JPH0988473A - シールド掘進機の立坑到達口における止水構造及び到達貫入工法 - Google Patents
シールド掘進機の立坑到達口における止水構造及び到達貫入工法Info
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- JPH0988473A JPH0988473A JP24799195A JP24799195A JPH0988473A JP H0988473 A JPH0988473 A JP H0988473A JP 24799195 A JP24799195 A JP 24799195A JP 24799195 A JP24799195 A JP 24799195A JP H0988473 A JPH0988473 A JP H0988473A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シールド掘進機の発進工及び到達工は、シー
ルドトンネル工事の重要なポイントを締めるものである
が、到達工については、到達口においてエントランスパ
ッキンのような止水性の高いパッキンを使用することが
できないため、その安定した施工方法が確立していなか
った。 【解決手段】 到達したシールド掘進機12を、立坑1
0の側壁11の鏡斫りをして開口形成した到達口15に
貫入する際に、到達口15から立坑10内に地下水が流
入するのを防止するための止水構造20であって、到達
口15の壁体内周面21には、発砲ウレタンを吹き付け
ることにより到達口発砲ウレタン層22を形成するとと
もに、この壁体内周面21の到達口発砲ウレタン層22
に密着するようにして、シールド掘進機12の先端外周
部分に掘進機発砲ウレタン層23を形成する。そして、
掘進機発砲ウレタン層23を到達口発砲ウレタン層22
に押しつけて密着状態を保持し、これによって止水性を
確保つつ、シールド掘進機12の先端部分を到達口15
を通して立坑10内に摺動貫入する。
ルドトンネル工事の重要なポイントを締めるものである
が、到達工については、到達口においてエントランスパ
ッキンのような止水性の高いパッキンを使用することが
できないため、その安定した施工方法が確立していなか
った。 【解決手段】 到達したシールド掘進機12を、立坑1
0の側壁11の鏡斫りをして開口形成した到達口15に
貫入する際に、到達口15から立坑10内に地下水が流
入するのを防止するための止水構造20であって、到達
口15の壁体内周面21には、発砲ウレタンを吹き付け
ることにより到達口発砲ウレタン層22を形成するとと
もに、この壁体内周面21の到達口発砲ウレタン層22
に密着するようにして、シールド掘進機12の先端外周
部分に掘進機発砲ウレタン層23を形成する。そして、
掘進機発砲ウレタン層23を到達口発砲ウレタン層22
に押しつけて密着状態を保持し、これによって止水性を
確保つつ、シールド掘進機12の先端部分を到達口15
を通して立坑10内に摺動貫入する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シールド掘進機
の立坑到達口における止水構造及び到達貫入工法に関
し、特に、到達したシールド掘進機を、立坑側壁の鏡斫
りをして開口形成した到達口に貫入する際に、当該到達
口から立坑内に地下水が流入するのを防止するための止
水構造、及び到達したシールド掘進機を、立坑側壁の鏡
斫りをした後再発進させて、開口形成した到達口に貫入
させるための到達貫入工法に関する。
の立坑到達口における止水構造及び到達貫入工法に関
し、特に、到達したシールド掘進機を、立坑側壁の鏡斫
りをして開口形成した到達口に貫入する際に、当該到達
口から立坑内に地下水が流入するのを防止するための止
水構造、及び到達したシールド掘進機を、立坑側壁の鏡
斫りをした後再発進させて、開口形成した到達口に貫入
させるための到達貫入工法に関する。
【0002】
【従来の技術】特に都市土木の分野において、地下水の
存在する地盤や、比較的軟弱な地盤中にトンネルを掘削
形成する方法として、シールド掘進機を用いたトンネル
工法が知られている。このシールド掘進機を用いたトン
ネル工法は、一般に、シールド掘進機により切羽面を掘
削しながら、その後方にセグメントを組み立てて覆工体
を形成し、かかる覆工体によりトンネル内壁面を防護す
るとともに、この覆工体から推進反力を得つつトンネル
を掘削形成して行くものである。
存在する地盤や、比較的軟弱な地盤中にトンネルを掘削
形成する方法として、シールド掘進機を用いたトンネル
工法が知られている。このシールド掘進機を用いたトン
ネル工法は、一般に、シールド掘進機により切羽面を掘
削しながら、その後方にセグメントを組み立てて覆工体
を形成し、かかる覆工体によりトンネル内壁面を防護す
るとともに、この覆工体から推進反力を得つつトンネル
を掘削形成して行くものである。
【0003】このようなシールド掘進機を用いたトンネ
ル工法では、通常、例えば数百メートルから数キロメー
トル程度の所定のトンネル延長毎に工区分けを行い、こ
れらの各工区の両端部分に、シールド掘進機の発進用あ
るいは到達用の施設としての立坑を、例えば地中連続工
法等によりコンクリ−ト構造物として地中に構築し、各
工区毎に掘削形成したシールドトンネルをこれらの立坑
を介して連通させることにより、各シールドトンネルが
一体となった相当の延長のトンネルが構築されることに
なる。
ル工法では、通常、例えば数百メートルから数キロメー
トル程度の所定のトンネル延長毎に工区分けを行い、こ
れらの各工区の両端部分に、シールド掘進機の発進用あ
るいは到達用の施設としての立坑を、例えば地中連続工
法等によりコンクリ−ト構造物として地中に構築し、各
工区毎に掘削形成したシールドトンネルをこれらの立坑
を介して連通させることにより、各シールドトンネルが
一体となった相当の延長のトンネルが構築されることに
なる。
【0004】すなわち、このシールド掘進機を用いたト
ンネル工法によれば、シールドトンネルを立坑を介して
連通させるべく、各工区毎にシールド掘進機を立坑から
発進させ、あるいは立坑に到達させる作業を行う必要が
あるとともに、このようなシールド掘進機の発進工及び
到達工は、シールドトンネル工事の重要なポイントを締
め、その工事の正否を握っているといっても過言ではな
い。
ンネル工法によれば、シールドトンネルを立坑を介して
連通させるべく、各工区毎にシールド掘進機を立坑から
発進させ、あるいは立坑に到達させる作業を行う必要が
あるとともに、このようなシールド掘進機の発進工及び
到達工は、シールドトンネル工事の重要なポイントを締
め、その工事の正否を握っているといっても過言ではな
い。
【0005】そして、これらの発進工や到達工は、いず
れも、立坑の側壁に開口部分を形成し、この開口部分を
通してシールド掘進機を地山に貫入させ、あるいは地山
から立坑の内部に前進させるものであるため、かかる発
進作業や到達作業は、開口部分からの出水や地山の流出
を防止しながら行う必要がある。そして、これらの発進
工や到達工のうち、発進工については、各種の地盤改良
工法による補助工法としての発進防護工や、エントラン
スパッキンを用いた発進坑口工の採用等により、安定し
た施工方法が確立している。
れも、立坑の側壁に開口部分を形成し、この開口部分を
通してシールド掘進機を地山に貫入させ、あるいは地山
から立坑の内部に前進させるものであるため、かかる発
進作業や到達作業は、開口部分からの出水や地山の流出
を防止しながら行う必要がある。そして、これらの発進
工や到達工のうち、発進工については、各種の地盤改良
工法による補助工法としての発進防護工や、エントラン
スパッキンを用いた発進坑口工の採用等により、安定し
た施工方法が確立している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、到達工について
は、発進工の場合と同様に、各種の地盤改良工法による
到達防護工を補助工法として採用しているが、到達口に
おいてエントランスパッキンのような止水性の高いパッ
キンを使用することができないため、特に、シールド掘
進機を立坑側壁の直前に到達停止させ、側壁の鏡斫り
(鏡切断)をして到達口を形成した後、シールド掘進機
を再発進させてその先端部分を到達口に貫入させる、い
わゆるシールド掘進機の再発進貫入工については、その
安定した施工方法が確立していないのが現状である。
は、発進工の場合と同様に、各種の地盤改良工法による
到達防護工を補助工法として採用しているが、到達口に
おいてエントランスパッキンのような止水性の高いパッ
キンを使用することができないため、特に、シールド掘
進機を立坑側壁の直前に到達停止させ、側壁の鏡斫り
(鏡切断)をして到達口を形成した後、シールド掘進機
を再発進させてその先端部分を到達口に貫入させる、い
わゆるシールド掘進機の再発進貫入工については、その
安定した施工方法が確立していないのが現状である。
【0007】すなわち、従来の到達工によれば、地下水
の被圧力が低い場合には、上記到達防護工を併用するの
みで、シールド掘進機を立坑側壁の直前に到達停止させ
た後は、そのままの状態で鏡斫りやシールド掘進機の再
発進を行うことがあるが、このような地下水の被圧力が
低い場合でも、出水により作業の進行が妨げられるおそ
れがあるという課題があった。
の被圧力が低い場合には、上記到達防護工を併用するの
みで、シールド掘進機を立坑側壁の直前に到達停止させ
た後は、そのままの状態で鏡斫りやシールド掘進機の再
発進を行うことがあるが、このような地下水の被圧力が
低い場合でも、出水により作業の進行が妨げられるおそ
れがあるという課題があった。
【0008】また、地下水の被圧力が高い場合には、特
にシールド掘進機の再発進時において、改良した地盤と
シールド掘進機の外周面との間には隙間が生じやすく、
したがって、かかる隙間を水みちとして出水が生じるの
を回避するために、さらに薬液注入工法や凍結工法を施
工したり、その他の対策工を施工しているが、かかる対
策工は一般に高価であるとともに、その作業に相当の時
間を要し、作業の遅延を招くことになるという課題があ
った。
にシールド掘進機の再発進時において、改良した地盤と
シールド掘進機の外周面との間には隙間が生じやすく、
したがって、かかる隙間を水みちとして出水が生じるの
を回避するために、さらに薬液注入工法や凍結工法を施
工したり、その他の対策工を施工しているが、かかる対
策工は一般に高価であるとともに、その作業に相当の時
間を要し、作業の遅延を招くことになるという課題があ
った。
【0009】そこで、この発明は、このような従来の課
題に着目してなされたもので、シールド掘進機の到達
後、鏡斫りをして開口形成した到達口にシールド掘進機
を再発進してその先端部分を貫入する際に、地山側から
の出水を容易かつ経済的に防止することのできるシール
ド掘進機の立坑到達口における止水構造を提供すること
を目的とするものである。
題に着目してなされたもので、シールド掘進機の到達
後、鏡斫りをして開口形成した到達口にシールド掘進機
を再発進してその先端部分を貫入する際に、地山側から
の出水を容易かつ経済的に防止することのできるシール
ド掘進機の立坑到達口における止水構造を提供すること
を目的とするものである。
【0010】また、この発明は、鏡斫りをして開口形成
した到達口に、地山側からの出水を容易かつ安定して防
止しつつ、シールド掘進機を迅速に再発進貫入してゆく
ことのできるシールド掘進機の到達貫入工法を提供する
ことを目的とするものである。
した到達口に、地山側からの出水を容易かつ安定して防
止しつつ、シールド掘進機を迅速に再発進貫入してゆく
ことのできるシールド掘進機の到達貫入工法を提供する
ことを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するためになされたもので、その要旨は、到達した
シールド掘進機を、立坑側壁の鏡斫りをして開口形成し
た到達口に貫入する際に、当該到達口から立坑内に地下
水が流入するのを防止するための止水構造であって、前
記到達口の壁体内周面に密着するようにして、前記シー
ルド掘進機の先端外周部分に形成した発砲ウレタン層か
らなり、該発砲ウレタン層と前記壁体内周面との密着状
態を保持しつつ、前記シールド掘進機を前記到達口を通
して摺動貫入することを特徴とするシールド掘進機の立
坑到達口における止水構造にある。
達成するためになされたもので、その要旨は、到達した
シールド掘進機を、立坑側壁の鏡斫りをして開口形成し
た到達口に貫入する際に、当該到達口から立坑内に地下
水が流入するのを防止するための止水構造であって、前
記到達口の壁体内周面に密着するようにして、前記シー
ルド掘進機の先端外周部分に形成した発砲ウレタン層か
らなり、該発砲ウレタン層と前記壁体内周面との密着状
態を保持しつつ、前記シールド掘進機を前記到達口を通
して摺動貫入することを特徴とするシールド掘進機の立
坑到達口における止水構造にある。
【0012】そして、この発明の止水構造は、前記シー
ルド掘進機の先端外周部分に形成される発砲ウレタン層
を、前記鏡斫りの終了後にシールド掘進機の前面外周部
分に沿って取り付けたリング状の枠体によって形成され
る充填空間に発砲ウレタンを注入充填することにより形
成することが好ましい。
ルド掘進機の先端外周部分に形成される発砲ウレタン層
を、前記鏡斫りの終了後にシールド掘進機の前面外周部
分に沿って取り付けたリング状の枠体によって形成され
る充填空間に発砲ウレタンを注入充填することにより形
成することが好ましい。
【0013】また、この発明の止水構造は、前記到達口
の壁体内周面には、発砲ウレタンを吹き付けることによ
り到達口発砲ウレタン層を形成し、該到達口発砲ウレタ
ン層と前記シールド掘進機の発砲ウレタン層との密着状
態を保持しつつ、前記シールド掘進機を前記到達口を通
して摺動貫入することことが好ましい。
の壁体内周面には、発砲ウレタンを吹き付けることによ
り到達口発砲ウレタン層を形成し、該到達口発砲ウレタ
ン層と前記シールド掘進機の発砲ウレタン層との密着状
態を保持しつつ、前記シールド掘進機を前記到達口を通
して摺動貫入することことが好ましい。
【0014】さらに、この発明の他の要旨は、到達した
シールド掘進機を、立坑側壁の鏡斫りをした後再発進さ
せて、開口形成した到達口に貫入させるための到達貫入
工法であって、シールド掘進機の到達部分の地山に対
し、シールド掘進機が当該到達部分に到達する前あるい
は到達して停止した後に、薬液注入工法や凍結工法等の
地盤改良工法を用いて到達防護工を行う工程と、前記立
坑側壁の鏡斫りをして到達口を開口形成することによ
り、掘進作業により前記立坑側壁の直前まで到達して停
止しているシールド掘進機の前面を前記到達口に臨ませ
る工程と、前記到達口の壁体内周面に密着するようにし
て、前記シールド掘進機の先端外周部分に発砲ウレタン
層を形成する工程と、該発砲ウレタン層と前記到達口の
壁体内周面との密着状態を保持しつつ、シールド掘進機
を前記到達口を通して摺動貫入する工程とからなること
を特徴とするシールド掘進機の到達貫入工法にある。
シールド掘進機を、立坑側壁の鏡斫りをした後再発進さ
せて、開口形成した到達口に貫入させるための到達貫入
工法であって、シールド掘進機の到達部分の地山に対
し、シールド掘進機が当該到達部分に到達する前あるい
は到達して停止した後に、薬液注入工法や凍結工法等の
地盤改良工法を用いて到達防護工を行う工程と、前記立
坑側壁の鏡斫りをして到達口を開口形成することによ
り、掘進作業により前記立坑側壁の直前まで到達して停
止しているシールド掘進機の前面を前記到達口に臨ませ
る工程と、前記到達口の壁体内周面に密着するようにし
て、前記シールド掘進機の先端外周部分に発砲ウレタン
層を形成する工程と、該発砲ウレタン層と前記到達口の
壁体内周面との密着状態を保持しつつ、シールド掘進機
を前記到達口を通して摺動貫入する工程とからなること
を特徴とするシールド掘進機の到達貫入工法にある。
【0015】なお、シールド掘進機の到達工とは、シー
ルド掘進機を、立坑到達面まで地山の安定を図りながら
所定のルート上を推進させ、その後事前に用意した開口
部よりシールド掘進機を立坑内に引き出すか、あるいは
到達壁としての立坑側壁に対向して直前ないしはその一
部が接触する位置まで推進させた後、シールド掘進機を
停止させる一連の作業をいい、したがって、上記発明に
おいて、到達したシールド掘進機とは、掘進作業により
立坑側壁の直前まで到達して停止している状態のシール
ド掘進機を意味し、また、シールド掘進機の到達部分の
地山とは、到達口が開口形成される箇所の立坑側壁の背
面側に位置して、シールド掘進機が到達停止したとき
に、シールド掘進機の先端部分を覆うことになる領域及
びその周囲の領域の地山を意味するものである。
ルド掘進機を、立坑到達面まで地山の安定を図りながら
所定のルート上を推進させ、その後事前に用意した開口
部よりシールド掘進機を立坑内に引き出すか、あるいは
到達壁としての立坑側壁に対向して直前ないしはその一
部が接触する位置まで推進させた後、シールド掘進機を
停止させる一連の作業をいい、したがって、上記発明に
おいて、到達したシールド掘進機とは、掘進作業により
立坑側壁の直前まで到達して停止している状態のシール
ド掘進機を意味し、また、シールド掘進機の到達部分の
地山とは、到達口が開口形成される箇所の立坑側壁の背
面側に位置して、シールド掘進機が到達停止したとき
に、シールド掘進機の先端部分を覆うことになる領域及
びその周囲の領域の地山を意味するものである。
【0016】そして、この発明のシールド掘進機の立坑
到達口における止水構造によれば、到達したシールド掘
進機を、鏡斫りをして立坑側壁に到達口を開口形成した
後再発進させて、その先端部分を到達口に貫入する際
に、前記シールド掘進機の先端外周部分に形成した発砲
ウレタン層と、到達口の壁体内周面との密着状態を保持
しながらシールド掘進機を前進させる。
到達口における止水構造によれば、到達したシールド掘
進機を、鏡斫りをして立坑側壁に到達口を開口形成した
後再発進させて、その先端部分を到達口に貫入する際
に、前記シールド掘進機の先端外周部分に形成した発砲
ウレタン層と、到達口の壁体内周面との密着状態を保持
しながらシールド掘進機を前進させる。
【0017】すなわち、発砲ウレタンは膨張性、弾力性
及び壁体内周面に対する付着性を備えるので、例えばそ
の発砲を拘束すること等により、到達口の壁体内周面と
接触させれば、発砲ウレタン層は壁体内周面を押圧しつ
つ密着することになるので、かかる密着状態を容易に保
持してシールド掘進機を摺動貫入することができ、これ
によってシールド掘進機を再発進貫入する際の到達口の
止水性を容易に確保することができる。
及び壁体内周面に対する付着性を備えるので、例えばそ
の発砲を拘束すること等により、到達口の壁体内周面と
接触させれば、発砲ウレタン層は壁体内周面を押圧しつ
つ密着することになるので、かかる密着状態を容易に保
持してシールド掘進機を摺動貫入することができ、これ
によってシールド掘進機を再発進貫入する際の到達口の
止水性を容易に確保することができる。
【0018】また、発砲ウレタン層は、鏡斫りにより到
達口を開口形成して、この到達口にシールド掘進機の前
面を臨ませた後、この前面外周部分に発砲ウレタン充填
用のリング状の枠体を取り付けて充填空間を形成し、こ
れに発砲ウレタンを注入充填することにより形成すれ
ば、発砲ウレタン層を精度良くかつ高品質で設けること
ができる。
達口を開口形成して、この到達口にシールド掘進機の前
面を臨ませた後、この前面外周部分に発砲ウレタン充填
用のリング状の枠体を取り付けて充填空間を形成し、こ
れに発砲ウレタンを注入充填することにより形成すれ
ば、発砲ウレタン層を精度良くかつ高品質で設けること
ができる。
【0019】さらに、前記到達口の壁体内周面に発砲ウ
レタンを吹き付けることにより到達口発砲ウレタン層を
形成し、この到達口発砲ウレタン層とシールド掘進機の
発砲ウレタン層との密着状態を保持しつつ、シールド掘
進機を摺動貫入するようにすれば、鏡斫りをした到達口
の壁体内周面に凹凸や不陸が生じている場合でも、発砲
ウレタンの吹き付けによってこれを整正し、より確実な
到達口の密着性及び止水性と、シールド掘進機の円滑な
摺動とを確保することができる。
レタンを吹き付けることにより到達口発砲ウレタン層を
形成し、この到達口発砲ウレタン層とシールド掘進機の
発砲ウレタン層との密着状態を保持しつつ、シールド掘
進機を摺動貫入するようにすれば、鏡斫りをした到達口
の壁体内周面に凹凸や不陸が生じている場合でも、発砲
ウレタンの吹き付けによってこれを整正し、より確実な
到達口の密着性及び止水性と、シールド掘進機の円滑な
摺動とを確保することができる。
【0020】なお、発砲ウレタンは安価で入手が容易で
あるとともに、発砲ウレタンの充填空間を形成するため
のリング状の枠体もまた、安価な材料を用いて容易に製
作することができるので、上記止水構造は、経済的に設
置することができる。
あるとともに、発砲ウレタンの充填空間を形成するため
のリング状の枠体もまた、安価な材料を用いて容易に製
作することができるので、上記止水構造は、経済的に設
置することができる。
【0021】そして、この発明のシールド掘進機の到達
貫入工法によれば、シールド掘進機の先端外周部分に発
砲ウレタン層を形成した後に、この発砲ウレタン層と到
達口の壁体内周面との密着状態を保持しながら再発進貫
入作業が行われる。ここで、かかる発砲ウレタン層は容
易かつ迅速に設けることができ、またこの発砲ウレタン
層は、その弾力性及び付着性により壁体内周面に密着し
て容易かつ安定して止水性を確保することができるの
で、地山側からの出水を防止しつつシールド掘進機の再
発進貫入作業を迅速かつ安定して行ってゆくことができ
る。
貫入工法によれば、シールド掘進機の先端外周部分に発
砲ウレタン層を形成した後に、この発砲ウレタン層と到
達口の壁体内周面との密着状態を保持しながら再発進貫
入作業が行われる。ここで、かかる発砲ウレタン層は容
易かつ迅速に設けることができ、またこの発砲ウレタン
層は、その弾力性及び付着性により壁体内周面に密着し
て容易かつ安定して止水性を確保することができるの
で、地山側からの出水を防止しつつシールド掘進機の再
発進貫入作業を迅速かつ安定して行ってゆくことができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施の態
様すなわち一実施例に付いて、添付図面を参照しつつ詳
細に説明する。この実施例は、図1に示すように、到達
用の立坑10の側壁11にシールド掘進機12の先端部
分を前進貫入させて、シールドトンネル13を立坑10
に連通接続する際に、この発明の立坑到達口における止
水構造及びシールド掘進機の到達貫入工法を採用したも
のである。
様すなわち一実施例に付いて、添付図面を参照しつつ詳
細に説明する。この実施例は、図1に示すように、到達
用の立坑10の側壁11にシールド掘進機12の先端部
分を前進貫入させて、シールドトンネル13を立坑10
に連通接続する際に、この発明の立坑到達口における止
水構造及びシールド掘進機の到達貫入工法を採用したも
のである。
【0023】すなわち、この実施例によれば、到達用の
立坑10は、掘進作業が進行してシールド掘進機12が
立坑10に接近してくる前に、例えば地中連続壁工法等
を用いたコンクリート構造物として所定の深度まで筒状
に構築形成した側壁11の内部を、シールドトンネル1
3が設置される深度まで掘削して地中に作業空間を形成
したものであって、この立坑10は、隣接する施工区間
への発進用の立坑としても併用されるものである。
立坑10は、掘進作業が進行してシールド掘進機12が
立坑10に接近してくる前に、例えば地中連続壁工法等
を用いたコンクリート構造物として所定の深度まで筒状
に構築形成した側壁11の内部を、シールドトンネル1
3が設置される深度まで掘削して地中に作業空間を形成
したものであって、この立坑10は、隣接する施工区間
への発進用の立坑としても併用されるものである。
【0024】また、この実施例によれば、シールド掘進
機12が立坑10の側壁11に近接する位置まで到達す
る前に、当該側壁11の背面の到達部分の地山に対し、
到達防護工として、例えば高圧噴射注入工法(CJG工
法)や凍結工法等の地盤改良工法を地表面から地中に向
かって施工することにより改良地盤14を造成する。
機12が立坑10の側壁11に近接する位置まで到達す
る前に、当該側壁11の背面の到達部分の地山に対し、
到達防護工として、例えば高圧噴射注入工法(CJG工
法)や凍結工法等の地盤改良工法を地表面から地中に向
かって施工することにより改良地盤14を造成する。
【0025】そして、シールド掘進機12が、造成した
改良地盤14を切削しつつ側壁11に近接する位置まで
到達したら、シールド掘進機12を一旦停止し、かかる
到達部分に対向して位置する側壁11の鏡斫りを行っ
て、当該側壁11にシールド掘進機12の先端部分を貫
入前進させるための到達口15を開口形成する。なお、
上記シールド掘進機12の到達作業によれば、シールド
掘進機12の前面のカッターフェイス29を側壁11に
なるべく近接させるために、シールド掘進機12を、カ
ッターフェイス29の中央から突出するフィシュテール
部40が側壁11を切削してこれに食い込んだ状態とな
るようにして停止させている(図2参照)。
改良地盤14を切削しつつ側壁11に近接する位置まで
到達したら、シールド掘進機12を一旦停止し、かかる
到達部分に対向して位置する側壁11の鏡斫りを行っ
て、当該側壁11にシールド掘進機12の先端部分を貫
入前進させるための到達口15を開口形成する。なお、
上記シールド掘進機12の到達作業によれば、シールド
掘進機12の前面のカッターフェイス29を側壁11に
なるべく近接させるために、シールド掘進機12を、カ
ッターフェイス29の中央から突出するフィシュテール
部40が側壁11を切削してこれに食い込んだ状態とな
るようにして停止させている(図2参照)。
【0026】なお、かかる鏡斫りに先立って、地表面か
らあるいはシールド掘進機12の内部から、適宜薬液注
入工法や凍結工法等により止水工を補足施工することに
より、鏡斫りの作業中に、改良地盤14の切削中に生じ
たクラックや隙間を介して出水が生じるのを、さらに確
実に防止することができる。また、上記地盤改良工法に
より改良地盤14を造成する作業は、シールド掘進機1
2が立坑10の側壁11に近接する位置まで到達してか
ら、地表面からあるいはシールド掘進機12の内部から
地盤改良工法を施工することにより行うこともできる。
らあるいはシールド掘進機12の内部から、適宜薬液注
入工法や凍結工法等により止水工を補足施工することに
より、鏡斫りの作業中に、改良地盤14の切削中に生じ
たクラックや隙間を介して出水が生じるのを、さらに確
実に防止することができる。また、上記地盤改良工法に
より改良地盤14を造成する作業は、シールド掘進機1
2が立坑10の側壁11に近接する位置まで到達してか
ら、地表面からあるいはシールド掘進機12の内部から
地盤改良工法を施工することにより行うこともできる。
【0027】一方、上記鏡斫りは、例えば、立坑10の
内部の作業空間から、側壁11の表面に描いた、到達口
15の周囲の位置を現す軌跡に沿って、多数のコアボー
リングを地山に向かって穿孔することにより、当該開口
部分の壁体を周囲の側壁11から縁切りし、しかる後
に、縁切りされた軌跡の内側に位置する壁体をブレーカ
等を用いて斫り取ることによって、到達口15を開口形
成することにより行われる。
内部の作業空間から、側壁11の表面に描いた、到達口
15の周囲の位置を現す軌跡に沿って、多数のコアボー
リングを地山に向かって穿孔することにより、当該開口
部分の壁体を周囲の側壁11から縁切りし、しかる後
に、縁切りされた軌跡の内側に位置する壁体をブレーカ
等を用いて斫り取ることによって、到達口15を開口形
成することにより行われる。
【0028】そして、鏡鏡斫りを行ったら、図2に示す
ように、シールド掘進機12の先端面と側壁11との間
に位置していた到達部分の土砂を取り除くことにより、
シールド掘進機12の前面を開口形成した到達口15に
臨ませるとともに、この発明に係る立坑到達口における
止水構造20を設ける作業を行う。
ように、シールド掘進機12の先端面と側壁11との間
に位置していた到達部分の土砂を取り除くことにより、
シールド掘進機12の前面を開口形成した到達口15に
臨ませるとともに、この発明に係る立坑到達口における
止水構造20を設ける作業を行う。
【0029】すなわち、この実施例の止水構造20は、
図3にも示すように、到達口15の壁体内周面21に形
成した到達口発砲ウレタン層22と、シールド掘進機1
2の先端外周部分に形成した掘進機発砲ウレタン層23
とによって構成される。
図3にも示すように、到達口15の壁体内周面21に形
成した到達口発砲ウレタン層22と、シールド掘進機1
2の先端外周部分に形成した掘進機発砲ウレタン層23
とによって構成される。
【0030】ここで、到達口発砲ウレタン層22は、発
砲ウレタンはコンクリートに対する付着性を備えること
から、これを壁体内周面21に向かって吹き付けること
により任意の厚さで壁体内周面21に沿って容易に形成
することができる。なお、かかる吹き付け作業は、到達
口15を開口形成する際の、多数のコアボーリングの穿
孔作業やブレーカ等を用いた斫り作業に伴って、壁体内
周面21に生じた凹凸や不陸を整正するようにして行わ
れる。
砲ウレタンはコンクリートに対する付着性を備えること
から、これを壁体内周面21に向かって吹き付けること
により任意の厚さで壁体内周面21に沿って容易に形成
することができる。なお、かかる吹き付け作業は、到達
口15を開口形成する際の、多数のコアボーリングの穿
孔作業やブレーカ等を用いた斫り作業に伴って、壁体内
周面21に生じた凹凸や不陸を整正するようにして行わ
れる。
【0031】また、この実施例で用いる発砲ウレタン
は、少なくとも膨張性、弾力性及び付着性を備える材料
で、好ましくは、例えばエアライトフォームSF−20
0NF(商品名:日清紡績株式会社製)を発砲倍率約3
0倍程度として用いることができる。
は、少なくとも膨張性、弾力性及び付着性を備える材料
で、好ましくは、例えばエアライトフォームSF−20
0NF(商品名:日清紡績株式会社製)を発砲倍率約3
0倍程度として用いることができる。
【0032】一方、掘進機発砲ウレタン層23は、シー
ルド掘進機12の先端外周部分に取り付けたリング状の
枠体24により形成される充填空間35に発砲ウレタン
を注入充填することにより容易に形成することができ
る。
ルド掘進機12の先端外周部分に取り付けたリング状の
枠体24により形成される充填空間35に発砲ウレタン
を注入充填することにより容易に形成することができ
る。
【0033】すなわち、枠体24は、図4及び図5に示
すように、周方向に16分割した弧状プレート27から
なる枠体ユニット25を、その周方向両端内周面側に山
形鋼を溶着して形成した連結片26を介して、ボルトに
より連結してリング状に構成されるとともに、このよう
にリング状に連結されることによって、各枠体ユニット
25の先端側に取り付けたリップ溝形鋼28が周方向に
連続することになる。したがって、枠体24が、シール
ド掘進機12の前面のカッターフェイス29に、溶着や
ブラケット30等を介して強固に固定されることによ
り、弧状プレート27及びリップ溝形鋼28と、カッタ
ーフェイス29や改良地盤14と、側壁11の壁体内周
面21によって囲まれる、発砲ウレタンを充填するため
の充填空間35が、リング状に形成されることになる
(図3参照)。
すように、周方向に16分割した弧状プレート27から
なる枠体ユニット25を、その周方向両端内周面側に山
形鋼を溶着して形成した連結片26を介して、ボルトに
より連結してリング状に構成されるとともに、このよう
にリング状に連結されることによって、各枠体ユニット
25の先端側に取り付けたリップ溝形鋼28が周方向に
連続することになる。したがって、枠体24が、シール
ド掘進機12の前面のカッターフェイス29に、溶着や
ブラケット30等を介して強固に固定されることによ
り、弧状プレート27及びリップ溝形鋼28と、カッタ
ーフェイス29や改良地盤14と、側壁11の壁体内周
面21によって囲まれる、発砲ウレタンを充填するため
の充填空間35が、リング状に形成されることになる
(図3参照)。
【0034】また、枠体24は、リップ溝形鋼28の外
周プレート31が壁体内周面21の到達口発砲ウレタン
層22に接触するようにして、かつ弧状プレート27が
カッターフェイス29と側壁11との間の隙間を内方か
ら覆うようにして、到達口15の内部まで突出延長して
取り付けられている。
周プレート31が壁体内周面21の到達口発砲ウレタン
層22に接触するようにして、かつ弧状プレート27が
カッターフェイス29と側壁11との間の隙間を内方か
ら覆うようにして、到達口15の内部まで突出延長して
取り付けられている。
【0035】そして、各枠体ユニット25の弧状プレー
ト27には、予めボールバルブ32が取り付けられてお
り(図4及び図5参照)、これに発砲ウレタンの注入バ
ルブ33を接続して(図3参照)発砲ウレタンを供給す
ることにより、充填空間35に発砲ウレタンを充填して
シールド掘進機12の先端外周部分に掘進機発砲ウレタ
ン層23を形成する作業を迅速に行うことができる。
ト27には、予めボールバルブ32が取り付けられてお
り(図4及び図5参照)、これに発砲ウレタンの注入バ
ルブ33を接続して(図3参照)発砲ウレタンを供給す
ることにより、充填空間35に発砲ウレタンを充填して
シールド掘進機12の先端外周部分に掘進機発砲ウレタ
ン層23を形成する作業を迅速に行うことができる。
【0036】ここで、注入された発砲ウレタンは、充填
空間35内に注入されて発砲し、この充填空間35を隙
間なく充填するとともに、さらに注入されて、弧状プレ
ート27、リップ溝形鋼28、壁体内周面21等によっ
て囲まれる充填空間35内でその発砲を拘束され、その
弾力性により当該充填空間35を閉塞する。また、発泡
ウレタンは付着力を有するため、掘進機発砲ウレタン層
23は、側壁11の壁体内周面21と強固に密着すると
ともに、カッターフェイス29と側壁11との間の隙間
を強固に閉塞する。
空間35内に注入されて発砲し、この充填空間35を隙
間なく充填するとともに、さらに注入されて、弧状プレ
ート27、リップ溝形鋼28、壁体内周面21等によっ
て囲まれる充填空間35内でその発砲を拘束され、その
弾力性により当該充填空間35を閉塞する。また、発泡
ウレタンは付着力を有するため、掘進機発砲ウレタン層
23は、側壁11の壁体内周面21と強固に密着すると
ともに、カッターフェイス29と側壁11との間の隙間
を強固に閉塞する。
【0037】なお、上述のようにして行なわれるこの実
施例の止水構造20の設置作業に伴って、シールド掘進
機12のチャンバー37内の土砂を取り除いたり、チャ
ンバー37内において、スキンプレート36の外周部分
に発砲ウレタンを注入するための注入バルブ34を取り
付ける作業が適宜行なわれる。なお、この注入バルブ3
4は、掘進機発砲ウレタン層23を補完する発砲ウレタ
ン層を、スキンプレート36の外周部分にさらに形成す
べく、発砲ウレタンを補足注入して、後述する再発進貫
入作業中における到達口15からの不慮の出水をさらに
確実に防止するための作業に用いるものである。
施例の止水構造20の設置作業に伴って、シールド掘進
機12のチャンバー37内の土砂を取り除いたり、チャ
ンバー37内において、スキンプレート36の外周部分
に発砲ウレタンを注入するための注入バルブ34を取り
付ける作業が適宜行なわれる。なお、この注入バルブ3
4は、掘進機発砲ウレタン層23を補完する発砲ウレタ
ン層を、スキンプレート36の外周部分にさらに形成す
べく、発砲ウレタンを補足注入して、後述する再発進貫
入作業中における到達口15からの不慮の出水をさらに
確実に防止するための作業に用いるものである。
【0038】そして、この実施例によれば、上記止水構
造20を設置した後、再びシールド掘進機12前進させ
て、少なくともスキンプレート36の先端部分が到達口
15に貫入し、到達口15の壁体によって支持されるよ
うに配置するための再発進貫入作業を行う。
造20を設置した後、再びシールド掘進機12前進させ
て、少なくともスキンプレート36の先端部分が到達口
15に貫入し、到達口15の壁体によって支持されるよ
うに配置するための再発進貫入作業を行う。
【0039】かかる貫入作業において、シールド掘進機
12は、到達口15を通して前進摺動することになる
が、この実施例の止水構造20が設けられているため、
かかる摺動中、掘進機発砲ウレタン層23はその弾力性
によって到達口15の壁体内周面21に形成した到達口
発砲ウレタン層22を押圧するとともに、付着性を備え
ることにより、壁体内周面21との密着状態を容易かつ
強固に保持する。すなわち、この実施例によれば、かか
る密着状態を保持することによって到達口15の止水性
を確実かつ安定して確保し、再発進貫入作業中の噴発等
による地下水の出水や地山の流出を容易に防止すること
ができる。
12は、到達口15を通して前進摺動することになる
が、この実施例の止水構造20が設けられているため、
かかる摺動中、掘進機発砲ウレタン層23はその弾力性
によって到達口15の壁体内周面21に形成した到達口
発砲ウレタン層22を押圧するとともに、付着性を備え
ることにより、壁体内周面21との密着状態を容易かつ
強固に保持する。すなわち、この実施例によれば、かか
る密着状態を保持することによって到達口15の止水性
を確実かつ安定して確保し、再発進貫入作業中の噴発等
による地下水の出水や地山の流出を容易に防止すること
ができる。
【0040】なお、この発明は上記実施例の実施の態様
のものに限定されるものではなく、種々の形態を採用す
ることができる。例えば、到達口15の壁体内周面21
に形成した到達口発砲ウレタン層22は必ずしも設ける
必要はなく、鏡斫りを行った後の到達口15の壁体内周
面21に対して、掘進機発砲ウレタン層23を直接に密
着摺動させつつ止水性を確保することもできる。
のものに限定されるものではなく、種々の形態を採用す
ることができる。例えば、到達口15の壁体内周面21
に形成した到達口発砲ウレタン層22は必ずしも設ける
必要はなく、鏡斫りを行った後の到達口15の壁体内周
面21に対して、掘進機発砲ウレタン層23を直接に密
着摺動させつつ止水性を確保することもできる。
【0041】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明の
シールド掘進機の立坑到達口における止水構造は、到達
口の壁体内周面に密着するようにして、シールド掘進機
の先端外周部分に形成した発砲ウレタン層からなり、安
価な資材を用いて経済的かつ容易に設置することができ
るとともに、この発砲ウレタン層と前記壁体内周面との
密着状態を保持することにより、到達口の止水性を確保
して再発進貫入時における地山側からの出水を容易かつ
安定して防止することができる。
シールド掘進機の立坑到達口における止水構造は、到達
口の壁体内周面に密着するようにして、シールド掘進機
の先端外周部分に形成した発砲ウレタン層からなり、安
価な資材を用いて経済的かつ容易に設置することができ
るとともに、この発砲ウレタン層と前記壁体内周面との
密着状態を保持することにより、到達口の止水性を確保
して再発進貫入時における地山側からの出水を容易かつ
安定して防止することができる。
【0042】また、この発明のシールド掘進機の到達貫
入工法によれば、立坑側壁の鏡斫りをして到達口を開口
形成したら、この到達口の壁体内周面に密着するように
して、シールド掘進機の先端外周部分に発砲ウレタン層
を形成し、この発砲ウレタン層と到達口の壁体内周面と
の密着状態を保持しつつ、シールド掘進機を前記到達口
を通して摺動貫入するので、再発進貫入時における止水
性を簡易な構成により迅速に確保するとともに、安定し
て到達口からの出水を防止しつつ容易かつ迅速に再発進
貫入作業を行ってゆくことができる。
入工法によれば、立坑側壁の鏡斫りをして到達口を開口
形成したら、この到達口の壁体内周面に密着するように
して、シールド掘進機の先端外周部分に発砲ウレタン層
を形成し、この発砲ウレタン層と到達口の壁体内周面と
の密着状態を保持しつつ、シールド掘進機を前記到達口
を通して摺動貫入するので、再発進貫入時における止水
性を簡易な構成により迅速に確保するとともに、安定し
て到達口からの出水を防止しつつ容易かつ迅速に再発進
貫入作業を行ってゆくことができる。
【図1】シールド掘進機を立坑に到達させる状況を説明
する略示断面図である。
する略示断面図である。
【図2】この発明の一実施例にかかる止水構造の構成を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図3】図2におけるA部の拡大図である。
【図4】この発明の止水構造を設ける際に使用する枠体
の一例を示す正面図である。
の一例を示す正面図である。
【図5】図4に示す枠体を構成する枠体ユニットを示す
斜視図である。
斜視図である。
10 立坑 11 側壁 12 シールド掘進機 14 改良地盤 15 到達口 20 止水構造 21 壁体内周面 22 到達口発砲ウレタン層 23 掘進機発砲ウレタン層(発砲ウレタン層) 24 枠体 29 カッターフェイス 33 注入バルブ
Claims (4)
- 【請求項1】 到達したシールド掘進機を、立坑側壁の
鏡斫りをして開口形成した到達口に貫入する際に、当該
到達口から立坑内に地下水が流入するのを防止するため
の止水構造であって、前記到達口の壁体内周面に密着す
るようにして、前記シールド掘進機の先端外周部分に形
成した発砲ウレタン層からなり、該発砲ウレタン層と前
記壁体内周面との密着状態を保持しつつ、前記シールド
掘進機を前記到達口を通して摺動貫入することを特徴と
するシールド掘進機の立坑到達口における止水構造。 - 【請求項2】 前記シールド掘進機の先端外周部分に形
成される発砲ウレタン層が、前記鏡斫りの終了後にシー
ルド掘進機の前面外周部分に沿って取り付けたリング状
の枠体によって形成される充填空間に発砲ウレタンを注
入充填することにより形成されることを特徴とする請求
項1に記載のシールド掘進機の立坑到達口における止水
構造。 - 【請求項3】 前記到達口の壁体内周面には、発砲ウレ
タンを吹き付けることにより到達口発砲ウレタン層を形
成し、該到達口発砲ウレタン層と前記シールド掘進機の
発砲ウレタン層との密着状態を保持しつつ、前記シール
ド掘進機を前記到達口を通して摺動貫入することを特徴
とする請求項1又は請求項2に記載のシールド掘進機の
立坑到達口における止水構造。 - 【請求項4】 到達したシールド掘進機を、立坑側壁の
鏡斫りをした後再発進させて、開口形成した到達口に貫
入させるための到達貫入工法であって、シールド掘進機
の到達部分の地山に対し、シールド掘進機が当該到達部
分に到達する前あるいは到達して停止した後に、薬液注
入工法や凍結工法等の地盤改良工法を用いて到達防護工
を行う工程と、前記立坑側壁の鏡斫りをして到達口を開
口形成することにより、掘進作業により前記立坑側壁の
直前まで到達して停止しているシールド掘進機の前面を
前記到達口に臨ませる工程と、前記到達口の壁体内周面
に密着するようにして、前記シールド掘進機の先端外周
部分に発砲ウレタン層を形成する工程と、該発砲ウレタ
ン層と前記到達口の壁体内周面との密着状態を保持しつ
つ、シールド掘進機を前記到達口を通して摺動貫入する
工程とからなることを特徴とするシールド掘進機の到達
貫入工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07247991A JP3134731B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | シールド掘進機の立坑到達口における止水構造及び到達貫入工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07247991A JP3134731B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | シールド掘進機の立坑到達口における止水構造及び到達貫入工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0988473A true JPH0988473A (ja) | 1997-03-31 |
JP3134731B2 JP3134731B2 (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=17171574
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07247991A Expired - Fee Related JP3134731B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | シールド掘進機の立坑到達口における止水構造及び到達貫入工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3134731B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018035506A (ja) * | 2016-08-29 | 2018-03-08 | 鹿島建設株式会社 | 地下構造物の施工方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102364050B (zh) * | 2011-10-31 | 2014-12-24 | 江苏凯宫隧道机械有限公司 | 泡沫发射装置 |
CN110821503B (zh) * | 2019-11-27 | 2021-10-15 | 中铁九局集团第四工程有限公司 | 一种超深盾构区间风井先隧后主体施工方法 |
-
1995
- 1995-09-26 JP JP07247991A patent/JP3134731B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018035506A (ja) * | 2016-08-29 | 2018-03-08 | 鹿島建設株式会社 | 地下構造物の施工方法 |
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---|---|
JP3134731B2 (ja) | 2001-02-13 |
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---|---|---|---|
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