JPH10100113A - 木製建具材・木製家具材等の製造方法および木製建具材・木製家具材等の製造ラインにおける接着剤掻き取り機構 - Google Patents

木製建具材・木製家具材等の製造方法および木製建具材・木製家具材等の製造ラインにおける接着剤掻き取り機構

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JPH10100113A
JPH10100113A JP27857196A JP27857196A JPH10100113A JP H10100113 A JPH10100113 A JP H10100113A JP 27857196 A JP27857196 A JP 27857196A JP 27857196 A JP27857196 A JP 27857196A JP H10100113 A JPH10100113 A JP H10100113A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本止め接着剤の硬化までの間、板材と芯材と
の密着状態を確保するために塗布される仮止め接着剤の
塗付面を、簡易かつ確実に板材における接着剤の塗付側
の面に確保する。 【解決手段】 化粧シートSを一面に添着された板材I
における化粧シートSの添着されていない面側から板材
Iに板材Iの折曲溝Mを施す切削工程10と、折曲溝M
を施された板材Iの化粧シートSの添着されていない面
に本止め接着剤Hを塗布する第一の塗付工程20と、板
材Iに塗布された本止め接着剤Hの一部を取り去る工程
30と、本止め接着剤Hの取り去り箇所に仮止め接着剤
Kを塗布する第二の塗付工程40と、板材Iを折曲溝M
において折り曲げ、仮止め接着剤Kにより芯材Nの外面
の少なくとも一部を覆うように、芯材Nに板材Iを接着
させる折曲・接着工程50とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可撓性を有する
化粧シートを一面に添着された板材と、芯材とを、当該
芯材の外面の少なくとも一部を覆うように当該芯材に前
記板材を前記化粧シートの添着されていない側の面をも
って接着することにより構成される木製建具材・木製家
具材等の製造方法の改良および当該木製建具材等の製造
ラインにおける接着剤の掻き取り機構の提供に関する。
【0002】
【従来の技術】可撓性を有する化粧シートSを一面に添
着された板材Iと、芯材とを、当該芯材の外面の少なく
とも一部を覆うように当該芯材に前記板材Iを前記化粧
シートSの添着されていない側の面をもって接着するこ
とにより構成される木製建具材等の製造にあたっては、
先ず、前記板材Iにおける前記化粧シートSの添着され
ていない側から当該板材Iに当該板材Iの折曲溝Mを切
削し、次いで、この折曲溝Mの設けられた板材Iの面に
接着剤を塗布し、次いで、この接着剤の塗布された板材
Iの面の一部に前記芯材を載せ置き、この後、かかる板
材Iを前記折曲溝Mにおいて折り曲げてこの板材Iの接
着剤の塗付側の面を芯材の外周面に密着させ、かかる板
材Iによって芯材の外周面を包み込むように覆った状態
で、かかる板材Iと芯材とを接着させていた。
【0003】また、この種の木製建具材等にあっては、
その使用状況を考慮して、前記板材Iと芯材との接着に
あたり、温度変化による劣化の少ない水溶性の接着剤が
一般に用いられていた。
【0004】しかるに、水溶性の接着剤は硬化に比較的
時間を要するため、前記芯材と板材Iとの接着をこの水
溶性の接着剤のみによりなした場合、過熱養生などの養
生を十分に施したり、芯材に対し板材Iを比較的長時間
に亙り圧締するなどの格別の配慮を製造過程において払
うことが余儀なくされていた。すなわち、これらの配慮
が十分でないと、前記折曲溝Mにおいて折り曲げられ、
接着剤の塗付側の面を芯材の外周面に密着させた前記板
材Iが、その端部側から次第に芯材の外周面から剥れ出
すことがあった。
【0005】こうしたことから、前記芯材と板材Iとの
接着に用いられる接着剤を本止め接着剤Hと、仮止め接
着剤に分け、仮止め接着剤として比較的短時間で硬化さ
れる熱融解型接着剤を用いる手法が提案されている。
【0006】かかる手法にあっては、前記板材Iの接着
剤の塗付側の面の一部、特に、芯材からの剥れを生じ易
い板材Iの端部側に仮止め接着剤を本止め接着剤Hと別
に塗付しておくものであり、これにより、本止め接着剤
Hが硬化するまでの間、仮止め接着剤により、前記折曲
溝Mにおいて折り曲げられ、接着剤の塗付側の面を芯材
の外周面に密着させた前記板材Iのかかる密着状態を維
持させることができ、この結果、前記養生等に格別の配
慮を払わなくとも適正に前記木製建具材等を製造するこ
とができた。特に、比較的短時間に多量のこの種の木製
建具材等を製造する場合に適していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記手法を
用いた木製建具材等の製造をなすにあたっては、前記板
材Iにおける前記接着剤の塗付側の面に本止め接着剤H
と仮止め接着剤とを区分して塗布することを要するもの
であった。特に、熱融解型の接着剤が水溶性の接着剤に
触れた場合、前記板材Iの前記折曲溝Mを中心とした折
り曲げを待たずして硬化してしまうため、仮止め接着剤
として熱融解型の接着剤を用いるときには、この仮止め
接着剤の塗付面を本止め接着剤Hの塗付面と分けて設け
ることが必須とされていた。
【0008】このための手法として、図26に示される
ように、前記本止め接着剤Hを前記板材Iに塗布する接
着剤の噴き付けガン100の噴き付け角度、位置などを
制御して、当該板材Iの面上にかかる本止め接着剤Hの
塗布されない部分、すなわち、前記仮止め接着剤の塗付
面Ibを形成する手法がある。
【0009】しかるに、かかる手法にあっては、前記噴
き付けガン100の制御を適切になすことが必要となる
ばかりか、かかる制御の機構を別途必要とするものであ
り、したがったまた、この種の木製建具材等の製造ライ
ンを低廉に構成し難いものとする不都合があった。
【0010】また、図27に示されるように、前記板材
Iの加工に伴う移動方向両側に当該板材Iの一部に前記
折曲溝Mよりも浅い溝mを別途切削して施すカッター1
01を配し、このカッター101により施された溝mを
前記仮止め接着剤の塗付部Ib’とする手法がある。
【0011】しかるに、かかる手法にあっては、前記折
曲溝Mの切削をなすためのカッターと別に前記仮止め接
着剤の塗付部Ib’とするための溝付けをなすカッター
101とそれを駆動させるためのモータを要するもので
あった。このため、かかる手法によっては、この種の木
製建具材等の製造ラインの簡易化、低廉化を図り難いば
かりか、カッター101とモータの増加に伴うカッター
101の交換等のメンテナンス手間を増大させるもので
あった。特に、前記仮止め接着剤の塗付部Ib’を複数
箇所設ける必要がある場合には、これらの不都合は一層
顕著なものであった。
【0012】そこでこの発明は、かかる従来の技術の不
都合を解消すること、特に、この種の木製建具材等を構
成する板材を芯材に最終的に接着するための本止め接着
剤の硬化までの間、かかる板材と芯材との密着状態を確
保するために塗布される仮止め接着剤の塗付面を、簡易
かつ確実にかかる板材における接着剤の塗付側の面に確
保することが可能な木製建具材・木製家具材等の製造方
法および当該木製建具材等の製造ラインにおける接着剤
の掻き取り機構の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を解決するため
に、請求項1記載の発明にあっては、木製建具材・木製
家具材等の製造方法を、可撓性を有する化粧シートSを
一面に添着された板材Iにおける当該化粧シートSの添
着されていない面側から当該板材Iに当該板材Iの折曲
溝Mを施す切削工程10と、折曲溝Mを施された板材I
の前記化粧シートSの添着されていない面に本止め接着
剤Hを塗布する第一の塗付工程20と、前記板材Iに塗
布された本止め接着剤Hの一部を取り去る工程30と、
本止め接着剤Hの取り去り箇所に仮止め接着剤Kを塗布
する第二の塗付工程40と、板材Iを前記折曲溝Mにお
いて折り曲げ、前記仮止め接着剤Kにより芯材Nの外面
の少なくとも一部を覆うように、当該芯材Nに板材Iを
接着させる折曲・接着工程50とを含むものとした。
【0014】また、請求項2記載の発明にあっては、請
求項1記載の木製建具材・木製家具材等の製造方法にお
ける本止め接着剤Hを水溶性の接着剤Haと、仮止め接
着剤Kを熱融解型の接着剤Kaとするものとした。
【0015】また、請求項3記載の発明にあっては、木
製建具材・木製家具材等の製造ラインにおける接着剤掻
き取り機構30’を、芯材Nの少なくとも一部を覆うよ
うに折曲溝Mにおいて折り曲げられて当該芯材Nに接着
される板材Iにおける当該芯材Nに対する接着側の面I
aに塗布された本止め接着剤Hを、当該板材Iの加工に
伴う移動方向Fに沿って当該板材Iの前記接着側の面I
aの一部より掻き取り、当該掻き取り箇所に仮止め接着
剤Kの塗付面Ibを形成させる掻き取り手段31を備え
たものとした。
【0016】また、請求項4記載の発明にあっては、請
求項3記載の接着剤の掻き取り機構30’における本止
め接着剤Hを水溶性の接着剤Haと、仮止め接着剤Kを
熱融解型の接着剤Kaとするものとした。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の典型的な実施の
形態について説明する。
【0018】この実施の形態にかかる木製建具材・木製
家具材等の製造方法は、可撓性を有する化粧シートSを
一面に添着された板材Iにおける当該化粧シートSの添
着されていない面側から当該板材Iに当該板材Iの折曲
溝Mを施す切削工程10と、折曲溝Mを施された板材I
の前記化粧シートSの添着されていない面に本止め接着
剤Hを塗布する第一の塗付工程20と、前記板材Iに塗
布された本止め接着剤Hの一部を取り去る工程30と、
本止め接着剤Hの取り去り箇所に仮止め接着剤Kを塗布
する第二の塗付工程40と、板材Iを前記折曲溝Mにお
いて折り曲げ、前記仮止め接着剤Kにより芯材Nの外面
の少なくとも一部を覆うように、当該芯材Nに板材Iを
接着させる折曲・接着工程50とを含むものとされる。
【0019】したがって、この実施の形態にかかる木製
建具材・木製家具材等の製造方法によれば、前記板材I
における前記化粧シートSの添着されていない面に対し
て、仮止め接着剤Kの塗付位置を確保する配慮を払いな
がら本止め接着剤Hを塗布する必要がなく、また、本止
め接着剤Hの塗付後に、仮止め接着剤Kの塗付箇所を確
保するため、板材Iに仮止め接着剤Kを塗布するための
溝を切削して施す必要も生じさせない。
【0020】すなわち、この実施の形態にかかる木製建
具材・木製家具材等の製造方法によれば、前記板材Iに
塗布された本止め接着剤Hの一部を取り去る工程30に
より、前記板材Iに対し仮止め接着剤Kの塗付面Ibを
簡易かつ確実に形成させることができる。
【0021】また、この実施の形態にかかる木製建具材
・木製家具材等の製造ラインにおける接着剤掻き取り機
構30’は、芯材Nの少なくとも一部を覆うように折曲
溝Mにおいて折り曲げられて当該芯材Nに接着される板
材Iにおける当該芯材Nに対する接着側の面Iaに塗布
された本止め接着剤Hを、当該板材Iの加工に伴う移動
方向Fに沿って当該板材Iの前記接着側の面Iaの一部
より掻き取り、当該掻き取り箇所に仮止め接着剤Kの塗
付面Ibを形成させる掻き取り手段31を備えたものと
される。
【0022】したがって、この実施の形態にかかる木製
建具材・木製家具材等の製造ラインにおける接着剤掻き
取り機構30’によれば、木製建具材等を構成する芯材
Nの少なくとも一部を覆うように折曲溝Mにおいて折り
曲げられて当該芯材Nに接着される当該木製建具材等を
構成する板材Iにおける、当該芯材Nに対する接着側の
面Iaに塗布された本止め接着剤Hの一部を前記掻き取
り手段31により、簡易な構造をもって確実に掻き取る
ことができ、この掻き取りにより、前記板材Iに対し仮
止め接着剤Kの塗付面Ibを形成させることができる。
【0023】また、前記実施の形態における木製建具材
・木製家具材等の製造方法および接着剤の掻き取り機構
30’において、本止め接着剤Hを水溶性の接着剤Ha
と、仮止め接着剤Kを熱融解型の接着剤Kaとすること
が、この発明の他の実施の形態の一つとされる。
【0024】この種の木製建具材等は、通例、ドア枠、
扉枠、窓枠、クローゼット枠などの建具ないしは建築物
の構成材料として、あるいは、家具の構成材料などとし
て用いられることから、温度変化により劣化し易い熱融
解型の接着剤Kaをもって前記板材Iを前記芯材Nに対
して本止めすることは適当でない反面、水溶性の接着剤
Haは硬化に一定の時間を要するため、前記芯材Nを覆
うように折曲溝Mにおいて折り曲げ、当該芯材Nに一旦
板材Iを接着した後、この接着状態が安定的に確保され
るまで加熱養生を比較的長く継続するなどの加工上の配
慮を要させる。前記仮止め接着剤Kを冷やされると即時
に硬化される性質を持った熱融解型の接着剤Kaとして
おけば、前記加熱養生終了後、この仮止め接着剤Kの硬
化により、本止め接着剤Hの硬化が不十分であっても、
前記芯材Nからの板材Iの剥れ出しを阻止することがで
き、また、本止め接着剤Hを水溶性の接着剤Haとして
おけば、温度変化により前記芯材Nと板材Iとの接着が
劣化し難く、木製建具材等を支障なく構成することがで
きる。そして、この実施の形態によれば、前記取り去る
工程30ないしは掻き取り手段31により、前記板材I
における芯材Nへの接着側の面Iaに塗布された水溶性
の接着剤Haの一部を確実に取り去って、仮止め接着剤
Kの塗付面Ibを形成させることから、かかる熱融解型
の接着剤Kaの塗付に伴って、当該熱融解型の接着剤K
aが水溶性の接着剤Haに触れて冷やされ、板材Iを芯
材Nを覆うように折り曲げる前に、この熱融解型の接着
剤Kaが硬化してしまう事態を簡易な手法をもって確実
に防止することができる。
【0025】次いで、図1ないし図17に示される木製
建具材・木製家具材等の製造方法のより具体的な実施の
形態について説明する。
【0026】なお、ここで図1は、この実施の形態にか
かる製造方法を構成する切削工程10の概要を理解し易
いように、かかる切削工程10を実施するように配され
るカッター11と板材Iとを斜視の状態で示しており、
また、図2は、かかる切削工程10を経て、長さ方向に
亙って複数の折曲溝Mが施された板材Iを斜視の状態と
して示している。また、図3は、かかる切削工程10を
理解し易いように、当該板材Iを縦断面の状態とし、か
つ、カッター11を想像線で表して示している。
【0027】また、図4は、この実施の形態にかかる製
造方法を構成する第一の塗付工程20の概要を理解し易
いように、かかる第一の塗付工程20に用いられるロー
ラ21と板材Iとを斜視の状態として示しており、ま
た、図5は、かかる第一の塗付工程20を理解し易いよ
うに、当該板材Iを縦断面の状態とし、かつ、ローラ2
1を想像線で表して示している。
【0028】また、図6および図8は、この実施の形態
にかかる製造方法を構成する取り去る工程30の概要を
理解し易いように、かかる取り去る工程30に用いられ
る掻き取り手段31等の概要を板材Iの加工に伴う移動
方向Fの一側側から見た状態で示しており、図6はかか
る掻き取り手段31の直下を板材Iが通過している状態
を、また、図8はかかる掻き取り手段31の直下を板材
Iが通過した状態を、それぞれ示している。また、図7
は、かかる取り去る工程30を理解し易いように、当該
板材Iを縦断面の状態とし、かつ、前記掻き取り手段3
1等を当該板材Iの加工に伴う移動方向Fに直交する側
から見た状態で示している。また、図9は、かかる取り
去る工程30を経た板材Iの状態を理解し易いように、
当該板材Iを縦断面の状態として示している。
【0029】また、図10は、板材Iに施された折曲溝
M内に本止め接着剤Hを塗布する工程60を理解し易い
ように、当該板材Iを縦断面の状態として示している。
また、図11は、板材Iの接着側の面Iaに熱風を噴き
付ける工程70を理解し易いように、当該板材Iなどを
側方から見た状態で表して、示している。また、図12
は、板材Iの接着側の面Iaに芯材Nを載せ置く工程8
0を理解し易いように、当該板材Iなどを側方から見た
状態で表して、示している。また、図14は、板材Iに
対する加熱工程90を理解し易いように、当該板材Iを
側方から見た状態で、かつ、加熱室91の概要を併せて
表して示している。
【0030】また、図13は、この実施の形態にかかる
製造方法を構成する第二の塗付工程40の概要を理解し
易いように、かかる第二の塗付工程40に用いられる接
着剤の噴き付けガン41と板材Iとを側方から見た状態
で示している。
【0031】また、図15は、板材Iの折曲・接着工程
50を理解し易いように、芯材Nの外面を覆うように、
前記折曲溝Mにより板材Iが折り曲げられていく過程
を、段階的に表している。
【0032】また、図16は、この実施の形態にかかる
製造方法により得られる木製建具材等の構成を理解し易
いように、当該木製建具材等を一端面側から見た状態と
して示しており、同図中、黒丸が付された箇所が、仮止
め接着剤Kの塗付面Ibが設けられた位置である。
【0033】また、図17は、この実施の形態にかかる
製造方法により得られる木製建具材等の他の一例であっ
て、側面に芯材Nに至る深さの溝M’が設けられたもの
の構成を理解し易いように、当該木製建具材等を一端面
側から見た状態として示しており、同図中、黒丸が付さ
れた箇所が、仮止め接着剤Kの塗付面Ibが設けられた
位置である。
【0034】この実施の形態にかかる木製建具材・木製
家具材等の製造方法は、一面に塩化ビニルなどの可撓性
を備えた化粧シートSが添着された板材Iと、芯材Nと
を、当該板材Iにより当該芯材Nの少なくとも一部を覆
うように、当該板材Iを当該板材Iにおける化粧シート
Sが添着されていない側の面、すなわち、芯材Nへの接
着側の面Iaより切削、施された折曲溝Mにおいて折り
曲げて、接着して構成される木製建具材等の製造に用い
られるものである。
【0035】この実施の形態にかかる製造方法にあって
は、先ず、図1ないし図3に示されるように、前記のよ
うに構成される板材Iに対して、当該板材Iの前記接着
側の面Iaより前記化粧シートSを切断しない深さの前
記折曲溝Mを切削により施す。(切削工程10)
【0036】この実施の形態にあっては、この折曲溝M
は、前記板材Iの加工に伴う移動方向Fに略直交する向
きに回転軸線を位置させるように配される円板状をなす
カッター11により、複数の折曲溝Mが所定の間隔、所
定の幅を備えるように、当該板材Iの加工に伴う移動方
向Fに沿って施される。より具体的には、当該複数の折
曲溝M、M…の相互間の間隔および当該折曲溝Mの幅
は、前記板材Iが接着される前記芯材Nの形状、大きさ
に合わせて設定され、この複数の折曲溝M、M…の設定
に合わせて前記切削をなすカッター11が配される。
【0037】次いで、図4および図5に示されるよう
に、前記切削工程10により前記接着側の面Iaに折曲
溝Mを施された前記板材Iにおける当該接着側の面Ia
に、この板材Iを前記芯材Nに本止めするための本止め
接着剤Hを塗布する。(第一の塗付工程20)
【0038】この実施の形態にあっては、前記本止め接
着剤Hとして水を分散媒とした酢酸ビニル系接着剤など
の水溶性の接着剤Haを用いている。そして、前記板材
Iの加工に伴う移動方向Fに回転軸線を直交させるよう
に配され、かつ、周面を互いに接しさせた一対のローラ
21、21を用意し、この一対のローラ21、21の下
面が加工に伴う移動される当該板材Iにおける前記接着
側の面Iaに接するように、この一対のローラ21、2
1下に前記板材Iを送り込むと共に、この一対のローラ
21、21の上面間に前記水溶性の接着剤Haを随時供
給しておくことにより、この一対のローラ21、21の
周面に塗布された前記水溶性の接着剤Haが前記板材I
の接着側の面Iaに塗布される。
【0039】次いで、図6ないし図9に示されるよう
に、前記のように水溶性の接着剤Haが塗布された板材
Iにおける前記接着側の面Iaの一部より、かかる塗布
された水溶性の接着剤Haを取り去る。(取り去る工程
30)
【0040】この実施の形態にあっては、前記板材Iの
幅側の両端縁と、この幅側の端部側に設けられた前記折
曲溝Mとの間にある当該板材Iの面より、当該板材Iの
加工に伴う移動方向F、すなわち、長さ方向に沿って、
この面に塗布された前記水溶性の接着剤Haを取り去る
設定としてある。
【0041】すなわち、この実施の形態にあっては、図
7に特に示されるように、加工に伴って移動される前記
板材Iの幅側の両端部にある面の一部より、前記水溶性
の接着剤Haを取り去る掻き取り手段31を当該板材I
の加工に伴う移動方向F両側に配し、このように配され
る掻き取り手段31により前記のように水溶性の接着剤
Haが取り去られるものとしてある。
【0042】より具体的には、かかる掻き取り手段31
は、先端を常時加工に伴って移動される前記板材Iの前
記接着側の面Iaに接しさせるように、バネ31cを介
して付勢状態にフレーム31bに取り付けられた爪部材
31aとして構成されている。この爪部材31aを挟ん
だ前記板材Iの加工に伴う移動方向Fの前後には、この
爪部材31aの先端下に板材Iを送り込み、また、送り
出す案内ローラ32がそれぞれ設けてある。また、この
爪部材31a下からの前記板材Iの送り出し側にある前
記案内ローラ32の直上には、この爪部材31a下に送
り込まれる当該板材Iを前記案内ローラ32との間で挟
みつける押さえ輪33が設けてある。この押さえ輪33
は、前記板材Iにおける前記爪部材31aにより水溶性
の接着剤Haが掻き取られた箇所、すなわち、前記仮止
め接着剤Kの塗付面Ibにその周面を収めた状態で、か
かる板材Iを案内、移動させる厚さに構成してある。
【0043】また、前記爪部材31aの直下には、前記
板材Iの加工に伴う移動方向Fに直交する向きに回転軸
線を配した軸34aと、この軸34aを回転駆動させる
モータ34bと、前記軸34aの直径方向の一方側に向
けて突き出すように、当該軸34aの軸線方向に亙って
設けられるブラシ34cと、当該ブラシ34cが下方に
向けて突き出されるように前記軸34aが位置された際
に、当該ブラシ34cの先端側を漬け込み、洗浄する水
位の洗浄水Wを溜め込む大きさの水槽34dとを備えた
洗浄手段34が設けてある。
【0044】そして、前記爪部材31aの直下を前記板
材Iが通過している間は、前記ブラシ34cが下方に向
けて突き出されるように位置付けられていると共に、か
かる板材Iがかかる爪部材31aの直下を通過した後、
前記ブラシ34cの先端側によりかかる爪部材31aの
先端に付着された前記のように掻き取られた水溶性の接
着剤Haを擦り落とすように前記モータ34bにより前
記軸34aが回転されてブラシ34cが移動される構成
としてある。また、この擦り落としによりブラシ34c
に付着した当該水溶性の接着剤Haは、前記軸34aの
回転により再びかかるブラシ34cが下方、すなわち、
前記水槽34dの洗浄水W内に漬け込まれる位置まで移
動されることにより、当該洗浄水Wにより洗浄される。
【0045】なお、この実施の形態における製造方法に
あっては、前記水溶性の接着剤Haは前記折曲溝M内に
塗布されないことから、図10に示されるように、必要
に応じて、前記取り去る工程30の前後において、かか
る折曲溝M内に水溶性の接着剤Haを接着剤の噴き付け
ガン61などにより塗付する工程60を設けても良い。
【0046】また、前記のように板材Iに塗布された水
溶性の接着剤Haに含まれる水分を減少させ、この水溶
性の接着剤Haの当該板材Iの接着側の面Iaへの馴染
を良くすると共に、前記取り去る工程30によりかかる
水溶性の接着剤Haの掻き取り箇所の面、すなわち、前
記仮止め接着剤Kの塗付面Ibを乾燥させるように、図
11に示されるように、前記取り去る工程30を経た板
材Iにドライヤー71などにより熱風を吹き付ける工程
70を設けても良い。
【0047】次いで、図13に示されるように、前記の
ように形成された仮止め接着剤Kの塗付面Ibに対し
て、仮止め接着剤Kを塗布する。(第二の塗付工程4
0)
【0048】この実施の形態にあっては、前記仮止め接
着剤Kとしてホットメルトなどの熱融解型の接着剤Ka
を用いている。そして、前記塗付面Ibに対してかかる
熱融解型の接着剤Kaを接着剤の噴き付けガン41など
により塗付させている。
【0049】なお、この第二の塗付工程40に先立っ
て、あるいはまた、この第二の塗付工程40を経た後
に、図12に示されるように、前記板材Iにおける前記
接着側の面Iaの一部に前記芯材Nを載せ置く工程80
を設けることができる。
【0050】この実施の形態にあっては、前記板材Iの
幅方向中程にある一対の前記折曲溝M、M間の間隔が載
せ置かれる芯材Nの幅寸法と略同寸法に設定してあり、
かかる一対の折曲溝M、M間にある前記接着側の面Ia
の一部に収まるようにかかる芯材Nが載せ置かれる構成
としてある。
【0051】次いで、図15に示されるように、前記各
工程を経た板材Iにより前記芯材Nの外面の少なくとも
一部を覆うように、この板材Iを前記折曲溝Mにおいて
折り曲げ、前記接着側の面Iaと当該芯材Nの外面と
を、少なくとも前記仮止め接着剤Kにより密着させた状
態で接着する。(折曲・接着工程50)
【0052】この実施の形態にあっては、前記板材Iの
加工に伴う移動方向F両側に、かかる板材Iの接着側の
面Iaのうち、前記芯材Nを載せ置く工程により、かか
る芯材Nの下面Nbに既に接しさせられている幅方向中
央の面部を除く他の面部を、段階的に前記芯材Nの側面
Ncおよび上面Naに密着させるように、かかる板材I
を前記折曲溝Mにおいて折り曲げ、当該芯材Nの外面に
押し付ける折曲・圧締手段51を設けて、前記折曲・接
着をなしている。
【0053】より具体的には、かかる折曲・圧締手段5
1は、加工に伴って移動されてくる前記芯材Nの載せ置
かれた板材Iの幅方向両側を水平位置から、前記芯材N
の側面Ncに前記接着側の面Iaを密着させる垂直位置
まで折り曲げ立ち上げる側部折曲ローラ51aと、(図
15における(a)図ないし(c)図に示されるロー
ラ)このように立ち上げられた板材Iにおける前記芯材
Nの上面から上方に突き出される端部をこの端部側に設
けられた前記折曲溝Mにおいて当該芯材Nの上面にこの
端部にある前記接着側の面Iaを密着させる水平位置ま
で折り曲げる上部折曲ローラ51bと、(図15におけ
る(d)図に示されるローラ)このように折り曲げられ
た板材Iの接着側の面Iaを前記芯材Nの側面Ncに密
着させる側部圧締プレート51cと、(図15における
(e)図に示されるプレート)このように折り曲げられ
た板材Iの接着側の面Iaを前記芯材Nの上面に密着さ
せる上部圧締プレート51d(図15における(f)図
に示されるプレート)とを備えた構成としてある。
【0054】なお、図15において符号51eで示され
るのは、前記側部圧締プレート51cおよび上部圧締プ
レート51dにより圧締をなした状態下において、この
圧締をなしながら前記板材Iの移送を可能とするために
設けられる走行ベルトである。
【0055】また、かかる折曲・接着工程50に先立っ
て、前記芯材Nを前記のように載せ置いた板材Iにおけ
る前記塗付面Ibに塗布された熱融解型の接着剤Kaが
かかる折曲・接着工程50前に硬化することを防ぐと共
に、水溶性の接着剤Haに含まれる水分を減少させ、か
かる折曲・接着工程50を経た板材Iが芯材Nに早期に
本止めされるように、前記芯材Nを載せ置いた板材Iを
適宜の発熱手段92を備えた加熱室91に送り込む加熱
工程90を設けても良い。
【0056】この実施の形態にかかる木製建具材・木製
家具材等の製造方法にあっては、前記芯材Nの上面に前
記折曲・接着工程50を経て接着側の面Iaを密着させ
る前記板材Iの幅側の両端部に、熱融解型の接着剤Ka
よりなる仮止め接着剤Kを適正に塗付し得ることから、
比較的早期に硬化されるこの熱融解型の接着剤Kaによ
り、前記折曲・接着工程50を経た板材Iは前記水溶性
の接着剤Haよりなる本止め接着剤Hの硬化を待たずし
て、この両端部において前記芯材Nの下面Nb、側面N
cおよび上面Naの両側を包み込むように覆った状態で
仮に接着され、本止め接着剤Hの硬化前にかかる芯材N
を覆った状態を安定的に維持することができる。
【0057】なお、図17に示されるように、前記折曲
・接着工程50の後に、木製建具材等の側面に切削によ
り芯材Nに至る深さの溝M’を設ける場合にあっては、
この溝M’の切削により区分された前記芯材Nの側面N
cに接する板材Iがこの切削箇所から前記本止め接着剤
Hの硬化前において剥れ易くなるため、この場合には、
かかる溝M’を挟んだ両側位置においても仮止め接着剤
Kの塗付面Ibを形成し、仮止め接着剤Kの塗付をなし
ておくことが好ましい。この場合には、前記取り去る工
程30における掻き取り手段31を、かかる塗付面Ib
の形成が必要となる位置に追加して設けておけば良い。
【0058】次いで、図18ないし図25に示される接
着剤掻き取り機構30’のより具体的な実施の形態につ
いて、説明する。
【0059】なお、ここで図18は、この実施の形態に
かかる掻き取り機構30’の全体構成を理解し易いよう
に、この掻き取り機構30’を前記板材Iの加工に伴う
移動方向Fの一側側から見た状態として示しており、ま
た、図19は、かかる掻き取り機構30’を上方から見
て、また、図20は、かかる掻き取り機構30’を図1
9における右側から見た状態で示している。また、図2
1は、かかる掻き取り機構30’を構成する洗浄手段3
4の構成を理解し易いように、当該洗浄手段34の一部
を縦断面の状態として示している。また、図22は、か
かる洗浄手段34を上方から見て示している。また、図
23は、かかる掻き取り機構30’を構成する爪部材3
1aおよび押さえ輪33の構成を理解し易いように、当
該爪部材31aおよび押さえ輪33を上方から見て、ま
た、図24は、側方から見た状態として、さらに、図2
5は、かかる爪部材31aを図24における右側から見
た状態として、それぞれ示している。
【0060】この実施の形態にかかる接着剤掻き取り機
構30’は、前述の木製建具材・木製家具材等の製造方
法における本止め接着剤Hの一部の取り去る工程30を
実現するために用いることができる。
【0061】この実施の形態にかかる掻き取り機構3
0’は、前記本止め接着剤Hが接着側の面Iaに塗布さ
れた前記木製建具材等を構成する板材Iの加工に伴う移
動方向Fの両側に、かかる本止め接着剤Hの一部を掻き
取る掻き取り手段31を備えている。
【0062】かかる掻き取り手段31は、先端を常時加
工に伴って移動される前記板材Iの前記接着側の面Ia
に接しさせるように、バネ31cを介して付勢状態にフ
レーム31bに取り付けられた爪部材31aとして構成
されている。
【0063】より詳細には、かかる爪部材31aは、一
端側を前記フレーム31bに回動可能に組み付けられた
細長板状のアーム31dと、かかるフレーム31bの下
面から突き出されるアーム31d端における当該フレー
ム31bに向き合わない側の面に一体に組み付けられた
爪片31eとを備えた構成としてある。爪片31eは、
アーム31dへの組み付け面を備えたブロック体31f
における下面より下方に向けて突設される方形板状に構
成してあり、かかる爪片31eのコーナー部31gが前
記板材Iの接着側の面Iaに接する構成としてある。
【0064】また、前記フレーム31bには、前記アー
ム31dの爪片31eが設けられている側を、前記回動
組み付け位置を中心に常時前記板材Iの加工に伴う移動
手前側に向けて付勢する圧縮コイルバネ31cが取り付
けてある。なお、図中符号31hで示されるのは、この
ように付勢されるアーム31dの位置決めボルトであ
る。
【0065】また、このように構成される爪部材31a
を挟んだ前記加工に伴う移動方向Fの前後には、この爪
部材31aの爪片31e下に板材Iを送り込み、また、
送り出す案内ローラ32がそれぞれ設けてあり、この案
内ローラ32の上面が前記板材Iの加工に伴う移動面と
してある。
【0066】また、この爪部材31a下からの前記板材
Iの送り出し側にある前記案内ローラ32の直上には、
この爪部材31a下に送り込まれる当該板材Iを前記案
内ローラとの間で挟みつける押さえ輪33が設けてあ
る。この押さえ輪33は、前記板材Iにおける前記爪部
材31aにより水溶性の接着剤Haが掻き取られた箇
所、すなわち、前記仮止め接着剤Kの塗付面Ibにその
周面を収めた状態で、かかる板材Iを移送させる構成と
してある。
【0067】また、この押さえ輪33は、一端側を前記
フレーム31bに回動可能に組み付けられた細長板状の
アーム33aにおける当該フレーム31bの下面から突
き出されるアーム33a端に、前記板材Iの加工に伴う
移動方向Fに略直交する向きに回転軸33bを位置させ
るように組み付けてある。また、かかるフレーム31b
には、前記アーム33aの押さえ輪33が設けられてい
る側を、前記回動組み付け位置を中心に常時前記板材I
の加工に伴う移動手前側に向けて付勢する圧縮コイルバ
ネ33cが取り付けてある。なお、図中符号33dで示
されるのは、このように付勢されるアーム33aの位置
決めボルトである。
【0068】また、この実施の形態にあっては、前記爪
部材31aと押さえ輪33とを備えた前記フレーム31
bが、モータ35bにより駆動される水平に位置される
ボールネジ35aをネジ穴に挿通させたスライド部材3
5に組み付けてあり、当該モータ35bの駆動によりか
かるスライド部材35を横方向に適宜移動させることに
より、爪部材31aによる前記本止め接着剤Hの掻き取
り位置を必要に応じて変更できる構成としてある。
【0069】また、この実施の形態にあっては、前記フ
レーム31bと、このフレーム31bが組み付けられる
前記スライド部材35と、このスライド部材35を移動
可能に組み付ける前記ボールネジ35aと、このボール
ネジ35aを回転させるモータ35bとを備えたヘッド
36が、図中符号37で示されるビーム状部材に対して
垂直方向に移動可能に組み付けられており、このビーム
状部材37に対してヘッド36を上下方向に向けて適宜
移動させることにより、加工に伴う移動される板材Iの
厚さに応じた前記爪部材31aおよび押さえ輪33の高
さ位置の調整を可能としている。なお、図中符号36a
で示されるのは、ヘッド36側に設けられた「あり」の
収まる溝であり、符号37aで示されるのはビーム状部
材37側に設けられた「あり」である。
【0070】また、前記爪部材31aの直下には、前記
板材Iの加工に伴う移動方向Fに直交する向きに回転軸
線を配した軸34aと、この軸34aを回転駆動させる
モータ34bと、前記軸34aの直径方向の一方側に向
けて突き出すように、当該軸34aの軸線方向に亙って
設けられるブラシ34cと、当該ブラシ34cが下方に
向けて突き出されるように前記軸34aが位置された際
に、当該ブラシ34cの先端側を漬け込み、洗浄する水
位の洗浄水Wを溜め込む大きさの水槽34dとを備えた
洗浄手段34が設けてある。
【0071】そして、前記爪部材31aの直下を前記板
材Iが通過している間は、前記ブラシ34cが下方に向
けて突き出されるように位置付けられていると共に、か
かる板材Iがかかる爪部材31aの直下を通過した後、
前記ブラシ34cの先端側によりかかる爪部材31aの
先端に付着された前記のように掻き取られた水溶性の接
着剤Haを擦り落とすように前記モータ34bにより前
記軸34aが回転されてブラシ34cが移動される構成
としてある。また、この擦り落としによりブラシ34c
に付着した当該水溶性の接着剤Haは、前記軸34aの
回転により再びかかるブラシ34cが下方、すなわち、
前記水槽34dの洗浄水W内に漬け込まれる位置まで移
動されることにより、当該洗浄水Wにより洗浄される。
【0072】
【発明の効果】請求項1記載の発明にかかる木製建具材
・木製家具材等の製造方法は、可撓性を有する化粧シー
トSを一面に添着された板材Iにおける当該化粧シート
Sの添着されていない面側から当該板材Iに当該板材I
の折曲溝Mを施す切削工程10と、折曲溝Mを施された
板材Iの前記化粧シートSの添着されていない面に本止
め接着剤Hを塗布する第一の塗付工程20と、前記板材
Iに塗布された本止め接着剤Hの一部を取り去る工程3
0と、本止め接着剤Hの取り去り箇所に仮止め接着剤K
を塗布する第二の塗付工程40と、板材Iを前記折曲溝
Mにおいて折り曲げ、前記仮止め接着剤Kにより芯材N
の外面の少なくとも一部を覆うように、当該芯材Nに板
材Iを接着させる折曲・接着工程50とを含むものとさ
れることから、前記板材Iにおける前記化粧シートSの
添着されていない面に対して、仮止め接着剤Kの塗付位
置を確保する配慮を払いながら本止め接着剤Hを塗布す
る必要がなく、また、本止め接着剤Hの塗付後に、仮止
め接着剤Kの塗付箇所を確保するため、板材Iに仮止め
接着剤Kを打ち込むための溝を切削して施す必要も生じ
させない。
【0073】すなわち、この発明にかかる木製建具材・
木製家具材等の製造方法によれば、前記板材Iに塗布さ
れた本止め接着剤Hの一部を取り去る工程30により、
前記板材Iに対し仮止め接着剤Kの塗付面Ibを簡易か
つ確実に形成させることができる。
【0074】また、請求項2記載の発明にかかる木製建
具材・木製家具材等の製造ラインにおける接着剤掻き取
り機構30’は、芯材Nの少なくとも一部を覆うように
折曲溝Mにおいて折り曲げられて当該芯材Nに接着され
る板材Iにおける当該芯材Nに対する接着側の面Iaに
塗布された本止め接着剤Hを、当該板材Iの加工に伴う
移動方向Fに沿って当該板材Iの前記接着側の面Iaの
一部より掻き取り、当該掻き取り箇所に仮止め接着剤K
の塗付面Ibを形成させる掻き取り手段31を備えたも
のとされることから、木製建具材等を構成する芯材Nの
少なくとも一部を覆うように折曲溝Mにおいて折り曲げ
られて当該芯材Nに接着される当該木製建具材等を構成
する板材Iにおける、当該芯材Nに対する接着側の面I
aに塗布された本止め接着剤Hの一部を前記掻き取り手
段31により、簡易な構造をもって確実に掻き取ること
ができ、この掻き取りにより、前記板材Iに対し仮止め
接着剤Kの塗付面Ibを形成させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】切削工程10の説明図
【図2】切削工程10を経た板材Iの斜視図
【図3】切削工程10の説明図
【図4】第一の塗付工程20の説明図
【図5】第一の塗付工程20の説明図
【図6】取り去る工程30の説明図
【図7】取り去る工程30の説明図
【図8】取り去る工程30の説明図
【図9】取り去る工程30を経た板材Iの断面図
【図10】折曲溝M内に本止め接着剤Hを塗布する工程
60の説明図
【図11】熱風を噴き付ける工程70の説明図
【図12】芯材Nを載せ置く工程80の説明図
【図13】第二の塗付工程40の説明図
【図14】加熱工程90の説明図
【図15】折曲・接着工程50の説明図
【図16】木製建具材等の構成図
【図17】木製建具材等の構成図
【図18】掻き取り機構30’の側面図
【図19】掻き取り機構30’の平面図
【図20】掻き取り機構30’の正面図
【図21】洗浄手段34の構成図
【図22】洗浄手段34の構成図
【図23】掻き取り機構30’の要部平面図
【図24】掻き取り機構30’の要部側面図
【図25】掻き取り機構30’の要部正面図
【図26】従来例の説明図
【図27】従来例の説明図
【符号の説明】
S 化粧シート I 板材 M 折曲溝 10 切削工程 H 本止め接着剤 20 第一の塗付工程 30 取り去る工程 K 仮止め接着剤 40 第二の塗付工程 N 芯材 50 折曲・接着工程 30’ 接着剤掻き取り機構 Ia 接着側の面 F 板材Iの加工に伴う移動方向 Ib 仮止め接着剤Kの塗付面 31 掻き取り手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性を有する化粧シートを一面に添着
    された板材における当該化粧シートの添着されていない
    面側から当該板材に当該板材の折曲溝を施す切削工程
    と、 前記折曲溝を施された板材の前記化粧シートの添着され
    ていない面に本止め接着剤を塗布する第一の塗付工程
    と、 前記板材に塗布された本止め接着剤の一部を取り去る工
    程と、 前記本止め接着剤の取り去り箇所に仮止め接着剤を塗布
    する第二の塗付工程と、 前記板材を前記折曲溝において折り曲げ、前記仮止め接
    着剤により芯材の外面の少なくとも一部を覆うように、
    当該芯材に板材を接着させる折曲・接着工程とを含む木
    製建具材・木製家具材等の製造方法。
  2. 【請求項2】 本止め接着剤を水溶性の接着剤と、仮止
    め接着剤を熱融解型の接着剤としてあることを特徴とす
    る請求項1記載の木製建具材・木製家具材等の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 芯材の少なくとも一部を覆うように折曲
    溝において折り曲げられて当該芯材に接着される板材に
    おける当該芯材に対する接着側の面に塗布された本止め
    接着剤を、当該板材の加工に伴う移動方向に沿って当該
    板材の前記接着側の面の一部より掻き取り、当該掻き取
    り箇所に仮止め接着剤の塗付面を形成させる掻き取り手
    段を備えた木製建具材・木製家具材等の製造ラインにお
    ける接着剤掻き取り機構。
  4. 【請求項4】 本止め接着剤を水溶性の接着剤と、仮止
    め接着剤を熱融解型の接着剤としてあることを特徴とす
    る請求項3記載の木製建具材・木製家具材等の製造ライ
    ンにおける接着剤掻き取り機構。
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