JPH0994923A - 吸油性シート - Google Patents

吸油性シート

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JPH0994923A
JPH0994923A JP25254995A JP25254995A JPH0994923A JP H0994923 A JPH0994923 A JP H0994923A JP 25254995 A JP25254995 A JP 25254995A JP 25254995 A JP25254995 A JP 25254995A JP H0994923 A JPH0994923 A JP H0994923A
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JP
Japan
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oil
sheet
absorbent
water
powdery
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JP25254995A
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Takahiro Tsukuda
貴裕 佃
Tetsuya Ashida
哲也 芦田
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単位吸油量が多く、吸収した油の漏洩が少な
く、油水混合液から油のみを選択的に吸収することが出
来る吸油性シートを提供する。 【解決手段】 粉末状吸油性樹脂を基材に担持してなる
担持シートにシリコーン系撥水剤またはパラフィン系撥
水剤を含浸または塗布してなることを特徴とする吸油性
シート。好ましくは、該撥水剤を吸油性シートの重量に
対して固形重量で0.5〜3重量%含浸または塗布して
なり、ASTM F−316−80で規定されるバブル
ポイント法で測定した最大孔径が100μm以下であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単位吸油量が多く、吸
油後の油の漏洩がなく、油水混合液から油のみを選択的
に吸収することができる吸油性シートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、吸油性シートとしては、紙、不織
布、布、あるいはそれらの貼合体が利用されてきた。こ
れらは、工場などからの排水の油分除去、油性食品の余
剰油の処理、廃油処理、各種機械からの漏洩油の処理、
各種溶剤の処理、海洋におけるタンカーなどの船舶事故
による流出油の処理など広く使用されている。
【0003】例えば、特開平6−71815号公報に
は、アクリル系高吸油性樹脂を含有する水性型接着剤を
付着した網状包装材料を接着剤層とし、透油性を有する
包装材料と任意の包装材料を接着してなる吸油性シート
が開示されている。また、特開平6−79267号公報
には、シート状の親水性多孔質基材と、該親水性多孔質
基材の少なくとも一部に固定された吸油剤からなる吸油
性シートが開示されている。
【0004】これらの吸油性シートは、油水混合液中の
油を吸収させるために使用した場合、時間の経過によ
り、包装材料の隙間や親水性多孔質基材から水が侵入
し、保持されるため吸油量が減少してしまう問題があっ
た。
【0005】また、本発明者らが先に出願した特願平6
−70873号における吸油性シートは、ポリオレフィ
ン系繊維および熱融着性繊維からなる不織布に粉末状吸
油性樹脂を担持させたものであるが、この吸油性シート
を長時間水に浮かべておくとシート表面の繊維間の空隙
から水が侵入し、吸油性シートの表面だけでなく内部に
も水を吸着してしまうことが明らかになり、油水混合液
中の油を吸収させる場合に、吸油後の吸油性シート重量
が非常に増大してしまうばかりでなく吸着した水が吸油
性シートの吸油阻害を生じさせる問題があることが新た
に判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に見
られる上記問題点を解決するものである。即ち、本発明
の目的は、単位吸油量が多く、吸油後の油の漏洩がな
く、油水混合液から油のみを選択的に吸収することがで
きる吸油性シートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため、本発明者らが先に発明した吸油性シ
ートについてさらに鋭意検討した結果、単位吸油量が多
く、吸油後の漏洩がなく、油水混合液から油のみを選択
的に吸収することができる吸油性シートを発明するに至
った。
【0008】即ち、本発明は、粉末状吸油性樹脂を基材
に担持してなる担持シートにシリコーン系撥水剤または
パラフィン系撥水剤を含浸または塗布してなることを特
徴とする吸油性シートである。
【0009】好ましくは、粉末状吸油性樹脂を担持して
なるシートが湿式抄紙法により製造されたものである。
【0010】さらに、好ましくは、該撥水剤を吸油性シ
ートの重量に対して固形重量で0.5〜3重量%含浸ま
たは塗布してなるものである。
【0011】また、本発明の吸油性シートは、ASTM
F−316−80で規定されるバブルポイント法で測
定した最大孔径が100μm以下であることが好まし
い。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明に用いられる粉末状吸油性樹脂とし
ては、自己膨潤型で高い吸油倍率を有する吸油性樹脂が
使用される。粉末状にする方法としては、吸油性樹脂の
塊を粉砕する方法、吸油性樹脂の合成段階で貧溶媒中に
分散させて合成し、粉末状で回収する方法など、種々の
方法が考えられるが、特に制限はない。
【0014】粉末状吸油性樹脂の見かけの平均粒子径と
しては、10μm〜5mmが好ましい。見かけの平均粒
子径とは、二次粒子などの凝集体も含めて最大の粒子を
指し、一次粒子径の小さな粉末状吸油性樹脂が二次凝集
して大きな粒子径の粉末状吸油性樹脂を形成していても
良い。
【0015】粉末状吸油性樹脂の見かけの平均粒子径が
10μmより小さい場合は、取扱い時に担持シートから
粉末状吸油性樹脂が脱離して好ましくない。一方、5m
mよりも大きい場合には、担持シート中での分散が不均
一となり、これを吸油性シートとして使用した際に吸油
性にムラが出て、吸油性シートの破断の原因となるため
好ましくない。
【0016】粉末状吸油性樹脂の種類としては特に制限
はないが、該吸油性樹脂の吸油量として、自重の10倍
以上吸油する該吸油性樹脂が好ましく、自重の20倍以
上の油を吸油する該吸油性樹脂がより好ましい。
【0017】粉末状吸油性樹脂の具体例としては、アル
キルスチレン、アルキル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリルアミド、α−オレフィン、ビニルシクロヘ
キサンなどの脂環式ビニル化合物、アリルエーテル、ビ
ニルエステル、ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル
からなる群より選ばれる少なくとも1種の不飽和化合物
を主成分とする単量体と(メタ)アクリル酸、フマル
酸、イタコン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ート、(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれる
少なくとも1種の単量体との共重合物や、ポリノルボル
ネンを主成分とする3次元架橋構造を有する吸油性樹
脂、ポリイソブチレンなどが挙げられる。
【0018】本発明における担持シート中の粉末状吸油
性樹脂の重量比率は、40〜95重量%が好ましい。担
持シート自体を吸油性シートとして用いた時、40重量
%未満では、吸油時の吸油量としては十分であるが、吸
油後に吸油性シートを加圧圧縮させた場合に、吸油性シ
ート中に蓄えられた油が漏洩してくるため好ましくな
い。95重量%を超えると、繊維の含有率が低いためシ
ート化が困難となり、さらに吸油後のシート強度が著し
く低下し、結果として吸油性シートが破断し易くなるた
め好ましくない。
【0019】本発明における粉末状吸油性樹脂を担持さ
せる基材としては、紙、織布、編物、不織布などの多孔
質シートが挙げられる。
【0020】本発明における粉末状吸油性樹脂を担持し
てなる担持シートを製造する方法としては、接着剤また
は粘着剤を紙、織布、編物、不織布などの多孔質シート
に含浸または塗布して粉末状吸油性樹脂を担持させる方
法、粉末状吸油性樹脂、天然繊維、合成繊維などを混合
分散させて水性スラリーとし湿式抄紙してシート化する
方法が挙げられる。
【0021】接着剤および粘着剤は、粉末状吸油性樹脂
の吸油性能を阻害せず、吸油された油分に溶解しないも
のであれば限定されるものではない。接着剤としては、
例えば、でんぷんなどの多糖類、カルボキシメチルセル
ロース、カルボキシプロピルセルロース、ヘキシルエチ
ルセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリアクリル
酸、ポリアクリルアミド、デキストリン、にかわ、ポリ
ビニルアルコール、酢酸ビニルエマルジョンなどが挙げ
られる。粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、
ゴム系粘着剤が挙げられる。
【0022】接着剤または粘着剤を多孔質シートに含浸
または塗布して粉末状吸油性樹脂を担持させる方法は、
粉末状吸油性樹脂を該シート全体に均一に担持させるこ
とが難しく、粉末状吸油性樹脂の歩留りが低いため好ま
しくない。
【0023】これに対し、粉末状吸油性樹脂を基材に担
持してなる担持シートを湿式抄紙法により製造する場合
は、粉末状吸油性樹脂を基材全体に均一に担持させるこ
とができ、粉末状吸油性樹脂の歩留りも高いため好まし
い。
【0024】本発明における粉末状吸油性樹脂を基材に
担持してなる担持シートを湿式抄紙法により製造する場
合は、粉末状吸油性樹脂、天然繊維、合成繊維などを固
形分濃度が0.1〜5重量%程度になるように、分散助
剤、粘剤などを用いて水中に均一に分散し、次にこのス
ラリーをさらに水を追加して固形分濃度約0.1〜0.
001重量%に希釈した後、抄紙機を用いてシート化す
る。
【0025】用いる抄紙機としては、丸網抄紙機、長網
抄紙機、2種以上を組み合わせたコンビネーションマシ
ン、傾斜型抄紙機などが用いられる。
【0026】本発明の吸油性シートを製造する場合に用
いられる合成繊維とは、ポリエステル、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリアミド、ポ
リ塩化ビニル、ビニリデン、ビニロン、アクリル、ナイ
ロン、レーヨン、アセテートなどからなる繊維である
が、これらの中でも疎水性繊維が好ましい。
【0027】疎水性繊維とは、例えば、ポリエステル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ビニリデン、ポリ塩化
ビニルなどの樹脂からなる繊維を指す。油の吸着性が他
の繊維より優れている点から、ポリオレフィン系繊維を
用いるのが好ましい。ポリオレフィン系繊維としては、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンな
どのポリオレフィン樹脂からなる繊維や、これらの繊維
をフィブリル化した繊維などが挙げられるが、これらポ
リオレフィン樹脂を2種類以上組み合わせた複合型繊維
を用いても良い。さらに、オレフィン樹脂に他の成分を
共重合した樹脂からなる繊維、例えば、ポリエチレンに
エチレン−ビニルアルコールを共重合した樹脂からなる
繊維、またはこれら繊維同士、あるいはこれら繊維とポ
リオレフィン系繊維との複合型繊維を用いても良い。
【0028】本発明において用いられる繊維の長さにつ
いては、特に制限は無いが、粉末状吸油性樹脂を基材に
担持してなる担持シートを湿式抄紙法により製造する場
合には、長さが1〜30mmであることが好ましい。繊
維の長さが1mm未満では、繊維同士の絡み合いが少な
く、粉末状吸油性樹脂を担持しにくくなるため好ましく
ない。一方、30mmを超えて長い場合は、繊維同士が
もつれて均一な担持シートを製造することができないた
め好ましくない。
【0029】本発明において用いられる繊維の直径は、
使用する繊維の種類により異なるが、5デニール以下が
好ましく、0.1〜3デニールがより好ましい。繊維の
直径が5デニールを超えて大きくなると、粉末状吸油性
樹脂を担持しにくくなり、吸油性シートから粉末状吸油
性樹脂が脱落する原因となるため好ましくない。
【0030】本発明における吸油性シートの構成は特に
制限されるものではない。即ち、粉末状吸油性樹脂を担
持してなる担持シート1枚だけでも良いが、該シートま
たは該シートと他の基材が2枚以上組み合わされた構成
のものでも良い。2枚以上の担持シートで構成されたシ
ートとしては、湿式抄紙法で2枚以上の担持シートが抄
合わされたもの、担持シート同士が一部または全面で熱
融着あるいは接着剤で貼合わされたもの、袋状の織布や
不織布の中にこれらの担持シートが配設されたものが挙
げられる。
【0031】本発明における吸油性シートは、粉末状吸
油性樹脂を基材に担持してなる担持シートにシリコーン
系撥水剤またはパラフィン系撥水剤を含浸または塗布し
て製造される。
【0032】シリコーン系撥水剤とは、例えば、信越化
学工業社からPolonの名称で市販されているもの
で、パラフィン系撥水剤とは、例えば、協和産業社から
フォボテックスの名称で市販されているものである。こ
れら撥水剤はエマルジョンまたは溶液状で使用される。
シリコーン系撥水剤およびパラフィン系撥水剤は吸油阻
害を起こさないため好ましい。
【0033】本発明において、撥水剤を塗布する方法と
しては、サイズプレスコーター、ロールコーター、ブレ
ードコーター、エアナイフコーター、ロッドコーター、
カーテンコーター、ダイコーター、グラビアコーターな
どのコーターで塗布する方法が挙げられる。
【0034】本発明における撥水剤の含浸量または塗布
量は、シート重量に対して0.5〜3重量%が好まし
い。0.5重量%未満では、十分な撥水効果が現れない
ため、好ましくない。一方、3重量%を超えても撥水効
果は変わらないため、上限は3重量%が好ましい。
【0035】本発明の吸油性シートは、最大孔径が10
0μm以下であることが好ましい。ここでいう最大孔径
とは、ASTM(アメリカ材料試験協会)F−316−
80で規定されるバブルポイント法で測定した値を指
す。吸油性シートが1枚のシートで構成される場合は、
吸油性シート自体の最大孔径が100μm以下であるこ
とが好ましい。吸油性シートが2枚以上のシートで構成
される場合は、吸油性シートの表面に配設されるシート
の最大孔径が100μm以下であることがより好まし
い。最大孔径が100μmより大きくなると、繊維間の
空隙が大きくなりすぎて、撥水剤を含浸または塗布して
も水がその空隙からシート内部へ侵入してしまい、完全
な撥水性を付与することが出来ない。吸油性シートの最
大孔径を100μm以下にする方法としては特に制限は
ないが、シートを構成する繊維は繊維径の小さい物を使
用する、フィブリル化合成パルプを配合するなどの手段
によって所望の最大孔径を有する吸油性シートを作製す
ることが出来る。
【0036】本発明における吸油性シートの坪量として
は、100〜1000g/m2が好ましい。ここで、坪量が
100g/m2未満の場合は、吸油性シート1枚当たりの吸
油量が少なく、実際に用いる場合には多くの枚数が必要
となるので好ましくない。一方、坪量が1000g/m2
超える場合には、吸油後の吸油性シートの重量が非常に
重くなり、取扱いに支障をきたすため好ましくない。
【0037】
【作用】本発明における吸油性シートは、繊維間の空隙
に吸収・保持された油が、保油能力に優れた粉末状吸油
性樹脂によってさらに吸収されるため、吸収後に油が漏
洩しにくい特徴を有している。さらに、該吸油性シート
はシリコーン系撥水剤またはパラフィン系撥水剤を含浸
または塗布してなるため、油水混合液から油のみを選択
的に吸収することができる特徴を有している。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限られるものではない。な
お、部とあるのは重量部を意味する。
【0039】実施例1 アクリル酸系の粉末状吸油性樹脂(日本触媒社製、PW
−170)85部、ポリプロピレンおよびエチレン−ビ
ニルアルコール共重合体からなる芯鞘複合繊維(大和紡
績社製、NBF−E、繊度2デニール、繊維長5mm)
15部を水中に混合分散させ、所定濃度に希釈した後、
湿式抄紙し、坪量200g/m2の担持シートを作製した。
次いで、含浸量が7g/m2となるようにシリコーン系撥水
剤(信越化学工業社製、Polon MR)を含浸処理
し、吸油性シートを作製した。
【0040】実施例2 含浸量が3g/m2となるようにシリコーン系撥水剤(信越
化学工業社製、Polon MR)を含浸処理した以外
は実施例1と同様に吸油性シートを作製した。
【0041】実施例3 含浸量が0.8g/m2となるようにシリコーン系撥水剤
(信越化学工業社製、Polon MR)を含浸処理し
た以外は実施例1と同様に吸油性シートを作製した。
【0042】実施例4 アクリル酸系の粉末状吸油性樹脂(日本触媒社製、PW
−170)80部、ポリエチレンからなるフィブリル化
合成パルプ(三井石油化学社製、SWP(E−40
0))10部ならびにポリプロピレンおよびエチレン−
ビニルアルコール共重合体からなる芯鞘複合繊維(大和
紡績社製、NBF−E、繊度2デニール、繊維長5m
m)10部を水中に混合分散させ、所定濃度に希釈した
後、湿式抄紙し、坪量200g/m2の担持シートを作製し
た。次いで、含浸量が3g/m2となるようにシリコーン系
撥水剤(信越化学工業社製、Polon MR)を含浸
処理し、吸油性シートを作製した。
【0043】実施例5 アクリル酸系の粉末状吸油性樹脂(日本触媒社製、PW
−170)70部、ポリエチレンからなるフィブリル化
合成パルプ(三井石油化学社製、SWP(E−40
0))20部ならびにポリプロピレンおよびエチレン−
ビニルアルコール共重合体からなる芯鞘複合繊維(大和
紡績社製、NBF−E、繊度2デニール、繊維長5m
m)10部を水中に混合分散させ、所定濃度に希釈した
後、湿式抄紙し、坪量200g/m2の担持シートを作製し
た。次いで、含浸量が3g/m2となるようにシリコーン系
撥水剤(信越化学工業社製、Polon MR)を含浸
処理し、吸油性シートを作製した。
【0044】実施例6 シリコーン系撥水剤の代わりに、含浸量が7g/m2となる
ようにパラフィン系撥水剤(日本チバガイギー社製、フ
ォボテックス)を含浸処理した以外は実施例1と同様に
吸油性シートを作製した。
【0045】実施例7 シリコーン系撥水剤の代わりに、含浸量が3g/m2となる
ようにパラフィン系撥水剤(日本チバガイギー社製、フ
ォボテックス)を含浸処理した以外は実施例1と同様に
吸油性シートを作製した。
【0046】実施例8 シリコーン系撥水剤の代わりに、含浸量が0.8g/m2
なるようにパラフィン系撥水剤(日本チバガイギー社
製、フォボテックス)を含浸処理した以外は実施例1と
同様に吸油性シートを作製した。
【0047】比較例1 アクリル酸系の粉末状吸油性樹脂(日本触媒社製、PW
−170)85部、ポリプロピレンおよびビニルアルコ
ール共重合体からなる芯鞘複合繊維(大和紡績社製、N
BF−E、繊度2デニール、繊維長5mm)15部を水
中に混合分散させ、所定濃度に希釈した後、湿式抄紙
し、坪量200g/m2の担持シートを作製し、撥水剤を含
浸せずに吸油性シートを作製した。
【0048】比較例2 シリコーン系撥水剤の代わりに、フッ素系撥水撥油剤
(旭硝子社製、アサヒガードAG−710)を7g/m2
浸処理した以外は実施例1と同様に吸油性シートを作製
した。
【0049】比較例3 ポリプロピレン繊維(大和紡績社製、Pz、繊度0.7
デニール、繊維長10mm)90部およびビニロン繊維
(クラレ社製、VPB107−1×3)10部を水中に
混合分散させ、所定濃度に希釈した後、湿式抄紙し、坪
量200g/m2の担持シートを作製した。次いで、含浸量
が7g/m2となるようにシリコーン系撥水剤(信越化学工
業社製、Polon MR)を含浸処理し、吸油性シー
トを作製した。
【0050】<最大孔径>最大孔径は、ASTM F−
316−80で規定されるバブルポイント法により求め
た。具体的にはCOULTER ELECTORONICS LIMITED社のCOUL
TER POROMETER IIを用いて測定した。その際に前処理用
液体にPorofilを、サンプルホルダーには25mm径を
用いた。
【0051】<吸油倍率>運輸省型式認定の試験方法に
準拠し、実施例または比較例により作製した吸油性シー
トを10cm×10cmの大きさに裁断し、油温20℃
のB重油の油面に浮かべて5分間静置し、吸油した吸油
性シートを金網上に5分間静置した後、その重量を測定
し、元の吸油性シートの重量に対して何倍油を吸ったか
を求めた。
【0052】<油保持率>上記吸油倍率を求めるのと同
様の方法で油を吸収させた吸油性シートに、プレス圧2
kg/m2で圧力をかけ、加圧後、吸油性シート中に保持さ
れている油の重量を測定し、元の吸油性シートの重量に
対して何倍油を吸ったかを求めた。
【0053】<吸水倍率(その1)>運輸省型式認定の
試験方法に準拠し、実施例または比較例により作製した
吸油性シートを10cm×10cmの大きさに裁断し、
20℃の清水に5分間浮かべ、金網上に5分間静置した
後、その重量を測定し、元の吸油性シートの重量に対し
て何倍吸水したかを求めた。
【0054】<吸水倍率(その2)>吸水倍率(その
1)と同様の試料を用いて、20℃の清水に24時間浮
かべ、金網上に5分間静置した後、その重量を測定し、
元の吸油性シートの重量に対して何倍吸水したかを求め
た。
【0055】
【表1】
【0056】評価:表1の結果から明らかなように、本
発明における実施例1〜8で作製した吸油性シートは、
単位吸油量が多く、吸収した油の漏洩がなく、油水混合
液から油のみを選択的に吸収することができた。
【0057】一方、比較例1で作製した吸油性シート
は、シリコーン系撥水剤またはパラフィン系撥水剤を含
浸していないため、やや吸水率が高かった。
【0058】比較例2で作製した吸油性シートは、フッ
素系撥水撥油剤を含浸してなるため、撥水性のみなら
ず、撥油性も付与されてしまい、吸油倍率が著しく低く
なった。
【0059】比較例3で作製した吸油性シートは、粉末
状吸油性樹脂を含有しないため、単位吸油量が少なく、
吸収した油の漏洩が多かった。
【0060】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明における吸
油性シートは、単位吸油量が多く、吸収した油の漏洩が
なく、油水混合液から油のみを選択的に吸収することが
できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末状吸油性樹脂を基材に担持してなる
    担持シートにシリコーン系撥水剤またはパラフィン系撥
    水剤を含浸または塗布してなることを特徴とする吸油性
    シート。
  2. 【請求項2】 粉末状吸油性樹脂を担持してなる担持シ
    ートが、湿式抄紙法により製造されたものであることを
    特徴とする請求項1記載の吸油性シート。
  3. 【請求項3】 撥水剤が、吸油性シートの重量に対して
    固形重量で0.5〜3重量%含浸または塗布してなるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の吸油性シート。
  4. 【請求項4】 ASTM F−316−80で規定され
    るバブルポイント法で測定した最大孔径が100μm以
    下であることを特徴とする請求項1、2または3記載の
    吸油性シート。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010016273A (ko) * 2000-11-29 2001-03-05 박정희 다공구조체의 표면 발수 처리 방법 및 이에 의해 제조된흡유재
JP2010005489A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Toshiba Corp 油分吸着機能性粒子およびそれを用いた水処理方法
WO2013180466A1 (en) * 2012-05-30 2013-12-05 Korea Atomic Energy Research Institute Oil collecting structure and a preparation method thereof
KR20180092387A (ko) * 2017-02-09 2018-08-20 고등기술연구원연구조합 유흡착제 제조 장치 및 유흡착제 제조 방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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