JPH0987575A - 塗料組成物 - Google Patents

塗料組成物

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JPH0987575A
JPH0987575A JP24597995A JP24597995A JPH0987575A JP H0987575 A JPH0987575 A JP H0987575A JP 24597995 A JP24597995 A JP 24597995A JP 24597995 A JP24597995 A JP 24597995A JP H0987575 A JPH0987575 A JP H0987575A
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JP
Japan
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fluororesin
resin
coating composition
weight
coating
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JP24597995A
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English (en)
Inventor
Seiichi Kumazaki
誠一 熊崎
Shingo Akagi
信五 赤木
Hiroshi Akiyama
博 秋山
Katsunori Nomura
勝則 野村
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属板に塗装を施すフッ素系塗料組成物にお
いて、耐候性、高硬度、耐熱性等の特性を維持しつつ、
経時後の塗膜の著しい加工性の低下を防止するフッ素系
塗料組成物を得る。 【解決手段】 フッ素系共重合樹脂、フッ素樹脂、アク
リル樹脂及び必要に応じて硬化剤、硬化触媒を併用して
成るフッ素樹脂塗料組成物。フッ素系共重合樹脂はヒド
ロキシ基を含有するものであり、比率は、フッ素樹脂と
アクリル樹脂の混合物の固形分100に対し0.5〜7
0の範囲である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフッ素樹脂塗装金属
板の特徴である耐候性を有したまま、耐熱性が良く、十
分な硬度を有し、かつ、塗装後経時による塗膜性能の劣
化を大幅に改善した塗膜を形成することができ、しかも
塗装性が良好なフッ素樹脂塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素樹脂塗料を塗装した塗装金属板は
耐候性に優れた塗装金属板として施工後のメンテナンス
が不必要な金属板として主に屋根材や壁材などの建材用
途に広く使用されている。
【0003】例えば、金属基板に、フッ素樹脂塗料を塗
装した塗装金属板は、フッ素樹脂塗膜の持つ物理的、化
学的特性、すなわち優れた耐候性や耐薬品性、耐汚染性
などを有するために、JIS規格Z25,Z27の亜鉛
鉄板、アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板、ステンレス
鋼板、アルミニウム板などの耐久性に優れた金属塗装板
として屋根や壁などの建築材料に普及している。しかし
ながらこのようなフッ素樹脂塗装金属板にあっても、平
板を塗装してから成形加工時までの経過時間が長い場
合、加工性においてその塗膜性能が著しく低下する。そ
の場合、成形時や施工時に加工部分に割れやヒビが生
じ、赤錆や塗膜剥離の原因となっていた。
【0004】特に近年、建築物の高層化や意匠性が進
み、いわゆるメンテナンスフリーに対する要求が厳しく
なっているが、このような、塗装から成形加工までの経
時における塗膜性能の低下という問題から、補修等の必
要が生じている。フッ素樹脂塗料を塗装した塗装金属板
において耐候性、高硬度、耐熱性といった性能を保持し
たまま、経時後の加工性の著しい低下を大幅に改善した
塗装金属板用フッ素樹脂塗料は見いだされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、フッ
素樹脂を塗装した塗装金属板において耐候性、高硬度、
耐熱性といった性能を保持したまま、従来の欠点であっ
た経時後の著しい加工性の低下を大幅に改善できる上塗
り塗料もしくは中塗り塗料用に適した塗料組成物を得る
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、フッ素系共重
合樹脂と、フッ素樹脂とアクリル樹脂の混合物及び必要
に応じて硬化剤、硬化触媒を併用してなることを特徴と
するフッ素樹脂塗料組成物に関する。更に詳しくは、本
発明の塗料組成物は、フッ素樹脂とアクリル樹脂及び必
要に応じて硬化剤、硬化触媒を併用してなるフッ素樹脂
−アクリル樹脂混合物中の顔料を除く固形分重量部10
0に対し、フッ素系共重合樹脂の固形分重量部が0.5
〜70部であるフッ素樹脂塗料組成物である。又、更に
詳しくは、前記したフッ素樹脂−アクリル樹脂混合物中
の顔料を除く固形分重量部100に対しフッ素樹脂の固
形分重量部が30〜90部、フッ素系共重合樹脂の固形
分重量部が0.5〜70部、より好ましくは3〜50部
であるフッ素樹脂塗料組成物である。
【0007】本発明におけるフッ素系共重合樹脂は、ヒ
ドロキシ基含有のフッ素樹脂共重合体と、該共重合体と
グラフト重合可能な(メタ)アクリル酸エステル系化合
物又は他の単量体とをグラフト重合してなるフッ素系共
重合樹脂であって、その配合比率が固形分換算の重量比
で10:90〜90:10である側鎖にアクリル樹脂を
有するフッ素系共重合樹脂である。
【0008】ヒドロキシ基含有のフッ素樹脂共重合体と
しては、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロ
エチレン、フッ化ビニリデンのうちから選ばれた少なく
とも1種以上の含フッ素モノマーが用いられる。
【0009】ヒドロキシ基含有のフッ素樹脂共重合体と
グラフト重合可能な(メタ)アクリル酸エステル系化合
物又は他の単量体としては、ビニルエステル類、ビニル
エーテル類、アリルエーテル類、(メタ)アクリレート
系化合物であって、末端もしくは側鎖に1個あるいは多
数のヒドロキシ基を有するものを始め、クロトン酸ヒド
ロキシエチルなどのクロトン酸変性の化合物、アリルア
ルコールなどが好適に用いられる。
【0010】さらに詳しくは、ヒドロキシアルキリアリ
ルエーテルとしては、例えばエチレングリコールモノア
リルエーテル、3−アリロキシ−1−プロパノール、4
−アリロキシ−1−ブタノール、トリエチレングリコー
ルモノアリルエーテル、グリセリンモノアリルエーテル
等が挙げられる。ヒドロキシアルキルビニルエーテルと
しては、例えばヒドロキシメチルビニルエーテル、ヒド
ロキシエチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシル
ビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテ
ル、エチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノビニルエーテル等が挙げられる。ヒドロキシア
ルキル(メタ)アクリレートとしては、例えばヒドロキ
シメチル(メタ)アルキレート、ヒドロキシエチル(メ
タ)アルキレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−
メチロールアクリルアミド、シクロヘキサンジメタノー
ル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0011】又、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸オクチルな
どの炭素数3〜12のアクリル酸アルキルエステルモノ
マーから選ばれる1種または2種以上からの縮合生成物
であり、必要に応じ、スチレン、ビニルトルエン、(メ
タ)アクリルニトリル、塩化ビニルなどの共重合可能な
もの、また、水酸基やカルボキシ基、グリシジル基、臭
素、あるいはヨウ素の活性ハロゲン、イソシアネート基
などの架橋性反応基を有するものをそれぞれ単体または
併用して使用することができる。
【0012】さらに詳しくは、スチレン、メチルメタク
リレート、エチルメタクリレート、nブチルメタクリレ
ート、ビニルアセテート、アクリロニトリル、シクロヘ
キシルメタクリレート、アクリルアミド、nメチロール
アクリルアミド、グリシジルメタクリレート、グリシジ
ルアクリレート、ビニルトルエン、2−エチルヘキシル
メタクリレート、ラウリルメタクリレート、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、イソブチルアクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレート等が挙げられる。官能基モノマー・酸モノマー
として、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、アクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸などがあ
げられこれらのモノマーの中から1種または2種以上を
選び、必要に応じて選ばれた官能基モノマー・酸モノマ
ーの中から1種または2種以上を選んだ組成を有するも
のが用いられる。
【0013】本発明に於いて使用し得る市販のフッ素系
共重合樹脂としては、セントラルガラス株式会社製CE
FRAL COAT「FG−250」、同「FG−24
0」同、「FG−210」、日立化成工業株式会社製
「ヒタロイドF−2900」、同「ヒタロイドF−30
00」等が挙げられる。
【0014】本発明のフッ素樹脂塗料組成物を構成する
フッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン、クロロ
トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ト
リフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル
等の含フッ素モノマーの単独重合体、あるいは他のモノ
マーとの共重合によって得られる含フッ素ポリマーのす
べてが含まれる。
【0015】本発明のフッ素樹脂塗料組成物を構成す
る、フッ素樹脂−アクリル樹脂混合物としてフッ化ビニ
リデンとアクリル樹脂の混合物が好適に用いられる。発
明の範囲が制約されるものではないがフッ化ビニリデン
とアクリル樹脂との好ましい配合重量比率は30:70
〜90:10の範囲にある。アクリル樹脂が70重量部
を越えると加工性、耐候性が悪く、性能のバランスが悪
くなり、逆にアクリル樹脂が10重量部未満では、硬度
が低くなり、やはりバランスが取れなくなる。
【0016】アクリル樹脂としては、熱可塑型もしくは
熱硬化型アクリル樹脂が用いられる。または、これらの
アクリル樹脂の混合樹脂からなっても良い。またこの混
合物中に硬化剤としてアルキルエーテル化アミノホルム
アルデヒド樹脂、もしくはイソシアネート化合物、ポリ
オール、ポリアミン、ポリアミド、ポリオキシラン等を
混入させたものを用いても良い。
【0017】本発明における上記例のフッ化ビニリデン
系樹脂は、懸濁重合あるいは乳化重合で製造されるVD
Fの単独共重合体であり、必要に応じてHFP、TF
E、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサ
フルオロアセトン(HFA)をモル分率で20%以下の
割合で単独あるいは併用して用いたものを使用しても良
い。また、旭硝子(株)社製のルミフロンに代表される
フルオロエチレン/ビニルエーテル共重合体のような熱
硬化型のものを用いても良い。本発明に於いて使用し得
る、他の市販のフッ化ビニリデン系樹脂としては、アト
ケム(株)製カイナー500、大日本インキ化学工業
(株)社製フルオネート、旭硝子(株)社製ルミフロン
200等を挙げることができる。
【0018】本発明における上記アクリル樹脂は、これ
らに限定されるものではないが以下のものを例示するこ
とができ、公知の方法で製造できる。(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アク
リル酸ブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)ア
クリル酸オクチルなどの炭素数3〜12のアクリル酸ア
ルキルエステルモノマーから選ばれる1種または2種以
上からの縮合生成物であり、必要に応じ、スチレン、ビ
ニルトルエン、(メタ)アクリルニトリル、塩化ビニル
などの共重合可能なもの、また、水酸基やカルボキシル
基、グリシジル基、臭素、あるいはヨウ素の活性ハロゲ
ン、イソシアネート基などの架橋性反応基を有するもの
をそれぞれ単体または併用して使用することができる。
【0019】さらに詳しくは、スチレン、メチルメタク
リレート、エチルメタクリレート、nブチルメタクリレ
ート、ビニルアセテート、アクリロニトリル、シクロヘ
キシルメタクリレート、アクリルアミド、nメチロール
アクリルアミド、グリシジルメタクリレート、グリシジ
ルアクリレート、ビニルトルエン、2−エチルヘキシル
メタクリレート、ラウリルメタクリレート、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、イソブチルアクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレート等が挙げられる。官能基モノマー・酸モノマー
として、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、アクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等が挙げ
られ、これらのモノマーの中から1種または2種以上を
選び、必要に応じて選ばれた官能基モノマー・酸モノマ
ーの中から1種または2種以上を選んだ組成を有するも
のが用いられる。これらから縮合反応は公知の方法で行
える。
【0020】本発明に於いて使用し得る市販のアクリル
樹脂としては、ローム&ハース社製アクリロイドB−4
4、三菱レイヨン社製ダイヤナールLR−627、大日
本インキ化学工業(株)製アクリディックA−430等
を挙げることができる。
【0021】本発明において硬化剤として使用し得るア
ルキルエーテル化アミノホルムアルデヒド樹脂とは、た
とえばメタノール、エタノール、n−ブタノール、イソ
ブタノール、イソプロパノールなどの炭素数1〜4のア
ルコールによりアルキルエーテル化されたホルムアルデ
ヒドあるいはパラホルムアルデヒドなどと尿素、N,N
−エチレン尿素、ジシアンジアミド、アミノトリアジン
等との縮合生成物であり、メトキシカメチロール−N,
N−エチレン尿素、メトキシカメチロールジシアジンア
ミド、メトキシ化メチロールベンゾグアナミン、メトキ
シ化メチロールメラミン、ブトキシ化メチロールメラミ
ン、メトキシ化/ブトキシ化混合メチロールメラミンで
あり、それぞれ単体または併用して使用することができ
る。
【0022】これらの硬化剤には、硬化触媒として、p
−トルエンスルホン酸のアミン中和物、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸のアミン中和物、またはジノニルナフタレ
ンスルホン酸のアミン中和物等を挙げることができ、こ
れらの酸の中和に使用されるアミンとしては、ジエチル
アミン、ジイソプロピルアミン、ジイソブチルアミンな
どがあげられる。その種類に応じて選択された公知の反
応促進剤を併用することもできる。
【0023】本発明に於いて硬化剤として使用し得る市
販のメラミン樹脂としては、三井サイアナミッド(株)
製サイメル303、サイメル325、大日本インキ化学
工業(株)製ベッカミンL−117、ベッカミンL−1
45等を挙げることができる。
【0024】本発明において硬化剤として使用し得るイ
ソシアネート化合物はとしては芳香族、脂肪族のジイソ
シアネート、3価以上のポリイソシアネートがあり、低
分子化合物、高分子化合物のいずれでもよい。たとえ
ば、テトラエテレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素
化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、あるいはこれらのイソシアネート化合物の3量
体、およびこれらのイソシアネートの過剰量と、たとえ
ばエチレングルコール、プロピレングリコール、トリメ
チロールプロパン、グリセリン、ソルビトール、エチレ
ンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミンなどの低分子活性水素化合物
等または各種ポリエステルポリオール類、ポリアミド類
の高分子活性水素化合物等と反応させて得られる末端イ
ソシアネート基含有化合物が挙げられる。
【0025】イソシアネート化合物としてはブロック化
イソシアネート化合物であってもよい。イソシアネート
ブロック化合物としては、たとえばフェノール、チオフ
ェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノー
ル、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ニト
ロフェノール、クロロフェノール、アセトキシム、メチ
ルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等の
オキシム類、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノールのアルコール類、エチレンクロルヒドリン、
1,3−ジクロロ−2−プロパノール等のハロゲン置換
アルコール類、t−ブタノール、t−ペンタノール等の
3級アルコール類、ε−カプロラクタム、δ−バレロラ
クタム、γ−ブチロラクタム、β−プロピロラクタム等
のラクタム類が挙げられ、その他にも芳香族アミン類、
イミド類、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、マ
ロン酸エチルエステル等の活性メチレン化合物、メルカ
プタン類、イミン類、尿素類、ジアリール化合物類重亜
硫酸ソーダ等も挙げられる。ブロック化イソシアネート
は上記イソシアネート化合物とイソシアネートブロック
化剤とを従来公知の適宜の方法より付加反応させて得ら
れる。
【0026】これらの硬化剤には、その種類に応じて選
択させた公知の硬化剤あるいは促進剤を併用することも
できる。
【0027】本発明に於いて硬化剤として使用し得る市
販のイソシアネート樹脂としては、大日本インキ化学工
業(株)製バーノックD−550、DB−980K、日
本ポリウレタン工業社製コロネート2515等を挙げる
ことができる。
【0028】本発明に係わる塗料組成物は、必要に応じ
て、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、クロム
酸鉛、カルシウムカーボネイト等の無機顔料、シアニン
グリーン、シアニンブルー等の有機顔料、アルミニウム
粉、鉄粉などの金属粉末、タルク、シリカ等の体質顔
料、消泡剤、レベリング剤、ワックス、紫外線吸収剤、
カップリング剤、硬化触媒等の添加剤、抗菌剤、トリフ
ェニルホスフェートなどの難燃剤、ガラス繊維、ミルド
ファイバー、チタン酸カリウム繊維、ボロン繊維等の金
属繊維等の無機繊維、またはこれらをエポキシ系、アミ
ノ系、ウレタン系等のシランカップリング剤で処理した
もの、アラミド繊維、炭素繊維に代表される有機繊維、
キシレン、シクロヘキサノン等の有機溶剤などを含有さ
せてもよい。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の塗料組成物を構成する要
素として、第一にフッ素系共重合樹脂として、クロロト
リフルオロエチレン等のヒドロキシ基含有のフッ素樹脂
共重合体と、エチレングリコールモノアリルエーテル等
のヒドロキシ基含有のエチレン性不飽和結合化合物と
を、それぞれ固形分換算で10:90〜90:10の比
率で共重合させ側鎖にアクリル樹脂を有する共重合樹脂
を得る。
【0030】第二にフッ素樹脂として、フッ化ビニリデ
ン、フッ化ビニル等の含フッ素モノマーの単独或いは他
のモノマーとの共重合品を得る。
【0031】第三にアクリル樹脂として、(メタ)アク
リル酸エチル等、炭素数3〜12のアクリル酸アルキル
エステルモノマーの1種又は2種以上の縮合反応生成物
を用いる。
【0032】前記したフッ素樹脂とアクリル樹脂は、そ
の比率が30:70〜90:10の範囲での混合物とし
て用いることが出来る。この時、硬化剤としてアルキル
エーテル化アミノホルムアルデヒド、もしくはイソシア
ネート化合物を添加することができる。
【0033】前記したアクリル樹脂を顔料と共にイソホ
ロン/キシロール混合溶剤を用いサンドミルで練肉し、
その後フッ素樹脂、フッ素系共重合樹脂を加え攪拌混合
して目的のフッ素樹脂塗料組成物を得る。
【0034】本発明に係わる塗料組成物を塗装する被塗
装物としては、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼
板、アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板、アルミニウム
板、ステンレス鋼板等の金属板、またはこれらの金属板
にリン酸塩系やクロム酸塩系等の表面処理を施した金属
板などを対象とすることができる。これらの金属板に直
接、またはプライマー塗膜を介して塗装することができ
る。プライマーとしては、エポキシ系、ポリエステル
系、アクリル系およびこれらの変性プライマー等があげ
られる。耐食性、密着性の点からは、エポキシ樹脂を主
剤とし、防錆顔料を配合したプライマーが特に適してい
る。
【0035】本発明の塗料組成物の焼付温度は鋼板の大
きさ、厚さ、または焼き付け炉の能力、塗料の硬化性な
どにより任意に選択される。塗料組成物の製造にはロー
ル練り機、ボールミル、ブレンダーなどの混合機が用い
られる。塗装にあたってはローラー塗装、ロールコータ
ー塗装、フローコート、スプレー塗装などが適時選択さ
れる。
【0036】
【実施例】
(実施例1〜4および比較例1〜3)アクリル樹脂、ロ
ーム&ハース社製アクリロイドB−44と、イソホロン
/キシロール=70/30の混合溶剤およびチタン白顔
料を混合し、サンドミル練肉し、その後、フッ素樹脂、
アトケム(株)社製カイナー500、およびフッ素系共
重合樹脂をそれぞれ表1、表2に示す通りに加えてフッ
素樹脂塗料組成物を得た。尚、表中の数値は、固形分の
重量表示である。塗装に際しては、キシロール/イソホ
ロン=10/90混合溶剤を用いて塗料粘度をフォード
カップ#4で約130秒(25℃)に調整した。
【0037】厚さ0.4mmのリン酸亜鉛処理メッキ鋼
板上に大日本インキ化学工業社製G−75Pプライマ−
(プレコート鋼板用エポキシ樹脂系プライマー)を乾燥
塗膜が7μmとなるよう塗装し、素材到達温度が205
℃となるよう45秒間焼付け、各試験用上塗り塗装金属
板としてのプライマー塗装板を得た。このプライマー塗
装板に前記のようにして得た各上塗り塗料をバーコータ
にて乾燥塗膜が約17μmとなるよう塗装し、素材到達
温度245℃となるよう60秒間焼付けて、各上塗り塗
装鋼板を得た。得られた塗装鋼板について以下に示す各
試験を行った。結果を表1及び表2に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】実施例及び比較例に於けるフッ素共重合樹
脂(注1)から(注3)の性状は次のとおりである。
【0041】注1.セントラルガラス(株)社製CEF
RAL COAT「FG−250」 固形分50wt% OH価33mgKOH/g 注2.セントラルガラス(株)社製CEFRAL CO
AT「FG−240」 固形分50wt% OH価58mgKOH/g 注3.セントラルガラス(株)社製CEFRAL CO
AT「FG−210」 固形分50wt% OH価35mgKOH/g
【0042】尚、表1および表2における試験は下記試
験方法に従って行った。
【0043】(鉛筆硬度):JIS K5400 8.
4.2に規定する鉛筆引っかき試験を行った。
【0044】(初期加工性):塗装後24時間以内に、
20℃の室内において、試験塗装面を外側にして試験板
を180度折曲げて折曲げ部分にワレが発生しなくなる
T数を表示した。T数とは、折曲げ部分の内側に何もは
さまずに180度折曲げを行った場合を0T、試験板と
同じ厚さの板を1枚はさんで折曲げた場合を1T、2枚
の場合を2T、・・・6枚の場合を6Tとした。
【0045】(経時加工性):試験用塗装鋼板作成後5
0℃の恒温層内30日保存した後に、20℃の室内にお
いて、試験塗装面を外側にして試験板を180度折曲げ
て折曲げ部分にワレが発生しなくなるT数を表示した。
【0046】(耐候性):JIS B 7753「サン
シャインカーボンアーク燈式試験機」に規定されたサン
シャインカーボンアーク燈促進耐候性試験機(スガ試験
機製)を用い、試験片に対して500時間の照射試験を
行った。試験終了後、試験片の60度光沢を測定し、初
期光沢に対する光沢保持率を求めて耐候性を評価した。
【0047】表1および表2から明かなように、本発明
に係わる塗料組成物を使用すると、フッ素樹脂塗装金属
板の優れた加工性を塗装後もなお維持しつつ、優れた塗
膜性能を有した塗装板を得ることができる。
【0048】ヒドロキシ基タイプアクリル樹脂、アマイ
ド基タイプアクリル樹脂等とフッ素樹脂とは一般に相溶
性が悪いが、本発明にあるフッ素系共重合樹脂を使用す
ることでそれらの相溶性を向上させることが可能となっ
た。更に該フッ素系共重合樹脂がヒドロキシ基を持つこ
とで塗膜中の架橋密度を高く維持出来、経時後も塗膜の
変化を抑え、特に経時における加工性の低下を抑制する
ことが可能になり、塗膜性能の向上が得られていると考
察している。
【0049】
【発明の効果】近年、建築物が高層化し、意匠性も向上
しているため、外観を構成する建築材料に対し、いわゆ
るメンテナンスフリーの要求が厳しい。本発明のフッ素
樹脂塗料組成物を塗装した塗装金属板は、従来からのフ
ッ素樹脂塗膜の持つ物理的、化学的特性、すなわち優れ
た耐候性や耐薬品性、耐汚染性等を有すると共に、更
に、塗装してから長時間の経過に対しても良好な加工性
を維持することが出来る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素系共重合樹脂と、フッ素樹脂とア
    クリル樹脂及び必要に応じて硬化剤、硬化触媒を併用し
    てなることを特徴とするフッ素樹脂塗料組成物。
  2. 【請求項2】 前記したフッ素樹脂とアクリル樹脂の混
    合物中の顔料を除く固形分重量部100に対し、フッ素
    系共重合樹脂の固形分重量部が0.5〜70部である請
    求項1に記載のフッ素樹脂塗料組成物。
  3. 【請求項3】 前記したフッ素樹脂とアクリル樹脂の混
    合物中の顔料を除く固形分重量部100に対し、フッ素
    樹脂の固形分重量部が30〜90部、フッ素系共重合樹
    脂の固形分重量部が0.5〜70部である請求項1又は
    請求項2に記載のフッ素樹脂塗料組成物。
  4. 【請求項4】 前記したフッ素系共重合樹脂が、ヒドロ
    キシ基含有のフッ素樹脂共重合体と、該共重合体とグラ
    フト重合可能な(メタ)アクリル酸エステル系化合物又
    は他の単量体とをグラフト重合してなるフッ素系共重合
    樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載のフッ素樹脂
    塗料組成物。
  5. 【請求項5】 前記したヒドロキシ基含有のフッ素樹脂
    共重合体と、該共重合体とグラフト重合可能な(メタ)
    アクリル酸エステル系化合物又は他の単量体との配合比
    率が重量比で10:90〜90:10である請求項1〜
    4のいずれかに記載のフッ素樹脂塗料組成物。
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