JPH0994244A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置

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JPH0994244A
JPH0994244A JP8193476A JP19347696A JPH0994244A JP H0994244 A JPH0994244 A JP H0994244A JP 8193476 A JP8193476 A JP 8193476A JP 19347696 A JP19347696 A JP 19347696A JP H0994244 A JPH0994244 A JP H0994244A
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    • G01R33/28Details of apparatus provided for in groups G01R33/44 - G01R33/64
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    • G01R33/421Screening of main or gradient magnetic field
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Abstract

(57)【要約】 【課題】比較的低出力の傾斜磁場アンプでEPI等の超
高速イメージング法の要求を満足させること磁気共鳴イ
メージング装置を提供すること。 【解決手段】本発明は、静磁場コイル12と、X軸に関
する傾斜磁場を形成するX軸コイルセット16と、Y軸
に関する傾斜磁場を形成するY軸コイルセット17と、
Z軸に関する傾斜磁場を形成するZ軸コイルセット18
と、高周波コイル13と、磁気共鳴信号に基づいて磁気
共鳴画像を再構成するプロセッサ23とを備え、コイル
セット16〜18の少なくとも1つは、傾斜磁場を形成
するための主コイルと、主コイルから発生された磁場を
外界に対して磁気的に遮蔽するためのシールドコイル
と、主コイルとシールドコイルとは複数のグループに分
けられ、グループ各々に対して個別に電流を供給する傾
斜磁場電源25とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波磁場で被検
体内の原子核を励起し、励起された原子核からの磁気共
鳴信号に基づいて、磁気共鳴画像を再構成する磁気共鳴
イメージング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴イメージング装置において、傾
斜磁場を形成する傾斜磁場ユニットは重要な構成要素の
1つである。傾斜磁場ユニットは、直交3軸(X,Y,
Z)の傾斜磁場を個別に形成することができるように、
3組のコイルセットと、3つのアンプとを有している。
【0003】X軸の傾斜磁場GX、Y軸の傾斜磁場G
Y、Z軸の傾斜磁楊GZはそれぞれ単独であるいは合成
されて、磁気共鳴信号の周波数を空間的にエンコードす
るためのリードアウト傾斜磁場(GR)、磁気共鳴信号
の位相を空問的にエンコードするための位相エンコード
傾斜磁場(GE)、被検体のイメージング領域を選択す
るためのスライス選択傾斜磁場(GS)として用いられ
る。
【0004】ところで、この傾斜磁場コイルは一般に対
を成してこのコイル対の間(撮影領域)に線形的に磁楊
強度が変化するような磁場分布を生成するように構成さ
れている。そして、この傾斜磁場が外界に漏洩して周囲
導体に渦電流が発生するのを抑制するため、傾斜磁場生
成用の主コイルの外側にこの主コイルが生成する磁楊と
逆向きの磁揚を生成する磁場遮蔽用のコイルを配置した
アクティブシールド型傾斜磁楊コイル装置と呼ばれる傾
斜磁場コイル装置が知られている。図29に1軸の傾斜
磁場を形成する回路を示す。この回路は、傾斜磁楊を形
成するための主コイル1〜4と、主コイル1〜4から発
生する磁楊を外界に対して磁気的に遮蔽ずるためのシー
ルドコイル5〜8と、これらのコイルに電流を供給する
アンプとからなる。一方、近年エコープレナーイメージ
ング法(Echo PlanarImaging me
thod(EPI法))に代表される超高速イメージン
グ法が実用化されてきている。この高速イメージング法
は、1枚の磁気共鴫画像を再構成するのに必要な複数の
エコーを数10msecのオーダーで収集することがで
き、その有用性は高い。
【0005】ところが、いわゆる標準的なスピンエコー
法では例えば磁場強度10mT/mの傾斜磁場を1ms
ecで立ち上げればよいのに対し、EPI法では例えば
30mT/mの傾斜磁場を0.lmsecで立ち上げ、
しかも高速に交番することが要求される。このような高
速の交番磁場によって周囲導体に発生する渦電流を抑制
するためにはアクティブシールド型の傾斜磁楊コイル装
置が必要不可欠となる。
【0006】しかし、直列に接続された主コイル1〜4
とシールドコイル5〜8とを1つのアンプ10で駆動し
て、エコープレナー法を満足させるような比較的高い強
度の傾斜磁場を短時間で立ち上げることは、非常に困難
で、例えば4kV以上の高出力のアンプが必要とされ
る。
【0007】さらに高出力のアンプの採用は、絶縁性を
向上させることや、傾斜磁場コイルに対する周囲金属や
静磁場コイル、静磁場補正コイル、RFコイル等の周囲
のコイル群との磁気的なカップリングを防止すること等
の様々な改良を要求する。
【0008】なお、主コイルとシールドコイルとの間の
スペースを広げて、傾斜磁場コイルのインピーダンスを
少しでも低下させ、それによりアンプの要求仕様を緩和
させることができる。しかし、これは磁石架台を大型化
してしまうので好ましくない。また、上記磁気的なカッ
プリングの問題も傾斜磁場コイルと静磁場コイルとの間
のスペース、傾斜磁場コイルとRFコイルとの間のスペ
ースを広げることにより、緩和することができるが、同
様に磁石架台を大型化してしまうので好ましいとは言え
ない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、比較
的低出力の傾斜磁場アンプで、エコープラナー法等の超
高速イメージング法の要求を満足させることのできる磁
気共鳴イメージング装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による磁気共鳴イ
メージング装置は、撮影領域内に静磁場を形成する手段
と、前記撮影領域内に第1軸に関する傾斜磁場を形成す
る第1の傾斜磁場発生手段と、前記撮影領域内に第2軸
に関する傾斜磁場を形成する第2の傾斜磁場発生手段
と、前記撮影領域内に第3軸に関する傾斜磁場を形成す
る第3の傾斜磁場発生手段と、前記撮影領域内に置かれ
た被検体の原子核を励起するために、高周波磁場を発生
する手段と、前記励起された原子核からの磁気共鳴信号
を検出する手段と、前記検出された磁気共鳴信号に基づ
いて、磁気共鳴画像を再構成する手段とを備え、前記第
1〜第3の傾斜磁場発生手段の少なくとも1つは、対応
する軸に関する傾斜磁場を形成するための主コイルと、
前記主コイルから発生された磁場を外界に対して磁気的
に遮蔽するためのシールドコイルと、前記主コイルと前
記シールドコイルとは複数のグループに分けられ、前記
グループ各々に対して個別に電流を供給する駆動手段と
を有することを特徴とする。
【0011】また本発明による磁気共鳴イメージング装
置は、撮影領域内に静磁場を形成する手段と、前記撮影
領域内に第1軸に関する傾斜磁場を形成する第1の傾斜
磁場発生手段と、前記撮影領域内に第2軸に関する傾斜
磁場を形成する第2の傾斜磁場発生手段と、前記撮影領
域内に第3軸に関する傾斜磁場を形成する第3の傾斜磁
場発生手段と、前記撮影領域内に置かれた被検体の原子
核を励起するために、高周波磁場を発生する手段と、前
記励起された原子核からの磁気共鳴信号を検出する手段
と、前記検出された磁気共鳴信号に基づいて、磁気共鳴
画像を再構成する手段とを備え、前記第1〜第3の傾斜
磁場発生手段の少なくとも1つは、前記傾斜磁場を形成
するための主コイルと、前記主コイルから発生された磁
場を外界に対して磁気的に遮蔽するためのシールドコイ
ルと、前記主コイルと前記シールドコイルとは複数のグ
ループに分けられ、前記グループ各々は少なくとも1つ
の主コイルと少なくとも1つのシールドコイルとを有
し、前記グループ各々に含まれる少なくとも1つの主コ
イルと少なくとも1つのシールドコイルとは直列に接続
され,前記グループ各々に対して個別に電流を供給する
駆動手段とを有することを特徴とする。
【0012】また本発明による磁気共鳴イメージング装
置は、撮影領域内に静磁場を形成する手段と、前記撮影
領域内に第1軸に関する傾斜磁場を形成する第1の傾斜
磁場発生手段と、前記撮影領域内に第2軸に関する傾斜
磁場を形成する第2の傾斜磁場発生手段と、前記撮影領
域内に第3軸に関する傾斜磁場を形成する第3の傾斜磁
場発生手段と、前記撮影領域内に置かれた被検体の原子
核を励起するために、高周波磁場を発生する手段と、前
記励起された原子核からの磁気共鳴信号を検出する手段
と、前記検出された磁気共鳴信号に基づいて、磁気共鳴
画像を再構成する手段とを備え、前記第1〜第3の傾斜
磁場発生手段の少なくとも1つは、前記傾斜磁場を形成
するための少なくとも1つの主コイルと前記主コイルか
ら発生された磁場を外界に対して磁気的に遮蔽するため
の少なくとも1つのシールドコイルとが直列接続された
複数のグループと、前記グループ各々に対して個別に電
流を供給する駆動手段とを有することを特徴とする。 (作用)磁気共鳴イメージング装置は、静磁場に置かれ
た被検体に、傾斜磁場と高周波磁場とを印加することに
より、原子核を励起し、磁気共鳴信号を発生させる。磁
気共鳴信号に基づいて、磁気共鳴画像が再構成される。
傾斜磁場は傾斜磁場コイルにより形成される。高速な交
番磁場を必要とするエコープレナー法等の高速イメージ
ング法では、能動的遮蔽型傾斜磁場コイル(Active Shie
lded Gradient Coil) 、つまり主コイルから発生した磁
場をシールドコイルにより外界に対して磁気的に遮蔽す
る傾斜磁場コイルを使用するのが好ましい。主コイルと
シールドコイルとを1つのアンプで駆動して、比較的高
い強度の傾斜磁場を短時間で立ち上げることは、非常に
困難である。主コイルとシールドコイルとを複数のグル
ープに分け、グループ各々に対して個別に電流を供給す
ることにより、比較的高い強度の傾斜磁場を短時間で立
ち上げることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
磁気共鳴イメージング装置の好ましい実施形態を説明す
る。図1は、本実施形態の磁気共鳴イメージング装置の
構成図である。磁石架台11は、撮影領域内に静磁場B
0 を形成するための静磁場コイル12を有する。静磁場
コイル12は、常電導コイル又は超電導コイルである。
静磁場コイル12に代えて、永久磁石を用いてもよい。
【0014】なお、説明の便宜上、撮影領域の中心を原
点とする直交3軸(X軸,Y軸,Z軸)を次のように定
義する。Z軸は静磁場B0 と平行である。X軸はZ軸に
直交する。Y軸はX軸とZ軸とに直交する。
【0015】また、磁石架台11は、撮影領域内に置か
れた被検体内の原子核を励起するために高周波磁場を発
生し、また励起された原子核からの磁気共鳴信号を検出
するための高周波コイル13を有する。なお、高周波コ
イル13は、1つのコイルで高周波磁場の発生と磁気共
鳴信号の検出とを兼用してもよいし、高周波磁場の発生
のためのコイルと磁気共鳴信号の検出のためのコイルと
を別々に設けていてもよい。
【0016】また、磁石架台11は、撮影領域内に直交
3軸(X,Y,Z)に関する3種類の傾斜磁場を形成す
るための傾斜磁場コイルユニット14を有する。さら
に、磁石架台11は、被検体を撮影領域内にセットする
ための寝台15を有する。
【0017】静磁場コイル12が常電導コイルであれ
ば、静磁場アンプ20は、撮影領域内に静磁場B0 を継
続的に形成するために、静磁場コイル12に定電流を継
続的に供給する。静磁場コイル12が超電導コイルであ
れば、静磁場アンプ20から静磁場コイル12に一度だ
け電流を流してしまえば、超電導状態を解除しない限り
電流は流れ続ける。勿論、静磁場コイル12に代えて永
久磁石を用いる場合は、静磁場アンプ20は不要であ
る。
【0018】送信器21は、高周波磁場を発生するため
に高周波コイル13に高周波電流を供給する。受信器2
2は、高周波コイル13を介して、励起された原子核か
らの磁気共鳴信号を検出する。プロセッサ23は、検出
された磁気共鳴信号に基づいて、磁気共鳴画像を再構成
する。ディスプレイ24は、再構成された磁気共鳴画像
を表示する。
【0019】傾斜磁場コイルユニット14は、X軸に関
する傾斜磁場を発生するためのX軸コイルセットと、Y
軸に関する傾斜磁場を発生するためのY軸コイルセット
と、Z軸に関する傾斜磁場を発生するためのZ軸コイル
セットとを有する。
【0020】3つのコイルセット各々は、対応する傾斜
磁場を形成するための複数の主コイルと、複数の主コイ
ルから発生する磁場を外界に対して磁気的に遮蔽するた
めの複数のシールドコイルとを有する。
【0021】尚ここで、主コイル、シールドコイルと便
宜上呼んでいるが、主コイルのみが傾斜磁場形成を担当
し、シールドコイルのみが遮蔽磁場形成を担当してるわ
けではない。
【0022】主コイル及びシールドコイルが総合的に形
成する磁場が、得ようとしている傾斜磁場であり、主コ
イルが撮影領域への傾斜磁場形成を主に担当し、シール
ドコイルが外界への磁場漏洩の遮蔽を主に担当している
ということである。主コイル、シールドコイルとの呼称
はこのような意味での使い分けである。
【0023】3つのコイルセット各々を構成する複数の
主コイルと複数のシールドコイルとは、複数、ここでは
第1、第2の2つのグループに分割される。第1のグル
ープには、複数の主コイルと複数のシールドコイルとの
中の少なくとも2つのコイル、好ましくは半数ずつのコ
イルが含まれる。第2のグループには、複数の主コイル
と複数のシールドコイルとの中の第1のグループに含ま
れない残りのコイルが含まれる。好ましくは、2つのグ
ループ各々には、少なくとも1つの主コイルと少なくと
も1つのシールドコイルとが混在して含まれる。同じグ
ループに含まれる複数のコイルは直列に接続される。複
数のコイルの2つのグループへの割振りの詳細は後述す
る。
【0024】傾斜磁場電源25は、傾斜磁場コイルユニ
ット14の複数(6つ)のグループ各々に対して個別に
電流を供給することができるように、複数(6つ)のア
ンプ26〜31を有している。アンプ26は、X軸コイ
ルセットの第1グループに電流を供給する。アンプ27
は、X軸コイルセットの第2グループに電流を供給す
る。アンプ28は、Y軸コイルセットの第1グループに
電流を供給する。アンプ29は、Y軸コイルセットの第
2グループに電流を供給する。アンプ30は、Z軸コイ
ルセットの第1グループに電流を供給する。アンプ31
は、Z軸コイルセットの第2グループに電流を供給す
る。
【0025】遅延回路群32は、複数(6つ)の遅延回
路33〜38を有する。複数(6つ)の遅延回路33〜
38は、傾斜磁場コイルユニット14の複数(6つ)の
グループにそれぞれ設けられる。同じ軸のコイルセット
に対応するペアの遅延回路(33と34、35と36、
37と38)の遅延時間の差Δtは、当該2つのグルー
プから磁場が同時に発生されるように、設定されてい
る。同じ軸のコイルセットに含まれる2つのグループ各
々から磁場が時間的にずれて発生されてしまう主な原因
は、これら2つのグループ各々のインピーダンスの若干
の相違や個々のアンプの特性の違いによる。
【0026】波形整形器群39は、3つの波形整形器4
0〜42を有する。波形整形器40は、シーケンサ19
からの矩形信号(トリガ信号)を例えば台形波信号に整
形し、X軸に対応するペアの遅延回路(33と34)に
同時に台形波信号を供給する。波形整形器41は、シー
ケンサ19からの矩形信号を例えば台形波信号に整形
し、Y軸に対応するペアの遅延回路(35と36)に同
時に台形波信号を供給する。波形整形器42は、シーケ
ンサ19からの矩形信号を例えば台形波信号に整形し、
Z軸に対応するペアの遅延回路(37と38)に同時に
台形波信号を供給する。
【0027】ここで、波形整形器40〜42では、渦電
流に起因する波形の歪みを補償する波形整形を加えるこ
ともできる。シーケンサ19は、例えばエコープレナー
法のパルスシーケンスを実行するために、タイムダイア
グラムデータにしたがって送信器21、受信器22、波
形整形器群39各々に制御信号を供給する。
【0028】システムコントローラ44はシステム全体
の制御中枢である。システムコントローラ44には、オ
ペレータが様々なイメージング条件を入力したり、イメ
ージング開始等の様々なコマンドを入力するために、コ
ンソール43が接続される。また、寝台15には、オペ
レータが寝台15をスライドしたり昇降するためにコン
ソール43が接続される。
【0029】図2に、一般的な円筒方式のY軸コイルセ
ットの構造を示している。図3に、垂直方式のY軸コイ
ルセットの構造を示している。Y軸コイルセットは、円
筒方式、垂直方式、その他の方式のいずれでも構わな
い。図4に、図2、図3の1つのコイルのコイルパター
ンの一例を示している。コイルパターンは図4に示した
ようなスパイラルタイプには限定されない。なお、図
2、図3の矢印は電流の向きを表している。この矢印は
他の図面でも同様に電流の向きを表している。
【0030】Y軸コイルセットは、4つの主コイル51
〜54と、4つのシールドコイル55〜58とを有す
る。主コイル51と53とは、X−Y面に関して対称
に、Z軸に沿ってアレイされる。主コイル52と54と
は、X−Y面に関して対称に、Z軸に沿ってアレイされ
る。主コイル51と52とは、X−Z面を挟んで向かい
合わせに配置される。主コイル53と54とは、X−Z
面を挟んで向かい合わせに配置される。
【0031】主に主コイル51が発生する磁場を外界に
対して遮蔽するためのシールドコイル55は、主コイル
51の外側に配置される。主に主コイル52が発生する
磁場を外界に対して遮蔽するためのシールドコイル56
は、主コイル52の外側に配置される。主に主コイル5
3が発生する磁場を外界に対して遮蔽するためのシール
ドコイル57は、主コイル53の外側に配置される。主
に主コイル54が発生する磁場を外界に対して遮蔽する
ためのシールドコイル58は、主コイル54の外側に配
置される。
【0032】Y軸コイルセットは、4つのペアを有す
る。第1のペアは、主コイル51とシールドコイル55
とからなる。第2のペアは、主コイル52とシールドコ
イル56とからなる。第3のペアは、主コイル53とシ
ールドコイル57とからなる。第4のペアは、主コイル
54とシールドコイル58とからなる。1つのペアを構
成する主コイルとシールドコイルとは、両者の物理的距
離が最も近く、磁気的結合が最も強いコイルどうしが選
択される。あるシールドコイルは、それとペアを構成す
る主コイルからの磁場を外界に対して遮蔽する効果が、
対応しない主コイルからの磁場を外界に対して遮蔽する
効果よりも大きい、4つの主コイル51〜54と4つの
シールドコイル55〜58とは、1つのペアを1つの単
位として複数のグループへ割当てられる。
【0033】図5に示すように、第1のグループは第1
のペア(51,55)と第2のペア(52,56)とか
らなり、第2のグループは第3のペア(53,57)と
第4のペア(54,57)とからなる。
【0034】また、図6に示すように、第1のグループ
は第1のペア(51,55)と第3のペア(53,5
7)とからなり、第2のグループは第2のペア(52,
56)と第4のペア(54,58)とからなるようにし
てもよい。
【0035】さらに、図7に示すように、第1のグルー
プは第1のペア(51,55)と第4のペア(54,5
8)とからなり、第2のグループは第2のペア(52,
56)と第3のペア(53,57)とからなるようにし
てもよい。
【0036】第1のアンプ28は、Y軸コイルセットの
第1のグループに含まれる2つの主コイルと2つのシー
ルドコイルとに電流を供給する。第2のアンプ29は、
Y軸コイルセットの第2のグループに含まれる2つの主
コイルと2つのシールドコイルとに電流を供給する。
【0037】なお、X軸コイルセットは、Y軸コイルセ
ットと同様に、4つの主コイルと、4つのシールドコイ
ルとを有し、その構造はY軸コイルセットをZ軸に関し
て90°回転したものに相当する。X軸コイルセットの
4つの主コイルと4つのシールドコイルとを2つのグル
ープに分割することは、上述したY軸コイルセットのグ
ループ分けと同一であるので、説明を省略する。また、
第1のアンプ26は、X軸コイルセットの第1のグルー
プに含まれる2つの主コイルと2つのシールドコイルと
に電流を供給し、第2のアンプ27は、X軸コイルセッ
トの第2のグループに含まれる2つの主コイルと2つの
シールドコイルとに電流を供給する。
【0038】図8に、一般的な円筒方式のZ軸コイルセ
ットの2つの主コイルを示している。図9に、一般的な
円筒方式のZ軸コイルセットの2つのシールドコイルを
示している。図10に、垂直方式のZ軸コイルセットの
2つの主コイルと2つのシールドコイルとを示してい
る。なお、図8、図9、図10において矢印は電流の向
きを表している。コイルパターンはソレノイドタイプや
スパイラルタイプには限定されない。Z軸コイルセット
は、2つの主コイル61〜62と、2つのシールドコイ
ル63〜64とを有する。主コイル61と62とは、X
−Y面に関して対称に、Z軸に沿ってアレイされる。主
に主コイル61が発生する磁場を外界に対して遮蔽する
ためのシールドコイル63は、主コイル61の外側に配
置される。主に主コイル62が発生する磁場を外界に対
して遮蔽するためのシールドコイル64は、主コイル6
2の外側に配置される。
【0039】Z軸コイルセットは、2つのペアを有す
る。第1のペアは、主コイル61とシールドコイル63
とからなる。第2のペアは、主コイル62とシールドコ
イル64とからなる。図11に示すように、第1のグル
ープは一方のペア(61,63)からなり、第2のグル
ープは他方のペア(62,64)からなる。
【0040】第1のアンプ30は、Z軸コイルセットの
第1のグループに含まれる1つの主コイルと1つのシー
ルドコイルとに電流を供給し、第2のアンプ31は、Z
軸コイルセットの第2のグループに含まれる1つの主コ
イルと1つのシールドコイルとに電流を供給する。
【0041】このようにコイルセットの複数の主コイル
と複数のシールドコイルとを複数のグループに分割し、
グループ各々に別々のアンプから個別に電流を供給する
ようにしたので、1つのアンプから見た1グループのイ
ンピーダンスは低下する。したがって、比較的低性能の
アンプでも、エコープレナー法等の超高速イメージング
法が要求する例えば30mT/mという高い磁場を0. 1ms
ecという非常に短い時間で立ち上げることができる。
【0042】また、1つの主コイルとその主コイルから
の磁場を外界に対して主に遮蔽する1つのシールドコイ
ルとを1つのペア、つまり物理的距離が最も近く、磁気
的結合が最も強い2つのコイルを1つのペアとして、こ
のペアを崩さないようにペア単位でグループ分けを行っ
たので、インピーダンスを好適に低下させることができ
る。
【0043】なお、コイルセットを、主コイルのみのグ
ループと、シールドコイルのみのグループとに分割する
ようにしてもよい。この場合、遮蔽精度を向上させるた
めに、シールドコイルに供給する電流を、主コイルに供
給する電流に対して意図的に相違させることができる。
【0044】次に、同じ軸のコイルセットに含まれるペ
アの遅延回路(33と34、35と36、37と38)
の遅延時間の差Δtの設定について説明する。図12に
この設定のためのユニットの構成を示している。第1、
第2のグループの回路にそれぞれ電流計71,72が設
けられる。電流計71は、第1のグループの回路に流れ
る電流の時間波形A1(t)を検出する(図13参照)。電
流計72は第2のグループの回路に流れる電流の時間波
形A2(t)を検出する(図14参照)。
【0045】差分プロセッサ73は、差分波形S(t) を
計算するために、A1(t)からA2(t)を引き算する。2つ
のグループ各々からの磁場の発生時刻がずれていると
き、差分波形S(t) は図15に示すように、2つのスパ
イクを含む。2つのグループ各々からの磁場の発生時刻
が完全に同期しているとき、差分波形S(t) は図16に
示すように、ゼロで安定する。
【0046】遅延時間コントローラ74は、差分波形S
(t) が図16に示した状態になる又はその状態に近似す
るように、遅延回路33,34各々の遅延時間Δt1 ,
Δt2 の差Δtを調整する。この調整は、差分波形S
(t) をディスプレイに表示して、オペレータがマニュア
ルで行うようにしてもよい。なおこの遅延時間は設定後
の経時的変動はないとみなすことができれば、設定後
に、電流計71,72、差分プロセッサ73、遅延時間
コントローラ74を取り去ってもよい。
【0047】このような遅延時間の調整により、2つの
グループ各々から磁場を同時に発生することができる。
なお、上述した実施形態は次のように変形することがで
きる。
【0048】上述では、主コイルとこの主コイルと磁気
的結合の最も強いシールドコイルとをペアとして、ペア
を崩さないようにグループに分割すると説明したが、ペ
アに関わりなく複数の主コイルと複数のシールドコイル
とを任意の組み合わせで複数のグループに分割するよう
にしてもよい。また、複数の主コイルだけで1つのグル
ープを構成し、複数のシールドコイルだけで1つのグル
ープを構成するようにしてもよい。この場合、複数の主
コイルと複数のシールドコイルとに供給する電流の大き
さを個別に調整して、遮蔽効果を適正化できるという効
果が得られる。
【0049】また、上述では、1つのコイルセットに含
まれる2つのグループで1つの波形整形器を共有する構
成を説明したが、図17に示すように2つのグループ各
々に1つずつ波形整形器411 ,412 を設けるように
してもよい。さらに、図18に示すように、遅延回路3
5,36と、波形整形器411 ,412 とを入れ替え
て、シーケンサ19からの矩形信号に対して遅延をかけ
た後に、波形整形するようにしてもよい。
【0050】また、同じ軸のコイルセットに対応する複
数の遅延回路の中において、最も磁場の発生タイミング
が遅い少なくとも1つのグループ(このグループからの
磁場の発生タイミングを基準として他のグループに対応
する遅延時間が調整される)に対応する少なくとも1つ
の遅延回路を構成要素から排除することができる。
【0051】また、同じ軸のコイルセットに含まれる複
数のグループから磁場が同時に発生されるという目的を
達成するために、上述したような信号遅延の代わりに、
最も早く磁場が発生するグループの磁場発生タイミング
を基準として、他の遅いグループに対応するアンプへの
制御信号の供給タイミングを早めるようにしてもよい。
【0052】また、上述では、遅延時間調整のために、
グループ各々の電流を計測するようにしたが、磁場中心
での磁場強度の時間変化を計測し、これに基づいて遅延
時間を調整するようにしてもよい。グループ各々からの
磁場が同期して発生するなら、この磁場中心での磁場強
度は、静磁場強度で安定していなければならない。した
がって、この磁場中心での磁場強度が静磁場強度で安定
するように、遅延時間を調整すればよい。
【0053】また、上述では、Y軸コイルセット(X軸
コイルセット)を2つのグループに分割すると説明した
が、図19に示すように、Y軸コイルセットを3つのグ
ループに分割し、3つのグループを3つのアンプ81〜
83で個別に駆動するようにしてもよい。3つのグルー
プに対する4つの主コイルと4つのシールドコイルとの
割振りは、ペアを1単位とすることを最適とするが、こ
れに限定されない。
【0054】また、図20に示すように、Y軸コイルセ
ット(X軸コイルセット)を4つのグループに分割し、
4つのグループを4つのアンプ81〜94で個別に駆動
するようにしてもよい。4つのグループに対する4つの
主コイルと4つのシールドコイルとの割振りは、主コイ
ルとそれからの磁場を外界に対して主に遮蔽するシール
ドコイルとのペアを1つのグループとすることを最適と
するが、これに限定されない。
【0055】さらに、同軸に対応する複数の主コイルと
複数のシールドコイルとを4を越える複数のグループ、
例えば8グループに分割し、個々に駆動するようにして
もよい。この場合、1つのコイルは複数、例えば2つの
コイルセグメントに分離される。第1の方法では、図2
1に示すように、1つのコイルは当該1つのコイルの中
心付近でZ軸方向に関して2つのコイルセグメント13
1,132に分離される。図22に示すように、一方の
コイルセグメント131の一部は折り返され、その上に
他方のコイルセグメント132の一部が重ねられること
により、連結される。このような重ね合わせ連結は、一
方のコイルセグメント131が折り返された部分から発
生する磁場が、他方のコイルセグメント132の重ね合
わされる部分から発生する磁場によってキャンセルさ
れ、2つのコイルセグメント131,132のメイン部
分から発生する磁場の合成磁場の磁場分布が、図4に示
されるような1つのコイルの発生する磁場の磁場分布と
ほぼ等価となる。
【0056】また、1つのコイルを2つのコイルセグメ
ントに分離する第2の方法は、図23に示すように、1
つのコイルを、その中央部分のコイルセグメント131
と、その周囲のコイルセグメント132とに分割する方
法である。また、1つのコイルを2つのコイルセグメン
トに分離する第3の方法は、図24に示すように、2つ
のコイルセグメント131、132を2重螺旋にパター
ンするという方法である。これら図23、図24のコイ
ルセグメントの分離方法は、図21のような連結の工夫
を不要とする。
【0057】図21、図23、図24のいずれかの方法
により、図25に示すように、Y軸コイルセット(X軸
コイルセット)の4つの主コイルは8つのコイルセグメ
ント51-131、52-131、53-131、54-131、51-1
32、52-132、53-132、54-132に分離され、また4
つのシールドコイルは、8つのコイルセグメント55-1
31、56-131、57-131、58-131、55-132、56-1
32、57-132、58-132に分離される。合計16のコイ
ルセグメントに分離されたY軸コイルセットは、主コイ
ルのコイルセグメントと、それからの磁場を外界に対し
て主に遮蔽するシールドコイルのコイルセグメントとを
1つのペアとして1つのグループを構成し、全部で8つ
のグループに分割される。8つのグループを個別に駆動
するように8つのアンプ141〜148が設けられ、8
つのアンプ141〜148に対応して8つの遅延回路1
51〜158が設けられる。
【0058】Z軸コイルセットのコイル各々も、同様に
コイルセグメントに分離されるろとが可能である。図2
6に示すように、1つのソレノイドコイルが略中央で2
つのコイルセグメント161,162に分離される。ま
たは、2つのコイルセグメント161,162を2重螺
旋に形成して、1つのコイルを構成するようにしてよ
い。
【0059】図27に示すように、Z軸コイルセットの
2つの主コイルは4つのコイルセグメント61-161,6
2-161,61-162,62-162に分離され、また2つのシ
ールドコイルは、4つのコイルセグメント63-161,6
4-161,63-162,64-162に分離される。合計8つの
コイルセグメントに分離されたZ軸コイルセットは、主
コイルのコイルセグメントと、それからの磁場を外界に
対して主に遮蔽するシールドコイルのコイルセグメント
とを1つのペアとして1つのグループを構成し、全部で
4つのグループに分割される。4つのグループを個別に
駆動するように4つのアンプ171〜174が設けら
れ、4つのアンプ171〜174に対応して4つの遅延
回路181〜184が設けられる。
【0060】X,Y,Z各軸のコイルセットを分割する
グループ数やその割振りは、上述に限定されず、任意に
変更することができる。また、図28に示すように、例
えば4つのシールドコイル55〜58の電流を、4つの
補助アンプ101〜104により補正して、所望の遮蔽
効果を得るようにしてもよい。勿論、主コイル51〜5
4に補助アンプを設け、所望の遮蔽効果を得るようにし
てもよい。
【0061】以上のように、本実施形態によれば、複数
の主コイルと複数のシールドコイルとは複数のグループ
に分割され、複数のグループを個別に駆動するようにし
たので、1個のアンプから見た負荷インピーダンスは数
分の一に低減する。従って、比較的低出力でコストの安
価なアンプでも、エコープレナー法に適用できるような
例えば30mT/mという高い強度の傾斜磁場を0. 1msec
という非常に短い時間で立ち上げることができる。本発
明は、上述した実施形態に限定されることなく種々変形
して実施可能であるのは勿論である。
【0062】
【発明の効果】磁気共鳴イメージング装置は、静磁場に
置かれた被検体に、傾斜磁場と高周波磁場とを印加する
ことにより、原子核を励起し、磁気共鳴信号を発生させ
る。磁気共鳴信号に基づいて、磁気共鳴画像が再構成さ
れる。傾斜磁場は傾斜磁場コイルにより形成される。高
速な交番磁場を必要とするエコープレナー法等の高速イ
メージング法では、能動的遮蔽型傾斜磁場コイル(Activ
e Shielded Gradient Coil) 、つまり主コイルから発生
した磁場をシールドコイルにより外界に対して磁気的に
遮蔽する傾斜磁場コイルを使用するのが好ましい。主コ
イルとシールドコイルとを1つのアンプで駆動して、比
較的高い強度の傾斜磁場を短時間で立ち上げることは、
非常に困難である。主コイルとシールドコイルとを複数
のグループに分け、グループ各々に対して個別に電流を
供給することにより、比較的高い強度の傾斜磁場を短時
間で立ち上げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による磁気共鳴イメージング装
置の構成図。
【図2】図1のGy コイルセットの構造図。
【図3】図1のGy コイルセットの他の構造図。
【図4】図2、図3の1つのコイルのコイルパターンの
一例を示す図。
【図5】図1のGy コイルセットの2グループへの割当
てと、シーケンサから波形整形器及び遅延回路を経てア
ンプまでの信号変化を示す図。
【図6】図1のGy コイルセットの他のグループ割りを
示す図。
【図7】図1のGy コイルセットのさらに他のグループ
割りを示す図。
【図8】図1のGz コイルセットの主コイルの構造図。
【図9】図1のGz コイルセットのシールドコイルの構
造図。
【図10】図1のGz コイルセットの他の構造図。
【図11】図1のGz コイルセットのグループ割りと、
シーケンサから波形整形器及び遅延回路を経てアンプま
での信号変化を示す図。
【図12】図1のGz コイルセットに対応する2つの遅
延回路各々の遅延時間を調整するためのユニットの構成
図。
【図13】図12のA1(t)を示す図。
【図14】図12のA2(t)を示す図。
【図15】図12のS(t) を示す図。
【図16】遅延時間調整後の理想的なS(t) を示す図。
【図17】図1のGy コイルセットに対応する波形整形
器及び遅延回路の他の構成例を示す図。
【図18】図1のGy コイルセットに対応する波形整形
器及び遅延回路のさらに他の構成例を示す図。
【図19】図1のGy コイルセットを3グループに分割
するグループ割りを示す図。
【図20】図1のGy コイルセットを4グループに分割
するグループ割りを示す図。
【図21】図1のGy コイルセットのコイル各々を2つ
のコイルセグメントに分離したコイルパターンを示す
図。
【図22】図21の実装された2つのコイルセグメント
の側面図。
【図23】1つのコイルを2つのコイルセグメントに分
離した他のコイルパターンを示す図。
【図24】1つのコイルを2つのコイルセグメントに分
離した他のコイルパターンを示す図。
【図25】図1のGy コイルセットのコイル各々を2つ
のコイルセグメントに分離して8グループに分割するグ
ループ割りを示す図。
【図26】図1のGz コイルセットのコイル各々を2つ
のコイルセグメントに分離したコイルパターンを示す
図。
【図27】図1のGz コイルセットのコイル各々を2つ
のコイルセグメントに分離して4グループに分割するグ
ループ割りを示す図。
【図28】図20の4グループの補助アンプを示す図。
【図29】図1は、従来の傾斜磁場コイルユニットの回
路図。
【符号の説明】
11…磁石架台、 12…静磁場コイル、 13…高周波コイル、 14…傾斜磁場コイルユニット、 15…寝台、 16…X軸コイルセット、 17…Y軸コイルセット、 18…Z軸コイルセット、 19…シーケンサ、 20…静磁場アンプ、 21…送信器、 22…受信器、 23…プロセッサ、 24…ディスプレイ、 25…傾斜磁場電源、 26…アンプ、 27…アンプ、 28…アンプ、 29…アンプ、 30…アンプ、 31…アンプ、 32…遅延回路群、 33…遅延回路、 34…遅延回路、 35…遅延回路、 36…遅延回路、 37…遅延回路、 38…遅延回路、 39…波形整形器群、 40…波形整形器、 41…波形整形器、 42…波形整形器、 43…コンソール、 44…システムコントローラ。

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影領域内に静磁場を形成する手段と、 前記撮影領域内に第1軸に関する傾斜磁場を形成する第
    1の傾斜磁場発生手段と、 前記撮影領域内に第2軸に関する傾斜磁場を形成する第
    2の傾斜磁場発生手段と、 前記撮影領域内に第3軸に関する傾斜磁場を形成する第
    3の傾斜磁場発生手段と、 前記撮影領域内に置かれた被検体の原子核を励起するた
    めに、高周波磁場を発生する手段と、 前記励起された原子核からの磁気共鳴信号を検出する手
    段と、 前記検出された磁気共鳴信号に基づいて、磁気共鳴画像
    を再構成する手段とを備え、 前記第1〜第3の傾斜磁場発生手段の少なくとも1つ
    は、対応する軸に関する傾斜磁場を形成するための主コ
    イルと、前記主コイルから発生された磁場を外界に対し
    て磁気的に遮蔽するためのシールドコイルと、前記主コ
    イルと前記シールドコイルとは複数のグループに分けら
    れ、前記グループ各々に対して個別に電流を供給する駆
    動手段とを有することを特徴とする磁気共鳴イメージン
    グ装置。
  2. 【請求項2】 前記グループの数は偶数であることを特
    徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 【請求項3】 前記主コイルと前記シールドコイルとは
    前記グループに等分に分割されることを特徴とする請求
    項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 【請求項4】 前記グループの数は2であることを特徴
    とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 【請求項5】 前記主コイルと前記シールドコイルとは
    前記グループに等分に分割されることを特徴とする請求
    項4記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 【請求項6】 前記シールドコイルは前記主コイルにそ
    れぞれ対応し、前記シールドコイル各々は、対応する主
    コイルからの磁場を外界に対して遮蔽する効果が、対応
    しない主コイルからの磁場を外界に対して遮蔽する効果
    よりも大きく、前記シールドコイル各々は、対応する主
    コイルと同じグループに含まれることを特徴とする請求
    項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 【請求項7】 前記主コイルと前記シールドコイルとは
    別々のグループに含まれることを特徴とする請求項1記
    載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 【請求項8】 前記第1軸は前記静磁場の向きと平行な
    Z軸であり、前記第2軸は前記Z軸に直交するX軸であ
    り、前記第3軸は前記Z軸及び前記X軸に直交するY軸
    であり、前記第2の傾斜磁場発生手段の前記主コイルと
    前記シールドコイルとは第1のグループと第2のグルー
    プとに分割され、前記第1のグループは前記第2のグル
    ープに対してX−Y面を挟んで分離されることを特徴と
    する請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 【請求項9】 前記第1軸は前記静磁場の向きと平行な
    Z軸であり、前記第2軸は前記Z軸に直交するX軸であ
    り、前記第3軸は前記Z軸及び前記X軸に直交するY軸
    であり、前記第3の傾斜磁場発生手段の前記主コイルと
    前記シールドコイルとは第1のグループと第2のグルー
    プとに分割され、前記第1のグループは前記第2のグル
    ープに対してX−Y面を挟んで分離されることを特徴と
    する請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 【請求項10】 前記第1軸は前記静磁場の向きと平行
    なZ軸であり、前記第2軸は前記Z軸に直交するX軸で
    あり、前記第3軸は前記Z軸及び前記X軸に直交するY
    軸であり、前記第1の傾斜磁場発生手段の前記主コイル
    と前記シールドコイルとは第1のグループと第2のグル
    ープとに分割され、前記第1のグループは前記第2のグ
    ループに対してX−Y面を挟んで分離されることを特徴
    とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  11. 【請求項11】 前記第1軸は前記静磁場の向きと平行
    なZ軸であり、前記第2軸は前記Z軸に直交するX軸で
    あり、前記第3軸は前記Z軸及び前記X軸に直交するY
    軸であり、前記第2の傾斜磁場発生手段の前記主コイル
    と前記シールドコイルとは第1のグループと第2のグル
    ープとに分割され、前記第1のグループは前記第2のグ
    ループに対してY−Z面を挟んで分離されることを特徴
    とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  12. 【請求項12】 前記第1軸は前記静磁場の向きと平行
    なZ軸であり、前記第2軸は前記Z軸に直交するX軸で
    あり、前記第3軸は前記Z軸及び前記X軸に直交するY
    軸であり、前記第3の傾斜磁場発生手段の前記主コイル
    と前記シールドコイルとは第1のグループと第2のグル
    ープとに分割される、前記第1のグループは前記第2の
    グループに対してX−Z面を挟んで分離されることを特
    徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  13. 【請求項13】 前記第1軸は前記静磁場の向きと平行
    なZ軸であり、前記第2軸は前記Z軸に直交するX軸で
    あり、前記第3軸は前記Z軸及び前記X軸に直交するY
    軸であり、前記第2の傾斜磁場発生手段の前記主コイル
    と前記シールドコイルとは第1のグループと第2のグル
    ープとに分割され、前記第1のグループは (+X,+Z)の領
    域と (-X,-Z)の領域とに設けられ、前記第2のグループ
    は (-X,+Z)の領域と (+X,-Z)の領域とに設けられること
    を特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装
    置。
  14. 【請求項14】 前記第1軸は前記静磁場の向きと平行
    なZ軸であり、前記第2軸は前記Z軸に直交するX軸で
    あり、前記第3軸は前記Z軸及び前記X軸に直交するY
    軸であり、前記第3の傾斜磁場発生手段の前記主コイル
    と前記シールドコイルとは第1のグループと第2のグル
    ープとに分割され、前記第1のグループは (+Y,+Z)の領
    域と (-Y,-Z)の領域とに設けられ、前記第2のグループ
    は (-Y,+Z)の領域と (+Y,-Z)の領域とに設けられること
    を特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装
    置。
  15. 【請求項15】 前記駆動手段は、前記複数のグループ
    から磁場を同時に発生させるための手段を有することを
    特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  16. 【請求項16】 前記駆動手段は、前記複数のグループ
    から磁場を同時に発生させるために、前記複数のグルー
    プ各々を駆動するための電流の発生タイミングをグルー
    プ間でずらすための手段を有することを特徴とする請求
    項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  17. 【請求項17】 前記駆動手段は、前記複数のグループ
    それぞれに設けられる複数のアンプと、前記複数のアン
    プに個別にトリガ信号を発生するトリガ手段と、前記複
    数のグループから磁場を同時に発生させるために、前記
    トリガ手段と前記複数のアンプの少なくとも1つとの間
    に設けられた少なくとも1つの遅延回路とを有すること
    を特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装
    置。
  18. 【請求項18】 前記主コイルと前記シールドコイルと
    の少なくとも1つのコイルは、第1のコイルセグメント
    と第2のコイルセグメントとに分離され、前記第1のコ
    イルセグメントの一部は折り返され、前記第2のコイル
    セグメントの一部は前記第1のコイルセグメントの折り
    返された部分に重ねられることを特徴とする請求項1記
    載の磁気共鳴イメージング装置。
  19. 【請求項19】 前記主コイルと前記シールドコイルと
    の少なくとも1つのコイルは、第1のコイルセグメント
    と、前記第1のコイルセグメントの周囲に設けられる第
    2のコイルセグメントとに分離されることを特徴とする
    請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  20. 【請求項20】 前記主コイルと前記シールドコイルと
    の少なくとも1つのコイルは、第1のコイルセグメント
    と、前記第1のコイルセグメントと共に2重スパイラル
    コイルを形成する第2のコイルセグメントとに分離され
    ることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージン
    グ装置。
  21. 【請求項21】 前記駆動手段は、遮蔽精度を向上させ
    るために、前記シールドコイル各々に流れる電流を補正
    する補助アンプを有することを特徴とする請求項1記載
    の磁気共鳴イメージング装置。
  22. 【請求項22】 撮影領域内に静磁場を形成する手段
    と、 前記撮影領域内に第1軸に関する傾斜磁場を形成する第
    1の傾斜磁場発生手段と、 前記撮影領域内に第2軸に関する傾斜磁場を形成する第
    2の傾斜磁場発生手段と、 前記撮影領域内に第3軸に関する傾斜磁場を形成する第
    3の傾斜磁場発生手段と、 前記撮影領域内に置かれた被検体の原子核を励起するた
    めに、高周波磁場を発生する手段と、 前記励起された原子核からの磁気共鳴信号を検出する手
    段と、 前記検出された磁気共鳴信号に基づいて、磁気共鳴画像
    を再構成する手段とを備え、 前記第1〜第3の傾斜磁場発生手段の少なくとも1つ
    は、前記傾斜磁場を形成するための主コイルと、前記主
    コイルから発生された磁場を外界に対して磁気的に遮蔽
    するためのシールドコイルと、前記主コイルと前記シー
    ルドコイルとは複数のグループに分けられ、前記グルー
    プ各々は少なくとも1つの主コイルと少なくとも1つの
    シールドコイルとを有し、前記グループ各々に含まれる
    少なくとも1つの主コイルと少なくとも1つのシールド
    コイルとは直列に接続され,前記グループ各々に対して
    個別に電流を供給する駆動手段とを有することを特徴と
    する磁気共鳴イメージング装置。
  23. 【請求項23】 前記グループの数は偶数であることを
    特徴とする請求項22記載の磁気共鳴イメージング装
    置。
  24. 【請求項24】 前記主コイルと前記シールドコイルと
    は前記グループに等分に分割されることを特徴とする請
    求項22記載の磁気共鳴イメージング装置。
  25. 【請求項25】 前記グループの数は2であることを特
    徴とする請求項22記載の磁気共鳴イメージング装置。
  26. 【請求項26】 前記主コイルと前記シールドコイルと
    は前記グループに等分に分割されることを特徴とする請
    求項25記載の磁気共鳴イメージング装置。
  27. 【請求項27】 前記シールドコイルは前記主コイルに
    それぞれ対応し、前記シールドコイル各々は、対応する
    主コイルからの磁場を外界に対して遮蔽する効果が、対
    応しない主コイルからの磁場を外界に対して遮蔽する効
    果よりも大きく、前記シールドコイル各々は、対応する
    主コイルと同じグループに含まれることを特徴とする請
    求項22記載の磁気共鳴イメージング装置。
  28. 【請求項28】 前記第1軸は前記静磁場の向きと平行
    なZ軸であり、前記第2軸は前記Z軸に直交するX軸で
    あり、前記第3軸は前記Z軸及び前記X軸に直交するY
    軸であり、前記第2の傾斜磁場発生手段の前記主コイル
    と前記シールドコイルとは第1のグループと第2のグル
    ープとに分割され、前記第1のグループは前記第2のグ
    ループに対してX−Y面を挟んで分離されることを特徴
    とする請求項22記載の磁気共鳴イメージング装置。
  29. 【請求項29】 前記第1軸は前記静磁場の向きと平行
    なZ軸であり、前記第2軸は前記Z軸に直交するX軸で
    あり、前記第3軸は前記Z軸及び前記X軸に直交するY
    軸であり、前記第3の傾斜磁場発生手段の前記主コイル
    と前記シールドコイルとは第1のグループと第2のグル
    ープとに分割され、前記第1のグループは前記第2のグ
    ループに対してX−Y面を挟んで分離されることを特徴
    とする請求項22記載の磁気共鳴イメージング装置。
  30. 【請求項30】 前記第1軸は前記静磁場の向きと平行
    なZ軸であり、前記第2軸は前記Z軸に直交するX軸で
    あり、前記第3軸は前記Z軸及び前記X軸に直交するY
    軸であり、前記第1の傾斜磁場発生手段の前記主コイル
    と前記シールドコイルとは第1のグループと第2のグル
    ープとに分割され、前記第1のグループは前記第2のグ
    ループに対してX−Y面を挟んで分離されることを特徴
    とする請求項22記載の磁気共鳴イメージング装置。
  31. 【請求項31】 前記第1軸は前記静磁場の向きと平行
    なZ軸であり、前記第2軸は前記Z軸に直交するX軸で
    あり、前記第3軸は前記Z軸及び前記X軸に直交するY
    軸であり、前記第2の傾斜磁場発生手段の前記主コイル
    と前記シールドコイルとは第1のグループと第2のグル
    ープとに分割され、前記第1のグループは前記第2のグ
    ループに対してY−Z面を挟んで分離されることを特徴
    とする請求項22記載の磁気共鳴イメージング装置。
  32. 【請求項32】 前記第1軸は前記静磁場の向きと平行
    なZ軸であり、前記第2軸は前記Z軸に直交するX軸で
    あり、前記第3軸は前記Z軸及び前記X軸に直交するY
    軸であり、前記第3の傾斜磁場発生手段の前記主コイル
    と前記シールドコイルとは第1のグループと第2のグル
    ープとに分割され、前記第1のグループは前記第2のグ
    ループに対してX−Z面を挟んで分離されることを特徴
    とする請求項22記載の磁気共鳴イメージング装置。
  33. 【請求項33】 前記第1軸は前記静磁場の向きと平行
    なZ軸であり、前記第2軸は前記Z軸に直交するX軸で
    あり、前記第3軸は前記Z軸及び前記X軸に直交するY
    軸であり、前記第2の傾斜磁場発生手段の前記主コイル
    と前記シールドコイルとは第1のグループと第2のグル
    ープとに分割され、前記第1のグループは (+X,+Z)の領
    域(region)と (-X,-Z)の領域とに設けられ、前記第2の
    グループは (-X,+Z)の領域と (+X,-Z)の領域とに設けら
    れることを特徴とする請求項22記載の磁気共鳴イメー
    ジング装置。
  34. 【請求項34】 前記第1軸は前記静磁場の向きと平行
    なZ軸であり、前記第2軸は前記Z軸に直交するX軸で
    あり、前記第3軸は前記Z軸及び前記X軸に直交するY
    軸であり、前記第3の傾斜磁場発生手段の前記主コイル
    と前記シールドコイルとは第1のグループと第2のグル
    ープとに分割され、前記第1のグループは (+Y,+Z)の領
    域と (-Y,-Z)の領域とに設けられ、前記第2のグループ
    は (-Y,+Z)の領域と (+Y,-Z)の領域とに設けられること
    を特徴とする請求項22記載の磁気共鳴イメージング装
    置。
  35. 【請求項35】 前記駆動手段は、前記複数のグループ
    から磁場を同時に発生させるための手段を有することを
    特徴とする請求項22記載の磁気共鳴イメージング装
    置。
  36. 【請求項36】 前記駆動手段は、前記複数のグループ
    から磁場を同時に発生させるために、前記複数のグルー
    プ各々を駆動するための電流の発生タイミングをグルー
    プ間でずらすための手段を有することを特徴とする請求
    項22記載の磁気共鳴イメージング装置。
  37. 【請求項37】 前記駆動手段は、前記複数のグループ
    それぞれに設けられる複数のアンプと、前記複数のアン
    プに個別にトリガ信号を発生するトリガ手段と、前記複
    数のグループから磁場を同時に発生させるために、前記
    トリガ手段と前記複数のアンプの少なくとも1つとの間
    に設けられた少なくとも1つの遅延回路とを有すること
    を特徴とする請求項22記載の磁気共鳴イメージング装
    置。
  38. 【請求項38】 前記主コイルと前記シールドコイルと
    の少なくとも1つのコイルは、第1のコイルセグメント
    と第2のコイルセグメントとに分離され、前記第1のコ
    イルセグメントの一部は折り返され、前記第2のコイル
    セグメントの一部は前記第1のコイルセグメントの折り
    返された部分に重ねられることを特徴とする請求項22
    記載の磁気共鳴イメージング装置。
  39. 【請求項39】 前記主コイルと前記シールドコイルと
    の少なくとも1つのコイルは、第1のコイルセグメント
    と、前記第1のコイルセグメントの周囲に設けられる第
    2のコイルセグメントとに分離されることを特徴とする
    請求項22記載の磁気共鳴イメージング装置。
  40. 【請求項40】 前記主コイルと前記シールドコイルと
    の少なくとも1つのコイルは、第1のコイルセグメント
    と、前記第1のコイルセグメントと共に2重スパイラル
    コイルを形成する第2のコイルセグメントとに分離され
    ることを特徴とする請求項22記載の磁気共鳴イメージ
    ング装置。
  41. 【請求項41】 前記駆動手段は、遮蔽精度を向上させ
    るために、前記シールドコイル各々に流れる電流を補正
    する補助アンプを有することを特徴とする請求項22記
    載の磁気共鳴イメージング装置。
  42. 【請求項42】 撮影領域内に静磁場を形成する手段
    と、 前記撮影領域内に第1軸に関する傾斜磁場を形成する第
    1の傾斜磁場発生手段と、 前記撮影領域内に第2軸に関する傾斜磁場を形成する第
    2の傾斜磁場発生手段と、 前記撮影領域内に第3軸に関する傾斜磁場を形成する第
    3の傾斜磁場発生手段と、 前記撮影領域内に置かれた被検体の原子核を励起するた
    めに、高周波磁場を発生する手段と、 前記励起された原子核からの磁気共鳴信号を検出する手
    段と、 前記検出された磁気共鳴信号に基づいて、磁気共鳴画像
    を再構成する手段とを備え、 前記第1〜第3の傾斜磁場発生手段の少なくとも1つ
    は、前記傾斜磁場を形成するための少なくとも1つの主
    コイルと前記主コイルから発生された磁場を外界に対し
    て磁気的に遮蔽するための少なくとも1つのシールドコ
    イルとが直列接続された複数のグループと、前記グルー
    プ各々に対して個別に電流を供給する駆動手段とを有す
    ることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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