JPH0998888A - 電子レンジ用食品解凍加熱治具 - Google Patents

電子レンジ用食品解凍加熱治具

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JPH0998888A
JPH0998888A JP7279798A JP27979895A JPH0998888A JP H0998888 A JPH0998888 A JP H0998888A JP 7279798 A JP7279798 A JP 7279798A JP 27979895 A JP27979895 A JP 27979895A JP H0998888 A JPH0998888 A JP H0998888A
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heating
layer
microwave
frozen
thawing
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Fumio Takamura
文雄 高村
Motomu Wakamatsu
求 若松
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New Japan Radio Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子レンジ内に配置して加熱効率を部分的に
異ならせ、冷凍寿司ではネタを温めることなく、冷凍丼
等では中央部まで温めるようにする。 【解決手段】 (λ1 /12)〜(λ1 /4)の厚さの
誘電体(λ1 :当該誘電体中でのマイクロ波波長)から
なり、被加熱物を載置するための載置台11と、(λ2
/300)〜(λ2 /14)の厚さの気体層又は誘電体
層(λ2 :当該層中でのマイクロ波波長)からなり、上
記載置台11の下側に配置された中間層12と、この中
間層12の下側に配置され、導電性材料面を有する底面
板13とから構成する。これによれば、上側からだけで
なく、載置台11上の表面波と底面板13からの反射波
のマイクロ波によって、冷凍食品を解凍加熱することが
できる。また、上記載置台は、複数の比誘電率の異なる
誘電体を重ねた多層板とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子レンジの解凍
加熱室に配置し、寿司や丼物を解凍加熱する際に補助的
に用いる食品解凍加熱治具の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、家庭用或いは業務用のマイク
ロ波解凍加熱装置として電子レンジが周知であり、この
電子レンジによれば、マイクロ波を照射することによ
り、冷凍食品を解凍し、又は所定の温度まで加熱するこ
とができる。そして、この種の装置ではマイクロ波の加
熱効率を考慮して解凍加熱室内の寸法が選択され、また
スターラの使用や2次アンテナの回転によってマイクロ
波給電が行われており、これによって、被加熱物が均一
な温度に解凍・加熱されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、被加熱
物が例えば冷凍寿司である場合には、上記のような均一
な解凍加熱処理が不適当となる。即ち、寿司はシャリ
(酢飯)とネタ(魚貝類など)から構成されており、シ
ャリは人肌程度の温度にするが、ネタは冷たいと感じる
程度の温度にする必要がある。しかし、従来の解凍加熱
装置の構成では、ネタも温められることになり、寿司と
して良好な解凍加熱ができないという問題があった。
【0004】図16には、従来の装置で冷凍寿司を解凍
加熱した結果が示されており、この測定は、図17に示
されるように、ネタ1Aとシャリ1Bからなる冷凍寿司
1(マイクロ波透過性のよい包装材に入れてある)の1
食分を電子レンジ内のターンテーブルに置き、図16
(A)に示される条件でマイクロ波を放射したものであ
る。即ち、寿司1は図16(A)の右側に示した種類と
し、マイクロ波出力500W、加熱時間3分の条件(初
期温度−19℃)とし、温度測定はネタ1Aとシャリ1
Bのそれぞれの左側、中央、右側での中間点(図17)
について行ったものである。図16(B)はネタ1Aの
温度で、図16(C)はシャリ1Bの温度であり、両者
を比較すると、ネタ1Aもシャリ1Bと同様の温度まで
温められていることが分かる。
【0005】従って、冷凍寿司を解凍加熱した場合は、
ネタ1Aが熱くなった寿司が出来上がり、本来の寿司を
得ることができなかった。このような問題は、寿司以外
でも、冷たい具をご飯、ピザ生地、麺類などに載せる食
品についても、同様に生じることになる。
【0006】また、被加熱物が冷凍丼に代表されるよう
に厚さがある程度ある食品の場合では、例えば丼物の中
心部に未解凍部が残るという問題がある。
【0007】図18には、電子レンジで冷凍のカツ丼を
解凍加熱した結果が示されており、この測定は、図19
に示されるように、半径約55mm、深さ約60mmの
カツ丼3において、中心点Aから25mm間隔でずらし
た点B〜Eの5点を、表面部101(深さ約10m
m)、中央部102(深さ約30mm)、底面部103
(深さ約50mm)について行った。また、冷凍カツ丼
3の初期温度は−20℃で、マイクロ波出力3kW、加
熱時間2分の加熱条件とした。
【0008】この測定結果によれば、表面部101、中
央部102、底面部103のグラフに示されるように、
中心点Aが他の点よりも低くなった。これは、カツ丼が
厚み(高さ)と幅を有し、しかもご飯の上に各種の具が
載せられており、マイクロ波が中央部まで良好に与えら
れないからである。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、電子レンジ内に配置して
加熱効率を部分的に異ならせ、冷凍寿司ではネタを温め
ることなく、冷凍丼等では中央部まで温めるような良好
な解凍加熱が実現できる電子レンジ用食品解凍加熱治具
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、電子レンジの解凍加熱室内のテーブル上
に配置する解凍加熱(解凍、加熱又はその両方)用治具
であって、誘電体からなり、被加熱物を載置するための
台であって、当該誘電体中を伝搬するマイクロ波波長を
λ1 とすると、(λ1 /12)〜(λ1 /4)の厚さの
載置台と、気体層又は誘電体層からなり、この気体層又
は誘電体層中をマイクロ波波長をλ2 とすると、(λ2
/300)〜(λ2 /14)の厚さとされ、上記載置台
の下側に配置された中間層と、この中間層の下側に配置
され、導電性材料の面を有する底面板と、から構成した
ことを特徴とする。上記の波長λ1 ,λ2 は、λO /
(εr )1/2 (但し、上記λO は自由空間波長、εr は
各部誘電体の比誘電率)から求められ、上記中間層が空
気の場合は、λ2 =λO となる。なお、上記載置台の誘
電体材料は比誘電率が2以上のものを選択することが好
ましい。第2請求項の発明は、上記載置台は、複数の比
誘電率の異なる誘電体から構成された多層板としたこと
を特徴とする。
【0011】作用 上記の構成によれば、誘電体の載置台と中間層と導電性
材料の面を有しており、上記載置台及び中間層の厚さを
上記の値に設定することにより、冷凍寿司、冷凍丼等を
良好に解凍加熱することが可能となる。即ち、上記の誘
電体からなる載置台にはマイクロ波の表面波が形成さ
れ、また底面板の導電性材料の面によりマイクロ波が被
加熱物側へ反射されることになり、電子レンジの上部か
ら与えられるマイクロ波の加熱効率以上に、上記載置台
の上面近傍の加熱効率が高められる結果となる。
【0012】従って、冷凍寿司の場合は、ネタよりもシ
ャリに優先的にマイクロ波が吸収されるようになり、ネ
タよりもシャリが温かくなるような加熱特性となる。ま
た、冷凍丼の場合でも、底部から優先的にマイクロ波が
吸収され、丼中央部へ解凍加熱が進むことになり、丼中
央部に未解凍加熱部が発生することのない加熱特性とな
る。
【0013】また、第2請求項記載の構成によれば、複
数の比誘電率の異なる誘電体を重ねて用いることによ
り、1層の場合よりもマイクロ波の透過効率がよくな
り、また比誘電率の異なる冷凍食品に対しても最良の整
合状態を得ることができ、各種の食品を良好に解凍加熱
することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1及び図2には、本発明に係る
電子レンジ用食品解凍加熱治具の第1例の構成が示さ
れ、図3にはこの治具を電子レンジに配置した状態が示
されている。図1及び図2において、解凍加熱治具(以
下単に治具とする)10は、誘電体である例えばアルミ
ナや複合誘電体材料(テフロン+チタン酸粉末等)から
なる平板状の載置台11、空気層からなる中間層12、
導電体材料である例えばアルミニウムからなる底面板1
3から構成され、上記中間層12は比誘電率が1に近い
物質からなる間隔部材(スペーサ)14を四隅に配置す
ることで形成される。
【0015】これらの部材は、接着剤等で一体となるよ
うにしてもよいし、適宜分離した状態とし組立てながら
配置できるようにしてもよい。なお、上記底面板13
は、導電性被膜(蒸着膜)等をプラスチック製の基板に
形成したものでもよい。
【0016】上記の載置台11の材料としては、比誘電
率が2以上の誘電体を用いることになり、例えばベーク
ライト(フェノール樹脂の商標)やテフロン等も使用す
ることができ、また上記中間層12として、発泡スチロ
ール等、比誘電率が気体と同等のものを用いてもよい。
上記底面板13には四隅に下側へ突出する固定爪15が
設けられており、この固定爪15は電子レンジに設けら
れているターンテーブルの外周に係合できる爪となって
いる。
【0017】そして、上記の誘電体からなる載置台11
の厚さが(λ1 /12)〜(λ1 /4)とされる。ここ
で、載置台11を伝搬するマイクロ波の波長λ1 は、λ
1 =λO /(εr )1/2 であり、この式において、λO
=122.4mm(周波数2450MHz)、上記複合
誘電体材料の比誘電率εr を約10とすると、λ1 =3
8.7mmとなる。従って、上記(λ1 /12)〜(λ
1 /4)は、約3.2mm〜9.7mmとなり、5mm
前後の厚さが最適な値となっている(後述)。
【0018】また、上記中間層12の厚さが(λ2 /3
00)〜(λ2 /14)とされる。この中間層12は、
空気層であるから、比誘電率εr =1で、λ2 =λO と
なり、上記(λ2 /300)〜(λ2 /14)は、0.
4mm〜8.7mmとなる。この中間層12の場合は、
3.5mm前後の厚さが最適となる。このような厚さと
することにより、詳細は後述するが、冷凍寿司や冷凍丼
に最適な加熱分布が得られることになる。
【0019】図3において、電子レンジ18には、導波
管19を介してマグネトロン20が配置され、この電子
レンジ18の解凍加熱室21(例えば270mm×27
0mm×185mm)内には、ガラス製(又は金属製)
のターンテーブル22が設けられ(解凍加熱室21の底
面から約20mmの位置)、このターンテーブル22の
下側に駆動モータ23が取り付けられる。そして、この
ターンテーブル22の上面に、図示されるように、上述
した治具10が配置されるが、この際には固定爪15を
上記ターンテーブル22の縁部に係合させれば、治具1
0をしっかり固定することが可能となる。
【0020】図4には、上記の構成の治具10における
マイクロ波の作用が示されており、上述した構成によれ
ば、マグネトロン20で発生したマイクロ波は導波管1
9を通って解凍加熱室21へ投入され、このマイクロ波
は多重反射を行いながら冷凍食品及び治具10へ与えら
れる。そのとき、治具10の誘電体からなる載置台11
では、載置台11の表面部にマイクロ波による表面波が
形成されることになり、この表面波は、図記号Wで示さ
れるように、表面部が大きく、上側へ行く程小さくなる
電界強度となる。
【0021】また、マイクロ波は下側の導電性材料面を
有する底面板13によって上側へ反射されることにな
り、このときの上記載置台11は冷凍食品の整合器とし
て働くことになる。従って、冷凍食品は上方からのマイ
クロ波によって加熱されるだけでなく、上記表面波のマ
イクロ波と反射するマイクロ波によっても加熱され、こ
の結果、冷凍寿司1の場合は、温かいシャリ1Bと冷た
い状態のネタ1Aが得られることになる。
【0022】図5には、上記の構成で実際に解凍加熱し
た結果が示されており、図(A)はネタ1Aの温度、図
(B)はシャリ1Bの温度で、これは図6のように1食
分、8個を並べた状態で冷凍寿司1について行ったもの
である。即ち、上記載置台11の厚さを5mm、中間層
12の厚さを3.5mmとし、マイクロ波出力500
W、加熱時間2分10秒、冷凍寿司1(重量240g)
の初期温度は−20℃の条件で、上記図17の場合と同
様の測定点(左、中、右)について測定した。この図5
によれば、図(A)の殆どのネタ1Aが10℃以下(平
均4.8℃)で、図(B)の殆どのシャリ1Bが30度
以上(平均34,4℃)となり、自然の寿司1が得られ
ることが理解される。
【0023】また、図7〜図11には、上記治具10の
載置台11と中間層12の厚さを変えて実験をした結果
が示されている。図7は、誘電体である載置台11の厚
さを変えた場合のネタ1Aとシャリ1Bの品温の平均温
度であり、図8はネタ1Aとシャリ1Bの温度差を示し
ている。寿司において、ネタ1Aとシャリ1Bとの温度
差の最適値は、人によって異なるものであるが、15℃
以上は必要であると考えられる。図7及び図8では、λ
1 /16(約2.4mm)の厚さで両者の差が0℃、λ
1 /12(約3.2mm)の厚さで両者の差が15℃、
厚い方ではλ1/4(約9.7)の厚さで両者の差が1
5℃近傍となっている。従って、(λ1/12)〜(λ1
/4)の範囲であれば、一応の良好な解凍加熱が可能
であり、5mm〜7mmの範囲であれば30℃近くの最
適な差が得られることになる。
【0024】図9には、上記載置台11の誘電体の種類
を変えて上記ネタ1Aとシャリ1Bの平均温度差を測定
した結果が示されており、この図9の結果によれば、比
誘電率が高い程、平均温度差が大きくなることが理解さ
れる。例えば、比誘電率が約2.1のテフロンは10℃
程度、比誘電率が約4のベークライト(商標)は20℃
程度、比誘電率が約9のアルミナ或いは比誘電率が約1
0の上記複合誘電体材料は30℃程度の温度差が得られ
る。
【0025】図10は、上記空気層である中間層12の
厚さを変えた場合のネタ1Aとシャリ1Bの平均温度、
図11は両者の温度差を示している。図から分かるよう
に、温度差が約15℃以上あるのは、薄い方ではλ2 /
300(約0.4mm)の厚さ、厚い方ではλ2 /14
(約8.7mm)の厚さとなり、(λ2 /300)〜
(λ2 /14)の範囲であれば、一応の良好な解凍加熱
が可能であり、3mm〜6.5mmの範囲であれば30
℃近くの最適な差が得られた。
【0026】図12〜図13には、実施形態の第2例の
構成が示されており、この例は上記載置台を多層(2
層)構造としたものである。図12において、載置台2
5は第1誘電体層25Aと第2誘電体層25Bからな
り、この載置台25の下側には上記第1例と同様の中間
層12及び導電体材料からなる底面板13が設けられ
る。ここで、中間層(空気層)の比誘電率をεO (=
1)、第1誘電体層25Aの比誘電率をεr1、第2誘電
体層25Bの比誘電率をεr2、冷凍食品の比誘電率をε
r3(冷凍寿司1の比誘電率は80程度である)とする
と、上記第1誘電体層25Aについては、εr1=(εO
×εr2)1/2 で、かつ1/4λr1(但し、λr1=λO /
(εr1)1/2 、λO は自由空間波長である)の(2n+
1)倍の厚さとし、上記第2誘電体層25Bについて
は、εr2=(εr1×εr3)1/2 で、かつ1/4λr2(但
し、λr2=λO /(εr2)1/2 )の(2n+1)倍の厚
さとすることにより、各種の冷凍食品に対する整合を図
り、マイクロ波による加熱効率を向上させることができ
る。
【0027】例えば、冷凍寿司1で考えると、上記εr3
は約80であるから、第1誘電体層25Aの比誘電率ε
r1を4.3とすると、1/4λr1の厚さは約14.8m
mとなり、第2誘電体層25Bの比誘電率εr2を18.
5とすると、1/4λr2の厚さは約7.1mmとなる。
【0028】図13には、上記第1例の載置台11と上
記第2例の2層の載置台25について、ネタ1Aとシャ
リ1Bの平均温度のグラフが示されている。ここで、照
射条件は、上記の場合と同様に、マイクロ波出力500
W、加熱時間2分10秒、冷凍寿司1の初期温度は−2
0℃とした。この図から分かるように、2層の載置台2
5の方がシャリ1Bの温度を高くできることが確かめら
れた。即ち、上記の多層板構造とすれば、単一層からな
る載置台の場合に比べて、空気層と冷凍食品との間の整
合を更に良好にでき、その結果、加熱効率が向上するこ
とになる。
【0029】図14には、上記図1と同一の治具10を
冷凍丼(カツ丼)の加熱に適用した例が示され、図15
にはそのときの結果が示されている。図14に示される
ように、具27とご飯28はプラスチック製容器29に
入れられており、この冷凍丼30は図1の治具10の載
置台11に載せられる。このような冷凍丼30でも、上
方から放射されるマイクロ波だけでなく、載置台11か
らの表面波及び底面板13からの反射波が与えられるこ
とになり、冷凍丼30は下側から解凍加熱される。この
とき、下側で生じた蒸気が上側へ上がることによって
も、中央部分の解凍加熱が促進される。
【0030】図15には、図14の状態で、マイクロ波
出力500W、加熱時間9分30秒、冷凍丼30(初期
重量500g)の初期温度は−20℃の条件で、マイク
ロ波を与えた結果が示されている。図15では、図19
で説明した測定点につき、具温度[図(A)]、中心部
温度[図(B)]、底面部温度[図(C)]を示したも
のである。この図15の結果によれば、中央部の温度も
均一な温度まで加熱されており、従来の図18と比較し
ても理解されるように、当該例の治具10を用いること
により、格段の効果があることが認められた。
【0031】また、上記実施形態例では、冷凍寿司1及
び冷凍丼30について解凍加熱する場合を説明したが、
その他でも、例えば生物等の冷たい具をご飯、ピザ生
地、麺類等に載せる食品に適用することができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、第1請求項記載の
発明によれば、(λ1 /12)〜(λ1 /4)の厚さの
誘電体からなり、被加熱物を載置するための載置台と、
(λ2/300)〜(λ2 /14)の厚さの気体層又は
誘電体層からなり、上記載置台の下側に配置された中間
層と、この中間層の下側に配置され、導電性材料の面を
有する底面板と、からなる治具としたので、加熱効率を
部分的に異ならせることができ、冷凍寿司ではシャリを
適温に温める一方、冷たいと感じるネタが得られること
になる。また、冷凍丼では中央部まで温めることがで
き、各種の冷凍食品の良好な解凍加熱が可能となる。
【0033】また、第2請求項記載の発明によれば、上
記載置台を、複数の比誘電率の異なる誘電体から構成さ
れた多層板としたので、冷凍食品の比誘電率に合せた良
好な整合状態を得ることができ、解凍加熱効率が向上す
るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における第1例に係る電子レ
ンジ用食品解凍加熱治具の構成を示す図で、図(A)は
上面図、図(B)は図(A)のI−I断面図である。
【図2】図1の治具の斜視図である。
【図3】図1の治具を電子レンジに適用した状態を示す
説明図である。
【図4】第1例におけるマイクロ波の作用を示す説明図
である。
【図5】第1例の治具を用いて冷凍寿司を解凍加熱した
ときの結果を示すグラフ図で、図(A)はネタの品温を
示し、図(B)はシャリの品温を示す図である。
【図6】図5の結果を得るための冷凍寿司の配置状態を
示す図である。
【図7】第1例において誘電体の厚さを変えてネタとシ
ャリの品温(平均温度)を測定した結果を示すグラフ図
である。
【図8】図7の測定においてネタとシャリの平均温度差
を示すグラフ図である。
【図9】第1例において載置台の比誘電率を変えた場合
のネタとシャリの平均温度差を測定した結果を示すグラ
フ図である。
【図10】第1例において中間層の厚さを変えてネタと
シャリの品温(平均温度)を測定した結果を示すグラフ
図である。
【図11】図10の測定においてネタとシャリの平均温
度差を示すグラフ図である。
【図12】第2例の治具の構成を示す図である。
【図13】第1例の構成と第2例の構成で冷凍寿司を解
凍加熱した結果を比較したグラフ図である。
【図14】第1例の治具を冷凍丼の解凍加熱に適用した
ときの状態を示す図である。
【図15】図14の構成で電子レンジにより解凍加熱し
た結果を示すグラフ図で、図(A)は具温度、図(B)
は中央部温度、図(C)は底面部温度を示す図である。
【図16】従来のマイクロ波解凍加熱装置にて冷凍寿司
を処理したときの測定条件及び結果を示すグラフ図であ
る。
【図17】図16の測定における寿司の配置及び測定点
を示す説明図である。
【図18】従来のマイクロ波解凍加熱装置にて冷凍丼を
処理したときの測定結果を示すグラフ図である。
【図19】図18の測定における冷凍丼の測定点を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 … 冷凍寿司、 1A … ネタ、 1B … シャリ、 10 … 解凍加熱治具、 11,25 … 載置台、 12 … 中間層(空気層)、 13 … 底面板、 15 … 爪、 18 … 電子レンジ、 21 … 解凍加熱室、 22 … ターンテーブル、 30 … 冷凍丼。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子レンジの解凍加熱室内のテーブル上
    に配置する解凍加熱用治具であって、 誘電体からなり、被加熱物を載置するための台であっ
    て、当該誘電体中を伝搬するマイクロ波波長をλ1 とす
    ると、(λ1 /12)〜(λ1 /4)の厚さの載置台
    と、 気体層又は誘電体層からなり、この気体層又は誘電体層
    中をマイクロ波波長をλ2 とすると、(λ2 /300)
    〜(λ2 /14)の厚さとされ、上記載置台の下側に配
    置された中間層と、 この中間層の下側に配置され、導電性材料の面を有する
    底面板と、から構成した電子レンジ用冷凍食品解凍加熱
    治具。
  2. 【請求項2】 上記載置台は、複数の比誘電率の異なる
    誘電体から構成された多層板としたことを特徴とする第
    1請求項記載の電子レンジ用食品解凍加熱治具。
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