JPH0990311A - 投影型カラー液晶表示装置 - Google Patents

投影型カラー液晶表示装置

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JPH0990311A
JPH0990311A JP7246471A JP24647195A JPH0990311A JP H0990311 A JPH0990311 A JP H0990311A JP 7246471 A JP7246471 A JP 7246471A JP 24647195 A JP24647195 A JP 24647195A JP H0990311 A JPH0990311 A JP H0990311A
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crystal display
light
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display device
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JP7246471A
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English (en)
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Takahiro Miyake
隆浩 三宅
Kazuhiko Ueda
和彦 上田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー表示に必要な3原色の各色毎に液晶表
示素子を有する投影型カラー液晶表示装置において、光
源の明るさを、液晶表示素子からはみ出す光の増加を招
くことなく増大して、より明るい表示を実現する。 【解決手段】 3原色の各波長域毎に、それぞれの波長
域に対応する液晶表示素子7R,7B,7Gへの入射角
の異なる複数の光束を発生する光束発生手段として、白
色光源1と、該光源からの光を反射して平行化する回転
放物面鏡2と、該回転放物面鏡2からの反射光を複数の
光束に分割するレンズ群(フライアイレンズ)3,4
と、これらのフライアイレンズからの発散光束を平行光
にする凸レンズ5とを備え、同じ波長域の複数の光束を
相互に異なる方向より、該波長域に対応する共通の液晶
表示素子へ入射させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は投影型カラー液晶表
示装置に関し、特に3板式液晶表示装置において投影用
光として用いる光源光の有効利用に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のブラウン管に表示された画像をス
クリーンに投影する方式の画像表示装置に代わるものと
して、液晶表示素子を用いた投影型テレビの開発が行わ
れてきた。このような液晶表示素子を用いた投影型カラ
ー画像表示装置として、特開平3−53221号公報に
開示のように、カラー表示に必要な3原色の各色に応じ
て液晶表示素子を3枚用いる3板式の投影型カラー液晶
表示装置がよく知られている。
【0003】図15はこのような液晶表示装置の一構成
例を示す図である。図において、200は、カラー表示
に必要な3原色の各色に応じて3つの液晶表示素子7
R,7B,7Gを有する3板式の投影型カラー液晶表示
装置である。
【0004】この液晶表示装置200では、白色光源1
からでた光は、その第1焦点が光源の位置と一致するよ
う配置された回転楕円面鏡2’により反射して、該回転
楕円面鏡2’の第2焦点に集光する。この集光した光
は、上記第2焦点付近に配置してあるインテグレーター
25により光の角度分布が均一化され、さらに発散した
光がコンデンサーレンズ26で平行化される。この平行
化された光はそれぞれ赤、青の光を選択的に反射するダ
イクロイックミラー6R、6Bにより赤、青、及び緑の
3原色に分離され、それぞれの光はそれぞれの色に対応
する各液晶表示素子7R、7G、7Bに入射する。
【0005】該各液晶表示素子7R、7G、7Bはそれ
ぞれ、マイクロレンズアレイ72と液晶表示パネル71
とから構成されており、液晶表示素子7R、7G、7B
に入射する平行光は、マイクロレンズアレイ72によ
り、液晶表示パネル71の絵素上に集光される。
【0006】そして、該各液晶表示素子を透過した光
は、フィールドレンズ15を介して、緑、青の光を選択
的に反射するダイクロイックミラー39、40に至り、
各ダイクロイックミラーにより光学的に重ね合わされ
る。このようにして重ね合わされた3原色の画像が投影
レンズ16によりスクリーン17に拡大投影される。
【0007】なお、41はダイクロイックミラー6Rか
らの赤色の光を液晶表示素子7R側へ反射するミラー、
42は液晶表示素子7Gの透過光をダイクロイックミラ
ー39側へ反射するミラーである。
【0008】図16は上記液晶表示パネルの詳細な構成
を示す断面模式図である。該液晶表示パネル71は、対
向するよう配置された一対の基板37,32の間に液晶
層38を挟持してなる構造となっている。上記両基板の
一方の基板(以下、アクティブマトリクス基板ともい
う。)37の表面には、複数の絵素電極35がマトリク
ス状に配置されている。また、該基板37上には、該絵
素電極の各列(あるいは各行)に対応させて信号ライン
29が設けられ、該絵素電極の各行(あるいは各列)に
対応させてゲートラインが設けられている。さらに上記
基板37上には、各絵素電極35毎にこれを駆動する薄
膜トランジスタ(TFT)27及び補助容量28が設け
られており、該各TFT27のゲート30は対応するゲ
ートラインに接続され、そのソースは対応する信号ライ
ン29に接続されている。また、該TFTのドレイン
は、対応する絵素電極35、及び対応する補助容量28
の一方の電極に接続されている。この補助容量28の他
方の電極には、後述する対向電極と同じレベルの電位が
印加されるようになっている。なお、27aは上記TF
T27を構成する半導体層、27bはゲート絶縁膜であ
る。
【0009】また、このアクティブマトリクス基板37
と液晶層38を介して対向する対向基板32の内面に
は、対向電極33及び遮光膜34が順に形成され、遮光
膜34には絵素電極35と対向する位置に開口部(絵素
開口部)36が形成されている。ここで、上記両基板3
7、32の間に封入されている液晶層38としては、例
えばツイステッドネマティック配向された液晶層が用い
られている。また、ここで、1つの絵素は、絵素電極3
5と、TFT27と、補助容量28等から構成されてい
る。
【0010】また、マイクロレンズアレイ72は、イオ
ン交換法を用いて、球面レンズの外周部が相互に融合し
た6角形形状をしたマイクロレンズ10aを複数作製し
てなるものであり、例えばそのレンズ配列のピッチが液
晶表示パネルの絵素のピッチと同じとなっている。ここ
で、その絵素配列とマイクロレンズアレイとの相対的な
位置関係は図4に示すようになっている。
【0011】つまり、液晶表示パネル71では、絵素の
配列は、絵素11aを碁盤目状に配置したものの奇数あ
るいは偶数番目の縦列を、偶数あるいは奇数番目の縦列
に対して、絵素の縦寸法の半分だけずらした配列となっ
ており、6角形の個々のマイクロレンズ10aは、その
レンズ光軸中心が、対応する絵素の中心と一致するよう
に配列されている。なお、図4中、11は遮光膜の開口
部36に相当するもので、以下絵素開口部11ともい
う。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来方式
の液晶表示装置では、照明光の平行度が悪い場合、マイ
クロレンズアレイで集光した光のうち遮光膜の開口部3
6(絵素開口部11)の大きさからはみ出す平行度の悪
い光は液晶表示素子7R、7G、7Bを透過しない。そ
のため明るい液晶表示装置を実現するには照明光の平行
度はできるだけ良くする必要がある。
【0013】例えば、絵素ピッチを縦横とも95μm、
絵素開口部11の大きさを縦64μm,横64μm、絵
素数を縦450個,横600個とした3インチパネルで
は、マイクロレンズアレイの焦点距離を対向基板32の
厚さ0.7mm(屈折率n=1.53)とすると(空気
中換算距離=0.7mm/1.53=0.458m
m)、絵素の開口部に入射する光の平行度の許容量は、
絵素の縦方向については、±tan-1(32/458)
=±4.0゜、絵素の横方向については、±tan
-1(32/458)=±4.0゜となる。
【0014】これに対し、光源として250W、アーク
長3.0mmのメタルハライドランプを用い、楕円ミラ
ーとして、第1焦点距離22mm、第2焦点距離110
mm、有効径φ90mmのものを用いて、液晶表示素子
に対して有効径φ90mmの平行光を照射した場合、そ
の光の平行度は±10゜maxとなった。
【0015】つまり、このような照明用光の照射方式に
より有効に利用できる光は、平行度が±10゜max程
度の照射光のうちたかだかその平行度が絵素の縦方向、
横方向とも±4.0゜までの光のみとなり、それより平
行度が悪い光は利用することができなかった。
【0016】そのため、従来の照明用光の照射方式でも
ってより明るい液晶表示装置を実現するには、光の平行
度を良くする必要がある。
【0017】例えば、より明るい液晶表示装置を構成す
るため明るい光源を採用しようとした場合、アークの大
きさは大きくなる。したがってその光の平行度は悪くな
り有効に利用できる光が少なくなる。また、光の平行度
を良くして有効に利用できる光量を増加させるため、ア
ークの大きさを小さくしたりあるいは液晶表示素子に入
射する照明光の大きさを大きくしたりした場合、前者で
は光源の絶対光量が減少し、後者では液晶表示素子から
はみ出す光が増加する。つまり従来の照明用光の照射方
式でもってさらに明るい液晶表示装置を実現することは
困難であり、またこれまでに、上記のような課題を解決
した投影型カラー液晶表示装置はなかった。
【0018】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、光源の明るさを、液晶表示素子か
らはみ出す光の増加を招くことなく増大することがで
き、これにより、より明るい表示を実現することができ
る、カラー表示に必要な各色毎に液晶表示素子を有する
投影型カラー液晶表示装置を得ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明(請求項1)に
係る投影型カラー液晶表示装置は、カラー画像表示に必
要な波長域が異なる複数の光束の各々に対応させて設け
られ、対応する波長域の光束に対して光変調処理を施す
複数の液晶表示素子と、該各液晶表示素子に対してその
光出射側に位置するよう配置され、該各液晶表示素子を
透過した光束を表示画面上に重ねて投影してカラー画像
を合成する光学系と、該各波長域毎に、それぞれの波長
域に対応する液晶表示素子への入射角の異なる複数の光
束を発生する光束発生手段とを備えており、同じ波長域
の複数の光束を相互に異なる方向より、該波長域に対応
する共通の液晶表示素子へ入射させるように構成されて
いる。そのことにより上記目的が達成される。
【0020】この発明(請求項2)は、請求項1記載の
投影型カラー液晶表示装置において、前記各液晶表示素
子を、それぞれの波長域に対応した表示信号を受けて、
絵素を構成する液晶を駆動するカラー表示電極と、該液
晶表示素子に異なる角度で入射された同一の波長域の複
数の光束を、それぞれの絵素を構成する液晶部位に集光
させるマイクロレンズアレイとを備えた構成とし、該マ
イクロレンズアレイを、個々のマイクロレンズが隣接す
る複数の絵素に対応し、かつ各マイクロレンズが該液晶
表示素子に異なる角度で入射された同一の波長域の複数
の光束を、各光束毎に所定の絵素の液晶部位に入射させ
る構成としたものである。
【0021】この発明(請求項3)は、請求項1記載の
投影型カラー液晶表示装置において、前記光束発生手段
を、複数の凸レンズからなるフライアイレンズを有する
ものとし、該フライアイレンズを、各凸レンズの光軸中
心の配置が、前記液晶表示素子を構成する隣接する所定
個数の絵素の中心位置の配置と相似な関係になっている
構成としたものである。
【0022】この発明(請求項4)は、請求項1記載の
投影型カラー液晶表示装置において、前記光束発生手段
を、光源からの発散光を反射して集光する放物面鏡を有
するものとし、該放物面鏡を、その対称軸を含む平面に
より複数に分割してなる複数の放物面鏡部分から構成
し、該各放物面鏡部分を、それぞれからの反射光の主光
線が液晶表示素子上で重なるよう、光源からの発散光を
反射して平行光束を形成するための放物面からさらに内
側に傾けたものである。
【0023】以下、本発明の作用について説明する。
【0024】この発明(請求項1)においては、カラー
画像表示に必要な各波長域毎に、それぞれの波長域に対
応する液晶表示素子への入射角の異なる複数の光束を発
生する光束発生手段を備え、同じ波長域の複数の光束を
相互に異なる方向より、該波長域に対応する共通の液晶
表示素子へ入射させるようにしたから、液晶表示素子の
各絵素には、同一波長域の複数の光束を重ねて照射する
ことができる。このため、1方向から液晶表示素子に光
束を照射する場合に比べて、液晶表示素子の各絵素に到
達する光量を増大することが可能となり、これにより表
示画像を明るくすることができる。
【0025】例えば、液晶表示素子に入射する照明光の
光束を大きくすると、該照明光を1方向から液晶表示素
子に入射させる場合には、液晶表示素子からはみ出す光
が増加するが、該照明光の光束を複数に分割して、異な
る複数の方向から液晶表示素子に入射させる場合には、
分割した個々の光束を液晶表示素子からはみ出さないよ
うな大きさにして、光束を大きくした照明光をすべて液
晶表示素子に照射することが可能となる。この結果、従
来ムダになって使われていなかった光を使うことができ
る。
【0026】この発明(請求項2)においては、液晶表
示素子を構成するマイクロレンズアレイを、個々のマイ
クロレンズが隣接する複数の絵素に対応し、かつ各マイ
クロレンズが該液晶表示素子に異なる角度で入射された
同一の波長域の複数の光束を、各光束毎に所定の絵素に
入射させる構成としたので、それぞれ異なる方向から液
晶表示素子に入射する同一波長域の複数の光束を、すべ
て無駄なく対応する液晶表示素子の絵素に入射させるこ
とができる。
【0027】また、1つのマイクロレンズが複数の絵素
に対応しているため、1つ1つのマイクロレンズの大き
さを絵素より大きくつくることができ、マイクロレンズ
を、特性のよいものとできる。
【0028】この発明(請求項3)においては、前記光
束発生手段を、複数の凸レンズからなるフライアイレン
ズを有するものとし、該フライアイレンズを、各凸レン
ズの光軸中心の配置が、前記液晶表示素子を構成する隣
接する所定個数の絵素の中心位置の配置と相似な関係に
なっている構成としたので、フライアイレンズの各凸レ
ンズの主光線が液晶表示素子の光入射面上で交わり、該
各凸レンズからの光束を、個々のマイクロレンズアレイ
を通して、それぞれのマイクロレンズに対応する各絵素
に入射させることができる。
【0029】この発明(請求項4)においては、前記光
束発生手段を、光源からの発散光を反射して集光する放
物面鏡を有するものとし、該放物面鏡を、その対称軸を
含む平面により複数に分割してなる複数の放物面鏡部分
から構成し、該各放物面鏡部分を、それぞれからの反射
光の主光線が液晶表示素子上で重なるよう、光源からの
発散光を反射して平行光束を形成するための放物面から
さらに内側に傾けたので、フライアイレンズやウェッジ
プリズム等の光学素子を増やすことなく、液晶表示素子
に対して複数方向から光を入射させることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を用いて説明する。
【0031】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1による3板式液晶表示装置を説明するための模式図
である。
【0032】図において、101は本実施形態1による
3板式の投影型カラー液晶表示装置で、カラー画像表示
に必要な3原色の各々に対応させて設けられ、対応する
波長域の光束に対して光変調処理を施す3つの液晶表示
素子7R,7B,7Gを有している。また、本液晶表示
装置101では、該各液晶表示素子を透過した光束をス
クリーン17上に重ねて投影してカラー画像を合成する
光学系が、該各液晶表示素子に対してその光出射側に位
置するよう配置されている。
【0033】つまり、緑色に対応する液晶表示素子7G
の光出射側には、フィールドレンズ15を介して、反射
ミラー61G及び緑色の光を選択的に反射するダイクロ
イックミラー60Gが順次配置されており、液晶表示素
子7Gからの透過光は、上記各ミラーにて反射されてス
クリーン17の手前の投影レンズ16に入射するように
なっている。また、青色に対応する液晶表示素子7Bの
光出射側には、フィールドレンズ15を介して、青色の
光を選択的に反射するダイクロイックミラー60Bが配
置されており、液晶表示素子7Bからの透過光は、上記
ダイクロイックミラー60Bにて反射され、ダイクロイ
ックミラー60Gを透過して、上記投影レンズ16に入
射するようになっている。さらに、赤色に対応する液晶
表示素子7Rの透過光は、その光出射面側のフィールド
レンズ15を介して、上記ダイクロイックミラー60B
及び60Gを透過して投影レンズ16に入射するように
なっている。
【0034】また、上記液晶表示装置101は、上記3
原色の各波長域毎に、それぞれの波長域に対応する液晶
表示素子への入射角の異なる複数の光束を発生する光束
発生手段を備えている。ここでは、光束発生手段は、白
色光源1と、該光源からの光を反射して平行化する回転
放物面鏡2と、該回転放物面鏡2からの反射光を複数の
光束に分割するレンズ群(フライアイレンズ)3,4
と、これらのフライアイレンズからの発散光束を平行光
にする凸レンズ5とを有している。
【0035】そして、該凸レンズ5と、赤色に対応する
液晶表示素子7Rとの間には、赤色光を選択的に反射
し、他の波長域の光を透過するダイクロイックミラー6
R,及び反射ミラー61Rが配置され、上記ダイクロイ
ックミラー6R及び反射ミラー61Rにより反射された
複数の赤色の光束が液晶表示素子7Rに入射するように
なっている。また、ダイクロイックミラー6Rと液晶表
示素子7Bとの間には、青色光を選択的に反射し、他の
波長域の光を透過するダイクロイックミラー6Bが配置
されており、該ミラーにより反射された複数の青色の光
束が液晶表示素子7Bに入射し、該ミラー6Bを透過し
た緑色の複数の光束が液晶表示素子7Gに入射するよう
になっている。
【0036】ここで、上記白色光源1としては、250
W、アーク長3.0mmのメタルハライドランプを用
い、回転放物面鏡2としては、その焦点が光源の位置と
一致するよう配置され、焦点距離22mm、有効径φ1
20×120mm(つまり開口が正方形形状であり、そ
の縦横の有効寸法が120×120mm)であるものを
用いている。また、上記フライアイレンズ3は、図2に
示すように、平面正方形形状を有する7つの凸レンズ3
a〜3gから構成されており、凸レンズ3aを中心とし
て、その上下に凸レンズ3c,3fを配置し、これらの
3つの凸レンズの左側に凸レンズ3b,3gを、右側に
凸レンズ3d,3eを配置してなるものであり、これら
のレンズの配置は上下及び左右対称となっている。図2
では、フライアイレンズ3についてのみ示しているが、
フライアイレンズ4についても、これと同様な構成とな
っている。
【0037】次に作用効果について説明する。
【0038】上記白色光源1からでた光は、その焦点が
光源の位置と一致する回転放物面鏡2で反射されて平行
化される。この平行化された光は、図2のような凸レン
ズ3aを中心としてその回りに6個の凸レンズ3b〜3
gを配置したフライアイレンズ3に入射して複数の光束
に分割される。そして、これらの光束は、該フライアイ
レンズ3のそれぞれのレンズ3a〜3gの焦点位置に配
置された、上記フライアイレンズ3と同一構成のフライ
アイレンズ4を通り、さらにその後ろに配置された凸レ
ンズ5に入射する。該凸レンズ5により平行化された複
数の光束は、それぞれ赤、青の光を選択的に反射するダ
イクロイックミラー6R、6Bにより赤、青、及び緑の
3原色に分離され、それぞれの光はそれぞれの色に対応
する液晶表示素子7R、7G、7Bに入射する。
【0039】ここで各液晶表示素子7R、7G、7B
は、図3のように偏光板8、13と、マイクロレンズア
レイ9と、液晶表示パネル14とから構成されている。
【0040】該液晶表示パネル14は、液晶層を挟持す
る一対の対向基板10,12からなり、これらの間に
は、複数の絵素開口部11が形成されている。図3で
は、液晶表示パネル14は概略的に示しているが、これ
は図16に示す液晶表示パネルの構成と同様な構成とな
っている。
【0041】また、マイクロレンズアレイ9は、例え
ば、球面レンズの外周部が相互に融合した6角形のマイ
クロレンズを複数イオン交換法により作製してなるもの
であり、その絵素配列とマイクロレンズアレイの相対的
な位置関係は図4に示すようになっている。つまり、液
晶表示パネル14を構成する絵素11aの配列は、絵素
を碁盤目状に配置したものの奇数あるいは偶数番目の縦
列を、偶数あるいは奇数番目の縦列に対しては、絵素の
縦寸法の半分だけずらした配列となっている。なおここ
で、11は絵素の有効領域で、実際に光が透過する部分
(絵素開口部)である。また、6角形の個々のマイクロ
レンズ10aは、そのレンズ光軸中心が、対応する絵素
の中心と一致するように配列されている。
【0042】ただし、上記絵素配列とマイクロレンズア
レイの相対的な位置関係は、図4に示すように各マイク
ロレンズと絵素とが1対1に対応する位置関係に限られ
るものではなく、これ以外に例えば図5のように個々の
マイクロレンズ10aの面積を4倍に大きくし、1つの
マイクロレンズを7つの絵素に対応させた構成であって
も良い。こうすることで1つ1つのマイクロレンズを比
較的大きく形成できるため、精度のよいものを比較的簡
単につくることができる。これは、マイクロレンズも当
然小さいほど製作が困難で、精度が出しにくくコスト高
になるためである。また、図5に示す構成では、液晶表
示パネル自体を小さくしたり、あるいは高解像度を実現
するために絵素ピッチを細かくした場合においても、マ
イクロレンズは大きくつくれるメリットがある。
【0043】また、フライアイレンズ3、4とレンズ5
からなる光学系は、マイクロレンズアレイ9に対する光
の主光線の入射角が図4の液晶表示素子における線分d
lで示す断面内にて図3(a)に示すようにそれぞれ0
゜、±θ゜となり、図4の液晶表示素子における線分d
2あるいはd3で示す断面内にて、図3(b)に示すよう
にそれぞれ0゜、±θ’゜となり、合計7つの方向から
の光が液晶表示素子に入射し、7個の集光スポットがそ
れぞれ別の絵素開口部11に入射するように設計されて
いる。なお、図3では、説明の都合上、各光束の主光線
のみを表示している。
【0044】こうして偏光板8、マイクロレンズアレイ
9、各絵素を透過した光は、偏光板9、フィールドレン
ズ15、投影レンズ16を介してスクリーン17に投影
されカラー画像表示が行われる。
【0045】次に、上記角度θ、θ’の設定方法につい
て説明する。
【0046】例えば、絵素ピッチを縦横とも95μm、
絵素開口部の大きさを縦64μm,横64μm、絵素数
を縦450個,横600個とした3インチパネルでは、
マイクロレンズアレイ9の焦点距離を、対向基板10の
厚さ0.7mm(屈折率n=1.53)とすると(空気
中換算距離=0.7mm/1.53=0.458m
m)、図3(a)に示す断面において、絵素の開口部1
1に入射する光の平行度の許容量は、±tan-1(32
/458)=±4.0゜となる。
【0047】次に、隣接する絵素開口部に入射する光
は、その平行光束の主光線の方向がθ=±tan-1(9
5/458)=±11.7゜傾き、光の入射角許容量
は、±(tan-1((95+32)/458)〜tan
-1((95−32)/458))=±(15.5゜〜
7.8゜)となり、いいかえれば主光線がθ=11.7
゜傾いた光束に対する光の平行度の許容量=±(3.8
゜〜(−3.9゜))となる。
【0048】図3(b)に示す断面において、1つのマ
イクロレンズに入射する光のうち、マイクロレンズ真下
に配置されている絵素開口部と、隣接する絵素開口部に
入射する光は、その平行光束の主光線の方向がθ’=±
tan-1((952+47.521/2/458)=±1
3.1゜傾いている。
【0049】次に、フライアイレンズ3、4とレンズ5
からなる光学形において、フライアイレンズ3、4の焦
点距離とレンズ5の焦点距離および配置位置の設計の仕
方について説明する。
【0050】図2において、フライアイレンズ3、4を
構成する、平面正方形形状を有する各凸レンズの一辺の
長さをφ1、焦点距離をf1、液晶表示素子の長辺の長さ
をφ2、凸レンズ5の焦点距離をf2とする。このとき図
1のようにフライアイレンズ3からフライアイレンズ4
までの光路長をf1、フライアイレンズ4から凸レンズ
5までの光路長をf2、凸レンズ5から各液晶表示素子
7R、7G、7Bまでの光路長をf2とする。なお、上
記フライアイレンズ4の配置位置はフライアイレンズ3
の後ろ側焦点位置であり、凸レンズ5の前側焦点位置に
はフライアイレンズ4が配置され、液晶表示素子の配置
位置は凸レンズ5の後ろ側焦点位置となっている。
【0051】液晶表示素子7R、7G、7Bに入射する
図3(a)の断面での主光線の入射角をθとすると、 φ1=f2×sinθ ・・・(1) φ1/φ2=f1/f2 ・・・(2) という関係をもつ。
【0052】例えば、フライアイレンズ3への入射ビー
ム径を120×120mm、φ2=61mm、θ=1
1.7゜のとき、φ1=φ2/3=120/3=40mm
を満たすとすると、 (1)より f2=φ1/sinθ=40/sin11.
7゜=197mm (2)より f1=φ1×f2/θ2=40×197/61
=129mm となる。
【0053】よって、この実施の形態1では、例えばフ
ライアイレンズ3、4の中心のレンズ3aを透過した光
は、液晶表示素子7R、7G、7Bのマイクロレンズア
レイ9に対して入射角0゜で入射し、それ以外の6つの
レンズ3b〜3gを透過した光は、マイクロレンズアレ
イ9の各マイクロレンズの光軸に対して、図3(a)の
断面にて入射角θ=11.7゜、図3(b)の断面にて
入射角θ’=13.1゜の傾きをもって6方向から入射
し、計7方向からの光が液晶表示素子の対応する絵素内
に同じだけ取り込まれる。このため表示の明るさは原理
的には従来の7倍の明るさまで可能となる。
【0054】さらに、図2において、前記フライアイレ
ンズ3、4における個々の凸レンズ3a〜3gは、液晶
表示素子7R、7G、7Bの絵素と相似な矩形形状であ
るため、液晶表示素子上での照射ビーム断面形状も矩形
形状となり、従来の円ビームで液晶表示素子を照射する
のに比べ光利用効率が高くなるという効果もある。
【0055】なお、上記実施の形態1では、7つの凸レ
ンズ3a〜3gからなるフライアイレンズ3、4で、7
方向から光を液晶表示素子に入射させる構成を示した
が、フライアイレンズの構成はこれに限るものではな
い。
【0056】例えば、図6のように4つの平面矩形の凸
レンズ3a’〜3d’からなるフライアイレンズ3’を
用い、4方向から光を液晶表示素子に入射させるように
してもよく、また、図7に示すように3つの矩形の凸レ
ンズ3a”〜3c”からなるフライアイレンズ3”を用
い、3方向から光を液晶表示素子に入射させるようにし
てもよく、光学系の設計は上記実施の形態1と同様に行
うことができる。ただし図6あるいは図7で示すいずれ
のフライアイレンズを用いる場合でも、液晶表示素子
は、図4に示す絵素配列のものを用いる。なお、図6及
び図7中にてcは、フライアイレンズを構成する各凸レ
ンズの光軸中心である。
【0057】つまり、フライアイレンズを構成する各凸
レンズの光軸中心の配置は、液晶表示素子における隣接
する複数の絵素の中心の配置と相似な関係になっている
必要があり、フライアイレンズの各凸レンズの主光線が
液晶表示素子の光入射面上で交わりマイクロレンズアレ
イを通して対応する各絵素に光が入射するように設計さ
れていればよい。例えば、図6に示すフライアイレンズ
の各凸レンズの中心の配置は、図4に示す縦方向の1列
を隔てて対向する左右2つの絵素の中心の配置と相似と
なっている。また、図7に示すフライアイレンズの各凸
レンズの中心の配置は、図4に示す縦方向に並ぶ3つの
絵素の中心の配置と相似となっている。このようなこと
から、図2に示すフライアイレンズの構成は、図18に
示すように、中央に縦に並ぶ3つの凸レンズが平面正方
形形状、左右両側に位置する凸レンズが平面長方形形状
となってるものでもよく、要するに各凸しンズの光軸中
心cの配置が図2のものと同じならばよい。
【0058】さらに、液晶表示素子の絵素の配置が、図
17(a)のように碁盤目状に並んでいる場合には、フ
ライアイレンズは、その各凸レンズの光軸中心が図17
(b)〜(f)のように、液晶表示素子の、隣接する所
定個数の絵素の中心cの配置と相似な関係になっていれ
ばよい。なお、図17(a)では簡単のためマイクロレ
ンズアレイを省いている。
【0059】ここで、図17(b)に示すフライアイレ
ンズは、液晶表示素子に対して2方向から光を入射させ
る場合、図17(c)に示すフライアイレンズは、液晶
表示素子に対して3方向から光を入射させる場合に用い
るものである。さらに、図17(d)に示すフライアイ
レンズは、液晶表示素子に対して9方向から光を入射さ
せる場合、図17(e)に示すフライアイレンズは、液
晶表示素子に対して4方向から光を入射させる場合、図
17(f)に示すフライアイレンズは、液晶表示素子に
対して5方向から光を入射させる場合に用いられるもの
である。
【0060】また、本発明の基本概念は、図4あるいは
図5のようなマイクロレンズアレイ付きの液晶表示素子
に対して、複数方向から光を入射させ、それぞれの方向
の光を各絵素上に重ねて集光させるところにあり、上記
実施の形態1はその複数の光を生成するための手段にフ
ライアイレンズを使った具体例であり、本発明は、この
実施の形態に限定されるものではなく、以下にその他の
実施の形態について説明する。
【0061】(実施の形態2)図8は本発明の実施の形
態2による3板式液晶表示装置の構成を示す模式図であ
る。
【0062】図において、102は本実施形態2の3板
式の投影型カラー液晶表示装置であり、この液晶表示装
置102では、上記実施の形態1の液晶表示装置101
におけるフライアイレンズ3,4及び凸レンズ5に代え
て、回転放物面鏡2からの平行光を6つの光束に分割す
るウェッジプリズム(6角錐プリズム)18を用いてい
る。図9(a)は該6角錐プリズム18を光軸方向から
みた図、図9(b)はその側面図である。その他の構成
は、実施の形態1の液晶表示装置101と同一である。
【0063】次に作用効果について説明する。
【0064】白色光源1からでた光は、その焦点が光源
の位置と一致する回転放物面鏡2で反射されて平行化さ
れる。この平行化された光は、図9のような6角錐プリ
ズム18に入射し、それぞれ赤、青の光を選択的に反射
するダイクロイックミラー6R、6Bにより赤、青、及
び緑の3原色に分離され、それぞれの光はそれぞれの色
に対応する各液晶表示素子7R、7G、7Bに入射す
る。
【0065】ここで、6角錐プリズム18からなる光学
系は、各液晶表示素子のマイクロレンズアレイ9に対す
る光の主光線の入射角が図4の液晶表示素子における線
分d1で示す断面内にて図3(a)に示すようにそれぞ
れ±θ゜となり(図3(a)中の入射角0゜の光は本実
施形態2では存在しない。)、図4の液晶表示素子にお
ける線分d2あるいはd3で示す断面内にて、図3(b)
に示すようにそれぞれ±θ’゜となり(図3(b)中の
入射角0゜の光は本実施形態2では存在しない。)、合
計6つの方向からの光が液晶表示素子に入射し、6個の
集光スポットが、各マイクロレンズに対応するそれぞれ
別の絵素開口部11に入射するように設計されている。
【0066】こうして各絵素を透過した光は偏光板9、
フィールドレンズ15、投影レンズ16を介してスクリ
ーン17に投影されカラー画像表示が行われる。
【0067】このような構成の実施の形態2において
は、表示画像の明るさは原理的に従来の約6倍まで同上
する。
【0068】なお、この実施の形態2では、マイクロレ
ンズアレイ9に対して、光の主光線が計6方向から入射
し、6個の集光スポットが、各マイクロレンズに対応す
るそれぞれ別の絵素開口部に入射するようにするために
6角錐プリズムを使った例を示したが、マイクロレンズ
アレイ9に対して6方向から光を入射させる構成は、上
記6角錐プリズムを用いたものに限るものではない。
【0069】例えば、図10のように、該放物面鏡2”
を、その対称軸を含む平面により等分割した6つの放物
面鏡部分19からなり、各放物面鏡部分19を、それぞ
れからの反射光の主光線が液晶表示素子上で重なるよ
う、光源からの発散光を反射して平行光束を形成するた
めの放物面からさらに内側に傾けた構成としてもよい。
なお、図10(a)は放物面鏡2”を光軸方向からみた
図、図10(b)はその側面図である。
【0070】この場合、液晶表示素子への入射角は、上
記実施形態2と同様、図4の液晶表示素子における線分
1で示す断面内では±θ゜であり、図4の液晶表示素
子における線分d2あるいはd3で示す断面内では、±
θ’゜である。つまり、この場合も、放物面鏡2”を含
む光学系は、6角錐プリズムを用いたものと同様、分割
された各放物面鏡部分から出射する主光線が液晶表示素
子の光入射面上で交わりマイクロレンズアレイを通して
対応する各絵素に入射するように設計されている。 こ
のようにマイクロレンズアレイ9に対して6方向から光
を入射させる構成を、上記図10に示すような該放物面
鏡2”を用いたものとすることにより、光学素子を増や
すことなく液晶表示素子に対して6方向から光を入射さ
せることができ、装置のさらなるコストダウンを図れて
好ましい。
【0071】(実施の形態3)図11は本発明の実施の
形態3による3板式液晶表示装置を示す模式図である。
【0072】図において、103は、本実施形態3の3
板式の投影型カラー液晶表示装置で、これは、実施の形
態1の液晶表示装置101におけるフライアイレンズ
3,4及び凸レンズ5に代えて、回転放物面鏡2からの
平行光からP偏光光とS偏光光(第1のS偏光光)とを
分離し、さらにP偏光光を第2のS偏光光に変換して上
記第1のS偏光光と合成するPS分離合成装置103a
を備えたものである。
【0073】また、この実施の形態3では、回転放物面
鏡2として、焦点距離22mm、有効径φ90×90m
m(矩形形状の開口の縦横の寸法が90×90mmであ
るもの)を用いている。
【0074】上記PS分離合成装置103aは、回転放
物面鏡2からの平行光のP偏光光を透過し、そのS偏光
光を反射する偏光ビームスプリッター20と、該透過し
たP偏光光を反射するミラー21と、該反射されたP偏
光光を第2のS偏光光に変換するλ/2板22とを有し
ている。そして、上記偏光ビームスプリッター20から
の第1のS偏光光と、上記λ/2板22からの第2のS
偏光光は、これらから7つの光束を形成する2種類のウ
ェッジプリズム23、24からなる光学系に入射するよ
うになっている。図12(a)は第2のウェッジプリズ
ム24を、図12(b)は第1のウェッジプリズム23
を示す斜視図である。
【0075】次に作用効果について説明する。
【0076】白色光源1からでた光は、その焦点が光源
の位置に一致する上記回転放物面鏡2で反射して平行化
される。この平行化された光のうちP偏光光は偏光ビー
ムスプリッター20を透過し、そのS偏光光は該偏光ビ
ームスプリッター20により反射される。そして透過し
たP偏光光はミラー21により反射され、λ/2板22
により第2のS偏光光に変換される。
【0077】このようにして、回転放物面鏡2で反射し
て平行化された光はその全てがS偏光光に揃えられて、
2種類のウェッジプリズム23、24に順次入射する。
そして、上記第1及び第2のS偏光光は、これらの2種
類のウェッジプリズム23、24により、7つの光束に
変換され、それぞれの光束は、赤、青の光を選択的に反
射するダイクロイックミラー6R、6Bにより赤、青、
及び緑の3原色に分離され、それぞれの色に対応する各
液晶表示素子7R、7G、7Bに入射する。
【0078】ここで、上記2種類のウェッジプリズム2
3、24からなる光学系は、液晶表示素子のマイクロレ
ンズアレイ9に対する光の主光線の入射角が、図4の液
晶表示素子における線分d1で示す断面内にて、図3
(a)に示すようにそれぞれ0°、±θ°となり、図4
の液晶表示素子における線分d2あるいはd3で示す断面
内にて、図3(b)に示すようにそれぞれ0°、±θ’
°となり、計7方向からの光が液晶表示素子に入射し、
7個の集光スポットが、各マイクロレンズに対応するそ
れぞれ別の絵素開口部に入射するように設計されてい
る。
【0079】詳述すると、上記光学系は以下のように設
計されている。PS分離合成装置103aから出射した
ビームのうち両側の部分の上半分と下半分は、それぞれ
第1のウェッジプリズム23によりその主光線が図11
の紙面に平行な垂直面内にて、入射光の光軸に対して、
α=tan-1(47.5/458)=±5.9°傾いた
ものとなり、上記出射ビームの残りの中央部分の上部及
び下部は、そのビームの主光線が、紙面に平行な垂直面
内にて入射光の光軸に対してθ=tan-1(95/45
8)=±11.7°傾き、該中央部分の、上部と下部の
間の部分は、入射光に対して傾くことなく、そのまま出
射される。
【0080】また、第2のウェッジプリズム24によ
り、主光線が上記垂直面内にてα=±5.9°傾いた、
出射ビームのうち両側部分は、さらに紙面と垂直な水平
面内にてθ=tan-1(95/458)=±11.7°
傾く。そして、上記両ウェッジプリズムにより形成され
た7つの光束は、液晶表示素子面上で重なる。
【0081】このとき上記2種類のウェッジプリズム2
3、24で屈折出射するビームの断面形状のそれぞれ
が、液晶表示素子面形状と相似形になるようにプリズム
面形状を設計しておくことで、液晶表示素子上での照射
ビーム断面形状が素子形状となり光をロスなく利用する
ことができ光利用効率が高くなる。
【0082】また計7方向からの光が液晶表示素子の対
応する絵素内に同じだけ取り込まれるため表示の明るさ
は原理的に従来の約7倍まで向上する。
【0083】さらに、前記PS分離合成装置により、従
来ムダになっていたS偏光光もP偏光光に変換されて液
晶表示素子の対応する絵素内に同じだけ取り込まれるた
め、表示の明るさはS偏光光をカットしていた場合の約
2倍に向上する。また、従来のようにS偏光光が偏光板
で遮断、吸収されて熱にかわることもないので偏光板が
溶けたりあるいは燃えてしまったりすることがなくな
る。また、ウェッジプリズムを用いているため、前記P
S分離合成装置の採用により大きくなった投影用ビーム
を、すべて有効に利用することが可能である。
【0084】なお、上記実施形態3では、2つのウェッ
ジプリズム23、24で7方向から光を液晶表示素子に
入射させる構成について示したが、例えば図13
(a),(b)に示すような2つのウェッジプリズム2
4’、23’を用いて4方向から光を液晶表示素子に入
射させるようにしてもよい。
【0085】さらに、図14のような1つのウェッジプ
リズム23”を用いて3方向から光を液晶表示素子に入
射させるようにしてもよい。
【0086】図13あるいは図14のウェッジプリズム
を光学系に用いた場合も、その設計の仕方は上記実施形
態3同様にできる。ただし、いずれの場合も、対応する
液晶表示素子は図4のものを用いる必要がある。つま
り、これらの場合においても、プリズムの各面で屈折し
て出射する光線群の主光線が、液晶表示素子の光入射面
上で交わりマイクロレンズアレイを通して、対応する各
絵素に入射するように設計されていればよい。
【0087】さらに、上記図13あるいは図14のウェ
ッジプリズムを用いた光学系に、前記PS分離合成装置
を組み合わすことにより、従来ムダになっていたS偏光
光もP偏光光に変換されて液晶表示素子の対応する絵素
内に同じだけ取り込まれるため、表示の明るさはS偏光
光をカットしていた場合の約2倍に向上する。また、こ
の場合、従来のようにS偏光光が偏光板で遮断、吸収さ
れて熱にかわることもないので偏光板が溶けたりあるい
は燃えてしまったりすることがなくなる。さらにこの場
合、前記PS分離合成装置の採用により投影用ビームが
大きくなっても、ウェッジプリズムによりすべてのビー
ムを有効に利用することができる。さらにこのウェッジ
プリズム方式はPS分離合成装置を採用したものに限ら
ず、単なるランプからの平行光を液晶表示素子に照射す
る構成に対しても有効に適用できる。
【0088】
【発明の効果】以上のように本発明(請求項1)によれ
ば、光源の明るさを、液晶表示素子からはみ出す光の増
加を招くことなく増大することができ、光源光の有効な
利用により、従来のものに比べ表示画像が非常に明るく
なるという効果がある。
【0089】また、本発明(請求項2)によれば、高効
率で明るい液晶表示素子が実現できるとともに、精度の
よいマイクロレンズアレイの製作が容易になりコストダ
ウンが図れる。
【0090】また、本発明(請求項3)によれば、比較
的容易に複数方向から液晶表示素子に光を入射させる光
学系が構成でき、光源光の有効利用により従来のものに
比べ表示画像が非常に明るくなる。
【0091】また、本発明(請求項4)によれば、光学
部品を増やすことなく比較的容易に複数方向から液晶表
示素子に光を入射させる光学系が構成できるため、低コ
ストで従来のものに比べ表示画像が非常に明るい液晶表
示装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による投影型カラー液晶
表示装置の構成を示す模式図である。
【図2】上記液晶表示装置を構成するフライアイレンズ
を光軸方向からみた模式図である。
【図3】上記液晶表示装置を構成する液晶表示素子の構
成を示す断面図である。
【図4】上記液晶表示素子を構成する絵素とマイクロレ
ンズアレイの位置関係を説明するための図である。
【図5】上記絵素とマイクロレンズアレイの他の位置関
係を示す図である。
【図6】本発明の液晶表示装置に適用可能な他のフライ
アイレンズを光軸方向からみた模式図である。
【図7】本発明の液晶表示装置に適用可能なその他のフ
ライアイレンズを光軸方向からみた模式図である。
【図8】本発明の実施の形態2による投影型カラー液晶
表示装置を示す模式図である。
【図9】上記実施の形態2の液晶表示装置を構成するウ
ェッジプリズムを光軸方向及び側面からみた模式図であ
る。
【図10】上記実施の形態2の液晶表示装置に、該ウェ
ッジプリズムの代わりに適用可能な楕円放物面鏡を光軸
方向及び側面からみた模式図である。
【図11】本発明の実施の形態3による投影型カラー液
晶表示装置を示す模式図である。
【図12】上記実施の形態3による投影型カラー液晶表
示装置に用いるウェッジプリズムの立体斜視図である。
【図13】上記実施の形態3の投影型カラー液晶表示装
置に適用可能な他のウェッジプリズムの立体斜視図であ
る。
【図14】上記実施の形態3の投影型カラー液晶表示装
置に適用可能なその他のウェッジプリズムの立体斜視図
である。
【図15】従来の投影型カラー液晶表示装置を示す模式
図である。
【図16】従来の投影型カラー液晶表示装置における液
晶表示素子を説明するための断面図である。
【図17】上記実施の形態1における液晶表示素子の絵
素配列の他の構成例、及びそれに対応するフライアイレ
ンズの構成を説明するための図である。
【図18】上記実施の形態1の液晶表示装置に適用でき
る他のフライアイレンズを光軸方向からみた模式図であ
る。
【符号の説明】
1 光源 2 回転放物面鏡 2” 放物面鏡 3、4 フライアイレンズ 5 凸レンズ 6R、6B、60B、60G ダイクロイックミラー 7R、7G、7B 液晶表示素子 8、13 偏光板 9 マイクロレンズアレイ 10、12、32、37 対向基板 11 絵素開口部 14 液晶表示パネル 15 フィールドレンズ 16 投影レンズ 17 スクリーン 18、23、23’、23”、24、24’ ウェッジ
プリズム 19 放物面鏡部分 20 偏光ビームスプリッター 21 ミラー 22 λ/2板 27 薄膜トランジスタ 28 補助容量 29 信号ライン 30 ゲートライン 33 対向電極 34 遮光層 35 絵素電極 36 遮光層開口部 38 液晶層 61G、61R 全反射ミラー 71 液晶パネル 101,102,103 投影型カラー液晶表示装置 103a PS分離合成装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー画像表示に必要な波長域が異なる
    複数の光束の各々に対応させて設けられ、対応する波長
    域の光束に対して光変調処理を施す複数の液晶表示素子
    と、 該各液晶表示素子に対してその光出射側に位置するよう
    配置され、該各液晶表示素子を透過した光束を表示画面
    上に重ねて投影してカラー画像を合成する光学系と、 該各波長域毎に、それぞれの波長域に対応する液晶表示
    素子への入射角の異なる複数の光束を発生する光束発生
    手段とを備え、 同じ波長域の複数の光束を相互に異なる方向より、該波
    長域に対応する共通の液晶表示素子へ入射させるように
    した投影型カラー液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の投影型カラー液晶表示装
    置において、 前記各液晶表示素子は、 それぞれの波長域に対応した表示信号を受けて、絵素を
    構成する液晶を駆動するカラー表示電極と、 該液晶表示素子に異なる角度で入射された同一の波長域
    の複数の光束を、それぞれの絵素を構成する液晶部位に
    集光させるマイクロレンズアレイとを備えたものであ
    り、 該マイクロレンズアレイは、個々のマイクロレンズが隣
    接する複数の絵素に対応し、かつ各マイクロレンズが該
    液晶表示素子に異なる角度で入射された同一の波長域の
    複数の光束を、各光束毎に所定の絵素の液晶部位に入射
    させるよう構成したものである投影型カラー液晶表示装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の投影型カラー液晶表示装
    置において、 前記光束発生手段は、複数の凸レンズからなるフライア
    イレンズを有し、 該フライアイレンズは、各凸レンズの光軸中心の配置
    が、前記液晶表示素子を構成する隣接する所定個数の絵
    素の中心位置の配置と相似な関係になっている投影型カ
    ラー液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の投影型カラー液晶表示装
    置において、 前記光束発生手段は、光源からの発散光を反射して集光
    する放物面鏡を有し、 該放物面鏡は、その対称軸を含む平面により複数に分割
    してなる複数の放物面鏡部分からなり、 該各放物面鏡部分は、それぞれからの反射光の主光線が
    液晶表示素子上で重なるよう、光源からの発散光を反射
    して平行光束を形成するための放物面からさらに内側に
    傾けたものである投影型カラー液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6292234B1 (en) 1997-01-23 2001-09-18 Sharp Kabushiki Kaisha Projection type color liquid crystal display device

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US6292234B1 (en) 1997-01-23 2001-09-18 Sharp Kabushiki Kaisha Projection type color liquid crystal display device

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