JPH10102155A - カルボニル化反応液から第viii族金属を回収する方法 - Google Patents

カルボニル化反応液から第viii族金属を回収する方法

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JPH10102155A
JPH10102155A JP25661596A JP25661596A JPH10102155A JP H10102155 A JPH10102155 A JP H10102155A JP 25661596 A JP25661596 A JP 25661596A JP 25661596 A JP25661596 A JP 25661596A JP H10102155 A JPH10102155 A JP H10102155A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第VIII族金属を触媒とするカルボニル化反応
の反応液から触媒金属を効率的に回収する方法を提供す
る。 【解決手段】 カルボニル化反応に用いられた第VIII族
金属含有溶液を、アミン或いはアミン塩を溶解した極性
溶媒及び酸化剤と接触させた後、相分離により、第VIII
族金属を含有する極性溶媒相を分離、回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オキソ反応等の第
VIII族金属を触媒とするカルボニル化反応液から、触媒
金属を回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オキソ反応、レッペ反応、ヒドロカルボ
キシル化反応、ヒドロエステル化反応等のカルボニル化
反応を工業的に実施する場合、触媒として第VIII族貴金
属の錯体がよく使用されている。貴金属触媒は高価であ
るため、工業的に有利に実施するためには、反応後に触
媒金属を効率よく回収再使用することが必要である。か
かる金属の回収法はこれまでも種々報告されている。例
えば、特開昭51−63388号に示される方法はオキ
ソ反応の蒸留残留物を、鉱酸および過酸化水素で処理
し、含有するロジウムあるいはイリジウムを水相に抽出
し、次いで、その金属含有水溶液を第3級ホスフィンと
ハロゲン化水素酸あるいはハロゲン化アルカリの存在
下、一酸化炭素で処理し、再生された錯体を晶析により
回収する方法である。この方法は、ハロゲン化物を使用
するため装置に耐ハロゲン材料を使用しなければなら
ず、設備のコスト面で不利である。また、非ハロゲン系
の触媒を使用する反応系についてはハロゲンが触媒の失
活要因となるため適用できない。
【0003】特開昭54−26218号に示されるトリ
アリールホスファイトを配位子とするオキソ反応の蒸留
残留物からのロジウムの回収法は、酸素ガスを用いた酸
化によりゼロ価のロジウムを沈殿物として回収する方法
であるが、回収した金属を活性な触媒に再生するために
は繁雑な化学処理が必要である。特開昭57−7299
5号は第VIII族貴金属を含有する有機溶液を極性有機溶
剤と水およびアルカリの存在下、空気酸化することによ
り、金属を錯体として晶析回収する方法であるが、晶析
や沈殿により回収する方法は、ろ過設備を必要とし工業
的に有利とは言えない。
【0004】特開平2−145439号はトリフェニル
ホスフィンモノスルホン酸塩を含有する水溶液でオキソ
反応残留物を抽出処理し、水相にロジウムを回収する方
法であるが、水溶性ホスフィンは高価であり、限られた
系にしか適用できない。特開平3−146423号はオ
キソ反応の蒸留残留物をカルボン酸およびカルボン酸の
アルカリ塩の存在下、酸素ガスで処理した後、水で抽出
することによりロジウムを回収する方法を開示してい
る。
【0005】工業的に回収した触媒金属をリサイクル使
用する場合、反応系への混入成分に留意しなければなら
ない。例えば、オキソ反応においては、アルカリ金属塩
の混入は高沸点物の生成を促進することが知られており
好ましくない。したがって上述のアルカリ金属塩を使用
する方法では回収した触媒金属をリサイクルするにあた
っては、その前段階でほぼ完全な脱アルカリ金属をしな
ければならないが、完全なもしくは実質的に反応系に影
響を与えない脱アルカリ金属は容易でない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、叙上の如
き、従来技術の欠点を避け、第VIII族金属錯体を触媒と
するカルボニル化反応の反応液から効率的に金属を分離
回収する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、カルボ
ニル化反応に用いられた第VIII族金属含有液を、アミン
或いはアミン塩を溶解した極性溶媒及び酸化剤と接触さ
せた後、相分離し、第VIII族金属を含有する極性溶媒相
を回収することにより達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明を適用できるカルボニル化
反応は、オキソ反応、レッペ反応、ヒドロカルボキシル
化反応、ヒドロエステル化反応等であり、好ましくは、
オキソ反応である。オキソ反応の原料であるオレフィン
は、特に限定されるものではないが、例えば、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、ブテン混合
物、C4ダイマー、ヘキセン、オクテン、ノネン、C3
トリマーなどの炭素原子数2〜20のオレフィン、また
はイソブチレンなどのビニリデン構造を有するオレフィ
ン、あるいはそれらオレフィンの混合物である。
【0009】これらオレフィンを原料とするオキソ反応
の触媒金属としては、第VIII族金属であるCo,Ru,
Rh,Pd,Os,Ir,Ptなどが挙げられる。本発
明はこれら金属のいずれにも適用可能であるが、好まし
くは、Co,Ru,Rh,Pd,Ptであり、より好ま
しくは、Co,Rh、特にRhである。現在、工業的規
模のオキソ反応の実施においては、高選択性を有し、比
較的マイルドな条件を設定できる理由で、ロジウムが金
属価格が高いにも関わらず、専ら触媒金属として使用さ
れている。本発明はこうしたロジウムを触媒金属とする
オキソ反応において、特に有効である。
【0010】ロジウムを触媒金属とするオキソ反応を実
施する場合、ロジウムは非修飾型、あるいは錯塩形成配
位子により修飾されて用いられる。錯塩形成配位子とし
ては第3級リン化合物、例えば、第3級アルキルまたは
アリールホスフィン、あるいは第3級アルキルまたはア
リールホスファイトが用いられる。具体的には例えば、
トリメチル、トリエチル、トリプロピル、トリブチルな
どのトリアルキルホスフィンあるいはホスファイト類、
トリフェニル、トリトルイル、ジフェニルプロピルなど
のトリアリールおよび第3級アルキルアリールホスフィ
ンあるいはホスファイト類、トリフェニルトリスルホン
酸、トリフェニルホスフィンモノスルホン酸などの置換
基に親水性の置換基を有するホスフィンあるいはホスフ
ァイト類である。
【0011】本発明はロジウムを非修飾、あるいは上記
の配位子で修飾して用いる触媒系のいずれにも適用可能
である。好ましくはロジウムを非修飾あるいはトリフェ
ニルホスフィン配位子で修飾してオキソ反応に用いた液
からのロジウムの回収である。これらの反応系のプロセ
スはトルエン、高沸点副生成物溶媒、などの溶媒存在下
あるいは非存在下に行われ、反応後、未反応ガスによる
ストリッピングあるいは蒸留により触媒金属と粗生成物
とを分離し、触媒液は反応域に残留させたまま、あるい
は反応域に再循環して反応に用いられる。いずれの分離
方法においても、失活した触媒金属あるいは副生する高
沸点副生物の蓄積をさけるために一部触媒液を間欠的ま
たは連続的に反応域外に廃触媒液として抜き出し、抜き
出された量に対応する量の触媒が新たに反応域に供給さ
れる。
【0012】本発明方法を適用できるカルボニル化反応
に用いられた液とは、カルボニル化反応を行った触媒金
属を含有する液のことであり、原料、反応生成物および
副生成物、反応溶媒、抽出溶媒、希釈溶媒等が任意の割
合からなる媒体に金属が溶解している溶液である。通
常、こうした溶液に含有される金属濃度は0.1ppm
〜10%であり、本発明はこの濃度範囲において適用で
きるが、好ましくは1ppm〜1%であり、より好まし
くは、10ppm〜0.1%である。また、回収する液
に含有される配位子の量に制限はないが、過剰の配位子
を含有する場合、本発明の方法の酸化処理による配位子
の損失を少なくするために予め大部分の配位子を回収し
ておくことが好ましい。
【0013】本発明において好ましく適用できるカルボ
ニル化反応液は、オキソ反応に用いられた液では、生成
アルデヒドを含有した反応液、ストリッピングあるいは
蒸留によりアルデヒドを留去した後の触媒液、更に反応
溶媒を除去あるいは高沸点副生物を濃縮した後の高沸点
生成物を媒体とする触媒液、これら触媒液から配位子あ
るいは金属錯体を従来の回収方法により一部あるいは大
部分回収した後の残金属含有液あるいは反応系から抜き
出された触媒液などである。より好ましくは、生成アル
デヒドおよび配位子を除いた液である。
【0014】本発明に用いる極性溶媒は、アミンまたは
アミン塩を溶解することができ、且つ、金属含有液と二
液相を形成し得るものでなければならない。通常極性溶
媒としては、水、あるいは水と極性有機溶剤の混合液が
用いられる。混合溶媒の場合、水とそれに混合した極性
有機溶剤は均一相であり、かつ金属含有液とは二相に分
離する条件下に極性溶媒の組成がきめられる。水と混合
する極性有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケ
トン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、ジエチルケト
ンなどのケトン類、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、ブタノール、エチレングリコールなどのアルコー
ル類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム、トリグライム
などのエーテル類であり、好ましくは、水、メタノー
ル、エタノール、プロパノールである。極性溶媒として
特に好ましくは水である。
【0015】極性溶媒と金属含有溶液の容量比は0.1
〜10、好ましくは0.3〜3である。本発明の方法は
この極性溶媒に、アミンあるいはアミン塩を溶解させ、
金属含有溶液と接触させる。極性溶媒中のアミンあるい
はアミン塩の濃度は0.01〜10mol/l、好まし
くは0.1〜5mol/lである。使用されるアミンと
しては、金属含有液と接触させた時に、極性溶媒中への
分配が大きいアミンが好ましい。例えば下記一般式
(I)で示される脂肪族または芳香族アミンが挙げられ
る。
【0016】一般式
【0017】
【化1】
【0018】(式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立
して水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、
アリール基、アラルキル基を示す。但し、R1 、R2
3 が全て水素原子であることはない) (I)式において、R1 〜R3 で示されるアルキル基と
しては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、その置
換基としてはヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基等の極
性官能基或いはかかる極性官能基を有するアルキル基等
が好ましい。アリール基としてはフェニル基、ナフチル
基等、アラルキル基としてはベンジル基等が挙げられ
る。具体的には例えば、エチルアミン、プロピルアミ
ン、ブチルアミン、ジエチルアミン、メチルプロピルア
ミン、ジブチルアミン、トリエチルアミン等の脂肪族ア
ミン、ベンジルアミン、アニリン等の芳香族アミン、さ
らに上述の極性官能基で置換されたアミンがあげられ
る。好ましくは極性官能基で置換されたアミン、特に、
アルカノールアミン、ジアミン類であり、具体的には、
例えばメタノールアミン、エタノールアミン、プロパノ
ールアミン、ブタノールアミン、ジメタノールアミン、
ジプロパノールアミン、トリメタノールアミン、トリエ
タノールアミン、トリプロパノールアミン、エチレンジ
アミン、テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられ
る。
【0019】本発明では、(I)式で示されるアミンの
他、複素環式アミン、例えばピロリン、ピロリドン、ピ
ロリジン、ピリジン、ピロール、イミダゾール、オキサ
ゾール等も好ましく使用される。本発明ではこれらアミ
ンの塩も使用できる。アミン塩は極性溶媒相に溶解する
有機酸塩、無機酸塩から選ぶことができる。有機酸塩と
しては脂肪族のモノまたはジカルボン酸の塩あるいは芳
香族のカルボン酸の塩である。適用できるカルボン酸
は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、オクチル酸、
シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、グリコール酸、乳酸、
ヒドロキシ酪酸など炭素数2〜8個のモノあるいはジカ
ルボン酸である。好ましくは酢酸、プロピオン酸、シュ
ウ酸である。無機酸としては硫酸、硝酸等である。ま
た、アミン塩は系内で生成させることも可である。例え
ば、上記の酸とアミンを別々に加え系中で調製する場合
や、金属含有溶液中に既に有機酸、無機酸が存在する場
合においてアミンを加え塩を生成させる場合等である。
極性溶媒相中のアミンあるいはアミン塩の濃度は0.0
1〜10mol/l、好ましくは0.1〜5mol/l
である。
【0020】本発明に使用される酸化剤としては過酸化
水素などの無機酸化剤、t−ブチルパーオキサイド、オ
クテンパーオキサイドなどの有機過酸化物、あるいは酸
素または酸素含有ガスから選ぶことができる。好ましく
は過酸化水素、酸素または酸素含有ガスである。過酸化
水素と酸素または酸素含有ガスの併用も可である。本発
明に用いる酸素含有ガスの酸素濃度は任意に選ぶことが
でき、酸素を不活性ガスで希釈したものを使用できる。
工業的に好ましくは空気の使用である。
【0021】酸素含有ガスのフィード形式は特に限定さ
れるものではなく、バッチ方式、連続方式、いずれでも
よい。酸化剤の量は金属含有液中の金属、配位子あるい
は有機物などの酸化されるものの量によって決まるの
で、これらに対して過剰量あればよい。ただし、回収率
は酸素の絶対量だけでなく分圧にも依存するため加圧系
が好ましい。その圧力はガス中の酸素濃度などの条件に
よって変わるが、例えば、空気を使用するとき1〜15
0kg/cm2 ・G、好ましくは10〜100kg/c
2 ・Gである。
【0022】接触処理は金属含有液と極性溶媒を十分な
攪拌状態にすることにより実施され、処理温度は60〜
150℃、好ましくは80〜150℃、より好ましくは
100℃〜140℃である。反応方式は特に限定される
ものではなく、バッチ式でも連続式でも行うことができ
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例により限定されるものではない。ロジウム含有液の調製 ロジウム/トリフェニルホスフィンを触媒としたプロピ
レンのオキソ反応溶液から未反応原料、および生成物の
アルデヒド等を除去し、更に、この液から反応溶媒のト
ルエンを除去した後の主としてオキソ反応高沸点副生物
およびトリフェニルホスフィンからなる液を本発明方法
の対象とするロジウム含有液とした。ガスクロマトグラ
フィー分析の結果、この液の組成は次の通りであった。
【0024】
【表1】 高沸生成物* 88.0(重量%) トリフェニルフォスフィン 10 (重量%) トリフェニルフォスフィンオキサイド 2 (重量%) ロジウム 350mg/l * GC分析による高沸生成物組成は以下の通りであっ
た。
【0025】
【表2】 GC**) 保持時間(min) 重量(%) ────────────────────── 10〜16.5 30.3 16.5〜21 48.4 21〜 9.3 ──────── 計 88.0 **) GC条件 カラム UA 1HT 0.25m*17m キャリアー He 1.5ml/min スプリット 1/80 昇温 50℃(5min HOLD) 10℃/min 390℃(7min HOLD) 注入口 400℃ 検出器 420℃ FID
【0026】[実施例1]ロジウム含有液50mlと1
mol/lのモノエタノールアミン水溶液50mlを、
500mlの上下攪拌式SUS製オートクレーブに仕込
み、空気を100kg/cm2 ・Gに加圧し、120
℃、6時間処理した。室温に降温した後、空気を放圧
し、静置後、油水を分離し水相を回収した。油相はさら
に等量の水で2回洗浄し、洗浄水を先の水相と併せて回
収した。ロジウムの分析はゼーマン原子吸光法により行
った。その結果、下式より求めたロジウムの回収率は9
4.5%であった。
【0027】
【数1】ロジウム回収率=(水相に抽出されたRh量)
/(原料中のRh量)× 100
【0028】[実施例2〜5]使用するモノエタノール
アミン水溶液を下記のアミンに変えた以外は実施例1と
同様に行った。結果を表−1に示す。
【0029】
【表3】 表−1 実施例 アミン 回収率(%) ──────────────────────────── 2 メチルエタノールアミン 95.7 3 ジエタノールアミン 95.9 4 テトラメチルエチレンジアミン 80.4 5 ピリジン 79.2
【0030】[実施例6]1mol/lのモノエタノー
ルアミン水溶液50ml(0.05mol)に酢酸3g
(0.05mol)を加えた溶液とロジウム含有液50
mlを500mlのオートクレーブに仕込んだ。それ以
外は実施例1と同様に行った。その結果、回収率は95
%であった。
【0031】[実施例7]実施例1に従ってモノエタノ
ールアミン水溶液及び空気を接触させた後、ロジウムを
含む水相を分離した残油相を再度1mol/lのモノエ
タノールアミン水溶液及び空気と接触させ酸化抽出し
た。その結果、再処理での回収率は80%であった。ロ
ジウム含有液に対する一貫回収率は98.9%であっ
た。
【0032】[比較例1]アミンまたはアミン塩水溶液
を純水に変えた以外は実施例1と同様に行った。その結
果、回収率は68.9%であった。
【0033】[比較例2]特開平3−146423号の
方法を本実施例と同じロジウム含有液を用いて実施し
た。500mlの上下攪拌式SUS製オートクレーブ中
にロジウム含有液75g、キシレン225g、30%苛
性ソーダ3.1gならびに酢酸2.7gを仕込み、攪拌
下15分以内に78℃に加温した。引き続いて21時間
にわたって2MPaの圧力下に毎時120lの空気を浸
漬管を通じて導入した。反応は2MPaの一定な内部圧
及び80℃の一定温度において行った。廃ガスはニード
ル弁を介してオートクレーブふたにおいて解放し、冷却
トラップに通した。反応の完結後、オートクレーブ内容
物を約15分で60℃に冷却し、空気の供給を中止し
た。引き続いて反応混合物に水100gを加え、さらに
15分間60℃において攪拌した。処理液を反応器から
取り出し、相分離し、有機相をなお2回それぞれ50g
の水で抽出した。全処理後、有機相にはなお出発物質中
にふくまれるロジウムの60%(水相回収率40%)に
相当するロジウム15.5mgが含有されていた。
【0034】
【発明の効果】本発明方法によれば、高価な試薬や特殊
な試薬を用いることなく、カルボニル化反応液から触媒
として使用された第VIII族金属を効率的に回収すること
ができる。また、本発明方法によれば、回収金属にアル
カリ金属塩が混入する惧れがない。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 45/80 C07C 45/80 47/02 47/02 C07F 15/00 C07F 15/00 C22B 3/20 C07B 61/00 300 11/00 C07C 45/50 // C07B 61/00 300 C22B 3/00 G C07C 45/50 11/04 (72)発明者 横山 和之 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化学 株式会社水島開発研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボニル化反応に用いられた第VIII族
    金属含有液を、アミン或いはアミン塩を溶解した極性溶
    媒及び酸化剤と接触させた後、相分離し、第VIII族金属
    を含有する極性溶媒相を回収することを特徴とする第VI
    II族金属の回収方法。
  2. 【請求項2】 カルボニル化反応がオキソ反応であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の回収方法。
  3. 【請求項3】 第VIII族金属がロジウムであることを特
    徴とする請求項1または2記載の回収方法。
  4. 【請求項4】 アミンが極性置換基を有する脂肪族アミ
    ンであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載の回収方法。
  5. 【請求項5】 アミンが複素環式アミンであることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の回収方法。
  6. 【請求項6】 酸化剤が酸素あるいは酸素含有ガスであ
    ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の
    回収方法。
  7. 【請求項7】 極性溶媒が水であることを特徴とする請
    求項1乃至6のいずれかに記載の回収方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010180430A (ja) * 2009-02-03 2010-08-19 Univ Of Miyazaki 金属イオンの抽出剤、及び抽出方法
JP2011105567A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 Japan Atomic Energy Agency 高純度99mTc濃縮方法及び濃縮装置

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JP2010180430A (ja) * 2009-02-03 2010-08-19 Univ Of Miyazaki 金属イオンの抽出剤、及び抽出方法
JP2011105567A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 Japan Atomic Energy Agency 高純度99mTc濃縮方法及び濃縮装置

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