JPH10102374A - 薬剤溶解供給装置およびそれに用いる薬剤充填容器 - Google Patents

薬剤溶解供給装置およびそれに用いる薬剤充填容器

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JPH10102374A
JPH10102374A JP25455896A JP25455896A JPH10102374A JP H10102374 A JPH10102374 A JP H10102374A JP 25455896 A JP25455896 A JP 25455896A JP 25455896 A JP25455896 A JP 25455896A JP H10102374 A JPH10102374 A JP H10102374A
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tank
dissolving
chemical
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】粉体状薬剤を、移し替えることなく容器ごと外
槽に装填し、処理機の循環処理液を利用して充分に分
散,溶解させることができる薬剤溶解供給装置を提供す
る。 【解決手段】溶解槽1からポンプ11吸込側に接続され
る薬液供給配管3と、ポンプ11吐出側から分岐して薬
液供給配管3に延びる還流配管7と、この還流配管7と
薬液供給配管3との連通部に、還流処理液を薬液供給配
管3の下流側に向かって噴射してその噴射流により上流
側の薬液を随伴吸引するとともに薬液の分散,溶解を促
進するエジェクタ部4とを備え、溶解槽1が、外槽5
と、その内側に装填される薬剤充填容器6とからなり、
薬剤充填容器6が、底面の少なくとも一部に開口31を
有し、その開口31が、自重で開口31縁部と係合する
底蓋32で塞がれており、外槽5の底部に、外槽5内に
装填された薬剤充填容器6の底蓋32を上に持ち上げて
容器6内外を連通する角板34が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維製品に対し染
色,精練,漂白その他の処理を施す際に、染料,助剤等
の粉体状薬剤を液体に溶かして薬液とし、この薬液を処
理機に供給する薬剤溶解供給装置およびそれに用いる薬
剤充填容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、染色機等の布帛処理機やパッ
ケージ処理機において、染色等の処理を行う際には、染
料や漂白剤,界面活性剤,精練剤等の粉体状薬剤が用い
られている。このような粉体状薬剤は、そのまま処理機
内に投入したのでは溶解や分散が不充分となって処理む
ら等が生じる。このため、処理機とは別に溶解装置やミ
キサー等の攪拌設備を設け、これらの設備により、粉体
状薬剤を一旦溶媒液に溶解して調整し、この調整済み薬
液を処理機の設置場所まで運搬して供給することが行わ
れている。
【0003】このような処理機の一例を図11に示す。
すなわち、この装置は、いわゆる液流式の布帛処理機で
あり、41は布帛50が滞留する滞留槽で、42は上記
布帛50を移送する移送部である。上記滞留槽41と移
送部42とは、ほぼ平行に設置され、両端部で接続,連
通されて布帛50の循環処理通路を構成している。43
は上記滞留槽41の底部に設けられた液吸込部であり、
これら液吸込部43から吸い込まれた処理液は、ポンプ
45および熱交換器46を介してノズル44に至る処理
液循環路47によって循環するようになっている。そし
て、48はこの処理機に薬液を供給するための薬液槽で
あり、上記薬液槽48内の薬液は、注入ポンプ49を介
して処理液循環路47のポンプ45吸込側から処理機に
供給されるようになっている。
【0004】上記処理機に、処理液となる薬液を追加供
給する場合には、上述したように、この装置とは別個に
設けられたミキサー等の溶解設備で、染料等の粉体状薬
剤を水等に溶解させて薬液とし、この処理機の設置場所
まで運搬し、上記薬液槽48に移し替えることが行われ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、粉体状薬剤を溶解して薬液を調整するための
設備が、処理機以外に別途必要であり、その設備を設置
するためのスペースが必要となる。また、薬液の調整作
業や運搬作業が必要なだけでなく、溶解装置やミキサー
等の攪拌装置,運搬容器の洗浄,保全等、付随する数々
の作業も必要である。さらに、薬液の運搬と移し替えを
行うため、それに伴い薬液ロスも多い。このため、設備
費や人件費,薬液消費等が多大なものとなり、処理コス
トを引き上げる大きな要因になっている。また、調整,
攪拌,運搬の際に、薬液が周囲に飛散して作業環境を汚
染するという問題もある。そのうえ、薬液が溶解装置や
ミキサー等の攪拌装置に残留し、その後に調整する薬液
に上記残留薬液が混入して純度の低下を招くといった問
題も生じる。また、薬液が調整されてから実際に布帛等
と接触して処理されるまでの間に、時間的な隔たりがあ
ることから、特に、反応性染料や酸性直接染料等のよう
な経時変化の大きな薬液では、その間に薬液の性状が変
化し、処理むらや処理不足の原因になる等の不都合も生
じる。
【0006】そこで、最近では、粉体飛散防止の観点か
ら、粉体状薬剤を、ポリビニルアルコール(PVA)等
の水溶性フィルムからなる袋に充填し、袋ごと溶解槽に
投入することが提案されている。しかし、上記袋は、水
分と接触して破れやすいため、搬送中に薬剤がこぼれる
という事故が生じやすい。また、PVAは、処理液中で
染料等を凝集させる作用があるため、処理むらを生じや
すいという問題もある。さらに、上記PVAは、COD
(化学的酸素要求量)を高めるため、処理液廃棄の際、
環境汚染の原因となるという問題もある。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、粉体状薬剤を、飛散させることなく直接溶解槽
に充填して分散,溶解させて処理機に供給することがで
き、しかも、充分に分散,溶解させることができる薬剤
溶解供給装置およびそれに用いる薬剤充填容器の提供を
その目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の薬剤溶解供給装置は、ポンプを備えた外部
循環管路を介して処理液を循環することにより処理槽内
の繊維製品を加工処理する装置に付設される薬剤溶解供
給装置であって、染料,助剤等の粉体状薬剤を溶解する
溶解槽と、上記循環管路のポンプ吐出側から分岐して上
記溶解槽へ連通する処理液導入配管と、上記溶解槽から
上記循環管路のポンプ吸込側に接続される薬液供給配管
と、上記循環管路のポンプ吐出側から分岐して上記薬液
供給配管に延びる還流配管と、この還流配管と薬液供給
配管との連通部に、還流処理液を薬液供給配管の下流側
に向かって噴射してその噴射流により上流側の薬液を随
伴吸引するとともに薬液の分散,溶解を促進するエジェ
クタ手段とを備え、上記溶解槽が、外槽と、その内側に
装填される薬剤充填容器とからなり、上記薬剤充填容器
が、底面の少なくとも一部に開口を有し、その開口が、
自重で開口縁部と係合する底蓋で塞がれており、上記外
槽の底部に、外槽内に装填された薬剤充填容器の底蓋を
上に持ち上げて容器内外を連通する連通手段が設けられ
ている薬剤溶解供給装置を第1の要旨とする。
【0009】また、上記薬剤溶解供給装置に用いられる
薬剤充填容器であって、上記外槽内に装填されるように
なっており、底面の少なくとも一部に開口を有し、その
開口が、自重で開口縁部と係合する底蓋で塞がれてお
り、上記外槽への装填状態では、外槽底部に設けられた
連通手段によって上記底蓋が開口から持ち上げられて容
器内外が連通状態になり、未装填状態では、上記底蓋が
開口を塞いで容器内外が遮断されている薬剤充填容器を
第2の要旨とする。
【0010】すなわち、本発明は、循環管路のポンプ吐
出側から処理液の一部を取り出して溶解槽内に導入し、
この薬液を循環管路のポンプ吸込側に供給する際、循環
管路のポンプ吐出側から処理液の一部を薬液供給配管に
還流させ、還流配管と薬液供給配管との連通部におい
て、還流処理液を薬液供給配管の下流側に向かって噴射
し、その噴射流によるエジェクタ作用により、上流側の
薬液を随伴吸引するとともに、上記薬液の分散,溶解を
促進するようにしている。このため、溶解槽内で溶解さ
れた薬液が、処理液の噴射流によるエジェクタ作用でさ
らに分散,溶解されるのであり、従来問題視されていた
溶解不良が起こらず、粉体状薬剤が充分に分散,溶解さ
れる。したがって、処理むらや処理不足がなく、高品質
の安定した処理を行うことができる。そして、上記薬液
をエジェクタ部において還流処理液で希釈し、さらにそ
れを循環管路のポンプ吸込側に供給して大量の循環処理
液中に合流させることにより希釈するようにしているた
め、例えば、粉体状薬剤を循環管路に直接投入した場合
のように、部分的に極端に濃度の高い薬液が循環して処
理むらを引き起こすようなこともない。
【0011】しかも、本発明では、溶解槽を、外槽と、
特殊な薬剤充填容器とで構成しているため、粉体状薬剤
を、上記薬剤充填容器に投入して搬送し、そのまま外槽
内に組み込んで容器内の薬剤を溶解して薬液を供給する
ことができるのであり、粉体状薬剤を外槽(溶解槽)内
に移し替える必要がない。このため、移し替えに伴う粉
体飛散汚染を生じることがない。したがって、従来のよ
うに、粉体飛散防止のためにPVA等の水溶性袋を用い
る必要がなく、PVA等に由来する処理むらや環境汚染
を回避することができる。そして、上記薬剤充填容器
は、繰り返し使用が可能で、搬送中のトラブルも生じな
いため、水溶性袋を用いるよりも経済的に有利である。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0013】図1は、本発明の一実施の形態例を示して
いる。この薬剤溶解供給装置は、図11に示す液流式の
布帛処理装置のような、外部循環管路を介して処理液を
循環させながら処理槽内の繊維製品を加工処理する装置
に付設されるもので、10が、処理槽(図示せず)に連
通される外部循環管路であり、ポンプ11の吐出力によ
って図示の右側から左側に向かって処理液が循環するよ
うになっている。
【0014】そして、1は溶解槽で、外槽5と、その内
側に上方から装填される薬剤充填容器6(以下「容器」
と略す)とで構成されている。上記容器6は、処理に用
いる粉体状の薬剤を充填した状態で外槽5内に装填され
るもので、その上端開口縁部の向かい合う2個所に、外
向き突出部6aが形成されており、この突出部6aが、
外槽5の側壁上部の内側に形成された突出部5aと係合
することにより、容器6が外槽5内に保持されるように
なっている。また、上記容器6の底面中央には、開口3
1が形成されており、この開口31を上から自重で蓋す
る底蓋32が設けられている。なお、上記底蓋32の周
縁には段差32aが形成されており、段差32aが開口
31の縁部と係合するようになっている。
【0015】したがって、上記容器6は、外槽5内に装
填されない状態では、図2(a)に示すように、その開
口31が底蓋32で塞がれ、通常の有底容器と同様の形
態となるのであり、粉体状の薬剤を充填して保管,運搬
等に供することができる。そして、外槽5内に装填され
た状態では、図1に示すように、外槽5の底部に溶接固
定された仕切り33から垂直に立設する角板34によっ
て、上記容器6の底蓋32が下から持ち上げられて開口
31が開くため、容器6の内外が、底部において連通す
るようになっている。なお、上記仕切り33は、図2
(b)に示すように、多孔板からなり、その上面に、上
記角板34が溶接固定されている。
【0016】また、上記外槽5の側壁下部には、上記循
環管路10のポンプ11吐出側から分岐する処理液導入
配管2が、仕切弁15を介して連通されており、循環す
る処理液の一部が、循環管路10から取り出されて、外
槽5内に導入されるようになっている。この処理液は、
容器6の底部開口31から容器6内に浸入し、容器6内
に充填された薬剤と接触してこれを溶解する。そして、
外槽5の底部から延びる薬液供給配管3が、エジェクタ
部4を介して上記循環管路10のポンプ11吸込側に連
通されており、上記外槽5内で得られる薬液が、上記エ
ジェクタ部4を経由して循環管路10内に希釈供給され
るようになっている。なお、底蓋32が角板34に持ち
上げられたとき、容器6内の薬剤が一気に外槽5の底面
に落下してそのまま上記薬液供給配管3内に入り込まな
いよう、外槽5底部の仕切り33が薬剤の落下を防止し
ている。このため、薬剤の溶解は、上記仕切り33より
上で行われ、得られた溶解液が、仕切り33の多孔を通
過して薬液供給配管3内に流下するようになっている。
【0017】一方、上記エジェクタ部4には、上記循環
管路10のポンプ11吐出側から分岐して上記薬液供給
配管3に還流する還流配管7が接続されており、その詳
細は、図3に示すようになっている。すなわち、上記エ
ジェクタ部4において、還流配管7と薬液供給配管3と
の連通部は液密状のケース8で囲われており、上記ケー
ス8の天井壁と底壁に、それぞれ薬液供給配管3の上流
側配管3aおよび下流側配管3bが連通している。そし
て、上記ケース8の側壁に還流配管7が液密状に貫通し
て下方に向かって折り曲げ形成され、その先端部が上記
下流側配管3bの連通部近傍まで延長されるとともに、
この先端が還流処理液の噴射ノズル30に形成されてい
る。このエジェクタ部4では、還流配管7からの還流処
理液が噴射ノズル30から噴射され、この噴射力によっ
てケース8内の薬液を随伴吸引しながら下流側配管3b
内に噴射する(エジェクタ作用)。そして、上記薬液と
処理液とが激しく攪拌され、分散,溶解が促進されるよ
うになっている。なお、上記還流配管7には、流量調節
弁17が設けられており(図1に戻る)、還流処理液の
流量を調節してエジェクタ部4での噴射力を調節できる
ようになっている。図1において、9は薬液供給配管3
の上流側配管3aに設けられた注入仕切弁である。
【0018】また、図1において、13は外槽5の上面
を開閉しうる蓋であり、外周にリング13aが締め付け
られて外槽5を密閉するようになっている。また、14
は溶解槽1内の圧力を抜いて上記蓋13の開閉を容易に
する空気抜き弁である。なお、上記蓋13は、導入処理
液の液漏れ等を防ぐため、密閉することが好ましいが、
密閉しなくても差し支えなく、必ずしも必要ではない。
【0019】上記薬剤溶解供給装置を用いた粉体状薬剤
の溶解,供給は、つぎのようにして行われる。
【0020】まず、外槽5の蓋13を開け、染料,助剤
等の粉体状薬剤が充填された容器6を装填し、図1に示
すように、その底部の開口31を開いた状態にして、蓋
13を閉じてリング13aを締め付け、密閉する。つい
で、空気抜き弁14を閉じるとともに、循環仕切弁15
を開け、循環管路10の処理液の一部を外槽5内に導入
する。つぎに、外槽5内が処理液で満たされた時点で、
注入仕切弁9を開け、外槽5内で得られた薬液を薬液供
給配管3を通して循環管路10のポンプ11吸込側に供
給する。このとき、エジェクタ部4内において、上述し
たエジェクタ作用により薬液供給配管3の上流側配管3
aの薬液が随伴吸引され、還流処理液とともに下流側配
管3b内に噴射され、上記薬液の分散,溶解が促進され
る。また、外槽5内の高濃度の薬液は、エジェクタ作用
により還流処理液と混ざり、希釈されることになる。そ
して、この希釈された薬液は、循環管路10のポンプ1
1吸込側に供給され、循環管路10内を循環する大量の
循環処理液と合流してさらに希釈され、ポンプ11に吸
い込まれてその回転により攪拌されて所定の濃度になっ
て循環管路10内を循環し、処理機に供給される。
【0021】そののち、循環仕切弁15を閉じて外槽5
内への処理液の導入を止め、外槽5内の薬液を供給し終
わったのち、注入仕切弁9を閉じる。そして、空気抜き
弁14を開けて外槽5内の圧力を抜き、蓋13を開ける
ことができる状態にして、一連の粉体状薬剤の溶解供給
を終了する。
【0022】このような粉体状薬剤の溶解供給装置は、
例えば、図4に示すように、液流式布帛処理機に適用す
ることができる。すなわち、図において、21は布帛2
8が滞留する滞留槽で、22は上記布帛28を移送する
移送部である。上記滞留槽21と移送部22とは両端部
で接続,連通されて布帛28の循環処理通路を構成して
いる。23は上記滞留槽21の底部に設けられた液吸込
部であり、これらの液吸込部23から吸い込まれた処理
液が、ポンプ25および熱交換器26を経てノズル24
に至る循環管路27によって循環するようになってい
る。そして、本発明の装置は、上記循環管路27に付設
され、循環管路27のポンプ25吐出側から処理液を外
槽5内に導入して容器6内の薬剤と接触させて薬液にす
るとともに、この薬液をエジェクタ4を介してさらに分
散,溶解させながら上記循環管路27のポンプ25吸込
側に供給し、処理機に追加供給するようになっている。
【0023】このように、上記粉体状薬剤の溶解供給装
置によれば、粉体状薬剤を溶解槽1に移し替える必要が
なく、容器6ごと外槽5内に装填し、その状態で容器6
内の薬剤を溶解して処理機に供給することができる。し
かも、溶解によって得られた薬液を、エジェクタ作用に
よりさらに分散,溶解させるようになっているため、粉
体状薬剤を充分に分散,溶解することができ、処理むら
等を生じることがない。
【0024】なお、本発明において、溶解槽1を構成す
る外槽5と容器6は、上記の例に限らず、外槽5内に容
器6を装填するだけで、容器6の底部に開口が形成され
るような組み合わせになっていればどのような構成であ
っても差し支えはない。例えば容器6′として、図5
(a)に示すものを用い、外槽5′の底部を、同図
(b)に示すような構成にすることができる。すなわ
ち、この容器6′は、底面6a′がそのまま着脱可能な
底蓋になっており、この底面6a′が、側壁6bの下端
部に溶接固定された環状パイプ35で抜け止めされてい
る。一方、外槽5′の底部には、前記の例と同様、多孔
板からなる仕切り33が設けられ、その上に、容器6′
底部の環状パイプ35を受けて容器6′全体を支受する
ためのガイド36が取り付けられている。なお、このガ
イド36は、曲成した丸棒によって形成されており、十
字に交差する部分36aと、これを仕切り33から一定
の高さに保持する立ち上がり部36bとを有する。そし
て、上記ガイド36の十字交差部36aの一個所に、垂
直に立設する角板37が溶接固定されている。
【0025】上記容器6′も、前記容器6と同様、外槽
5′内に装填されない状態では、図5(a)に示すよう
に、その底面6a′が環状パイプ35に保持されて底を
形成しているため、通常の有底容器と同様の形態となる
のであり、粉体状の薬剤を充填して保管,運搬等に供す
ることができる。そして、外槽5′内に装填された状態
では、図6に示すように、外槽5′の底部に設けられた
角板37によって、上記容器6′の底面6a′の片側が
下から持ち上げられて底が開くため、容器6′の内外
が、底部において連通する。したがって、この容器6′
および外槽5′の組み合わせによっても、前記の例と同
様の作用,効果を奏する。
【0026】また、図7に示すように、処理液導入配管
2を外槽5″の内側に延ばして底部側から垂直に立ち上
がるように曲成し、その先端部61自身で、容器6″の
底蓋60を下から押し上げるようにしてもよい。このよ
うにすると、上記先端部61の開口端から吐出される処
理液が、底蓋60の上にも充分にゆきわたるため、より
一層、薬剤の分散,溶解を円滑に行うことができる。
【0027】なお、上記処理液導入配管2の先端部61
の形状は、どのようなものであっても差し支えはない
が、例えば図8(a)に示すように、T字状に形成する
ことにより、図7において左右方向に傾斜した状態で持
ち上げられた底蓋60の、前後の隙間から処理液を吐出
させるようにしてもよい。また、図8(b)に示すよう
に、L字状に形成することにより、底蓋60の上側にお
いて、処理液を旋回させながら導入するようにしてもよ
い。
【0028】そして、本発明において、エジェクタ部4
についても、前記の例に限らず、適宜の構成にすること
ができる。例えば、図9に示すような構成にしてもよ
い。すなわち、このエジェクタ部4aは、還流配管7a
と薬液供給配管3との連通部に液密状のケース8aが設
けられ、このケース8aの側壁に還流配管7aが連通
し、天井壁と底壁とに、それぞれ薬液供給配管3の上流
側配管3aと下流側配管3bが接続されている。そし
て、上記上流側配管3aは、ケース8aの天井壁を貫通
してケース8a内を垂下し、その下端6が底壁の下流側
配管3b連通部の近傍まで延長されている。このエジェ
クタ部4aでは、還流配管7aからケース8a内に流入
した還流処理液が、上記上流側配管3aの下端6と下流
側配管3bの連通部との隙間18から下流側配管3b内
に噴射され、その噴射力によって上流側配管3a内の薬
液が随伴吸引される。そして、ここで随伴吸引された薬
液が還流処理液とともに下流側配管3b内に噴射される
際に、その噴射力により上記薬液と処理液とが激しく攪
拌され、その分散,溶解が促進されるとともに希釈され
るようになっている。
【0029】また、図10に示すような構成にしてもよ
い。すなわち、このエジェクタ部4bは、還流配管7b
と薬液供給配管3との連通部にケースが設けられておら
ず、上記薬液供給配管3の側壁に還流配管7bが液密状
に貫通して下流側に向かって折曲げ形成され、その先端
が還流処理液の噴射ノズル30aに形成されている。こ
のエジェクタ部4bでも、還流配管7bからの還流処理
液が噴射ノズル30aから噴射され、この噴射力によっ
て薬液供給配管3内の薬液を随伴吸引する(エジェクタ
作用)。そして、ここで随伴吸引された薬液が還流処理
液とともに噴射される際に、その噴射力により上記薬液
と処理液とが激しく攪拌され、その分散,溶解が促進さ
れるとともに希釈されるようになっている。
【0030】なお、本発明の薬剤溶解供給装置およびそ
れに用いる容器は、上記の例のように、液流式の布帛処
理機に適用する以外に、気流式の布帛処理機等にも適用
することができる。また、布帛処理に限らず、かせ糸や
チーズ等を処理する各種の処理機に適用してもよい。す
なわち、本発明は、処理機の外部に、ポンプを介して処
理液を循環させる循環管路を有するタイプの処理機であ
れば、どのようなものに適用しても差し支えはなく、そ
の循環管路に付設して用いることができる。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来の
ような薬液調整設備を用いることなく、処理機に付設さ
れる外槽に、粉体状薬剤を容器ごと装填し、その状態で
容器内の薬剤を溶解して処理機に供給することができ
る。このため、薬液を調整するための設備が不要で、そ
の設置スペースも不要になる。また、粉体投入に伴う粉
体飛散や水溶性袋使用に伴う環境汚染等の諸問題を解決
することができる。そして、薬液調整作業や運搬作業、
それに付随する種々の作業も不要になる。さらに、薬液
の運搬も移し替えも行わないことから、薬液ロスもな
い。したがって、設備費や人件費,薬液消費等が削減さ
れ、処理コストを大幅に低下させることができる。ま
た、粉体状薬剤が溶解されて薬液化してから、きわめて
短時間で布帛等と接触して処理されるため、反応性染料
や酸性直接染料等を用いる場合でも処理前に薬液の性状
が変化せず、処理むらや処理不足が生じなくなる。
【0032】しかも、容器ごと装填された粉体状薬剤を
外槽内で溶解して薬液とし、その薬液をエジェクタ部に
おいて還流処理液で希釈し、さらにそれを循環管路のポ
ンプ吸込側に供給して大量の循環処理液中に合流させる
ことにより希釈する。このように、粉体状薬剤を溶解し
た高濃度の薬液を、所定の濃度に希釈した処理液として
処理機に供給することができる。このため、例えば、粉
体状薬剤を循環管路に直接投入した場合のように、部分
的に極端に濃度の高い薬液が循環して処理むらを引き起
こすようなこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の粉体状薬剤の溶解供給装置
を示す説明図である。
【図2】(a)は上記実施例に用いる容器の縦断面図、
(b)は上記実施例に用いる外槽の底部構造を示す部分
的な斜視図である。
【図3】上記実施例におけるエジェクタ部を示す断面図
である。
【図4】上記実施例を液流式布帛処理機に適用した例を
示す説明図である。
【図5】(a)は本発明の他の実施例に用いる容器の縦
断面図、(b)は上記他の実施例に用いる外槽の底部構
造を示す部分的な斜視図である。
【図6】図5(a)に示す容器を、図5(b)に示す底
部構造の外槽内に装填した状態を示す縦断面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例を示す部分的な説明
図である。
【図8】(a)は上記さらに他の実施例における処理液
導入配管の先端部形状を示す説明図、(b)はその変形
例を示す説明図である。
【図9】エジェクタ部の変形例を示す縦断面図である。
【図10】エジェクタ部の他の変形例を示す縦断面図で
ある。
【図11】従来例の処理機を示す説明図である。
【符号の説明】
1 溶解槽 2 処理液導入配管 3 薬液供給配管 5 外槽 6 薬剤充填容器 7 還流配管 10 外部循環管路 11 ポンプ 31 開口 32 底蓋 33 仕切り 34 角板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプを備えた外部循環管路を介して処
    理液を循環することにより処理槽内の繊維製品を加工処
    理する装置に付設される薬剤溶解供給装置であって、染
    料,助剤等の粉体状薬剤を溶解する溶解槽と、上記循環
    管路のポンプ吐出側から分岐して上記溶解槽へ連通する
    処理液導入配管と、上記溶解槽から上記循環管路のポン
    プ吸込側に接続される薬液供給配管と、上記循環管路の
    ポンプ吐出側から分岐して上記薬液供給配管に延びる還
    流配管と、この還流配管と薬液供給配管との連通部に、
    還流処理液を薬液供給配管の下流側に向かって噴射して
    その噴射流により上流側の薬液を随伴吸引するとともに
    薬液の分散,溶解を促進するエジェクタ手段とを備え、
    上記溶解槽が、外槽と、その内側に装填される薬剤充填
    容器とからなり、上記薬剤充填容器が、底面の少なくと
    も一部に開口を有し、その開口が、自重で開口縁部と係
    合する底蓋で塞がれており、上記外槽の底部に、外槽内
    に装填された薬剤充填容器の底蓋を上に持ち上げて容器
    内外を連通する連通手段が設けられていることを特徴と
    する薬剤溶解供給装置。
  2. 【請求項2】 上記外槽内に装填される薬剤充填容器で
    あって、底面の少なくとも一部に開口を有し、その開口
    が、自重で開口縁部と係合する底蓋で塞がれており、上
    記外槽への装填状態では、外槽底部に設けられた連通手
    段によって上記底蓋が開口から持ち上げられて容器内外
    が連通状態になり、未装填状態では、上記底蓋が開口を
    塞いで容器内外が遮断されていることを特徴とする請求
    項1記載の薬剤溶解供給装置に用いられる薬剤充填容
    器。
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