JPH10101522A - 乳化組成物 - Google Patents

乳化組成物

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JPH10101522A
JPH10101522A JP25683296A JP25683296A JPH10101522A JP H10101522 A JPH10101522 A JP H10101522A JP 25683296 A JP25683296 A JP 25683296A JP 25683296 A JP25683296 A JP 25683296A JP H10101522 A JPH10101522 A JP H10101522A
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JP
Japan
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triglyceride
polar oil
emulsified composition
emulsified
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JP25683296A
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English (en)
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Hide Sakuyama
秀 作山
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Pola Chemical Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極性油を含有する乳化組成物において、安定
した乳化状態のもとで極性油の有する独特な滑らか感や
水との親和性といった特徴が活かされた、乳化安定性、
使用感および水分保持力に優れ、さらに水で容易に洗い
落とすことが可能な化粧料、皮膚外用剤等の乳化組成物
を提供する。 【解決手段】 乳化組成物に、極性油を油相成分全量に
対して30〜100重量%、脂肪酸石鹸を組成物全量に
対して0.1〜5重量%、高分子非イオン界面活性剤を
組成物全量に対して0.1〜5重量%の含有量となるよ
うに配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乳化組成物に関し、
詳しくは、極性油を含有する、乳化安定性、使用感およ
び水分保持力に優れ、さらに水で容易に洗い落とすこと
が可能な化粧料、皮膚外用剤等の乳化組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】クリーム等の乳化組成物において油相成
分に極性油を高濃度に配合すれば、独特の滑らかな感触
や水との親和性に優れた乳化組成物が得られると言われ
ている。しかし、油相成分に高濃度で極性油を含有する
乳化組成物においては、炭化水素を中心とする非極性油
を油相成分として用いた乳化組成物とは異なり、界面活
性剤2分子層の相関距離が広がらず、D相及び液晶相を
形成するような安定した乳化状態を得ることが難しいと
いう問題や、乳化剤として高級アルコール類を用いよう
としても、高級アルコール類が極性油中に溶け込み、乳
化構造をとることができないためクリーム状の物性を維
持できないという問題があった。
【0003】そこで、油相成分に極性油を高濃度で含有
し、しかも乳化状態が良好な乳化組成物を得るために、
乳化組成物に水溶性高分子を配合することが行われてい
るが、この方法では水溶性高分子の配合量を高濃度とす
る必要があり、これにより得られる乳化組成物は、水溶
性高分子独特のベタベタ感が極性油の滑らか感を相殺し
てしまうことから使用感の点で問題があった。また、高
内相O/D型の乳化組成物とすれば、極性油を乳化組成
物の油相成分に高濃度で配合することが可能となるが、
この様な乳化組成物では本質的に乳化組成物全量に対す
る油相成分の含有量を約60%以上と多くしなければ安
定した乳化状態を得ることができず、剤形が限定されて
しまうことから場合によっては極性油の特徴を十分に発
揮できないという点で問題であった。
【0004】この様な状況から、極性油の有する独特な
滑らか感や水との親和性といった特徴を損なわずに、油
相成分に極性油を高濃度に安定して配合した、使用感に
優れ、水分保持力や水での洗浄性に優れる乳化組成物の
開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記観点から
なされたものであり、極性油を含有する乳化組成物にお
いて、安定した乳化状態のもとで極性油の有する独特な
滑らか感や水との親和性といった特徴が活かされた、乳
化安定性、使用感および水分保持力に優れ、さらに水で
容易に洗い落とすことが可能な化粧料、皮膚外用剤等の
乳化組成物を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、乳化組成物の
油相成分に特定の界面活性剤を用いて極性油を高濃度で
配合することにより、安定した乳化状態のもとで極性油
の有する独特な滑らか感や水との親和性を乳化組成物に
付与できることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】すなわち本発明は、極性油を油相成分全量
に対して30〜100重量%、脂肪酸石鹸を組成物全量
に対して0.1〜5重量%、高分子非イオン界面活性剤
を組成物全量に対して0.1〜5重量%含有する乳化組
成物である。
【0008】本発明の乳化組成物に用いる極性油とし
て、具体的には、トリグリセリドを好ましく挙げること
ができ、さらにトリグリセリドのうちでも、2−エチル
ヘキサン酸トリグリセリド、ステアリン酸トリグリセリ
ド、イソステアリン酸トリグリセリド、オレイン酸トリ
グリセリド等をより好ましく挙げることができる。
【0009】また、本発明の乳化組成物に用いる高分子
非イオン界面活性剤として、具体的には、40℃におい
て固体である高分子非イオン界面活性剤が挙げられる。
さらに、この様な高分子非イオン界面活性剤として、好
ましくは直鎖構造のポリオキシエチレン付加物を挙げる
ことができる。また、前記直鎖構造のポリオキシエチレ
ン付加物の具体例として、50〜200E.O.のポリ
オキシエチレン鎖及び炭素数12〜22の直鎖脂肪族炭
化水素鎖を有するポリオキシエチレン直鎖脂肪族アルコ
ールエーテルやポリオキシエチレン直鎖脂肪酸エステル
等を挙げることができる。
【0010】本発明の乳化組成物は、例えば、化粧料に
好ましく適用される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 (1)本発明の乳化組成物 本発明の乳化組成物は、極性油を油相成分全量に対して
30〜100重量%、脂肪酸石鹸を組成物全量に対して
0.1〜5重量%、高分子非イオン界面活性剤を組成物
全量に対して0.1〜5重量%含有することを特徴とす
る。
【0012】上記極性油としては、極性を有する油性物
質であれば特に制限されずに挙げることが可能である
が、具体的には、高級アルコール、高級脂肪酸、エステ
ル等を挙げることができる。また上記極性油として、よ
り具体的には、高級アルコールとしてセタノール、ステ
アリルアルコール等を、高級脂肪酸としてステアリン
酸、オレイン酸等を、エステルとして、2−エチルヘキ
シルパルミテート、オレイルステアレート、オレイルオ
レエート、オクチルドデシルミリステート等の一価アル
コールと脂肪酸のエステル;プロピレングリコールジミ
リステート、1,3−ブチレングリコールジオレエート
等の2価アルコールと脂肪酸のエステル;2−エチルヘ
キサン酸トリグリセリド、ステアリン酸トリグリセリ
ド、イソステアリン酸トリグリセリド、オレイン酸トリ
グリセリド、パルミチン酸トリグリセリド等のトリグリ
セリド;ソルビタントリステアレート、ペンタエリスリ
トールテトライソステアレート等の4価以上のアルコー
ルと脂肪酸のエステル等を挙げることが可能である。
【0013】本発明の乳化組成物においては、これら極
性油のうちでも、トリグリセリドが好ましく用いられ、
さらにトリグリセリドのうちでも、2−エチルヘキサン
酸トリグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、イソ
ステアリン酸トリグリセリド、オレイン酸トリグリセリ
ド等がより好ましく用いられる。また、本発明の乳化組
成物には、これら極性油の1種が単独で、あるいは2種
以上が混合物として配合される。
【0014】本発明の乳化組成物における極性油の含有
量は、上述のように油相成分全量に対して30〜100
重量%であることが好ましく、より好ましくは40〜7
0重量%、さらに好ましくは50〜60重量%である。
油相成分中の極性油の含有量が30重量%未満では、乳
化組成物に極性油の特徴を十分に付与できないことがあ
る。
【0015】本発明の乳化組成物が含有する脂肪酸石鹸
としては、高級脂肪酸のアルカリ塩であれば特に制限さ
れずに挙げることが可能であるが、具体的には、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベ
ヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等から選ばれ
る高級脂肪酸と、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等
の無機アルカリ化合物、トリエタノールアミン、アルギ
ニン、リジン、オルニチン等の有機アルカリ化合物等か
ら選ばれるアルカリの塩を挙げることができる。
【0016】本発明の乳化組成物における脂肪酸石鹸の
含有量は、上述のように組成物全量に対して0.1〜5
重量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜
2重量%、さらに好ましくは0.1〜1重量%である。
本発明の乳化組成物における脂肪酸石鹸の含有量につい
ては、0.1重量%未満では、得られる乳化組成物の硬
度が十分でなく使用性が悪くなることがあり、5重量%
を越えて用いると得られる乳化組成物の硬度が高くなり
のびが悪くなることがある。
【0017】本発明の乳化組成物が含有する高分子非イ
オン界面活性剤としては、高分子量で非イオン性の界面
活性剤であれば特に制限されずに挙げることが可能であ
る。ここで、本発明において高分子量とは、概ね200
0〜10000程度の分子量をいう。また、上記高分子
非イオン界面活性剤のうちでも、本発明において好まし
くは、40℃において固体である高分子非イオン界面活
性剤が用いられる。
【0018】さらに、この様な高分子非イオン界面活性
剤として、好ましくは、ポリオキシエチレンソルビタ
ン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレン水添ヒ
マシ油等のポリオキシエチレン付加物を挙げることがで
き、より好ましくは直鎖構造のポリオキシエチレン付加
物、例えば、直鎖脂肪族アルコールや直鎖脂肪酸にポリ
オキシエチレンがエーテル結合や、エステル結合を介し
て付加した構造のポリオキシエチレン付加物等を挙げる
ことができる。
【0019】前記直鎖構造のポリオキシエチレン付加物
として、より具体的には、オキシエチレン単位(−CH
2CH2O−)が50〜200、つまり50〜200E.
O.のポリオキシエチレン鎖を有し、さらに炭素数12
〜22の直鎖脂肪族炭化水素鎖を有するポリオキシエチ
レン直鎖脂肪族アルコールエーテルやポリオキシエチレ
ン直鎖脂肪酸エステル等を好ましく挙げることが可能で
ある。
【0020】この様な高分子非イオン界面活性剤とし
て、さらに具体的には、モノステアリン酸ポリエチレン
グリコール(150E.O.)、モノステアリルアルコ
ールポリエチレングリコール(100E.O.)、モノ
ステアリルアルコールポリエチレングリコール(50
E.O.)等を挙げることができる。
【0021】本発明の乳化組成物における高分子非イオ
ン界面活性剤の含有量は、上述のように組成物全量に対
して0.1〜5重量%であることが好ましく、より好ま
しくは0.1〜2重量%、さらに好ましくは0.1〜1
重量%である。本発明の乳化組成物における高分子非イ
オン界面活性剤の含有量については、0.1重量%未満
では、得られる乳化組成物の硬度が十分でなく使用性が
悪くなることがあり、5重量%を越えて用いると得られ
る乳化組成物の硬度が高くなりのびが悪くなることがあ
る。
【0022】本発明の乳化組成物においては、上記極性
油、脂肪酸石鹸、高分子非イオン界面活性剤とともに、
通常の乳化組成物が含有する基剤成分を含有し、さら
に、上記以外の界面活性剤やその他各種用途、目的等に
あわせて適宜選択される各種成分を任意に含有する。こ
れら各種成分については、本発明の効果を損なわない範
囲の含有量で本発明の乳化組成物に含有させることが可
能である。なお、本発明の乳化組成物における基剤成分
は通常の乳化組成物の基剤成分と同様に水相成分と油相
成分とからなり、油相成分に上記極性油を上記含有量含
有するものである。
【0023】本発明の乳化組成物における油相成分の含
有量は、組成物全量に対して10〜80重量%の範囲で
あることが好ましく、20〜60重量%の含有量である
ことがより好ましい。また、基剤の水相成分を構成する
物質は、好ましくは水であり、好ましい含有量は組成物
全量に対して5〜80重量%であり、10〜60重量%
の含有量であることがより好ましく、10〜50重量%
の含有量であることがさらに好ましい。
【0024】この様な本発明の乳化組成物は、上記極性
油を油相成分に上記含有量となるように配合し、さらに
上記脂肪酸石鹸、高分子非イオン界面活性剤をそれぞれ
上記含有量となるように油相成分または水相成分に添加
する以外は、通常の乳化組成物と同様にして、例えば、
油相成分と水相成分のそれぞれに必要に応じて各種任意
成分を添加し、これらの成分をそれぞれ70〜90℃程
度に加熱した後、これを混合し撹拌乳化させ、その後、
冷却する等の方法で製造することができる。なお、乳化
組成物への脂肪酸石鹸の配合に関しては、乳化組成物の
原料成分として脂肪酸石鹸そのものを配合してもよい
し、脂肪酸石鹸の原料成分、例えば、脂肪酸や油脂等と
アルカリを配合し乳化組成物製造の工程において脂肪酸
石鹸としてもよい。
【0025】本発明の乳化組成物においては、上記極性
油、脂肪酸石鹸及び高分子非イオン界面活性剤を上記範
囲の量で含有することにより、極性油の有する独特な滑
らか感や水との親和性を十分活かしながら、安定した乳
化状態を得ることが可能となる。つまり、本発明の乳化
組成物は、乳化安定性、使用感および水分保持力に優
れ、さらに水で容易に洗い落とすことが可能であって、
例えば、化粧料や皮膚外用剤等に好ましく適用され、よ
り好ましくは化粧料に適用される。以下、本発明の乳化
組成物が好ましく適用される化粧料について説明する。
【0026】(2)本発明の化粧料 本発明の乳化組成物が適用可能な化粧料としては、乳化
型の剤形が適用できる化粧料であれば特に制限されるも
のではなく、例えば、乳液、クリーム等の基礎化粧品、
ファンデーション等のメークアップ化粧料、ヘアクリー
ム等の頭髪化粧料、ボディークリーム等の全身用化粧料
を挙げることが可能である。
【0027】本発明の化粧料は上記極性油、脂肪酸石
鹸、高分子非イオン界面活性剤と、以下に挙げるそれ以
外の各種成分とを用いて通常の化粧料の製造方法に従っ
て製造することができる。
【0028】本発明の化粧料に、上記極性油、脂肪酸石
鹸、高分子非イオン界面活性剤以外に配合される成分と
しては、通常、化粧料に配合される水;スクワラン、固
形パラフィン、ワセリン、流動パラフィン等の非極性炭
化水素類等の非極性油;グリセリン、プロピレングリコ
ール、1,3−ブタンジオール等の多価アルコール類;
エタノール、プロパノール等の低級アルコール類;ジメ
チルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン環状4量
体等のシリコーン;ラウリル硫酸ナトリウム、アルキル
スルホコハク酸エステル等のアニオン界面活性剤;4級
アルキルアミン塩等のカチオン界面活性剤;アルキルベ
タイン等の両性界面活性剤;上記高分子非イオン界面活
性剤以外の低分子非イオン界面活性剤;アラビアゴム、
カルボキシビニルポリマー等の増粘剤;パラベン、グル
コン酸クロルヘキシジン等の防腐剤;タルク、シリカゲ
ル、酸化チタン等の粉体類;トコフェロール、ブチルヒ
ドロキシトルエン等の抗酸化剤;パラアミノ安息香酸誘
導体、ベンゾフェノン誘導体等の紫外線吸収剤;ポリエ
チレングリコール、ヒアルロン酸等の保湿剤;グリチル
リチン酸ジカリウム等の抗炎症剤;クエン酸塩、酢酸塩
等のpH調整剤;キレート剤;香料;色素;胎盤抽出
物、朝鮮人参エキス、ステロール配糖体等の各種目的に
応じた薬効成分などが挙げられる。
【0029】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。表1に
示すA成分、B成分をそれぞれ80℃に加熱溶解した
後、A成分をB成分に撹拌しながら徐々に加えて乳化
し、冷却してクリームを作製した。
【0030】また、比較のために表1の成分を用いて、
上記と同様にして高分子非イオン界面活性剤を含有しな
いクリーム(比較例1)、脂肪酸石鹸を含有しないクリ
ーム(比較例2)及びトリ−2−エチルヘキサン酸グリ
セリル(極性油)の替わりに流動パラフィン(非極性
油)を配合したクリーム(比較例3)を作製した。
【0031】
【表1】
【0032】<本発明のクリームの評価>上記実施例及
び各比較例で得られたクリームを用いて、流動性、安定
性の試験及び実使用試験を行い、本発明のクリームを評
価した。
【0033】(1)流動性試験及び安定性試験 上記実施例及び比較例1〜3で得られたクリームのそれ
ぞれについて20℃及び40℃における硬度をカードメ
ーター(I TECHNO社製、Curdmeter.Max ME-303)により
測定(条件:100g、8mmφ、1cm浸入硬度)
し、クリームの流動性を評価した。また、上記各クリー
ムを40℃で1ヶ月放置した後に、分離状態を肉眼で観
察することで、クリームの安定性を評価した(○;乳化
状態に変化がなく安定性に優れる、×;相分離を起こし
ていて安定性は悪い)。結果を表2に示す。なお、表
中、NDは測定不能の状態であったことを示す。
【0034】
【表2】
【0035】この結果から明らかなように、実施例のク
リームは、高分子非イオン界面活性剤を含有しないクリ
ーム(比較例1)、脂肪酸石鹸を含有しないクリーム
(比較例2)及びトリ−2−エチルヘキサン酸グリセリ
ル(極性油)の替わりに流動パラフィン(非極性油)を
配合したクリーム(比較例3)に比べて流動性(硬度)
に優れている。また、上記結果から実施例で得られたク
リームは優れた安定性を有することがわかる。
【0036】(2)実使用試験 女性パネラー20名に、上記実施例及び比較例1〜3で
得られたクリームについて、これらをマッサージクリー
ムとして以下の方法で実際に使用してもらい、評価して
もらった。
【0037】使用試験におけるクリームの使用方法は、
クリーム3gを顔面に塗布して1分間マッサージした
後、水でクリームを洗い落とす方法であり、前記使用方
法で各パネラーに、上記4種類のクリームのうちの1つ
のクリーム、具体的には実施例のクリームを1週間に3
回の割合で2週間連続して使用してもらった。さらに、
同様の方法で、各パネラーに順次比較例1〜3のクリー
ムのそれぞれを実際に使用してもらった。上記4種類の
全てのクリームについて、使用試験が終了したところ
で、20人のパネラー全員に、各クリームの水での洗い
落とし易さ、使用感についてのアンケート調査を行っ
た。
【0038】また、実施例及び比較例3で得られたクリ
ームの実使用試験では、各クリームの使用開始前と使用
終了後(2週間後)に、各パネラーの顔面目尻における
皮膚水分量をコルネオメーター(COURAGE+KHAZAKA ELEC
TRON社製、CM820型)で測定し、さらに、各クリームの
使用前後での皮膚水分量の変化率を比較するために、使
用前の皮膚水分量に対する使用後の皮膚水分量の百分率
(%)を求め、20人の平均を算出した。なお、皮膚水
分量の測定は、温度20℃、湿度50%の条件下で行っ
た。表3にアンケート調査の結果及び上記皮膚水分量百
分率(20人の平均)の算出結果を示す。
【0039】
【表3】
【0040】この結果から、実施例で得られたクリーム
は上記各比較例で得られたクリームに比べて水での洗い
落とし易さ、使用感に優れること、さらに、トリ−2−
エチルヘキサン酸グリセリル(極性油)の替わりに流動
パラフィン(非極性油)を配合したクリーム(比較例
3)に比べて水分保持力に優れていることがわかる。
【0041】つまり、比較例3で得られたクリームの様
に非極性油を大量に含むクリームでマッサージを行え
ば、水での洗い落としが容易でないことから非極性油が
肌に残り、これを長期間使用すると、水を寄せ付けにく
い肌をつくり、最終的には使用者はカサカサ感を訴える
ことになり、また、これを防ぐために上記クリームに大
量の界面活性剤を配合すれば感触面でマイナスの効果を
招くことが考えられるが、本発明の乳化組成物において
は、油相成分に非極性油ではなく極性油を多く含有する
ことから、上記非極性油を多量に含有するクリームの様
な問題が起こらないばかりか、非常に優れたモイスチュ
ア効果を有する。
【0042】
【発明の効果】本発明の乳化組成物は、乳化安定性、使
用感および水分保持力に優れ、さらに水での洗い落とし
が容易である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極性油を油相成分全量に対して30〜1
    00重量%、脂肪酸石鹸を組成物全量に対して0.1〜
    5重量%、高分子非イオン界面活性剤を組成物全量に対
    して0.1〜5重量%含有する乳化組成物。
  2. 【請求項2】 極性油がトリグリセリドである請求項1
    記載の乳化組成物。
  3. 【請求項3】 トリグリセリドが2−エチルヘキサン酸
    トリグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、イソス
    テアリン酸トリグリセリド及びオレイン酸トリグリセリ
    ドから選ばれる請求項2記載の乳化組成物。
  4. 【請求項4】 高分子非イオン界面活性剤が40℃にお
    いて固体であることを特徴とする請求項1記載の乳化組
    成物。
  5. 【請求項5】 高分子非イオン界面活性剤が直鎖構造の
    ポリオキシエチレン付加物である請求項1記載の乳化組
    成物
  6. 【請求項6】 ポリオキシエチレン付加物が、50〜2
    00E.O.のポリオキシエチレン鎖及び炭素数12〜
    22の直鎖脂肪族炭化水素鎖を有するポリオキシエチレ
    ン直鎖脂肪族アルコールエーテル及び/又はポリオキシ
    エチレン直鎖脂肪酸エステルである請求項5記載の乳化
    組成物。
  7. 【請求項7】 化粧料である請求項1〜6の何れか一項
    に記載の乳化組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005320257A (ja) * 2004-05-06 2005-11-17 Shiseido Co Ltd 皮膚外用医薬乳化製剤およびその製造方法

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JP2005320257A (ja) * 2004-05-06 2005-11-17 Shiseido Co Ltd 皮膚外用医薬乳化製剤およびその製造方法

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