JPH0740996Y2 - 透過型スクリーン - Google Patents

透過型スクリーン

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JPH0740996Y2
JPH0740996Y2 JP1989035968U JP3596889U JPH0740996Y2 JP H0740996 Y2 JPH0740996 Y2 JP H0740996Y2 JP 1989035968 U JP1989035968 U JP 1989035968U JP 3596889 U JP3596889 U JP 3596889U JP H0740996 Y2 JPH0740996 Y2 JP H0740996Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は背面投影型の投影装置に使用される透過型スク
リーンに関するものである。
〔従来の技術〕
プロジェクタ等の投影装置として、CRTまたは液晶表示
パネル等の表示体を用いて画像を表示させ、この表示体
の表示画像を透過型スクリーンにその背面側から投影し
て、この投影画像をスクリーン前面側から観察させる背
面投影型の投影装置がある。
第11図は上記背面投影型投影装置を示したもので、ここ
では、3つの表示体を備えてこの各表示体にそれぞれ
赤、緑、青の画像を表示させ、この各表示体が表示する
赤、緑、青の3色の画像をそれぞれ投影レンズにより透
過型スクリーンに投影してフルカラー画像を合成する3
眼式の投影装置を示している。
第11図において、1R,1G,1BはそれぞれCRTまたは液晶表
示パネル(図ではCRT)からなる表示体であり、1Rは赤
色画像表示用、1Gは緑色画像表示用、1Bは青色画像表示
用とされている。これら各表示体1R,1G,1Bは横に並べて
配置されており、この各表示体1R,1G,1Bの前方にはそれ
ぞれ投影レンズ2が設けられている。また、3はアクリ
ル樹脂等の透明樹脂シートからなる透過型スクリーンで
あり、このスクリーン3の背面(光入射面)には、前記
各表示体1R,1G,1Bから投影レンズ2によりスクリーン3
に向けて拡大投影される画像光R,G,Bをスクリーン面に
対してほぼ垂直な光に補正する光補正用フレネルレンズ
(例えばサーキュラ・フレネルレンズ)4が形成されて
いる。
この3眼式の背面投影型投影装置は、各表示体1R,1G,1B
が表示する赤、緑、青の3色の画像をそれぞれ投影レン
ズ2によって透過型スクリーン3に拡大投影するもの
で、各表示体1R,1G,1Bからの画像光R,G,Bを透過型スク
リーン3において互いに重なり合うように投影すれば、
スクリーン前面側から観察されるスクリーン投影画像
が、赤、緑、青の画像光R,G,Bを合成したフルカラー画
像となる。
ところで、上記背面投影型投影装置の透過型スクリーン
3としては、第11図に示したように、スクリーン前面
(光出射面)にその全面にわたって微小幅(幅1mm以
下)のレンチキュラーレンズ5を多数本互いに平行に形
成し、スクリーンを透過してその前面側に出射する画像
光をレンチキュラーレンズ5により広範囲に拡散させて
スクリーン投影画像の視野角を広げるようにしたものが
使用されている。
第7図は前面にレンチキュラーレンズ5を形成した従来
の透過型スクリーンのレンチキュラーレンズ部分を示し
ている。このレンチキュラーレンズ5は、スクリーンの
上下方向に沿わせて縦のストライプ状に形成されてお
り、その頂部は断面台形状の光出射面6とされ、両側面
はスクリーン背面側からの入射光を前記光出射面6に向
けて反射させる全反射面9とされている。そして、前記
断面台形状の光出射面6の頂面部分は凸レンズ部7とさ
れ、その両側の傾斜面部分はそれぞれ前記全反射面9で
反射された光が出射する直線面状の全反射光出射部8と
されており、また前記全反射面9は、スクリーン背面側
から入射してこの全反射面9で反射された光を前記光出
射面6の全反射光出射部8に向けて集光させる曲面(例
えば放物面)とされている。
このレンチキュラーレンズ5は、スクリーン背面の光補
正用フレネルレンズにより補正されてスクリーンに入射
した光を広範囲に拡散させてスクリーン前面側に出射さ
せるもので、スクリーン入射光のうち、レンチキュラー
レンズ5の頂部の光出射面6に直接入射する光はこの光
出射面6の凸レンズ部7および全反射光出射部8で屈折
拡散されてスクリーン前面側に出射し、光出射面6に直
接入射する光より外側の光は、全反射面9により全反射
光出射部8に向けて反射されてこの全反射光出射部8か
らスクリーン前面側に出射する。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、上記従来の透過型スクリーンは、1つの表示体
の表示画像を投影する場合は特に問題はないが、第11図
に示した3眼式背面投影装置のように、複数の表示体が
表示する画像を透過型スクリーンに投影してこの複数の
画像を重ねた合成画像をスクリーン前面側から観察させ
る背面投影装置では、スクリーン投影画像の観察角度に
よって、この投影画像が、上記複数の表示体から投影さ
れた各画像光の明るさが異なる画質の悪い画像として見
えるという問題をもっていた。
これは、透過型スクリーンの前面のレンチキュラーレン
ズが一般にスクリーンの上下方向に沿わせて縦のストラ
イプ状に形成されており、これに対して前記複数の表示
体は一般に横に並べて配置されているために、各表示体
から投影される画像光が、レンチキュラーレンズの長さ
方向に対して直交する方向に並んで互いに異なる角度で
透過型スクリーンに入射するためである。
すなわち、例えば第11図に示した3眼式の背面投影装置
では、赤色画像を表示する表示体1Rからの赤色画像光R
と、緑色画像を表示する表示体1Gからの緑色画像光G
と、青色画像を表示する表示体1Bからの青色画像光Bと
がそれぞれ異なる角度で透過型スクリーン3に入射する
ため、この透過型スクリーン3の背面の光補正用フレネ
ルレンズ4によって入射角を補正された各色の画像光R,
G,Bは、第7図に示すように、光補正用フレネルレンズ
4への入射角の差に応じたずれ角αをもってスクリーン
内に入射する。そして、このように各色の画像光R,G,B
のスクリーン内への入射角が異なると、全反射面9で反
射された画像光R,G,Bが、互いに上記ずれ角αをもって
全反射光出射部8に向かい、直線面となっている全反射
光出射部8から第7図に示すように屈折して出射するた
めに、全反射面9で反射されて全反射光出射部8から出
射する画像光R,G,Bのずれが大きくなり、そのために、
スクリーン投影画像の観察角度によって、赤、緑、青の
画像光R,G,Bの明るさが異なって見えるから、スクリー
ン投影画像が色の違う画像として見える。
これを、異なる入射角でスクリーンに入射する2方向の
光について説明すると、第8図および第9図は上記従来
の透過型スクリーンにおけるレンチキュラーレンズ5の
全反射面9で反射された光の光跡を示したもので、第8
図はスクリーン法線Hに対して0°(スクリーン法線H
と平行)の角度で入射した光の光跡を示し、第9図はス
クリーン法線Hに対して5°の角度で入射した光の光跡
を示しており、全反射面9で反射されて全反射光出射部
8から出射する光の方向は、スクリーンへの入射角によ
って図示のように大きく変わる。したがって、全反射光
出射部8から出射する光の明るさをスクリーンの前面側
から観察すると、0°の入射角でスクリーンに入射した
光と、5°の入射角でスクリーンに入射した光とは、ス
クリーン面に対する観察角度によって明るさが異なって
見える。第10図は、上記2方向の光についてその出射光
の明るさ(光束に比例する)を観察角度を変えて測定し
た結果を示したもので、従来の透過型スクリーンは、全
反射光出射部8からの出射光の明るさの角度特性が図示
のような特性であるため、観察角度によって、スクリー
ン投影画像が、複数の表示体から投影された各画像光の
明るさが異なる画質の悪い画像として見える。
本考案は上記のような実情にかんがみてなされたもので
あって、その目的とするところは、スクリーン前面にこ
のスクリーンの背面側から入射する複数の画像光の並び
方向に対して直交する方向に沿うストライプ状のレンチ
キュラーレンズを形成したものでありながら、前記複数
の表示体からそれぞれ互いに異なる入射角でスクリーン
に入射してレンチキュラーレンズの全反射面で反射され
た各方向の光をほぼ同じ方向に向けて出射させて、どの
ような角度でスクリーン投影画像を観察した場合も、複
数の表示体から投影された各画像光の明るさがほぼ同じ
に見えるようにした、複数の表示体からの投影画像を合
成したスクリーン投影画像を画質のよい画像として観察
させることができる透過型スクリーンを提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は上記目的を達成するために、3種類の表示体が
各々表示する赤、緑、青の3種類の画像を透過型スクリ
ーンに向けてその背面側から投影し、この3種類の画像
を重ねた合成画像を前記透過型スクリーンの前面側から
観察させる背面投影型の投影装置に使用される透過型ス
クリーンにおいて、スクリーン前面に、このスクリーン
の背面側から入射する赤、緑、青の3種類の画像光の並
び方向に対して直交する方向に沿うストライプ状のレン
チキュラーレンズを多数本互いに平行に形成してなり、
かつ前記レンチキュラーレンズは、その頂部を光出射面
とし、両側面をスクリーン背面側からの入射光を前記光
出射面に向けて反射させる全反射面とするとともに、前
記光出射面のうち、前記全反射面で反射された光が出射
する全反射光出射部を、前記3種類の表示体からそれぞ
れ互いに異なる入射角でスクリーンに入射して前記全反
射面で反射された各方向の光が入射する部分をそれぞれ
傾き角の異なる第1、第2および第3の傾斜面とした屈
曲面とし、この全反射光出射部の第1、第2および第3
の傾斜面の傾き角をそれぞれ、この各傾斜面に入射する
前記各方向の光をほぼ同じ方向に向けて屈折させる角度
としたことを特徴とするものである。
〔作用〕
すなわち、本考案の透過型スクリーンは、全反射面で反
射された光が出射する全反射光出射部を上記のような構
成とすることにより、複数の表示体からそれぞれ互いに
異なる入射角でスクリーンに入射して前記全反射面で反
射された各方向の光を、前記全反射光出射部においてほ
ぼ同じ方向に向けて屈折させてスクリーン前面側に出射
させてやるようにしたものであり、このように全反射面
で反射された各方向の光をほぼ同じ方向に向けて屈折さ
せてやれば、どのような角度でスクリーン投影画像を観
察しても、異なる入射角でスクリーンに入射して全反射
面で反射された各方向の光の明るさがほぼ同じに見える
ようになる。したがって、本考案の透過型スクリーンに
よれば、スクリーン前面にこのスクリーンの背面側から
入射する複数の画像光の並び方向に対して直交する方向
に沿うストライプ状のレンチキュラーレンズを形成した
ものでありながら、複数の表示体からそれぞれ互いに異
なる入射角でスクリーンに入射してレンチキュラーレン
ズの全反射面で反射された各方向の画像光が、どのよう
な角度でスクリーン投影画像を観察した場合もほぼ同じ
明るさに見えるから、複数の表示体からの投影画像を合
成したスクリーン投影画像を、画質のよい画像として観
察させることができる。
〔実施例〕
以下、本考案の一実施例を、第11図に示した3眼式の背
面投影型投影装置に用いる透過型スクリーンについて第
1図〜第4図を参照し説明する。
第1図は透過型スクリーンのレンチキュラーレンズ部分
を示したもので、このレンチキュラーレンズ10は、第11
図に示すように横に並べて配置されている各表示体1R,1
G,1Bの並び方向と直交する方向、つまりスクリーンの上
下方向に沿わせて、縦のストライプ状に形成されてい
る。このレンチキュラーレンズ10は、その頂部を断面台
形状の光出射面11とし、両側面をスクリーン背面側から
の入射光を前記光出射面11に向けて反射させる全反射面
14としたもので、前記断面台形状の光出射面11の頂面部
分は凸レンズ部12とされ、その両側の傾斜面部分はそれ
ぞれ前記全反射面14で反射された光が出射する全反射光
出射部13とされており、また前記全反射面14は、スクリ
ーン背面側から入射してこの全反射面14で反射された光
を前記光出射面11の全反射光出射部13に向けて集光させ
る曲面(例えば放物面)とされている。
また、前記光出射面11の全反射光出射部13は、前記各表
示体1R,1G,1Bからそれぞれ互いに異なる入射角でスクリ
ーンに入射して前記全反射面14で反射された各方向の
光、つまり赤、緑、青の画像光R,G,Bが入射する部分を
それぞれ傾き角の異なる傾斜面13a,13b,13cとした屈曲
面とされている。なお、前記赤、緑、青の画像光R,G,B
がそれぞれ第1図に示した角度でスクリーンに入射して
全反射面14で反射される場合、赤色画像光Rは第1の傾
斜面13aに入射し、緑色画像光Gは第2の傾斜面13bに入
射し、青色画像光Bは第3の傾斜面13bに入射して、こ
れら各傾斜面13a,13b,13cからそれぞれ出射する。この
全反射光出射部13の各傾斜面13a,13b,13cはいずれも直
線面とされており、この各傾斜面13a,13b,13cの傾き角
はそれぞれ、この各傾斜面13a,13b,13cに入射する各画
像光R,G,Bをほぼ同じ方向に向けて屈折させる角度とさ
れている。
なお、このスクリーンの背面(光入射面)には、図示し
ないが、前記各表示体1R,1G,1Bから投影レンズにより拡
大投影される画像光R,G,Bをスクリーン面に対してほぼ
垂直な光に補正する光補正用フレネルレンズ(サーキュ
ラ・フレネルレンズ)が形成されている。
このレンチキュラーレンズ10も、スクリーン背面の光補
正用フレネルレンズにより補正されてスクリーンに入射
した光を広範囲に拡散させてスクリーン前面側に出射さ
せるもので、スクリーン入射光のうち、レンチキュラー
レンズ10の頂部の光出射面11に直接入射する光はこの光
出射面11の凸レンズ部12および全反射光出射部13で屈折
拡散されてスクリーン前面側に出射し、光出射面11に直
接入射する光より外側の光は、全反射面14により全反射
光出射部13に向けて反射されてこの全反射光出射部13か
らスクリーン前面側に出射する。
しかして、上記透過型スクリーンにおいては、そのレン
チキュラーレンズ10の全反射光出射部13を、赤、緑、青
の画像光R,G,Bが入射する部分をそれぞれ傾き角の異な
る傾斜面13a,13b,13cとした屈曲面とし、かつこの各傾
斜面13a,13b,13cの傾き角を上記のような角度にしてい
るから、各表示体1R,1G,1Bからそれぞれ互いに異なる入
射角でスクリーンに入射して前記全反射面14で反射され
た各方向の画像光R,G,Bを、前記全反射光出射部13にお
いてほぼ同じ方向に向けて屈折させてスクリーン前面側
に出射させてやることができる。
前記全反射光出射部13の各傾斜面13a,13b,13cの傾き角
について説明すると、第1図において、αはスクリーン
背面の光補正用フレネルレンズにより補正されてスクリ
ーンに入射する各画像光R,G,Bのずれ角、iは全反射面1
4で反射された光の全反射光出射部13への入射角(各傾
斜面13a,13b,13cに対する入射角)、i′は全反射光出
射部13からの出射角(各傾斜面13a,13b,13cに対する出
射角)、γは全反射光出射部13での屈折による光の偏角
であり、i0,i0′γは基準となる中央の緑色画像光G
に対応し、i2,i2′γおよびi3,i3′γは赤色画像光
Rおよび青色画像光Bに対応している。また、β,β
は、基準となる中央の緑色画像光Gが出射する第2の
傾斜面13bの傾きに対する、赤色画像光Rおよび青色画
像光Bが出射する第1および第3の傾斜面13a,13cの傾
きの差を示している。nはスクリーン材料の光屈折率で
ある。
ここで、上記各角度の関係は、 i′=sin-1n・sin i γ=i′−i であり、また、 i1=i0+α−β i2=i0−α+β である。
また、各方向の画像光R,G,Bを、前記全反射光出射部13
においてほぼ同じ方向に向けて屈折させるには、 γ−γ=α γ−γ=α であればよいから、これらの式を満足するようなβ1
2になるように前記全反射光出射部13の各傾斜面13a,13
b,13cの傾き角を選べば、全反射面14で反射された各方
向の画像光R,G,Bを、前記全反射光出射部13においてほ
ぼ同じ方向に向けて屈折させて、これら各画像光R,G,B
をほぼ平行な方向に出射させることができる。
なお、前記全反射光出射部13の赤色画像光Rおよび青色
画像光Bが出射する傾斜面13a,13cの傾きは、基準とな
る中央の緑色画像光Gが出射する傾斜面13bの傾きに対
して40°以上の差がないことが望ましい。
そして、上記透過型スクリーンにおいては、全反射面14
で反射された各方向の画像光R,G,Bを、前記全反射光出
射部13においてほぼ同じ方向に向けて屈折させているか
ら、どのような角度でスクリーン投影画像を観察して
も、異なる入射角でスクリーンに入射して全反射面で反
射された画像光R,G,Bの明るさがほぼ同じに見える。し
たがって、上記透過型スクリーンによれば、スクリーン
前面に、このスクリーンの背面側から入射する各色の画
像光R,G,Bの並び方向(複数の表示体1R,1G,1Bの並び方
向)に対して直交する方向に沿うストライプ状のレンチ
キュラーレンズ10を形成したものでありながら、前記各
表示体1R,1G,1Bからそれぞれ互いに異なる入射角でスク
リーンに入射してレンチキュラーレンズの全反射面で反
射された各方向の画像光R,G,Bが、どのような角度でス
クリーン投影画像を観察した場合もほぼ同じ明るさに見
えるから、前記各表示体1R,1G,1Bからの投影画像を合成
したスクリーン投影画像を、画質のよい画像として観察
させることができる。
第2図および第3図は上記透過型スクリーンにおけるレ
ンチキュラーレンズ10の全反射面14で反射された光の光
跡を示したもので、第2図はスクリーン法線Hに対して
0°(スクリーン法線Hと平行)の角度で入射した光の
光跡を示し、第3図はスクリーン法線Hに対して5°の
角度で入射した光の光跡を示しており、全反射面14で反
射されて全反射光出射部13から出射する光の方向は、ス
クリーンへの入射角が異なっても、図示のようにほほ同
じ方向である。したがって、全反射光出射部13から出射
する光の明るさをスクリーンの前面側から観察すると、
0°の入射角でスクリーンに入射した光も、5°の入射
角でスクリーンに入射した光も、スクリーン面に対する
観察角度に関係なく、ほぼ同じ明るさに見える。
第4図は、上記2方向の光についてその出射光の明るさ
を観察角度を変えて測定した結果を示したもので、上記
透過型スクリーンは、全反射光出射部13からの出射光の
明るさの角度特性が、どのような観察角度で見た場合に
も上記2方向の光の出射光の明るさがほぼ同じになる図
示のような特性となっている。この図からも分るよう
に、上記実施例の透過型スクリーンは、全反射光出射部
13からの出射光の明るさの角度特性が従来のものに比べ
て大幅に改善されている。
なお、上記実施例では、全反射光出射部13の各傾斜面13
a,13b,13cをそれぞれ直線面としているが、この各傾斜
面13a,13b,13cは直線面に限らず、例えば凸レンズ面状
の曲面としてもよい。
また、上記実施例では、レンチキュラーレンズ10の形状
を、断面台形状の光出射面11をもつ形状としているが、
このレンチキュラーレンズ10の形状は上記実施例に限ら
れるものではなく、要は、光出射面のうち、全反射面で
反射された光が出射する全反射光出射部を、複数の表示
体からそれぞれ互いに異なる入射角でスクリーンに入射
して全反射面で反射された各方向の光が入射する部分を
それぞれ傾き角の異なる傾斜面とした屈曲面とし、この
全反射光出射部の各傾斜面の傾き角をそれぞれ、この各
傾斜面に入射する前記各方向の光をほぼ同じ方向に向け
て屈折させる角度としたものであればよい。
第5図は本考案の他の実施例を示したもので、この実施
例は、スクリーン前面に形成するレンチキュラーレンズ
20の形状を、頂部をその中央部が凹入する形状の光出射
面21とし、両側面をスクリーン背面側からの入射光を前
記光出射面21に向けて反射させる全反射面24とするとと
もに、前記光出射面21の両側部と中央の凹入部分とをそ
れぞれ凸レンズ部22a,22bとし、両側の凸レンズ部22aと
中央の凸レンズ部22bとの間の傾斜面部分を前記全反射
面24で反射された光が出射する全反射光出射部23とし
て、この全反射光出射部23を、第11図に示した各表示体
1R,1G,1Bからそれぞれ互いに異なる入射角でスクリーン
に入射して前記全反射面24で反射された各画像光R,G,B
が入射する部分をそれぞれ傾き角の異なる傾斜面23a,23
b,23cとした屈曲面とし、この全反射光出射部23の各傾
斜面23a,23b,23cの傾き角をそれぞれ、この各傾斜面23
a,23b,23cに入射する前記各画像光R,G,Bをほぼ同じ方向
に向けて屈折させる角度としたものである。
この実施例の透過型スクリーンも、全反射光出射部13か
らの出射光の明るさの角度特性が、第6図に示すよう
に、どのような観察角度で見た場合にも上記2方向の光
の出射光の明るさがほぼ同じになる図示のような特性と
なっており、この実施例の透過型スクリーンによって
も、前記各表示体1R,1G,1Bからそれぞれ互いに異なる入
射角でスクリーンに入射してレンチキュラーレンズの全
反射面で反射された各方向の画像光R,G,Bが、どのよう
な角度でスクリーン投影画像を観察した場合もほぼ同じ
明るさに見えるから、前記各表示体1R,1G,1Bからの投影
画像を合成したスクリーン投影画像を、画質のよい画像
として観察させることができる。
なお、上記実施例では、第11図に示した3眼式の背面投
影型投影装置に用いる透過型スクリーンについて説明し
たが、本考案は、3眼式の背面投影型投影装置に限ら
ず、複数(2つ以上)の表示体が表示する画像を透過型
スクリーンに向けてその背面側から投影し、この複数の
画像を重ねた合成画像を前記透過型スクリーンの前面側
から観察させる背面投影型投影装置に使用される透過型
スクリーンに広く適用することができる。
〔考案の効果〕
本考案の透過型スクリーンによれば、どのような角度で
スクリーン投影画像を観察しても、異なる入射角でスク
リーンに入射して全反射面で反射された各方向の光の明
るさがほぼ同じに見えるようになり、したがって、本考
案の透過型スクリーンによれば、スクリーン前面にこの
スクリーンの背面側から入射する複数の表示体の並び方
向に対して直交する方向に沿うストライプ状のレンチキ
ュラーレンズを形成したものでありながら、前記複数の
表示体からそれぞれ互いに異なる入射角でスクリーンに
入射してレンチキュラーレンズの全反射面で反射された
各方向の画像光が、どのような角度でスクリーン投影画
像を観察した場合もほぼ同じ明るさに見えるから、複数
の表示体からの投影画像を合成したスクリーン投影画像
を、画質のよい画像として観察させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本考案の一実施例を示したもので、第
1図は透過型スクリーンのレンチキュラーレンズ部分の
平面図、第2図および第3図は全反射面で反射された光
の光跡図、第4図は全反射光出射部からの出射光の明る
さの角度特性図である。第5図および第6図は本考案の
他の実施例を示す透過型スクリーンのレンチキュラーレ
ンズ部分の平面図および全反射光出射部からの出射光の
明るさの角度特性図である。第7図〜第10図は従来の透
過型スクリーンを示したもので、第7図はレンチキュラ
ーレンズ部分の平面図、第8図および第9図は全反射面
で反射された光の光跡図、第10図は全反射光出射部から
の出射光の明るさの角度特性図である。第11図は3つの
表示体の表示画像を透過型スクリーンに投影する3眼式
の背面投影型投影装置の平面図である。 10,20…レンチキュラーレンズ、11,21…光出射面、12,2
2a,22b…凸レンズ部、13,23…全反射光出射部、13a,13
b,13c,23a,23b,23c…傾斜面、14,24…全反射面、R…赤
色画像光、G…緑色画像光、B…青色画像光。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】3種類の表示体が各々表示する赤、緑、青
    の3種類の画像を透過型スクリーンに向けてその背面側
    から投影し、この3種類の画像を重ねた合成画像を前記
    透過型スクリーンの前面側から観察させる背面投影型の
    投影装置に使用される透過型スクリーンであって、スク
    リーン前面に、このスクリーンの背面側から入射する
    赤、緑、青の3種類の画像光の並び方向に対して直交す
    る方向に沿うストライプ状のレンチキュラーレンズを多
    数本互いに平行に形成してなり、かつ前記レンチキュラ
    ーレンズは、その頂部を光出射面とし、両側面をスクリ
    ーン背面側からの入射光を前記光出射面に向けて反射さ
    せる全反射面とするとともに、前記光出射面のうち、前
    記全反射面で反射された光が出射する全反射光出射部
    を、前記3種類の表示体からそれぞれ互いに異なる入射
    角でスクリーンに入射して前記全反射面で反射された各
    方向の光が入射する部分をそれぞれ傾き角の異なる第
    1、第2および第3の傾斜面とした屈曲面とし、この全
    反射光出射部の第1、第2および第3の傾斜面の傾き角
    をそれぞれ、この各傾斜面に入射する前記各方向の光を
    ほぼ同じ方向に向けて屈折させる角度としたことを特徴
    とする透過型スクリーン。
  2. 【請求項2】スクリーンの背面側からスクリーンに入射
    する各画像光のずれ角をα、 全反射面で反射された光の全反射光出射部への入射角を
    i、 全反射光出射部からの出射角をi′、 全反射光出射部での屈折による光の偏角をγ、 3種類の画像光のうちの中央の画像光が出射する第2の
    傾斜面の傾きに対する他の2種類の画像光が出射する第
    1および第3の傾斜面の傾きの差をβ,β、 スクリーン材料の光屈折率をn、 前記中央の画像光に対応する前記i、i′、γをi0
    i0′、γ、 他の2種類の画像光のうちの一方の画像光に対応する前
    記i、i′、γをi1、i1′、γ、 他の2種類の画像光のうちの他方の画像光に対応する前
    記i、i′、γをi2、i2′、γ、 としたとき、 i′=sin-1n・sin i γ=i′−i i1=i0+α−β i2=i0−α+β γ−γ=α γ−γ=α を満足することを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
    1項記載の透過型スクリーン。
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JPS63165838A (ja) * 1986-12-27 1988-07-09 Dainippon Printing Co Ltd 透過型スクリ−ン

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