体比率は0.15(15
%)程度となるのが一般的である。
【0017】このような前程で、第1タービン3の入口
温度を約1600℃以上に上昇させると、中間冷却器、
再生熱交換器等を付加した従来のトッピング再生サイク
ルの方が高効率化が図れる。しかし約1600℃以下で
は、本実施の形態のトッピング抽気サイクルの方が効率
が優ることがわかる。
【0018】なお、圧縮機1の出口温度は圧力比に関係
するため、この温度を下げるには中間冷却が有効である
が、第1タービン3の出口温度については同第1タービ
ン3の入口温度の低減が必要であり、これについては第
1タービン3の入口温度が低くても1600℃以下の限
定条件のもとでは、効率が高く保てるので本実施の形態
のトッピング抽気サイクルが有効である。
【0019】そして本実施の形態では、第1タービン3
の冷却を第3タービン8の排気の一部を分岐して行って
いるので、燃焼器2の燃焼によって発生した蒸気をサイ
クルの途中で捨てることなく、最後まで仕事をさせるこ
ととなり、効率向上に至るものである。
【0020】なお、第3タービンに入る蒸気圧力につい
てみれば、通常のトッピング抽気サイクルでは140バ
ール程度、一般のコンバインドサイクルでは160バー
ル程度、また、一般の蒸気タービンでは250バール以
上の臨界圧力が使われはじめていること等からして、こ
こでは200バール又はそれ以上の圧力になるように諸
条件を設定することにより、第3タービン8での仕事は
高圧からの仕事となり、仕事量が増加し全体として高効
率に結びつけることができる。
【0021】以上、本発明を図示の実施の形態について
説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、
本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えて
よいことはいうまでもない。
【0022】
【発明の効果】以上、本発明によれば第1タービン入口
温度が低くても1600℃以下では、トッピング再生サ
イクル以上に高い効率を保つことができる。従って16
00℃以下の限定条件の下では、中間冷却器や再生熱交
換器の追加を必要とせず、高効率の運転が可能となり、
それに伴って追加機器費用が削減され材料のコストアッ
プが低減される低温形水素燃焼タービンを得ることがで
きたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る低温抽気サイクル
のシステム図,
【図2】図1のものの効率を従来のものと対比した効率
比較図,
【図3】従来の抽気サイクルのシステム図,
【図4】従来の再生サイクルのシステム図。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 燃焼器 3 第1タービン 4,5 再生熱交換器 6 第2タービン 7 復水器 8 第3タービン 16 分岐経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02C 3/34 F02C 3/34 7/141 7/141 (72)発明者 森 秀隆 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 椙下 秀昭 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 ヘルベルト・イェリッヒャ オーストリア国,エイ−8010グラーツ,イ ンフェルトガッセ,25

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素燃焼タービンプラントのトッピング
    抽気サイクルにおいて、第3タービンの排気の一部を抽
    気して第1タービンを冷却する手段を備えたことを特徴
    とする低温形水素燃焼タービン。
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