JPH0990180A - 光ファイバケーブル - Google Patents

光ファイバケーブル

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JPH0990180A
JPH0990180A JP7243489A JP24348995A JPH0990180A JP H0990180 A JPH0990180 A JP H0990180A JP 7243489 A JP7243489 A JP 7243489A JP 24348995 A JP24348995 A JP 24348995A JP H0990180 A JPH0990180 A JP H0990180A
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JP
Japan
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optical fiber
cable
radius
layer
core wire
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Application number
JP7243489A
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English (en)
Inventor
Shin Saito
伸 齊藤
Akio Mogi
章夫 茂木
Suehiro Miyamoto
末広 宮本
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバテープ心線をケーブル化するにあ
たり、細径化、軽量化、低コスト化を実現できるように
した光ファイバケーブルを提供する。 【解決手段】 テンションメンバ1の周上に被覆層2を
形成してなる中心部材6の周囲に光ファイバテープ心線
3が撚り合わされ、光ファイバテープ心線3の外周上に
保護層4を介してシース5が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ファイバテープ心
線をケーブル化してなる光ファイバケーブルに係り、特
に細径化、低コスト化を実現できるようにした光ファイ
バケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ素線を複数本並べ、これらを
一括被覆してなる光ファイバテープ心線を用いた光ファ
イバケーブルとして、従来より図3に示すようなものが
知られている。図3において、符号12はスロットであ
る。このスロット12は、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどのプラスチックからなる長尺の丸棒状のもので、
その中心部にはテンションメンバ13が挿通されてい
る。このテンションメンバ13は複数の金属素線を撚り
合わせた金属撚線、繊維強化プラスチック(FRP)、
アラミド繊維などの高強度繊維からなる紐状物などから
なり、ケーブルの引張り強さを担うものである。
【0003】また、スロット12の外周面には、複数条
の螺旋状のスロット溝12aが形成されている。これら
のスロット溝12a内には、それぞれ光ファイバテープ
心線11が複数本積層された状態で収容されている。さ
らに、このスロット12には、スロット溝12aから光
ファイバテープ心線11が脱落するのを防止するため
に、不織布製テープなどが巻回されて押え巻き層14が
形成されており、この上にポリエチレンなどからなるシ
ース15が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような構造の光フ
ァイバケーブルにあっては、光ファイバテープ心線11
をスロット溝12a内に収容することによって、これを
外部応力から保護するとともに、スロット溝12aを螺
旋状とすることによって、光ファイバケーブルを曲げた
ときに光ファイバテープ心線11にかかる伸び歪を緩和
できるようになっている。しかしながら、スロット12
のコストが高いために、光ファイバケーブルの材料コス
トが高くなってしまうという問題があった。またスロッ
ト12を用いているために比較的太径で重量も重いもの
となり、配線の容易さや敷設時の作業性の面で不満があ
った。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、光ファイバテープ心線をケーブル化したものであっ
て、細径化、軽量化、低コスト化を実現できるようにし
た光ファイバケーブルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の光ファイバケーブルは、テンションメンバの
周上に被覆層を形成してなる中心部材の周囲に光ファイ
バテープ心線が撚り合わされ、該光ファイバテープ心線
の外周上に保護層を介してシースが設けられていること
を特徴とするものである。光ファイバケーブルの層心半
径をa、ケーブル半径をA、光ファイバケーブルを巻き
付け半径rで曲げたときに光ファイバに生じる歪の許容
範囲の上限をσとするとき、 層心半径aを、σ=a/
(r+A)を満たす値より小さく設計することが好まし
い。あるいは、前記中心部材の被覆層および保護層を低
摩擦とすることも好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の光ファイバケーブル(以下、単に光ケー
ブルという)の第1の実施形態を例示した断面図であ
る。この光ケーブルは、テンションメンバ1および被覆
層2からなる中心部材6の周囲に光ファイバテープ心線
(以下、単にテープ心線という)3が撚り合わされ、そ
の外周上に保護層4およびシース5が順次形成されて構
成されている。
【0008】テンションメンバ1は、この光ケーブルの
引張り強さを担うもので、高弾性材料を用いて構成され
る。例えば、鋼線、鋼撚線、繊維強化プラスチックを棒
状に形成したもの(FRPロッド)等を好ましく用いる
ことができる。FRPロッドに用いられる高強度繊維と
しては、ガラス繊維、カーボン繊維、ポリ−p−フェニ
レンテレフタラミド繊維(ケブラー:商標)等のアラミ
ド繊維等が好ましく用いられる。テンションメンバ1の
外径は、細過ぎると必要な引張り強さが得られず、また
太過ぎるとテープ心線3の層心半径が大きくなり、光ケ
ーブルが曲げられたときに光ファイバに生じる歪が大き
くなってしまう。したがって、テンションメンバ1の外
径の下限は必要な引張り強さが得られるように設定さ
れ、材料によって適宜変更し得る。一般に光ケーブルの
引張り強さは50kgf以上の荷重で引張ったときの伸
びが0.2%以下であることが要求される。またテンシ
ョンメンバ1の外径の上限は、光ケーブルの曲げによっ
て生じる光ファイバの歪の許容範囲の上限に応じて、後
述するように層心半径が設計されるので、その層心半径
が得られるように設定される。
【0009】テンションメンバ1の周上には被覆層2が
設けられて中心部材6を構成している。テンションメン
バ1は硬い材料からなるので、仮にそのまま使用すると
周囲に配されるテープ心線3が受ける側圧が大きくなっ
てしまい光伝送特性が悪化する。本発明の光ケーブルは
被覆層2を設けることによって、この側圧を緩和するこ
とができる。したがって、被覆層2はこの周上に配され
るテープ心線3の最外層のヤング率よりも低ヤング率と
なるように形成される。被覆層2のヤング率がテープ心
線3の最外層のヤング率よりも高いとテープ心線3が受
ける側圧を緩和する効果が得られない。また被覆層2の
材料は製造上、テンションメンバ1に容易に被覆できる
ものが好ましく、例えば、ポリエチレン、塩化ビニルな
どの熱可塑性樹脂や、エポキシアクリレートやウレタン
アクリレート等の紫外線硬化性樹脂(UV樹脂)等を好
ましく用いることができる。被覆層2の厚さは、テンシ
ョンメンバ1によってテープ心線3が受ける側圧を緩和
できる程度であればよく、0.2〜10mm程度に好ま
しく設定することができる。
【0010】テンションメンバ1および被覆層2からな
る中心部材6の周囲には、テープ心線3が撚り合わされ
ている。ここで用いられるテープ心線3は光ファイバ素
線を複数本並べて一括被覆してなるもので、各種の既存
のものを用いることができる。テープ心線3における光
ファイバ素線の心数は特に制限されないが、2〜16心
程度のものを適宜選択して好適に用いることができる。
中心部材6の外径に対してテープ心線3の心数が多い場
合には、テープ心線3が撚り合わされた際に幅方向に大
きく湾曲した状態となるので好ましくない。またテープ
心線3は、現在量産されているものを用いると材料コス
トを低減させることができる。さらには既存の配線や設
備との接続互換性が高いものを好ましく選択することが
できる。またテープ心線3の一括被覆層(最外層)のヤ
ング率は一般に10〜150kg/mm2程度に形成されてい
る。中心部材6の周囲に配されるテープ心線3の数は、
必要とされる光ケーブルの心数、中心部材6の外径、お
よびテープ心線3の幅に応じて適宜設定することができ
る。図1の実施形態では6本の4心テープ心線3が配さ
れて、24心の光ケーブルを構成している。またテープ
心線3の撚りは、S−Z撚りでも、一方向の撚りでもよ
い。
【0011】テープ心線3の外周上には、保護層4が設
けられている。保護層4は熱を通しにくい材料を用いて
形成され、これによって、シース5形成時の熱によりテ
ープ心線3が傷んだり、テープ心線3とシース5とが融
着するのを防止することができる。材料としては、例え
ば、不織布テープ、ポリイミドなどのプラスチックテー
プ、不織布に吸水性樹脂を付着させた吸水テープなどを
好ましく用いることができる。保護層4は、これらのテ
ープをテープ心線3の外周上に押え巻きすることによっ
て好適に形成される。通常、テープによる押え巻きはタ
イトに行なわれ、例えば50〜500gの張力をかけた
状態で好適に行なわれる。また吸水テープを用いて保護
層4を形成すれば、防水特性が得られる。
【0012】保護層4の上には、シース5が形成されて
いる。シース5は、一般の光ケーブルのシースに用いら
れている材料を用いることができ、例えば、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂を好ましく用いる
ことができる。シース5は押出し被覆によって好適に形
成される。シース5の厚さは、薄過ぎると光ケーブルの
側圧特性が悪くなり、厚過ぎると経済的にも不利であ
り、また光ファイバを後分岐する際のシース除去が困難
となる。したがって、シースの厚さは1〜3mm程度に
好ましく設定される。
【0013】このような構造の光ケーブルでは、テープ
心線3がタイトな状態となっている。すなわちテープ心
線3は、周囲がタイトに押え巻きされているために、光
ケーブル内で容易に移動できないようになっている。こ
のため、光ケーブルが曲げられたときには、テープ心線
3も同様に曲げられるので、曲げ歪が直接光ファイバに
加わることになる。したがってこの実施形態の構造にお
いては、テープ心線3の層心半径を小さく設計すること
によって、光ケーブルが曲げられたときの光ファイバの
歪を抑えることが好ましい。
【0014】図2は、層心半径を設計する方法を説明す
るための図である。層心半径とは光ケーブルの中立軸か
ら光ファイバ中心までの距離を言い、図2中符号aで示
している。また図中符号Aはケーブル半径、rは巻き付
け半径である。この図に示されるように、光ケーブルが
半径rのマンドレルに巻き付けられるなどして曲げられ
たとき、中心角θに対して、光ケーブルの長さは、(r
+A)×π×θ/180° となる。又、このとき光フ
ァイバの長さは、(r+A+a)×π×θ/180°
となる。したがって、このときの光ファイバの伸び歪σ
は、
【数1】 となる。よって、光ファイバケーブルを巻き付け半径r
で曲げたときに光ファイバに生じる歪の許容範囲の上限
をσとするとき、 層心半径aを、上記(I)式を満たす
値より小さくすれば光ファイバの曲げ歪を許容範囲内に
抑えることができる。
【0015】ところで、曲げ歪が大きい光ファイバは、
余長処理のために長期にわたって曲げられた状態とされ
ると破断し易く、信頼性に欠けるため、通常、光ファイ
バの曲げ歪は、巻き付け半径200mmで0.5%以
下、好ましくは0.3%以下であることが要求される。
本実施形態の光ケーブルにおいて、ケーブル半径Aは、
層心半径aよりも、テープ心線3が配されている部分の
厚さ/2、保護層4の厚さ、およびシース5の厚さの分
だけ大きい。したがって、例えばA=a+2mmとする
と、伸び歪σは、 σ=a/(r+a+2mm)……(II) となる。よって、例えば光ケーブル等の余長処理に用い
られる半径200mmのリールに巻き付けたときの光フ
ァイバの伸び歪が0.5%以下となるようにするために
は、上記(II)式より算出すれば、層心半径aは1.02
mm以下に設計される。また光ファイバの伸び歪が0.
3%以下となるようにするためには、同様にして層心半
径aは0.6mm以下に設計される。また、光ケーブル
の用途等によって、巻き付け半径rが適宜変更されて
も、層心半径は同様にして算出することができる。した
がって、本実施形態の光ケーブルにおいては、この層心
半径が好適な値となるように中心部材6の外径が設定さ
れ、さらに被覆層2の厚さを加味してテンションメンバ
1の外径が設定される。
【0016】本実施形態の構成によれば、テープ心線が
簡単な構造でケーブル化されるので細径かつ軽量であ
り、敷設も容易である。また引張り強度、側圧特性、お
よび曲げ特性も良好となるように構成されている。しか
も、被覆層2が形成されたテンションメンバ1を用いて
いるので、ケーブル化による光ファイバの損失増加が抑
えられる。また製造が容易で製造コストも低く、さらに
従来のスロットなど高価な部材を使用しないので、材料
コストも低減される。
【0017】次に本発明の光ケーブルの第2の実施形態
について説明する。この実施形態の光ケーブルが上記第
1の実施形態のものと大きく異なる点は、被覆層2およ
び保護層4を低摩擦に構成した点である。本実施形態に
おいて、テンションメンバ1は、上記第1の実施形態と
同様のものを好適に用いることができるが、この実施形
態においては、テンションメンバ1の外径が層心半径に
よって制限されず、必要に応じて大きくすることができ
る。
【0018】テンションメンバ1の周上には被覆層2が
設けられて中心部材6を構成している。本実施形態にお
ける被覆層2は、この周上に配されるテープ心線3の最
外層のヤング率よりも低ヤング率で、かつ低摩擦に形成
され、例えばポリ四フッ化エチレン(テフロン:商品
名)やフッ化エチレンプロピレン(FEP)等の低摩擦
の樹脂が好適に用いられる。尚、本発明において低摩擦
とは、テープ心線3の最外層との静摩擦係数が0〜0.
1のものをいう。また被覆層2の厚さは、上記第1の実
施形態と同様にして設定することができる。
【0019】テンションメンバ1および被覆層2からな
る中心部材6の周囲には、テープ心線3が撚り合わされ
ている。テープ心線3は上記第1の実施形態と同様のも
のを用いることができる。また本実施形態においては、
テープ心線3の表面に、例えばタルクなどの滑材を付着
させておくこともでき、このような構成とすれば、テー
プ心線3と被覆層2、およびテープ心線3と保護層4と
の摩擦抵抗を低減させることができるので、好ましい。
【0020】テープ心線3の外周上には、保護層4が設
けられている。本実施形態における保護層4は、熱を通
しにくく、かつ低摩擦な材料を用いて構成される。例え
ば、テフロンテープなどの低摩擦なプラスチックテー
プ、あるいは不織布テープをテフロン加工するなどして
低摩擦としたテープ、ポリイミドテープなどを用いるこ
とができる。また、これらのテープは吸水性を付与した
ものでもよい。保護層4は、これらのテープをテープ心
線3の外周上に押え巻きすることによって好適に形成さ
れるが、本実施形態においては、テープをテープ心線3
の外周上に巻回する際に、テープ心線3が移動可能な程
度に緩く巻回され、例えば50〜200gの張力をかけ
た状態で巻回するのが好ましい。またテープとして吸水
性を有するテープを用いて保護層4を形成すれば、防水
特性が得られる。
【0021】保護層4の上には、シース5が形成されて
いる。シース5は上記第1の実施形態と同様の樹脂を用
いることができ、押出し被覆により好適に形成される。
またシース5の厚さは、上記第1の実施形態と同様にし
て設定することができる。
【0022】このような構成の光ケーブルでは、被覆層
2および保護層4が低摩擦に構成されているので、光ケ
ーブルが曲げられたときに、テープ心線3の光ファイバ
に生じる伸び歪に応じて、テープ心線3がケーブル内を
移動することができる。これにより、光ケーブルの曲げ
によって光ファイバに生じる局部的な曲げ歪を緩和する
ことができる。したがって、テープ心線が簡単な構造で
ケーブル化されているので細径かつ軽量であり、敷設が
容易である上に、引張り強度、側圧特性、および曲げ特
性も良好な光ケーブルが得られる。しかも、被覆層2が
形成されたテンションメンバ1を用いるので、ケーブル
化による光ファイバの損失増加が抑えられる。また製造
が容易で製造コストも低く、さらに従来のスロットなど
高価な部材を使用しないので、材料コストも低減され
る。さらにこの実施形態においては、被覆層2および保
護層4を低摩擦とすることによって光ファイバの曲げ歪
を小さくできるので、層心半径を小さく設計しなくても
よく、中心部材6の外径を必要に応じて太くして層心半
径を大きく設計することもできる。したがって、中心部
材6の周囲に配する光ファイバの数を多くして光ケーブ
ルの多心化を図ることが可能であり、またテープ心線3
として心線数が多いものを用いることもできるようにな
る。
【0023】
【実施例】
(実施例1)図1に示す構造の24心の光ケーブルを作
製した。まずテンションメンバを用意した。テンション
メンバとしては鋼線を用い、その外径は1.2mmとし
た。このテンションメンバにLDPE(低密度ポリエチ
レン)で被覆を施して中心部材を得た。被覆層のヤング
率は20kgf/mm2、厚さは0.2mmとした。得られた
中心部材の周囲に4心のテープ心線を6本、SZ撚りに
撚り合わせた。テープ心線の厚さは0.4mmで、最外
層はUV樹脂で形成されており、そのヤング率は50kg
f/mm2であった。引続いて、その外周を不織布で押え巻
きして保護層を形成した。保護層の厚さは0.1mmと
なった。さらにPE(ポリエチレン)を押出し被覆して
厚さ2mmのシースを形成した。このようにして層心半
径1mm、外径6.6mmの光ケーブルを得た。本実施
例において、テープ心線をケーブル化したことによる光
ファイバの損失増は0.1dB/km以下であった。得
られた光ケーブルの引張り強さは50kgfの荷重で引
張ったときの伸びが0.2%以下であり、光ケーブルと
して十分な強度を有するものであった。また得られた光
ケーブルを半径200mmのマンドレルに巻き付けたと
きの光ファイバの歪は0.4%以下であり、光ケーブル
として高い信頼性を有するものであることが認められ
た。
【0024】(実施例2)上記実施例1において、テン
ションメンバの被覆層をFEPで形成し、保護層を、ポ
リイミドテープを50〜200gの張力をかけた状態で
押え巻きして形成した他は同様にして光ケーブルを作製
した。得られた光ケーブルを半径200mmのマンドレ
ルに巻き付けたときの光ファイバの歪は0.2%以下で
あり、上記実施例1のものより曲げ特性が優れており、
光ケーブルとして高い信頼性を有するものであることが
認められた。
【0025】(実施例3)図1と同様の構造の40心の
光ケーブルを作製した。まずテンションメンバを用意し
た。テンションメンバとしては鋼線を用い、その外径は
1.6mmとした。このテンションメンバにFEPで被
覆を施して中心部材を得た。被覆層の厚さは0.8mm
とした。得られた中心部材の周囲に4心のテープ心線を
10本、一方向に撚り合わせた。テープ心線の厚さは
0.4mm、最外層はUV樹脂で形成されており、その
ヤング率は50kgf/mm2であった。引続いて、その外周
をポリイミドテープで100gの張力をかけた状態で押
え巻きして保護層を形成した。保護層の厚さは0.1m
mとなった。さらにPEを押出し被覆して厚さ2mmの
シースを形成した。このようにして層心半径1.8m
m、外径8.2mmの光ケーブルを得た。本実施例にお
いて、テープ心線をケーブル化したことによる光ファイ
バの損失増は0.1dB/km以下であった。得られた
光ケーブルの引張り強さは90kgfの荷重で引張った
ときの伸びが0.2%以下であり、光ケーブルとして十
分な強度を有するものであった。また得られた光ケーブ
ルを半径200mmのマンドレルに巻き付けたときの光
ファイバの歪は0.3%以下で、半径100mmのマン
ドレルに巻き付けたときの光ファイバの歪は0.5%以
下であり、光ケーブルとして高い信頼性を有するもので
あることが認められた。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光ケーブル
は、テンションメンバの周上に被覆層を形成してなる中
心部材の周囲にテープ心線が撚り合わされ、テープ心線
の外周上に保護層を介してシースが設けられていること
を特徴とするものである。したがって、テープ心線が簡
単な構造でケーブル化されているので細径かつ軽量の光
ケーブルが得られ、敷設も容易となる。また引張り強
度、側圧特性も良好である。しかも、被覆層が形成され
たテンションメンバを用いているので、ケーブル化によ
る光ファイバの損失増加が抑えられる。さらには製造が
容易であるので製造コストが低く、また従来のスロット
など高価な部材を使用しないので、材料コストも低減さ
れる。本発明の光ケーブルの構造は、特に数十心程度の
光ファイバを必要とする光ケーブルに好適であり、光フ
ァイバのビル内配線や局内配線、または加入者の配線網
における中間部分へ好適に適用することができる。
【0027】また、光ケーブルの層心半径をa、ケーブ
ル半径をA、光ファイバケーブルを巻き付け半径rで曲
げたときに光ファイバに生じる歪の許容範囲の上限をσ
とするとき、 層心半径aを、σ=a/(r+A)を満
たす値より小さく設計すれば、テープ心線が光ケーブル
内で移動しにくいタイトな構造であっても、光ケーブル
の曲げによって生じる光ファイバの歪を小さくすること
ができ、高い信頼性が得られる。
【0028】あるいは被覆層および保護層を低摩擦とす
ることによって、テープ心線が光ケーブル内で移動でき
るようにすることができる。したがって、光ケーブルの
曲げによって生じる光ファイバの歪を小さくすることが
でき、高い信頼性が得られる。またこの構成によれば、
層心半径を大きく設計することができるので、中心部材
の周囲に配する光ファイバの数を多くして光ケーブルの
多心化を図ることが可能であり、またテープ心線として
心線数が多いものを用いることもできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ファイバケーブルの第1の実施形
態を例示した断面図である。
【図2】 本発明における層心半径の設計方法の説明図
である。
【図3】 従来の光ファイバケーブルの例を示した断面
図である。
【符号の説明】
1…テンションメンバ、2…被覆層、3…光ファイバテ
ープ心線、4…保護層、5…シース、6…中心部材。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テンションメンバの周上に被覆層を形成
    してなる中心部材の周囲に光ファイバテープ心線が撚り
    合わされ、該光ファイバテープ心線の外周上に保護層を
    介してシースが設けられていることを特徴とする光ファ
    イバケーブル。
  2. 【請求項2】 光ファイバテープ心線の層心半径をa、
    ケーブル半径をA、光ファイバケーブルを巻き付け半径
    rで曲げたときに光ファイバに生じる歪の許容範囲の上
    限をσとするとき、 層心半径aを、σ=a/(r+
    A)を満たす値より小さく設計してなることを特徴とす
    る請求項1記載の光ファイバケーブル。
  3. 【請求項3】 前記中心部材の被覆層および保護層が低
    摩擦であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ
    ケーブル。
JP7243489A 1995-09-21 1995-09-21 光ファイバケーブル Pending JPH0990180A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022507842A (ja) * 2018-11-20 2022-01-18 オーエフエス ファイテル,エルエルシー ローラブルリボンおよび中央強度部材を有する光ファイバケーブル

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022507842A (ja) * 2018-11-20 2022-01-18 オーエフエス ファイテル,エルエルシー ローラブルリボンおよび中央強度部材を有する光ファイバケーブル

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