JP2734637B2 - 投影型表示装置 - Google Patents

投影型表示装置

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JP2734637B2
JP2734637B2 JP1144066A JP14406689A JP2734637B2 JP 2734637 B2 JP2734637 B2 JP 2734637B2 JP 1144066 A JP1144066 A JP 1144066A JP 14406689 A JP14406689 A JP 14406689A JP 2734637 B2 JP2734637 B2 JP 2734637B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、複数の表示体からの画像光を1つの画像光
に合成して投影面に投影表示する投影型表示装置に関す
るものである。
〔従来の技術〕
液晶表示パネルやブラウン管等の表示体を用いて画像
を表示する表示装置として、上記表示体が表示する画像
を投影レンズにより拡大してスクリーン等の投影面に投
影表示する投影型表示装置がある。
この投影型表示装置には、1つの表示体を備えてこの
表示体からの画像光を投影面に投影表示するものと、複
数の表示体を備えてこの各表示体からの画像光を画像光
合成素子により1つの画像光に合成して投影面に投影表
示するものとがあり、複数の表示体を備えた投影型表示
装置としては、例えば、赤色画像を表示する表示体と緑
色画像を表示する表示体と青色画像を表示する表示体と
を備えてこの各表示体からの赤,緑,青の三色の画像光
を1つのフルカラー画像光に合成して投影表示するもの
や、赤,緑,青のうち1色または2色の画像を表示する
表示体と、他の1色または2色の画像を表示する表示体
との2枚の表示体からの画像光を1つのフルカラー画像
光に合成して投影面に投影表示するもの等がある。
第4図および第5図はそれぞれ複数の表示体からの画
像光を1つの画像光に合成して投影面に投影表示する従
来の投影型表示装置を示したもので、ここでは、表示体
として、赤色画像表示用と緑色画像表示用と青色画像表
示用の3枚の液晶表示パネルを用い、この3枚の液晶表
示パネルからの赤,緑,青の三色の画像光を1つのフル
カラー画像光に合成してスクリーンに投影表示するもの
を示している。
まず、第4図に示した投影型表示装置について説明す
ると、図中1R,1G,1Bは同一構造の3枚の液晶表示パネル
である。これら液晶表示パネル1R,1G,1Bはそれぞれ同期
して表示駆動されるもので、第1の液晶表示パネル1R
赤色画像表示パネルとされ、第2の液晶表示パネル1G
緑色画像表示パネルとされ、第3の液晶表示パネル1B
青色画像表示パネルとされている。2は上記各表示パネ
ル1R,1G,1Bからの赤,緑,青の三色の画像光を1つのフ
ルカラー画像光に合成する画像光合成素子であり、この
画像光合成素子2は、4個の三角柱状プリズム2a,2b,2
c,2dを貼り合わせるとともにその貼り合わせ面にダイク
ロイックコーティングを施した角形ダイクロイックプリ
ズムとされている。そして、上記各表示パネル1R,1G,1B
は、前記画像光合成素子(角形ダイクロイックプリズ
ム)2の3つの入射側境界面にそれぞれ図示のように対
向させるとともに、その各光軸が画像光合成素子2の中
心で交差するようにして配置されており、また前記画像
光合成素子2の出射側境界面側には投影レンズ3が配置
されている。また、4は光源であり、この光源4は、光
源ランプ4aとこの光源ランプ4aからの放射光を平行光線
として反射させるリフレクタ4bとからなっている。この
光源4の前方には、青色成分の波長光を反射させ他の波
長光は透過させる青色光分離用ダイクロイックミラー
(ガラス等の透明板の一面にダイクロイックコーティン
グを施したもの)5Bと、緑色成分の波長光を反射させ他
の波長光は透過させる緑色光分離用ダイクロイックミラ
ー5Gと、赤色成分の波長光を反射させ他の波長光は透過
させる赤色光分離用ダイクロイックミラー5Rとが順に並
べてそれぞれ45゜の傾斜角度で配設されている。これら
ダイクロイックミラー5B,5G,5Rのうち、中央の緑色光分
離用ダイクロイックミラー5Gは、上記各表示パネル1R,1
G,1Bのうちの緑色画像表示パネル1Gに直接対向させて設
けられ、青色光分離用と赤色光分離用のダイクロイック
ミラー5B,5Rはそれぞれ、青色画像表示パネル1Bと赤色
画像表示パネル1Rとにミラー6a,6bを介して対向してい
る。
この投影型表示装置は、光源4からの白色光を各ダイ
クロイックミラー5R,5G,5Bにより赤,緑,青の光R,G,B
に分離し、この赤,緑,青の光R,G,Bをそれぞれ各表示
パネル1R,1G,1Bに入射させてこの各表示パネル1R,1G,1B
にそれぞれ赤,緑,青の画像を表示させるとともに、各
表示パネル1R,1G,1Bを透過した赤,緑,青の三色の画像
光を前記画像光合成素子2に入射させて、この三色の画
像光を画像光合成素子2により1つのフルカラー画像光
ARGBに合成するもので、画像光合成素子2から出射する
フルカラー画像光ARGBは、投影レンズ3により拡大され
てスクリーン7に投影される。なお、各表示パネル1R,1
G,1Bを図示のように配置する場合は、画像光合成素子2
の三角柱状プリズム2aと2dおよび2bと2cとの貼り合わせ
面に、青色成分の波長光を反射させ赤色成分と緑色成分
の波長光は透過させるダイクロイックコーティングを施
し、三角柱状プリズム2aと2bおよび2dと2cとの貼り合わ
せ面に、赤色成分の波長光を反射させ緑色成分と青色成
分の波長光は透過させるダイクロイックコーティングを
施しておけばよく、このようにすれば、緑色画像表示パ
ネル1Gからの緑色画像光は各ダイクロイックコーティン
グ層を透過し、赤色画像表示パネル1Rおよび青色画像表
示パネル1Bからの赤色画像光と青色画像光はそれぞれ各
ダイクロイックコーティング層により画像光合成素子2
の出射側境界面側に反射されるから、赤,緑,青の三色
の画像光を1つのフルカラー画像光に合成して画像光合
成素子2から出射させることができる。
また、第5図に示した投影型表示装置は、各表示パネ
ル1R,1G,1Bからの赤,緑,青の画像光を1つのフルカラ
ー画像光に合成する画像光合成素子を、X形ダイクロイ
ックプリズム8としたもので、その他の構成は第4図に
示した投影型表示装置と同じになっている。上記X形ダ
イクロイックプリズム8は、第6図に示すように、一面
にダイクロイックコーティング層aを形成した透明板
(ダイクロイックミラー)9aの中央部の両面に、一面に
ダイクロイックコーティング層bを形成した2枚の透明
板(ダイクロイックミラー)9b,9bを前記透明板9aに対
して垂直に貼り合わせ接合したものである。
この投影型表示装置は、各表示パネル1R,1G,1Bからの
赤,緑,青の三色の画像光を上記X形ダイクロイックプ
リズム8により1つのフルカラー画像光に合成してスク
リーン7に投影するもので、例えば各表示パネル1R,1G,
1Bを図示のように配置する場合、上記X形ダイクロイッ
クプリズム8の透明板9aのダイクロイックコーティング
層aを青色成分の波長光を反射させ赤色成分と緑色成分
の波長光は透過させるものとし、透明板9b,9bのダイク
ロイックコーティング層bを赤色成分の波長光を反射さ
せ緑色成分と青色成分の波長光は透過させるものとすれ
ば、緑色画像表示パネル1GからX形ダイクロイックプリ
ズム8に入射する緑色画像光AGは第6図に示すように各
ダイクロイックコーティング層a,bを透過し、赤色画像
表示パネル1Rおよび青色画像表示パネル1Bからの赤色画
像光ARと青色画像光ABはそれぞれ上記ダイクロイックコ
ーティング層a,bによりX形ダイクロイックプリズム8
の出射側境界面側に反射されるから、赤,緑,青の三色
の画像光AR,AG,ABを1つのフルカラー画像光ARGBに合成
してスクリーン7に投影することができる。なお、第6
図においてARGB′は、X形ダイクロイックプリズム8に
より合成されたフルカラー画像光ARGBの虚像を示してい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記第4図に示した従来の投影型表示
装置は、各表示パネル1R,1G,1Bからの赤,緑,青の三色
の画像光を1つのフルカラー画像光ARGBに合成する画像
光合成素子2として、4個の三角柱状プリズム2a,2b,2
c,2dを貼り合わせた角形ダイクロイックプリズムを使用
したものであるため、画像光合成素子2が非常に高価で
あり、これが投影型表示装置の価格に大きく影響すると
いう問題をもっていた。
一方、第5図に示した投影型表示装置では、画像光合
成素子として、一面にダイクロイックコーティング層a,
bを形成した透明板(ダイクロイックミラー)9a,9bをX
形に組み合わせたX形ダイクロイックプリズム8を使用
しており、このX形ダイクロイックプリズム8の各透明
板9a,9bは三角柱状プリズムに比べれば格段に安価であ
るから、投影型表示装置の低価格をはかることができ
る。
しかし、従来は上記X形ダイクロイックプリズム8と
して、1枚の透明板9aと2枚の透明板9b,9bとをX形に
組み合わせたものを使用しているために、各表示パネル
1R,1G,1BからX形ダイクロイックプリズム8に入射した
画像光AR,AG,ABのうち、X形ダイクロイックプリズム8
の中心部(透明板9aと透明板9b,9bとの接合部)を通る
光が、第6図に示すように迷光AXとなってX形ダイクロ
イックプリズム8から出射するという問題があり、その
ために画像光合成素子として上記X形ダイクロイックプ
リズム8を使用する第5図に示した従来の投影型表示装
置は、X形ダイクロイックプリズム8において生ずる迷
光AXの影響によってスクリーン投影画像の画質が悪くな
るという欠点をもっていた。
これは、X形ダイクロイックプリズム8の中心部以外
では、透明板9a,9bを通る光がこの透明板9a,9bの出射側
境界面において正規の方向に屈折して出射するのに対し
て、X形ダイクロイックプリズム8の中心部を通る光
は、2枚の透明板9a,9b内をその一方から他方へと進ん
で、他方の透明板により正規の出射方向とは異なる方向
に反射されるためである。そして、この迷光AXには、第
6図に示すようにX形ダイクロイックプリズム8の出射
側境界面側(投影レンズ3側)に出射するものと、X形
ダイクロイックプリズム8の側方に出射するものであ
り、X形ダイクロイックプリズム8の出射側境界面側に
出射する迷光AXは投影レンズ3によりスクリーン7に向
けて投影されるが、この迷光AXは、X形ダイクロイック
プリズム8から正規の方向に出射し投影レンズ3により
投影されてスクリーン7面に結像する光(フルカラー画
像光ARGB)とは出射方向が異なるために、この迷光AX
スクリーン7面に結像せずにピントのぼけた像をつくる
から、この迷光AXの影響によってスクリーン投影画像の
画質が悪くなる。なお、X形ダイクロイックプリズム8
の側方に出射する迷光AXはそのままロス光となる。
本発明は上記のような実情にかんがみてなされたもの
であって、その目的とするところは、画像光合成素子と
して安価なX形ダイクロイックプリズムを使用するもの
でありながら、X形ダイクロイックプリズムにおける迷
光の発生をなくして、スクリーンに画質のよい画像を投
影表示することができる投影型表示装置を提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の投影型表示装置は、複数の表示体からの各色
の画像光を1つの画像光に合成して投影面に投影表示す
る投影型表示装置において、前記各表示体からの画像光
を合成する画像光合成素子として、一面にダイクロイッ
クコーティングを施した4枚の透明板をX状に配置する
とともにこの各透明板の端面をこの各透明板よりも光屈
折率が大きい透明材料からなりかつ各側面の幅を前記各
透明板の厚さと同じ幅にした四角柱状中心部材の各側面
にそれぞれ接合したX形ダイクロイックプリズムを備
え、前記各表示体を前記X形ダイクロイックプリズムの
各入射側境界面にそれぞれ対向させて配置するととも
に、前記X形ダイクロイックプリズムの出射側にこのX
形ダイクロイックプリズムにより合成された画像光を投
影面に投影する投影レンズを設けたものである。
なお、上記X形ダイクロイックプリズムの各透明板の
光屈折率nAと四角柱状中心部材の光屈折率nBとは、 の関係にある。
〔作 用〕
すなわち、本発明の投影型表示装置は、複数の表示体
からの画像光を1つの画像光に合成するX形ダイクロイ
ックプリズムを上記のような構成とすることにより、X
形ダイクロイックプリズムの中心部を通る光の向きを、
各透明板よりも光屈折率が大きい中心部材によって変え
てやるようにしたものであり、上記X形ダイクロイック
プリズムをこのような構成とすれば、直角に対向配置さ
れた2枚の透明板の一方に入射しX形ダイクロイックプ
リズムの中心部を通って他方の透明板内に向かう光も、
X形ダイクロイックプリズムの中心部を通らない光と同
様に出射させてやることができるから、本発明の投影型
表示装置によれば、画像光合成素子として安価なX形ダ
イクロイックプリズムを使用するものでありながら、X
形ダイクロイックプリズムにおける迷光の発生をなくし
て、スクリーンに画質のよい画像を投影表示することが
できる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図〜第3図を参照して
説明する。
第1図は投影型表示装置の全体の構成を示し、第2図
は画像光合成素子であるX形ダイクロイックプリズムを
示している。
この実施例の投影型表示装置は、表示体として赤色画
像表示用と緑色画像表示用と青色画像表示用の3枚の液
晶表示パネル1R,1G,1Bを用い、この3枚の液晶表示パネ
ル1R,1G,1Bからの赤,緑,青の三色の画像光を1つのフ
ルカラー画像光ARGBに合成してスクリーン7に投影表示
するもので、上記3枚の液晶表示パネル1R,1G,1Bからの
赤,緑,青の三色の画像光を1つのフルカラー画像光A
RGBに合成する画像光合成素子は、第2図に示すような
X形ダイクロイックプリズム10とされている。なお、こ
の実施例の投影型表示装置は、画像光合成素子であるX
形ダイクロイックプリズム10を除けば、その他の構成は
第4図および第5図に示した従来の投影型表示装置と同
じであるから、重複する説明は図に同符号を付して省略
する。
上記X形ダイクロイックプリズム10の構成を説明する
と、第2図において、図中11a,11a,11b,11bは一面にダ
イクロイックコーティング層を施した4枚の透明板(ダ
イクロイックミラー)であり、この各透明板11a,11a,11
b,11bは90゜ずつの角度をもってX状に配置されてい
る。この各透明板11a,11a,11b,11bはいずれも、同じ光
屈折率をもつ透明材料(例えばガラス)からなってお
り、その板厚も同一厚さとされている。また、この各透
明板11a,11a,11b,11bのうち、同一平面に並ぶ2枚ずつ
の透明板11a,11aおよび11b,11bは、それぞれ同じダイク
ロイックコーティングを施したものとされており、例え
ば赤色画像表示パネル1Rと緑色画像表示パネル1Gと青色
画像表示パネル1BとをX形ダイクロイックプリズム10に
対して図示のように配置する場合は、上記透明板11a,11
aのダイクロイックコーティング層a,aは青色成分の波長
光を反射させ赤色成分と緑色成分の波長光は透過させる
ものとされ、透明板11b,11bのダイクロイックコーティ
ング層b、bは赤色成分の波長光を反射させ緑色成分と
青色成分の波長光は透過させるものとされている。
また、12は各側面の幅を前記各透明板11a,11a,11b,11
bの厚さと同じ幅にした正四角柱状中心部材であり、上
記X状に配置された各透明板11a,11a,11b,11bの端面
は、上記中心部材12の各側面に貼り合わせ接合されてい
る。
上記中心部材12は前記各透明板11a,11a,11b,11bより
も光屈折率が大きい透明材料(例えばガラス)からなっ
ており、この中心部材12の光屈折率nBと、前記各透明板
11a,11a,11b,11bの光屈折率nAとは、 の関係にある。
また、この中心部材12の各側面のうち、同一平面に並
ぶ透明板11a,11aおよび11b,11bのダイクロイックコーテ
ィング面に連なる2つの面にはそれぞれダイクロイック
コーティングが施されており、この中心部材12の透明板
11a,11aのダイクロイックコーティング面に連なる面の
ダイクロイックコーティング層a′は、上記透明板11a,
11aのダイクロイックコーティング層aと同等の機能を
もつものとされ、透明板11b,11bのダイクロイックコー
ティング面に連なる面のダイクロイックコーティング層
b′は、上記透明板11b,11bのダイクロイックコーティ
ング層bと同等の機能をもつものとされている。なお、
上記ダイクロイックコーティング層a,bおよびa′,b′
は、高屈折率の膜と低屈折率の膜とを交互に蒸着したも
ので、所要の波長領域の光を透過または反射させる機能
をもっている。
この実施例の投影型表示装置は、上記のような構成の
X形ダイクロイックプリズム10を画像光合成素子として
用い、各表示パネル1R,1G,1Bからの赤,緑,青の三色の
画像光AR,AG,ABを前記X形ダイクロイックプリズム10に
入射させて、この三色の画像光AR,AG,ABをX形ダイクロ
イックプリズム10により1つのフルカラー画像光ARGB
合成するようにしたもので、X形ダイクロイックプリズ
ム10から出射するフルカラー画像光ARGBは、このX形ダ
イクロイックプリズム10の出射側に配置した投影レンズ
3により拡大されてスクリーン7に投影される。なお、
第2図においてARGB′は、X形ダイクロイックプリズム
10により合成されたフルカラー画像光ARGBの虚像を示し
ている。
そして、この投影型表示装置においては、各表示パネ
ル1R,1G,1Bからの画像光AR,AG,ABを1つのフルカラー画
像光ARGBに合成するX形ダイクロイックプリズム10を、
一面にダイクロイックコーティングa,bを施した4枚の
透明板11a,11a,11b,11bをX状に配置するとともにこの
各透明板11a,11a,11b,11bの端面をこの各透明板よりも
光屈折率が大きい透明材料からなりかつ各側面の幅を前
記各透明板の厚さと同じ幅にした四角柱状中心部材12の
各側面にそれぞれ接合した構成のものとしているから、
X形ダイクロイックプリズム10における迷光の発生をな
くして、スクリーン7に画質のよい画像を投影表示する
ことができる。
すなわち、この投影型表示装置は、X形ダイクロイッ
クプリズム10を上記のような構成とすることにより、こ
のX形ダイクロイックプリズム10の中心部を通る光の向
きを、各透明板11a,11bよりも光屈折率が大きい中心部
材12によって変えてやるようにしたものであり、上記X
形ダイクロイックプリズム10をこのような構成とすれ
ば、直角に対向配置された2枚の透明板11a,11bの一方
に入射しX形ダイクロイックプリズム10の中心部を通っ
て他方の透明板内に向かう光も、X形ダイクロイックプ
リズム10の中心部を通らない光と同様に出射させてやる
ことができる。
第3図は上記X形ダイクロイックプリズム10の中心部
(中心部材12)を通る光と中心部を通らない光の出射方
向を示したもので、ここでは緑色画像表示パネル1Gから
の緑色画像光AGを示している。
今、上記X形ダイクロイックプリズム10に入射する主
光線(赤色画像光)ARを、透明板11a,11b面に対して45
゜の入射角で入射する平行光とすると、X形ダイクロイ
ックプリズム10の中心部を通らない光(第3図において
下側の光線)は、図示のように入射側の透明板11bに入
射してその出射側境界面(ダイクロイックコーティング
面)から空気中に出射し、次いで出射側の透明板11aに
入射してその出射側境界面(ダイクロイックコーティン
グ面)から入射側透明板11aへの入射角と同じ出射角(4
5゜)で出射する。すなわち、X形ダイクロイックプリ
ズム10の中心部を通らない光の出射方向は、X形ダイク
ロイックプリズム10への入射光に対して、光線と直交す
る方向へのずれがなく、かつ向きも変わらない方向であ
る。また、X形ダイクロイックプリズム10の中心部を通
る光(第3図において上側の光線)は、入射側透明板11
bから中心部材12に入り、この中心部材12から出射側透
明板11aに入ってその出射側境界面(ダイクロイックコ
ーティング面)から出射するが、上記中心部材12の光屈
折率nBは透明板11a、11bの光屈折率nAよりも大きいため
に、入射側透明板11bから中心部材12に入った光がこの
中心部材12によって図示のように屈折され、この中心部
材12から出射側透明板11aを通って出射する。
そして、上記中心部材12を、この中心部材12に入った
光をX形ダイクロイックプリズム10の中心部を通らない
光の出射側透明板11aへの入射角と同じ角度に屈折させ
る光屈折率のものとしておけば、X形ダイクロイックプ
リズム10の中心部を通る光も、X形ダイクロイックプリ
ズム10の中心部を通らない光と同様にX形ダイクロイッ
クプリズム10から出射させてやることができる。すなわ
ち、上記中心部材12は、入射側透明板11bと中心部材12
との境界面での中心部材12側での出射角が45゜になるも
のであればよく、この条件を満足するには、各透明板11
a,11bの光屈折率nAと中心部材12の光屈折率nBとを、次
のように選べばよい。
すなわち、第3図において、透明板11a,11bへの光の
入射角を45゜、透明板11a,11bに入射した光の角度をφ
とすると、 sin45゜=nAsinφ ……(1) nAcosφ=nBsin45゜ ……(2) の両方を満足すれば、入射側透明板11bと中心部材12と
の境界面での中心部材12側での出射角が45゜になる。
そして、上記(1)式と(2)式とをぞれぞれ二乗し
て加算すると、 であるから、上記X形ダイクロイックプリズム10の各透
明板11a,11bの光屈折率nAと中心部材12の光屈折率nB
を上記(3)式の関係にしておけば、X形ダイクロイッ
クプリズム10の中心部を通る光も、X形ダイクロイック
プリズム10の中心部を通らない光と同様に出射させるこ
とができ、したがって、X形ダイクロイックプリズム10
の中心部を通る光が迷光となることはない。これは、赤
色画像表示パネル1Rおよび青色画像表示パネル1Bからの
赤および青色画像光AR,ABについても同様であり、この
赤および青色画像光AR,ABのX形ダイクロイックプリズ
ム10の中心部を通る光も、中心部材12により上記のよう
に屈折されて出射側透明板11aまたは11bに入り、この出
射側透明板のダイクロイックコーティング層aまたはb
で反射されるから、X形ダイクロイックプリズム10の中
心部を通る光も、迷光とせずにX形ダイクロイックプリ
ズム10の中心部を通らない光と同様に出射させることが
できる。
なお、X形ダイクロイックプリズム10から出射する
赤,緑,青の画像光AR,AG,ABによる虚像は、それぞれ各
表示パネル1R,1G,1Bの表示画像を移動しただけでそれぞ
れの倍率は変わらないから、各表示パネル1R,1G,1Bをそ
の各光軸がX形ダイクロイックプリズム10の中心で交差
するように位置合わせして配置しておけば、各表示パネ
ル1R,1G,1Bからの赤,緑,青の画像光AR,AG,ABをX形ダ
イクロイックプリズムにより完全に一致するように重ね
て、色ずれのないフルカラー画像光ARGBを合成すること
ができる。
しかも、従来の投影型表示装置に使用されている第6
図に示したX形ダイクロイックプリズム8では、透明板
9a側のダイクロイックコーティング層aはX形ダイクロ
イックプリズム8の中心部にもあるが、透明板9b側のダ
イクロイックコーティング層bはX形ダイクロイックプ
リズム8の中心部にはないために、この透明板9bのダイ
クロイックコーティング層bで反射される光(第6図で
は赤色画像光AR)のうちのX形ダイクロイックプリズム
8の中心部を通る光はX形ダイクロイックプリズム8の
出射側に反射させてやることはできず、したがってX形
ダイクロイックプリズム8により合成されたフルカラー
画像光ARGBの中心部の色が変わってしまうが、上記実施
例では、X形ダイクロイックプリズム10の中心部材12に
も、ダイクロイックコーティング層a′,b′を形成して
いるから、X形ダイクロイックプリズム10に入射する
赤,緑,青の画像光AR,AG,ABのうちX形ダイクロイック
プリズム10の出射側に反射させる光(上記実施例では赤
と青の画像光AR,AB)を、X形ダイクロイックプリズム1
0の中心部においても反射させることができ、したがっ
て、X形ダイクロイックプリズム10により合成されたフ
ルカラー画像光ARGBを中心部の色特性もよい高品質の画
像光とすることができる。
なお、上記実施例では、X形ダイクロイックプリズム
10の中心部12を正四角柱状のものとしたが、この中心部
材12は長四角柱状のものでもよく、その場合は各透明板
11a,11bの板厚を中心部材12の各側面の幅と同じにすれ
ばよい。また、上記実施例では、各表示パネル1R,1G,1B
をそれぞれX形ダイクロイックプリズム10の各入射側境
界面にそれぞれ直接対向させて配置しているが、この各
表示パネル1R,1G,1Bは、ミラーを介してX形ダイクロイ
ックプリズム10の各入射側境界面に対向させてもよく、
またX形ダイクロイックプリズム10の出射側に設ける投
影レンズ3も、ミラーを介してX形ダイクロイックプリ
ズム10に対向させてもよい。さらに上記実施例では、表
示体を液晶表示パネル1R,1G,1Bとした投影型表示装置に
ついて説明したが、上記表示体はブラウン管等でもよ
い。
また、上記実施例では、3枚の表示パネル1R,1G,1B
らの赤,緑,青の三色の画像光を1つのフルカラー画像
光ARGBに合成してスクリーン7に投影表示する投影型表
示装置について説明したが、本発明は、上記実施例にお
ける各表示パネル1R,1G,1Bをそれぞれ画像の一半分と他
半分を表示する2枚の表示体に分割し、この2枚ずつ計
6つの表示体からの赤,緑,青の画像光を1つのフルカ
ラー画像光に合成してスクリーン7またはその他の投影
面に投影表示するものや、上記実施例における赤色画像
表示パネル1Rと青色画像表示パネル1Bの位置に、赤,
緑,青のうち1色または2色の画像を表示する表示体
と、他の1色または2色の画像を表示する表示体とを配
置して、この2つの表示体からの画像光を1つのフルカ
ラー画像光に合成して投影面に投影表示するもの等、各
種の投影型表示装置に広く適用できることはもちろんで
ある。なお、例えば上記実施例における赤色画像表示パ
ネル1Rの位置に赤色画像を表示する表示体を配置し、青
色画像表示パネル1Bの位置に緑色と青の画像を表示する
表示体を配置して、この2つの表示体からの画像光を1
つのフルカラー画像光に合成する場合は、上記X形ダイ
クロイックプリズム10の透明板11aと中心部材12の一面
のダイクロイックコーティング層a,a′を緑色成分と青
色成分の波長光を反射させ赤色成分の波長光は透過させ
るものとし、透明板11bと中心部材12の他面のダイクロ
イックコーティング層b,b′を赤色成分の波長光を反射
させ緑色成分と青色成分の波長光は透過させるものとす
ればよい。
〔発明の効果〕
本発明の投影型表示装置は、複数の表示体からの各色
の画像光を1つの画像光に合成して投影面に投影表示す
る投影型表示装置において、前記各表示体からの画像光
を合成する画像光合成素子として、一面にダイクロイッ
クコーティングを施した4枚の透明板をX状に配置する
とともにこの各透明板の端面をこの各透明板よりも光屈
折率が大きい透明材料からなりかつ各側面の幅を前記各
透明板の厚さと同じ幅にした四角柱状中心部材の各側面
にそれぞれ接合したX形ダイクロイックプリズムを備
え、前記各表示体を前記X形ダイクロイックプリズムの
各入射側境界面にそれぞれ対向させて配置するととも
に、前記X形ダイクロイックプリズムの出射側にこのX
形ダイクロイックプリズムにより合成された画像光を投
影面に投影する投影レンズを設けたものであるから、画
像光合成素子として安価なX形ダイクロイックプリズム
を使用するものでありながら、X形ダイクロイックプリ
ズムにおける迷光の発生をなくして、スクリーンに画質
のよい画像を投影表示することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明の一実施例を示したもので、第
1図は投影型表示装置の側面図、第2図はX形ダイクロ
イックプリズムの拡大側面図、第3図はX形ダイクロイ
ックプリズムの中心部を通る光と中心部を通らない光の
出射方向を示す図である。第4図および第5図はそれぞ
れ従来の投影型表示装置の側面図、第6図は第5図の投
影型表示装置に使用されているX形ダイクロイックプリ
ズムの拡大側面図である。 1R,1G,1B……表示パネル、3……投影レンズ、4……光
源、5R,5G,5B……ダイクロイックミラー、6a,6b……ミ
ラー、7……スクリーン、10……X形ダイクロイックプ
リズム、11a,11b……透明板、12……中心部材、a,b,
a′、b′……ダイクロイックコーティング層、AR……
赤色画像光、AG……緑色画像光、AB……青色画像光、A
RGB……フルカラー画像光。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の表示体からの各色の画像光を1つの
    画像光に合成して投影面に投影表示する投影型表示装置
    において、前記各表示体からの画像光を合成する画像光
    合成素子として、一面にダイクロイックコーティングを
    施した4枚の透明板をX状に配置するとともにこの各透
    明板の端面をこの各透明板よりも光屈折率が大きい透明
    材料からなりかつ各側面の幅を前記各透明板の厚さと同
    じ幅にした四角柱状中心部材の各側面にそれぞれ接合し
    たX形ダイクロイックプリズムを備え、前記各表示体を
    前記X形ダイクロイックプリズムの各入射側境界面にそ
    れぞれ対向させて配置するとともに、前記X形ダイクロ
    イックプリズムの出射側にこのX形ダイクロイックプリ
    ズムにより合成された画像光に投影面を投影する投影レ
    ンズを設けたことを特徴とする投影型表示装置。
  2. 【請求項2】X形ダイクロイックプリズムの各透明板の
    光屈折率nAと四角柱中心部材の光屈折率nBとは、 の関係にあることを特徴とする請求項1に記載の投影型
    表示装置。
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