JPH10102302A - 男性・女性用上衣の釦及びポケットの配設方法、並びに該上衣の作製方法 - Google Patents

男性・女性用上衣の釦及びポケットの配設方法、並びに該上衣の作製方法

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JPH10102302A
JPH10102302A JP9173540A JP17354097A JPH10102302A JP H10102302 A JPH10102302 A JP H10102302A JP 9173540 A JP9173540 A JP 9173540A JP 17354097 A JP17354097 A JP 17354097A JP H10102302 A JPH10102302 A JP H10102302A
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栄 内田
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彦宰 村山
Mitsuyoshi Nirayama
光芳 韮山
Yuichi Hasegawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 男性・女性用上衣をオーダーメード又はイー
ジーオーダーメードで作製する際に、ウエストの絞り位
置を保った上で、フロント釦及び腰ポケットをバランス
良く設定すること、また、バランスの良いフロント釦及
び腰ポケットを有する各種着丈の上衣を作製すること。 【解決手段】 背丈線を基準にその上方部分を背丈とし
またその下方部分を裾丈として、該背丈の値をパターン
設計に取り込み、該背丈値に基づいてまた該裾丈の値に
応じてフロント釦及び腰ポケットをバランス良く設定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、男性・女性用上衣
の作製の際の釦及びポケットの配設方法、並びにその上
衣の作製方法、特に、男性・女性用上衣をオーダーメー
ド又はイージーオーダーメードにより作製する際に、フ
ロント釦及び腰ポケットをバランスよく配設する方法、
並びにオーダーメード又はイージーオーダーメードで、
フロント釦及び腰ポケットをバランスよく配設した上衣
を作製する方法に関する。
【0002】ここで、「イージーオーダーメード」と
は、オーダーメード及びカスタムメードに由来する和製
英語であり、衣服を作製する際の誂え方法の一つであ
る。客の要望を満たし易い製品仕様、部品仕様を予測
し、その範囲を設定し、一定のルール化をする。その設
定、ルール化した項目に従って、前準備をし、必要に応
じて各項目を組み合わせることにより衣服を作製する。
客には可能な範囲を示しながら一緒に仕様の決定をし、
個別受注生産をする。予め設定し、ルール化するものと
しては、例えば、アイテム(特定の衣服の種目であるジ
ャケット、パンツ、スカート、ベスト、コート及びワイ
シャツ等)、デザイン(衣服全体のイメージであるシル
エット、並びにポケット、ダーツ、切り替え線、衿及び
袖口等の細部であるディテール)、サイズ(各細部にわ
たるサイズ構成)、体型補正(基本となるいくつかの体
型と各箇所の補正)、仕立てグレード、各仕様(衣服を
作製するための決め事)、使用される表素材、副素材等
が挙げられ、これらについてルール化されている生産組
立ラインにより所望の衣服を製作し、客の誂えたものを
提供する。
【0003】また、「上衣」は、ジャケット(上着)、
コート及びベストを意味するものとし、「ジャケット」
は、スーツのジャケット並びにブレザー及びスポーツジ
ャッケトなどの替上着を意味するものとする。
【0004】
【従来の技術】従来から、男性・女性用上衣、例えば婦
人用ジャケット等を客の注文により作製する場合、基本
的な受注から最終製品までに至るプロセスとしては、先
ず、客の商品ニーズを把握し、アドバイスしながら、生
地選択をし、次いで、デザインブック等を参考にして、
その選択生地と客のプロポーションに相応しいジャケッ
トイメージをアドバイスし、ジャケットデザインをする
というプロセスがある。このジャケットデザインの際の
主な検討項目としては、着丈レングス(例えば、ショー
ト丈、セミショート丈、ミディアム丈、セミロング丈
等)の選択、ジャケットの打ち合いから裾にかけてのデ
ザイン、即ちフロントカットデザイン(例えば、テーラ
ードカット、ラウンドカット、斜めカット、スクエアー
カット、シングル、ダブル、釦数等)の選択、ディテー
ルデザイン(例えば、ラペル、ポケット等)の選択等が
挙げられる。これらの項目について客にアドバイスする
と共に、全体的なシルエット等についても検討する。こ
こで、「着丈(レングス)」とは、上衣(ジャケット、
コート、ベスト等)の後ろ襟ぐり中心から裾までの長さ
をいう。
【0005】その後、採寸ガイドに基づき、ヌード採り
寸から、総体的なプロポーションや体型などの特徴を把
握し、採寸する。採寸後、相応しいバストパターンサイ
ズを選択し、バストパターンサイズに基づく補正を行う
ため、客にアドバイスしながら、必要なパターン上の微
調整を加える。次いで、トータルメイクし、オーダーチ
ェックを行った後、縫製し、所望の商品を得ている。最
後に、エンディングフォローとして、客に商品の着用ア
ドバイスをし、アフターケアーを行う。男性の場合に
も、ウエスト位置や体型は個体によって異なるため、パ
ターン上の微調整は必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、女性の場合も
男性の場合も、身長の高い低いや体型に関わらず、チャ
レンジしてみたい着丈のジャケット等に対するニーズ、
即ちフルレングス着丈ニーズがある。しかしながら、上
記したようなジャケットの受注からエンディングフォロ
ーまでに至る従来技術のイージーオーダーメード及びオ
ーダーメードのプロセスにおいて、特にジャケットデザ
インのプロセスにおいて、特に婦人服に多いフルレング
ス着丈ニーズに応えて、ウエストの絞り位置を保った上
で、フロント釦位置及び腰ポケット位置等のバランスの
良いショート丈からロング丈までの各種着丈のジャケッ
トを得ることは困難であった。
【0007】これは、従来のイージーオーダーメード及
びオーダーメードでは、着丈値に基づいてフロント釦位
置、腰ポケット位置を設定しているので、ジャケット丈
を長くした場合には、衿のVゾーン、フロント釦、腰ポ
ケットの位置も同時に下がり、全体が間延びしてバラン
スが悪くなってしまい、また、ジャケット丈を短くした
場合には、全体が寸詰まりになりバランスが悪くなって
しまうからである。例えば、従来の着丈調整方法では、
或る着丈値に対してそれより大きく又は小さくするよう
に着丈値を調整する場合、ウエスト絞り位置を着丈値の
増減にかかわらず移動させずに行っており、着丈調整量
に対してウエスト絞り位置の移動量はゼロである。ま
た、最上部釦位置(Vゾーン)の移動量は、着丈調整量
の1/2(着丈調整量1cm当たり0.5cm)の増減
とし、最下部釦位置の移動量は、最上部釦位置と連動し
て着丈調整量の1/2の増減とし、腰ポケット位置の移
動量は、着丈調整量の1/3(着丈調整量1cm当たり
0.33cm)の増減としていた。ウエスト絞り位置が
着丈値にかかわらず移動されないので、釦位置及びポケ
ット位置を移動する場合、それらの間のバランスが取り
難かった。
【0008】かくして、身長と背丈とのバランスに対応
でき且つ充分なウエストラインシルエットに対応でき
る、バランス良く配設されたフロント釦及び腰ポケット
を有するジャケット等の開発が望まれていた。ここで、
「背丈」とは、上衣の後ろ襟ぐり中心からウエストライ
ンまでの長さをいう。さらに、客のデザインイメージに
合ったバランスの良いフロント釦位置及び腰ポケット位
置が得られるように、これらの位置を好みに応じて適宜
アレンジすることができ、客のニーズに応じられるよう
にすることが望まれていた。したがって、本発明の目的
は、各種着丈の男性・女性用上衣を作製するに際し、上
記したような男性・女性のニーズを満足しうるように、
ウエストの絞り位置を保った上で、フロント釦位置及び
腰ポケット位置をバランス良く設定する方法、並びにこ
のようにして得られたバランスの良いフロント釦位置及
び腰ポケットを有する男性・女性用上衣を作製する方法
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の男性・女性用上
衣のフロント釦及び腰ポケットの配設方法は、ウエスト
の絞り位置を保った上で、バランス良く配設されたフロ
ント釦及び腰ポケットを有する各種着丈の男性・女性用
上衣をオーダーメード又はイージーオーダーメードで作
製する際に、背丈線を基準にその上方部分を背丈としま
たその下方部分を裾丈として、該背丈の値をパターン設
計に取り込み、該フロント釦の最上部釦を該背丈値に応
じて該背丈線から所定の距離だけ上方に又は該裾丈の値
に応じて該背丈線から所定の距離だけ下方に取り付け、
また、該フロント釦の最下部釦及び腰ポケットを該裾丈
値に応じて該背丈線から所定の距離だけ下方に取り付け
て、該フロント釦及び腰ポケットをバランス良く配設す
ることからなる。
【0010】女性用上衣の場合、前記背丈値の範囲は3
4〜45cmであり、また、前記裾丈値の範囲は15〜
38cmであることが好ましい。前記最上部釦は、前記
背丈線から1.5〜14.0cm上方に又は該背丈線か
ら下方にある前記腰ポケットと平行位置若しくは腰ポケ
ット位置から3.0cm上方に取り付けられ、前記最下
部釦は、前記裾丈値に応じて、前記背丈線から7〜1
0.5cm下方に取り付けられ、また、前記腰ポケット
は、前記裾丈値に応じて、前記背丈線から4.5〜6.
5cm下方に取り付けられることが好ましい。本発明の
男性・女性用上衣の作製方法は、ウエストの絞り位置を
保った上で、フロント釦及び腰ポケットがバランス良く
配設されている各種着丈の男性・女性用上衣をオーダー
メード又はイージーオーダーメードで作製する方法にお
いて、背丈線を基準にその上方部分を背丈としまたその
下方部分を裾丈として、該背丈の値をパターン設計に取
り込み、該フロント釦の最上部釦を該背丈値に応じて該
背丈線から所定の距離だけ上方に又は該裾丈の値に応じ
て該背丈線から所定の距離だけ下方に設定し、また、該
フロント釦の最下部釦及び腰ポケットを該裾丈値に応じ
て該背丈線から所定の距離だけ下方に設定し、公知の方
法で該上衣を作製するものである。
【0011】さらに、本発明の男性・女性用上衣のフロ
ント釦及び腰ポケットの配設方法はまた、販売データエ
リア、デザインエリア、寸法エリア、補正エリア、モジ
ュールエリア及び素材エリアから構成される寸法書に基
づいて、ウエストの絞り位置を保った上で、バランスよ
く配設されたフロント釦及び腰ポケットを有する各種着
丈の男性・女性用上衣をイージーオーダーメードで作製
する際に、背丈線を基準にその上方部分を背丈としまた
その下方部分を裾丈として、該背丈の値をパターン設計
に取り込み、該フロント釦の最上部釦を該背丈値に応じ
て該背丈線から所定の距離だけ上方に又は該裾丈の値に
応じて該背丈線から所定の距離だけ下方に取り付け、ま
た、該フロント釦の最下部釦及び腰ポケットを該裾丈値
に応じて該背丈線から所定の距離だけ下方に取り付ける
ようにして、該フロント釦及び腰ポケットのマスター位
置を設定し、該フロント釦及び腰ポケットのマスター位
置ではそのバランスが客のデザインイメージに合わない
場合、該マスター位置よりも高くする時又は低くする時
には、該寸法書中の補正エリア内のバランスについての
項目における最上部釦位置、最下部釦位置及ぴ腰ポケッ
ト位置の欄において、それぞれ、「高く」の欄又は「低
く」の欄を指示し、さらに該マスター位置からの上げ・
下げの数値を指示して、該デザインイメージに合ったバ
ランスの良いフロント釦位置及び腰ポケット位置を再設
定することからなる。この場合の背丈値の範囲、裾丈値
の範囲、並びに最上部釦、最下部釦及び腰ポケットの取
り付け位置は、前記の通りであることが好ましい。ま
た、前記フロント釦位置及び腰ポケット位置のマスター
位置の上げ・下げの数値は1〜3cmの範囲内であるこ
とが好ましい。
【0012】さらにまた、本発明の男性・女性用上衣の
作製方法は、販売データエリア、デザインエリア、寸法
エリア、補正エリア、モジュールエリア及び素材エリア
から構成される寸法書に基づいて、ウエストの絞り位置
を保った上で、フロント釦及び腰ポケットがバランスよ
く配設されている各種着丈の男性・女性用上衣をイージ
ーオーダーメードで作製する方法であって、背丈線を基
準にその上方部分を背丈としまたその下方部分を裾丈と
して、該背丈の値をパターン設計に取り込み、該フロン
ト釦の最上部釦を該背丈値に応じて該背丈線から所定の
距離だけ上方に又は該裾丈の値に応じて該背丈線から所
定の距離だけ下方に取り付け、また、該フロント釦の最
下部釦及び腰ポケットを該裾丈値に応じて該背丈線から
所定の距離だけ下方に取り付けるようにして、該フロン
ト釦及び腰ポケットのマスター位置を設定し、該フロン
ト釦及び腰ポケットのマスター位置ではそのバランスが
客のデザインイメージに合わない場合、該マスター位置
よりも高くする時又は低くする時には、該寸法書中の補
正エリア内のバランスについての項目における最上部釦
位置、最下部釦位置及ぴ腰ポケット位置の欄において、
それぞれ、「高く」の欄又は「低く」の欄を指示し、さ
らに該マスター位置からの上げ・下げの数値を指示し
て、該デザインイメージに合ったバランスの良いフロン
ト釦位置及び腰ポケット位置を再設定し、公知の方法で
該デザインイメージに合ったバランスの良いフロント釦
位置及び腰ポケット位置を有する男性・女性用上衣を作
製することからなる。上記フロント釦位置及び腰ポケッ
ト位置のマスター位置からの上げ・下げの数値は、好ま
しくは、1.0〜3.0cmの範囲内である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、女
性用上衣を例にとり、図面を参照して説明する。本発明
の男性・女性用上衣、特に女性用上衣の作製方法によれ
ば、フルレングス着丈ニーズに応えるために、女性用上
衣のイージーオーダーメード及びオーダーメードで、客
の背丈値をジャケット、コート及びベストのパターン設
計に取り込むことによって、ウエストの絞り位置を保っ
た上で、フロント釦位置及び腰ポケット位置のバランス
の良いショート丈、セミショート丈、ミディアム丈、セ
ミロング丈、ロング丈のジャケット、コート及びベスト
を作製することができる。女性用上衣の作製の際、ウエ
ストの絞り位置を保った上で、フロント釦及び腰ポケッ
トをバランス良く配設するためには、背丈線から所定の
距離だけ上方に最上部釦を取り付け且つ下方に最下部釦
を取り付けて、残りの釦を該最上部釦と該最下部釦との
間に等間隔で取り付け、また、背丈線から所定の距離だ
け下方に腰ポケットを取り付ければよい。
【0014】これらの女性用上衣のイージーオーダーメ
ードの際に指定できる背丈値の範囲は、好ましくは、3
4〜45cmであるが、これは、成人女子6657人の
背丈と総丈(首の付けねからかかとまでの寸法をい
う。)との測定値から、本発明の目的を勘案して特定さ
れた好ましい範囲である。本発明では、この背丈値範囲
をジャケット等のパターン設計に取り込み、その背丈値
範囲に基づいてジャケット等のフロント釦位置及び腰ポ
ケット位置をバランス良く設定することができる訳であ
るが、かかる範囲の背丈値の採用により、成人女子の幅
広い身長範囲、即ち、約130cm〜約190cmの範
囲をほぼカバーする、バランスの良いフロント釦及び腰
ポケットを有する上衣を所望に応じて作製することがで
きる。
【0015】背丈値を好ましくは34cm〜45cmに
設定したのは、34cm未満で且つ45cmを超える
と、バスト、アームホール及び肩幅等とのラインのつな
がりが悪くなり、また、上衣の着用時にフロント釦位置
及び腰ポケット位置の全体のバランスが悪くなるという
ことを考慮したためである。もちろん、この範囲を外れ
ても、適切な範囲内での釦位置及びポケット位置のアレ
ンジにより、好ましいバランスを維持することができ、
かくして、所望の上衣を作製することは可能である。な
お、着丈値の設定可能範囲は、上記の指定背丈寸法に、
着丈の下方部分に対応する裾丈(例えば、15cm〜3
8cm)を加算したものが好ましく、49cm〜83c
mの範囲で自由に変動できる。上記したようなショート
丈からロング丈までのニーズに対して、本発明における
背丈値との関係で、女性客にとってイメージし易いよう
に着丈レングスのモデルを示せば、例えば、次の表1の
ようになる。
【0016】
【表1】
【0017】後述するように、上記背丈値に応じてフロ
ント釦位置を設定することにより、バランスの良いフロ
ント釦位置及び相応しい衿まわりのVゾーンが得られ、
また、背丈値に基づいて腰ポケット位置を設定すること
により、バランスの良い腰ポケット位置が得られる。ま
た、本発明によれば、従来技術におけるような着丈に基
づいてフロント釦位置及び腰ポケット位置を設定し、か
くしてジャケットを作製している場合と異なり、背丈値
に応じて、即ち、背丈線位置を基準にして背丈としての
上方部分と裾丈としての下方部分とを組み合わせてなる
着丈の値に応じて、これを取り込むようにしてパターン
の設計をし、所定の位置にフロント釦及び腰ポケットを
配設し、かくしてジャケット等を作製しているので、固
有の背丈に合ったショート丈からロング丈までのニーズ
やウエストラインシルエット(ローウエスト、ハイウエ
スト)への対応の実現が可能となる。
【0018】即ち、本発明における着丈調整では、背丈
を34〜45cmまた裾丈を15〜38cmの範囲とし
た場合、或る着丈値に対してそれより大きく又は小さく
するように着丈値を調整する時、ウエスト絞り位置は各
背丈値毎に、その背丈線から約2.5cm上に設けられ
ており、着丈値が増減してもウエスト絞り位置は移動せ
ず、着丈調整量に対してウエスト絞り位置の移動量はゼ
ロである。また、最上部釦位置(Vゾーン)は背丈値に
よるのであり、着丈調整量に対する移動量はゼロとし、
最下部釦位置の移動量は、次式: {(最大裾丈における釦位置)−(最小裾丈における釦
位置)}÷{(最大裾丈)−(最小裾丈)} に従って計算され、着丈調整量1cmに対して0.15
cmの増減とし、腰ポケット位置の移動量は、次式: {(最大裾丈におけるポケット位置)−(最小裾丈にお
けるポケット位置)}÷{(最大裾丈)−(最小裾
丈)} に従って計算され、着丈調整量1cmに対して0.08
cmの増減とする。ウエスト絞り位置を保った上で、釦
位置及びポケット位置を移動、配設する場合、その移動
量はごくわずかであり、それらの間のバランスは良い。
【0019】次に、本発明におけるフロント釦及び腰ポ
ケットの取り付け位置について、図面に基づき説明す
る。図1(a)、(b)及び(c)は、本発明により得
られるジャケットの各種着丈レングスモデル(S、M、
L及びL’)の例を示すものであり、図1(a)はジャ
ケットの後面図であり、図1(b)はその正面図であ
り、図1(c)は背丈線及びウエストラインを説明する
ための人体モデルの後面図である。これらの図におい
て、Aは背丈であり、Bは裾丈であり、線W−Wはウエ
スト絞り位置、線X−Xは背丈線位置を示す。A+Bが
着丈となる。また、図1(a)及び(b)中、Sはショ
ート丈、Mはミディアム丈、Lはロング丈、L’はLよ
り長いロング丈の場合の着丈レングスを示す。図2に
は、本発明によって得られたフロント釦及び腰ポケット
を有する4つ釦のテーラードジャケットの正面図が示さ
れており、同図中、実線は着丈レングスがミディアム丈
(M)また点線は着丈レングスがショート丈(S)及び
ロング丈(L)の場合を示している。図2中、線W−W
及び線X−Xは、図1の場合と同じである。
【0020】図1及び2に示されているように、フロン
ト最上部釦(第1釦)1は、釦数に応じて、背丈線位置
X−Xから上方の定寸の位置に取り付けられる。2つ釦
及び3つ釦のテーラードジャケットの第1釦は、シング
ルフロント/ダブルフロントを問わず、釦数に応じて背
丈線から上方の定寸の位置、例えば、テーラードジャケ
ットの2つ釦の場合は、背丈線から約1.5cm上に、
同3つ釦の場合は、背丈線から約9.5cm上に取り付
けられる。4つ釦のテーラードジャケットの場合は、シ
ングルフロントのみであるが、その第1釦1は背丈線X
−Xから約14.0cm上に取り付けられる。1つ釦の
テーラードジャケットについては、その釦は、シングル
フロントの場合、裾丈に依存して、背丈線X−Xから下
方に定寸の位置、例えば、上記裾丈が、15−16c
m、17−19cm、20−23cm、24−30c
m、及び31−38cmの場合、それぞれ、背丈線位置
X−Xから下方に、1.5cm、2.0cm、2.5c
m、3.0cm、及び3.5cmの位置に取り付けられ
る。この位置は、後述するような腰ポケットの位置から
は約3.0cm上になる。ダブルフロントの場合は、腰
ポケット位置と平行位置に取り付けられる。
【0021】ラウンドジャケットの場合、第1釦は、シ
ングルフロント/ダブルフロント及び釦数(4〜5つ
釦)に関わらず、背丈値に応じて定寸、即ち、背丈値か
ら約8cm減じて得た値だけ、背丈線X−Xから上方の
位置に取り付けられる。この値は、通常ラウンドネック
の前襟ぐりの最下部より2.0cm下に相当する。
【0022】また、フロント最下部釦位置及び腰ポケッ
ト位置は、テーラードジャケット/ラウンドジャケッ
ト、シングルフロント/ダブルフロント、釦数に関わら
ず、(着丈)−(背丈)の差寸値、即ち裾丈に比例して
変動し、この裾丈が大きくなれば、背丈線位置X−Xか
らの最下部釦位置2及び腰ポケット位置3との間が長く
なる。
【0023】フロント最下部釦は、例えば、上記裾丈
が、15−16cm、17−19cm、20−23c
m、24−26cm、27−30cm、31−33c
m、34−36cm及び37−38cmの場合、それぞ
れ、背丈線位置X−Xから下方に、7.0cm、7.5
cm、8.0cm、8.5cm、9.0cm、9.5c
m、10.0cm及び10.5cmの位置に取り付けら
れる。腰ポケットは、上記最下部釦の場合と同様に、背
丈線X−Xから下方に一定の距離を隔てて設けられる。
例えば、裾丈が、15−16cm、17−19cm、2
0−23cm、24−30cm及び30−38cmの場
合、それぞれ、背丈線位置X−Xから下方に、4.5c
m、5.0cm、5.5cm、6.0cm及び6.5c
mの位置に取り付けられる。上記したような、背丈位置
による最上部・最下部釦位置及び腰ポケット(P)位置
の設定について纏めれば次の表2のようになる。このよ
うに予めバランスを考えて設定しておけばグレーディン
グ時に寸法、デザインを意識する必要がない。
【0024】
【表2】
【0025】また、釦間距離については、最下部釦位置
が裾丈に比例して変動することから、この裾丈が大きく
なれば、最上部釦と最下部釦との間の距離(全体の釦間
距離と称す)が長くなる。個々の釦間距離は、(全体の
釦間距離)/(釦間の数)により算出される。ウエスト
の絞り位置W−Wは、テーラードジャケット/ラウンド
ジャケット、シングルフロント/ダブルフロント、釦数
にかかわらず、背丈線位置X−Xより約2.5cm上に
なる。即ち、背丈が同じ場合(同一の女性客の場合
等)、着丈にかかわらず、同一のウエスト絞り位置を維
持することができる。上記したようなフロント釦位置及
び腰ポケット位置の設定値はマスター値であって、この
ようなマスター値での設定では、客の要望を満足し得な
い場合は、以下記載するように、また、図3(a)、
(b)及び(c)並びに図4(a)、(b)及び(c)
に示すように、所定の範囲内でアレンジすることができ
る。かかるアレンジによっても、フロント釦位置及び腰
ポケット位置のバランスは崩れない。
【0026】本発明においては、上記したように、背丈
値という概念に基づいてフロント釦及び腰ポケットを位
置決めし、配設している。これらの位置のアレンジは、
該位置のバランスについての項目を採寸書(図3
(a))の補正エリア(図3(b))内に設けて、これ
に基づいて行われ、その結果、客のデザインイメージに
より近いバランスのものを提供することができる。フロ
ント釦位置についてのマスター値のアレンジは、一般
に、最上部釦位置を高く又は低くする場合には、それぞ
れ、設定釦位置より上へ又は下へ1cm〜3cm移動す
る旨の指示をすることにより行うことができ、また、最
下部釦位置を高く又は低くする場合には、それぞれ、設
定釦位置より上へ又は下へ1cm〜3cm移動する旨の
指示をすることにより行うことができる。また、腰ポケ
ット位置についてのマスター値のアレンジは、一般に、
腰ポケット位置を高く又は低くする場合には、それぞ
れ、設定腰ポケット位置より上へ又は下へ1cm〜3c
m移動する旨の指示をすることにより行うことができ
る。これらのアレンジについての好ましい実施の形態を
以下詳細に説明する。
【0027】フロント釦位置についてのマスター値のア
レンジは、好ましくは、最上部釦と最下部釦とに対し、
フロントの種類及び釦数に応じて、その設定釦位置から
の移動量を該バランス欄に次のように指示して行う。即
ち、最上部釦位置は、テーラードジャケットのシングル
フロントで2つ釦、シングルフロントで4つ釦及びダブ
ルフロントで2つ掛の場合、背丈値35cm、36cm
及び37cm以上においてそれぞれ、最大1cm、2c
m及び3cmまで設定釦位置から上方へ移動するように
指示することによりアレンジされるが、背丈値が34c
m未満の場合には、上方への移動を指示すると釦位置の
バランスが崩れてしまう。テーラードジャケットのシン
グルフロントで1つ釦、シングルフロントで3つ釦、ダ
ブルフロントで3つ掛け及びダブルフロンで1つ掛けの
場合、背丈値にかかわらず、最大3cmまで上方へ移動
するよう指示することによりアレンジすることが可能で
ある。ラウンドジャケットの場合は、首前襟ぐり量を維
持するため、背丈値にかかわらず、1cmまで上方へ移
動するよう指示することによりアレンジすることが可能
である。また、最上部釦の下方への移動を指示できる量
は、背丈値にかかわらず、テーラードジャケットの場
合、最大3cmまでであり、ラウンドジャケットの場
合、最大2cmまでである。
【0028】最下部釦の設定釦位置から上方への移動を
指示できる量は、裾丈の値にかかわらず、テーラードジ
ャケットの場合も、ラウンドジャケットの場合も、最大
3cmまでである。また、最下部釦の下方への移動を指
示できる量は、テーラードジャケットの場合も、ラウン
ドジャケットの場合も、前記裾丈の値が16cm、17
cm及び18cm以上において、それぞれ、最大1c
m、2cm及び3cmまでである。腰ポケット位置につ
いてのマスター値のアレンジは、好ましくは、次のよう
にして行われる。即ち、腰ポケット位置は、裾丈の値に
かかわらず、最大3cmまで設定ポケット位置から上方
へ移動するよう指示することによりアレンジされ、ま
た、背丈値が35cm、36cm及び37cm以上にお
いて、それぞれ、最大1cm、2cm及び3cmまで下
方へ移動するよう指示することによりアレンジできる。
しかし、背丈値が34cm未満の場合には、下方への移
動を指示すると腰ポケット位置のバランスが崩れてしま
う。なお、ショート丈寄りのジャケットの場合、フロン
トのイメージが損なわれないよう、裾丈の値で下げ量を
アレンジする。
【0029】上記のアレンジは、例えば、図3(a)及
び(b)に示されたように、採寸書中の補正エリア内の
バランスについての項目における最上部釦位置、最下部
釦位置及ぴ腰P位置(腰ポケット位置)の欄において、
マスター位置よりも高くする場合には「高く」の欄を選
びまた低くする場合には「低く」の欄を選び、さらにマ
スター位置からの上げ・下げの量を「1.0cm、2.0
cm、3.0cm」の数値から選ぶことにより行われ
る。なお、図3(a)の寸法書は、販売データエリア、
デザインエリア、寸法エリア、補正エリア、モジュール
エリア及び素材エリアから適宜構成されるものであり、
また図3(b)の補正エリアは、パット、ジャケット体
型、バランス、ジャケット、サイドパネル、ベスト等か
ら適宜構成されるものである。これらのうちバランスに
ついての項目は最上部釦位置、最下部釦位置、腰ポケッ
ト位置等の欄からなっている。図3(a)及び(b)に
おいて、本発明におけるアレンジとの関係で不要の部分
は図示していない。
【0030】次に、着丈による釦位置及び腰ポケットの
自動設定方法について、グレーディングの面から、図4
(a)、(b)及び(c)を参照して説明する。図4
(a)、(b)及び(c)にそれぞれ示すうしろ身ご
ろ、細腹及び前身ごろの型紙から明らかなように、グレ
ーディングの操作に従って、着丈による釦及び腰ポケッ
トの位置が自動的に設定される。グレーディングの操作
により、背丈に関しては、式:△A=(背丈の目的寸
法)−(背丈のマスター寸法)に従って、連動ポイント
P1〜P8迄同量の△A分移動することによりアレンジ
できる。また、腰ポケット位置に関しては、前記のよう
に寸法、デザイン等により決められた値でポイントP5
を基準としてP7、P8を同量の△B分移動することに
よりアレンジできる。さらに、釦位置に関しては、前記
のように寸法、デザイン等により決められた値でポイン
トP5を基準としてP6を△C分移動することによりア
レンジできる。
【0031】上記したようなアレンジをなすことによ
り、客のデザインイメージに合ったバランスの良いもの
を提供できる。なお、男性用上衣のイージーオーダーメ
ードの際に指定できる背丈値の範囲は、好ましくは、3
8〜51cmであり、また、着丈値の設定可能範囲は、
好ましくは53〜100cmである。この範囲内で自由
に変動せしめることができ、女性用上衣の場合について
上記したと同様にして、釦位置及び腰ポケットをバラン
スよく配設することができ、また、マスター値を所定の
範囲内でアレンジすることもできる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を、女性用ジャケット
を例にとり、図面を参照して具体的に説明する。前記表
1中に記載され、また、図2に示されたようなミディア
ムモデル(背丈値38cm及び裾丈値24cm)のジャ
ケットを作製する際のフロント釦及び腰ポケットの位置
の設定並びにかかるジャケットの作製について説明す
る。身長158cmの客からのオーダーに基づき、女性
用ジャケットを作製するに際し、先ず、客の商品ニーズ
を把握し、客にアドバイスしながら、生地を選択した。
次いで、デザインブックを参考にして、その選択生地と
客のプロポーションに相応しいジャケットイメージをア
ドバイスしながら、着丈レングスとしてミディアム丈
を、フロントカットデザインとしてテーラードカット
(シングルフロント、4つ釦)を、その他のデザインと
して2つの腰ポケットを、全体的なシルエット等を考え
ながら選択した。
【0033】その後、採寸ガイドに基づき、ヌード採り
寸から、総体的なプロポーションや体型の特徴を把握
し、採寸した。その際、背丈の調整や、バランス良いウ
エスト絞り位置の設定を行い、ゆとり量や体型やプロポ
ーション上のフォロー寸をアドバイスし、シルエット補
正(シェープ量、フレアー量、腰ポケット位置調整)を
行い、使用生地の物性を寸法上に反映させた。その際、
図2に示すように、最上部釦1を背丈線X−Xから14
cm上に取り付け、裾丈が24cmであることから、最
下部釦2を背丈線X−Xから8.5cm下に取り付け、
また、腰ポケット3を背丈線X−Xから6.0cm下に
取り付けた。各釦間距離は、7.5cmであった。ウエ
ストの絞り位置W−Wは背丈線X−Xより2.5cm上
にあった。
【0034】採寸後、相応しいバストパターンサイズを
選択し、バストパターンサイズに基づく補正を行い、パ
ターン上の微調整を加えた後、トータルメイクし、オー
ダーチェックを行った。次いで、縫製し、目的とする製
品を得た。また、上記と同様にして、ウエストの絞り位
置W−Wを背丈線X−Xより2.5cm上に保った上
で、ショート丈(背丈値38cm、裾丈値15cm)及
びロング丈(背丈値38cm、裾丈値38cm)のジャ
ケットを作製した。最上部釦位置は両者ともミディアム
丈の場合と同じであるが、最下部釦は、ショート丈の場
合背丈線X−Xから7.0cm下に、また、ロング丈の
場合背丈線X−Xから10.5cm下に取り付けた。腰
ポケットは、ショート丈の場合背丈線X−Xから4.5
cm下に、また、ロング丈の場合背丈線X−Xから6.
5cm下に取り付けた。各釦間距離は、ショート丈の場
合7cmであり、ロング丈の場合8.17cmであっ
た。
【0035】かくして得られた3種類のジャケットで
は、ウエスト絞り位置が適切に維持されている上、フロ
ント釦位置及び腰ポケット位置がバランス良く設定され
ており、また、客の要求を充分満足していた。最後に、
エンディングフォローとして、客に商品の着用アドバイ
スをし、アフターケアーを行った。上記実施例の工程中
で、フロント釦位置及び腰ポケット位置のバランスが客
のニーズに合わなかった場合は、上記したように、それ
らの位置のバランスを図3(a)及び3(b)に示され
たバランスについての項目への指示に基づいてアレンジ
すれば、客のニーズに合ったデザインイメージの商品と
することができる。また、コート及びベストについて
も、上記実施例と同様にして、背丈値に基づき、バラン
スの良い釦位置及びポケット位置を設定することがで
き、所期の目的に適ったものを作製することができた。
なお、男性用上衣、コート及びベストについても、上記
女性用の場合と同様に処理すれば、目的とする製品を得
ることができ、いずれもフロント釦位置及び腰ポケット
位置がバランスよく設定されており、また客の要求を充
分満足するものであった。
【0036】
【発明の効果】本発明のフロント釦及び腰ポケットの配
設方法によれば、男性・女性用上衣の作製の際に、従来
技術におけるような着丈に基づいてフロント釦位置及び
腰ポケット位置を設定する場合と異なり、固有の背丈値
に基づいて、即ち背丈線を基準にした背丈としての上方
部分と裾丈としての下方部分とを組み合わせてなる着丈
の値に基づいて、所定の位置に最上部釦及び最下部釦が
取り付けられ、また、腰ポケットが取り付けられるの
で、フロント釦及び腰ポケットをバランス良く配設する
ことができる。
【0037】また、本発明の上衣の作製方法によれば、
従来技術の場合と異なり、固有の着丈値に基づいて、所
定の位置にフロント釦及び腰ポケットを配設し、男性・
女性用上衣を作製するので、ウエスト絞り位置を保った
上で、バランス良くフロント釦及び腰ポケットが設定さ
れた男性・女性用上衣を作製することができ、固有の背
丈に合ったショート丈からロング丈までの上衣について
のニーズへの対応の実現が可能となる。さらに、本発明
によれば、フロント釦位置及び腰ポケット位置について
のマスター値をアレンジすることにより、客のデザイン
イメージに合ったさらにバランスの良いものを提供でき
る。なお、ウエスト絞り位置を変動させれば、ウエスト
ラインシルエット(ローウエスト、ハイウエスト)への
対応の実現も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明によって得られる各種着丈のジャ
ケットを説明するためのジャケットの後面図。 (b)本発明によって得られる各種着丈のジャケットを
説明するためのジャケットの正面図。 (c)本発明における背丈線位置とウエスト絞り位置と
を説明するための人体の後面図。
【図2】本発明の方法によって得られたバランスの良い
フロント釦及び腰ポケットを有する女性用ジャケットの
正面図。
【図3】(a)本発明により、フロント釦及び腰ポケッ
トの位置をアレンジするために用いる寸法書の構造を示
す概略図。 (b)図3(a)の寸法書中の一部を構成する補正エリ
アの構造を示す拡大図。
【図4】(a)本発明による釦位置及び腰ポケット位置
の設定について説明するためのうしろ身ごろの型紙を示
す平面図。 (b)本発明による釦位置及び腰ポケット位置の設定に
ついて説明するための細腹の型紙を示す平面図。 (c)本発明による釦位置及び腰ポケット位置の設定に
ついて説明するための前身ごろの型紙を示す平面図。
【符号の説明】
1 最上部釦(第1釦) 2 最下部釦 3 腰ポケット A 背丈 B 裾丈 W−W ウエスト
絞り位置 X−X 背丈線位置 P1〜P8 ポイ
ント △A 背丈移動量 △B 腰ポケット
位置移動量 △C 釦位置移動量
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 韮山 光芳 埼玉県岩槻市並木1−28−1−646 (72)発明者 長谷川 裕一 東京都江東区北砂町6−16−14−510

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエストの絞り位置を保った上で、バラ
    ンス良く配設されたフロント釦及び腰ポケットを有する
    各種着丈の男性・女性用上衣をオーダーメード又はイー
    ジーオーダーメードで作製する際に、背丈線を基準にそ
    の上方部分を背丈としまたその下方部分を裾丈として、
    該背丈の値をパターン設計に取り込み、該フロント釦の
    最上部釦を該背丈値に応じて該背丈線から所定の距離だ
    け上方に又は該裾丈の値に応じて該背丈線から所定の距
    離だけ下方に取り付け、また、該フロント釦の最下部釦
    及び腰ポケットを該裾丈値に応じて該背丈線から所定の
    距離だけ下方に取り付けて、該フロント釦及び腰ポケッ
    トをバランス良く配設することを特徴とする男性・女性
    用上衣のフロント釦及び腰ポケットの配設方法。
  2. 【請求項2】 女性用上衣の場合、前記背丈値の範囲が
    34〜45cmであり、また、前記裾丈値の範囲が15
    〜38cmであることを特徴とする請求項1記載の配設
    方法。
  3. 【請求項3】 前記最上部釦が、前記背丈線から1.5
    〜14.0cm上方に又は該背丈線から下方にある前記
    腰ポケットと平行位置若しくは腰ポケット位置から3.
    0cm上方に取り付けられ、前記最下部釦が、前記裾丈
    値に応じて、前記背丈線から7〜10.5cm下方に取
    り付けられ、そして前記腰ポケットが、前記裾丈値に応
    じて、前記背丈線から4.5〜6.5cm下方に取り付
    けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の配設
    方法。
  4. 【請求項4】 ウエストの絞り位置を保った上で、フロ
    ント釦及び腰ポケットがバランス良く配設されている各
    種着丈の男性・女性用上衣をオーダーメード又はイージ
    ーオーダーメードで作製する方法において、背丈線を基
    準にその上方部分を背丈としまたその下方部分を裾丈と
    して、該背丈の値をパターン設計に取り込み、該フロン
    ト釦の最上部釦を該背丈値に応じて該背丈線から所定の
    距離だけ上方に又は該裾丈の値に応じて該背丈線から所
    定の距離だけ下方に設定し、また、該フロント釦の最下
    部釦及び腰ポケットを該裾丈値に応じて該背丈線から所
    定の距離だけ下方に設定し、公知の方法で該上衣を作製
    することを特徴とする男性・女性用上衣の作製方法。
  5. 【請求項5】 販売データエリア、デザインエリア、寸
    法エリア、補正エリア、モジュールエリア及び素材エリ
    アから構成される寸法書に基づいて、ウエストの絞り位
    置を保った上で、バランスよく配設されたフロント釦及
    び腰ポケットを有する各種着丈の男性・女性用上衣をイ
    ージーオーダーメードで作製する際に、背丈線を基準に
    その上方部分を背丈としまたその下方部分を裾丈とし
    て、該背丈の値をパターン設計に取り込み、該フロント
    釦の最上部釦が該背丈値に応じて該背丈線から所定の距
    離だけ上方に又は該裾丈の値に応じて該背丈線から所定
    の距離だけ下方に取り付けられ、また、該フロント釦の
    最下部釦及び腰ポケットが該裾丈値に応じて該背丈線か
    ら所定の距離だけ下方に取り付けられるようにして、該
    フロント釦及び腰ポケットのマスター位置を設定し、該
    フロント釦及び腰ポケットのマスター位置ではそのバラ
    ンスが客のデザインイメージに合わない場合、該マスタ
    ー位置よりも高くする時又は低くする時には、該寸法書
    中の補正エリア内のバランスについての項目における最
    上部釦位置、最下部釦位置及ぴ腰ポケット位置の欄にお
    いて、それぞれ、「高く」の欄又は「低く」の欄を指示
    し、さらに該マスター位置からの上げ・下げの数値を指
    示して、該デザインイメージに合ったバランスの良いフ
    ロント釦位置及び腰ポケット位置を再設定することを特
    徴とする男性・女性用上衣のフロント釦及び腰ポケット
    の配設方法。
  6. 【請求項6】 女性用上衣の場合、前記背丈値の範囲が
    34〜45cmであり、また、前記裾丈値の範囲が15
    〜38cmであることを特徴とする請求項5記載の配設
    方法。
  7. 【請求項7】 前記最上部釦が、前記背丈線から1.5
    〜14.0cm上方に又は該背丈線から下方にある前記
    腰ポケットと平行位置若しくは腰ポケット位置から3.
    0cm上方に取り付けられ、前記最下部釦が、前記裾丈
    値に応じて、前記背丈線から7〜10.5cm下方に取
    り付けられ、そして前記腰ポケットが、前記裾丈値に応
    じて、前記背丈線から4.5〜6.5cm下方に取り付
    けられ、前記マスター位置の上げ・下げの数値が1〜3
    cmの範囲内であることを特徴とする請求項5又は6の
    いずれかに記載の配設方法。
  8. 【請求項8】 販売データエリア、デザインエリア、寸
    法エリア、補正エリア、モジュールエリア及び素材エリ
    アから構成される寸法書に基づいて、ウエストの絞り位
    置を保った上で、フロント釦及び腰ポケットがバランス
    よく配設されている各種着丈の男性・女性用上衣をイー
    ジーオーダーメードで作製する方法であって、背丈線を
    基準にその上方部分を背丈としまたその下方部分を裾丈
    として、該背丈の値をパターン設計に取り込み、該フロ
    ント釦の最上部釦が該背丈値に応じて該背丈線から所定
    の距離だけ上方に又は該裾丈の値に応じて該背丈線から
    所定の距離だけ下方に取り付けられ、また、該フロント
    釦の最下部釦及び腰ポケットが該裾丈値に応じて該背丈
    線から所定の距離だけ下方に取り付けられるようにし
    て、該フロント釦及び腰ポケットのマスター位置を設定
    し、該フロント釦及び腰ポケットのマスター位置ではそ
    のバランスが客のデザインイメージに合わない場合、該
    マスター位置よりも高くする時又は低くする時には、該
    寸法書中の補正エリア内のバランスについての項目にお
    ける最上部釦位置、最下部釦位置及ぴ腰ポケット位置の
    欄において、それぞれ、「高く」の欄又は「低く」の欄
    を指示し、さらに該マスター位置からの上げ・下げの数
    値を指示して、該デザインイメージに合ったバランスの
    良いフロント釦位置及び腰ポケット位置を再設定し、公
    知の方法で該デザインイメージに合ったバランスの良い
    フロント釦位置及び腰ポケット位置を有する男性・女性
    用上衣を作製することを特徴とする男性・女性用上衣の
    作製方法。
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