JPH0988804A - 二方向性形状記憶アクチュエータ、その製法及び3次元アクチュエータ - Google Patents

二方向性形状記憶アクチュエータ、その製法及び3次元アクチュエータ

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JPH0988804A
JPH0988804A JP24599495A JP24599495A JPH0988804A JP H0988804 A JPH0988804 A JP H0988804A JP 24599495 A JP24599495 A JP 24599495A JP 24599495 A JP24599495 A JP 24599495A JP H0988804 A JPH0988804 A JP H0988804A
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substrate
thin film
memory alloy
actuator
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JP24599495A
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Shinji Kaneko
新二 金子
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加工が困難で変態点の制御性が低く、発生力量
が小さい。また、駆動制御のための電子デバイスを少な
い工数で容易に実装できない。 【解決手段】形状記憶合金と他の部材を複合することに
より、高温時には形状記憶合金の形状記憶効果によって
第1の形状となり、低温時には他の部材の応力により第
1の形状とは異なる第2の形状となる二方向性形状記憶
アクチュエータにおいて、平板状の形状記憶合金基板
(1) にアモルファス合金からなる薄膜(2) が被着されて
いることを特徴とする二方向性形状記憶アクチュエー
タ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二方向性形状記憶ア
クチュエータ、その製法及び3次元アクチュエータに関
するもので、特にマイクロアクチュエータに適した形状
記憶合金アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、医療分野を中心としてマイクロマ
シン技術が注目を集めており、その中核となるマイクロ
アクチュエータの研究が盛んに行われている。これらの
中で形状記憶合金アクチュエータはそのシンプルな機構
と大きな発生力量によって有望視されている。このよう
なSMAマイクロアクチュエータを微小な機械システム
に適用する場合、バイアスバネを必要としない全方位形
状記憶処理が施されたSMAを用いるのが好ましい。こ
のような全方位形状記憶合金としては、長時間の時効処
理によってTi−Ni合金の内部にTiNi3 より成る
時効析出物を析出させてその内部歪みによって可逆的な
形状記憶合金効果を発現させる方法が、例えば特開昭6
2−14619に表示されている。TiNi3 を析出さ
せるためにはNiの組成比の高いTiNi合金を得る必
要があるが、このような組成のTiNi合金は一般的に
脆性で、その加工はきわめて困難である。加えて、発生
力量や変態温度の制御性の点でも通常の一方向性の形状
記憶合金と比較して大きく劣るのが現状である。
【0003】一方で、実質的に二方向性の形状記憶合金
アクチュエータを得るための手法として、特開平6−3
40963に開示された方法も知られている。これは弾
性を有する基材にスパッタ法を含む各種成膜法で形成し
た形状記憶合金薄膜を密着させるものであるが、スパッ
タ法や各種の気相中における成膜法では、例えば、10
0μm以上の厚膜を形成するのは事実上困難で、形状記
憶合金アクチュエータの発生力量としては限界がある。
そのほかの形状記憶合金の成膜では例えばゾルゲル法や
ラミネート法やメッキ法などでは高品質の形状記憶合金
を形成するのは難しい。
【0004】加えて、これらの方法で形状記憶効果によ
る比較的大きな歪みに対して基材との剥離を起こさない
ようにするのはかなり困難である。特に、基材として大
きな擬弾性を示すアモルファス合金や大変形の可能な高
分子系材料を用いた場合、形状記憶合金膜を得るために
は、スパッタ法をはじめとする各種の気相蒸着法を用い
て被着形成した合金薄膜は結晶化のための熱処理が必要
である。しかし、この熱処理によって基材のアモルファ
ス合金の再結晶化や高分子系材料の熱分解が起こり、実
際に高性能の可逆性の可逆性形状記憶合金アクチュエー
タを得るのは困難である。
【0005】また、マイクロマシンの分野においては、
医療用の能動型マイクロカテーテルや、微小ロボットア
ームとして、管状の多関節マニピュレータの開発が望ま
れている。このようなマニピュレータにおいては、例え
ば特開平6−91582に開示された多関節マニピュレ
ータが知られている。これはアクチュエータとしてプレ
ート状のSMAを用いており、半導体製造技術を応用し
た薄膜状の電子デバイスによって駆動される。この電子
デバイスは、離散的に配置された島状の電子回路領域を
形成した半導体基板上にこの電子回路と必要な部位で電
気的に接続されて、可撓性薄膜によって相互に絶縁さ
れ、必要な箇所で電気的に接続された配線、センサー、
ヒーターとして機能する薄膜金属パターンを形成し、さ
らに半導体基板の電子回路以外の領域を選択的に除去す
ることによって製作される。この製法によって多関節マ
ニピュレータの各関節に対応したヒーター、センサー
と、これら各関節を接続するための配線を可撓性薄膜内
に有し、さらにこの可撓性薄膜に制御用の電子回路が被
着した形態の電子デバイスが得られる。この電子デバイ
スを各湾曲部に対応する形状記憶合金に貼り付けること
によって、良好な制御特性を有する多関節マニピュレー
タを得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、中空部
を最大限に活用するために、管状の構造体の外周に形状
記憶合金プレートを配置して3次元的な駆動をさせる形
態にするには、薄膜電子デバイスを貼り付けたSMAア
クチュエータを管状構造体上で実装して電気的に接続さ
せるか、一体の薄膜電子デバイスに複数のSMAプレー
トを貼り付けて構造体にマウントする必要があった。ど
ちらの方法でも微小で機械的強度の高くない薄膜電子デ
バイスの実装方法としては、組立時の微妙な応力制御を
要求し、組立歩留まりを低下させ、さらに実装に多くの
工数を要することから生産性を低下させる原因となる。
【0007】本発明は上記事情を鑑みてなされたもの
で、その目的は外部のバイアスバネの機構を付加するこ
となく、加工が容易で、変態点の制御性が高く発生力量
の大きい二方向性形状記憶合金アクチュエータ及びその
製法を提供することである。本発明の他の目的は、形状
記憶合金プレートを管状構造体の外周部に配置する形態
で、3次元の駆動が可能な3次元アクチュエータにおい
て、駆動制御のための電子デバイスを少ない工数で容易
に実装できる3次元アクチュエータを提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明は、形状
記憶合金と他の部材を複合することにより、高温時には
形状記憶合金の形状記憶効果によって第1の形状とな
り、低温時には他の部材の応力により第1の形状とは異
なる第2の形状となる二方向性形状記憶アクチュエータ
において、平板状の形状記憶合金基板にアモルファス合
金からなる薄膜が被着されていることを特徴とする二方
向性形状記憶アクチュエータである。
【0009】(構成) 実施例1が該当する。プレート
状の形状記憶合金基材に物理的又は化学的蒸着法によっ
て形成した薄膜が被着している。 (作用) 高温時には基材の形状記憶効果によって所定
の形状となり、低温時には基材と薄膜の界面応力によっ
て別の形状に可逆的に変化する。
【0010】(効果) 安定した特性と大きな発生力量
が得られる通常の化学量論の形状記憶合金を用いて、特
別な外部機構を付加することなく可逆的な駆動が可能と
なる。
【0011】本願第2の発明は、結晶化された形状記憶
合金基板にアモルファス状態の合金薄膜を被着する工程
と、このアモルファス合金薄膜を被着した形状記憶合金
基板に前記薄膜の結晶化の温度よりも低い温度で形状記
憶処理を施す工程を含むことを特徴とする二方向性形状
記憶合金アクチュエータの製造方法である。
【0012】(構成) 実施例3が該当する。プレート
状のTiNi合金の形状記憶合金基材に物理的又は化学
的蒸着法によって形成したアモルファス状のTiNi合
金の薄膜を被着させる工程と、基材を一定の形状に拘束
して、アモルファスTiNi合金が結晶化しない温度範
囲で熱処理することによって、基材に形状記憶処理を施
すことを特徴とする形状記憶合金アクチュエータの製造
方法。
【0013】(作用) 高温時には基材の形状記憶効果
によって所定の形状となり、低温時には基材と薄膜の界
面応力によって別の形状に可逆的に変化する。 (効果) 安定した特性と大きな発生力量が得られる通
常の化学量論の形状記憶合金を用いて、特別な外部機構
を付加することなく可逆的な駆動が可能となる。加え
て、バイアスバネとして機能する薄膜を基材上に形成し
た後で形状記憶処理を行うので、薄膜の成膜に先だって
比較的高温で、自然酸化膜の除去等の表面処理を行った
場合にあっても良好な形状記憶効果が得られる。
【0014】本願第3の発明は、水平湾曲部と垂直湾曲
部とこれらの両湾曲部を連結する連結部とをクランク状
に配列した平板状記憶合金基板を有し、この平板状記憶
合金基板の水平湾曲部と垂直湾曲部には合金薄膜が被着
されてそれぞれ平面状態と湾曲状態との間で可逆的な二
方向性成形状記憶アクチュエータを構成し、前記連結部
は平面状態からほぼ90度に湾曲した状態への非可逆的
な一方向性形状記憶アクチュエータを構成していること
を特徴とする3次元アクチュエータである。
【0015】(構成) 実施例4が該当する。図18に
示すように、形状記憶合金基板の、垂直湾曲部と水平湾
曲部に薄膜を選択的に形成し、それ以外の領域には形成
しない。前記基板の各部を、図21〜図24に示す形状
に形状記憶処理を施す。
【0016】(作用) 薄膜を形成した垂直湾曲部と水
平湾曲部の領域は可逆的な形状記憶効果を示すが、他の
領域は非可逆的な形状記憶効果を示す。駆動部分を可逆
的な形状記憶効果を用いたアクチュエータとして用い、
非可逆的な形状記憶効果を示す部分は実装する構造体に
合わせた形状に記憶させる。
【0017】(効果) 高温時には前記薄膜が形成され
ていない垂直非湾曲部,水平非湾曲部では直線状に、連
結部としての第1接続梁部,第2接続梁部では湾曲形状
に自発的に変形するが、低温時には自発的な変形は起こ
らず、外力によって任意の形状に変形させることができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。 (実施例1)本発明の実施例1を図1〜図7を用いて説
明する。図1は本実施例1に係る二方向性形状記憶アク
チュエータの基本構造を示している。このアクチュエー
タは、厚さ200μmの短冊状の形状記憶合金基板1
と、その一方の面にスパッタ法で形成された厚さ15μ
mのアモルファス状態のTiNi合金薄膜2で構成され
ている。このアクチュエータは、基板1の変態温度より
も高温の場合には基板1の形状記憶効果によって図2に
示すようにスパッタ面の側を曲率中心として湾曲し、基
板1の変態温度よりも低温の場合には図3に示すように
基板1と薄膜2の界面応力によって図2とは逆側に湾曲
する。
【0019】次に、こうした構成のアクチュエータの製
造方法について説明する。まず、図4(A)に示すよう
に、厚さ150μmで変態温度55℃の化学量論のTi
Ni合金基板1を湾曲形状に拘束して400℃の不活性
雰囲気中もしくは高真空雰囲気で60分間熱処理するこ
とにより、この湾曲形状に形状記憶処理する。拘束の方
法としては、例えば銅のブロックに円弧状の溝を設け、
ここに短冊状の形状記憶合金をはめ込んで真空熱処理炉
で加熱する方法が考えられる。なお、ここでは説明の便
宜上、形状記憶処理時に拘束した湾曲形状の曲率中心側
の面を1aとし、反対側の面を1bとする。
【0020】次に、図4(B)に示すように、この基板
1の両端を把持することにより、直線状に固定し、スパ
ッタ装置を用いて基板の面1aに厚さ15μmのTiN
i合金薄膜2を成膜する。成膜時の基板の温度は室温程
度となるように冷却し、成膜時の条件としては薄膜が基
板よりやや大きな圧縮応力を持つように選択する。スパ
ッタ法で成膜した薄膜の界面応力は基板とターゲットの
間の距離や自己バイアス等の各種条件によって変化する
が、特に成膜時のAr圧力に強く依存する。
【0021】図5は、ある装置におけるTiNi合金薄
膜の基板との界面応力(引っ張り応力を正とする)と成
膜時の圧力との関係を示している。図5より、低圧時に
は圧縮応力が、高圧時には引っ張り応力が作用している
ことが分かる。従って、本実施例1の場合においては、
例えば2×10-3Torr程度の低圧で成膜することが
好ましい。なお、室温程度でスパッタ法で形成したTi
Ni膜は通常はアモルファス状態であり、結晶化には5
00℃以上の熱処理が必要となる。
【0022】このようにして製作した二方向性形状記憶
合金アクチュエータは、基板の変態温度以上の高温で
は、図6に示すように基板の形状記憶効果によって面1
aの側を曲率の中心とする方向に湾曲し、基板の変態温
度以下の低温では、図7に示すように薄膜と基板の界面
応力の作用で面1bの側を曲率の中心とする方向に湾曲
する。この構成の二方向性形状記憶合金アクチュエータ
では、薄膜2がバイアスバネとして機能するので、一般
的な化学量論の形状記憶合金素材を使用することで実質
的に可逆的な形状記憶効果を発現させることができる。
ここで、低温時の湾曲形状や発生力量はアモルファス薄
膜の厚さや成膜条件によって決まり、高温時の湾曲形状
や発生力量とのトレードオフとなる。本実施例1におい
ては低温時と高温時で逆側に湾曲しているが、記憶処理
時の湾曲形状や薄膜の成膜条件によって、高温時もしく
は低温時の形状をほぼ直線状にすることも可能である。
【0023】本実施例1の方法によれば、Niの組成比
の高いTiNi合金素材を用いる必要がないことから、
比較的加工が容易で変態温度の制御性が高く、発生力量
の大きな形状記憶合金を得ることが可能である。
【0024】形状記憶合金基板上に形成する薄膜は、基
板に対する密着性が高いことと、形状記憶合金基板の変
形によって加えられる比較的大きな歪みに対して塑性変
形を起こさないことが重要であり、これらの条件を満た
せば特に限定されないが、本実施例1で挙げたアモルフ
ァスTiNi合金薄膜は基板と同じ材質であるので密着
性が高く、アモルファス合金特有の大きな擬弾性を示す
ことから特に望ましい。
【0025】加えて、基板とバイアスバネとして機能す
る薄膜の線膨張係数がほぼ等しいことから、線膨張係数
の差による応力がほとんど発生しないので、アクチュエ
ータの動作を複雑化させる要因が少なく、動作のモデル
化が容易で制御性の良いアクチュエータとなる。
【0026】また、薄膜の成膜方法についてはEB蒸
着,スパッタ等の物理的成膜法やCVD等の化学的成膜
法が適用可能であるが、本実施例1で挙げたスパッタ法
は、自己バイアスや成膜時のAr圧力等のパラメータに
よって広範囲に界面応力を制御できることから、実用上
特に好ましい。
【0027】本実施例1の第1の変形例として、図8に
示すように、本実施例1における薄膜の成膜時に基板に
対して引っ張り応力を作用させて若干の歪みを加えた状
態で拘束してスパッタを行うことが挙げられる。このよ
うにすれば、薄膜のピーニングによる圧縮応力と重なり
合って、低温時の湾曲の曲率を大きくすることができ
る。
【0028】(実施例2)本発明の実施例2について図
9〜図13を用いて説明する。まず、図9に示すように
短冊状の形状記憶合金基板11に湾曲形状の形状記憶処
理を施す。ここでは説明の便宜上、記憶させた湾曲形状
の曲率中心の側の面を11aとし、逆側の面を11bとす
る。次に、図10に示すように、形状記憶合金基板11の
両端を把持することで直線状に固定し、スパッタ装置を
用いて基板11の面11bに厚さ15μmのTiNi合金薄
膜12を成膜する。成膜時の基板の温度は室温程度となる
ように冷却し、成膜時の条件としては薄膜がやや大きな
引っ張り応力を持つように選択する。図5に示した界面
応力−成膜圧力の関係の例でいえば、例えば6×10-3
Torr程度のAr圧力で成膜する事が適当である。
【0029】このようにして製作した二方向性形状記憶
合金アクチュエータは、基板の変態温度以上の高温で
は、図11に示すように基板の形状記憶効果によって面
11aの側を曲率の中心とする方向に湾曲し、基板の変態
温度未満の低温では、図12に示すように薄膜と基板の
界面応力の作用で面11bの側を曲率の中心とする方向に
湾曲する。この構成の二方向性形状記憶合金アクチュエ
ータでは薄膜12がバイアスバネとして機能するので、一
般的な一方向の形状記憶合金素材を使用することで実質
的に可逆的な形状記憶合金を発現させることができる。
本実施例2においても実施例1と同様に、Niの組成比
の高いTiNi合金素材を用いる必要がないことから、
比較的加工が容易で変態温度の制御性が高く、発生力量
の大きな形状記憶合金を得ることが可能である。
【0030】本実施例2の第1の変形例として、図13
に示すように、薄膜の成膜時に基板に対して圧縮応力を
作用させて若干の歪みを加えた状態で拘束してスパッタ
を行うことが挙げられる。このようにすれば薄膜の引っ
張り応力と重なり合って、低温時の湾曲の曲率を大きく
することができる。
【0031】(実施例3)本発明の実施例3を図14〜
図18を用いて説明する。図14(A)に示すように、
直線状に拘束した厚さ100μmの短冊状のTiNi形
状記憶合金基板21の一方の面21aにスパッタ法によって
厚さ15μmのアモルファスのTiNi合金薄膜22を成
膜する。この時の成膜条件は、薄膜が圧縮応力を持つよ
うに選択する。また、この成膜に先立って基板表面にプ
ラズマ雰囲気でArイオンを照射して、基板表面に存在
する自然酸化膜を除去する。この照射工程では基板表面
の温度は例えば200℃程度まで上昇する。この成膜の
後に拘束を外すと、形状記憶合金基板21は図14(B)
に示すように薄膜と基板の界面応力によって薄膜を形成
した面21aと逆側の面21bの側に曲率中心を持つように
湾曲する。これを図15に示すように面21aの側に曲率
中心を持つように湾曲させた状態で拘束して400℃の
不活性雰囲気で30分間熱処理する。この時、基板21に
は拘束した形状の形状記憶効果が発現するようになる
が、アモルファス状のTiNi合金薄膜22の結晶化には
500℃以上の高温が必要であり、この部分は熱処理の
後でもアモルファス状態のままである。
【0032】従って、実施例1と同様に、このようにし
て製作した二方向性形状記憶合金アクチュエータは、基
板の変態温度よりも温度が高い場合は、図16に示すよ
うに基板の形状記憶効果によって面21aの側に曲率中心
を持つように湾曲し、基板の変態温度よりも温度が低い
場合は、図17に示すように基板と薄膜の界面応力によ
って面21bの側に曲率中心を持つように湾曲する。この
ようにバイアスバネとして機能する薄膜を基板の形状記
憶処理に先立って形成することによって、薄膜の基板と
密着性を高めるために比較的高温でプラズマ雰囲気での
Arイオンの照射を行った場合にあっても、基板の形状
記憶効果を損なうことはない。従って、アモルファスT
iNi合金薄膜22の成膜に先立ってスパッタ装置内で表
面処理を行うことで、基板21と薄膜22の密着性をより高
めることができ、形状記憶処理の熱工程においてより大
きな歪みを加えることで、より大きな変形量を得ること
ができる。
【0033】なお、本実施例3では低温時と高温時で逆
側に湾曲しているが、記憶処理時の湾曲形状や薄膜の成
膜条件によって、高温時もしくは低温時の形状をほぼ直
線状にすることも可能である。
【0034】(第4実施例)本発明の実施例4を図18
〜図26を用いて説明する。まず、図18に示すように
厚さ200μmで変態温度55℃のTiNi合金の形状
記憶合金基板31を図示したような形状に加工し、開口部
32を形成する。この形状記憶合金基板31は図19に示し
たように、垂直湾曲部33、水平湾曲部34、垂直非湾曲部
35、水平非湾曲部36、第1接続梁部37、第2接続梁部3
8、電極形成部39に分かれる。ここで、水平湾曲部33と
垂直湾曲部34に選択的にスパッタ法による厚さ15μm
のアモルファスTiNi合金薄膜40(図19では図示せ
ず)を、薄膜が弱い圧縮応力を持つような条件で成膜す
る。この選択的な成膜は、スパッタ装置内において成膜
しない領域、即ち垂直非湾曲部35、水平非湾曲部36、連
結部としての第1接続梁部37及び第2接続梁部38、電極
形成部39の表面を金属板などで覆った状態でスパッタす
ればよい。
【0035】次に、前記形状記憶合金基板31を図22〜
図25に示すような形状に拘束して、400℃の不活性
雰囲気で30分間熱処理する。ここで図22〜図25
は、夫々図19のA−A′線、B−B′線、C−C′
線、D−D′線に沿う断面図である。この熱処理におい
ては、形状記憶合金基板31の部分では拘束された形状に
形状記憶効果が発現するが、アモルファスTiNi合金
薄膜40の結晶化は起こらないので、この薄膜がバイアス
バネとして作用して、水平湾曲部33と垂直湾曲部34で温
度に対して可逆的に形状変化する。すなわち、変態温度
の55℃以上では、基板の形状記憶効果によって図22
及び図25に示したのに近い形状に湾曲し、変態温度以
下の温度でほぼ直線状に可逆的に変形する。
【0036】一方、アモルファスTiNi合金薄膜40が
形成されなかった垂直非湾曲部35、水平非湾曲部36、第
1接続梁部37、第2接続梁部38、電極形成部39において
は、図22〜図25に示した形状で非可逆的な形状記憶
効果を発現する。即ち、高温時には垂直非湾曲部35、水
平非湾曲部36、電極形成部39では直線状に、第1接続梁
部37、第2接続梁部38では湾曲形状に自発的に変形する
が、低温時には自発的な変形は起こらず、外力によって
任意の形状に変形させることができる。
【0037】次に、図20に示すように、この形状記憶
合金アクチュエータを駆動・制御するための薄膜電子デ
バイス41を用意する。これは厚さ10μm程度のポリイ
ミド薄膜42の中に、薄膜金属よりなる離散的に形成され
たヒーターとセンサーおよびこれらを接続するための配
線を有し、更にポリイミド薄膜42には薄膜化された駆動
制御用の電子回路が形成される。このような薄膜電子デ
バイスは離散的に島状の電子回路を形成した半導体基板
に、ポリイミド薄膜と金属薄膜パターンを順次形成した
後で、電子回路部分以外の半導体基板を選択的に除去す
ることによって得られる。なお、この薄膜電子デバイス
の製法については、例えば特開昭62−14619に記
されている。
【0038】ここでは、図20に示すように、離散的に
配置された垂直加熱部43a,43b,43cと水平加熱部44
a,44b,44c及び垂直加熱部用電子回路45と水平加熱
部用電子回路46、外部コントローラへの接続のための電
極パッド部47が形成されている。これらは可撓性薄膜即
ちポリイミド薄膜42の中で配線(図示せず)によって相
互に接続されており、垂直加熱部と水平加熱部には形状
記憶合金を加熱するためのヒーターとその変位を検出す
るためのセンサーが内蔵されている。また、垂直加熱部
用電子回路45は3つの垂直加熱部のヒーター及びセンサ
ーを少数の共通の配線によって駆動するための論理回路
が含まれており、水平加熱部用電子回路46は3つの水平
加熱部のヒーター及びセンサーを少数の共通の配線によ
って駆動するための論理回路が含まれている。
【0039】次に、この薄膜電子デバイス41を図21に
示すように、形状記憶合金基板31に接着によって貼り付
ける。この時、形状記憶合金基板31は室温で形成させて
湾曲のない平面の状態にしておく。このことで比較的容
易に貼り付け工程を行うことが可能になる。この貼り付
けにおいては、薄膜電子デバイス41の垂直加熱部43a,
43b,43cは形状記憶合金基板の垂直加熱部33に、水平
加熱部44a,44b,44cは水平加熱部34にそれぞれ対応
するように接着され、水平加熱部用電子回路46、外部コ
ントローラへの接続のための電極パッド部47は電極形成
部39に対応して接着される。また、図示したように、垂
直加熱部用電子回路45、及び垂直加熱部と水平加熱部を
つなぐ領域については、形状記憶合金基板31の開口部32
の上部に対応している。
【0040】次に、この薄膜電子デバイス41を接着した
形状記憶合金基板31を一度変態温度以上まで加熱して、
図22〜図25に示したような形状する。更にその後で
室温程度まで冷却すると、アモルファスTiNi合金薄
膜40を形成した垂直湾曲部33と水平湾曲部34は、基板と
界面応力によってほぼ直線状になり、垂直非湾曲部35、
水平非湾曲部36、電極形成部39は記憶形状の直線状を維
持し、第1接続梁部37、第2接続梁部38は図23及び図
24に示したような湾曲形状を維持する。
【0041】この後で図26に示すように、柔軟なシリ
コンゴムのチューブ51に形状記憶合金基板31を取り付け
る。なお、図26中の符番33a,33b,33cは垂直湾曲
部を、符番34a,34b,34cは水平湾曲部を示す。取り
付けには接着等の方法が考えられる。また、垂直非湾曲
部35、水平非湾曲部36、第1接続梁部37、第2接続梁部
38に対応する部分及び非電極形成部39に対応する部分は
湾曲動作をすることはないので、これらの領域のチュー
ブは必要に応じて金属管などで補強しても良い。この
時、形状記憶合金基板31はチューブ51に沿った形状をし
ているので、取り付け工程において無理な力が加えられ
ることはなく、容易にしかも確実に実装を行える。
【0042】また、第1接続梁部37、第2接続梁部38
は、チューブ51を細径化しようとした場合は、特にチュ
ーブ51の円周方向に沿って比較的大きな歪みが加わるこ
とになるが、図21に示したように、薄膜電子デバイス
の垂直加熱部用電子回路45、及び垂直加熱部と水平加熱
部をつなぐ領域は形状記憶合金基板31の開口部32の上部
に対応しているので、この領域の薄膜電子デバイス41が
大きな歪みを受けることはなく、破断や断線或いは回路
特性の変動といった問題が発生することはない。
【0043】また、特に図示しない電極パッド部47では
外部コントローラと接続するための複数のリード線が接
続され、必要であればマニピュレータ全体に柔軟な熱収
縮チューブによる外皮が設けられる。この多関節マニピ
ュレータは独立に制御される6つの加熱部43a,43b,
43c,44a,44b,44cによって6関節を有するが、垂
直加熱部用電子回路45及び水平加熱部用電子回路46によ
って、共通の少数の配線によって制御できるので、全て
の加熱部のヒーター及びセンサーの配線を個別に引き出
した場合と比較して、電極パッド部47に接続されるリー
ド線の数を大幅に少なくすることができる。また、加熱
部43a,43b,43cと加熱部44a,44b,44cは互いに
直交して配置されるので、3次元のマニピュレーション
が可能である。
【0044】このように、本実施例4の方法において
は、湾曲のない平面状の一体の形状記憶合金基板に一体
の薄膜電子デバイス41を貼り付けることになるので、容
易に薄膜電子デバイスの実装を行うことが可能となる。
しかも、湾曲構造体やプレート状の形状記憶合金基板で
の薄膜電子デバイス同士の接合が不要となるので、組立
に必要な工数を大幅に削減して、しかも組立歩留まりを
上げることができる。また、形状記憶合金の湾曲構造体
の円周方向に沿って配置される部分では、薄膜電子デバ
イスの該当部分は形状記憶合金基板31の開口部32に対応
しているので、たるみを持たせるなどの特別な実装を行
うことなく、普通に薄膜電子デバイス41を貼り付けて
も、湾曲構造体に配置する際に大きな歪みが加わること
がないので、破断や断線等の問題を回避することができ
る。
【0045】以上、実施例に基づいて説明したきたが、
本明細書には以下の発明が含まれる。 1.形状記憶合金と他の部材を複合することにより、高
温時には形状記憶合金の形状記憶効果によって第1の形
状となり、低温時には他の部材の応力により第1の形状
とは異なる第2の形状となる二方向性形状記憶アクチュ
エータにおいて、平板状の形状記憶合金基板にアモルフ
ァス合金からなる薄膜が被着されていることを特徴とす
る二方向性形状記憶アクチュエータ。
【0046】(構成) 実施例1が該当する。プレート
状の形状記憶合金基板1に物理的又は化学的蒸着法によ
って形成したアモルファス合金からなる薄膜2が被着し
ている。
【0047】(作用) 高温時には基板の形状記憶効果
によって所定の形状となり、低温時には基板と薄膜の界
面応力によって別の形状に可逆的に変化する。 (効果) 安定した特性と大きな発生力量が得られる通
常の化学量論の形状記憶合金を用いて、特別に外部機構
を付加することなく可逆的な駆動が可能となる。特に、
バイアスバネとして作用するアモルファス合金の薄膜は
大きな擬弾性を示すので、基板の記憶形状として大きな
歪みを与えた場合にあっても、耐久性の高い可逆的に形
状変化するアクチュエータを得ることができる。
【0048】2.アモルファス合金からなる薄膜は、前
記形状記憶合金基板と同一成分であることを特徴とする
前記1.記載の二方向性形状記憶アクチュエータ。 (構成) 実施例1が該当する。プレート状の形状記憶
合金基板11に物理的又は化学的蒸着法によって形成し
てアモルファス合金の薄膜2が被着している。
【0049】(作用) 高温時には基板の形状記憶効果
によって所定の形状となり、低温時には基板と薄膜の界
面応力によって別の形状に可逆的に変化する。 (効果) 安定した特性と大きな発生力量が得られる通
常の化学量論の形状記憶合金を用いて、特別に外部機構
を付加することなく可逆的な駆動が可能となる。また、
前記薄膜は前記基板と同一成分であるので密着性が高
く、アモルファス合金特有の大きな擬弾性を示すことか
ら特に望ましい。加えて、基板と薄膜の線膨脹係数がほ
ぼ等しいことから、線膨脹係数の差による応力がほとん
ど発生しないので、アクチュエータの動作を複雑化させ
る要因が少なく、動作のモデル化が容易で制御性の良い
アクチュエータ得られる。
【0050】3.アモルファス合金からなる薄膜は、前
記形状記憶合金基板と同一組成であることを特徴とする
前記2.記載の二方向性形状記憶アクチュエータ。 (構成) 実施例1に該当する。プレート状のTiNi
合金の形状記憶合金基板1に物理的又は化学的蒸着法に
よって形成したアモルファス状のTiNi合金の薄膜2
が被着している。
【0051】(作用) 高温時には基板の形状記憶効果
によって所定の形状となり、低温時には基板と薄膜の界
面応力にって別の形状に可逆的に変化する。 (効果) 安定した特性と大きな発生力量が得られる通
常の化学量論の形状記憶合金を用いて、特別に外部機構
を付加することなく可逆的な駆動が可能となる。特に、
バイアスバネとして作用するアモルファス合金の薄膜は
大きな擬弾性を示すので、基板の記憶形状として大きな
歪みを与えた場合にあっても耐久性の高い可逆的に形状
変化するアクチュエータを得ることができる。加えて、
基板と薄膜が同一組成であるので、基板に大きな歪みを
加えた場合にあっても基板と薄膜が剥離することはな
い。
【0052】4.前記薄膜はアモルファスのTi−Ni
合金からなり、前記形状記憶合金基板は結晶化されたT
i−Ni合金からなることを特徴とする前記2.あるい
は3.記載の二方向性形状記憶アクチュエータ。
【0053】(構成) 実施例1に該当する。プレート
状のTiNi合金の形状記憶合金基板1に物理的又は化
学的蒸着法によって形成したアモルファス状のTiNi
合金の薄膜2が被着している。
【0054】(作用) 高温時には基板の形状記憶効果
によって所定の形状となり、低温時には基板と薄膜の界
面応力にって別の形状に可逆的に変化する。 (効果) 安定した特性と大きな発生力量が得られる通
常の化学量論の形状記憶合金を用いて、特別に外部機構
を付加することなく可逆的な駆動が可能となる。特に、
バイアスバネとして作用するアモルファス合金の薄膜は
大きな擬弾性を示すので、基板の記憶形状として大きな
歪みを与えた場合にあっても耐久性の高い可逆的に形状
変化するアクチュエータを得ることができる。加えて、
基板と薄膜が同種の合金であるので、基板に大きな歪み
を加えた場合にあっても基板と薄膜が剥離することはな
い。
【0055】5.結晶化された形状記憶合金基板にアモ
ルファス状態の合金薄膜を被着する工程と、このアモル
ファス合金薄膜を被着した形状記憶合金基板に前記薄膜
の結晶化の温度よりも低い温度で形状記憶処理を施す工
程を含むことを特徴とする二方向性形状記憶合金アクチ
ュエータの製造方法。
【0056】(構成) 実施例4が該当する。プレート
状のTiNi合金からなる形状記憶合金基板31に物理的
又は化学的蒸着法によって形成したアモルファス状のT
iNi合金薄膜40を被着させる工程と、基板を一定の形
状に拘束して、アモルファスTiNi合金が結晶化しな
い温度範囲で熱処理することによって、基板に形状記憶
処理を施すことを特徴とする形状記憶合金アクチュエー
タの製造方法。
【0057】(作用) 高温時には基板の形状記憶効果
によって所定の形状となり、低温時には基板と薄膜の界
面応力によって別の形状に可逆的に変化する。 (効果)安定した特性と大きな発生力量が得られる通常
の化学量論の形状記憶合金を用いて、特別な外部機構を
付加することなく可逆的な駆動が可能である。加えて、
バイアスバネとして機能する薄膜を基板上に形成した後
で形状記憶処理を行うので、薄膜の成膜に先だって比較
的高温で、自然酸化膜の除去等の表面処理を行った場合
にあっても良好な形状記憶効果が得られる。
【0058】6.前記アモルファス状態の合金薄膜を被
着する工程が、気相中での薄膜被着法により平板状記憶
合金基板にアモルファス状態の合金薄膜を被着する工程
であることを特徴とする前記5.記載の二方向性形状記
憶合金アクチュエータの製造方法。
【0059】(構成) 実施例1が該当する。予め形状
記憶処理を施した形状記憶合金基板1に、物理的又は化
学的蒸着法によって形成した薄膜2を被着する工程を有
することを特徴とする形状記憶合金アクチュエータの製
造方法。「気相中での薄膜被着法」とは、スパッタリン
グ、加熱蒸着、EB蒸着、CVDなど真空もしくは気相
中で薄膜被着するものを意味し、接着、圧着、溶接、メ
ッキなどを含まない。この気相中での薄膜被着法は、各
種成膜条件を制御することにより、被着対象との界面の
対応状態を容易かつ任意にコントロールできるメリット
をもつ。
【0060】(作用) 高温時には基板の形状記憶効果
によって所定の形状となり、低温時には基板と薄膜の界
面応力によって別の形状に可逆的に変化する。 (効果) 安定した特性と大きな発生力量が得られる通
常の化学量論の形状記憶合金を用いて、特別な外部機構
を付加することなく可逆的な駆動が可能となるアクチュ
エータを得ることができる。
【0061】7.平板状形状記憶合金基板に第1の温度
で形状記憶処理する工程と、該形状記憶処理された平板
状形状記憶合金に前記第1の温度より低温の第2の温度
で気相中での薄膜被着法により合金薄膜を被着する工程
とを有することを特徴とする二方向性形状記憶合金アク
チュエータの製造方法。
【0062】(構成) 実施例1が該当する。予め第1
の温度で形状記憶処理を施した形状記憶合金基板1に、
前記第1の温度より低温の第2の温度で気相中での物理
的又は化学的蒸着法によって形成した薄膜2を被着する
工程を有することを特徴とする二方向性形状記憶合金ア
クチュエータの製造方法。この気相中での薄膜被着法
は、各種成膜条件を制御することにより、被着対象との
界面の対応状態を容易かつ任意にコントロールできるメ
リットをもつ。
【0063】(作用) 基板を形状記憶処理した第1の
温度より低温の第2の温度で薄膜を形成するため、安定
した基板の形状記憶効果が得られる。逆に、第2の温度
が第1の温度と同じであったり第1の温度より高い場
合、前記基板の形状記憶効果が弱められる。
【0064】(効果) 安定した特性と大きな発生力量
が得られる通常の化学量論の形状記憶合金を用いて、特
別な外部機構を付加することなく可逆的な駆動が可能と
なるアクチュエータを得ることができる。
【0065】8.気相中での薄膜被着法がスパッタリン
グであることを特徴とする前記6.あるいは7.記載の
二方向性形状記憶合金アクチュエータの製造方法。 (構成) 実施例1が該当する。
【0066】(作用) 成膜時の圧力、自己バイアス、
電極間隔などの成膜条件を変えてスパッタリングにより
薄膜を基板に被着する。 (効果) 成膜時の圧力、自己バイアス、電極間隔など
の成膜条件を変えることにより、薄膜の応力を広範囲に
制御することができる。
【0067】9.前記形状記憶する工程で平板状形状記
憶合金基板に湾曲形状を記憶させ、前記合金薄膜を被着
する工程で、前記形状記憶処理された平板状形状記憶合
金基板の記憶形状の曲率中心側の面に対して前記合金薄
膜が圧縮応力を有するように被着することを特徴とする
前記7.記載の二方向性形状記憶合金アクチュエータの
製造方法。
【0068】(構成) 実施例1が該当する。予め湾曲
形状の形状記憶処理が施された形状記憶合金基板1の、
記憶された湾曲形状の曲率中心の側の面1aに対して、
基板を直線状に拘束した状態で、物理的又は化学的蒸着
法で圧縮応力を持つ薄膜2を形成することを特徴とする
二方向性形状記憶合金アクチュエータの製造方法。
【0069】(作用) 基板と薄膜の間に、基板の記憶
させた湾曲形状とは逆側に湾曲させるように作用する界
面応力が発生するので、この界面応力を最適化すること
によって、高温時には基板の形状記憶効果によって面1
aの側に湾曲し、低温時には界面応力によって逆側に湾
曲する。
【0070】(効果) 安定した特性と大きな発生力量
が得られる通常の化学量論の形状記憶合金を用いて、特
別な外部機構を付加することなく可逆的な駆動が可能と
なるアクチュエータを得ることができる。
【0071】10.前記形状記憶する工程で平板状形状
記憶合金基板に湾曲形状を記憶させ、前記合金薄膜を被
着する工程で、前記形状記憶処理された平板状形状記憶
合金基板の記憶形状の曲率中心側とは反対側の面に対し
て前記合金薄膜が圧縮応力を有するように被着すること
を特徴とする前記7.記載の二方向性形状記憶合金アク
チュエータの製造方法。
【0072】(構成) 実施例2が該当する。予め湾曲
形状の形状記憶処理が施された形状記憶合金基板11の、
記憶された湾曲形状の曲率中心の側と逆側の面11bに対
して、基板を直線状に拘束した状態で、物理的又は化学
的蒸着法で引っ張り応力を持つ薄膜12を形成することを
特徴とする二方向性形状記憶合金アクチュエータの製造
方法。
【0073】(作用) 基板と薄膜の間に、基板の記憶
させた湾曲形状とは逆側に湾曲させるように作用する界
面応力が発生するので、この界面応力を最適化すること
によって、高温時には基板の形状記憶効果によって11a
面の側に湾曲し、低温時には界面応力によって逆側に湾
曲する。
【0074】(効果) 安定した特性と大きな発生力量
が得られる通常の化学量論の形状記憶合金を用いて、特
別な外部機構を付加することなく可逆的な駆動が可能と
なるアクチュエータを得ることができる。
【0075】11.前記薄膜がアモルファスのTi−N
i合金であり、前記形状記憶合金基板は結晶化されたT
i−Ni合金からなることを特徴とする前記5,6,
7,8,9.又は10.記載の二方向性形状記憶合金ア
クチュエータの製造方法。
【0076】(構成) 実施例1が該当する。予め湾曲
形状の形状記憶処理が施された形状記憶合金基板1の、
記憶された湾曲形状の曲率中心の側の面1aに対して、
基板を直線状に拘束した状態で、物理的又は化学的蒸着
法で圧縮応力を持つ薄膜2を形成することを特徴とする
二方向性形状記憶合金アクチュエータの製造方法。
【0077】(作用) 基板と薄膜の間に、基板の記憶
させた湾曲形状とは逆側に湾曲させるように作用する界
面応力が発生するので、この界面応力を最適化すること
によって、高温時には基板の形状記憶効果によって面1
aの側に湾曲し、低温時には界面応力によって逆側に湾
曲する。
【0078】(効果) 安定した特性と大きな発生力量
が得られる通常の化学量論の形状記憶合金を用いて、特
別な外部機構を付加することなく可逆的な駆動が可能と
なるアクチュエータを得ることができる。特に、薄膜と
基板が同種の合金であることから密着性が高く、加えて
薄膜がアモルファス合金であることから大きな擬弾性を
示し、形状記憶合金基板の歪みが大きい場合にあっても
薄膜の塑性変形や剥離といった問題が発生せず、大変位
で耐久性の高い形状記憶合金アクチュエータを得ること
ができる。
【0079】12.水平湾曲部と垂直湾曲部とこれらの
両湾曲部を連結する連結部とをクランク状に配列した平
板状記憶合金基板を有し、この平板状記憶合金基板の水
平湾曲部と垂直湾曲部には合金薄膜が被着されてそれぞ
れ平面状態と湾曲状態との間で可逆的な二方向性成形状
記憶アクチュエータを構成し、前記連結部は平面状態か
らほぼ90度に湾曲した状態への非可逆的な一方向性形
状記憶アクチュエータを構成していることを特徴とする
3次元アクチュエータ。
【0080】(構成) 実施例4が該当する。図18に
示すように、形状記憶合金基板31の、垂直湾曲部33と水
平湾曲部34に薄膜40を選択的に形成し、それ以外の領域
には形成しない。前記基板31の各部を、図21〜図24
に示す形状に形状記憶処理を施す。
【0081】(作用) 薄膜40を形成した垂直湾曲部33
と水平湾曲部34の領域は可逆的な形状記憶効果を示す
が、他の領域は非可逆的な形状記憶効果を示す。駆動部
分を可逆的な形状記憶効果を用いたアクチュエータとし
て用い、非可逆的な形状記憶効果を示す部分は実装する
構造体に合わせた形状に記憶させる。
【0082】(効果) 高温時には前記薄膜が形成され
ていない垂直非湾曲部,水平非湾曲部では直線状に、連
結部としての第1接続梁部,第2接続梁部では湾曲形状
に自発的に変形するが、低温時には自発的な変形は起こ
らず、外力によって任意の形状に変形させることができ
る。
【0083】13.水平湾曲部と垂直湾曲部とこれらの
両湾曲部を連結する連結部とをクランク状に配列した平
板状記憶合金基板を有し、前記平板状形状記憶合金基板
の連結部には開孔部が形成されており、かつ、前記平板
状形状記憶合金基板には可撓性薄膜に複数のヒータおよ
びこれらのヒータのコントローラを被着した薄膜電子デ
バイスが実装されており、前記水平湾曲部と垂直湾曲部
にはそれぞれヒータが配置され、前記連結部内の開孔部
内にはコントローラが配置するように構成したことを特
徴とする3次元アクチュエータ。
【0084】(構成)実施例4が該当する。形状記憶合
金基板31に駆動制御のための電子デバイス41が実装され
ており、形状記憶合金基板31が湾曲構造体(チューブ5
1)に組み付けられる際に、形状記憶合金基板31のチュ
ーブ51の円周方向に延在する領域の、第1接続梁部37、
第2接続梁部38の間の、開口部32において、薄膜電子デ
バイス41がチューブ51の円周方向に延在する。
【0085】(作用) 薄膜電子デバイス41は、歪み量
の大きいチューブ51の円周方向に延在する領域を避けて
配置されているので、チューブ51に組み付けるに際して
薄膜電子デバイス41に大きな歪みが加えられることはな
い。
【0086】(効果) 一体の形状記憶合金基板に一体
の電子デバイスを組み付けた場合にあっても、破断や断
線等の問題を引き起こすことなく容易にチューブに組み
付けることができる。
【0087】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、外部
のバイアスバネの機構を付加することなく、加工が容易
で変態点の制御性が高く発生力量の大きい二方構成形状
記憶合金アクチュエータ及びその製法を提供でき、また
駆動制御のための電子デバイスを少ない工数で容易に実
装可能な3次元アクチュエータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る二方向性形状記憶アク
チュエータの側面図。
【図2】図1のアクチュエータにおいて、該アクチュエ
ータを構成する形状記憶合金基板の変態温度よりも高温
の場合の説明図。
【図3】図1のアクチュエータにおいて、該アクチュエ
ータを構成する形状記憶合金基板の変態温度よりも低温
の場合の説明図。
【図4】図1のアクチュエータの製造方法を示す工程図
で、図4(A)は湾曲形状に形状記憶した場合の形状記
憶合金基板の説明図、図4(B)は図4(A)の形状記
憶合金基板の片面にTiNi合金薄膜を成膜した場合の
説明図。
【図5】TiNi合金薄膜の形状記憶合金基板との界面
応力と成膜圧力との関係を示す特性図。
【図6】図1のアクチュエータにおいて、形状記憶合金
基板の変態温度よりも高温の場合の説明図。
【図7】図1のアクチュエータにおいて、形状記憶合金
基板の変態温度よりも低温の場合の説明図。
【図8】本発明の実施例1の変形例を示し、薄膜の成膜
時に基板に対して引っ張り応力を作用させてスパッタを
行なう場合の説明図。
【図9】本発明の実施例2に係る二方向性形状記憶アク
チュエータに係る形状記憶合金基板に形状記憶処理を施
した場合の説明図。
【図10】図9の形状記憶合金基板を直線状に固定して
前記基板の片面にTiNi合金薄膜を成膜した、本発明
の実施例2に係る二方向性形状記憶アクチュエータの説
明図。
【図11】図10のアクチュエータにおいて、形状記憶
合金基板の変態温度よりも高温の場合の説明図。
【図12】図10のアクチュエータにおいて、形状記憶
合金基板の変態温度よりも低温の場合の説明図。
【図13】本発明の実施例2の変形例を示し、薄膜の成
膜時に基板に対して引っ張り応力を作用させてスパッタ
を行なう場合の説明図。
【図14】本発明の実施例3に係る二方向性形状記憶ア
クチュエータの説明図で、図14(A)は直線状に拘束
したTiNi形状記憶合金基板の片面にTiNi合金を
成膜した場合の側面図、図14(B)は成膜後拘束を外
した場合のアクチュエータの側面図。
【図15】本発明の実施例3に係る二方向性形状記憶ア
クチュエータにおいて、図14(B)とは逆の面側に曲
率中心を持つように湾曲した場合の説明図。
【図16】図15のアクチュエータにおいて、形状記憶
合金基板の変態温度より高温の場合の説明図。
【図17】図15のアクチュエータにおいて、形状記憶
合金基板の変態温度より低温のの場合の説明図。
【図18】本発明の実施例4に係る形状記憶合金基板の
平面図。
【図19】図18の形状記憶合金基板の片面にアモルフ
ァスTiNi合金薄膜を成膜した、本発明の実施例4に
係る二方向性形状記憶アクチュエータの平面図。
【図20】図19の二方向性形状記憶アクチュエータを
駆動・制御するための薄膜電子デバイスの平面図。
【図21】図19の二方向性形状記憶アクチュエータに
図20の薄膜電子デバイスを接着した状態の平面図。
【図22】図19のA−A´に沿う断面図。
【図23】図19のB−B´に沿う断面図。
【図24】図19のC−C´に沿う断面図。
【図25】図19のD−D´に沿う断面図。
【図26】形状記憶合金基板をシリコンゴムのチューブ
に取り付けた3次元アクチュエータの説明図。
【符号の説明】
1,11,21,31…形状記憶合金基板、1a,1b,11
a,11b,21a,21b…面、2,12,22,40…TiNi
合金薄膜、32…開口部、33,33a,33b,33c…垂直湾
曲部、34,34a,34b,34c…水平湾曲部、35…垂直非
湾曲部、 36…水平非湾曲部、37…第1接続梁
部、 38…第2接続梁部、39…電極形成部、43
a,43b,43c…垂直加熱部、44a,44b,44c…水平
加熱部、45…垂直加熱部用電子回路、46…水平加熱部用
電子回路、47…電極パッド部、 51…チュー
ブ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形状記憶合金と他の部材を複合すること
    により、高温時には形状記憶合金の形状記憶効果によっ
    て第1の形状となり、低温時には他の部材の応力により
    第1の形状とは異なる第2の形状となる二方向性形状記
    憶アクチュエータにおいて、 平板状の形状記憶合金基板にアモルファス合金からなる
    薄膜が被着されていることを特徴とする二方向性形状記
    憶アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 結晶化された形状記憶合金基板にアモル
    ファス状態の合金薄膜を被着する工程と、このアモルフ
    ァス合金薄膜を被着した形状記憶合金基板に前記薄膜の
    結晶化の温度よりも低い温度で形状記憶処理を施す工程
    を含むことを特徴とする二方向性形状記憶合金アクチュ
    エータの製造方法。
  3. 【請求項3】 水平湾曲部と垂直湾曲部とこれらの両湾
    曲部を連結する連結部とをクランク状に配列した平板状
    記憶合金基板を有し、この平板状記憶合金基板の水平湾
    曲部と垂直湾曲部には合金薄膜が被着されてそれぞれ平
    面状態と湾曲状態との間で可逆的な二方向性成形状記憶
    アクチュエータを構成し、前記連結部は平面状態からほ
    ぼ90度に湾曲した状態への非可逆的な一方向性形状記
    憶アクチュエータを構成していることを特徴とする3次
    元アクチュエータ。
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