JPH0987436A - オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物、該組成物からなるシート及び該シートからなる積層体 - Google Patents

オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物、該組成物からなるシート及び該シートからなる積層体

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JPH0987436A
JPH0987436A JP24944195A JP24944195A JPH0987436A JP H0987436 A JPH0987436 A JP H0987436A JP 24944195 A JP24944195 A JP 24944195A JP 24944195 A JP24944195 A JP 24944195A JP H0987436 A JPH0987436 A JP H0987436A
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誠 牧野
Tatsuro Hamanaka
達郎 浜中
Masanari Inagaki
勝成 稲垣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引張破断点強度、引張破断点伸びに優れ、し
かも流動性についても改良されたオレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物を提供する。 【解決手段】 重量平均分子量Mwと数平均分子量Mn
の比(Q値)が、3.5以上であるエチレン−α−オレ
フィン共重合体ゴム(A)40〜90重量部及びオレフ
ィン系プラスチック(B)60〜10重量部、((A)
+(B)は100重量部になるように選ぶ)からなる混
合物を有機過酸化物の存在下で動的に熱処理してなるこ
とを特徴とするオレフィン系熱可塑性エラストマー組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン系熱可
塑性エラストマー組成物、該組成物からなるシート及び
該シートからなる積層体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、鉱物油等
の軟化剤を含有し、エチレン−α−オレフィン−非共役
ジエン系ゴムとオレフィン系プラスチックを動的に熱処
理した組成物がよく知られている(例えば、特公昭56
−15740号公報等)。
【0003】しかし、該オレフィン系熱可塑性エラスト
マーは、用途によってオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー表面への軟化剤のブリード等が起こり、製品の汚染、
粘着等が見られたり、また、非共役ジエンが含まれてい
ることにより、耐光性が劣る等の問題があった。
【0004】そこで、軟化剤を含有したエチレン−α−
オレフィン−非共役ジエン系ゴムの代わりに、軟化剤と
非共役ジエンを含まないバナジウム触媒系のエチレン−
α−オレフィン系ゴムを用いて検討したが、通常樹脂改
質用等に用いられている分子量分布の狭いエチレン−α
−オレフィン系ゴムでは上記の問題点は改良されるもの
の、引張強度等の力学的物性が劣るという問題があっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる事情に鑑み、本発
明者らは前記の熱可塑性エラストマー組成物の物性を改
良することについて鋭意検討した結果、オレフィン系共
重合体ゴムとして、分子量分布の広いエチレン−α−オ
レフィン共重合体ゴムを用いることにより、ブリード、
耐光性不良などの問題もなく、力学的物性が改良された
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を見出し、さ
らに種々の検討を加えて本発明を完成させた。
【0006】すなわち、本発明は、重量平均分子量Mw
と数平均分子量Mnの比(Q値)が、3.5以上である
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(A)40〜9
0重量部及びオレフィン系プラスチック(B)60〜1
0重量部、((A)+(B)は100重量部になるよう
に選ぶ)からなる混合物を有機過酸化物の存在下で動的
に熱処理してなることを特徴とするオレフィン系熱可塑
性エラストマー組成物を提供するものである。また、本
発明は、上記オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
からなることを特徴とするシートを提供するものであ
る。さらに、本発明は、上記シートに、ポリエチレン、
ポリプロピレン及びポリウレタンから選ばれる発泡体ま
たは発泡シートを積層してなることを特徴とする積層体
を提供するものである。以下、本発明を詳細に説明す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いるエチレン−α−オ
レフィン共重合体ゴムは、重量平均分子量Mwと数平均
分子量Mnの比(Q値=Mw/Mn)が、3.5以上、
好ましくは4〜10である。重量平均分子量Mwと数平
均分子量Mnの比(Q値)が、3.5未満であると力学
的物性の改良効果は小さいので好ましくない。重量平均
分子量Mw及び数平均分子量Mnは、ゲル透過クロマト
グラフィー(以下、GPCと略す)で測定される。
【0008】GPCの測定条件は、以下のとおりであ
る。 GPC:Waters社製 150C型 カラム:昭和電工(株)製Shodex 80MA 流 量:1ml/分 温 度:135℃ 溶 媒:トリクロルベンゼン なお、検量線は東ソ(株)製の標準ポリスチレンを使用
し、常法により作成した。また、データ処理は東ソ
(株)製のデータープロセッサーCP−8モデルIII を
使用した。
【0009】本発明のエチレン−α−オレフィン共重合
体ゴムにおけるα−オレフィンとしては、例えばプロピ
レン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブ
テン、1−ヘキセン、1−デセン、3−メチル−1−ペ
ンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等の
炭素数3〜8のα−オレフィンが挙げられる。本発明の
エチレン−α−オレフイン共重合体ゴムとしては、エチ
レン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−1−ブテン
共重合体ゴムが好ましい。
【0010】本発明で用いるエチレン−α−オレフィン
共重合体ゴムは、一般式R' m AlX3-m で示される有
機アルミニウム化合物及び一般式VO(OR)n 3-n
で示されるバナジン酸エステルの存在下に、エチレンと
α−オレフィンを共重合して得られる。
【0011】上記有機アルミニウム化合物の一般式にお
いて、R' は炭素数1〜10のアルキル、アリール、ア
ラルキル、シクロアルキル、アルコキシル基を示すが、
特に炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、またXは塩
素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子であり、特に塩素
が好ましい。mは3≧m>0の実数であり、好ましくは
3≧m≧1である。このような有機アルミニウム化合物
としては、例えばトリアルキルアルミニウム、ジアルキ
ルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムセスキ
ハライド、アルキルアルミニウムジハライドが好適であ
り、特にアルキルアルミニウムセスキクロライドが好ま
しい。具体的にはトリヘキシルアルミニウム、ジエチル
アルミニウムクロライド、ジブチルアルミニウムクロラ
イド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ブチルア
ルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジク
ロライド、ブチルアルミニウムジクロライド等が挙げら
れる。これらは単独または混合物でも使用される。これ
らの中でもエチルアルミニウムセスキクロライドが好ま
しい。
【0012】上記バナジン酸エステルの一般式におい
て、ORは一級アルコール残基、二級アルコール残基及
び三級アルコール残基、Xはハロゲン原子、nは3≧n
>0の実数をそれぞれ表す。バナジン酸エステルは、例
えばVOCl3 とアルコールとを反応させることにより合成
されるが、かかる反応液から目的とするバナジン酸エス
テルを単離して使用してもよいし、反応液をそのまま使
用してもよい。反応液をそのまま使用する場合には、不
活性ガス等により反応で生成したハロゲン化水素を除去
しておくことが好ましい。また、バナジン酸エステル
は、単独で、あるいは混合して使用してもよい。例え
ば、バナジン酸トリエステルVO(OR)3 とVOCl
3 との混合では、各々を使用する直前に調合槽又はライ
ン中で混合して、反応器へ送るだけで充分な効果が得ら
れる。
【0013】このバナジン酸エステルを形成するアルコ
ールとしては、特に限定されるものではないが、二級ア
ルコールが好ましい。二級アルコールとしては、炭素数
3〜20、更に炭素数3〜12のアルコールが好まし
い。このような二級アルコールとしては、例えば2−プ
ロパノール、2−ブタノール、2−ペンタノール、2−
ヘキサノール、2−ヘプタノール、2−オクタノール、
2−デカノール等が挙げられる。
【0014】また、一般式VO(OR)n 3-n におけ
るハロゲン原子としては、塩素または臭素が好ましく、
特に塩素が好ましい。nの値は3≧n>0の範囲であれ
ばよいが、3≧n≧0.5の範囲、特に2≧n≧0.8
の範囲が好ましい。なお、オキシ三塩化バナジウムと二
級アルコールとの反応、あるいはバナジン酸トリエステ
ルとオキシ三塩化バナジウムの反応に際してオキシ三塩
化バナジウムとアルコール又はバナジン酸トリエステル
のモル比は、目的とするバナジン酸エステル、VO(O
R)n 3-n のnに合わせて適宜選ばれる。
【0015】また、反応の際には、希釈剤の不存在下に
行ってもよいが、反応熱の除去、均一な反応を円滑に行
うために、不活性な有機溶剤の存在下での反応が好まし
い。この際使用される有機溶媒は、重合溶媒と同一のも
のが好ましいが、同一でなくてもよい。希釈剤の存在下
での重合反応では、VO(OR)n 3-n の濃度は広い
範囲で変化させ得るが、希釈剤1lに対し0.01〜
2.5ミリモルの範囲が好ましい。一方、希釈剤の不存
在下での重合反応を行う場合には、所要量の触媒を直接
またはモノマーと混合して反応器中へ導入すればよい。
【0016】有機アルミニウム化合物とバナジン酸エス
テルの併用比は、広い範囲で変化させ得るが、一般には
Al/V(原子比)は、好ましく2〜20、より好まし
くは2〜10である。
【0017】本発明で用いるエチレン−α−オレフィン
共重合体ゴムは、炭化水素またはハロゲン化炭化水素溶
媒、例えばヘキサン、ヘプタン、灯油、シクロヘキサ
ン、ベンゼン、クロロホルム、トリクロロエチレン、テ
トラクロルエタン等を用いて溶液重合で製造できる。ま
た、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムを溶解しな
い溶媒、例えばプロピレン、1,2−ジクロルエタン、
メチレンクロライド等の溶媒を用いて懸濁重合で製造す
ることもできる。
【0018】重合温度は広い範囲で変え得るが、通常は
20〜80℃で実施され、特に40〜60℃が好まし
い。重合は大気圧下または加圧下で実施され、1〜50
kg/cm2 の圧力下で実施するのが好ましい。
【0019】また、生成するエチレン−α−オレフィン
共重合体ゴムの分子量を任意にコントロールするため
に、通常用いられる分子量調節剤を使用することができ
る。すなわち、分子量調節剤としては、例えばジエチル
亜鉛、アリルクロライド、ピリジン−N−オキサイド、
水素等がよく用いられるが、特に水素が好ましい。
【0020】本発明で用いるエチレン−α−オレフィン
共重合体ゴムは、エチレン含量90〜60重量%、好ま
しくは85〜70重量%であり、α−オレフィン含量1
0〜40重量%、好ましくは15〜30重量%である。
【0021】本発明で用いるエチレン−α−オレフィン
共重合体ゴムは、100℃ムーニー粘度(ML1+4 10
0℃)が5〜100、好ましくは10〜70である。
【0022】本発明におけるオレフイン系プラスチック
(B)は、ポリプロピレンまたはプロピレン−α−オレ
フィン共重合体が挙げられる。ポリプロピレンとして
は、アイソタクチックポリプロピレンがより好ましい。
また、プロピレン−α−オレフイン共重合体におけるα
−オレフインとしては、例えばエチレン、1−ブテン、
1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−デセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ペンテン、1−オクテン等の炭素数2、4〜8
のα−オレフィンが挙げられる。
【0023】オレフイン系プラスチック(B)のメルト
フローレート(JIS K7210、230℃、2.1
6kg)は、0.1〜100g/10分、好ましくは
0.5〜50g/10分の範囲である。
【0024】本発明で用いる有機過酸化物としては、例
えば2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−
ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ
(t−ブチルパーオキシ)3,5,5−トリメチルシク
ロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキ
シベンゾイル)ヘキシン−3及びジクミルパーオキシド
等が挙げられる。中でも2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等が好ましい。
【0025】有機過酸化物の添加量は、(A)+(B)
の合計100重量部に対して、0.005〜2.0重量
部、好ましくは0.01〜0.8重量部の範囲である。
【0026】本発明の組成物を製造する際、必要に応じ
て架橋助剤を配合することができる。架橋助剤として
は、例えばN,N’−m−フェニレンビスマレイミド、
トルイレンビスマレイミド、p−キノンジオキシム、ニ
トロベンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロール
プロパン等のパーオキサイド架橋助剤、又はジビニルベ
ンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエ
チレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、アリルメタクリレート等の
多官能性のビニルモノマーが挙げられる。中でもN,
N’−m−フェニレンビスマレイミド及びジビニルベン
ゼン等が好ましい。このような化合物の配合により、均
一且つ緩和な架橋反応と、エチレン−α−オレフィン共
重合体ゴムと、オレフィン系プラスチックとの間で反応
が起こり、機械的特性を向上させることが可能である。
架橋助剤の添加量は、(A)+(B)の合計100重量
部に対して、4重量部以下、好ましくは0.05〜2重
量部の範囲である。
【0027】本発明において、動的に熱処理する方法と
しては、約150〜300℃の温度範囲にて、ミキシン
グロールやバンバリーミキサー、押出機、ニーダー及び
連続ミキサー等公知の混練用機械にて溶融混練すること
ができる。この場合、窒素や炭酸ガス等の不活性ガス中
で行うことがより好ましい。
【0028】本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー組成物は、必要に応じてカーボンブラック等の充填剤
や、滑剤、顔料、安定剤、紫外線吸収剤等の各種配合剤
や変性成分を配合することができる。
【0029】本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー組成物は、シート及び該シートからなる積層体を用い
た最終製品、特に押出成形分野の材料、インストルメン
タルパネル、ドアトリム、天井材等に適している。
【0030】上記オレフィン系熱可塑性エラストマー組
成物からシートを製造する方法は、特に限定されるもの
ではなく、例えば上記オレフィン系熱可塑性エラストマ
ー組成物を約150〜250℃の押出機からTダイ法に
よって押出し、押出された溶融状態にあるシートを得る
方法が挙げられる。本発明の積層体は、上記シートに、
ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリウレタンから
選ばれる発泡体または発泡シートを積層してなる積層体
である。本発明の積層体を製造する方法は、特に限定さ
れるものではなく、例えば前記シートに、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンおよびポリウレタンから選ばれる発
泡体または発泡シートを積層させた状態で一対のロール
間を通し、製造する方法が挙げられる。その際、熱可塑
性エラストマーシートはロール温度約60〜70℃のエ
ンボス加工用ロール側に、また発泡体または発泡シート
は加熱されていない通常のロール側に、それぞれ接触さ
れる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明するが、
本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
【0032】実施例及び比較例における物性測定に用い
た試験方法は、以下のとおりである。 (1)ムーニー粘度(ML1+4 100℃) JIS K6300に準拠した。 (2)メルトフローレート(MFR) JIS K7210に準拠した。なお、230℃、10
kg荷重とした。 (3)硬度 ASTM D−2240に準拠した。なお、Aタイプ、
瞬間値とした。 (4)引張破断点強度及び引張破断点伸び JIS K6301に準拠した。なお、JIS 3号ダ
ンベル、引張速度200mm/分とした。 (5)引裂強度 JIS K6301に準拠した。なお、JIS B型ダ
ンベル、引張速度200mm/分とした。
【0033】実施例1エチレン−プロピレン共重合体ゴムの製造 攪拌機を備えた10lのステンレス製のオートクレーブ
の下部より、ヘキサンを11.4kg/hr、エチレン
を0.5kg/hr、プロピレンを1.4kg/hr
で、また、水素を3.2l/hrで供給し、触媒として
VO(OiPr) 3 及びエチルアルミニウムセスキクロ
ライドを各々0.12g/hr及び0.38g/hrの
速度で連続的に供給した。重合温度は55℃であった。
反応液は連続的に抜き出し、重合停止剤を添加した後、
スチームストリッピングにより共重合体ゴムを析出さ
せ、乾燥した。こうして毎時370gの共重合体ゴム
(以下、EPM−1と称する。Q値=6.7、100℃
ムーニー粘度(ML1+4 100℃)=35、プロピレン
=22重量%)を得た。
【0034】オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
の製造 上記EPM−1 70重量部、結晶性ポリプロピレン
(以下、PP−1と称する)(MFR=2g/10分、
230℃、2.16kg荷重)30重量部及びN,N−m
−フェニレンビスマレイミド(以下、BMと称する)
0.2重量部をタンブラー(森田精機工業(株)製)で
20分間混合した。この混合物を、11のシリンダーブ
ロックを有する二軸押出機の第一フィード口(1ブロッ
ク目のシリンダー)より70kg/hrで供給し、第二フィ
ード口(5ブロック目のシリンダー)からは2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン
を鉱物油系オイル(出光興産製パラフィン系オイル、ダ
イアナプロセスオイルPW90)で30重量%に希釈し
たもの(以下、PO溶液と称する)を140g/hrで
供給して動的架橋を行いペレット化して物性の評価を行
った。二軸押出機による動的熱処理の条件は、下記のと
おりとした。 二軸押出機 :日本製鋼所製 TEX44HCT L/D=38.5、シリンダーブロック数=11 スクリーン :40メッシュ金網1枚 スクリュー回転数:310rpm 引張試験の物性測定は、押出成形で得た1mm厚さのシ
ートを用いた。硬度測定は、プレス成形で得た2mm厚
さのシートを用いた。評価結果を表1に示す。
【0035】実施例2エチレン−プロピレン共重合体ゴムの製造 攪拌機を備えた10lのステンレス製のオートクレーブ
の下部より、ヘキサンを12kg/hr、エチレンを
0.4kg/hr、プロピレンを0.9kg/hrで、
また、水素を1.6l/hrで供給し、触媒としてVO
(OiPr)Cl 2 及びエチルアルミニウムセスキクロ
ライドを各々0.26g/hr及び0.84g/hrの
速度で連続的に供給した。重合温度は55℃であった。
反応液は連続的に抜き出し、重合停止剤を添加した後、
スチームストリッピングにより共重合体ゴムを析出さ
せ、乾燥した。こうして毎時420gのエチレン−プロ
ピレン共重合体ゴム(以下、EPM−2と称する。Q値
=4.9、100℃ムーニー粘度(ML1+4 100℃)
=28、プロピレン=22重量%)を得た。オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の製造 EPM−1の代わりに、EPM−2を用いる以外は、実
施例1のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の製
造方法と同様に行った。評価結果を表1に示す。
【0036】比較例1エチレン−プロピレン共重合体ゴムの製造 VO(OiPr)3 の代わりに、VOCl3 を用いる以
外は、実施例1のEPM−1の製造方法と同様に行い、
エチレン−プロピレン共重合体ゴム(以下、EPM−3
と称する。Q値=2、100℃ムーニー粘度(ML1+4
100℃)=35、プロピレン=22重量%)を得た。熱可塑性エラストマー組成物の製造 EPM−1の代わりに、EPM−3を用いる以外は、実
施例1の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法と同様
に行った。評価結果を表1に示す。
【0037】
【表1】 ─────────────────────────────────── 実施例1 実施例2 比較例1 ─────────────────────────────────── 配合 (重量部) 第1フィード EPM-1 70 ─── ─── EPM-2 ─── 70 ─── EPM-3 ─── ─── 70 PP-1 30 30 30 BM 0.2 0.2 0.2 第2フィード PO溶液 0.2 0.2 0.2 動的架橋条件 スクリュー回転数 rpm 310 310 310 ダイ出口での樹脂温度 ℃ 262 259 267 動的架橋部の設定温度 ℃ 180〜200 180〜200 180〜200 物 性 MFR g/10分 7.0 6.4 2.6 硬度 ショアーA 91 89 89 引張破断点強度 縦 kg/cm2 91 94 71 横 kg/cm2 86 84 62 引張破断点伸び 縦 % 590 530 330 横 % 600 540 330 引裂強度 縦 kg/cm 52 59 49 横 kg/cm 53 52 44 ───────────────────────────────────
【0038】
【発明の効果】以上、詳述したとおり、本発明によれば
従来の熱可塑性エラストマー組成物に比較して引張破断
点強度、引張破断点伸びに優れ、しかも流動性について
も改良されたオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
が提供できる。また。本発明は、優れた物性を有するオ
レフィン系熱可塑性エラストマー組成物からなるシート
及び該シートからなる積層体が提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/14 KES C08K 5/14 KES C08L 23/16 LCY C08L 23/16 LCY // B29D 7/01 7726−4F B29D 7/01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの
    比(Q値)が、3.5以上であるエチレン−α−オレフ
    ィン共重合体ゴム(A)40〜90重量部及びオレフィ
    ン系プラスチック(B)60〜10重量部、((A)+
    (B)は100重量部になるように選ぶ)からなる混合
    物を有機過酸化物の存在下で動的に熱処理してなること
    を特徴とするオレフィン系熱可塑性エラストマー組成
    物。
  2. 【請求項2】エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム
    (A)が、 一般式R' m AlX3-m (式中、R' は炭素数1〜10のアルキル基、アリール
    基、アラルキル基、シクロアルキル基またはアルコキシ
    ル基、Xはハロゲン原子、mは3≧m>0の実数をそれ
    ぞれ表す。)で示される有機アルミニウム化合物及び 一般式VO(OR)n 3-n (式中、ORは一級アルコール残基、二級アルコール残
    基及び三級アルコール残基、Xはハロゲン原子、nは3
    ≧n>0の実数をそれぞれ表す。)で示されるバナジン
    酸エステルの存在下に、エチレンとα−オレフィンを共
    重合して得られるエチレン−α−オレフィン共重合体ゴ
    ムである請求項1記載のオレフィン系熱可塑性エラスト
    マー組成物。
  3. 【請求項3】エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム
    (A)が、その100℃ムーニー粘度(ML1+4 100
    ℃)が5〜100のエチレン−α−オレフィン共重合体
    ゴムである請求項1または2記載のオレフィン系熱可塑
    性エラストマー組成物。
  4. 【請求項4】オレフィン系プラスチック(B)が、ポリ
    プロピレンまたはプロピレン−α−オレフィン共重合体
    である請求項1記載のオレフィン系熱可塑性エラストマ
    ー組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィ
    ン系熱可塑性エラストマー組成物からなることを特徴と
    するシート。
  6. 【請求項6】請求項5記載のシートに、ポリエチレン、
    ポリプロピレン及びポリウレタンから選ばれる発泡体ま
    たは発泡シートを積層してなることを特徴とする積層
    体。
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