JPH10102540A - 運転室付き作業機 - Google Patents

運転室付き作業機

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JPH10102540A
JPH10102540A JP27993196A JP27993196A JPH10102540A JP H10102540 A JPH10102540 A JP H10102540A JP 27993196 A JP27993196 A JP 27993196A JP 27993196 A JP27993196 A JP 27993196A JP H10102540 A JPH10102540 A JP H10102540A
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JP
Japan
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cab
frame
main body
vibration
working machine
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Application number
JP27993196A
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English (en)
Inventor
Takeshi Higuchi
武史 樋口
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 緩衝支持体、ストッパ機構およびリンク機構
等からなる防振手段の取付を方法を簡略化でき、取付時
間等を大幅に短縮できるようにする。 【解決手段】 緩衝支持体17、ストッパ機構22およ
びリンク機構30を取付ブラケット20と共に取付部材
40の水平板部下側に予めサブアッシー状態で組付てお
くようにする。そして、この状態で緩衝支持体17を取
付ブラケット20を介して旋回フレーム4の固定ブラケ
ット13に取付け、リンク機構30のブラケット37を
旋回フレーム4の横梁部6Aに取付ける。また、旋回フ
レーム4の横梁部6A,6Bにはゴムマウント43と対
応した穴径をもって取付穴を穿設する。そして、横梁部
6A側の取付穴には、ストッパ板23によりこの取付穴
を塞いだ状態でストッパ機構22を取付け、横梁部6B
側の取付穴にはスペーサ50を介してゴムマウント43
を取付けるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の運転室付き作業機に関し、特に、作業機のフレー
ムから運転室に伝わる振動を小さく抑えるようにした運
転室付き作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、作業機のフレームと、該フレー
ム上に配設された運転室本体と、該運転室本体とフレー
ムとの間に設けられ、前記フレームからの振動が運転室
本体に伝わるのを抑制する防振手段等からなる油圧ショ
ベル等の運転室付き作業機は、例えば特開平6−108
493号公報(以下、第1の従来技術という)、および
特開平7−167210号公報(以下、第2の従来技術
という)等によって知られている。
【0003】この種の従来技術による油圧ショベル等の
運転室付き作業機では、土砂等の掘削作業時に発生する
掘削反力等の振動や走行時の振動がフレームを介して運
転室本体に伝わると、この運転室本体内でのオペレータ
の居住性が悪くなり、操作レバー等の操作性等が低下し
てしまうため、フレームと運転室本体との間に設けた防
振手段等により、フレームからの振動が直接的に運転室
本体に伝わるのを防止するようにしている。
【0004】ここで、前記第1の従来技術では、前記防
振手段を、オイルダンパおよびスプリングとからなる緩
衝支持体と、該オイルダンパの最大ストロークを規制す
るためのストッパ機構と、運転室本体がフレーム上で
左,右方向に振動(ローリング)するのを規制するリン
ク機構とから構成している。
【0005】この従来技術では、運転室本体に伝わる振
動を前記緩衝支持体とストッパとで減衰(緩衝)し、こ
のときの左,右方向への振動をリンク機構で規制するこ
とにより、防振効果の点で優れた性能が得られる。しか
し、防振手段を構成する全体の部品点数が増加して構造
が複雑化するために、この種の従来技術は通常上位機種
として用いられるものである。
【0006】一方、前記第2の従来技術では、前記防振
手段を液体封入式のゴムマウントのみで構成し、ゴムマ
ウント内に封入された作動油の粘性を利用することによ
り、運転室本体の振動を減衰できるようにしている。
【0007】この従来技術では、前記防振手段全体をゴ
ムマウントにより前記第1の従来技術の場合と比べて比
較的安価に製作でき、該ゴムマウントの取付構造を簡略
化することができる。しかし、該ゴムマウントのみで
は、運転室本体の左,右方向への振動等を減衰させるの
が難しく、前記第1の従来技術に比べて全体の防振効果
が小さくなるために、この種の従来技術は通常下位機種
として用いられるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した第
1の従来技術による運転室付き作業機では、防振手段を
緩衝支持体(オイルダンパ、スプリング)、ストッパ機
構およびリンク機構等から構成しているため、該防振手
段の取付時には、これらの緩衝支持体、ストッパおよび
リンク機構を各々別々にフレーム側と運転室本体側とに
取付ける必要があり、このような取付作業に多大な時間
を要してしまい、作業性等が著しく低下する上に、取付
作業に必要な全体の工程数が増加し、製作コスト等が増
加してしまうという問題がある。
【0009】一方、第2の従来技術では、防振手段をゴ
ムマウントのみから構成しているため、該ゴムマウント
の取付作業が容易になり、このような取付作業を比較的
短時間で行うことができる。しかし、以下のような問題
点が生じる。
【0010】即ち、第2の従来技術による作業機を前記
第1の従来技術のものと共に共通の製造ライン上で組立
てる場合には、前述の如く第1の従来技術の方が第2の
従来技術に比べて防振手段の取付作業に多大な時間を要
するために、両者間でこのような取付時間に大きなズレ
が生じてしまい、これにより製造ラインの各工程間を流
れる製品の流れ具合が悪くなり、製作時の作業効率が著
しく低下して、製作コスト等が低下してしまうという問
題がある。
【0011】しかも、前記第1の従来技術では防振手段
の取付時に、前記緩衝支持体、ストッパおよびリンク機
構を取付けるための各取付ブラケットを予めフレーム側
と運転室本体側とに設ける必要がある。また、第2の従
来技術では、ゴムマウント用の取付穴等をフレーム側に
予め穿設する必要がある。
【0012】このため、第1の従来技術と第2の従来技
術とで、フレームや運転室本体の床板側の形状がブラケ
ットの有無等によって大きく異なり、両者間でフレーム
および運転室本体を共通の部品として用いることが難し
くなり、製作コスト等が高くなるという問題がある。
【0013】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
なされたもので、本発明は、緩衝支持体、ストッパ機構
またはリンク機構等からなる防振手段をフレームと運転
室本体との間に容易に組付けることができ、組付時の作
業性を大幅に向上できるようにした運転室付き作業機を
提供することを目的としている。
【0014】また、本発明の他の目的は、緩衝支持体お
よびストッパ機構等からなる防振手段と、防振マウント
からなる防振手段とを組合わせて用いた場合でも、部品
の共通化を容易に図ることができると共に、異なる機種
のものとも同一の製造ライン上で円滑な組立て作業を行
うことができ、製作コスト等を大幅に削減できるように
した運転室付き作業機を提供することを目的としてい
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、作業機のフレームと、該フレーム上
に配設された運転室本体と、該運転室本体とフレームと
の間に設けられ、前記フレームからの振動が運転室本体
に伝わるのを抑制する防振手段とからなる運転室付き作
業機に適用される。
【0016】そして、請求項1に記載の発明が採用する
構成の特徴は、前記防振手段を、前記フレーム上で運転
室本体を弾性支持するスプリングおよび前記運転室本体
の振動を減衰するオイルダンパからなる緩衝支持体と、
前記フレームと運転室本体との間に回動可能に設けら
れ、該運転室本体がフレーム上で左,右方向に振動する
のを規制するリンク機構と、一側に該リンク機構と前記
緩衝支持体とが組付けられる単一の部材として形成さ
れ、他側が前記運転室本体とフレーム側とのいずれか一
方に取付けられる取付部材とから構成したことにある。
【0017】このように構成することにより、フレーム
から運転室本体に伝わる振動をフレーム上で運転室本体
を弾性支持するスプリングと共にオイルダンパにより効
率よく緩衝することができる。また、運転室本体に伝わ
る左,右方向の振動をフレームと運転室本体との間に回
動可能に設けたリンク機構で規制でき、これらのスプリ
ングおよびオイルダンパからなる緩衝支持体とリンク機
構からなる防振手段により前記振動を効率よく抑制する
ことができる。
【0018】ここで、前記防振手段をフレームと運転室
本体との間に取付けるときには、前記緩衝支持体および
リンク機構を単一の部材として形成された取付部材の一
側に予め組付けておくようにする。そして、この取付部
材の他側を運転室本体とフレーム側とのいずれか一方に
取付け、他方には該取付部材に設けた緩衝支持体および
リンク機構を取付ける。これにより前記第1の従来技術
で述べたように、前記緩衝支持体およびリンク機構を各
々別々にしてフレームと運転室本体との間に設ける必要
をなくすことができ、これらの緩衝支持体およびリンク
機構を前記取付部材を介してフレームと運転室本体との
間に容易に取付けることができる。
【0019】また、請求項2に記載の発明が採用する構
成の特徴は、前記防振手段を、前記フレーム上で運転室
本体を弾性支持するスプリングおよび前記運転室本体の
振動を減衰するオイルダンパからなる緩衝支持体と、前
記フレームと運転室本体との間に設けられ、前記オイル
ダンパの最大ストロークを規制するストッパ機構と、一
側に該ストッパ機構と前記緩衝支持体とが組付けられる
単一の部材として形成され、他側が前記運転室本体とフ
レーム側とのいずれか一方に取付けられる取付部材とか
ら構成したことにある。
【0020】このように構成することにより、防振手段
をフレームと運転室本体との間に取付けるときには、該
防振手段を構成する緩衝支持体およびストッパ機構を取
付部材の一側に予め組付ておくようにする。そして、こ
の取付部材の他側を運転室本体とフレーム側とのいずれ
か一方に取付け、相手方には該取付部材に設けた緩衝支
持体およびストッパ機構を取付けることにより、これら
の緩衝支持体およびストッパ機構を前記取付部材を介し
てフレームと運転室本体との間に容易に取付けることが
できる。
【0021】さらに、請求項3に記載の発明が採用する
構成の特徴は、前記防振手段を、前記フレーム上で運転
室本体を弾性支持するスプリングおよび前記運転室本体
の振動を減衰するオイルダンパからなる緩衝支持体と、
前記フレームと運転室本体との間に設けられ、前記オイ
ルダンパの最大ストロークを規制するストッパ機構と、
前記運転室本体とフレームとの間に回動可能に設けら
れ、該運転室本体がフレーム上で左,右方向に振動する
のを規制するリンク機構と、下側に該リンク機構、スト
ッパ機構および緩衝支持体がサブアッシー状態で組付け
られる単一の部材として形成され、上側が前記運転室本
体側に取付けられる取付部材とから構成したことにあ
る。
【0022】このように構成することにより、フレーム
から運転室本体に伝わる振動を緩衝支持体およびストッ
パ機構で緩衝できる上に、前記振動のうち左,右方向の
振動をリンク機構により規制できるから、これらの緩衝
支持体、ストッパ機構およびリンク機構からなる防振手
段により前記運転室の振動をより一層抑制することがで
きる。
【0023】ここで、前記防振手段をフレームと運転室
本体との間に取付けるときには、前記請求項1または2
に記載の発明と同様にして、該防振手段を構成する緩衝
支持体、ストッパ機構およびリンク機構をサブアッシー
状態で取付部材の下側部位に予め組付ておくようにす
る。そして、この取付部材の上側部位を運転室本体側に
取付け、フレーム側には該取付部材に設けた緩衝支持
体、ストッパ機構およびリンク機構を取付けることによ
り、これらの緩衝支持体、ストッパ機構およびリンク機
構を前記取付部材を介してフレームと運転室本体との間
に容易に取付けることができる。
【0024】さらにまた、請求項4に記載の発明では、
前記リンク機構を、左,右方向に離間した一対のリンク
部材と、該各リンク部材間を左,右方向で連結した連結
部材とからなり、前記各リンク部材の一端側は前記フレ
ーム側に回動可能に連結し、前記運転室本体側となる他
端側は前記取付部材に回動可能に連結する構成としてい
る。
【0025】これによりフレーム側と運転室本体側とに
対し、それぞれ一端側と他端側とが回動可能に連結され
た各リンク部材を連結部材を介して互いに一体化するこ
とができ、フレームからの左,右方向の振動に対するリ
ンク機構全体の剛性を確実に高めることができ、運転室
本体が左,右方向に振動するのを確実に抑えることがで
きる。
【0026】一方、請求項5に記載の発明が採用する構
成の特徴は、前記防振手段を、前記フレーム上に運転室
本体を配設するため前記フレームに形成された複数の取
付穴と、該各取付穴のうち少なくともいずれか一の取付
穴に板状のスペーサを介して取付けられ、前記運転室本
体をフレームに対して弾性的に支持する防振マウント
と、該防振マウントから離間して前記フレームと運転室
本体との間に設けられ、該運転室本体を弾性的に支持す
るスプリングおよびオイルダンパからなる緩衝支持体
と、該緩衝支持体に近い位置で前記フレームと運転室本
体との間に設けられ、前記オイルダンパの最大ストロー
クを規制するストッパ機構とを備え、該ストッパ機構に
は、前記各取付穴のうち他の取付穴を塞ぐように前記フ
レーム上に取付けられ、該取付穴よりも小さいストッパ
穴を有するストッパ板を設ける構成としたことにある。
【0027】このように構成することにより、前記防振
マウントは、フレームに形成された複数の取付穴のうち
少なくともいずれか一の取付穴に板状のスペーサを介し
て取付けられるから、防振マウントの取付穴に対する取
付位置を該スペーサの板厚寸法をもって上,下方向で適
宜に調整することができ、防振マウント側でのフレーム
と運転室本体との間の隙間を緩衝支持体側に合わせて調
整することにより、運転室本体全体の水平方向に対する
バランス調整を容易に行うことができる。また、前記ス
トッパ機構には、各取付穴よりも小さいストッパ穴を有
するストッパ板を設けたから、このストッパ板により前
記各取付穴のうち他の取付穴を塞いた状態で、ストッパ
機構をフレーム上に容易に取付けることができる。
【0028】このように、防振マウントおよびストッパ
機構をそれぞれスペーサおよびストッパ板を介して各取
付穴に取付けることにより、該防振マウントおよびスト
ッパ機構を前記緩衝支持体と共にフレームと運転室本体
との間に容易に配設することができる。
【0029】この場合、前記第2の従来技術のように防
振手段を防振マウント(ゴムマウント)のみで構成する
ときには、該各防振マウントを各取付穴を介してフレー
ムと運転室本体との間に容易に配設することができる。
そして、フレームと運転室本体との間に防振マウント、
緩衝支持体(スプリング、オイルダンパ)およびストッ
パ機構を設ける場合と、防振マウントのみを設ける場合
との両方で、フレームに形成した前記各取付穴を兼用す
ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づき説明する。
【0031】ここで、図1ないし図14は本発明の実施
例を示している。図中、1は下部走行体、2は旋回装
置、3は該旋回装置2を介して下部走行体1上に旋回可
能に搭載された作業機本体としての上部旋回体を示し、
該上部旋回体3は骨組構造をなすフレームとしての旋回
フレーム4を有している。
【0032】ここで、旋回フレーム4は図2および図3
に示す如く、旋回装置2との接続部を構成する中央部分
が厚肉の鋼板等からなる高剛性部5となり、該高剛性部
5の前部左側には、後述の運転室本体14を下側から支
承する支承部6が設けられている。
【0033】さらに、前記支承部6は、前,後に離間し
て左,右方向に伸長した略U字状の断面形状を有する2
個の横梁部6A,6Bと、該各横梁部6A,6Bの左端
側を前,後方向に連結するサイドフレームからなる側枠
部6Cと、横梁部6Aから前側に突出し該側枠部6Cと
平行に前,後方向に伸長する縦梁部6Dと、横梁部6A
よりも前側に位置して側枠部6Cと縦梁部6Dとを左,
右方向で連結する前枠部6E等とから大略構成されてい
る。
【0034】そして、上部旋回体3は、旋回フレーム4
と、該旋回フレーム4上に設けられた機械室7と、該機
械室7の前部左側に位置して旋回フレーム4上に設けら
れ、運転室本体14によって囲まれた運転室8と、機械
室7の後側に位置して旋回フレーム4の後部に設けられ
たカウンタウェイト9とから構成され、該旋回フレーム
4の前部には作業装置10が俯仰動可能に設けられてい
る。
【0035】11,11は前枠部6Eに左,右両側に離
間して穿設された第1の取付穴、12,12は前記支承
部6の横梁部6Bに左,右に離間して穿設された第2の
取付穴を示し、該各取付穴11,12は図9および図1
2に示す如く、互いに同一形状をなす円形穴として形成
されている。そして、該各取付穴11,12には、それ
ぞれ後述の各ストッパ機構22および各ゴムマウント4
3等が一体に取付けられる。ここで、各取付穴11,1
2は前記各ゴムマウント43の筒部44と対応した穴径
をもって形成されるものである。
【0036】13,13は前枠部6Eの左,右両側に位
置して支承部6の側枠部6C側および各縦梁部6D側に
一体に設けられた一対の固定ブラケットを示し、該各固
定ブラケット13は図3ないし図6に示す如く平板状に
形成され、その外側端部が側枠部6Cの内面側および縦
梁部6Dの内面側にそれぞれ溶接等で固着されている。
そして、各固定ブラケット13は、側枠部6C側および
縦梁部6D側からそれぞれ左,右内向きに延び、その後
側面には後述の取付ブラケット20が一体に取付けられ
る。
【0037】14は旋回フレーム4上に配設された運転
室本体を示し、該運転室本体14は図1および図2に示
す如く、例えば薄肉の鋼板等をプレス加工して溶接する
ことにより、前,後方向に伸長する矩形の上面部14A
と、上,下方向の中間部分が前向きに突出した前面部1
4Bと、該前面部14Bに対面する後面部14Cと、該
後面部14Cおよび前面部14Bに連なる左,右の側面
部14D,14D(一方のみ図示)から箱形状に形成さ
れ、下面側には前,後の床板用ブラケット14E,14
Eを介して運転室本体14の一部をなす床板14Fが固
定されている。
【0038】ここで、各床板用ブラケット14Eおよび
床板14Fには図9ないし図12に示す如く、前記各取
付穴11,12に対応して後述する各ストッパ機構22
のボルト27、および各ゴムマウント43のボルト47
が取付けられる各ボルト挿通穴15,16(それぞれ1
個のみ図示)が形成されている。
【0039】17,17は旋回フレーム4の支承部6と
運転室本体14との間で左,右に離間して設けられた一
対の緩衝支持体を示し、該緩衝支持体17は図2ないし
図6に示す如く、ボトム側が後述する取付ブラケット2
0の各ブラケット板部20Bに、ロッド側が取付部材4
0の各ブラケット部40Dにそれぞれ回動可能に連結さ
れたオイルダンパ18と、該オイルダンパ18に設けた
ロッド側ばね受け18Aとシリンダ側ばね受け18Bと
の間に縮装されたスプリング19とから構成されてい
る。
【0040】そして、緩衝支持体17は、運転室本体1
4の振動に応じてスプリング26と共にオイルダンパ1
8が伸縮することにより、運転室本体14をスプリング
26を介して旋回フレーム4上で弾性的に支持しつつ、
このときの振動をオイルダンパ18で減衰させるもので
ある。なお、スプリング19のばね定数は後述する各ゴ
ムマウント43に比較して小さめに設定するのが好まし
い。
【0041】20はオイルダンパ18を旋回フレーム4
側に一体に取付けるための取付ブラケットを示し、該取
付ブラケット20は図4ないし図6に示す如く、上,下
方向に沿って配設された取付板部20Aと、該取付板部
20Aから後向きに突設された左,右一対のブラケット
板部20B,20Bとから一体形成され、前記取付板部
20Aは各ボルト21等を介して前記固定ブラケット1
3に一体的に取付けられている。そして、各ブラケット
板部20B間にはオイルダンパ18の下端側がピン結合
されている。
【0042】22は緩衝支持体17の近傍に位置して旋
回フレーム4と運転室本体14との間に各取付穴11を
介して設けられたストッパ機構を示し、該ストッパ機構
22は図9に示す如く、円板状に形成され、中央に各取
付穴11よりも小径のストッパ穴23Aが穿設されたス
トッパ板23と、該ストッパ板23のストッパ穴23A
よりも例えば10mm程度だけ小さな外径を有し、両端
側が薄肉の段差部24A,24Aとして形成された円筒
状のスペーサ24と、弾性材料等から円板状に形成され
た一対の緩衝ゴム25,25と、鋼板材等から円板状に
形成された抜止め板26と、長尺のボルト27およびナ
ット28とから大略構成されている。
【0043】ここで、前記ストッパ板23は、取付穴1
1を上側から塞ぐように各ボルト29等を介して各支承
部6の前枠部6Eに一体的に取付けられ、該ストッパ板
23のストッパ穴23A内には、スペーサ24が前述の
如く例えば10mm程度の隙間をもって上,下方向に挿
通される。また、該スペーサ24の各段差部24Aには
各緩衝ゴム25の内周側が嵌着され、該各緩衝ゴム25
はストッパ板23を挟んで上,下の位置に互いに対向し
て配設されると共に、スペーサ24には抜止め板26を
介してボルト27が上向きに挿通される。
【0044】さらに、前記ボルト27は、後述する取付
部材40のねじ穴40Fおよび運転室本体14のボルト
挿通穴15を介して床板14Fから上向きに突出し、該
ボルト27の上端側にはナット28が螺着される。これ
によりスペーサ24、各緩衝ゴム25および抜止め板2
6は、取付部材40と共に運転室本体14の床板14F
側に一体化した状態で取付けられる。
【0045】そして、ストッパ機構22は運転室本体1
4の振動に応じて、スペーサ24がストッパ穴23Aを
介してストッパ板23に対し上,下に相対変位し、これ
に伴って各緩衝ゴム25がストッパ板23に対し上,下
から弾性的に衝突(当接)することにより、旋回フレー
ム4と運転室本体14との間に設けた前記オイルダンパ
18の最大ストロークを規制するものである。
【0046】30は緩衝支持体17の近傍に位置して旋
回フレーム4と運転室本体14との間に各取付穴11を
介して設けられたリンク機構を示し、該リンク機構30
は図3および図10に示す如く、左,右に離間し前後方
向に沿って互いに平行に伸長した一対のリンク部材とし
てのリンク板31,31と、該各リンク板31を左,右
方向で互いに連結した連結部材としての角筒状の連結パ
イプ32と、各リンク板31の前端側に各ゴムブッシュ
33、各連結ピン34(いずれも1個のみ図示)等を介
して回動可能に連結された運転室側ブラケット35,3
5と、各リンク板31の後側に各連結ピン36(1個の
み図示)を介して回動可能に連結されたフレーム側ブラ
ケット37,37等とから構成されている。
【0047】また、前記運転室側ブラケット35は上,
下に一対の取付部35A,35Aを有し、該各取付部3
5Aは運転室本体14側で後述する取付部材40の各取
付ねじ座40Eに各ボルト38等を介して固定されてい
る。また、フレーム側ブラケット37は取付板部37A
を有し、該取付板部37Aは旋回フレーム4側で支承部
6の横梁部6A側壁部にボルト39等を介して固定され
ている。
【0048】そして、リンク機構30は、連結パイプ3
2により左,右方向の捩り力に対して高い剛性を有し、
運転室本体14の左,右方向への振動を規制すると共
に、各リンク板31が連結ピン34,36等を介してブ
ラケット35,37に対し相対回動することにより、運
転室本体14の上,下方向への振動を許す構成になって
いる。また、このときの運転室本体14側に伝わる上,
下方向の振動を前記ゴムブッシュ33を介して効果的に
緩衝させるようにしている。
【0049】40は旋回フレーム4の前側に位置して運
転室本体14の下側に一体に設けられた取付部材を示
し、該取付部材40は、図7および図8に示す如く複数
枚の平板材を互いに溶接等で固着することにより単一の
部材として形成されている。そして、該取付部材40
は、略長方形状をなした水平板部40Aと、該水平板部
40Aとほぼ同様に長方形の板状に形成され、基端側が
水平板部40Aの一側面となる下側面に後側の位置で固
着された垂下板部40Bと、略三角形の平板状に形成さ
れ、該水平板部40と垂下板部40Bとの角隅部に固着
された補強板部40Cとから大略構成されている。
【0050】また、水平板部40Aの下側面(一側面)
には図8に示すように、補強板部40Cと垂下板部40
Bとの内側に位置して一対のブラケット部40D,40
Dが固着され、垂下板部40Bの後側面には、水平板部
40Aの下側で上,下に離間した位置に取付ねじ座40
E,40Eが固着されている。さらに、前記水平板部4
0Aには、取付穴11に対応してボルト27用のねじ穴
40Fが形成されると共に、該水平板部40Aの後側角
隅部には、各ボルト41が螺着されるねじ穴40G,4
0Gが形成されている。
【0051】ここで、前記取付部材40の水平板部40
Aは、その他側面となる上側面が各ボルト41およびス
トッパ機構22のボルト27、ナット28を介して運転
室本体14の床板14F下側面に一体化した状態で強固
に取付けられている。そして、水平板部40Aの一側面
となる下側面には、ねじ穴40Fに螺合したボルト27
を介してストッパ機構22のスペーサ23が各緩衝ゴム
25と共に一体化して取付けられている。
【0052】また、該取付部材40のブラケット部40
Dには、オイルダンパ18(緩衝支持体17)のロッド
側が回動可能にピン結合され、さらに、各取付ねじ座4
0Eには前記各ボルト38を介してリンク機構30のブ
ラケット35が締結されている。そして、取付部材40
は前記緩衝支持体17、ストッパ機構22およびリンク
機構30と共に第1の防振手段となる防振組立体42を
構成している。
【0053】ここで、図13および図14に示すよう
に、緩衝支持体17、ストッパ機構22およびリンク機
構30を旋回フレーム4と運転室本体14との間に取付
けるときには、これらの緩衝支持体17、ストッパ機構
22およびリンク機構30が図13、図14に示す如
く、取付部材40に予めサブアッシー状態で組付けら
れ、単一体としてユニット化された防振組立体42を構
成することになる。
【0054】43,43は各緩衝支持体17と離間して
運転室本体14の後側に位置し、該運転室本体14と旋
回フレーム4との間に設けられた防振マウントとしての
液体封入式ゴムマウントを示し、該ゴムマウント43は
図2および図3に示す如く、前記各緩衝支持体17から
後方に離間して旋回フレーム4の横梁部6Bと運転室本
体14の床板14Fとの間に配設されている。
【0055】そして、ゴムマウント43は図11および
図12に示す如く、上端側がフランジ部44Aとなり、
内部に高粘性の作動油が封入された有底筒状の筒部44
と、該筒部44Aの開口側を液密に閉塞するようにして
設けられた弾性筒45と、該弾性筒45の外側を上側か
ら覆うようにして設けられたストッパ46と、該ストッ
パ46および弾性筒45を上向きに貫通して設けられた
ボルト47およびナット48等から構成されている。
【0056】また、ゴムマウント43は、筒部44の下
端側が後述のスペーサ50を介して取付穴12内に挿入
され、各ボルト49等により横梁部6Bに一体的に取付
けられると共に、弾性筒45はストッパ46と共に床板
14Fの下側面に前記ボルト47、ナット48を介して
一体化され、運転室本体14を旋回フレーム4上で弾性
支持している。
【0057】そして、ゴムマウント43は第2の防振手
段を構成し、運転室本体14の振動に応じて弾性筒45
が弾性変形し、このときに前記作動油が筒部44内で粘
性流動することにより、前記振動を緩衝して一定の減衰
力を発生させるものである。なお、ストッパ46は、運
転室本体14の振動によって弾性筒45が大きく変形し
たときに筒部44のフランジ部44A側に衝合すること
により、弾性筒45がこれ以上変形するのを防止するも
のである。
【0058】50は取付穴12側に位置して支承部6の
横梁部6Bとゴムマウント43との間に設けられたスペ
ーサを示し、該スペーサ50は図12に示す如く、予め
決められた板厚を有する略長方形状の板体として形成さ
れている。また、該スペーサ50の中央には、取付穴1
2とほぼ同様の穴径を有した貫通穴50Aが穿設され、
該貫通穴50A内にはゴムマウント43の筒部44が一
定の隙間を介して挿入されている。そして、スペーサ5
0の上側面には筒部44のブラケット部42Aが前記ボ
ルト47により固定され、ゴムマウント43を横梁部6
B上で支持している。
【0059】ここで、予め板厚の異なる複数種類のスペ
ーサ50を用意しておき、ゴムマウント43の取付穴1
2に対する取付位置をスペーサ50の板厚寸法をもって
上,下方向に適宜に変更することにより、床板14Fと
横梁部6Bとの間の上,下方向の間隔を床板14Fと前
枠部6Eとの間に合わせて調整し、運転室本体14全体
の水平方向に対するバランス調整を行うものである。
【0060】本実施例による油圧ショベルは上述の構成
を有するもので、下部走行体1によって路上走行等を行
い、作業装置10によって土砂等の掘削作業を行う点に
ついては従来技術によるものと格別差異はない。
【0061】そして、作業装置10からの掘削反力によ
る振動や走行時の振動が旋回フレーム4側から運転室本
体14側に伝わった場合には、各緩衝支持体17、各ス
トッパ機構22およびゴムマウント43によりこのよう
な振動を効果的に減衰することができる。また、運転室
本体14に伝わる左,右方向の振動を各リンク板31と
連結パイプ32とから一体になったリンク機構30によ
り確実に低減することができ、これにより運転室本体1
4内での居住性や操作性等を確実に高めることができ
る。
【0062】次に各緩衝支持体17、各ストッパ機構2
2およびリンク機構30を取付部材40を介して旋回フ
レーム4と運転室本体14との間に取付けるための取付
方法について説明する。
【0063】まず、図13に示すように取付部材40の
ブラケット部40Dにオイルダンパ18(緩衝支持体1
7)のロッド側をピン結合して取付け、ねじ穴40F内
にはストッパ機構22のボルト27を螺着する。また、
各取付ねじ座40Eには、リンク機構30の各取付部3
5A(ブラケット35)を各ボルト37を介して一体に
取付ける。さらに、前記オイルダンパ18のボトム側に
は、取付ブラケット20の各ブラケット板部20Bを予
めピン結合して取付ける。
【0064】このように、取付部材40には、緩衝支持
体17、ストッパ機構22およびリンク機構30を取付
ブラケット20と共に予めサブアッシー状態で組付け、
これらの緩衝支持体17、ストッパ機構22、リンク機
構30、取付ブラケット20および取付部材40から防
振組立体42を構成する。
【0065】次に、図14に示すように、前記防振組立
体42を旋回フレーム4と運転室本体14との間に配設
する。そして、図14中の二点鎖線で示すように緩衝支
持体17側の取付ブラケット20を各ボルト21等を介
して固定ブラケット13に取付け、ストッパ機構22の
ストッパ板23を各ボルト29等を介して旋回フレーム
4の前枠部6Eに設けた取付穴11側に取付ける。ま
た、リンク機構30のブラケット37を各ボルト39等
を介してフレーム4の横梁部6Aに取付ける。さらに、
ゴムマウント43をスペーサ50と共に各ボルト49等
を介して横梁部6Bに設けた取付穴12側に取付ける。
【0066】そして最後に、ストッパ機構22のボルト
27およびゴムマウント43のボルト47を、床板用ブ
ラケット14Eと床板14Fとの各ボルト挿通穴15,
16内にそれぞれ差込み、該床板14Fと共に運転室本
体14全体を取付部材40の水平板部40A上およびゴ
ムマウント43のストッパ46上に配設する。そして、
前記水平板部40Aの上側面をナット28、各ボルト4
1等を介して床板14Fに一体に取付け、ゴムマウント
43をナット48を介して床板14Fに一体に取付け
る。
【0067】かくして本実施例では、取付部材40によ
り緩衝支持体17、ストッパ機構22およびリンク機構
30を予めサブアッシー状態にして水平板部40Aの下
側にに組付けるようにしたから、これにより防振組立体
42を容易に構成することができ、水平板部40Aの上
側面をナット28および各ボルト41を介して床板14
Fに取付けることにより、緩衝支持体17、ストッパ機
構22およびリンク機構30をまとめて床板14F側に
一体に取付けることができる。
【0068】これによって、前記第1の従来技術で述べ
たように緩衝支持体17、ストッパ機構22およびリン
ク機構30をそれぞれ個々に床板14Fに取付ける必要
がなくなり、このような緩衝支持体17、ストッパ機構
22およびリンク機構30の取付作業に要する時間を大
幅に短縮でき、取付作業に必要な工程数等を大幅に削減
することができる。また、取付時の作業性等を確実に向
上でき、製作コスト等を確実に削減することができる。
【0069】しかも、ストッパ機構22にはストッパ板
23を設けたから、該ストッパ板23により支承部6に
設けた取付穴11を上側から塞いだ状態でストッパ機構
22を旋回フレーム4に容易に取付けることができ、こ
れによって該ストッパ機構22の組付性等をさらに向上
させることができる。
【0070】また、ゴムマウント43をスペーサ50を
介して旋回フレーム4の横梁部6B上に配設したから、
ゴムマウント43の取付穴12に対する取付位置を該ス
ペーサ50の板厚寸法をもって上,下方向で適宜に変更
することができ、これにより床板14Fと横梁部6Bと
の間の上,下方向の間隔を床板14Fと前枠部6Eとの
間に合わせることができ、運転室本体14全体の水平方
向に対するバランス調整を容易に行うことができる。
【0071】さらに、旋回フレーム4の支承部6に設け
た各取付穴11,12は互いにゴムマウント43の筒部
44と対応した穴径をもって形成している。このため、
各取付穴11についても各取付穴12と同様にして、各
ストッパ機構22に替えて各ゴムマウント43を取付け
ることができる。
【0072】即ち、図15ないし図17に示す比較例の
ように、当該油圧ショベルに替えて、旋回フレーム4と
運転室本体14との間に各ゴムマウント43のみを配設
して他の油圧ショベルを構成する場合(前記第2の従来
技術の場合に相当)でも、前記各スペーサ50を必要に
応じて省略した状態で、各筒部44を各ボルト49等を
介して各取付穴11,12内に直接的に取付けることが
できる。
【0073】そして、各ゴムマウント43のボルト47
を床板用ブラケット14Eと床板14Fとの各ボルト挿
通穴15内に差込み、該各ボルト47にそれぞれ各ナッ
ト48等を螺着することにより、各ゴムマウント43を
旋回フレーム4と運転室本体14との間に容易に取付け
ることができる。
【0074】従って本実施例では、前記取付穴11,1
2をストッパ機構22用の取付穴としても、ゴムマウン
ト43用の取付穴としても用いることができ、取付穴1
1,12を兼用することができる。また、旋回フレーム
4側には取付ブラケット20、ストッパ板23およびブ
ラケット37を着脱可能に設け、運転室本体14側には
取付部材40を着脱可能に設けたから、第1の従来技術
で述べたようにこれらの取付ブラケット20、ストッパ
板23、ブラケット37および取付部材40等を予め旋
回フレーム4側、および運転室本体14側に溶接等で一
体に固着する必要をなくすことができる。
【0075】この結果、防振組立体42(緩衝支持体1
7、ストッパ機構22、リンク機構30、取付部材4
0)、およびゴムマウント43を備えた当該油圧ショベ
ルと、ゴムマウント43のみを備えた他の油圧ショベル
とで、旋回フレーム4および運転室本体14の部品の共
通化(互換性)を図ることができ、このような両方の油
圧ショベルの製作時にかかる製作コスト等を確実に削減
することができる。
【0076】また、前述したように防振組立体42の取
付時間を大幅に短縮できるから、従来技術で述べたよう
に防振組立体42とゴムマウント43とで、取付作業時
に要する時間に大きなズレが生じるのを確実に防止で
き、これにより当該油圧ショベルと前記他の油圧ショベ
ルとを共通の製造ライン上で組立てる場合でも、これら
の油圧ショベルの製品を共に製造ライン上でほぼ一定の
流れをもって円滑に流すことができ、組立時の作業効率
を確実に向上でき、製作コスト等を一層削減することが
できる。
【0077】なお、前記実施例では、取付部材40に緩
衝支持体17、ストッパ機構22、リンク機構30を一
体に組付けることにより、これらの緩衝支持体17、ス
トッパ機構22、リンク機構30を取付部材40を介し
て運転室本体14側に取付けるものとして述べたが、こ
れに替えて、例えば緩衝支持体17およびリンク機構3
0の下側で取付ブラケット20とブラケット37との間
を前後方向に延び、該取付ブラケット20とブラケット
37とを一体に連結するようにして形成された他の取付
部材を設けてもよい。そして、この場合には、該他の取
付部材の上側に緩衝支持体17およびリンク機構30を
予め組付け、この取付部材の下側を旋回フレーム4側に
一体に取付けることにより、緩衝支持体17およびリン
ク機構30を別々に旋回フレーム4側に取付ける必要が
なくなり、本実施例とほぼ同様の効果を得ることができ
る。
【0078】また、前記他の取付部材をストッパ板23
側に向けてさらに延長し、該取付部材とストッパ板23
とを連結するようにしてもよく、この場合にはストッパ
機構22を緩衝支持体17およびリンク機構30と共に
予め組付けることができ、該ストッパ機構22を緩衝支
持体17およびリンク機構30の取付作業を一層容易に
行うことができる。
【0079】さらに、前記実施例では、各ゴムマウント
43を旋回フレーム4と運転室本体14との間の後側に
設けるものとして述べたが、各ゴムマウント43に替え
て緩衝支持体17、ストッパ機構22、リンク機構30
を取付部材40を介して旋回フレーム4と運転室本体1
4との間の後側に設けるようにしてもよい。
【0080】さらにまた、前記実施例では、取付部材4
0に緩衝支持体17、ストッパ機構22およびリンク機
構30を全て一体に組付けるものとして述べたが、これ
に替えて、例えば緩衝支持体17、ストッパ機構22お
よびリンク機構30からなる3個の部材のうち、いずれ
か2つの部材のみを取付部材に取付けてもよい。
【0081】また、前記実施例では、油圧ショベルを例
に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば運
転室を備えたホイール式油圧ショベルや油圧クレーン等
の作業機にも適用できるものである。
【0082】
【発明の効果】以上詳述した通り請求項1の発明によれ
ば、単一の部材からなる取付部材の一側に緩衝支持体と
リンク機構とからなる防振手段を取付け、該取付部材の
他側を運転室本体とフレーム側とのいずれか一方に取付
けるようにしたから、前記防振手段の取付時に、緩衝支
持体およびリンク機構を予めサブアッシー状態で取付部
材に組付け、この状態で取付部材を例えば運転室本体
(またはフレーム)側に取付けることにより、緩衝支持
体およびリンク機構をまとめて運転室本体側(またはフ
レーム)に取付けることができ、これによって前記第1
の従来技術で述べたように緩衝支持体およびリンク機構
を各々別々にして運転室本体側(またはフレーム)側に
取付ける必要がなくなり、このような緩衝支持体および
リンク機構等の取付作業に必要な全体の工数を削減で
き、作業時間等を大幅に短縮でき、これにより取付時の
作業性等を確実に向上でき、製作コスト等を確実に削減
することができる。
【0083】また、請求項2の発明によれば、単一の部
材からなる取付部材の一側にストッパ機構と緩衝支持体
とからなる防振手段を取付け、該取付部材の他側を運転
室本体とフレーム側とのいずれか一方に取付けるように
したから、前記防振手段の取付時には、緩衝支持体およ
びストッパ機構を予めサブアッシー状態で取付部材に組
付けることができ、これにより前記請求項1に記載の発
明とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0084】さらに、請求項3の発明によれば、単一の
部材からなる取付部材の下側に緩衝支持体、ストッパ機
構およびリンク機構とからなる防振手段を取付け、該取
付部材の上側を運転室本体側に取付けるようにしたか
ら、前記防振手段の取付時には、緩衝支持体、ストッパ
機構およびリンク機構を予め取付部材の下側に組付ける
ことができ、これにより前記請求項1または2に記載の
発明とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0085】さらにまた、請求項4の発明によれば、フ
レーム側および運転室本体側にそれぞれ一端側と他端側
とが連結されるリンク部材同士を互いに連結部材を介し
て一体に連結し、該各リンク部材と連結部材とからリン
ク機構を構成したから、該リンク機構全体の剛性を高め
ることができ、該リンク機構により運転室本体への左,
右方向の振動等を確実に規制することができ、運転室本
体内での乗り心地や操作性等を一層向上することができ
る。
【0086】一方、請求項5の発明によれば、フレーム
に複数の取付穴を形成し、該各取付穴のうち少なくとも
いずれか一の取付穴に板状のスペーサを介して防振マウ
ントを取付け、他の取付穴にはストッパ板により該取付
穴を塞いだ状態でストッパ機構を取付け、これらの防振
マウント、ストッパ機構および緩衝支持体から防振手段
を構成したから、前記防振手段をスペーサおよびストッ
パ板を介してフレームと運転室本体との間に容易に取付
けることができる。また、前記取付穴を全て防振マウン
トと対応した大きさをもって形成することができ、これ
により該防振マウントをこの取付穴を介してフレームと
運転室本体との間に容易に取付けることができ、前記防
振手段を有する当該作業機と、防振マウントのみからな
る防振手段を有する他の作業機とで、取付穴を含めた旋
回フレームの形状および運転室本体の床板側形状を同一
にして形成でき、該フレームおよび運転室本体の部品の
共通化を図ることができる。
【0087】従って、当該作業機を前記他の作業機と共
に、共通の製造ライン上で組立てる場合でも、当該作業
機と他の作業機とで防振手段の取付時間に大きなズレが
生じるのを防止でき、これらの製品(作業機)を共に共
通の製造ライン上でほぼ一定の流れをもって円滑に流す
ことができ、製作時の作業効率を確実に向上でき、製作
コスト等を一層削減することができる。そして、前記防
振手段を他の防振手段に対するオプション部品として容
易に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による油圧ショベルを示す全体
図である。
【図2】図1中の旋回フレームおよび運転室本体等を示
す一部破断の外観図である。
【図3】運転室本体を取外した状態で旋回フレームの支
承部側を示す図2中の矢示III−III 方向からみた平面
図である。
【図4】図3中の防振組立体等を拡大して示す平面図で
ある。
【図5】防振組立体等を示す図6中の矢示V−V線に沿
った断面図である。
【図6】防振組立体等を示す図2中の要部拡大断面図で
ある。
【図7】図6中の取付部材を示す正面図である。
【図8】取付部材を示す図7の底面図である。
【図9】図4中の矢示IX−IX方向からみたストッパ機構
の拡大断面図である。
【図10】リンク機構を示す図13中の矢示X−X線に
沿った拡大断面図である。
【図11】図3中のゴムマウント等を拡大して示す平面
図である。
【図12】図11中の矢示 XII−XII 方向からみたゴム
マウントの拡大断面図である。
【図13】図2中の防振組立体を旋回フレームと運転室
本体とから取外した状態で示す拡大断面図である。
【図14】図2中の旋回フレーム、運転室本体および防
振組立体を分解した状態で示す部分断面図である。
【図15】本発明の実施例に対する比較例による旋回フ
レームと運転室本体との間の防振構造を示す一部破断の
外観図である。
【図16】運転室本体を取外した状態で旋回フレームの
支承部側を示す図15中の矢示XVI −XVI 線に沿った断
面図である。
【図17】図15中の旋回フレーム、運転室本体および
ゴムマウント等を分解した状態で示す部分断面図であ
る。
【符号の説明】
4 旋回フレーム(フレーム) 11,12 取付穴 14 運転室本体 17 緩衝支持体(防振手段) 18 オイルダンパ 19 スプリング 22 ストッパ機構(防振手段) 23 ストッパ板 23A ストッパ穴 30 リンク機構(防振手段) 31 リンク板(リンク部材) 32 連結パイプ 40 取付部材 42 防振組立体 43 ゴムマウント(防振マウント) 50 スペーサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業機のフレームと、該フレーム上に配
    設された運転室本体と、該運転室本体とフレームとの間
    に設けられ、前記フレームからの振動が運転室本体に伝
    わるのを抑制する防振手段とからなる運転室付き作業機
    において、 前記防振手段は、前記フレーム上で運転室本体を弾性支
    持するスプリングおよび前記運転室本体の振動を減衰す
    るオイルダンパからなる緩衝支持体と、前記フレームと
    運転室本体との間に回動可能に設けられ、該運転室本体
    がフレーム上で左,右方向に振動するのを規制するリン
    ク機構と、一側に該リンク機構と前記緩衝支持体とが組
    付けられる単一の部材として形成され、他側が前記運転
    室本体とフレーム側とのいずれか一方に取付けられる取
    付部材とから構成したことを特徴とする運転室付き作業
    機。
  2. 【請求項2】 作業機のフレームと、該フレーム上に配
    設された運転室本体と、該運転室本体とフレームとの間
    に設けられ、前記フレームからの振動が運転室本体に伝
    わるのを抑制する防振手段とからなる運転室付き作業機
    において、 前記防振手段は、前記フレーム上で運転室本体を弾性支
    持するスプリングおよび前記運転室本体の振動を減衰す
    るオイルダンパからなる緩衝支持体と、前記フレームと
    運転室本体との間に設けられ、前記オイルダンパの最大
    ストロークを規制するストッパ機構と、一側に該ストッ
    パ機構と前記緩衝支持体とが組付けられる単一の部材と
    して形成され、他側が前記運転室本体とフレーム側との
    いずれか一方に取付けられる取付部材とから構成したこ
    とを特徴とする運転室付き作業機。
  3. 【請求項3】 作業機のフレームと、該フレーム上に配
    設された運転室本体と、該運転室本体とフレームとの間
    に設けられ、前記フレームからの振動が運転室本体に伝
    わるのを抑制する防振手段とからなる運転室付き作業機
    において、前記防振手段は、前記フレーム上で運転室本
    体を弾性支持するスプリングおよび前記運転室本体の振
    動を減衰するオイルダンパからなる緩衝支持体と、前記
    フレームと運転室本体との間に設けられ、前記オイルダ
    ンパの最大ストロークを規制するストッパ機構と、前記
    フレームと運転室本体との間に回動可能に設けられ、該
    運転室本体がフレーム上で左,右方向に振動するのを規
    制するリンク機構と、下側に該リンク機構、ストッパ機
    構および緩衝支持体がサブアッシー状態で組付けられる
    単一の部材として形成され、上側が前記運転室本体側に
    取付けられる取付部材とから構成したことを特徴とする
    運転室付き作業機。
  4. 【請求項4】 前記リンク機構は、左,右方向に離間し
    た一対のリンク部材と、該各リンク部材間を左,右方向
    で連結した連結部材とからなり、前記各リンク部材の一
    端側は前記フレーム側に回動可能に連結し、前記運転室
    本体側となる他端側は前記取付部材に回動可能に連結す
    る構成としてなる請求項1または3に記載の運転室付き
    作業機。
  5. 【請求項5】 作業機のフレームと、該フレーム上に配
    設された運転室本体と、該運転室本体とフレームとの間
    に設けられ、前記フレームからの振動が運転室本体に伝
    わるのを抑制する防振手段とからなる運転室付き作業機
    において、 前記防振手段は、前記フレーム上に運転室本体を配設す
    るため前記フレームに形成された複数の取付穴と、該各
    取付穴のうち少なくともいずれか一の取付穴に板状のス
    ペーサを介して取付けられ、前記運転室本体をフレーム
    に対して弾性的に支持する防振マウントと、該防振マウ
    ントから離間して前記フレームと運転室本体との間に設
    けられ、該運転室本体を弾性的に支持するスプリングお
    よびオイルダンパからなる緩衝支持体と、該緩衝支持体
    に近い位置で前記フレームと運転室本体との間に設けら
    れ、前記オイルダンパの最大ストロークを規制するスト
    ッパ機構とを備え、該ストッパ機構には、前記各取付穴
    のうち他の取付穴を塞ぐように前記フレーム上に取付け
    られ、該取付穴よりも小さいストッパ穴を有するストッ
    パ板を設ける構成としたことを特徴とする運転室付き作
    業機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100651103B1 (ko) 2004-06-03 2006-11-30 히다찌 겐끼 가부시키가이샤 건설 기계
JP2010042761A (ja) * 2008-08-13 2010-02-25 Caterpillar Japan Ltd キャブ支持構造
WO2015132292A1 (en) * 2014-03-05 2015-09-11 Caterpillar Sarl Cab protection device for working machine
WO2022234190A1 (en) * 2021-05-04 2022-11-10 Ponsse Oyj Damping system for a cabin of a movable work machine

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