JPH0994285A - 自立可能な輸液用バッグ - Google Patents

自立可能な輸液用バッグ

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JPH0994285A
JPH0994285A JP7279680A JP27968095A JPH0994285A JP H0994285 A JPH0994285 A JP H0994285A JP 7279680 A JP7279680 A JP 7279680A JP 27968095 A JP27968095 A JP 27968095A JP H0994285 A JPH0994285 A JP H0994285A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】排液スピードの安定化をはかった自立可能な輸
液用バッグを提供する。 【解決手段】 上部に排液用の口部8を有し、下部に自
立可能な袴部1を有するバッグで、当該袴部1は、内側
に折り畳んだ底部フィルム3の両面に側部フィルム4を
接合して円弧状の枠体として形成され、この袴部1には
吊り下げ部17を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂製の自立
可能な輸液用バッグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の合成樹脂製輸液用バッグは多くの
場合、偏平形状のものが提供されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の合成樹脂製輸液用バッグは自立性がなかったため取り
扱いが不便で、また寝かせなければいけないので輸液バ
ッグに入った薬品の整理・保管上もかなりの不都合が生
じていた。また従来の輸液バッグだとバッグ内部の輸液
の液面の位置が一定化される効果が備わってなかったた
めに排液スピードが必ずしも一定であるとは限らなかっ
た。
【0004】この発明の課題は、排液スピードの安定化
をはかった自立可能な輸液用バッグを提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題解決のため鋭意
検討した結果、上部に排液用の口部を有し、下部に自立
可能な袴部を有するバッグで、当該袴部は、内側に折り
畳んだ底部フィルムの底面部の両端部に側部フィルムを
接合して円弧状の枠体として形成され、この袴部には吊
り下げ部を設けた自立可能な輸液用バッグを開発した。
【0006】
【発明の実施の形態】吊り下げ部は、特に限定されるも
のではないが、例えば、袴部の両下端縁部を結ぶブリッ
ジ片で構成したり、そのブリッジ片の頂部に吊り下げ孔
を設ける構成を採用することができる。また、袴部の両
下端縁部を両側から切り込んで切り込み片として吊り下
げ部を形成してもよい。また、袴部に形成した孔にリン
グ紐を通し、このリング紐で構成することもできる。ま
た、ブリッジ片の側部に吊り下げ孔を設けることによっ
て吊り下げ部を形成してもよい
【0007】このように、この発明は、上部に排液用の
口部を有し、下部に自立可能な袴部を有し、当該袴部
を、内側に折り畳んだ底部フィルムの両面に側部フィル
ムを接合して円弧状となる枠体として形成し、この袴部
に吊り下げ部を設けた輸液用バッグであるので、輸液が
バッグ内に充填されると、その重量により底部フィルム
を押し広げ、これに伴い、吊り下げ部も袴部の内部に収
納できるので、袴部が円弧状の枠体として自立し得るも
のである。
【0008】従って、輸液を薬品棚等に立てて収納する
ことができるため、保管上乃至取り扱い上きわめて便利
である。また、使用に際しては、袴部内に収納された吊
り下げ部を外部に引っぱり出し、これを引っかければよ
いので、簡単に作業できる。また、口部から輸液を排液
するに際し、吊り下げ部をブリッジ片や切り込み片、さ
らにはリング紐として構成した場合は、この吊り下げ部
がバッグ内の輸液の重量によって袴部に対して均等な折
り畳み力を付与し、この力がバッグ内の輸液を均一に排
液する作用を発揮するものである。従来の扁平型バッグ
ではこの均一な折り畳み効果がなく、均一に排液すると
いう点で問題があったのは前述した通りである。
【0009】
【実施例】図1はこの発明に係る輸液用バッグの一実施
例を示す斜視図、図2は同バッグ底部の袴部が開いた状
態を示す斜視図である。図において、1は袴部、2は吊
り下げ部、3は底部フィルム、4は側部フィルムであ
る。袴部1は、図2に示す様に、内側に折り畳んだ底部
フィルム3の底面部3a、3bの両端部3c、3dに側
部フィルム4を接合して形成している。従って、底部フ
ィルム3と側部フィルム4とが接合されたこの袴部1が
円弧状の枠体となって自立可能な脚部を構成するもので
ある。なお図1において、5は一対の側部フィルムの接
合部、6は底部フィルム3の折り畳みライン、7は袴部
1を円弧状にするための接合ラインである。因って、換
言すれば、この接合ライン7より外側では底部フィルム
3と側部フィルム4とが接合されており、その内側では
接合されておらず、バッグの底面部を構成する様になっ
ている。この実施例の吊り下げ部2は、図示の様に、袴
部1の一方側の中央部より他方側に向けて橋渡したブリ
ッジ片で構成しており、その頂部2aを融着して吊り下
げ時の強度をアップさせるために補強している。従っ
て、この輸液用バッグは、バッグ内部に輸液を注入する
ことにより輸液の自重によって底部フィルム3の非接合
部分を押し広げ、底部フィルム3が開き、袴部1が広が
ることによって円弧状の枠体として足が出来る。またこ
れに伴い、吊り下げ部2も袴部1の内部に収納され、こ
れによって袴部1でバッグの立脚が達成される。従って
この容器の自立が可能となり、薬品棚等に本発明の容器
を立てることが出来、整理・保管上大変便利なものとな
る。
【0010】また、図3は本実施例の輸液用バッグを吊
り下げた状態を示す斜視図である。図中、8は口部、9
はキャップである。このようにして、本実施例の輸液用
バッグを吊り下げ部2で吊り下げる。このように吊り下
げると、図4に示す様に、輸液の自重が働くことによっ
て、側部フィルム4にバッグを押し潰すの力が作用
し、それによって底部フィルム3を折り畳む様な外側か
らの押す応力が働く。この輸液用バッグの底部を内側
へ押し込むの応力によって底部フィルム3は規則的に
左右均等にたたみこまれていく。これにより内部の輸液
の液面の位置が一定化され、結果として排液スピードの
安定化へとつながる。図5は排液が完了してバッグが完
全に畳み込まれた状態を示す断面図である。なお、底部
フィルム3の材質は、上述の点より、折りたたみぐせを
付けやすいものという事で剛性のある材質がなお良い。
【0011】図6はこの発明に係る他実施例を示す輸液
用バッグの斜視図である。図7は同底部の袴部が開いた
状態を示す斜視図である。このバッグは、図示の通り、
ブリッジ片の先端部を融着すると同時、その部分に吊り
下げ孔10を設けている。これによって、フック等への
吊り下げ方向が前記実施例の方向の吊り下げに加えて、
これと直角に交差する方向にも吊り下げが可能となり便
利である。なお、上記実施例及び前記実施例の輸液用バ
ッグを製造する方法は、いずれも特に限定されないが、
例えば袴部を大きくとり、これを左右両側からブリッジ
片の吊り下げ部となる様に、逆L字及びL字に切断すれ
ば得られる。
【0012】図8は他実施例の輸液用バッグを示す斜視
図である。図9は同袴部が開いた状態を示す斜視図であ
る。この実施例では、吊り下げ部11は、袴部1の両下
端縁部を両側から切り込んで形成している。図中、12
は切り込み部である。両側から挟み込んだ側部フィルム
は周りしか融着していないので、袴部1の両下端縁部を
両側から切り込んで形成した吊り下げ部11は図9のよ
うに輪状になる。ここで形成された輪状部13の両端を
つまんで吊り下げ部とすることで、2つの吊り下げ部1
1a、11bができる。この実施例の輸液用バッグも、
吊り下げ部1を袴部1の内部に収納して立たせることが
でき、また吊り下げると、前記実施例と同様に、輸液の
重量によってバッグを畳み込む力が作用し、均等な排液
状態が得られる。
【0013】図10は他実施例を示す輸液用バッグを示
す斜視図である。図11は同袴部が開いた状態を示す斜
視図である。この実施例では、吊り下げ部14は袴部1
に形成した孔15に通したリング紐16で構成してい
る。本発明の輸液バッグも、このリング紐16を袴部1
の内部に収納することで安定した自立状態が得られ、し
かも均一排液性を奏することは前記実施例と同様であ
る。
【0014】図12は他実施例を示す輸液用バッグを示
す斜視図である。図13は同袴部が開いた状態を示す斜
視図である。この実施例では、吊り下げ部17がブリッ
ジ片で構成され、その側部に吊り下げ孔10を設けてい
る。この実施例の吊り下げ部17は、図示の様に、一方
側の側部フィルム4の袴部1から他方側に向けて橋渡し
たブリッジ片で構成しており、その頂部17aを融着し
て吊り下げ時の強度をアップさせるために補強してい
る。なお、袴部1との接合部における吊り下げ部17は
二股に分かれるように吊り下げ孔10が形成されている
ために、吊り下げたときに吊り下げ部17と袴部1との
接合部にかかる力が分散され、接合部の傷みを軽減し、
かつ安定した吊り下げ状態を得ることができる。図14
は、底部フィルム3が輸液用バッグの袴部1の内部に折
り畳まれている様子を示した本実施例における側面断面
図である。図15は、本実施例の輸液用バッグを吊り下
げた使用状態を示す斜視図である。また図16は図12
における輸液用バッグ内部に輸液を注入することにより
輸液の自重によって底部フィルム3の非接合部分が広が
り、その結果、袴部1が広がることによって円弧状の枠
体として足が出来ることにより自立させた状態を示す側
面図、図17は他方側面図及び断面図を示しており、ま
たこれに伴い、吊り下げ部17も袴部1の内部に収納さ
れることにより立脚が達成されることは前記実施例と同
様である。
【0015】
【発明の効果】以上の通り、本発明の輸液用バッグは、
下部に自立可能な袴部を設け、その結果、内部に輸液を
注入することにより輸液の自重によって底部フィルムが
開き、袴部が広がることによって足が出来、自立可能と
なるので、薬品棚等に立てておくことが出来、整理・保
管に効果的である。また、吊り下げた際に輸液の自重が
働くことによって、側部フィルムに均等に力が作用し底
部フィルムを規則的に左右均等にたたみこみ内部の輸液
の液面の位置が一定化され、結果として排液スピードを
安定化させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る輸液用バッグの斜視
図である。
【図2】同バッグの袴部が開いた状態を示す斜視図であ
る。
【図3】同輸液用バッグの吊り下げ状態を示す斜視図で
ある。
【図4】同吊り下げ状態におけるバッグの畳み込み状態
を示す断面図である。
【図5】同排液終了状態を示すバッグの断面図である。
【図6】この発明の他実施例を示す斜視図である。
【図7】同バッグの袴部が開いた状態を示す斜視図であ
る。
【図8】この発明の他実施例を示す斜視図である。
【図9】同バッグの袴部が開いた状態を示す斜視図であ
る。
【図10】この発明の他実施例を示す斜視図である。
【図11】同バッグの袴部が開いた状態を示す斜視図で
ある。
【図12】この発明の他実施例を示す斜視図である。
【図13】同バッグの袴部が開いた状態を示す斜視図で
ある。
【図14】同バッグの畳み込み状態を示す断面図であ
る。
【図15】同輸液用バッグの吊り下げ状態を示す斜視図
である。
【図16】同バッグの輸液を入れた際の自立状態を示す
側面図である。
【図17】同バッグの輸液を入れた際の自立状態を示す
他方側面図及び断面図である。
【符号の説明】
1 袴部 2 吊り下げ部 3 底部フィルム 4 側部フィルム 8 口部 10 吊り下げ孔 11 吊り下げ部 12 切り込み部 14 孔 15 リング紐 17 吊り下げ部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に排液用の口部を有し、下部に自立
    可能な袴部を有するバッグで、当該袴部は、内側に折り
    畳んだ底部フィルムの底面部の両端部に側部フィルムを
    接合して円弧状の枠体として形成され、この袴部には吊
    り下げ部を設けたことを特徴とする自立可能な輸液用バ
    ッグ。
  2. 【請求項2】 吊り下げ部が袴部の両下端縁部を結ぶブ
    リッジ片で構成された請求項1記載の自立可能な輸液用
    バッグ。
  3. 【請求項3】 ブリッジ片の頂部に吊り下げ孔を設けた
    請求項1又は2記載の自立可能な輸液用バッグ。
  4. 【請求項4】 吊り下げ部が袴部の両下端縁部を両側か
    ら切り込んで切り込み片として構成した請求項1、2又
    は3記載の自立可能な輸液用バッグ。
  5. 【請求項5】 吊り下げ部が袴部に形成した孔に通した
    リング紐で構成されている請求項1、2、3又は4記載
    の自立可能な輸液用バッグ。
  6. 【請求項6】 吊り下げ部がブリッジ片で構成され、そ
    の側部に吊り下げ孔を設けた請求項1、2、3、4又は
    5記載の自立可能な輸液用バッグ。
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