JP2543291Y2 - 電磁式ポンプ装置 - Google Patents

電磁式ポンプ装置

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JP2543291Y2 JP1989010067U JP1006789U JP2543291Y2 JP 2543291 Y2 JP2543291 Y2 JP 2543291Y2 JP 1989010067 U JP1989010067 U JP 1989010067U JP 1006789 U JP1006789 U JP 1006789U JP 2543291 Y2 JP2543291 Y2 JP 2543291Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は電磁式ポンプ装置に関するものであり、特
に、電磁式ポンプ装置の簡易化に関するものである。
〔従来の技術〕
車両等においては例えば、燃料等の液体を圧送するた
めや、空気等の気体に負圧を発生させるべく気体を吸引
するために電磁式ポンプ装置が用いられる。そして、こ
の電磁式ポンプ装置として、(a)ケーシングと、
(b)そのケーシングと共同してポンプ室を形成すると
ともに、ケーシングに対する相対的な往復運動によって
ポンプ室の容積を増減させる可動部材と、(c)各々が
ポンプ室に連通した吸入弁および吐出弁と、(d)可動
部材を磁気力に基づいて往復運動させるプランジャおよ
びソレノイドと、(e)ソレノイドの励磁電流を制御す
るソレノイド制御装置とを含む形式のものが存在する。
この形式の電磁式ポンプ装置においては、ソレノイド
の励磁電流を可動部材の運動方向における位置に基づい
て制御することが必要な場合があり、この場合には、電
磁式ポンプ装置に、可動部材の運動方向における位置を
検出する検出手段が設けられるとともに、ソレノイド制
御装置が、その検出手段からの検出信号に基づいてソレ
ノイドの励磁電流を制御するものとされる。
この種の電磁式ポンプ装置の一例が実開昭56−43465
号公報に開示されている。これは、第4図に示すよう
に、ケーシング200,ポンプ室202,可動部材としてのダイ
ヤフラム204,吸入弁206,吐出弁208,プランジャ210,ソレ
ノイド212,検出手段を構成する発光ダイオード214とホ
トトランジスタ216および図示しないソレノイド制御装
置を備えている。発光ダイオード214とホトトランジス
タ216とは、互に共同してプランジャ210の運動方向にお
ける位置を検出することにより、ダイヤフラム204の可
動部が1回の往復運動を開始すべき予め定められた基準
位置にある状態を検出するものとされ、また、ソレノイ
ド制御装置は、ダイヤフラム204が基準位置にある状態
で電磁式ポンプ装置に駆動指令が出されれば、ダイヤフ
ラム204に1回の往復運動をさせる運動指令をソレノイ
ド212に発するが、ダイヤフラム204が基準位置にない状
態で駆動指令が出されても、ソレノイド212に運動指令
を発せず、ダイヤフラム204が基準位置に復帰するのを
待って運動指令を発するものとされている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、この電磁式ポンプ装置においては、ダイヤフ
ラム204の位置検出のために、プランジャ210がソレノイ
ド212を貫通してソレノイド212のダイヤフラム204に近
い側の端面とは反対側の端面から突出し得る長さとさ
れ、このプランジャ210の突出部分に近接して発光ダイ
オード214とホトトランジスタ216とが配設されていた。
そのため、ケーシング200がプランジャ210の長手方向に
大きくなることを避け得ないという問題があった。
また、発光ダイオードとホトトランジスタとを含むホ
トカプラによりプランジャ210の位置を検出する検出手
段は、プランジャ210が往,復いずれの方向に移動する
場合でも同じ位置でオン,オフ状態が変わるため、この
オン,オフ状態の変化にそのまま対応してソレノイドの
励磁電流の供給,遮断状態の切換えを行ったのではプラ
ンジャの往復ストローク、すなわち可動部材の往復スト
ロークを所望の大きさに制御することができない。した
がって、ソレノイド制御装置を、ホトカプラのオン状態
からオフ状態への変化、あるいは逆の変化に応じてソレ
ノイドへの励磁電流の供給を開始し、一定時間はその電
流供給状態を維持する発振回路を有するものとする必要
があり、ソレノイド制御装置が複雑になる問題があっ
た。
さらに、可動部材の往復ストロークを正確に所望の大
きさにするために、可動部材の前進端位置と後退端位置
とを規定するストッパを設けることが望ましく、かつ、
このストッパの衝突音を小さくするために、可動部材あ
るいはそれと一体的に移動するプランジャ等の部材とス
トッパとの間にゴム部材等の弾性体を設ける必要があっ
て、この点からも電磁式ポンプ装置の構造が複雑になる
問題があった。
そこで、本考案はこれらの問題を一挙に解決し、電磁
式ポンプ装置をできる限り簡易化することを課題として
なされたものである。
〔課題を解決するための手段〕
そして、本考案の要旨は、前記ケーシング,可動部
材,吸入弁,吐出弁,プランジャ,ソレノイド,スプリ
ング,検出手段およびソレノイド制御装置を含む電磁式
ポンプ装置において、検出手段を、ポンプ室内に固定的
に設けたリードスイッチと、可動部材の、その可動部材
の往復運動に伴ってリードスイッチに接近,離間する部
分に固定した弾性体磁石とを含むものとするとともに、
ソレノイド制御装置をリードスイッチのオン状態とオフ
状態とに応じてソレノイドへの励磁電流の供給状態と遮
断状態とに切り換わる電気回路とし、かつ、弾性体磁石
と当接することにより可動部材のポンプ室側への移動限
度を規定するストッパを設けたことにある。
なお、可動部材は、ソレノイドの励磁により、ポンプ
室の容積を増大させる後退方向に移動するようにして
も、逆に前進方向に移動するようしてもよいため、ソレ
ノイド制御装置としての電気回路は、リードスイッチが
オン状態にある間励磁電流の供給状態にあるものとすべ
き場合と、オフ状態にある間励磁電流の供給状態にある
ものとすべき場合とがある。上記「ソレノイド制御装置
をリードスイッチのオン状態とオフ状態とに応じてソレ
ノイドへの励磁電流の供給状態と遮断状態とに切り換わ
る電気回路」はこの両者を含むものとする。
〔作用〕
本考案に係る電磁式ポンプ装置においては、可動部材
が前進して弾性体磁石がリードスイッチに接近するとリ
ードスイッチがオン状態となり、可動部材が後退して弾
性体磁石がリードスイッチから離間するとリードスイッ
チがオフ状態になる。ただし、リードスイッチがオフ状
態からオン状態に切り換わるときの磁力と、オン状態か
らオフ状態に切り換わるときの磁力とは同じではなく、
前者の方が後者より大きい。スイッチング特性にヒステ
リシスが存在するのである。
可動部材がスプリングの付勢力により前進させられ、
ソレノイドが励磁された場合の磁気力で後退させられる
ように構成された電磁式ポンプ装置を例としてさらに具
体的に説明する。この場合には、可動部材がほぼ前進端
位置に達したときリードスイッチがオフ状態からオン状
態に切り換わり、それに応じてソレノイドに励磁電流が
供給される。その結果生じる磁気力により可動部材が一
定距離後退させられると、リードスイッチがオン状態か
らオフ状態に切り換わり、ソレノイドへの励磁電流が遮
断されて磁気力が消滅し、可動部材が再び前進を開始す
る。この繰り返しによりポンプ室の容積が増減し、流体
の圧送や吸引が行われる。
リードスイッチとして、スイッチング特性のヒステリ
シスが適切な大きさのものを採用すれば、可動部材の往
復ストロークを適切な大きさにすることができるのであ
る。
以上の説明は、簡単化のためにソレノイドの励磁,消
磁と同時に可動部材の移動方向が反転するものとして行
ったが、実際には可動部材は慣性力によりソレノイドの
励磁,消磁後も短時間それまでの方向に移動し続ける。
したがって、可動部材の往復ストロークを正確に規定す
るために、前進端位置と後退端位置とを規定するストッ
パを設けることが望ましく、特に可動部材の前進端位
置、すなわちポンプ室側への移動限度はストッパで規定
しないと可動部材がリードスイッチに衝突する恐れがあ
る。しかも、このストッパとそれに衝突する部材との間
にはゴム部材等の弾性体を設けることが衝突音の緩和の
ために望ましい。本考案に係る電磁式ポンプ装置は、こ
の弾性体の役割を弾性体磁石が果たすようにされてい
る。
〔考案の効果〕
以上の説明から明らかなように、本考案においては、
リードスイッチをポンプ室内の空間を利用して配設した
ため、可動部材の位置検出のためにプランジャを長くす
る必要がなくなり、その分、電磁式ポンプ装置を小形化
することが可能となった。
また、リードスイッチのスイッチング特性のヒステリ
シスを利用して可動部材に所望の往復ストロークを与え
ることとしたため、従来におけるようにソレノイド制御
装置に発振器を設ける必要がなくなって、ソレノイド制
御装置の構造を簡単化することが可能となった。
さらに、リードスイッチを作動させるための弾性体磁
石をストッパに当接させることにより可動部材の前進端
位置を規定することとしたため、専用の弾性体を設ける
必要がなくなり、この点からも構造を簡単化することが
可能となった。
〔実施例〕
以下、本考案を車両用電磁式燃料ポンプ装置に適用し
た場合における実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図に本考案の一実施例である電磁式燃料ポンプ装
置(以下、単にポンプ装置と略称する。)を示す。ポン
プ装置は円筒状のケーシング10を備えている。ケーシン
グ10の内側に円柱状の空間が形成されているが、ケーシ
ング10の内側に円板状のゴム製ダイヤフラム12が液密に
固定されることにより、燃料を収容するポンプ室14(図
において上側の空間)が形成されている。ダイヤフラム
12がそれの面に直角な方向に振動させられることによ
り、ポンプ室14の容積が増減させられるようになってお
り、本実施例においてはダイヤフラム12が可動部材とし
て機能する。
ケーシング10には各々がポンプ室14に連通した吸入弁
18と吐出弁20とが設けられている。吸入弁18は外部から
ポンプ室14に向かう燃料の流れは許容するがその逆の流
れは阻止するものであり、吐出弁20はポンプ室14から外
部に向かう燃料の流れは許容するがその逆の流れは阻止
するものである。ケーシング10にはまた、ポンプ室14に
吸入弁18と吐出弁20とを介してそれぞれ連通した液通路
22と図示しない液通路とが形成されている。吸入弁18が
液通路22を経て図示しない燃料タンク等の供給源に、吐
出弁20が上記液通路を経て図示しない気化器,燃料噴射
ポンプ等の供給相手に接続される。
ダイヤフラム12の中央部分は一対のホルダ24,26によ
って両側(ポンプ室14側とダイヤフラム12に対してポン
プ室14とは反対側)から挟まれている。そして、それら
ダイヤフラム12および一対のホルダ24,26にプランジャ3
0の一端部が挿通され、それらダイヤフラム12,一対のホ
ルダ24,26およびプランジャ30が互に液密に固定されて
いる。プランジャ30はケーシング10に固定の円筒状案内
部材32の内周面に軸方向に摺動可能に嵌合されている。
ケーシング10内には、プランジャ30の後方(図におい
て下方)に円筒状コア38が配設されるとともに、それら
プランジャ30とコア38とを外側から覆う姿勢で円環状の
ソレノイド40が配設されている。また、コア38の内周面
にはアジャストロッド42が軸方向に摺動可能に嵌合され
ており、それらアジャストロッド42とプランジャ30との
間に、それらを常時互に離間させる向きに付勢するリタ
ーンスプリング44が配設されている。アジャストロッド
42の後退端位置は図示しない位置調節手段によって調節
可能とされており、位置調節手段によってアジャストロ
ッド42の後退端位置を変更することにより、リターンス
プリング44の付勢力が調節できる。
前記一対のホルダ24,26のうちポンプ室14に近い側の
ホルダ24の中央部分であって、ダイヤフラム12と接触す
る側の面とは反対側の面に、円環板状のゴム磁石46(衝
撃を吸収し得る弾性体磁石であればよく、例えばゴムに
類似の衝撃吸収特性を有するプラスチックスから成るプ
ラスチック磁石でもよい。)が固設されている。ゴム磁
石46は第2図に示すように、それの一直径の両側がそれ
ぞれN極とS極とに着磁されたものである。
ダイヤフラム12はプランジャ30を介してリターンスプ
リング44によって前進方向に付勢されているが、ダイヤ
フラム12がゴム磁石46を介してケーシング10に固定のス
トッパ部材50に当接することにより、ダイヤフラム12が
ポンプ室14の容積を最も減少させることとなる位置、す
なわち、ダイヤフラム12の中央部分およびプランジャ30
の前進端位置が規定される。
なお、ストッパ部材50には図示しない多数の貫通穴が
形成されているから、ストッパ部材50によってポンプ室
14内における燃料の流通が妨げられることはない。
ストッパ部材50の、ゴム磁石46に対向する側の面とは
反対側の面にリードスイッチ54が固設されている。リー
ドスイッチ54はゴム磁石46の着磁方向に平行な方向(図
において左右方向に一致する。)に延びる姿勢とされて
いる。すなわち、リードスイッチ54はゴム磁石46によっ
て加えられる磁気力の大小に応じてオンオフされるので
ある。また、リードスイッチ54は開閉する一対のリード
がガラス管内に封入されて構成されているから、それら
一対のリードの接点が燃料に触れることはない。
第3図にポンプ装置の電気回路を示す。電気回路はケ
ーシング10内に配設されている。電気回路は、パワート
ランジスタ60のコレクタ端子に前記ソレノイド40の一方
の端子が、ベース端子にレジスタ62とコンデンサ64との
並列回路と前記リードスイッチ54との直列回路の一方の
端子がそれぞれ接続されることによって構成されてい
る。ソレノイド40にはそれに並列にツェナーダイオード
66が接続されている。電気回路が車両に取り付けられる
際には、ソレノイド40のパワートランジスタ60と接続さ
れる側の端子とは反対側の端子と、上記直列回路のパワ
ートランジスタ60と接続される側の端子とは反対側の端
子とが共に車両に搭載されるバッテリ(+12Vの直流電
源)に接続されるとともに、パワートランジスタ60のエ
ミッタ端子が車両のアース部に接続される。
なお、リードスイッチ54がオンとなればパワートラン
ジスタ60に数十〜数mAのベース電流が供給され、これに
伴ってパワートランジスタ60がオンとなってソレノイド
40に数Aの励磁電流が供給される。また、レジスタ62と
コンデンサ64との並列回路はソレノイド40に供給される
励磁電流の立ち上がりを早める機能を有し、ツェナーダ
イオード66はパワートランジスタ60がオフする際にソレ
ノイド40に発生する過大な電圧を吸収する機能を有す
る。
次に作動を説明する。
ポンプ装置に駆動指令が出されない状態(例えば、イ
グニションスイッチが操作されていない状態)では、バ
ッテリの電圧が電気回路に印加されない絶縁状態にあ
る。したがって、この状態では、リードスイッチ54がオ
ンされているかオフされているかにかかわらず、パワー
トランジスタ60がオフ状態にあり、ソレノイド40に励磁
電流が供給されない。その結果、ソレノイド40に磁気力
が生ぜず、コア38がプランジャ30を吸引することができ
ないため、プランジャ30はリターンスプリング44の付勢
力によって前進端位置(第1図の位置)に位置させら
れ、ゴム磁石46がリードスイッチ54に最も近接した位置
にある。このとき、リードスイッチ54はゴム磁石46によ
って閉じられている。
この状態で駆動指令が出されば(例えば、イグニショ
ンスイッチが操作されれば)、バッテリの電圧が電気回
路に印加される印加状態となる。現在、リードスイッチ
54は閉じられているから、印加状態となれば、バッテリ
からリードスイッチ54を経てパワートランジスタ60にベ
ース電流が供給され、パワートランジスタ60がオン状態
に切り換わり、その結果、ソレノイド40が励磁される。
この励磁に伴ってソレノイド40に磁気力が生じれば、プ
ランジャ30がリターンスプリング44の付勢力に抗して後
退し、ゴム磁石46がリードスイッチ54から離間させられ
る。プランジャ30の後退に伴ってポンプ室14の容積が増
大させられるから、燃料が吸入弁18等を経てポンプ室14
内に吸い込まれる。
ダイヤフラム12の中央部分およびプランジャ30が前進
端位置から後退して予め定められた消磁切換え位置(後
退端位置またはそれの少し手前の位置)に到達するまで
はリードスイッチ54がゴム磁石46によって閉じられた状
態にある。そして、プランジャ30が消磁切換え位置に到
達すれば、ゴム磁石46がリードスイッチ54から相対距離
離間し、ゴム磁石46からリードスイッチ54に加えられる
磁気力が減少して、リードスイッチ54が一対のリードの
弾性力によって開かれる。リードスイッチ54が開かれれ
ば、パワートランジスタ60がオフ状態に切り換わるか
ら、ソレノイド40が消磁される。その結果、ソレノイド
40の磁気力が減少し、その後、プランジャ30がリターン
スプリング44の付勢力によって後退端位置から前進し始
め、今度は、ダイヤフラム12がポンプ室14の容積を減少
させ、ポンプ室14内の燃料が吐出弁20等を経て吐き出さ
れる。
ダイヤフラム12の中央部分およびプランジャ30が後退
端位置から前進して予め定められた励磁切換え位置(前
進端位置またはそれの少し手前の位置)に到達すれば、
ゴム磁石46がリードスイッチ54に相当接近し、リードス
イッチ54がゴム磁石46によって閉じられる。その結果、
パワートランジスタ60が再びオン状態に切り換わってソ
レノイド40が再び励磁される。その後、プランジャ30が
再び前進端位置から後退し始め、ダイヤフラム12が吸入
工程へ移行することとなる。
以後、同様にしてリードスイッチ54がダイヤフラム12
の位置変化に応じて切り換わる結果、駆動指令が出さ
れ、電気回路が印加状態にある限り、プランジャ30が往
復運動を何回も繰り返し、これにより燃料が断続的に吐
き出される。
以上の説明から明らかなように、本実施例において
は、リードスイッチ54の開閉の切換え時期がゴム磁石46
がリードスイッチ54から離間する状態とリードスイッチ
54に接近する状態とで異なるいわゆるスイッチング特性
のヒステリシス現象を利用し、ダイヤフラム12の中央部
分が励磁切換え位置に到達した時期にリードスイッチ54
がオフからオンに切り換わってソレノイド40の励磁が開
始され、ダイヤフラム12の中央部分が消磁切換え位置に
到達した時期にリードスイッチ54がオンからオフに切り
換わってソレノイド40の励磁が終了するようにすること
により、ダイヤフラム12の位置変化に応じてソレノイド
40の励磁状態と消磁状態との切換え時期が適正に制御さ
れるようになっている。すなわち、本実施例において
は、リードスイッチ54が、ダイヤフラム12と一体的に往
復運動するゴム磁石46を検出することによってダイヤフ
ラム12の位置を検出する検出手段として機能するととも
に、パワートランジスタ60,ツェナーダイオード66およ
びレジスタ62とコンデンサ64との並列回路と共同してソ
レノイド制御装置を構成しているのである。本実施例に
おいてはリードスイッチ54がソレノイド制御装置の一構
成要素としても機能するようになっている。
なお、付言すれば、本実施例においては、リードスイ
ッチ54の開閉は、それの一対のリードがダイヤフラム12
またはそれと一体的に運動する部材に接触することによ
ってではなく、一対のリードがゴム磁石46の磁気力によ
って非接触状態で作動させられることによって行われる
から、リードスイッチ54は非接触型の検出手段である。
また、本実施例においては、ダイヤフラム12を振動さ
せるために高価な発振回路を設けることが不要となっ
て、装置コストが減少するとともに、ポンプ装置の部品
点数が減少して組付けコストも減少するという効果が得
られる。また、電気回路の小形化を図り得ることとなる
ので、電気回路をケーシング10内に配設するのに伴っ
て、ケーシング10がそれ程大きくならずに済むという効
果も得られる。
また、本実施例においては、ゴム磁石46がストッパ部
材50に当接してダイヤフラム12の前進端位置を規定する
ようになっており、当接専用の部材を設けることが不要
となって装置コストが節減できる。また、ダイヤフラム
12がゴム磁石46を介して弾性的にストッパ部材50に当接
することとなるから、当接時に発生する音が小さく抑え
られるという効果が得られる。
以上、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
したが、本考案はその他の態様で実施することができ
る。
例えば、上記実施例におけるダイヤフラム12を、ケー
シングに形成されたシリンダボアに液密かつ軸方向に摺
動可能に嵌合されたピストンに変えることができる。
以上説明した実施例は本考案を電磁式燃料ポンプ装置
に適用したものであるが、その他の電磁式ポンプ装置に
本考案を適用することができる。
例えば、車両のオートドライブ装置として、スロット
ルバルブの開度を調整するアクチュエータと、登坂時や
加速時などのエンジン負圧不足時にアクチュエータに負
圧を発生させるバキュームポンプとを備えた形式のもの
が存在するが、そのバキュームポンプに本考案を適用す
ることができる。
また、以上説明した実施例においては、ダイヤフラム
12およびピストンを作用させない非作用状態ではソレノ
イド40に磁気力を生じさせないでリターンスプリング44
の付勢力によって前進端位置に位置させ、吸入工程では
ソレノイド40の磁気力を増大させてダイヤフラム12等を
リターンスプリング44の付勢力に抗して後退させ、吐出
工程ではソレノイド40の磁気力を減少させてダイヤフラ
ム12等をリターンスプリング44の付勢力に従って前進さ
せていたが、例えば、ソレノイド40の磁気力およびリタ
ーンスプリング44の付勢力がプランジャ30に作用する向
きをそれぞれ逆向きとした上で、非作用状態を、ソレノ
イド40に磁気力を生じさせてダイヤフラム12等をリター
ンスプリング44の付勢力に抗して前進端位置に位置させ
ることによって実現し、吸入工程を、ソレノイド40に磁
気力を減少させてダイヤフラム12等をリターンスプリン
グ44の付勢力によって後退させることによって実現し、
吐出工程を、ソレノイド40の磁気力を増大させてダイヤ
フラム12等をリターンスプリング44の付勢力に抗して前
進させることによって実現することができる。
これらの他、当業者の知識に基づいて種々の変形,改
良等を施した態様で本考案を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である車両用電磁式燃料ポン
プ装置を示す縦断断面図、第2図は上記ポンプ装置に設
けられたゴム磁石の極性を示す平面図、第3図は上記ポ
ンプ装置に設けられた電気回路を示す電気回路図であ
る。第4図は電磁式ポンプ装置の一従来例を示す縦断面
図である。 10:ケーシング、12:ダイヤフラム 14:ポンプ室、18:吸入弁 20:吐出弁、30:プランジャ 40:ソレノイド、46:ゴム磁石 54:リードスイッチ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシングと、 そのケーシングと共同してポンプ室を形成するととも
    に、ケーシングに対する相対的な往復運動によってポン
    プ室の容積を増減させる可動部材と、 各々が前記ポンプ室に連通した吸入弁および吐出弁と、 前記可動部材を磁気力に基づいて往復運動させるプラン
    ジャ,ソレノイドおよびスプリングと、 前記可動部材の運動方向における位置を検出する検出手
    段と、 その検出手段からの検出信号に基づいて前記ソレノイド
    の励磁電流を制御するソレノイド制御装置と を含む電磁式ポンプ装置において、 前記検出手段を、前記ポンプ室内に固定的に設けたリー
    ドスイッチと、前記可動部材の、その可動部材の往復運
    動に伴って前記リードスイッチに接近,離間する部分に
    固定した弾性体磁石とを含むものとするとともに、前記
    ソレノイド制御装置を前記リードスイッチのオン状態と
    オフ状態とに応じて前記ソレノイドへの励磁電流の供給
    状態と遮断状態とに切り換わる電気回路とし、かつ、前
    記弾性体磁石と当接することにより前記可動部材のポン
    プ室側への移動限度を規定するストッパを設けたことを
    特徴とする電磁式ポンプ装置。
JP1989010067U 1989-01-31 1989-01-31 電磁式ポンプ装置 Expired - Lifetime JP2543291Y2 (ja)

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