JPH0987336A - 活性エネルギー線硬化性組成物、レンズシートおよびバックライト - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物、レンズシートおよびバックライト

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JPH0987336A
JPH0987336A JP7240107A JP24010795A JPH0987336A JP H0987336 A JPH0987336 A JP H0987336A JP 7240107 A JP7240107 A JP 7240107A JP 24010795 A JP24010795 A JP 24010795A JP H0987336 A JPH0987336 A JP H0987336A
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JP
Japan
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active energy
lens
formula
meth
lens sheet
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JP7240107A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Fukushima
洋 福島
Yukichi Konami
諭吉 小並
Noriji Ooishi
則司 大石
Masao Hamada
雅郎 濱田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性、作業性、密着性に優れたレンズシー
トを提供するとともに、正面輝度の向上したバックライ
トを提供する。 【実施の形態】 透明基材の少なくとも一方の表面に、
特定の活性エネルギー線硬化性組成物によってレンズ部
が形成されてなるレンズシート、および、該レンズシー
トを光源に対向する少なくとも一つの入射面および出射
面を有する板状の導光体の出射面側に載置したバックラ
イト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置のバ
ックライト、プロジェクションテレビ等のスクリーンあ
るいは立体写真等に使用されるプリズムシート、フレネ
ルレンズシート、レンチキュラーレンズシート等のレン
ズシート、このようなレンズシートを用いたバックライ
ト、レンズシートのレンズ部を構成する活性エネルギー
線硬化性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年カラー液晶表示装置を備えた携帯用
ノートパソコンや、カラー液晶パネルを使った携帯用液
晶TVあるいはビデオ一体型液晶TVなどのバッテリー
駆動製品において、液晶表示装置の消費電力がバッテリ
ー駆動時間を伸ばすための障害になっている。中でも、
液晶表示装置に使われているバックライトの消費電力の
割合は大きく、この消費電力をできる限り低く抑えるこ
とがバッテリー駆動時間を伸ばし、上記製品の実用価値
を高める上で重要な課題とされている。
【0003】しかし、バックライトの消費電力を抑える
ことによって、バックライトの輝度を低下させたのでは
液晶表示が見難くなり好ましくない。そこで、バックラ
イトの輝度を犠牲にすることなく消費電力を抑えるため
に、バックライトの光学的な効率を改善することが望ま
れている。これを実現する手段として、片面にプリズム
列やレンチキュラー列等のプリズム列を多数形成したレ
ンズシートを、導光体の出射面側に載置したバックライ
トが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなレンズシー
トとしては、ポリメチルメタクリレートやポリカーボネ
ート等の熱可塑性透明樹脂からなるシートの表面にプレ
ス加工によってレンズ列を形成したり、ポリエステルや
ポリカーボネート等の透明シートの表面に紫外線等の活
性エネルギー線硬化性組成物によってレンズ列を形成し
たレンズシートが使用されていた。また、レンズシート
は、導光体からの出射光を屈折作用によって正面方向に
出射光を向けることによって、正面輝度を向上させバッ
クライトの光学的な効率を向上させる目的で使用される
ものであり、その正面輝度の向上効果はレンズシートの
屈折率に依存するため、屈折率の高い材料によってレン
ズシートを構成することが提案されている。
【0005】しかしながら、屈折率の高い材料を使用し
た場合には、光線透過率が低くなったり、入射光の表面
反射率が高くなるために、必ずしも十分な正面輝度の向
上を達成できるものではなかった。また、熱可塑性透明
樹脂からなるシートの表面にプレス加工によってレンズ
列を形成したレンズシートでは、屈折率、透明性、表面
反射率や強度のバランスをとることが困難であり、十分
な正面輝度の向上を達成できるものではなかった。
【0006】そこで、本発明の目的は、レンズシートと
しての光線透過率の低下や表面反射率の増加を抑制し
て、屈折率、透明性、表面反射率や強度のバランス性に
優れた活性エネルギー線硬化性組成物を提供し、正面輝
度の高いレンズシートおよびバックライトを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記のよ
うな従来のバックライトの問題点に鑑みて、特定の活性
エネルギー線硬化性組成物によってレンズシートのレン
ズ部を構成することによって、屈折率、透明性、表面反
射率や強度のバランス性に優れ、正面輝度の高いレンズ
シートおよびバックライトが得られることを見出し、本
発明に至ったものである。すなわち、本発明の活性エネ
ルギー線硬化性組成物は、(A)下記一般式(1)で示
される化合物の少なくとも1種を40〜95重量部と、
【0008】
【化9】
【0009】(式中、R1 は水素またはメチル基を、R
2 は次の式(2)〜(4)のいずれかを、Zは−CH2
−、−S−、次の式(5)または(6)のいずれかを、
XおよびYはメチル基、塩素、臭素またはヨウ素を示
し、tおよびuは0〜2の整数である。)
【0010】
【化10】
【0011】(式中、mは0〜5の整数である。)
【0012】
【化11】
【0013】(式中、mは0〜5の整数である。)
【0014】
【化12】
【0015】
【化13】
【0016】
【化14】
【0017】(B)下記一般式(7)または(8)で示
される化合物の少なくとも1種を5〜60重量部と、
【0018】
【化15】
【0019】
【化16】
【0020】(式中、R3 およびR4 は水素またはメチ
ル基を、R5は上記式(2)〜(3)のいずれかを、V
はメチル基、塩素、臭素またはヨウ素を示し、iは0〜
5の整数、jは0〜4の整数である。) (C)活性エネルギー線感応性ラジカル重合開始剤を
(A)成分および(B)成分の合計量100重量部に対
して0.01〜5重量部とを含有することを特徴とする
ものである。
【0021】また、本発明のレンズシートは、透明基材
の少なくとも一方の表面に、上記のような活性エネルギ
ー線硬化性組成物によってレンズ部が形成されているこ
とを特徴とするものである。さらに、本発明のバックラ
イトは、光源と、該光源に対向する少なくとも一つの入
射面および出射面を有する板状の導光体から構成され、
上記のようなレンズシートが導光体の出射面側に載置さ
れていることを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明のプリズムシート2は、図
1に示したように、透明シート8の少なくとも一方の面
にレンズ部9が形成されてなるものである。レンズ部9
を構成する活性エネルギー線硬化性組成物は、次の
(A)〜(C)の成分を含有してなる組成物であること
が重要である。
【0023】本発明の活性エネルギー線硬化性組成物に
使用される(A)成分は、前記一般式(1)で示される
化合物であり、活性エネルギー線硬化性組成物の主成分
を構成し、レンズ部9の屈折率および機械的強度を高め
るための成分である。前記一般式(1)で示される化合
物の具体例としては、2,2−ビス(4−(メタ)アク
リロイルオキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス
(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)
−プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイル
オキシジエトキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス
(4−(メタ)アクリロイルオキシトリエトキシフェニ
ル)−プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロ
イルオキシテトラエトキシフェニル)−プロパン、2,
2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエト
キシフェニル)−プロパン、2,2−ビス(4−(メ
タ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジブロモフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリ
ロイルオキシジエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオ
キシペンタエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロ
パン、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ
フェニル)−メタン、ビス(4−(メタ)アクリロイル
オキシジエトキシフェニル)−メタン、ビス(4−(メ
タ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)−スルフ
ォン、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエ
トキシフェニル)−スルフォン、ビス(4−(メタ)ア
クリロイルオキシジエトキシフェニル)−スルフィド、
ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシ
フェニル)−スルフィド、ビス(4−(メタ)アクリロ
イルオキシジエトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−
スルフィド、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシペ
ンタエトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−スルフィ
ド等のエステルモノマー、ビスフェノールA型エポキシ
化合物とメタクリル酸との反応物、臭素化ビスフェノー
ルA型エポキシ化合物とメタクリル酸との反応物、ビス
フェノールF型エポキシ化合物とメタクリル酸との反応
物、ビスフェノールS型エポキシ化合物とメタクリル酸
との反応物等が挙げられる。これらは、1種を単独で使
用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用すること
もできる。
【0024】本発明において、レンズ部9の屈折率の向
上のためには、上記(A)成分の中でも、次の一般式
(9)で示される臭素等のハロゲン化ビスフェノールA
構造を有する化合物が好ましい。その具体例としては、
2,2−ビス(4−(メタ)アクロイルオキシエトキシ
−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−(メタ)アクロイルオキシジエトキシ−3,5−
ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メ
タ)アクロイルオキシトリエトキシ−3,5−ジブロモ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アク
ロイルオキシトリエトキシ−3,5−ジブロモフェニ
ル)プロパン等が挙げられる。
【0025】
【化17】
【0026】(式中、R6 およびR7 は水素またはメチ
ル基を、Wは塩素、臭素またはヨウ素を示し、kおよび
lは0〜2の整数、pおよびqは0〜5の整数であ
る。) また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を用いて
透明基材8の表面にレンズ部9を形成する際に、レンズ
形状を精確に転写するためにはレンズ型に形成された微
細なレンズパターンに活性エネルギー線硬化性組成物を
完全に注入することが必要であり、上記(A)成分中で
次の一般式(10)で示されるような室温で低粘度の液
体である化合物が好ましい。その具体例としては、2,
2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフ
ェニル)−プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アク
リロイルオキシジエトキシフェニル)−プロパン、2,
2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシトリエトキ
シフェニル)−プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)
アクリロイルオキシテトラエトキシフェニル)−プロパ
ン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシペ
ンタエトキシフェニル)−プロパン等が挙げられる。な
お、本発明においては、(A)成分として室温で固体で
ある化合物を使用する場合には、室温で液体である
(A)成分と併用したり、(B)成分として室温で液体
である化合物を使用することが、活性エネルギー線硬化
性組成物の粘度を低くする点で好ましい。
【0027】
【化18】
【0028】(式中、R8 およびR9 は水素またはメチ
ル基を示し、rおよびsは0〜5の整数である。) さらに、本発明においては、上記一般式(9)で示され
る化合物(a−1)と上記一般式(10)で示された化
合物(a−2)とを併用することが好ましい。この場
合、化合物(a−1)と化合物(a−2)とを重量比で
15/1〜1/10の範囲で混合して使用することが好
ましい。
【0029】本発明において、(A)成分は、(A)お
よび(B)成分の合計量100重量部に対して40〜9
5重量部の範囲で使用され、好ましくは50〜90重量
部の範囲、さらに好ましくは55〜85重量部の範囲で
ある。これは、(A)成分が40重量部未満であると、
活性エネルギー線硬化性組成物の硬化性が低下し、形成
されたレンズ列9の機械的強度が低下するためであり、
逆に95重量部を超えると活性エネルギー線硬化性組成
物の粘度が高くなり、レンズ型への注入作業性が低下
し、レンズパターンの転写性が劣るためである。
【0030】本発明の活性エネルギー線硬化性組成物に
使用される(B)成分は、前記一般式(7)または
(8)で示される化合物であり、活性エネルギー線硬化
性組成物の粘度や屈折率等の調整を行うための成分であ
る。(B)成分としては、例えば、フェニル(メタ)ア
クリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキ
シエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ−2−メチ
ルエチルメタクリレート、フェノキシエトキシエチル
(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、2−フェニルフェニ
ル(メタ)アクリレート、4−フェニルフェニル(メ
タ)アクリレート、2−フェニルフェノキシエチル(メ
タ)アクリレート、3−(2−フェニルフェニル)−2
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ブロモ
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4−ジブ
ロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4,
6−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ブロモベンジル(メタ)アクリレート等が挙げ
られる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2
種以上を組み合わせて使用することもできる。中でも、
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アク
リレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フ
ェノキシ−2−メチルエチルメタクリレート、フェノキ
シエトキシエチル(メタ)アクリレート、3−フェノキ
シ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが特
に好ましい。
【0031】本発明において、(B)成分は、(A)お
よび(B)成分の合計量100重量部に対して5〜60
重量部の範囲で使用され、好ましくは10〜50重量部
の範囲、より好ましくは15〜45重量部の範囲であ
る。これは、(B)成分が5重量部未満であると、活性
エネルギー線硬化性組成物の粘度や屈折率を十分に調整
することができないためであり、逆に60重量部を超え
ると形成したレンズ部の機械的強度が低下したり、レン
ズ形状が変形したりするためである。
【0032】本発明の活性エネルギー線硬化性組成物に
使用される活性エネルギー線感応性ラジカル重合開始剤
(C)としては、紫外線等に代表される活性エネルギー
線に感応してラジカルを発生する化合物であれば、特に
限定されるものではなく、公知の重合開始剤を使用する
ことができる。(C)成分の具体例としては、ベンゾイ
ン、ベンゾインモノメチルエーテル、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル、アセトイン、ベンジル、ベンゾフェノ
ン、ベンジルジメチルケタール、p−メトキシベンゾフ
ェノン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキ
シ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,2−ジ
エトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン、メチルフェニルグリオキシレート、
エチルフェニルグリオキシレート、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチ
ル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフ
ォリノプロパノン−1等のカルボニル化合物、テトラメ
チルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジ
スルフィド等の硫黄化合物、2,4,6−トリメチルベ
ンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチルペンチルフォスフィンオキサイド等のアシルフォ
スフィンオキサイド、カンファーキノン、ビス(シクロ
ペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−
(ピル−1−イル)チタニウム等の可視光線感応性のラ
ジカル重合開始剤等が挙げられる。これらは、1種を単
独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用す
ることもできる。
【0033】中でも、ベンジルジメチルケタール、2,
2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オ
ン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、メ
チルフェニルグリオキシレート、2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6
−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサ
イド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,
4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイドが
特に好ましい。
【0034】本発明において、(C)成分は、(A)お
よび(B)成分の合計量100重量部に対して0.01
〜5重量部の範囲で使用され、好ましくは0.02〜3
重量部の範囲である。これは、(C)成分が0.01重
量部未満では、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化性
が不十分となるためであり、逆に5重量部を超えると形
成したレンズ部が黄変するためである。本発明の活性エ
ネルギー線硬化性組成物には、上記(A)〜(C)成分
以外にも、(A)成分の溶解性を向上させたり、透明基
材との密着性を向上させる等の目的で、本発明の効果を
損なわない範囲内で、他のラジカル重合官能基を有する
化合物を使用することもできる。例えば、スチレン、ジ
ビニルベンゼン、クロロスチレン、ジブロモスチレン等
のスチレン類、ジアリルフタレート、ジアリルフェニレ
ート等のアリル化合物、ジベンジルフマレート、ジブチ
ルフマレート等のフマル酸誘導体等が挙げられる。さら
に、必要に応じて、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸
収剤、ブルーイング酸、顔料、沈降防止剤、消泡剤、帯
電防止剤、防曇剤等の種々の添加剤を使用することもで
きる。
【0035】本発明のレンズシートは、透明フィルムあ
るいはシート等の透明基材8上に、活性エネルギー線硬
化性組成物を用いてレンズ部9を形成することによって
製造される。まず、所定のレンズパターンを形成したレ
ンズ型に活性エネルギー線硬化型樹脂液を注入し、透明
基材を重ね合わせる。次いで、透明基材を通して紫外
線、電子線等の活性エネルギー線を照射し、活性エネル
ギー線硬化性組成物を重合硬化して、レンズ型から剥離
してレンズシートを得る。レンズパターンを形成したレ
ンズ型は、アルミニウム、黄銅、銅等の金属製の型、シ
リコン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹
脂、フッ素樹脂、ポリメチルペンテン樹脂等の樹脂型等
が使用され、これらにメッキを施したもの、金属粉を混
合したもの等も使用される。活性エネルギー線発光光源
としては、化学反応用ケミカルランプ、低圧水銀ラン
プ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、可視光ハ
ロゲンランプ等が使用される。活性エネルギー線の照射
量としては、200〜600nmの波長の積算エネルギ
ーが0.1〜50J/cm2 となる程度とすることが好
ましい。また、活性エネルギー線の照射雰囲気として
は、空気中でもよいし、窒素やアルゴン等の不活性ガス
雰囲気下でもよい。
【0036】レンズシートを構成する透明基材8は、紫
外線、電子線等の活性エネルギー線を透過する材料であ
れば特に限定されず、柔軟な硝子板等を使用することも
できるが、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ
カーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリ
ルイミド系樹脂等の透明樹脂シートやフィルムが好まし
い。なお、透明基材8には、活性エネルギー線硬化性組
成物で形成されたレンズ部9と透明基材8との密着性を
向上させるために、その表面にアンカーコート処理層1
0を形成しておくことが好ましい。本発明のレンズシー
トにおいて、透明基材8の表面に形成されるレンズ部9
には、その目的に応じて。プリズム列が平行に多数形成
されたプリズム面、リニアあるいはサイーキュラーフレ
ネルレンズが形成されたフレネルレンズ面、断面半円状
あるいは半楕円状等のレンチキュラーレンズが平行に多
数形成されたレンチキュラーレンズ面や波型レンズ面等
の種々のレンズ面が形成される。また、本発明のレンズ
シートにおいては、その厚さは0.1〜3mm程度、レ
ンズ列のピッチは30μm〜0.5mm程度とすること
が好ましい。
【0037】本発明のバックライトは、図1に示したよ
うに、導光体7の一方の端面(入射面)に蛍光灯等の光
源5を配置し、導光体7の入射面と略垂直な出射面上
に、前記のようにして得られたプリズム列2が平行に多
数形成されたプリズムシート1を載置して構成される。
光源5および導光体7の入射面を内側に反射剤を塗布し
たケースやフィルム6で覆うように構成されている。ま
た、導光体7には、通常、出射面上に拡散シート4を介
してプリズムシート1が載置され、出射面と反対側の面
には、反射フィルム等によって反射層3が形成される。
本発明のバックライトにおいては、複数枚のレンズシー
トを積層して使用してもよい。この場合、第1のレンズ
シートと第2のレンズシートとが、それぞれのレンズ列
2が角度をなしてまたは平行するように積層して使用さ
れる。レンズシートは、それぞれのレンズ面が上側また
は下側のいずれの方向となるように載置することがで
き、また、双方のレンズシートのレンズ面が反対方向と
なるように載置することもできる。本発明のバックライ
トにおいては、少なくとも一枚のレンズシートのレンズ
列2が光源5と平行となるように載置することが好まし
い。
【0038】本発明のバックライトにおいては、図1に
示した構成に限定されるものではなく、使用目的等に応
じて種々の構成とすることができる。例えば、光源5は
導光体7の少なくとも1つの端部に配置させればよい
が、必要に応じて、複数個の光源5を配置することもで
きる。また、導光体7の出射面は拡散面あるいはレンズ
面に形成してもよいし、印刷等によって導光体7の出射
面全体から均一に光線が出射するような光量調整機構を
施してもよい。さらに、導光体7の形状は、シート状、
断面楔状、船型等の種々の形状のものを使用することが
できる。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。実施例において、活性エネルギー線硬化性組成物の
透明性は、得られた組成物を目視にて観察して、次の基
準で評価した。 ○:透明である。 ×:濁りがあり、白濁している。 活性エネルギー線硬化性組成物の注入作業性は、組成物
の金型への注入作業、透明基材のラミネート作業につい
て、次の基準で評価した。 ○:注入およびラミネートの作業性がよい。 ×:注入およびラミネートの際に泡等の巻き込みが起こ
る。
【0040】レンズ部の屈折率は、直径65mm、厚さ
3mmの2枚のガラス板を1mmの間隙を設けてポリエ
ステルテープで外周を固定した中に、得られた活性エネ
ルギー線硬化性組成物を注入して、6.4kw(80W
/cm)の高圧水銀ランプを用いて紫外線を50秒間照
射し、10J/cm2 の紫外線を照射して硬化させ樹脂
板を製造する。得られた樹脂板を、アッベ屈折率計を用
いてナトリウムD線光源による20℃での屈折率を測定
した。
【0041】バックライトの輝度は、得られたレンズシ
ートを冷陰極管を配置したアクリル樹脂製導光体の出射
面上に拡散フィルムを介して載置し、バックライトの真
上1mのところに輝度計(トプコン社製BM7型)をセ
ットして輝度を測定し、レンズシート使用しない場合の
輝度を1とした時の輝度比で示した。プリズムシートの
透明基材とレンズ部との密着性は、レンズ面にカミソリ
で透明基材まで達する傷を1.5mm間隔で縦横に11
本づつ付け、100個のます目を形成した。その後、幅
25mmのセロハンテープをレンズ面に密着させて、急
激にセロハンテープを剥がし、その時の剥がれなかった
ます目を数えた。
【0042】実施例1〜6、比較例1〜3 表1に示した化合物を混合した後、50℃で撹拌して均
一な混合液(紫外線硬化性組成物)を得た。得られた混
合液を、ピッチ50μm、頂角90゜のプリズム列を平
行に多数形成したレンズパターンを有する黄銅製の略A
4サイズのレンズ型に注入し、レンズ型全面に展延した
後、略A4サイズのポリエチレンテレフタレートフィル
ム(PETフィルム)を重ね合わせた。次いで、PET
フィルムの上方300mmの位置に設置した6.4kw
(80W/cm)の高圧水銀ランプを用いて、積算エネ
ルギーが1.2J/cm2 となるように6秒間紫外線を
照射して、紫外線硬化性組成物を硬化させ、レンズ型か
ら剥離してプリズムシートを得た。得られた紫外線硬化
性組成物、プリズムシートを用いて、透明性、注入作業
性、屈折率、輝度および密着性の評価を行い、その結果
を表2に示した。
【0043】比較例4 実施例1で使用したレンズ型に、厚さ0.8mmのポリ
メチルメタクリレートフィルムを重ね合わせ、さらに3
mmのステンレス板を重ね合わせた。次いで、180℃
に加熱しながら50tの荷重を均等にかけて3時間放置
した後、冷却してレンズ型から剥離して、プリズムシー
トを得た。得られた紫外線硬化性組成物、プリズムシー
トを用いて、透明性、注入作業性、屈折率、輝度および
密着性の評価を行い、その結果を表2に示した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】表中、化合物を示した略号は以下の通りで
ある。
【0047】TBMA :2,2−ビス(4−メタクリ
ロイルオキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プ
ロパン BPA−2:2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシ
ジエトキシフェニル)プロパン BPM−5:2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシ
ペンタエトキシフェニル) プロパン POA :フェノキシエチルアクリレート BZM :ベンジルメタクリレート HMPO :2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニ
ルプロパン−1−オン APO :2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェ
ニルフォスフィンオキサイド BAPO :ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−
2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイ
ド PET :ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚
さ188μm、東洋紡社製A4100) PMMA :ポリメチルメタクレート樹脂板(厚さ0.
8mm、三菱レイヨン社製アクリライトL) PC :ポリカーボネート樹脂板(厚さ0.5m
m、三菱瓦斯化学社製)
【0048】
【発明の効果】本発明は、特定の活性エネルギー線硬化
性組成物を用いて、透明基材の表面にレンズ部を形成す
ることによって、透明性、作業性、密着性に優れたレン
ズシートが得られるとともに、正面輝度の向上したバッ
クライトを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバックライトの構成例を示すの斜視図
である。
【図2】本発明のプリズムシートを示す断面図である。
【符号の説明】
1 ・・・ レンズシート 2 ・・・ レンズ列 3 ・・・ 反射層 4 ・・・ 拡散シート 5 ・・・ 光源 6 ・・・ 被覆反射フィルム 7 ・・・ 導光体 8 ・・・ 透明基材 9 ・・・ レンズ部 10 ・・・ アンカーコート処理層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 5/02 G02B 5/02 B G02F 1/1335 530 G02F 1/1335 530 (72)発明者 濱田 雅郎 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(1)で示される化合
    物の少なくとも1種を40〜95重量部と、 【化1】 (式中、R1 は水素またはメチル基を、R2 は次の式
    (2)〜(4)のいずれかを、Zは−CH2 −、−S
    −、次の式(5)または(6)のいずれかを、Xおよび
    Yはメチル基、塩素、臭素またはヨウ素を示し、tおよ
    びuは0〜2の整数である。) 【化2】 (式中、mは0〜5の整数である。) 【化3】 (式中、mは0〜5の整数である。) 【化4】 【化5】 【化6】 (B)下記一般式(7)または(8)で示される化合物
    の少なくとも1種を5〜60重量部と、 【化7】 【化8】 (式中、R3 およびR4 は水素またはメチル基を、R5
    は上記式(2)〜(3)のいずれかを、Vはメチル基、
    塩素、臭素またはヨウ素を示し、iは0〜5の整数、j
    は0〜4の整数である。) (C)活性エネルギー線感応性ラジカル重合開始剤を
    (A)成分および(B)成分の合計量100重量部に対
    して0.01〜5重量部とを含有することを特徴とする
    活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 透明基材の少なくとも一方の表面に、請
    求項1の活性エネルギー線硬化性組成物によってレンズ
    部が形成されていることを特徴とするレンズシート。
  3. 【請求項3】 光源と、該光源に対向する少なくとも一
    つの入射面および出射面を有する板状の導光体から構成
    され、請求項2のレンズシートが導光体の出射面側に載
    置されていることを特徴とするバックライト。
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