JPH0992455A - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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JPH0992455A
JPH0992455A JP24756995A JP24756995A JPH0992455A JP H0992455 A JPH0992455 A JP H0992455A JP 24756995 A JP24756995 A JP 24756995A JP 24756995 A JP24756995 A JP 24756995A JP H0992455 A JPH0992455 A JP H0992455A
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JP
Japan
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heating
electrode
frequency
coil
electrodes
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JP24756995A
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English (en)
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Kazuhiro Nakai
和広 中井
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱室内の配線による電気的結合を排除する
ことにより安全性を向上させ、マイクロ波加熱及び誘電
加熱を併用できる高周波加熱装置を提供することであ
る。 【解決手段】 電子レンジ筺体1の内部には導体で電磁
波を遮断した加熱室2、マイクロ波を発生するマグネト
ロン3、グリル加熱等を実現する赤外線ヒータ4等が組
み込まれており、マグネトロン3から放出されるマイク
ロ波は導波口5を通って加熱室内部に照射される。加熱
室内には、平行に配置した上部平板電極7と下部平板電
極8が配置され、上部平板電極7は昇降可能であり、下
部平板電極8はターンテーブルであり、回転可能であ
る。下部平板電極8の下方にはリング状の第3の平板電
極9が加熱室底部に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肉・魚等の冷凍食
品を誘電加熱によって解凍する高周波加熱装置に関し、
特に高周波加熱装置を搭載した誘電加熱併用電子レンジ
等の複合調理器に有用である。
【0002】
【従来の技術】一般家庭の代表的な調理器である電子レ
ンジの利用形態として、次の様なものが一般的である。 1.レトルト食品、残り物等の暖め直し。 2.レンジ専用食品の加熱調理 3.お酒、ミルク等の暖め。 4.冷凍食品の解凍。 更に、オーブン機能付きの電子レンジでは上記の形態に
加えて、グリル調理、オーブン調理が可能となる。
【0003】従来から電子レンジの利便性を追求する機
能として、上記の各利用形態が他の手法よりも高速であ
る点が強調されて来た。例えば、上記の「4.冷凍食品
の解凍」に関しても、自然解凍、流水解凍、冷蔵庫によ
るチルド解凍、真空解凍等多々ある解凍手法の中で、電
子レンジによる解凍が最も高速である。しかしながら、
電子レンジの加熱原理による制約から、電子レンジで加
熱できる冷凍食品の大きさや、品質はかなり制限されて
いるのが現状である。
【0004】つまり、一般家庭用の電子レンジに採用さ
れているマイクロ波の周波数は2.45GHzであるの
で、およそ12cmの波長を有し、単純に見積もっても6
cm毎に加熱むらが発生する。また、電波の特性上、尖状
な誘電体が存在すると、そこに電波が集中し、その部分
だけが急速に解凍されてしまうという欠点を有してい
る。
【0005】このような欠点を克服する手段として、よ
り波長の長い高周波を利用した誘電加熱あるいは高周波
加熱を複合して用いることが提案されている(特開昭5
7−103291)。誘電加熱を解凍に利用する概念
は、例えば特公昭50−33138の「冷凍食品の解凍
方法」において、電気解凍と言う名称で紹介されている
ように、古くから知られており、既に公知となってい
る。
【0006】通常、誘電加熱の基本的配置は図9のブロ
ック図にあるように、被加熱物30の誘電率に応じて周
波数インピーダンスを整合させる必要性から、コイル2
7と可変コンデンサ26から成る整合回路が付属してい
る。また、浮遊容量の影響を極力小さくするために上記
した整合回路がどちらかの電極の近辺に置かれ、さら
に、被加熱物と電極の間隙を出来る限り小さくする事が
望ましい事から、一方の電極は可動である場合が多い。
図9のブロック図は、移動可能な上部電極28上に整合
回路を接続搭載し、電極の移動とともに整合回路も移動
する構成をとった例を示したものである。上部電極28
に平行に下部電極29を配置し、整合回路と下部電極2
9に高周波電力を供給する高周波電源25を接続してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】誘電加熱に供する電極
は一般に数Aの大電流が流れるため、このような機器の
取り扱いの心得の無い利用者を対象にした一般家庭用電
子レンジでは、その電気的接合部に細心の注意を払う必
要がある。特に、図9のような構成では電極とリード線
との接合部が微小な抵抗でも発熱してしまう危険性があ
り、商品設計が非常に難しい。
【0008】また、マイクロ波との併用を考慮した場
合、誘電加熱用の電極が加熱室内に露出することは、電
極とリード線の接合部に尖状部分ができやすくなる。そ
のため、その部分にマイクロ波が集中して放電発生の原
因となる。更に、電子レンジは通常、加熱むらを防止す
る意味でターンテーブルが設置されている事が多く誘電
加熱併用型電子レンジでは電極の構造が非常に難しいも
のになる。こうして、上述の理由により、誘電加熱を一
般家庭用の電子レンジに併用することに踏み切れないで
いるのが現状である。
【0009】本発明の目的は、このような現状に鑑み、
加熱室内の配線による電気的結合を排除することにより
安全性を向上させ、マイクロ波加熱及び誘電加熱を併用
できる高周波加熱装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、本体内に設け
られた加熱室と、該加熱室内部に平行に配置された上部
及び下部の加熱用電極と、該加熱用電極の間に置かれた
被加熱物である誘電体を誘電加熱するための高周波電力
を供給する高周波発生手段と、前記加熱用電極と前記高
周波発生手段との間に直列に配置したコイルと可変コン
デンサにより被加熱物の誘電率に応じて周波数インピー
ダンスを整合する整合回路とを有する高周波加熱装置を
前提とする。
【0011】請求項1の発明は、前記加熱用電極の少な
くとも一方と相対して配置した結合用電極を備え、該結
合用電極は、前記高周波発生手段に接続し、相対する前
記加熱用電極と静電容量結合することを特徴とする高周
波加熱装置である。
【0012】請求項2の発明は、請求項1記載の高周波
加熱装置であって、前記結合用電極は、相対する前記加
熱用電極と前記加熱室との間に設けられ、前記加熱用電
極と前記結合用電極の少なくとも一方を移動して静電容
量を可変とし、前記整合回路の可変コンデンサとするこ
とを特徴とする。
【0013】請求項3の発明は、請求項2記載の高周波
加熱装置であって、前記結合用電極あるいは前記加熱用
電極を昇降可能とすることを特徴とする。
【0014】請求項4の発明は、請求項2記載の高周波
加熱装置であって、前記結合用電極及び前記加熱用電極
は、その形状を扇状とし、少なくとも一方が回転可能で
あり、両電極の相対する面積を変化させることを特徴と
する。
【0015】請求項5の発明は、請求項1記載の高周波
加熱装置であって、前記加熱用電極の少なくとも一方
は、昇降可能であって、且つ昇降方向にほぼ平行に面を
向ける追加電極が接続され、前記結合用電極は、昇降可
能な前記加熱用電極と一定の距離を保持して、昇降方向
に平行に、且つ昇降可能な前記加熱用電極の少なくとも
移動距離分の長さを有することを特徴とする。
【0016】請求項6の発明は、請求項1記載の高周波
加熱装置であって、前記加熱用電極の少なくとも一方
は、昇降可能であって、且つ昇降方向にほぼ平行に面を
向ける追加電極が接続され、前記結合用電極は、昇降可
能な前記加熱用電極に対して、接触せずに距離が昇降に
伴い変化するように、昇降方向に対する平行位置からず
らして、且つ昇降可能な前記加熱用電極の少なくとも移
動距離分の長さを有し、前記結合用電極と相対する前記
加熱用電極とを前記整合回路の可変コンデンサとして、
静電容量が可変することをすることを特徴とする。
【0017】請求項7の発明は、前記整合回路のコイル
の一端を前記加熱用電極のいずれか一方に接続し、他端
を装置内に固定し、コイルを接続した前記加熱用電極は
昇降可能であって、該加熱用電極の位置の移動に伴いコ
イルの巻き径と長さが変動し、インダクタンスが可変す
ることを特徴とする高周波加熱装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を、図面
を参照しながら説明する。 (第1実施形態)図1は、本発明に係る高周波加熱装置
の第1実施形態を示す構成図である。本実施形態はマイ
クロ波加熱機能を有する電子レンジに、本発明である高
周波加熱装置を組み込んだ例である。電子レンジ筺体1
の内部には導体で電磁波を遮断した加熱室2、マイクロ
波を発生するマグネトロン3、グリル加熱等を実現する
赤外線ヒータ4等が組み込まれており、マグネトロン3
から放出されるマイクロ波は導波口5を通って加熱室内
部に照射される。加熱室内には、平行に配置した加熱用
の上部平板電極7と下部平板電極8が配置される。上部
平板電極7は昇降可能であり、下部平板電極8は回転可
能でターンテーブルを兼ねる(図1では矢印b方向に回
転可能)。下部平板電極8の下方にはリング状の第3の
平板電極9が加熱室底部に配置されている。この第3の
平板電極9は下部平板電極8と静電容量結合を行う結合
用電極である。赤外線ヒータ4をマイクロ波から保護す
るため加熱室天井6にはパンチング加工が施されてお
り、誘電加熱用の上部平板電極7も同様にパンチング加
工が施されている。これにより上部平板電極7が最上部
に移動し、加熱室天井6と重なっても、赤外線ヒータ4
から照射される赤外線はパンチング穴を通して被加熱食
品に照射される。
【0019】マグネトロン3、赤外線ヒータ4、上部平
板電極7には電源増幅回路部13から電力が供給され、
制御回路部14および電源部15のそれぞれの回路によ
り最適な電源供給を受けるものとする。第3の平板電極
9は、電源部15と接続している。
【0020】図2に、図1における加熱室の下部の拡大
図を示す。加熱室2の下部にはターンテーブル兼用の下
部平板電極8がターンテーブルモータ11の回転軸12
に取り外し可能に設置されている。下部平板電極8は円
盤状であり、該下部平板電極8と平行にリング状の第3
の平板電極9が設置されている。第3の平板電極9は、
絶縁体10により加熱室2と絶縁隔離されている。
【0021】図3に、図1における加熱室の上部の拡大
図を示す。上部平板電極7は可撓性耐熱材料16により
釣り下げされており、該可撓性耐熱材料はラッチ機能付
きドラム18で巻きとられる。プーリ17は上部平板電
極7を垂直に移動させる。上部平板電極7は下降方向へ
は人力により下げられ、上昇方向へはドラムの巻き取り
用モータ19の働きにより上昇する。巻き取りモータ1
9は制御回路部14の司令を受けて、誘電加熱用の発振
に最適な位置に上部平板電極7を移動させる役割を持
つ。上部平板電極7には、整合回路に必用なコイル20
の一端が固定されており、コイル20の他端が加熱室2
の天井部分に絶縁して固定されている。ここで、コイル
20は、耐熱被覆を施し、螺旋状に加工したリード線で
もよい。
【0022】次に、下部平板電極8に食品を載置したと
きの電子レンジの動作について説明する。上部平板電極
7が人力により食品に接触するまで押し下げられた時、
コイル20の全長は最も長くなり、インダクタンスはそ
の食品の場合の最小値となる。その後、誘電加熱のスタ
ート時、制御回路14の指示により、巻き取りモータ1
9がわずかに16を巻き取り、食品との間に空隙を作
る。その後、制御回路14は発振の同調状態を見なが
ら、下部平板電極8の回転軸12を矢印c方向へ微小な
変化を指示し、同調をモニターしながら最適な下部平板
電極8の位置を決定する。下部平板電極8と第3の平板
電極9の間の空隙距離は下部平板電極8の回転軸12の
上下動により変化するため、これが整合回路の可変コン
デンサの役目をしているのが解る。
【0023】すなわち、図2のターンテーブルと兼用の
下部平板電極8および第3の平板電極9の組み合わせで
コンデンサーの役割を代用し、ターンテーブルモータ1
1の回転軸を矢印Cの如く上下運動可能にする。そし
て、下部平板電極8および第3の平板電極9の隙間高さ
を調整できるようにし、可変コンデンサとして機能する
ようにしている。下部平板電極8は、ターンテーブルと
して回転し、下部平板電極8の回転中心と第3の平板電
極9の中心が一致している。下部平板電極8は、円盤状
であり、第3の平板電極9はリング状であるので、回転
によって静電容量は変動することがない。
【0024】リング状の第3の平板電極9の内径をDi
n、外径をDout、隙間高さをtとすると、この部分
の静電容量は、 C=επ(D2 out−D2 in)/4t … (1) で表される。従って、この時の静電容量Cは、下部平板
電極8および第3の平板電極9の隙間高さtに逆比例
し、図4のような特性曲線を描く。
【0025】ここで各項目は次のような値を代入して試
算した。 ・ ε=8.854e−12 ・ Din=10cm ・ Dout=15cm 静電容量の絶対値および変動幅は直径の値を調整するこ
とで、かなりの広い範囲で変更可能である。
【0026】また、整合用コイル20は、上部平板電極
7の移動に伴ってピッチおよび巻き径が変化するよう
に、コイル20の一方を加熱室2の天板に固定し、他方
を上部平板電極7に固定している。このようにすること
で上部平板電極7が図3の矢印aの方向へ移動すると、
そのピッチと巻き径が変化する。
【0027】通常のマイクロ波加熱を行うときは上部平
板電極7は最上位置にあり、加熱室2の天板と重なる。
この時コイルのピッチは最少、巻き径は最大となる。誘
電加熱を行うときは、上部平板電極7が食品の大きさに
従って、最適な位置まで使用者により下げられている。
そのため、食品が小さければ小さいほど、上部平板電極
7は下位に下がり、コイル20のピッチは大きく、巻き
径は小さくなる。
【0028】一般にコイルの巻き径とインダクタンスの
関係は次のような式で表される。 L=kμ0μsSN2/l …(2) ここで、Lはコイルのインダクタンス、μ0は自由空間
の透磁率、μsはコイル内部の比透磁率、lはコイルの
全長、Sはコイルの断面積、Nはコイルの巻き数を示し
ている。kは長岡係数と呼ばれ、コイルの半径と長さに
より決まる係数である。今、初期の平均巻き径を20m
m、巻き数を20、初期全長を10mmとし、μ=4πe
−7とおいてピッチ変動に伴う単位巻き線の長さあたり
のLの変化を試算すると図5のような特性曲線が得られ
る。
【0029】従って、被加熱物の大きさが小さくなれ
ば、正確には高さが低くなれば、インダクタンスは小さ
くなり、被加熱物の容積が小さくなると一般的には静電
容量も小さくなるが、これに同調してコイルのインダク
タンスも小さくする事ができ、回路の整合が行いやすく
なる。
【0030】以上のように、食品の形状に合わせて、ま
ず人力で上部平板電極7を移動して、コイル20は上部
平板電極の位置に従ってその全長を変化させており、食
品の高さが低ければインピーダンスも低く、食品の高さ
が高ければインピーダンスは高くなり、高周波発振の整
合を行いやすくしている。さらに、その後ターンテーブ
ルの回転軸12を矢印Cの方向へ移動させ下部平板電極
8と第3の電極9の隙間高さを変化させコンデンサーの
容量を変えて高周波の整合を行っている。
【0031】(第2実施形態)図6は、本発明に係る高
周波加熱装置の第2実施形態を示す構成図である。第2
実施形態は、基本的構成は、第1実施形態とほぼ同じで
あるので、対応する部分には同一符号を付し、説明は省
略する。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、整
合用コイル20を加熱室の外に置いた点と、上部平板電
極7の昇降機構をラックアンドピニオン機構(ラック2
1、ピニオン22)により行い、さらに第4の電極23
および第5の電極24を設置した点である。
【0032】上部平板電極7に関しても、上記した手法
を応用する事で、リード線を加熱室内から排除する事が
可能である。図6にその実施例が示されている。図6で
は、上部平板電極7はラックアンドピニオン機構21,
22により昇降可能となっているが、上部平板電極と直
角に第4の電極23を設置し、加熱室2の背面に第5の
電極24を設置する事で、上部平板電極7と電源増幅回
路13の間に静電容量型の結合を実現している。第5の
電極24は上部平板電極7の昇降に伴って移動する第4
の電極23に平行に且つ軌跡方向に延長して配置されて
いるので、第4の電極23がどの位置に来ても、一定の
静電容量を保つようになっている。
【0033】下部平板電極8の付近の構造は、第1実施
形態と同じであるが、図7に示すように、第3の平板電
極32を下部平板電極8の下に設置し、この第3の電極
32を例えば圧電アクチュエータ31で上下動させても
良い。第3の平板電極32は、単純な平板状のリングで
はなく、多少の折り曲げが施されている。また、図示し
てはいないが、下部平板電極板8および第3の平板電極
9の形状を扇状にし、下部平板電極8を回転させて、第
3の平板電極9とオーバーラップする面積を変えてもよ
い。いずれにしても、静電容量を変えることが可能であ
る。
【0034】第2実施形態の上部平板電極7付近の加熱
室内構造を、図8に示す。(A)は、正面図であり、
(B)は側面図である。上部平板電極7はラック21に
固定されており、ラック21はピニオン22を抱き込ん
でいる。ピニオンは、加熱室背面に設けられたボックス
36の内部に軸受け34,35により回転可能に系止さ
れ、ピニオンモータ35により回転する。ラック21は
ボックス36の首の部分で回転を抑制されているため、
ピニオン22が回転すると図の矢印方向(上下方向)に
移動する。
【0035】この時、上部平板電極7も第4の平板電極
23もラック21の移動に伴って上下に移動する。第5
の平板電極24は第4の平板電極23の移動方向に延長
して平行に設置されているため、第4の平板電極23が
移動しても、第5の平板電極24との対抗する面積は一
定であるので、第4の平板電極23がどの位置に来ても
両者で構成されるコンデンサの容量は一定となる。これ
により、上部平板電極7に関してもリード線の配線接続
を廃止することが可能となる。
【0036】また、第5の電極24は第4の電極23の
移動方向に対して、意図的に傾斜を持たせたり、対抗す
る面積を変えても良く、被加熱物の形状に応じて加熱用
電極を昇降することにより、静電容量を制御でき、被加
熱物の誘電率に応じた周波数インピーダンスを整合する
ことができる。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、平行配置され
た加熱用電極の少なくとも一方の電気的結合を、結合用
電極との静電容量結合をもってなすことにより、加熱室
内から複雑なリード線の配線接続を排除することが可能
となり、製品の安全性を向上させることができる。特
に、マイクロ波加熱との併用タイプの電子レンジでは、
リード線の接合部がないので、マイクロ波による放電
や、大電流による発熱もなく、製品の安全性を向上させ
ることができる。
【0038】請求項2、3及び4の発明によれば、前記
結合用電極は、相対する前記加熱用電極と前記加熱室と
の間に設けられ、前記加熱用電極と前記結合用電極の少
なくとも一方を移動して静電容量を可変とするので、前
記整合回路の可変コンデンサを兼ねることができ、従来
のようにサイズの大きい可変コンデンサを使用しなくて
済み、組み立て性が向上するとともに、コストダウンも
図れる。
【0039】請求項5の発明によれば、昇降可能な加熱
用電極に追加電極を設置し、結合用電極を昇降方向に平
行に配置するので、加熱用電極を昇降しても、追加電極
と結合用電極では常に一定の静電容量が得られる。こう
して、追加電極と結合用電極を静電容量結合することが
できるから、加熱室内から複雑なリード線の配線接続を
排除することが可能となり、製品の安全性を向上させる
ことができる。
【0040】さらに請求項6の発明によれば、上記結合
用電極を昇降方向に対する平行位置からずらすことによ
り、加熱用電極を昇降すると追加電極と結合用電極との
距離が変わり、静電容量が可変する。したがって、被加
熱物の形状に応じて加熱用電極を昇降することにより、
静電容量を制御でき、被加熱物の誘電率に応じた周波数
インピーダンスを整合することができる。
【0041】請求項7の発明によれば、コイルの一端を
昇降可能な加熱用電極に接続し、他端を固定して、加熱
用電極の昇降に応じて、コイルの巻径と長さが変化す
る。従って、被加熱物形状に即したコイルのインダクタ
ンスを得ることができ、周波数インピーダンスの整合を
行いやすくする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高周波加熱装置の第1実施形態を
示す構成図である。
【図2】第1実施形態の加熱室下部を示す拡大図であ
る。
【図3】第1実施形態の加熱室上部を示す拡大図であ
る。
【図4】下部平板電極と第3の平板電極間の距離と静電
容量の関係を示す特性図である。
【図5】コイルの変形に伴うインダクタンスの変化を示
す特性図である。
【図6】本発明に係る高周波加熱装置の第2実施形態を
示す構成図である。
【図7】第2実施形態の加熱室下部を示す拡大図であ
る。
【図8】第2実施形態の加熱室上部を示す拡大図であ
る。
【図9】従来の高周波加熱装置を示す基本構成図であ
る。
【符号の説明】
2 加熱室 3 マグネトロン 7 上部平板電極 8 下部平板電極 9 第3の平板電極 13 電源増幅回路部 14 制御回路部 15 電源回路部 20 コイル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体内に設けられた加熱室と、該加熱室
    内部に平行に配置された上部及び下部の加熱用電極と、
    該加熱用電極の間に置かれた被加熱物である誘電体を誘
    電加熱するための高周波電力を供給する高周波発生手段
    と、前記加熱用電極と前記高周波発生手段との間に直列
    に配置したコイルと可変コンデンサにより被加熱物の誘
    電率に応じて周波数インピーダンスを整合する整合回路
    とを有する高周波加熱装置において、 前記加熱用電極の少なくとも一方と相対して配置した結
    合用電極を備え、 該結合用電極は、前記高周波発生手段に接続し、相対す
    る前記加熱用電極と静電容量結合することを特徴とする
    高周波加熱装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高周波加熱装置におい
    て、 前記結合用電極は、相対する前記加熱用電極と前記加熱
    室との間に設けられ、前記加熱用電極と前記結合用電極
    の少なくとも一方を移動して静電容量を可変とし、前記
    整合回路の可変コンデンサとすることを特徴とする高周
    波加熱装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の高周波加熱装置におい
    て、 前記結合用電極と前記加熱用電極の少なくとも一方を昇
    降可能とすることを特徴とする高周波加熱装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の高周波加熱装置におい
    て、 前記結合用電極及び前記加熱用電極は、その形状を扇状
    とし、少なくとも一方が回転可能であり、両電極の相対
    する面積を変化させることを特徴とする高周波加熱装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の高周波加熱装置におい
    て、 前記加熱用電極の少なくとも一方は、昇降可能であっ
    て、且つ昇降方向にほぼ平行に面を向ける追加電極が接
    続され、 前記結合用電極は、昇降可能な前記加熱用電極と一定の
    距離を保持して、昇降方向に平行に、且つ昇降可能な前
    記加熱用電極の少なくとも移動距離分の長さを有するこ
    とを特徴とする高周波加熱装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の高周波加熱装置におい
    て、 前記加熱用電極の少なくとも一方は、昇降可能であっ
    て、且つ昇降方向にほぼ平行に面を向ける追加電極が接
    続され、 前記結合用電極は、昇降可能な前記加熱用電極に対し
    て、接触せずに距離が昇降に伴い変化するように、昇降
    方向に対する平行位置からずらして、且つ昇降可能な前
    記加熱用電極の少なくとも移動距離分の長さを有し、 前記結合用電極と相対する前記加熱用電極とを前記整合
    回路の可変コンデンサとして、静電容量が可変すること
    をすることを特徴とする高周波加熱装置。
  7. 【請求項7】 本体内に設けられた加熱室と、該加熱室
    内部に平行に配置された上部及び下部の加熱用電極と、
    該加熱用電極の間に置かれた被加熱物である誘電体を誘
    電加熱するための高周波電力を供給する高周波発生手段
    と、前記加熱用電極と前記高周波発生手段の間に直列に
    配置したコイルと可変コンデンサにより被加熱物の誘電
    率に応じて周波数インピーダンスを整合する整合回路と
    を有する高周波加熱装置において、 前記整合回路のコイルの一端を前記加熱用電極のいずれ
    か一方に接続し、他端を装置内に固定し、コイルを接続
    した前記加熱用電極は昇降可能であって、該加熱用電極
    の位置の移動に伴いコイルの巻き径と長さが変動し、イ
    ンダクタンスが可変することを特徴とする高周波加熱装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003031350A (ja) * 2001-07-12 2003-01-31 Mayekawa Mfg Co Ltd 電場利用の解凍装置とその解凍方法
WO2023214660A1 (ko) * 2022-05-04 2023-11-09 삼성전자 주식회사 유전 가열을 수행하는 전자 장치 및 그 동작 방법

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