JPH0992108A - 静電容量型近接センサ - Google Patents

静電容量型近接センサ

Info

Publication number
JPH0992108A
JPH0992108A JP18022596A JP18022596A JPH0992108A JP H0992108 A JPH0992108 A JP H0992108A JP 18022596 A JP18022596 A JP 18022596A JP 18022596 A JP18022596 A JP 18022596A JP H0992108 A JPH0992108 A JP H0992108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
main electrode
resin
electrode
proximity sensor
dimensional
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP18022596A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3684687B2 (ja
Inventor
Takashi Otsuka
隆史 大塚
Hiroyuki Nakano
弘幸 中野
Takuji Matsuyama
卓司 松山
Toshiki Kitani
敏樹 木谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP18022596A priority Critical patent/JP3684687B2/ja
Publication of JPH0992108A publication Critical patent/JPH0992108A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3684687B2 publication Critical patent/JP3684687B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Switches That Are Operated By Magnetic Or Electric Fields (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 主電極の静電容量の変化により検知物体を検
出するセンサにおいて、立体基板を用いることにより、
組み立て工数の削減と検出感度の均一化とを図ること。 【解決手段】 第1の立体基板21を用いて主電極21
aと係合部21bとを一体成形する。又第2の立体基板
を用いて補助電極22bと回路実装部22aとを一体成
形する。このとき各電極と各回路部の導体パターンを同
時形成するため、下地となるめっき不可能な第1の樹脂
に、めっき可能な第2の樹脂を2色成形して導体部を作
る。次に立体基板21、22を嵌合することにより、各
電極と回路部の接続が完了する。更にケース20とクラ
ンプ部23を取り付けると、センサが容易に組み上が
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は立体構造を有する基
板を用いた静電容量型近接センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電容量型近接センサとは、検知物体の
近接状態をセンサヘッドの静電容量変化により検出する
ものである。従来の静電容量型近接センサの構造例を図
15に示す。本図に示すように静電容量型近接センサ全
体は筒状のケース1で覆われ、その先端部に主電極2と
補助電極3が内設されている。主電極2は円形の導体を
片面に有する基板であり、カップ状の補助電極3により
囲まれている。補助電極3は例えば黄銅をプレス加工し
たもので、その内部は電極のキャビティ4aを構成して
いる。
【0003】キャビィティ4aには制御回路5の一部で
ある発振回路5aが内蔵されている。図16は発振回路
5aの構成を示す回路図である。本図に示すように主電
極2が初段のトランジスタQ1のベースに接続され、補
助電極3は後段のトランジスタQ2のエミッタに接続さ
れ、発振の帰還回路が構成されている。この発振回路5
aは円形のプリント基板6aに形成され、その入力部が
ジャンパー線を介して主電極2に結合されている。
【0004】ケース1の内部後方には制御回路5とプリ
ント基板6とが、充填樹脂8と接続部材10とにより保
持されている。プリント基板6は導体により回路パター
ンが形成された矩形の基板であり、その後端部にリード
線7が半田付けされている。接続部材10はプリント基
板6の前端部を保持すると共に、発振回路5aの信号端
子、電源端子、GND端子と、制御回路5の各端子とを
電気的に接続する機能を有している。充填樹脂8はケー
ス1とクランプ部9で遮蔽された制御回路5とプリント
基板6とを密閉して耐水性を確保すると共に、環境湿度
の変化による特性変化を防止するための樹脂である。
【0005】図17は発振回路5aを含む制御回路5の
構成を示すブロック図である。検波回路11は発振回路
5aの発振出力を検波する回路である。処理回路12は
検波回路11の検波出力を弁別し、近接状態の信号を生
成する回路である。出力回路13は処理回路12の信号
により、オン又はオフ等の制御信号を出力する回路であ
る。さらに定電圧回路14は外部から電源が供給される
と、安定化電圧を各部の回路に与える回路である。
【0006】次に静電容量変化による物体の検出原理に
ついて図18を用いて簡単に説明する。静電容量型近接
センサは、図18の(a)、(b)に示すように検知物
体Pと主電極2との静電容量C0 の変化を検出するもの
である。補助電極3がGND側にあるとすると、主電極
2と補助電極3との間にリファレンス容量CR が存在す
る。こうすると主電極2と検知物体Pとの静電容量変化
を安定に検出できる。電磁誘導式の近接センサと異な
り、図18(b)に示すように検知物体P2が接地導体
のみならず、図18(a)に示すように検知物体P1が
非接地の誘電体であっても検出できる。
【0007】図18(c)に示す平行な導体平面の間に
おいて、各導体平面の静電気量をQ、面積をs、電荷密
度をqs 、 平面間隔をd、その電位差をV、電界強度を
E、検知物体Pの比誘電率をεr とすると、次の(1)
〜(4)式が成り立つ。 qs =Q/s ・・・(1) E=qs /ε0 =Q/ε0 s・・・(2) V=Ed=(Q/ε0 s)d・・・(3) C=Q/V=ε0 εr s/d・・・(4)
【0008】従って検知物体Pの存在によって静電容量
Cが変化し、発振回路5aの発振周波数が変化する。こ
のとき図17の検波回路11が発振周波数を弁別するこ
とにより、検知物体の有無を検知することができる。又
図15に示すように、補助電極3が発振回路5aに対し
てシールドの機能を果たし、外乱の影響を受けないよう
にしている。
【0009】以上のような構成の静電容量型近接センサ
の組み立て方法について図19を用いて説明する。 (1)プリント基板を円形にカットし、その一方の面に
プリント基板外径よりやや小さい導体部をエッチング等
により残す。こうすると主電極2ができる。 (2)黄銅等の金属板を絞り加工し、カップ状に仕上げ
る。この場合カップの外径は、主電極2を構成する基板
外径とケース1の内径に対して所定の嵌め合い公差で仕
上げなければならない。こうして補助電極3ができる。 (3)補助電極3の内部に発振回路5aを実装したプリ
ント基板6aを挿入し、接続部材10を用いて固定す
る。又主電極2に対してジャンパー線2aで発振回路5
aの入力端とを接続する。 (5)制御回路5をプリント基板6に実装する。 (6)接続部材10の一端をプリント基板6に半田付け
する。 (7)クランプ部9をリード線7に挿入し、リード線7
の端部をプリント基板6に半田付けする。 (8)以上のような組品をケース1に挿入し、充填樹脂
8を注入する。 (9)最後にクランプ部9をケース1の後端部に嵌合さ
せ、回路部品の気密封じを行う。
【0010】尚以上の(3)から(9)の工程は一例で
あり、この順序に限定されるものではない。
【0011】図20は従来の静電容量型近接センサの他
の例を示す斜視図である。この例では主電極1を円形の
基板によって構成し、薄い金属胴体片を環状に折り曲げ
て補助電極3とする。そしてプリント基板6に夫々を接
続して静電容量型近接センサを構成する。この場合には
図示しないケース内にこれらの電極とプリント基板を固
定するため、充填材を充填する必要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このような構造と組立
方法で形成された静電容量型近接センサは、次のような
欠点がある。 (a)主電極2と発振回路5aとがキャビティである補
助電極3に内蔵されているため、センサヘッドを小型化
できない。 (b)主電極2と補助電極3の位置決め精度が高くな
い。このため両電極間の静電容量Cの値がばらつき、製
造した各センサヘッド毎に検出距離が異なることがあ
る。 (c)主電極2、補助電極3、ジャンパー線2a、プリ
ント基板6a等、センサヘッドを構成する部品点数が多
い。このため組立工数が多く、製造価格が高くなる。
【0013】又ケース内に各部材を保持し耐水性を保つ
ため、ケース内に樹脂を充填することが多い。しかし充
填材として用いられるエポキシ樹脂は、主電極,補助電
極の充填材としては温度特性等に悪影響を及ぼすため不
適当である。従って電極部分にはウレタン樹脂等の他の
樹脂を充填し、その他の部分にエポキシ樹脂を充填する
必要がある。そのため組立工数が多く、製造価格が上昇
するという欠点があった。
【0014】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、部品点数を少なくすることに
より組立工数を削減し、検出感度のばらつきのない静電
容量型近接センサを実現することを目的とするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、平面状の主電極と前記主電極を包むように配置され
た補助電極とを含む静電容量型のセンサヘッドを用い
て、検知物体の遠近時に前記検知物体と前記センサヘッ
ドとの静電容量が変化することにより、前記検知物体の
有無を検出する静電容量型近接センサであって、平板状
の平板部及び前記平板部と立体交差する第1の交差部材
を、めっき不可能な第1の樹脂を用いて一体成形し、前
記平板部の一部と前記第1の交差部材の一部とにめっき
可能な第2の樹脂を用いて2次成形し、前記第2の樹脂
に金属めっきを選択的に行うことにより、少なくとも前
記主電極を形成した第1の立体基板と、円筒状のカップ
部及び前記カップ部の底面と立体交差する第2の交差部
材を、めっき不可能な第1の樹脂を用いて一体成形し、
前記カップ部の表面の一部と前記第2の交差部材の一部
とにめっき可能な第2の樹脂を用いて2次成形し、前記
第2の樹脂に金属めっきを選択的に行うことにより、少
なくとも前記補助電極を形成した第2の立体基板と、を
具備し、前記第1,第2の立体基板のうちいずれか一方
に、前記第2の樹脂により前記平板部及び前記カップ部
で遮蔽される部分に、前記主電極を発振入力端に持つ発
振回路の導体パターン及び前記発振回路の信号を処理し
て検知物体の近接状態を出力する制御回路部の導体パタ
ーンを形成し、前記第2の立体基板のカップ部を前記第
1の立体基板の平板部で被うように前記第1,第2の立
体基板を結合し、前記主電極、前記補助電極、前記発振
回路、前記制御回路部を夫々電気的に接続して構成した
ことを特徴とするものである。
【0016】このような特徴を有する請求項1の発明で
は、検知物体が接近すると、第1の立体基板に形成され
た主電極に電荷が誘起され、発振回路の発振周波数が変
化する。制御回路部は発振周波数の変化を検知し、検知
物体の近接を報知する。このような発振回路の周波数を
変化させるセンサヘッドを組み立てるには、第1の立体
基板を第2の立体基板に差し込むだけでよく、電気的に
も接続される。又制御回路部も第1の樹脂に対して第2
の樹脂によりパターンが形成でき、静電容量型近接セン
サの構造と組立方法が大幅に簡素化される。
【0017】本願の請求項2の発明は、平面状の主電極
と前記主電極を包むように配置された補助電極とを含む
静電容量型のセンサヘッドを用いて、検知物体の遠近時
に前記検知物体と前記センサヘッドとの静電容量が変化
することにより、前記検知物体の有無を検出する静電容
量型近接センサであって、一面に主電極を形成し、これ
と隣接する面に補助電極を形成した立体基板を用いて構
成されたセンサヘッドと、前記立体基板の主電極と補助
電極とに接続された発振回路と、発振回路の信号に基づ
いて近接物体の近接状態を出力する制御回路部と、を具
備することを特徴とするものである。
【0018】本願の請求項3の発明では、前記センサヘ
ッドを構成する立体基板は、発振回路部のパターンを同
時に形成したことを特徴とするものである。
【0019】請求項2,3の発明は立体基板を用い、立
体基板に主電極と補助電極を共に形成したものであり、
寸法精度を正確に規定することができる。又立体基板に
同時に発振回路を形成することによって、電極と発振回
路との接続を容易にすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態におけ
る静電容量型近接センサの構造と組立方法について図面
を参照しつつ説明する。図1は第1の実施の形態の静電
容量型近接センサの構造を示す分解斜視図である。尚発
振回路を含む制御回路のブロック構成は従来例と同一で
あり、それらの図示と説明は省略する。図1に示すよう
にケース20の内部に第1の立体基板21と第2の立体
基板22とを設ける。第1の立体基板21は主電極21
aを含む平板部と凹状の第1の係合部21b(第1の交
差部材)とが一体成形された立体の基板である。第2の
立体基板22は矩形の回路実装部22a(第2の交差部
材)と、補助電極22bを有するカップ部22dと、凸
状の第2の係合部22cとが一体成形された立体の基板
である。
【0021】ここで立体基板について説明する。立体基
板とはめっき不可能な第1の樹脂で3次元の基板を成形
し、更にめっき可能な第2の樹脂を用いて導体部となる
部分を形成し、第2の樹脂にのみめっきを選択的に行
い、導体パターンを形成する基板のことである。
【0022】例えば図2(a)に示すように説明用とし
て衝立型の立体基板30を考える。水平基板31と垂直
基板32とが一体になったものにおいて、基板に埋没し
た導体部33aと基板の表面の導体部33bとを形成す
る場合、先ず図2(b)に示す形状の基板をめっき不可
能な第1の樹脂34、例えばPPS(ポリフェニレンサ
ルファイド)を用いて1次形成する。次に図2(c)に
示すように樹脂34の導体部となる特定部分に対し、め
っき可能な第2の樹脂35、例えばPES(ポリエーテ
ルスルフォン)を用いて2次形成する。そして基板を無
電界めっきすることにより、第2の樹脂35の部分に導
体部33a、33bを形成することができる。このよう
に導体部のパターンを2次成形の段階で任意に設定する
ことにより、基板の平面部のみならず、エッジに対して
も導体部を形成できる。尚、液晶ポリマー等をめっき可
能な樹脂及びめっき不可能な樹脂として用いることもで
きる。さらに図2(a)に示すように第1の樹脂の成形
時に小穴を設け、この部分の表面に第2の樹脂をコーテ
ィングすれば、スルーホール36も形成できる。以下の
説明でこのような工程の説明は省略する。
【0023】さて図1において、第1の係合部21bに
第2の係合部22cを嵌合させることにより、主電極2
1aと補助電極22bとを位置決めする。これらの組品
をケース20内に挿入し、充填樹脂を注入し、クランプ
部23を後ろから嵌めれば、センサヘッドが組み立てら
れる。
【0024】図3は第1の立体基板21と第2の立体基
板22とが結合した状態を示す断面図である。第1の立
体基板21として円板状の円板部21cと凹状の歯を有
する係合部21bとを第1の樹脂で一体成形する。次に
円板部21cの裏面と係合部21bの内側に第2の樹脂
を2次成形し、めっきをする。こうすると図4(a)の
ハッチングで示すように主電極21aが形成される。係
合部21bの一部にスルーホール21dを設けておけ
ば、主電極21aの接続部も同時に形成される。これら
の導体部の膜厚は無電界めっきの浸漬時間で制御でき
る。
【0025】第2の立体基板22は、平板状の回路実装
部22a、凸状の歯を有する第2の係合部22c、円筒
状のカップ部22dを第1の樹脂を用いて一体成形す
る。第2の係合部22cの板厚は第1の係合部21bの
溝幅よりやや小さくする。又第2の係合部22cの付け
根に小穴を設け、回路実装部22aの表面に貫通するよ
うにしておく。更にカップ部22dの外径はケース20
の内径よりやや小さくする。カップ部20dにスルーホ
ール22eを設ける。回路実装部22aにも回路部品に
対応してスルーホールを設けなければならない。これら
のスルーホールの開口軸が第2の立体基板の金型の抜き
方向と合致しない場合、後加工により形成する。
【0026】次に第2の立体基板22に対して第2の樹
脂を2次成形する。この際の成形パターンは、カップ部
22dの内側底面及び回路実装部22aの表面に対して
所定の導体パターンが得られるようにしておく。又カッ
プ部22dの外側底面及び外周部に対しては第2の樹脂
を全面にコーティングする。そして2次成形された基板
をめっきすれば、所定パターンの導体部が完成する。
【0027】この後、図16に示す発振回路の部品をカ
ップ部22dの内部に取り付け、図10に示す制御回路
の部品を回路実装部22aに取り付ける。これらの部品
取り付けは例えば面実装法で行える。そして図4(c)
に示すように第1の立体基板21を第2の立体基板22
に挿入すれば、ジャンパー線を用いることなく主電極2
1aを発振回路に接続することができる。又発振回路の
出力はスルーホール21dを介して制御回路に接続され
る。
【0028】このような第1の実施の形態の構成と組立
方法により、次のような効果が得られる。 (A)主電極と補助電極の嵌合精度が安定するので、セ
ンサヘッドにおける検出距離のばらつきを解消できる。 (B)キャビティ内のジャンパー線が不要となり、発振
回路の半田づけ工数が削減される。 (C)補助電極と発振回路、及び制御回路の接続作業が
不要となる。このため微小部品で構成される静電容量型
近接センサの製造工程が大幅に簡略化され、近接センサ
の製造価格を大幅に下げることができる。
【0029】次に本発明の第2の実施の形態における静
電容量型近接センサの構造と組立方法について図面を参
照しつつ説明する。図5は第2の実施の形態の静電容量
型近接センサの構造を示す分解斜視図である。尚、発振
回路を含む制御回路のブロック構成は従来例と同一であ
り、それらの図示と説明は省略する。図5に示すように
ケース40の内部には第1の立体基板41と第2の立体
基板42とを設ける。第1の立体基板41は平板部であ
る円板部41a及びこれと垂直な回路実装部41c(第
1の交差部材)とを一体成形した立体の基板である。第
2の立体基板42はカップ部42aと係合部42c(第
2の交差部材)とを一体成形した立体基板である。
【0030】第1の立体基板41の円板部41aの背面
に、第1の実施の形態と同一の手順で導体により円形の
主電極41bを形成する。回路実装部41cは各回路部
品を結合する導体パターンを形成し、主電極41bに近
接する側に発振回路を実装し、主電極41bと隔たる側
に制御回路を実装するものである。第2の立体基板42
のカップ部42aには、その外周部に補助電極42bを
形成し、凸状の係合部42cと接合する部分に開口部4
2dを形成する。開口部42dは回路実装部41bを貫
通させるための横長の開口である。
【0031】図6は第1の立体基板41と第2の立体基
板42とを結合した状態を示す断面図である。第1の立
体基板として、先ず円板部41aと回路実装部41cと
を第1の樹脂で一体成形する。次に円板部41aの裏面
と回路実装部41cの表面に第2の樹脂を所定の回路パ
ターンとなるよう2次成形し、めっきをする。こうする
と図7(a)のハッチングで示すような主電極41bが
形成され、発振回路に直接接続される。
【0032】次に第2の樹脂で形成された回路実装部4
1cに対し、第1の実施の形態と同様の回路構成を有す
る発振回路と制御回路の部品を面実装により取り付け
る。そして図6に示すように、第1の立体基板41の円
板部41aが第2の立体基板42aのカップ部を被うよ
うに第1の立体基板41を所定位置まで挿入することに
より、主電極41bと補助電極42bとを位置決めす
る。この際係合部42cの一部に形成した導体部と回路
実装部41cの導体部とを半田付けすることにより、主
電極41bを補助電極42bに対して定位置で固定する
ことができる。こうすると1回の半田付けで近接センサ
の組立が完了する。この後、ケース40を挿入して充填
樹脂を注入し、クランプ部43を嵌めれば、静電容量型
近接センサが完成する。
【0033】このように第2の実施の形態の構成と組立
方法により、次のような効果が得られる。 (D)主電極と発振回路が1つの成形部材でパターン形
成されるので、キャビティ内部に収まり易くなり、近接
センサの特性のばらつきが大幅に減少する。 (E)発振回路のパターン配置の自由度が高くなるの
で、主電極と補助電極の外径を小さくすることができ
る。 (F)第1の実施の形態と同様に構成部材を少なくで
き、部品及び材料費、組立工数を削減できる。 (G)第1の実施の形態と同様に耐水性を確保できる。
【0034】図8(a),(b)は第3の実施の形態に
よる近接センサの電極部を示す斜視図、図8(c)は切
欠き部分から見た側面図である。本実施の形態では円柱
状の立体基板51を用い、円弧状の切欠き部分を形成す
る。立体基板51には一面の中央部に主電極51aが形
成され、その中央にスルーホール51bの一端が設けら
れ、スルーホール51bの他端は他方の面を介して切欠
き部分に接続されるランド部51cが形成されている。
そして円柱の周囲には補助電極51dを形成する。又円
弧状切欠き部分には周囲の補助電極51dに接続される
ランド部51eも設ける。こうして構成された立体基板
51を図9に示すように円筒形のケース52内に挿入
し、開口52aよりコード53を挿入し、コード53の
先端は立体基板1のランド部51c,51eに接続し、
他端は図示しない発振回路及び制御回路を有するアンプ
部に接続する。そしてカバー54を設けて近接センサの
ヘッド部を構成する。54aはカバー54の切欠き部で
あり、コード53の位置に合わせる。そして図9(b)
に断面図を示すように、空隙部に樹脂を充填して密閉し
てヘッド部を構成する。
【0035】こうすれば主電極51aと補助電極51d
とが1つの立体基板で構成されるため、各電極の組立て
に要する工数は削減され、位置決めも不要となる。又相
対位置が高精度で規定でき、製品間のばらつきが少なく
なる。又電極間に樹脂等を充填する必要がなくなる。
【0036】次に本発明の第4の実施の形態について説
明する。第4の実施の形態は第3の実施の形態による立
体基板から成る電極部に発振回路等の回路部を実装する
基板を接続したものである。図10(a),(b)は第
4の実施の形態の電極部の異なる方向からの斜視図、
(c)はその断面図、図11は電極部に基板を取付ける
直前の状態を示す図である。これらの図に示すように立
体基板61は第3の実施の形態と同様に、円弧状の切欠
きを有する円柱状の部材であって、その一面には主電極
61aが形成されており、中心にはスルーホール61b
が設けられる。立体基板61は図11に示すように主電
極と異なる面の中央部に小径の円柱状の突起部62aが
設けられ、又その周辺にも突起部62bが設けられる。
突起部62aはスルーホール61bをその内部に貫通さ
せる。立体基板61の側面及び主電極61aと対称な面
には図示のように補助電極61cを形成しておく。又立
体基板61と同様に円形の切欠きを有する円形のプリン
ト基板63を設ける。プリント基板63は中央部及びそ
の周辺に立体基板61の突起部62a,62bに応じた
貫通孔63a,63bを設けておく。そして中心の貫通
孔63aの周囲に主電極61aに接続するパターンを形
成し、他方の貫通孔63bの周辺には補助電極61cに
接続するパターンを形成する。又プリント基板63の面
にはこれらのパターンを含む発振回路部のパターンを形
成し、発振回路の部品を実装しておく。
【0037】図12はこうして形成されたプリント基板
63を含む立体基板61をケース64に収納する状態を
示す図である。ケース64には開口64aを介してケー
ブル65を導き、ケーブル65に発振回路に接続される
パターンを接続する。そしてカバー66を設けて図示の
ように空隙部にエポキシ樹脂等を充填してヘッド部とす
る。こうすればノイズの影響を受け易い電極部と発振部
との距離を短くすることができ、耐ノイズ性を向上させ
ることができる。
【0038】図13は本発明の第5の実施の形態による
静電容量型近接センサのヘッド部の主要部品を示す斜視
図である。本実施の形態では第3,第4の実施の形態と
同様に、立体基板71を用いてその一面に主電極71
a、その中央にスルーホール71bを形成する。又円柱
状の側面には補助電極71cを形成する。又主電極71
aの裏面側には、図13(b)に示すように発振回路部
のパターンを形成し、発振回路72の回路部品を実装し
ている。又スルーホールによって主電極と接続し、更に
電極部の側面と連結するランドによって補助電極と接続
して発振回路部を構成する。こうすればプリント基板を
用いることなく発振回路の部品と電極とを接続して発振
回路72が構成できることとなる。
【0039】そして図14に示すように立体基板71を
第3又は第4の実施の形態と同様に、ケース73内に収
納しケーブル74と接続し、更にカバー75で被って密
閉することによって近接センサのヘッド部を構成する。
【0040】ここで第3〜第5の実施の形態において
は、主電極と補助電極との間の材質となる主体基板の材
料として液晶ポリマーを用いた場合には、両面プリント
基板材料として広く用いられているガラスエポキシ材や
セラミック材よりも誘電率が小さいため、プリント基板
で電極を構成する場合に比べて温度特性等の検出性能を
向上させることができるという効果も得られる。
【0041】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本願の請求項
1の発明によれば、主電極と補助電極とを含むセンサヘ
ッドを立体基板を用いて結合するようにしているので、
各電極の取り付け精度が向上し、且つ発振回路との接続
も自動的に行うことができる。従って検出感度のばらつ
きが少なくなり、均一な静電容量型近接センサが実現で
きる。更に組立工数の大幅な削減ができるので、静電容
量型近接センサの製造価格が低減する。又請求項2,3
の発明では、立体基板を用いて主電極と補助電極とを同
時に形成しているため、各電極の組立てに要する工数が
削減され、又位置決めも不要となり、相対位置を高精度
で実現することができる。従って製品間の検出距離のば
らつきを小さくすることができる。又電極間にエポキシ
樹脂を充填する必要がなく、低誘電率の充填材を電極部
に充填する必要がなくなる。更に請求項3の発明では、
電極と発振回路までの距離を短くすることができ、耐ノ
イズ性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における静電容量型
近接センサの構造を示す分解斜視図である。
【図2】第1の実施の形態で用いられる立体基板の説明
図である。
【図3】第1の実施の形態における静電容量型近接セン
サの構造を示す断面図である。
【図4】第1の実施の形態における静電容量型近接セン
サの要部図面である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における静電容量型
近接センサの構造を示す分解斜視図である。
【図6】第2の実施の形態における静電容量型近接セン
サの構造を示す断面図である。
【図7】第2の実施の形態における静電容量型近接セン
サの要部図面である。
【図8】本発明の第3の実施の形態による静電容量型近
接センサのヘッド部の構成を示す斜視図及び側面図であ
る。
【図9】第3の実施の形態による電極部を収納するケー
スを示す組立構成図及び断面図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態による静電容量型
近接センサのヘッド部の構成を示す斜視図及び側面図で
ある。
【図11】第4の実施の形態のヘッド部の構成を示す断
面図である。
【図12】第4の実施の形態による電極部を収納するケ
ースを示す組立構成図及び断面図である。
【図13】本発明の第5の実施の形態による静電容量型
近接センサのヘッド部の構成を示す斜視図である。
【図14】第5の実施の形態による電極部を収納するケ
ースを示す組立構成図及び断面図である。
【図15】従来の静電容量型近接センサの構造例を示す
断面図である。
【図16】静電容量型近接センサに内蔵される発振回路
の回路図である。
【図17】静電容量型近接センサに内蔵される制御回路
の回路図である。
【図18】静電容量型近接センサの動作原理を示す説明
図である。
【図19】従来の静電容量型近接センサの組立手順を示
す説明図である。
【図20】従来の静電容量型近接センサの他の例を示す
説明図である。
【符号の説明】
1,20,40 ケース 2,21a,41b,51a,61a,71a 主電極 2a ジャンパー線 3,22b,42b,51c,61c,71c 補助電
極 4a キャビティ 5 制御回路 5a 発振回路 6,6a プリント基板 7 リード部 9 クランプ部 10 接続部材 11 検波回路 12 処理回路 13 出力回路 14 定電圧回路 21,41 第1の立体基板 21c,41a 円板部 21b,22c,42c 係合部 21d,22e,36,51b,61b,71b スル
ーホール 22,42 第2の立体基板 22a,41c 回路実装部 22d,42a カップ部 23,43 クランプ部 30 立体基板 31 水平基板 32 垂直基板 33a,33b 導体部 34 第1の樹脂 35 第2の樹脂 42d 開口部 51,61,71 立体基板 63 プリント基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木谷 敏樹 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面状の主電極と前記主電極を包むよう
    に配置された補助電極とを含む静電容量型のセンサヘッ
    ドを用いて、検知物体の遠近時に前記検知物体と前記セ
    ンサヘッドとの静電容量が変化することにより、前記検
    知物体の有無を検出する静電容量型近接センサであっ
    て、 平板状の平板部及び前記平板部と立体交差する第1の交
    差部材を、めっき不可能な第1の樹脂を用いて一体成形
    し、前記平板部の一部と前記第1の交差部材の一部とに
    めっき可能な第2の樹脂を用いて2次成形し、前記第2
    の樹脂に金属めっきを選択的に行うことにより、少なく
    とも前記主電極を形成した第1の立体基板と、 円筒状のカップ部及び前記カップ部の底面と立体交差す
    る第2の交差部材を、めっき不可能な第1の樹脂を用い
    て一体成形し、前記カップ部の表面の一部と前記第2の
    交差部材の一部とにめっき可能な第2の樹脂を用いて2
    次成形し、前記第2の樹脂に金属めっきを選択的に行う
    ことにより、少なくとも前記補助電極を形成した第2の
    立体基板と、を具備し、 前記第1,第2の立体基板のうちいずれか一方に、前記
    第2の樹脂により前記平板部及び前記カップ部で遮蔽さ
    れる部分に、前記主電極を発振入力端に持つ発振回路の
    導体パターン及び前記発振回路の信号を処理して検知物
    体の近接状態を出力する制御回路部の導体パターンを形
    成し、前記第2の立体基板のカップ部を前記第1の立体
    基板の平板部で被うように前記第1,第2の立体基板を
    結合し、前記主電極、前記補助電極、前記発振回路、前
    記制御回路部を夫々電気的に接続して構成したことを特
    徴とする静電容量型近接センサ。
  2. 【請求項2】 平面状の主電極と前記主電極を包むよう
    に配置された補助電極とを含む静電容量型のセンサヘッ
    ドを用いて、検知物体の遠近時に前記検知物体と前記セ
    ンサヘッドとの静電容量が変化することにより、前記検
    知物体の有無を検出する静電容量型近接センサであっ
    て、 一面に主電極を形成し、これと隣接する面に補助電極を
    形成した立体基板を用いて構成されたセンサヘッドと、 前記立体基板の主電極と補助電極とに接続された発振回
    路と、 発振回路の信号に基づいて近接物体の近接状態を出力す
    る制御回路部と、を具備することを特徴とする静電容量
    型近接センサ。
  3. 【請求項3】 前記センサヘッドを構成する立体基板
    は、発振回路部のパターンを同時に形成したことを特徴
    とする請求項2記載の静電容量型近接センサ。
JP18022596A 1995-07-18 1996-07-10 静電容量型近接センサ Expired - Fee Related JP3684687B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18022596A JP3684687B2 (ja) 1995-07-18 1996-07-10 静電容量型近接センサ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-205320 1995-07-18
JP20532095 1995-07-18
JP18022596A JP3684687B2 (ja) 1995-07-18 1996-07-10 静電容量型近接センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0992108A true JPH0992108A (ja) 1997-04-04
JP3684687B2 JP3684687B2 (ja) 2005-08-17

Family

ID=26499834

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18022596A Expired - Fee Related JP3684687B2 (ja) 1995-07-18 1996-07-10 静電容量型近接センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3684687B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020079093A (ko) * 2001-04-13 2002-10-19 주식회사한영전자 근접스위치의 인쇄회로기판 고정부재 및 그 조립방법
JP2008046080A (ja) * 2006-08-21 2008-02-28 Fujikura Ltd 静電容量センサ
JP2013003639A (ja) * 2011-06-13 2013-01-07 Tokai Rika Co Ltd 静電入力装置
KR20160141817A (ko) * 2014-04-03 2016-12-09 마이크로 모우션, 인코포레이티드 용량성 터치 센서
CN112639388A (zh) * 2018-11-15 2021-04-09 欧姆龙株式会社 接近传感器单元及距离观测装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020079093A (ko) * 2001-04-13 2002-10-19 주식회사한영전자 근접스위치의 인쇄회로기판 고정부재 및 그 조립방법
JP2008046080A (ja) * 2006-08-21 2008-02-28 Fujikura Ltd 静電容量センサ
JP2013003639A (ja) * 2011-06-13 2013-01-07 Tokai Rika Co Ltd 静電入力装置
KR20160141817A (ko) * 2014-04-03 2016-12-09 마이크로 모우션, 인코포레이티드 용량성 터치 센서
JP2017517093A (ja) * 2014-04-03 2017-06-22 マイクロ モーション インコーポレイテッド 容量性タッチセンサ
US10128840B2 (en) 2014-04-03 2018-11-13 Micro Motion, Inc. Capacitive touch sensor
CN112639388A (zh) * 2018-11-15 2021-04-09 欧姆龙株式会社 接近传感器单元及距离观测装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3684687B2 (ja) 2005-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2352311B1 (en) Microphone
US7155975B2 (en) Composite sensor for detecting angular velocity and acceleration
CN103517190B (zh) 驻极体电容麦克风及制造用于该麦克风的壳体的方法
US7100294B1 (en) Method of sensing tilt, tilt sensor, and method of manufacturing same
KR20190065945A (ko) 도파관 결합을 갖는 레이더 레벨 측정 장치용 인쇄 회로 기판
JP2001359237A (ja) 過電圧保護装置
US5278497A (en) Magnetic sensor having a magnet-sensitive plane of an MR element arranged perpendicular to both a substrate plane and a magnet
JP3684687B2 (ja) 静電容量型近接センサ
CN220693247U (zh) 一种马达底座、马达及摄像头模组
JP3579954B2 (ja) 近接センサ
JP6972713B2 (ja) 超音波センサ
EP0717262B1 (en) Vibrating gyroscope
JP3622505B2 (ja) 傾斜センサ
JP2905803B2 (ja) 近接センサ
JP4365982B2 (ja) 傾斜センサ
JPH1114485A (ja) 圧力センサ
JP3063414B2 (ja) 電子機器
JPH09260948A (ja) 水晶発振器
JPH0441527B2 (ja)
JP2001133473A (ja) 加速度センサおよびその製造方法
CN112255431A (zh) 一种表面贴装式压电加速度传感器
JP3023605B2 (ja) 静電センサー
JPS6331472Y2 (ja)
JPH08241660A (ja) 貫通形近接センサ
JPH045883A (ja) 部品取付装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20040713

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040727

A521 Written amendment

Effective date: 20040906

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20050510

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20050523

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees