JPH0996099A - カバー材取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 テラス等の外観意匠を損なうことなく、化粧
用カバー材の接続部を簡単かつ確実に覆うことができる
カバー材取付構造を提供する。 【解決手段】 化粧用カバー材３０の接続部間にあらか
じめ固着したブラケット１４に、接続用カバー材１０の
内面から床部２０方向に突設した取付片１２をビス止め
固定するとともに、接続用カバー材１０の内面に設けた
接続金具受部１３に、両側の化粧用カバー材３０の裏面
に掛け渡される接続金具１５を装着する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カバー材取付構造
に関し、詳しくは、建築物に設けられるテラス，デッキ
等の外周面に取付けられる化粧用カバー材の接続部に設
けられる接続用カバー材の取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】建築物に設けられるテラス，デッキ等
は、例えば、基礎上に設けた束の上に大引を設け、さら
に大引の上に設けた根太により床材や床受材を支持し、
床材や床受材の上に化粧用のタイルパネル等を設けるよ
うにして床部を形成し、この床部の外周に化粧用のカバ
ー材を取付けている。また、化粧用カバー材の接続部に
は、該接続部を外部から覆って接続部を綺麗に仕上げる
ための接続部材が取付けられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の接続部
材は、その取付に接続部材を貫通するビスを用いるた
め、外周部表面にビス頭が露出してテラス等の外観意匠
を損なっていた。また、接続部材と化粧用カバー材とを
密着させて化粧用カバー材を確実に固定するためには、
多くのビスを必要としたり、接続部材を特殊な形状に形
成したり、化粧用カバー材の端部を接続部材内に挿入し
たりするなど、多大な手間を要していた。

【０００４】そこで本発明は、テラス等の外観意匠を損
なうことなく、化粧用カバー材の接続部を簡単かつ確実
に覆うことができるカバー材取付構造を提供することを
目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のカバー材取付構造は、テラス，デッキ等の
床部外周縁に取付けられる化粧用カバー材の接続部に設
けられる接続用カバー材の取付構造であって、前記接続
用カバー材は、化粧用カバー材の外面形状に対応した内
面形状を有する本体部と、該本体部中央から化粧用カバ
ー材の接続部間を通過して床部方向に突出する取付片
と、本体部中央から化粧用カバー材の接続部間を通過し
て化粧用カバー材の裏面部分に突出する上方が開口した
溝状の接続金具受部とを有し、該接続用カバー材を、前
記本体部の両側内面で両化粧用カバー材の接続端部を覆
うように装着し、前記取付片を床部外周縁に設けられた
ブラケットに固着するとともに、前記接続金具受部に、
両化粧用カバー材の裏面に掛け渡される接続金具を装着
したことを特徴とし、また、前記接続用カバー材が床部
外周縁の出隅部又は入隅部に設けられる接続用カバー材
であって、前記本体部が両化粧用カバー材の接続角度に
対応して屈曲していることを特徴としている。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面を参照して
さらに詳細に説明する。図１は本発明のカバー材取付構
造の一例を示す断面図、図２は直線部接続用カバー材の
取付時の状態を説明する平面図、図３は接続金具の装着
状態を示す横断面図、図４は出隅部接続用カバー材の取
付時の状態を説明する平面図、図５は出隅部接続用カバ
ー材の本体部の斜視図、図６は入隅部接続用カバー材の
取付時の状態を説明する平面図、図７は化粧用カバー材
の取付構造を示す断面図、図８はカバー材を取付けたテ
ラスの一例を示す斜視図である。

【０００７】まず、図７に示すように、本発明における
接続用カバー材１０，１０ａは、テラス，デッキ等の床
部２０の外周縁に取付けられる化粧用カバー材３０の接
続部に設けられて両側の化粧用カバー材３０の端部や、
根太，大引等の内部構造材を覆い隠すものである。

【０００８】化粧用カバー材３０は、床部２０の大きさ
に合わせて適当な長さに切断されて用いられるもので、
図８に示すように、床部２０の外周構成部材である根太
２１等に固着されたブラケット３１に取付けられてい
る。この化粧用カバー材３０の取付構造においては、化
粧用カバー材３０とブラケット３１とに、互いに係止す
る係止部３２，３３，３４をそれぞれ設け、これらの係
止部３２，３３，３４を各々係止させて化粧用カバー材
３０をブラケット３１に嵌合固定させている。これによ
り、化粧用カバー材３０を貫通する取付ビスが不要とな
り、外表面にビス頭が露出することがなくなりテラス等
の外観意匠を向上させることができる。

【０００９】このような化粧用カバー材３０の接続部に
設けられる接続用カバー材は、図１乃至図３に示す直線
部接続用カバー材１０のように、化粧用カバー材３０の
外面形状に対応した内面形状を有する本体部１１と、本
体部上部から内面側に突出した取付片１２と、本体部下
部から内面側床部２０方向に突出した接続金具受部１３
とを備えるもので、例えば薄肉の硬質合成樹脂等により
形成されている。

【００１０】また、床部２０の外周部所定位置には、接
続用カバー材１０を取付固定するためのブラケット１４
がビス止め固定され、前記接続金具受部１３に装着され
る板状の接続金具１５が別途用意されている。

【００１１】上記ブラケット１４は、根太２１等の上面
に当接させてビス止めする固定片１４ａと、根太２１の
外側面に当接させて位置決めを行う位置決め片１４ｂ
と、垂直方向に立上がって本体部１１から突出した取付
片１２をビス止めするビス止め片１４ｃとを有するもの
で、適当な間隔を設けて取付けられた化粧用カバー材３
０の接続部の略中央にあらかじめ取付けられる。

【００１２】また、接続金具１５は、接続金具受部１３
に形成された上方が開口する溝部１３ａに装着されるも
ので、該接続金具１５を接続金具受部１３に装着したと
きに、接続金具１５の両端部が化粧用カバー材３０の下
部内面側に掛け渡された状態で当接し、接続用カバー材
１０の本体部１１下部が化粧用カバー材３０の下部から
浮き上がるのを防止する。これにより、接続用カバー材
１０と化粧用カバー材３０との下端部に隙間が生じて外
観を損ねたり、接続用カバー材１０の下端部がばたつい
たりするのが防止される。

【００１３】上記接続用カバー材１０の取付けは、床部
２０の外周に化粧用カバー材３０を取付けた後、あるい
は、化粧用カバー材３０を取付けるためのブラケット３
１を根太２１等にビス止めする際に、接続用カバー材１
０を取付けるためのブラケット１４を所定位置にビス止
めし、化粧用カバー材３０の接続部を覆うようにして接
続用カバー材１０の内面を化粧用カバー材３０の外表面
に当接させるとともに、ブラケット１４のビス止め片１
４ｃと取付片１２とを床部内側方向からビス止め固定
し、最後に、下方から接続金具１５を挿入して接続金具
受部１３に装着することにより行うことができる。

【００１４】図４及び図５に示す出隅部接続用カバー材
１０ａは、本体部１１が化粧用カバー材３０の接続角度
に対応したＬ字状の出隅形状に形成されており、両翼部
１１ａ，１１ａの内面がそれぞれ両側の化粧用カバー材
３０の外表面に当接するように形成されている。また、
本体部１１から内面側に突出する取付片１２ａとブラケ
ット１４ｄのビス止め片１４ｅとは、出隅コーナー部中
心線に対して直交する方向で当接するように設けられて
おり、取付片１２ａとビス止め片１４ｅとをビス止めす
ることにより、両翼部１１ａ，１１ａを平均して化粧用
カバー材３０の外表面に当接させることができるように
形成されている。さらに、ブラケット１４には、根太２
１等の端部の角部両側辺にそれぞれ当接する位置決め片
１４ｆ，１４ｆが設けられており、ブラケット１４ｄを
確実に位置決めできるように形成されている。また、両
翼部１１ａ，１１ａの下部には、それぞれ接続金具受部
１３ｂ，１３ｂが設けられており、接続金具１５ａに
は、Ｌ字状に屈曲形成されたものが用いられる。

【００１５】この出隅部接続用カバー材１０ａにおいて
も、ブラケット１４ｄを根太２１等の端部に固着した
後、両側の化粧用カバー材３０の端部を覆うように出隅
部接続用カバー材１０ａを取付けて取付片１２ａとビス
止め片１４ｅとをビス止めし、接続金具１５ａを接続金
具受部１３ｂ，１３ｂに装着することにより、出隅部に
おける両化粧用カバー材３０の接続部を確実に、かつ、
意匠を損なうことなく覆うことができる。

【００１６】図６は入隅部に設けられる入隅部接続用カ
バー材１０ｂを示すものである。この入隅部接続用カバ
ー材１０ｂは、前記出隅部接続用カバー材１０ａとは逆
方向に本体部１１を屈曲形成したものであって、本体部
内面側には、両翼部１１ｂ，１１ｂに平行な２個の取付
片１２ｂ，１２ｂが設けられ、ブラケット１４ｇは、こ
の取付片１２ｂ，１２ｂに対応する２個のビス止め片１
４ｈ，１４ｈを有する形状に形成されている。また、接
続金具受部１３ｃ，１３ｃに装着される接続金具１５ｂ
は、前記出隅部の接続金具１５ａと同じＬ字状に屈曲形
成されたものが用いられる。

【００１７】この入隅部接続用カバー材１０ｂも、ブラ
ケット１４ｇの位置決め片１４ｊ，１４ｊを根太２１等
の入隅結合部外面に当接させてビス止め片１４ｋ，１４
ｋをビス止めしてブラケット１４ｇを固着した後、入隅
部接続用カバー材１０ｂを両側の化粧用カバー材３０を
覆うように取付けてブラケット１４ｇにビス止め固定
し、接続金具１５ｂを接続金具受部１３ｃ，１３ｃに装
着することにより取付けることができる。

【００１８】上記各例に示すように、化粧用カバー材の
接続部間にあらかじめ固着したブラケットに、接続用カ
バー材の内面から床部方向に突設した取付片をビス止め
固定することにより、接続用カバー材を取付ける際に、
該カバー材を貫通するビスを用いる必要が無くなるの
で、接続用カバー材の外表面にビス頭が露出することが
なく、外観を損なうことがない。

【００１９】また、接続用カバー材に設けた接続金具受
部に、両側の化粧用カバー材の裏面に掛け渡される接続
金具を装着することにより、接続用カバー材が化粧用カ
バー材から浮き上がることを防止でき、両カバー材の下
端部に隙間が生じたり、接続用カバー材がばたついたり
することを防止できる。

【００２０】さらに、このようにして接続用カバー材を
取付けることにより、化粧用カバー材の両端部を確実に
保持することができ、化粧用カバー材の取付け強度を向
上させることができる。

【００２１】なお、細部の形状は、カバー材の大きさや
肉厚等に応じて適宜最適な形状を選択することが可能で
あり、例えば、見付寸法が大きいカバー材の場合等は、
接続金具を上下複数個設けることもできる。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のカバー材
取付構造は、化粧用カバー材の接続部に設けられる接続
用カバー材を、床部外周縁に固着されるブラケットに内
部側から固定するとともに、両側の化粧用カバー材の裏
面に掛け渡される接続金具を設けたので、外表面にビス
頭を露出させずに、また、浮き上がりを防止して接続用
カバー材を取付けることができ、テラス等の外観意匠を
損なうことがない。さらに、接続用カバー材の取付けも
容易に行うことができ、化粧用カバー材の両端部を確実
に保持することができる。また、基本的な構成を同一と
して直線部，出隅部，入隅部のそれぞれの接続を容易に
行うことができ、作業性も良好である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明のカバー材取付構造の一例を示す断面
図である。

【図２】 直線部接続用カバー材の取付時の状態を説明
する平面図である。

【図３】 接続金具の装着状態を示す横断面図である。

【図４】 出隅部接続用カバー材の取付時の状態を説明
する平面図である。

【図５】 出隅部接続用カバー材の本体部の斜視図であ
る。

【図６】 入隅部接続用カバー材の取付時の状態を説明
する平面図である。

【図７】 化粧用カバー材の取付構造を示す断面図であ
る。

【図８】 カバー材を取付けたテラスの一例を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１０…接続用カバー材、１１…本体部、１２…取付片、
１３…接続金具受部、１３ａ…溝部、１４…ブラケッ
ト、１４ａ…固定片、１４ｂ…位置決め片、１４ｃ…ビ
ス止め片、１５…接続金具、２０…床部、２１…根太、
３０…化粧用カバー材、３１…ブラケット、３２，３
３，３４…係止部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 テラス，デッキ等の床部外周縁に取付け
   られる化粧用カバー材の接続部に設けられる接続用カバ
   ー材の取付構造であって、前記接続用カバー材は、化粧
   用カバー材の外面形状に対応した内面形状を有する本体
   部と、該本体部中央から化粧用カバー材の接続部間を通
   過して床部方向に突出する取付片と、本体部中央から化
   粧用カバー材の接続部間を通過して化粧用カバー材の裏
   面部分に突出する上方が開口した溝状の接続金具受部と
   を有し、該接続用カバー材を、前記本体部の両側内面で
   両化粧用カバー材の接続端部を覆うように装着し、前記
   取付片を床部外周縁に設けられたブラケットに固着する
   とともに、前記接続金具受部に、両化粧用カバー材の裏
   面に掛け渡される接続金具を装着したことを特徴とする
   カバー材取付構造。
2. 【請求項２】 前記接続用カバー材は、床部外周縁の出
   隅部又は入隅部に設けられる接続用カバー材であって、
   前記本体部が両化粧用カバー材の接続角度に対応して屈
   曲していることを特徴とする請求項１記載のカバー材取
   付構造。