JPH0993518A - 透過型スクリ−ン及びこれを用いた背面投写型画像表示装置 - Google Patents

透過型スクリ−ン及びこれを用いた背面投写型画像表示装置

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JPH0993518A
JPH0993518A JP9693096A JP9693096A JPH0993518A JP H0993518 A JPH0993518 A JP H0993518A JP 9693096 A JP9693096 A JP 9693096A JP 9693096 A JP9693096 A JP 9693096A JP H0993518 A JPH0993518 A JP H0993518A
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JP
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transmissive screen
diffusion sheet
light
equation
image
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JP9693096A
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Inventor
Shigeru Inaoka
滋 稲岡
Takahiko Yoshida
隆彦 吉田
Kazunari Nakagawa
一成 中川
Katsunobu Takeda
勝信 竹田
Fumio Otaka
文男 大高
Kunio Ando
久仁夫 安藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 背面投写装置をそのスクリーン面が水平にな
るように机等に組込んで設置し、その周囲を多人数が取
り囲んで、画面を観視する場合にも、即ち背面投写装置
を正面以外の方向から観視する場合でも、充分な明るさ
を確保する。 【解決手段】 映像発生源から入射される映像光を透過
拡散して、映像観視側に出射する透過型スクリーンにお
いて、映像発生源より入射される映像光を全反射により
その光路を変更する円錐形の凹形状を透過型スクリーン
の出射面側に多数有する拡散シートを備えていること。
さらに、拡散シートの内部あるいは拡散シ−トの出射面
に拡散材を形成したり、拡散シ−トの入射面にフレネル
凸レンズを形成することにより光を拡散することとした
もの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透過型スクリーン
と、ブラウン管や液晶表示パネルなどの映像発生源から
の映像をレンズを介して該透過型スクリーン上に投写
し、該透過型スクリーン上の投写映像を観視するように
した背面投写型画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の縦型の背面投写型画像表示装置で
は、図30に示すように、スクリ−ン100が通常の直
視型テレビ受像機と同じように鉛直に置かれ、これを観
視者は、椅子または床に座って、あるいは立ったままの
姿勢で映像を観視する。
【0003】かかる背面投写型画像表示装置の内部は、
図31に示すように、赤,緑,青3個の単色ブラウン管
200a,200b,200cに映し出された映像を、
夫々のブラウン管200a,200b,200cの前方
に置かれた投写レンズ300a,300b,300cで
スクリーン100に拡大投写するように構成されてお
り、スクリーン100上の画像をブラウン管200a,
200b,200cとは反対側から観視する。
【0004】かかる背面投写型画像表示装置に用いられ
るスクリーン100に要求される明るさは、正面から見
た場合の明るさ、水平左右方向から見た場合の明るさ、
垂直上下方向から見た場合の明るさの順に重要である。
これは観視者はスクリーン100の正面から観視する場
合が最も多いため、正面から見た場合に最も明るく見え
る必要があり、また複数の観視者が観視する場合には、
観視者はさまざまな方向からスクリーンを観視するが、
その視点位置の違いは、垂直方向に較べて水平方向の方
が大きいため、水平方向の指向特性が垂直方向の指向特
性よりも重要になるからである。
【0005】これを実現するために、従来の背面投写型
画像表示装置には、図32に示すように、フレネルレン
ズシート101と、縦長レンチキュラーレンズシート1
02を組み合せた透過型スクリーン100が多く用いら
れている。この種のスクリーンは特開昭58−1346
27号公報や特開昭58−59436号公報に詳述され
ているが、このレンチキュラーレンズシート102は、
入射面または出射面、あるいはその両面に円形,楕円ま
たは非球面の断面形状を有する微小レンチキュラーレン
ズを連続的に多数形成し、縦長レンチキュラーレンズを
水平方向に多数連続的に形成したものは水平方向に光を
拡散する効果を有する。この種のスクリーン100で
は、正面から見た場合に、表示画像が最も明るく見え、
水平,垂直両方向とも斜め方向から観視すると、表示画
像が暗くなる。
【0006】また、縦長レンチキュラーレンズの効果に
より、水平方向の視野角は広いが、垂直方向の視野角は
狭いという特性を有している。通常、この種の透過型ス
クリーン100の半値角(ある方向から観視したときの
輝度が正面から観視したときの半分になる角度)は、水
平方向で35゜〜45゜(以下、これを水平半値角αH
という)、垂直方向で5゜〜10゜(以下、これを垂直
半値角αVという)である。
【0007】
【発明が解決しようと課題】前記した従来の透過型スク
リーンの特性は、図30に示すように、通常のテレビジ
ョン受像機やコンピュータの出力表示機器のように、背
面投写型画像表示装置のスクリーン面が垂直に保持さ
れ、そのスクリーン面をほぼ正面から観視する場合には
実用に適した特性であるが、図33に示すように、背面
投写型画像表示装置を、そのスクリーン面が水平になる
ように、机などに組込んで設置する場合には、観視者の
いない上向きの画面の正面には明るい画像となるもの
の、その周囲から画面を観視すると、充分な明るさが得
られないという欠点があった。
【0008】本発明の目的は、かかる問題を解消し、正
面以外の方向から見た場合、充分な明るさで表示画像を
観視することができるようにした透過型スクリーン及び
これを用いた背面投写型画像表示装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、スクリーン面に数多くの細かい凸面を設
ける。
【0010】背面投写型画像表示装置では、ブラウン管
や液晶表示パネルの映出映像をレンズを介してスクリー
ンに投写し、このスクリーンに映像を映し出し、このス
クリーン面に映し出された映像を観視するわけである
が、このとき、本発明のかかる構成によると、スクリー
ン面に細かい多数の凸面が設けられているため、ブラウ
ン管面や液晶表示パネルからの光はスクリーンのこの面
で曲げられ、斜め方向に進む。このため、斜め方向の輝
度が増すことになる。
【0011】また、本発明は、透過型スクリーンの出射
面側に、映像発生源より入射される映像光を全反射によ
りその光路を変更する錐形の凹部を多数設ける。
【0012】かかる構成によると、錐形の凹面で映像光
が全反射されて投写型スクリーンの出射面から斜めに出
射される。これにより、該投写型スクリーンを斜めから
みても、明るい表示画像をみることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
より説明する。図1は本発明による透過型スクリーンの
第1の実施形態を用いた背面投写型画像表示装置を示す
概略構成図であって、1は投写管(ブラウン管)、2は
レンズ、3はこの実施形態の透過型スクリーン、4,
5,6は光路である。
【0014】同図において、投写管1に映出される映像
はレンズ2を介してスクリーン3に投写される。このス
クリーン3に投写された映像を視聴者が観視する。
【0015】このスクリーン3の投写管1側の面(以
下、内面という。また、この反対側の面を外面という)
は平面ではなく、一面に細かな凸状面が形成されてい
る。外面は平面状をなしている。
【0016】このため、投写管1から光路4に沿って進
む光はスクリーン3の内面で曲げられ、光路6に沿って
スクリーン3の外面から斜めに進む。従来の背面投写型
画像表示装置のスクリーンでは、その内面も平面状をな
しており、そのときには、スクリーン3の外面からの光
路5は、破線で示すように、光路4のほぼ延長線とな
る。この実施形態では、光路6がスクリーン3の外面に
対して斜めになるから、この結果、スクリーン3の斜め
方向の輝度が増すことになる。
【0017】図2(a),(b)は夫々図1における透
過型スクリーン3の内面形状の具体例を示す斜視図であ
る。
【0018】図2(a)に示す具体例は、透過型スクリ
ーン3の内面が一面に細かい角錐状(三角錐状や四角錐
状など)の凸部を数多く設けて細かい凹凸状をなすもの
であり、同図(b)に示す具体例は、一面に細かい円錐
形の凸部を数多く設けて細かい凹凸状をなすものであ
る。かかる構成によると、投写管1からの光の光軸がこ
の凸部で曲がり、上記のように、透過型スクリーン3の
斜め方向の輝度が増すことになる。
【0019】なお、この第1の実施形態では、投写手段
としてブラウン管を用いたが、液晶表示パネルを用いる
こともでき、上記と同様の効果が得られる。
【0020】また、上記実施形態は、投写管1とレンズ
2を一対とする1つの投写手段について説明したが、カ
ラー映像の表示では、赤,青,緑の投写手段を用いるこ
とはいうまでもない。
【0021】図3は本発明による透過型スクリーンの第
2の実施形態の一部を拡大して示す断面図であって、7
は拡散シート、7aは入射面、7bは出射面、8は円錐
面の凹部(円錐凹形状)、9,9’は光線、10は光軸
であり、図1に対応する部分には同一符号をつけてい
る。
【0022】同図において、透過型スクリーン3の構成
要素なる拡散シート7は、その入射面7aが平面をなし
ているが、出射面7bに間隔dでもって底面半径がaの
円錐凹形状8が形成されている。かかる円錐凹形状8
は、図4に示すように、拡散シート7の出射面7b全体
に多数形成されているが、図3では、この拡散シート7
は、投写管1の光軸10の付近だけが示されている。ま
た、以下の説明では、この拡散シート7の材質をメタク
リル樹脂とする。従って、その材質の屈折率は汎用のも
のでほぼn=1.49である。
【0023】円錐凹形状7として透過型スクリーン3の
中心に位置にあるものをみると、投写管1とレンズ2と
からなる映像源から入射する光線9,9’はほぼ垂直に
拡散シート7に入射する。従って、拡散シート7の入射
面7a上の1点Pに入射した光線9はそのまま直進し、
円錐凹形状7の円錐面上の1点Qで反射して進行方向を
変え、拡散シート7の出射面7b上の1点Rに到達し、
スネルの法則に従って屈折してZ方向に出射する。
【0024】点Pから入射した光線は点Qで反射し、出
射面7bの1点Rで屈折して出射するが、ここで、点R
が隣りの円錐凹形状8と重なり合わないように、円錐凹
形状8の配置間隔dを設定し、また、点Rで全反射を起
こさないように、円錐凹形状8の形状を決定することに
より、光線9はその光路を変えて拡散シート7からZ方
向に出射するようにする。さらに、点Qでは、入射光が
全反射するように、円錐凹形状8の形状を決定すること
により、損失を最小限に抑えることができる。
【0025】また、点P’から拡散シート1に入射した
光線9’は、円錐凹形状8に到達することなく拡散シー
ト7内を直進し、出射面7b上の点R’からZ’方向に
出射する。投写型スクリーン3を正面から観視すると、
この直進光線9’を見ることになり、正面以外の方向か
ら観視する場合には、屈折光線9を見ることになる。こ
れにより、いずれの場合でも、明るい映像を観視するこ
とができる。
【0026】次に、屈折光線9が上記のように進むため
の条件について説明するが、まず、第1に、点Rが隣り
の円錐凹形状8と重なり合わないための条件を、図3に
基づいて説明する。
【0027】円錐凹形状8の光軸10から点Pまでの距
離をr(P)、点Rまでの距離r(R)とし、点R,H
間の距離をRHとすると、 (数1) r(R)=r(P)+RH ここで、点Hは点Qから拡散シ−ト7の出射面7bに下
ろした垂線の足である。
【0028】円錐凹形状8の円錐面が底面(出射面7
b)となす角度をθとすると、ΔBQRにおいて、 ∠QBR=180°−θ,∠RQB=90°−θ であるから、 ∠BRQ=180°−∠QBR−∠RQB=2θ−90
° である。また、ΔQBHにおいて、円錐凹形状8の円状
の底面の半径をaとすると、点B,H間の距離BHは、 BH=a−r(P)、 である。
【0029】ここで、∠QBH=θであるから、点Q,
H間の距離QHは、 QH=BHtanθ={a−r(P)}tanθ であり、ΔRQHにおいて、点R,H間の距離RHは、 RH=QH/tan(2θ−90°) =−QHtan2θ ={r(P)−a}tanθ・tan2θ となる。
【0030】これを(数1)に代入して、 (数2) r(R)=r(P)+{r(P)−a}ta
nθ・tan2θ 従って、点Rが隣接する円錐凹形状8と重ならないため
には、隣接する円錐凹形状8の間隔をdとして、次の
(数3)の条件が必要である。
【0031】(数3) r(R)<d−a この(数3)の条件は、円錐凹形状8の配置間隔dを大
きくすることにより、満足させることができる。
【0032】第2に、点Rで光線が全反射を起こさない
ための条件について、図3により説明する。
【0033】拡散シート7に垂直入射した光線9が点R
から出射するときの拡散シート7の法線となす角度φ
は、前述のように、∠BRQ=2θ−90°であるか
ら、 (数4) φ=180°−2θ である。
【0034】点Rから出射する光線の出射角ψは、スネ
ルの公式より、次の(数5)で表わされる。 (数5) sinψ=nsinφ 点Rで全反射しないための条件は、0°<ψ<90°で
あるから、上記(数4),(数5)により、 (数6) 0<sin2θ<1/n となる。
【0035】ここで、点Qでの反射光が拡散シ−ト7の
入射面7aに戻らずに出射面7bの方向に進むために
は、45°<θ<90°であるから、この条件の下で、
n=1.49として、上記(数6)を解くと、 (数7) 69゜<θ<90° となる。
【0036】第3に、点Qで光が全反射するための条件
を図3に基づいて説明する。
【0037】映像源からの光が拡散シート7に垂直入射
するとき、点Qに入射する光の入射角はθであるから、
全反射するための条件は、nsinθ>1であるが、上
記(数7)で表わされる69゜<θ<90°の範囲で
は、常にこの条件が満たされるので、点Qで光は全反射
する。
【0038】以上のようにして、上記(数3)(数7)
を満たすようにd,θを設定することにより、点Rが隣
りの円錐凹形状8に重なり合わず、かつ点Rで全反射を
起こさないように円錐凹形状8の形状を決定することは
可能であり、この条件の下で点Qで入射光は全反射する
ので、損失を最小限に抑えることができる。
【0039】次に、出射面7bの点Rで屈折して出射す
る光線9の出射角度ψについて図3により説明する。
【0040】点Rでの屈折光の出射角度ψは、上記(数
4),(数5)により、次の(数8)で与えられる。
【0041】 (数8) ψ=arcsin(n・sin2θ) これを、n=1.49として、円錐凹形状8の円錐面の
傾き角θを横軸に、屈折光の出射角度ψを縦軸に夫々示
すと、図5に示すようになる。
【0042】次に、屈折出射光線9の明るさについて説
明する。拡散シート7を透過する光線は、図3に示す直
進光線9’,屈折光線9とも、拡散シート7の内部での
吸収による損失を無視すれば、入射面7a及び出射面7
bでの反射による損失のみを考慮すればよい。
【0043】図6に示すように、光線がある界面へ入射
するときの入射角をZ1、出射角をZ2、入射面側の屈
折率をn1、出射面側の屈折率をn2とすると、光の振
幅の反射率は、光波の入射面に平行な振幅成分(以下、
p波という)については、
【0044】
【数9】
【0045】入射面に垂直な振幅成分(以下、s波とい
う)については、
【0046】
【数10】
【0047】となる。
【0048】光の明るさを表わす強度は振幅の2乗に比
例するから、界面における強度反射率は、p波,s波に
ついて夫々次の(数11),(数12)で表わされる。
【0049】
【数11】
【0050】
【数12】
【0051】強度透過率は、これら(数11),(数1
2)とエネルギ−保存則から、p,s波について夫々次
の(数13),(数14)で表わされる。
【0052】(数13) Tp=1−Rp (数14) Ts=1−Rs 界面における透過率Tは、p,s波の平均をとって、次
の(数15)で表わされる。
【0053】(数15) T=(Tp+Ts)/2 まず、拡散シート7に垂直に入射する光線9’に上記
(数9)〜(数15)を当てはめる。垂直入射光の場
合、上記(数9),(数10)での第1の等式でZ1=
Z2=0°として、
【0054】
【数16】
【0055】(数11)(数12)は
【0056】
【数17】
【0057】(数13)(数14)は
【0058】
【数18】
【0059】直進光線9’の入射面7aでの透過率T
a’は、n1=1,n2=nであるから、p,s波とも
に、
【0060】
【数19】
【0061】直進光線9’の出射面7bでの透過率T
b’は、n1=n,n2=1であるから、p,s波とも
に、
【0062】
【数20】
【0063】であり、直進光線9’が拡散シート7を透
過するときの透過率T’は、次の(数21)で表わされ
る。
【0064】
【数21】
【0065】次に、屈折光線9が拡散シート7を透過す
るときの透過率Tを計算する。
【0066】屈折光線9の入射面7aでの透過率Ta
は、直進光線9と同様に、n1=1,n2=nより、
p,s波ともに、
【0067】
【数22】
【0068】出射面7bでの屈折光線9の振幅反射率
は、上記(数9),(数10)で、Z1=φ=180°
−2θ,Z2=ψ,n1=n,n2=1として、
【0069】
【数23】
【0070】
【数24】
【0071】である。ここで、ψは上記(数8)で表わ
される。
【0072】出射面7bでのp,s波の透過率Tp,T
sは夫々、上記(数11)〜(数14)を用いて、次の
(数25),(数26)で表わされる。
【0073】
【数25】
【0074】
【数26】
【0075】これら(数25),(数26)より、屈折
光9の拡散シート7の出射面7bでの透過率Tbは次の
(数27)で表わされる。
【0076】(数27) Tb=(Tp+Ts)/2 以上より、屈折光9が拡散シート7を透過するときの透
過率Tは、上記(数22),(数27)を用いて、次の
(数28)で表わされる。
【0077】(数28) T=Ta(Tp+Ts)/2 (数21),(数28)から、屈折光9の直進光9’に
対する明るさの比及び出射光量比Eは次の(数29)で
表わされる。
【0078】 (数29) E=T/T’=(Tp+Ts)/2T’ この(数29)の結果を、n=1.49として、円錐面
の傾き角θを横軸に、出射光量比Eを縦軸にして示す
と、図5に示すようになる。
【0079】図5によると、θは69.5゜〜77゜と
することが望ましい。屈折光9の出射角ψを従来の投写
型スクリ−ンの水平半値角に等しい40゜とすると、こ
のときθ=77゜であり、屈折光9の出射光量比Eは約
98%となり、屈折光9の出射方向からスクリーンを眺
めた場合は、正面から眺めた場合と、ほぼ同等の明るさ
で映像を観視することができる。
【0080】また、屈折光9の出射角ψを従来の透過型
スクリ−ンの水平半値角の2倍の80゜とすると、この
ときθは69.5゜、屈折光9の出射光量比Eは約65
%であり、屈折光9の出射方向からスクリ−ンを観視し
ても、充分に明るい映像を観視できる。
【0081】図7は本発明による投写型スクリーンの第
2の実施形態の一部を拡大して示す断面図であって、1
1は拡散材、12は出射拡散光であり、図3に対応する
部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0082】同図において、先の第1の実施形態では、
拡散シート7に円錐凹形状8を設けることにより、出射
光をZ,Z’の2方向に分割できるが、出射光は充分に
拡散しないため、明るく見える範囲は狭い。
【0083】これに対し、第2の実施形態では、図7に
示すように、拡散シート7中に拡散材11を混入するこ
とにより、出射光12がZ,Z’方向の周囲に±5゜〜
±10゜程度拡散することが可能になり、視野角を拡げ
ることができる。
【0084】図8は本発明による投写型スクリーンの第
3の実施形態の一部を拡大して示す断面図であって、1
3は表面拡散層であり、図3,図7に対応する部分には
同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0085】図8において、この第3の実施形態では、
拡散シート7の出射面7bの円錐凹形状8以外の出射開
口部に表面拡散層13を形成し、これによって出射光1
2の出射方向をZ,Z’方向の周囲に拡散する。表面拡
散層13による拡散では、拡散シート7の出射開口部に
到達した光だけが拡散されるため、拡散シート7の内部
での拡散で生じる迷光が発生せず、コントラストを劣化
させないという利点がある。
【0086】ところで、以上の実施形態の説明では、光
9,9’が拡散シート7に垂直に入射されるものとし
た。しかし、これは透過型スクリーン3の中心部で言え
ることであり、この中心部以外では、図9に示すよう
に、入射光は拡散シート7に垂直な方向から入射せず、
画角δだけ傾いて入射する。この画角δは、スクリーン
コーナ部で、通常、30゜〜40゜である。
【0087】スクリーン周辺部で入射光を全方向とも均
一に反射するためには、図9に示すように、円錐凹形状
8’の軸9’をこの画角δ分傾ける必要がある。このた
め、拡散シート7で場所によって円錐凹形状8の形状を
変えねばならず、拡散シート7の製作にあたって大きな
困難を伴うばかりか、コスト上昇の要因となる。
【0088】図10はかかる問題を解消するようにした
本発明による透過型スクリーンの第4の実施形態の一部
を拡大して示す断面図であって、14はフレネル凸レン
ズであり、前出図面に対応する部分には同一符号をつけ
て重複する説明を省略する。
【0089】同図において、拡散シート7の入射面7a
側にフレネル凸レンズ14が形成されており、これによ
り、円錐凹形状8に入射する光は円錐凹形状8の軸10
に平行になる。ここで、画角δでのフレネル凸レンズ1
4のレンズ面の傾斜角αは次の(数30)で表わされ、 (数30) sin(δ+α)=nsin(α) 画角δ=35゜のときには、α=40.5゜となる。
【0090】図11は本発明による透過型スクリーンの
第5の実施形態の一部を拡大して示す断面図であって、
15はフレネルレンズシート、15はフレネル凸レンズ
であり、前出図面に対応する部分には同一符号をつけて
重複する説明を省略する。
【0091】同図において、この第5の実施形態では、
拡散シート7の入射面7a側に、この拡散シート7に近
接してフレネルレンズシート15を設け、映像発生源側
をフレネルレンズシート15とし、観視側を拡散シート
7として、透過型スクリーン3を2枚構成としたもので
ある。そして、フレネルレンズシート15の出射面側に
フレネル凸レンズ16が形成されており、拡散シート7
は、先の実施形態と同様、出射面7bに円錐凹形状8が
多数設けられている。
【0092】このように、フレネルレンズシート15の
出射面側にフレネル凸レンズ16を形成することによ
り、図11に示すように、映像源からの入射光は平面で
あるフレネルレンズシート15の入射面とフレネル凸レ
ンズ16の面である出射面の2面で屈折され、円錐凹形
状8の軸10に平行になる。この場合、フレネルレンズ
シート15では、出射面側にレンズ面が形成されている
ので、フレネルレンズシート15の周辺部の中心部に対
する出射光量比は、入射面側にフレネル凸レンズ14が
設けられた上記第4の実施形態(図10)に比べて大き
くなり、スクリーン面全面にわたって均一な明るさの映
像を観視することができる。
【0093】図12は本発明による透過型スクリーンの
第6の実施形態の一部を拡大して示す断面図であって、
17は光吸収材であり、前出図面に対応する部分には同
一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0094】同図において、先の実施形態と同様、拡散
光9は円錐凹形状8の間から出射する。円錐凹形状8に
は、映像源からの光は入り込まない。しかし、観視者側
からの外光がこの円錐凹形状8に入り込み、その表面で
反射してコントラストが低下する。
【0095】そこで、この第6の実施形態では、円錐凹
形状8の凹部を黒色インクなどの光吸収材17で塗装
し、外光の反射が低減するようにしている。これによ
り、明るい部屋でも、コントラストの良い映像を得るこ
とができる。この光吸収材17を塗装した部分は光線の
非出射領域であるため、黒色化しても映像の明るさには
影響しない。
【0096】図13は本発明による透過型スクリーンの
第8の実施形態を示す部分拡大斜視図であって、18は
三角錐体状の凹部(三角錐凹形状)であり、前出図面に
対応する部分に同一符号をつけている。
【0097】同図において、拡散シート7の出射面7b
側に設けられる凹部18は正三角錐形状をなしており、
かかる三角錐凹形状18が互いに辺部を接してこの出射
面7b側のほぼ全体にわたって設けられている。
【0098】図14は図13での互いに接した2つの三
角錐凹形状18を示す図であって、同図(a)はその平
面図、同図(b)は同図(a)での分断面X−Xからみ
た断面図であり、18a,18bがこれら隣り合う三角
錐凹形状である。なお、前出図面に対応する部分には同
一符号をつけている。
【0099】同図(a)において、ΔSRQが一方の三
角錐凹形状18aであって、ΔSQPが他方の三角錐凹
形状18bである。これら三角錐凹形状18a,18b
は辺SQが接している。図示しないが、勿論、三角錐凹
形状18aの他の辺SR,RQにも他の三角錐凹形状が
接しており、三角錐凹形状18bの他の辺QP,PSに
も他の三角錐凹形状が接している。また、点Aは三角錐
凹形状18aの頂点であり、点Bは三角錐凹形状18b
の頂点である。点Tは辺SQと分断面X−Xとが交わる
点である。
【0100】図14(b)において、拡散シート7内に
その入射面7aに垂直に入射した映像源からの光9は、
一方の三角錐凹形状18aの面AT(正確には、図14
(a)での三角錐凹形状18aのΔSAQの裏面)で反
射され、他方の三角錐凹形状18bの面BT(正確に
は、図14(a)での三角錐凹形状18bのΔSBQの
裏面)で屈折されて出射面7bから出射される。これを
図14(a)でみると、三角錐凹形状18aのΔSAQ
の面の裏側で反射した光9が、三角錐凹形状18bのΔ
SBQの面で屈折されて出射されるということである。
【0101】この場合の出射光線9aの出射面7bの法
線に対する角度を出射角としてψとすると、この第8の
実施形態は、このように、この出射面7bに対して出射
角ψで、拡散シート7の中心軸10に対して斜めに出射
光線9aが出射されるようにするものである。
【0102】ここで、入射光線9が効率良く出射され、
角度ψの方向で明るい映像をみることができるようにす
るためには、 三角錐凹形状18aの面ATで全反射されること、 その隣の三角錐凹形状18bの面BTで屈折した光が
出射面7bの点T,P間から出射されること(正確に
は、図14(a)でのΔSBP,ΔQBPの面に当らな
いこと) 三角錐凹形状18bの面BTで全反射が生じないこと の条件を満足しなければならない。以下、この点につい
て説明する。
【0103】上記について、いま、拡散シート7の屈
折率をnとすると、三角錐凹形状18a,18b内は中
空であって、空気で満たされているから、それらの中の
屈折率は1であり、従って、正三角錐形状18aの面A
Tでの光線9の入射角をθ1とすると、この面ATで全
反射するためには、スネルの式により、 nsinθ1>1(=sin90゜) を満たさなければならない。従って、入射角θ1は、 (数31) θ1>arcsin(1/n) を満たさなければならない。このように入射角θ1とな
るようにすると、光線9の反射角もθ1 となる。
【0104】ここで、正三角錐形状18aの面ATが軸
10に対してなす角をβとすると、正三角錐形状18
a,18bの面AT,BTのなす角度(即ち、点Tでの
なす角度)は2βであり、面ATでの光線9の入射点を
C,この入射点Cでの反射光の面BTでの入射点をDと
すると、面ATに対する光線9のなす角度がβであるか
ら、 (数32) θ1=90゜−β となる。このことから、面ATで光線9が全反射するた
めには、角度θ1が上記数31を満たすように、角度β
を決めればよい。
【0105】次に、上記条件について説明する。
【0106】いま、光線9の面ATでの入射点Cが三角
錐凹形状18aの頂点Aに近づくと、三角錐凹形状18
bの面BTで屈折された出射光線9aは点Pに近づく。
そこで、上記条件を満足するためには、この入射点C
が頂点Aの場合であっても、出射光線9aが点Pよりも
点T側で出射するようにする必要がある。
【0107】このためには、かかる状態を示す図15に
おいて、点A,D間の出射面7bに平行な方向の距離を
1,点Dと出射光線9aが出射面7bと交わる点との
間のこの出射面7bに平行な方向の距離をL2,点A,
P間の出射面7bに平行な方向の距離をL3とすると、 (数33) L3>L1+L2 でなければならない。
【0108】そこで、ΔTADの∠ADTは、 ∠ADT=180゜−{2β+(90゜−θ1)} =90゜+θ1−2β =180゜−3β である。ここで、点Dを通る面BTの法線と∠ATDの
2等分線(点Tを通る出射面7bの法線)との交点をE
とすると、∠TDE=90゜であるから、 である。
【0109】ここで、スネルの式により、n・sinθ
2=sinθ3であるから、 である。
【0110】いま、点Dから直線TEに下ろした垂線の
足をFとすると、∠EDF=θ3+(90゜−ψ)であ
る。そして、∠TDF=90゜−βであるから、 ∠EDF=90゜−∠TDF=β であり、従って、 (数36) ψ=90゜−β+θ3 である。ここで、 (数37) 0゜<ψ<90゜ である。
【0111】ここで、光を均等に分散するためには、拡
散シート7の出射面7b上の三角錐凹形状18の底面を
正三角形とするのが良いので、ΔSRQとΔSQPを正
三角形とする。
【0112】三角錐凹形状18bにおいて、頂点Bを通
る出射面7bに垂直な直線とこの出射面7bとの交点を
B’とすると、ΔSQPは正三角形であるから、 長さTB’:長さPB’=1:2 である。また、三角錐凹形状18bの深さ(即ち、長さ
BB’)をH0とすると、
【0113】
【数38】
【0114】である。
【0115】ΔTADについて、正弦定理を適用して長
さADを求めると、 長さAD=長さAT・sin(∠ATD)/sin(∠ADT) =長さAT・sin(2β)/sin(180゜−3β) であり、長さAT=H0/cosβであるから、 長さAD=2H0sinβ/sin(3β) であり、従って、
【0116】
【数39】
【0117】である。
【0118】また、点A,Dの出射面7bからの距離の
差をH1,点Dの出射面7bからの距離をH2とすると、 H0=H1+H21=長さAD・sin(90゜−2β) =2H0sinβ・cos(2β)/sin(3β) であるから、 H2=H0−H1 =H0{1−2sinβ・cos(2β)/sin(3β)} である。従って、
【0119】
【数40】
【0120】である。角度ψは上記数36で与えられ、
また、θ3は数35で与えられる。
【0121】また、L3は長さABと長さPB’との和
として与えられるから、 L3=長さAB+長さPB’ =2H0tanβ+H0/tanγ 従って、上記数38から、 (数41) L3=4H0tanβ である。
【0122】以上求めた数39,40,41により、上
記数33を満たすためには、
【0123】
【数42】
【0124】であることが必要となる。
【0125】ここで、数42において、角度ψは数3
6,35により屈折率nと角度βとの関数であり、従っ
て、上記数42は屈折率nと角度βとによって決まる。
【0126】そこで、屈折率nを一定とし、数42の左
辺を角度βの関数f(β)、右辺を角度βの関数g
(β)と表わすことができ、上記数42は (数43) f(β)>g(β) と表わすことができる。
【0127】次に、上記条件についてみると、−1<
n・sinθ2<1を満足する必要があり、従って、 (数44) −arcsin(1/n)<θ2<arcsin(1/n) であるとき、三角錐凹形状18bの面BTで全反射が生
じない。
【0128】以上のことからして、図13,図14に示
すこの第8の実施形態において、入射光線9を効率良く
角度ψの方向に出射させるためには、arcsin(1
/n)=θ0,±arcsin(1/n)=θ0(±)
(符号同順)として、上記の (数31) θ1>θ0 (数37) 0゜<ψ<90゜ (数43) f(β)>g(β) (数44) θ0(−)<θ2<θ0(+) の条件を同時に満足するように、角度βを設定すればよ
い。
【0129】図16は屈折率n=1.4とし、角度βに
対する2β,θ0(+),θ0(−), θ1,θ2,ψ,
f(β)及びg(β)を上記各式によって求めたもので
あり、図17は、図16の結果から、角度2βに対する
角度θ0(+),θ0(−),θ1,θ2,ψを表わしたグ
ラフ図、図18は同じくf(β),g(β)を表わすグ
ラフ図である。ここでは、必要な20゜≦2β≦70゜
の範囲を示している。
【0130】図17からみて、数31,数37,数44
を満足するためには、31.0゜<2βでなければなら
ず、また、図18からみて、数43を満足するために
は、2β<66.7゜でなければならない。従って、N
=1.4のときには、31.0゜<2β<66.7゜と
なるように、正三角錐凹部形状18の角度2βを設定す
る。
【0131】図19は同じく屈折率n=1.5とした場
合であり、図20は、図19の結果から、角度2βに対
する角度θ0(+),θ0(−),θ1,θ2,ψを表わし
たグラフ図、図21は同じくf(β),g(β)を表わ
すグラフ図である。
【0132】図20からみて、数31,数37,数44
を満足するためには、33.6゜<2βでなければなら
ず、また、図21からみて、数43を満足するために
は、2β<66.2゜でなければならない。従って、N
=1.5のときには、33.6゜<2β<66.2゜と
なるように、正三角錐凹部形状18の角度2βを設定す
る。
【0133】ここで、拡散シート7の材質を、上記のよ
うに、汎用のメタクリル樹脂とした場合、拡散シート7
の屈折率nは1.49であってほぼ1.5であるから、
上記角度2βをほぼ33゜<2β<67゜に設定すれば
よい。
【0134】図22は同じく屈折率n=1.6とした場
合であり、図23は、図22の結果から、角度2βに対
する角度θ0(+),θ0(−),θ1,θ2,ψを表わし
たグラフ図、図24は同じくf(β),g(β)を表わ
すグラフ図である。
【0135】図23からみて、数31,数37及び数4
4を満足するためには、 35.7゜<2β でなければならず、また、図24からみて、数43を満
足するためには、 2β<65.7゜ でなければならない。従って、N=1.6のときには、 35.7゜<2β<65.7゜ となるように、三角錐凹形状18の角度2βを設定す
る。
【0136】以上のようにして、この第8の実施形態で
は、拡散シート7に入射した光線9を無駄なく角度ψの
方向に出射することができ、拡散シート7の斜め方向か
らみても、非常に明るい映像を観視することができる。
【0137】なお、この第8の実施形態においても、図
10に示した第4の実施形態のように、拡散シート7の
入射面7aにフレネル凸レンズを設けたり、あるいは、
図11に示した第5の実施形態のように、この入力面7
a側にフレネルレンズシートを設けたりして、拡散シー
ト7の入射面7a全面に、その入射面7aに垂直に映像
源からの光が入射するようにするのが望ましい。
【0138】図25は従来の透過型スクリーンの相対輝
度特性を示す特性図であって、スクリーン出射面に垂直
な方向を視野角=0゜としている。この場合には、視野
角=0゜の方向で出射光量が最も多く、スクリーン出射
面に対して斜めの方向ほど出射光量が少なくなって、表
示映像が暗くなる。
【0139】図26は上記第8の実施形態での相対輝度
特性を示すものであって、ここでは、2β=60゜とし
たものである。この場合には、上記拡散シート7の法線
に対してほぼ±60゜の方向の狭い範囲で出射光量が多
く、この方向だけからみた場合しか明るい映像をみるこ
とができない。
【0140】図27は上記第8の実施形態での相対輝度
特性を示すものであるが、この場合には、図7に示した
第2の実施形態のように、拡散シート7内に拡散材を混
入したり、あるいは、図8に示した第3の実施形態のよ
うに、図15での屈折透過する面BTに拡散層を設けた
りなどして、出射光を拡散させるものであり、また、図
26と同様に、2β=60゜としたものである。
【0141】この場合には、上記拡散シート7の法線に
対してほぼ±60゜の方向を中心に出射光の出射方向に
広がりがあり、これにより、図26の場合に比べ、透過
型スクリーンの斜め方向の広い範囲で明るい映像をみる
ことができる。
【0142】なお、この第8の実施形態では、図14に
おいて、ΔSAR,ΔRAQ,ΔQAS,ΔSQB,Δ
QBP,ΔPBSの6個の面で入射光の反射があるか
ら、拡散シート7の出射面7bからその法線に対して斜
めの6方向を中心に出射光が出射されることになる。
【0143】以上のようにして、この第8の実施形態で
は、拡散シート7の斜め方向から明るい映像をみること
ができ、特に、透過型スクリーンを図33に示したよう
にテーブル上に設けて使用する場合には有用である。
【0144】図28は単板式液晶投写ユニット19を映
像源とした背面投写型画像表示装置に本発明による透過
型スクリ−ン3を用いた実施形態である。20は液晶表
示パネルである。
【0145】図29は3板式液晶投写ユニット21を映
像源とする背面投写型画像表示装置に本発明による透過
型スクリ−ン3を用いた実施形態である。22a,22
b,22cは赤,緑,青の液晶表示パネルである。
【0146】図28,図29に示すいずれのタイプの液
晶投写ユニットを用いた場合でも、本発明による透過型
スクリ−ン3を用いることにより、映像源としてブラウ
ン管を使用した場合と同様に前述の効果を得ることがで
きる。
【0147】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、スクリーンに入射する光の出射方向を変化さ
せて、効率よく拡散することが可能であり、正面以外の
方向から観視した場合の明るさを向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による透過型スクリーンの第1の実施形
態を用いた背面投写型画像表示装置を示す概略構成図で
ある。
【図2】図1における透過型スクリーンの内面形状の具
体例を示す斜視図である。
【図3】本発明による透過型スクリーンの第2の実施形
態の一部を拡大して示す断面図である。
【図4】図3における拡散シートの射出面側全体を示す
斜視図である。
【図5】図3に示した実施形態での出射光の出射角度と
光量を示す特性図である。
【図6】屈折の法則を示す図である。
【図7】本発明による透過型スクリーンの第3の実施形
態の一部を拡大して示す断面図である。
【図8】本発明による透過型スクリーンの第4の実施形
態の一部を拡大して示す断面図である。
【図9】透過型スクリーンの周辺部への入射光を示す断
面図である。
【図10】本発明による透過型スクリーンの第5の実施
形態の一部を拡大して示す断面図である。
【図11】本発明による透過型スクリーンの第6の実施
形態の一部を拡大して示す断面図である。
【図12】本発明による透過型スクリーンの第7の実施
形態の一部を拡大して示す断面図である。
【図13】本発明による透過型スクリーンの第8の実施
形態の一部を拡大して示す斜視図である。
【図14】図13での互いに隣接する2つの三角錐凹形
状を示す図である。
【図15】図13で示した第8の実施形態での入射光の
光路を示す断面図である。
【図16】図13で示した第8の実施形態での拡散シー
トの屈折率が1.4のときの各部分の数値例を示す表で
ある。
【図17】図16に示した表での一部の部分の数値例を
グラフで示した特性図である。
【図18】図16に示した表での他の部分の数値例をグ
ラフで示した特性図である。
【図19】図13で示した第8の実施形態での拡散シー
トの屈折率が1.5のときの各部の数値例を示す表であ
る。
【図20】図19に示した表での一部の部分の数値例を
グラフで示した特性図である。
【図21】図19に示した表での他の部分の数値例をグ
ラフで示した特性図である。
【図22】図13で示した第8の実施形態での拡散シー
トの屈折率が1.6のときの各部の数値例を示す表であ
る。
【図23】図22に示した表での一部の部分の数値例を
グラフで示した特性図である。
【図24】図22に示した表での他の部分の数値例をグ
ラフで示した特性図である。
【図25】従来の投写型スクリーンの視野角に対する相
対輝度特性を示す特性図である。
【図26】図13に示した第8の実施形態での視野角に
対する相対輝度特性の一例を示す特性図である。
【図27】図13に示した第8の実施形態での視野角に
対する相対輝度特性の他の例を示す特性図である。
【図28】本発明による透過型スクリーンと単板式液晶
投写ユニットとを組み合わせた背面投写型画像表示装置
の実施形態を示す概略断面図である。
【図29】本発明による透過型スクリーンと3板式液晶
投写ユニットとを組み合わせた背面投写型画像表示装置
の実施形態を示す概略断面図である。
【図30】縦型背面投写型画像表示装置の一例を示す図
である。
【図31】ブラウン管式背面投写型ディスプレイの構成
を示す断面図である。
【図32】従来の投写型スクリーンの一例を示す斜視図
である。
【図33】横型背面投写型画像表示装置の一例を示す図
である。
【符号の説明】
1 ブラウン管 2 投写レンズ 3 投写型スクリーン 7 拡散シート 7a 入射面 7b 出射面 8 円錐凹形状 9,9’ 光線 10 光軸 11 拡散材 12 出射光 13 表面拡散層 14 フレネル凸レンズ 15 フレネルレンズシート 16 フレネル凸レンズ 17 光吸収材 18,18a,18b 三角錐凹形状 19 単板式液晶投写ユニット 20 液晶表示パネル 21 3板式液晶投写ユニット 22a,22b,22c 液晶表示パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 一成 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像情報メディア事業部 内 (72)発明者 竹田 勝信 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像情報メディア事業部 内 (72)発明者 大高 文男 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像情報メディア事業部 内 (72)発明者 安藤 久仁夫 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像情報メディア事業部 内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像発生源から入射される映像光を透過
    拡散して映像観視側に出射する透過型スクリーンにおい
    て、 表面に錐体状の微小な突起を数多く設けたことを特徴と
    する透過型スクリーン。
  2. 【請求項2】 映像発生源から入射される映像光を透過
    拡散して映像観視側に出射する透過型スクリーンにおい
    て、 出射面側に、該映像発生源より入射される該映像光を全
    反射によりその光路を変更する錐形の凹部を多数設けた
    拡散シートを備えたことを特徴とする透過型スクリー
    ン。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の透過型スクリーンにお
    いて、 前記凹部の形状が三角錐であることを特徴とする透過型
    スクリーン。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の透過型スクリーンにお
    いて、 前記三角錐の底面が正三角形であることを特徴とする透
    過型スクリーン。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の透過型スクリーンにお
    いて、 前記凹部は隣同士で互いに接しており、 隣合う前記凹部間での傾斜角が30゜〜70゜、好まし
    くは、33゜〜67゜であることを特徴とする透過型ス
    クリーン。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5のいずれか1つに記載の透
    過型スクリーンにおいて、 前記拡散シート内に拡散剤を混入したことを特徴とする
    透過型スクリーン。
  7. 【請求項7】 請求項2〜5のいずれか1つに記載の透
    過型スクリーンにおいて、 前記拡散シートの出射面に拡散層を形成したことを特徴
    とする透過型スクリーン。
  8. 【請求項8】 請求項2〜7のいずれか1つに記載の透
    過型スクリーンにおいて、 前記拡散シートの入射面側にフレネル凸レンズが形成さ
    れていることを特徴とする透過型スクリーン。
  9. 【請求項9】 請求項2〜7のいずれか1つに記載の透
    過型スクリーンにおいて、 前記拡散シートの映像発生源側にフレネルレンズシート
    を備え、該フレネルレンズシートは、前記拡散シート側
    の出射面にフレネル凸レンズを有することを特徴とする
    透過型スクリーン。
  10. 【請求項10】 請求項2,6〜9のいずれか1つに記
    載の透過型スクリーンにおいて、 前記拡散シートの前記凹部に光吸収処理を施したことを
    特徴とする透過型スクリーン。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1つに記載
    の透過型スクリーンを備えたことを特徴とする背面投写
    型画像表示装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の背面投写型画像表
    示装置において、 前記映像発生源がブラウン管または液晶ユニットである
    ことを特徴とする背面投写型画像表示装置。
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