JPH099684A - インバータ駆動電動機の熱保護装置 - Google Patents
インバータ駆動電動機の熱保護装置Info
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- JPH099684A JPH099684A JP7151651A JP15165195A JPH099684A JP H099684 A JPH099684 A JP H099684A JP 7151651 A JP7151651 A JP 7151651A JP 15165195 A JP15165195 A JP 15165195A JP H099684 A JPH099684 A JP H099684A
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Abstract
保護機能による電動機の温度の検出が、実際の電動機の
温度に対応して充分に正確に得られるようにしたインバ
ータ駆動電動機の熱保護装置を提供する。 【構成】 ステップS2で、電流信号iと、そのときの
インバータの出力周波数Fとの演算により、電動機5の
実負荷量LR を算出し、ステップS4で実負荷量LR と
定格負荷量L0 の差分D0 を求め、次いでステップS5
で、これらの大小関係を調べ、ステップS6では、実負
荷量LR と定格負荷量L0 の差分LD を、メモリのデー
タDに加算し、、ステップS7では、この差分LD を、
メモリのデータDから減算する。そしてステップS9で
データDが、判定基準値αよりも大きくなったと判断さ
れたとき、電動機が過熱状態になったものと見做し、ス
テップS11で過熱トリップ動作を行なう。
Description
運転制御される電動機の熱的保護装置に係り、特に、汎
用誘導電動機の異常温度上昇保護に好適なインバータ駆
動電動機の熱保護装置に関する。
れると、そのときの負荷の大きさと、運転継続時間によ
っては、温度が異常に上昇し、絶縁が劣化したり、焼損
の虞れを生じたりする。そこで、電動機の温度を検出
し、異常温度上昇状態になったときには、電源を遮断す
るようにした、いわゆるサーマル保護装置が従来から用
いられている。そして、このサーマル保護装置として
は、電動機に供給されている電流を検出し、その積算値
により電動機の温度が過熱状態になったものとして保護
動作を行わせるようにした、いわゆる電子サーマル保護
装置が、これも従来から用いられている。
の駆動にインバータ装置が用いられるようになってきて
いるが、このときには、上記した電子サーマル保護機能
をインバータ装置内に設けるようにしている。そして、
このような、電子サーマル保護機能を備えたインバータ
装置の従来技術では、例えば特開平6−253593号
公報に記載されているように、インバータの出力周波数
に応じて定まる過電流量を一定時間毎に積算し、その積
算値があらかじめ設定した値を越えたとき、過負荷トリ
ップとし、出力が遮断されるようにしていた。
動に伴う電動機の温度変化についての配慮が充分にされ
ているとは言えず、電動機の異常温度状態に正確に対応
した検出を可能にする点で問題があった。すなわち、従
来技術では、負荷の変化により電流が過電流状態になっ
たときだけを考慮し、負荷が減少したときでの温度の変
化が考慮されていないので、負荷が変動しているときに
は、正確な検出がされているとは言えないのである。
れている電子サーマル保護機能による電動機の温度の検
出が、実際の電動機の温度に対応して充分に正確に得ら
れるようにし、負荷が変動したときでも、常に適切な電
動機のサーマル保護が得られるようにしたインバータ駆
動電動機の熱保護装置を提供することにある。
変周波数の交流電力を出力し、供給された交流電力の周
波数にほぼ対応した回転速度で回転する電動機を駆動す
るインバータ装置において、上記電動機の実負荷量を、
上記電動機の電流と上記インバータの出力周波数に基づ
いて、逐次所定の周期で算出する手段と、上記実負荷量
を上記電動機の定格負荷量と比較し、これらの差分を逐
次検出する手段と、上記実負荷量が上記定格負荷量より
も大であったときには、上記差分を所定のメモリに加算
し、上記実負荷量が上記定格負荷量よりも小さかったと
きには、上記差分を上記所定のメモリから減算する手段
とを設け、上記メモリの記憶値が、予め設定してある所
定の判定値を越えたとき、保護動作を作動させるように
して達成される。
波数にほぼ比例し、そのトルクは、電流にほぼ比例する
ので、該電動機の出力、つまり実負荷量は、インバータ
装置の出力周波数と電動機電流から演算することができ
る。そして、電動機の損失、つまり発熱量は、実負荷量
にほぼ比例するので、結局、電動機の発熱量は、インバ
ータ装置の出力周波数と電動機電流から演算できること
になる。
されているときには、該電動機は、周囲温度などで決ま
る所定の許容定格温度を保って熱平衡状態にある。
には、許容定格温度より高い温度での熱平衡状態に移行
しようとし、反対に、軽負荷状態になったときには、許
容定格温度よりも低い温度での熱平衡状態に移ろうとす
る。つまり、許容定格温度からの温度変化で言えば、過
負荷状態では熱せられるが、軽負荷状態では、反対に冷
えてくる。
が定格負荷量よりも大であったときには、それらの差分
の加算により、反対に実負荷量が定格負荷量よりも小さ
かったときには、差分の減算により、それぞれ算定され
るため、電動機の負荷が変動して軽負荷になったときで
の影響を除くことができるので、常に正確に電動機の過
熱状態を検出でき、的確な保護動作を得ることができ
る。
が抑えられるので、無用なインバータトリップが減少
し、しかも、必要なときには、確実に保護機能を得るこ
とができることになり、設備全体の信頼性を充分に高め
ることができる。
熱保護装置について、図示の実施例により詳細に説明す
る。図1は、本発明が適用されたインバータ装置の一実
施例で、図において、1は商用交流電源、2は順変換
部、3は平滑コンデンサ、4は逆変換部、5は誘導電動
機、6、7は電流検出器、8はCPU(演算処理部)、9
はROM(リード・オンリ・メモリ)、10はRAM(ラ
ンダム・アクセス・メモリ)、11はインバータの駆動
回路、そして12は電流検出回路である。
変換部4は、インバータ装置の主回路Iを構成し、商用
交流電源1から供給されている一定電圧で一定周波数の
交流電力を、可変電圧、可変周波数の交流電力に変換し
て出力し、これにより誘導電動機5を可変速運転させる
働きをする。
インバータの制御回路Cを構成し、外部から与えられる
周波数指令fに基づいて演算を行い、所定のスイッチン
グ制御信号sを駆動回路11に供給する働きをし、これ
により、この駆動回路11からインバータ主回路I内に
ある逆変換部4のスイッチング素子に、オン・オフ駆動
用のパルス信号pが供給されるようにする。なお、この
とき、ROM9は、CPU8で使用するプログラムなど
を記憶する働きをし、RAM10は、演算過程で必要と
するデータなどを記憶する働きをする。
る電流に比例した電圧viを取り出し、これを電流検出
回路12に供給する働きをし、電流検出回路12は、こ
の電圧viから電動機電流信号iを検出し、それをCP
U8に供給する働きをする。そして、これにより、CP
U8は、誘導電動機5に流れている電流を監視し、過電
流保護や短絡保護など、インバータ装置に必要な一般的
な保護動作を行なうのであるが、この実施例では、さら
に、このCPU8により、以下に説明するサーマル保護
動作が実行されるように構成されている。
作に必要な処理を示したもので、この処理は、ROM9
に格納してあるプログラムに従って、CPU8により実
行されるようになっている。
回路12から電流信号iを読み込む(ステップS1)。こ
こで、この図2の処理は、CPU8が立ち上げられ、イ
ンバータの制御が開始されたあと開始されるようになっ
ているものである。次に、この電流信号iと、そのとき
のインバータの出力周波数Fとの演算により、電動機5
の実負荷量LR を算出する(ステップS2)。なお、この
ときの実負荷量LR の算出処理は、周波数Fから電動機
5の回転速度を、そして電流信号iからは電動機5のト
ルクをそれぞれ計算し、これらの積により求めるように
すれば良い。
のディップスイッチなどのデータ入力装置から読み込み
(ステップS3)、ついで、実負荷量LR と定格負荷量L
0 の差分LD を計算する(ステップS4)。すなわち、L
D =|L0−LR|の計算を実行する。続いて、次のステ
ップS5では、実負荷量LR と定格負荷量L0 の大小関
係を調べ、(LR ≧ L0)が成立しているか否かを判定す
る。そして、結果がYESのとき、つまり(LR ≧ L0)
のときにはステップS6の処理に進み、NOのとき、す
なわち、(LR < L0)のときには、ステップS7の処理
に進む。
定格負荷量L0 の差分LD を、メモリのデータDに加算
する。なお、このメモリは、RAM10の所定の領域を
利用すれば良い。一方、ステップS7では、この差分L
D を、メモリのデータDから減算するのである。次に、
過熱状態か否かを判定するのに用いる判定基準値αを、
外部のディップスイッチなどのデータ入力装置から読み
込む(ステップS8)。次のステップS9では、メモリの
データDを判定基準値αと比較し、これらの大小関係を
調べる。そして、このステップS9での判定結果がYE
S、つまりデータDが、判定基準値α以下と判断されて
いる間は、ステップS10において、サンプリングタイ
マにより与えられる時間経過後、再びステップS1から
処理を繰り返す。従って、この図2による処理は、ステ
ップS9での判定結果がYESになっている限りは、所
定のサンプリング周期で繰返し実行されることになる。
O、つまりデータDが、判定基準値αよりも大きくなっ
たと判断されたときには、電動機5が過熱状態になった
ものと見做し、ここでステップS11に進み、駆動回路
11から逆変換部4に供給されてたパルス信号pを遮断
し、インバータ装置Iの出力電圧をゼロにし、所定のア
ラーム表示をさせるなどの過熱トリップ動作を行なわせ
るのである。
したときでも、常に適切な電動機のサーマル保護が得ら
れ、無用なインバータトリップが減少し、しかも、必要
なときには、確実に保護機能を得ることができ、設備全
体の信頼性を充分に高めることができるのであるが、以
下、その理由について、図面を用いて説明する。まず、
図3は、一定の定格回転数N0 で運転されている電動機
5の負荷が変動し、電流値iが最大値iH と最低値iL
に渡って変化した場合を示したもので、図において、電
流値i0 が、この電動機5の定格電流値であるとする
と、領域Aは過電流状態で、領域Bは軽電流状態であ
り、ここで、電動機の回転速度は定格値N0 であるか
ら、結局、領域Aは過負荷領域であり、領域Bは軽負荷
領域となる。
転速度が最大値NH と最小値NL の間で変化した場合を
示したものであるが、ここで、負荷のトルクは定格値
で、従って、電流値も定格値i0一定値であるとする
と、且つ回転数N0 は、上記したように、この電動機の
定格値であるから、結局、領域Aは過負荷領域であり、
領域Bは軽負荷領域である。
Aでは、電動機の温度は、定格温度から上昇して行き、
反対に軽負荷領域Bでは、定格温度から低下して行く。
そうすると、この図のように、領域Aと領域Bが交互
に、ほとんど同じ状態で現われるように負荷が変動した
場合には、電動機の温度は、定格温度からほとんど変ら
ない筈である。
すなわち、領域Aにあるときの電流だけを積算している
ので、実際の電動機の温度よりも高い温度にになったも
のと判断してしまうことになり、正確なサーマル保護が
得られなくなってしまうのである。
は加算されるが、領域Bでは、減算されるので、この図
の場合には、メモリのデータD、つまり積算値は増加せ
ず、電動機の実際の温度に充分に近似した判断が得られ
るようになり、従って、上記したように、正確なサーマ
ル保護が得られるのである。
却扇を備えた全閉自己冷却形が一般的であるが、この電
動機では、その冷却能力が回転速度に大きく依存(回転
速度の自乗に比例)し、回転速度が高くなるにつれて格
段に冷却が良好になる。従って、この電動機の場合、同
一負荷量でも、回転速度が高くなるにつれて良く冷える
ようになり、温度は低下する。このため、運転回転速度
が広く変化する使用態様では、回転速度が増加するに従
って電子サーマルによる検出温度が、実際の電動機温度
よりも高くなって、検出が不正確になり、不要な保護動
作が発動されてしまう虞れがある。
において、インバータの出力周波数fが、電動機5の定
格回転数N0 に対応した周波数を越えた範囲では、イン
バータの出力周波数fの増加に伴って、判定基準値αが
大きな値に変更されて行くように構成しても良い。
よる判定基準値αの補正テーブルを設けておき、図2の
実施例において、ステップS8における判定基準値αの
読み込みに際して、出力周波数fで上記テーブルを検索
し、判定基準値αに対する補正を行なうようにしてやれ
ばよい。なお、このときのテーブルとしては、予めRO
M9に書込んでおいてもよく、別途、ROMを設けるよ
うにしてもよい。
得られる。 負荷変動が大きく、さらに一定周期で過負荷、軽負
荷が繰り返される様な負荷に対しても、常に適切な電動
機のサーマル保護を得ることができる。 回転数変化範囲が広く、さらに低速度、高速度が繰
り返される様な運転モードに対しても、常に適切な電動
機のサーマル保護を得ることができる。 不要な保護機能の発動が抑えられるので、無用なイ
ンバータトリップが抑えられ、しかも、必要なときに
は、確実に保護機能を得ることができるので、設備全体
の信頼性を充分に高めることができる。
置の一実施例が適用されたインバータ制御装置のブロッ
ク図である。
である。
タイムチャートである。
すタイムチャートである。
Claims (2)
- 【請求項1】 可変電圧可変周波数の交流電力を出力
し、供給された交流電力の周波数にほぼ対応した回転速
度で回転する電動機を駆動するインバータ装置におい
て、 上記電動機の実負荷量を、上記電動機の電流と上記イン
バータの出力周波数に基づいて、逐次所定の周期で算出
する手段と、 上記実負荷量を上記電動機の定格負荷量と比較し、これ
らの差分を逐次検出する手段と、 上記実負荷量が上記定格負荷量よりも大であったときに
は、上記差分を所定のメモリに加算し、上記実負荷量が
上記定格負荷量よりも小さかったときには、上記差分を
上記所定のメモリから減算する手段とを設け、 上記メモリの記憶値が、予め設定してある所定の判定値
を越えたとき、保護動作を作動させるように構成したこ
とを特徴とするインバータ駆動電動機の熱保護装置。 - 【請求項2】 請求項1の発明において、 上記判定値を上記インバータ装置の出力周波数に応じて
補正する手段を設け、 上記インバータ装置の出力周波数が、上記電動機の定格
回転速度に対応した周波数を越えた領域では、該出力周
波数が大きくなるにつれて上記判定値が大きな値に変更
されて行くように構成したことを特徴とするインバータ
駆動電動機の熱保護装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15165195A JP3512522B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | インバータ駆動電動機の熱保護装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15165195A JP3512522B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | インバータ駆動電動機の熱保護装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH099684A true JPH099684A (ja) | 1997-01-10 |
JP3512522B2 JP3512522B2 (ja) | 2004-03-29 |
Family
ID=15523238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15165195A Expired - Fee Related JP3512522B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | インバータ駆動電動機の熱保護装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3512522B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2008113477A (ja) * | 2006-10-30 | 2008-05-15 | Fujitsu Access Ltd | 電子サーマル装置 |
JP2008187862A (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-14 | Nissan Motor Co Ltd | モータ制御装置、及びモータ制御方法 |
WO2014057533A1 (ja) * | 2012-10-09 | 2014-04-17 | 株式会社安川電機 | 過負荷検出装置、サーボシステム、コンバータ |
JP2016158489A (ja) * | 2015-02-25 | 2016-09-01 | エルエス産電株式会社Lsis Co., Ltd. | インバータのトリップの制御方法 |
JP2017123701A (ja) * | 2016-01-04 | 2017-07-13 | 東芝三菱電機産業システム株式会社 | モータの保全装置およびモータシステム |
-
1995
- 1995-06-19 JP JP15165195A patent/JP3512522B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP3512522B2 (ja) | 2004-03-29 |
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