JPH0996276A - リニアコンプレッサの励磁コイル給電装置 - Google Patents

リニアコンプレッサの励磁コイル給電装置

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JPH0996276A
JPH0996276A JP30225195A JP30225195A JPH0996276A JP H0996276 A JPH0996276 A JP H0996276A JP 30225195 A JP30225195 A JP 30225195A JP 30225195 A JP30225195 A JP 30225195A JP H0996276 A JPH0996276 A JP H0996276A
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capacitor
turned
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Giichiro Shimizu
儀一郎 清水
Akira Takanaka
明 高中
Kazuo Kojima
一雄 児嶋
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Nitto Kohki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消費電力の効率が良好で、発熱の少ない励磁
コイルの給電装置を提供することにある。 【解決手段】 チョッパ回路35、36が同時にオンさ
れたとすると、励磁コイル4には直流電源31およびコ
ンデンサ33からの電流が重畳して、矢印b方向に流れ
る。この結果、励磁コイル4に流れる電流は、急峻に立
ち上がる。一方、チョッパ回路35、36が同時にオフ
されたとすると、励磁コイル4に逆起電圧が発生して、
ダイオード34→コンデンサ33→ダイオード37→励
磁コイル4の経路で電流が流れ、励磁コイル4内のエネ
ルギは、全てコンデンサ33に蓄えられる。この結果、
コンデンサ33の両端電圧は上昇する。次いで、再びチ
ョッパ回路35、36が同時にオンされると、コンデン
サ33からの電流が直流電源31からの電流に重畳して
励磁コイル4に流れ込む。この結果、エネルギの無駄が
なくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はリニアコンプレッ
サの励磁コイル給電装置に関し、特に、圧縮機、真空コ
ンプレッサ等に使用するリニアコンプレッサのピストン
を駆動する励磁コイルの給電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフリーピストン式のリニアコンプ
レッサの一例を、図8を参照して説明する。図8は、従
来のリニアコンプレッサ(以下、単に「コンプレッサ」
という)の断面図を示している。電磁吸引作用によって
ピストン機構を往復動させる形式のコンプレッサは、磁
気発生部、ピストン機構、流体の吸入・吐出方向を制御
するための弁機構、ならびにこれらを覆うケーシング等
の要素から構成されている。同図において、前部ケーシ
ング1および後部ケーシング2ならびにこれらの間に配
置された励磁鉄心3は、ねじ部品等の適当な締結要素で
一体的に組付けられている。前記励磁鉄心3は図示しな
い磁極を有していて、該磁極には励磁コイル4が巻回さ
れている。前記前部ケーシング1はヘッドカバー5によ
って密閉されている。なお、前記前部および後部ケーシ
ング1,2には脚1a,2aが取り付けられている。
【0003】前記前部ケーシング1の内方に張出してい
る部材6の前方(図面上で左方向)にはシリンダ7が嵌
合され、後方にはボルト8によって固定されたサポート
9が配置されている。コンプレッサの中心部分にはピス
トン10が配置され、該ピストン10は、その中央部分
に可動鉄心11を有するとともに、その一端にはフラン
ジ12が形成され、該フランジ12の外周は前記シリン
ダ7の内面に対して摺動自在になっている。一方、ピス
トン10の他端は前記サポート9の内面に嵌挿された円
筒ガイド13に対して摺動自在に支持されている。ま
た、ピストン10の前記他端に形成された凹部14には
コイルばね15が収容され、該コイルばね15の一端は
該凹部14の底部に当接し、他端はばね受16を介して
前記サポート9に嵌挿された球17によって支持されて
いる。
【0004】前記フランジ12はカップ状に形成されて
おり、該カップ底部には流体の通孔18が形成され、該
通孔18には前記カップの内側方向に開く吸入弁19が
設けられている。一方、前記シリンダ7に、フランジ1
2の外周面つまり摺動面と対向する適宜の位置に流体の
通孔20が形成され、該通孔20にはシリンダ7の外方
向に開く吐出弁21が設けられている。
【0005】前記ヘッドカバー5には環状の凹部22が
形成されている。該凹部22はキャップ23で覆われ、
内部には環状のフィルタ24が充填されている。前記凹
部22には、フィルタ24と対向する位置に流体の吸入
孔となる横孔25が設けられている。一方、図示しない
流体の吐出孔は、ヘッドカバー5に設けられ、前記シリ
ンダ7の外周に形成された空間26とつながるように配
置される。なお、該空間26と流体の吸入経路の一部と
なる空間27とは、図示しない隔壁によって仕切られ
る。
【0006】また、前記前部ケーシング1には、前記励
磁コイル4に電流を供給するコード28を該前部ケーシ
ング1に固定するためのコードブッシュ29が嵌挿され
ている。該コードブッシュ29はその一部に形成された
溝で前部ケーシング1の端面を挟み込み、他の一部が励
磁鉄心3に押圧された状態で固定されている。
【0007】以上の構成により、該コンプレッサは、以
下のように動作する。励磁コイル4に給電されて励磁鉄
心3が励磁されると、可動鉄心11に働く電磁吸引力に
より、コイルばね15の弾発力に抗してピストン10は
図面右方に動く。このピストン10の動作によって前記
フランジ12で形成されるカップ状空間の圧力が下が
り、吸入弁19が開いて流体が通孔18から該カップ状
空間に流入する。なお、流体は吸入孔25からフィルタ
24を通って空間27に流入し、該コンプレッサの内部
を満たしている。
【0008】また、励磁コイル4に対する給電が絶たれ
ると、ピストン10はコイルばね15の弾発力で押し戻
され、前記カップ状空間の圧力が上昇して吐出弁21が
開き、通孔20を通って空間26に流体が排出され、前
記図示しない吐出孔から外部の該流体の消費機器に吐出
される。
【0009】以上の動作を繰り返すことにより、流体が
空気であって、かつ前記吐出孔が閉塞された空間に接続
されている場合は、該コンプレッサはその空間の圧力を
上昇させる圧縮機として機能する。一方、吸入孔25が
閉塞空間に接続されていれば、該コンプレッサはその空
間を真空にひく真空コンプレッサとなる。
【0010】次に、図9の回路図を参照して、前記コー
ド28を介して前記励磁コイル4に電流を供給する給電
装置の一例を説明する。直流電源51には、励磁コイル
4とチョッパ回路55が接続されており、励磁コイル4
には、チョッパ回路55がオフになった時に励磁コイル
4に発生する逆起電圧を吸収するためのスナバ回路が接
続されている。このスナバ回路は、抵抗52、コンデン
サ53およびダイオード54から構成されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記スナバ回路を用い
た給電装置では、チョッパ回路55がオフになった時に
励磁コイル4に発生する逆起電圧により、図示のa方向
に電流が流れ、逆起電圧を吸収することができる。しか
しながら、励磁コイル4内のエネルギは、全て抵抗52
の発熱により消費されるので、消費電力の効率が悪いと
いう問題があった。また、この発熱により、他の部品が
悪影響を受けるという問題があった。さらに、該スナバ
回路はチョッパ回路55がオンになった時には、励磁コ
イル4の励磁に何らの寄与をしないという問題があっ
た。
【0012】この発明の目的は、前記した従来技術の問
題点を除去し、消費電力の効率が良好で、発熱の少ない
励磁コイルの給電装置を提供することにある。また、他
の目的は、チョッパ回路がオンになった時にも、励磁コ
イルの励磁に寄与し、もってリニアコンプレッサの性能
を向上させることのできる励磁コイル給電装置を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、励磁コイルによって惹起される電磁吸引
力をオン、オフすることによってピストンを往復動さ
せ、空気の吸入および圧縮を行うリニアコンプレッサの
励磁コイル給電装置であって、前記励磁コイルの印加電
圧をオフにした時に発生する逆起電圧によって該励磁コ
イル内に得られるエネルギをコンデンサに蓄電し、該励
磁コイルの印加電圧をオンにした時に該コンデンサに蓄
電したエネルギを該励磁コイルに放出することにより、
該励磁コイルの励磁電流の立ち上げを急峻にした点に特
徴がある。
【0014】本発明によれば、励磁コイルの逆起電圧に
よって励磁コイル内に発生したエネルギは、従来のよう
に抵抗で消費されることなくコンデンサに蓄電されかつ
励磁コイルの励磁電流に重畳されるので、高効率でかつ
発熱の少ない励磁コイルの給電装置を提供することがで
きる。また、該給電装置により、リニアコンプレッサの
励磁コイルを励磁させると、リニアコンプレッサのピス
トンのストロークを大きくさせることができ、性能の良
いリニアコンプレッサを提供することができるようにな
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を詳細に説明する。図1は本発明のリニアコンプレッサ
の励磁コイル給電装置の一実施形態を示す回路図であ
る。直流電源31は電圧Eの電源であり、該直流電源3
1には、ダイオード32とコンデンサ33が直列に接続
されている。また、該コンデンサ33の両端には、ダイ
オード34、37、チョッパ回路35、36、および励
磁コイル4からなるブリッジ型の励磁回路が接続されて
いる。
【0016】次に、上記のような構成の励磁コイル給電
装置の動作を、図2を参照して説明する。図2は、図1
の要部の電圧または電流波形のタイミングチャートを示
す。時間t1 に、チョッパ回路35、36が同時にオン
されたとすると、励磁コイル4には直流電源31および
コンデンサ33からの電流が重畳して、矢印b方向に流
れる。この結果、励磁コイル4に流れる電流波形は、実
線dで示されているように、時間t1 〜t2 で急峻に立
ち上がり、時間t2 〜t3 で直流電源31によって決定
される電流まで増加する。なお、図中の点線eは従来の
励磁コイル給電装置(図9参照)の励磁コイル4に流れ
る電流波形を示している。
【0017】次に、時間t3 において、チョッパ回路3
5、36が同時にオフされたとすると、励磁コイル4に
逆起電圧が発生して、ダイオード34→コンデンサ33
→ダイオード37→励磁コイル4の経路で電流が流れ、
励磁コイル4内のエネルギは、全てコンデンサ33に蓄
えられる。この結果、コンデンサ33の両端電圧は、時
間t3 〜t4 の間、E´に上昇する。次いで、時間t4
で、再びチョッパ回路35、36が同時にオンされる
と、コンデンサ33からの電流が直流電源31からの電
流に重畳して励磁コイル4に流れ込み、該励磁コイル4
の電流は、時間t4 〜t5 で急峻に立ち上がる。以後
は、前記と同様の動作が繰り返される。
【0018】したがって、本実施の形態によれば、チョ
ッパ回路35、36をオフにした時に励磁コイル4に発
生するエネルギは、抵抗により消費されることなく、コ
ンデンサ33に蓄えられることになる。また、このコン
デンサ33に蓄えられたエネルギは、チョッパ回路3
5、36がオンにされた時に、励磁コイル4に供給され
ることになるので、エネルギの無駄がなくなる。この結
果、消費電力の効率が良好で、発熱の少ない励磁コイル
の給電装置を提供することができるようになる。
【0019】また、励磁コイル4によって惹起される電
磁吸引力が急激に立ち上がり、かつ空気吸入期間(時間
t1 〜t3 、t4 〜t6 、…)に励磁コイル4に流れる
電流値は、従来のものに比べて大きくなる。この結果、
可動鉄心11に働く電磁吸引力は従来のものに比べて大
きくなり、ピストン10のストローク、すなわち、図8
においてピストン10がコイルばね15の弾発力に抗し
て右方に動く距離は、従来の場合に比べて大きくなる。
このため、シリンダとピストンにより形成される閉塞空
間は大きくなり、該コンプレッサを流れる空気の流量は
多くなり、高効率のコンプレッサを提供することができ
るようになる。
【0020】ちなみに、本発明者が、同一のリニアコン
プレッサ用い、給電装置のみを図5の従来のものと、図
1の本発明のものとに交換して実験したところ、図3の
ような結果が得られた。この実験値から、コンプレッサ
を流れる空気の流量は従来のものに比べて増大し、かつ
消費電力は低減したことがわかる。
【0021】次に、本発明の励磁コイル給電装置の第2
の実施形態を、図4および図5を参照して説明する。図
において、41、47はダイオード、42は光信号でト
リガされるサイリスタ(SCR)、43、45はコンデ
ンサ、44は抵抗、46は発光ダイオードであり、他の
符号は図1の同符号と同一または同等物を示す。なお、
前記抵抗44とコンデンサ45は微分回路を形成してい
る。
【0022】次に、上記のような構成の励磁コイル給電
装置の動作を説明する。チョッパ回路36がオフの時、
例えば図5の時間t1 以前においては、SCR42はオ
フになっているので、直流電源31→ダイオード32→
励磁コイル4→ダイオード41→コンデンサ43→直流
電源31の閉回路が成立し、コンデンサ43に後述する
励磁コイル4のエネルギが重畳されて、該コンデンサ4
3はE´に上昇する。
【0023】さて、時間t1 において、チョッパ回路3
6がオンにされると、直流電源31→ダイオード32→
励磁コイル4→チョッパ回路36→直流電源31の経路
で電流が流れ始めて励磁コイル4の励磁が開始されると
共に、抵抗44→コンデンサ45→発光ダイオード46
→ダイオード47にも電流が流れ始める。該抵抗44お
よびコンデンサ45からなる微分回路に電流が流れる
と、発光ダイオード46にはチョッパ回路36がオンに
なった時だけ電流が流れ、該発光ダイオード46は図5
に示されているような光信号VG を出力する。この光信
号VG はSCR42をトリガし、該SCR42はオンに
なる。この結果、コンデンサ43はSCR42→励磁コ
イル4→チョッパ回路36→コンデンサ43の経路で放
電し、励磁コイル4には直流電源31から供給される電
流にコンデンサ43の放電電流が加算される。この結
果、コンデンサ43の電圧がEになるまでの時間t1 〜
t2 の間は、図5の実線dに示されているように急峻に
立ち上がる。SCR42はコンデンサ43の放電が進み
該コンデンサ43の電圧がEになると逆バイアスにな
り、オフになる。時間t2 を過ぎると、励磁コイル4に
は直流電源31からのみの電流が供給されるようにな
り、図5の実線dに示されているように緩やかに増加す
る。
【0024】さて、時間t3 となりチョッパ回路36が
オフにされると、励磁コイル4に逆起電圧が発生して、
直流電源31→ダイオード32→励磁コイル4→ダイオ
ード41→コンデンサ43→直流電源31の経路で電流
が流れ、励磁コイル4内のエネルギは、全てコンデンサ
43に蓄えられる。この結果、コンデンサ43の両端電
圧は、時間t3 〜t4 の間、E´に上昇する。次いで、
時間t4 で、再びチョッパ回路36がオンされると、前
記のようにしてSCR42はオンとなり、コンデンサ4
3からの電流が直流電源31からの電流に重畳して励磁
コイル4に流れ込み、該励磁コイル4の電流は、時間t
4 〜t5 で急峻に立ち上がる。以後は、前記と同様の動
作が繰り返される。
【0025】したがって、本実施の形態によれば、前記
第1の実施形態と同様に、チョッパ回路36をオフにし
た時に励磁コイル4に発生するエネルギは、抵抗により
消費されることなく、コンデンサ43に蓄えられること
になる。また、このコンデンサ43に蓄えられたエネル
ギは、チョッパ回路36がオンにされた時に、励磁コイ
ル4に供給されることになるので、エネルギの無駄がな
くなる。この結果、消費電力の効率が良好で、発熱の少
ない励磁コイルの給電装置を提供することができるよう
になる。
【0026】また、励磁コイル4によって惹起される電
磁吸引力が急激に立ち上がり、かつ空気吸入期間(時間
t1 〜t3 、t4 〜t6 、…)に励磁コイル4に流れる
電流値は、従来のものに比べて大きくなる。この結果、
可動鉄心11に働く電磁吸引力は従来のものに比べて大
きくなり、ピストン10のストローク、すなわち、図8
においてピストン10がコイルばね15の弾発力に抗し
て右方に動く距離は、従来の場合に比べて大きくなる。
このため、シリンダとピストンにより形成される閉塞空
間は大きくなり、該コンプレッサを流れる空気の流量は
多くなり、高効率のコンプレッサを提供することができ
るようになる。
【0027】また、この実施形態では、高耐圧のチョッ
パ回路36を1個だけ使用しているので、これを2個使
用している図1のものに比べて、安価に作成することが
できる。なお、図4では、発光ダイオード46と光信号
でトリガされるSCR42を用いたが、本発明はこれに
限定されず、例えば発光ダイオードを除去し、コンデン
サ45の一方の電極と電気信号で作動するサイリスタの
ゲート端子とを接続し、抵抗44とコンデンサ45から
なる微分回路の出力で該サイリスタをオンにするように
してもよい。
【0028】次に、本発明の励磁コイル給電装置の第3
の実施形態を、図6および図7を参照して説明する。図
において、61はトランジスタ、62は抵抗、63はダ
イオードを示し、他の符号は図4と同一または同等物を
示す。この実施形態は、図4のサイリスタ42に代えて
トランジスタ61を用いたものである。
【0029】トランジスタ61は図7に示すように、時
間t1 〜t3 ,t4 〜t6 の間オンになり、第1、第2
の実施形態と同様に、チョッパ回路36をオフにした時
に励磁コイル4に発生するエネルギは、抵抗により消費
されることなく、コンデンサ43に蓄えられることにな
る。また、このコンデンサ43に蓄えられたエネルギ
は、チョッパ回路36がオンにされた時に、励磁コイル
4に供給されることになるので、エネルギの無駄がなく
なる。また、高耐圧のチョッパ回路36を1個だけ使用
しているので、これを2個使用している図1のものに比
べて、安価に作成することができる。
【0030】なお、前記第2、第3の実施形態では、サ
イリスタ42やトランジスタ61等のスイッチング素子
を用いたが、FET等の他のスイッチング素子を用いて
も本発明を実現することができるのは明らかである。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、次のような効果がある。 (1) チョッパ回路をオフにした時に励磁コイルに発生す
るエネルギは、従来装置のように、抵抗によって消費さ
れることなく、コンデンサに蓄えられることになる。ま
た、このコンデンサに蓄えられたエネルギは、チョッパ
回路がオンにされた時に、励磁コイルに供給されること
になる。この結果、励磁コイル内に発生するエネルギの
無駄がなくなり、高効率の、発熱の少ない励磁コイルの
給電装置を提供することができるようになる。
【0032】(2) 本発明の給電装置を用いてリニアコン
プレッサの励磁コイルを励磁すると、コンプレッサの空
気吸入期間に、該励磁コイルを流れる電流値は、従来の
ものに比べて増大するので、該コンプレッサのピストン
のストロークは大きくなる。この結果、該コンプレッサ
の空気の流量は増大し、効率の良いリニアコンプレッサ
を提供することができるようになる。
【0033】(3) 請求項3の発明によれば、高耐圧のチ
ョッパ回路素子が1個で済むので、励磁コイルの給電装
置を安価に製造することができ、実用上の効果は極めて
大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の給電装置の回路図であ
る。
【図2】 図1の回路の主要部分の電圧、電流の波形を
示すタイミングチャートである。
【図3】 実験データの一例を示す図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態の給電装置の回路図
である。
【図5】 図4の回路の主要部分の電圧、電流の波形を
示すタイミングチャートである。
【図6】 本発明の第3の実施形態の給電装置の回路図
である。
【図7】 図6の回路の主要部分の電圧、電流の波形を
示すタイミングチャートである。
【図8】 リニアコンプレッサ構成を示す断面図であ
る。
【図9】 従来のスナバ回路を用いた給電装置の回路図
である。
【符号の説明】
4…励磁コイル、10…ピストン、11…可動鉄心、1
5…コイルばね、16…ばね受、17…球、18、20
…通孔、19…吸入弁、21…吐出弁、28…コード、
29…コードブッシュ、31…直流電源、32、34、
37…ダイオード、35、36…チョッパ回路、33、
43…コンデンサ、42…サイリスタ、46…発光ダイ
オード、61…トランジスタ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励磁コイルによって惹起される電磁吸引
    力をオン、オフすることによってピストンを往復動さ
    せ、空気の吸入および圧縮を行うリニアコンプレッサの
    励磁コイル給電装置であって、 前記励磁コイルの印加電圧をオフにした時に発生する逆
    起電圧によって該励磁コイル内に得られるエネルギをコ
    ンデンサに蓄電し、該励磁コイルの印加電圧をオンにし
    た時に該コンデンサに蓄電したエネルギを該励磁コイル
    に放出することにより、該励磁コイルの励磁電流の立ち
    上げを急峻にしたことを特徴とするリニアコンプレッサ
    の励磁コイル給電装置。
  2. 【請求項2】 励磁コイルによって惹起される電磁吸引
    力をオン、オフすることによってピストンを往復動さ
    せ、空気の吸入および圧縮を行うリニアコンプレッサの
    励磁コイル給電装置であって、 前記励磁コイルの印加電圧をオン、オフするチョッパ手
    段と、該チョッパ手段をオフにした時に、該励磁コイル
    に発生する逆起電圧を印加されるコンデンサと、前記チ
    ョッパ手段をオンにした時に該コンデンサの放電電流を
    前記励磁コイルに重畳する手段とを具備したことを特徴
    とするリニアコンプレッサの励磁コイル給電装置。
  3. 【請求項3】 励磁コイルによって惹起される電磁吸引
    力をオン、オフすることによってピストンを往復動さ
    せ、空気の吸入および圧縮を行うリニアコンプレッサの
    励磁コイル給電装置であって、 前記励磁コイルに接続され該励磁コイルの印加電圧をオ
    ン、オフするチョッパ手段と、 該チョッパ手段をオフにした時に、該励磁コイルに発生
    する逆起電圧を一方向通電素子を介して印加されるコン
    デンサと、 前記チョッパ手段をオンにした時に該コンデンサの放電
    電流をスイッチング素子を介して前記励磁コイルに重畳
    する手段と、 前記チョッパ手段をオンにした時に該スイッチング素子
    をトリガする手段とを具備したことを特徴とするリニア
    コンプレッサの励磁コイル給電装置。
JP30225195A 1995-07-24 1995-10-27 リニアコンプレッサの励磁コイル給電装置 Expired - Fee Related JP3683316B2 (ja)

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