JPH0985510A - 多軸ヘッド - Google Patents

多軸ヘッド

Info

Publication number
JPH0985510A
JPH0985510A JP18969996A JP18969996A JPH0985510A JP H0985510 A JPH0985510 A JP H0985510A JP 18969996 A JP18969996 A JP 18969996A JP 18969996 A JP18969996 A JP 18969996A JP H0985510 A JPH0985510 A JP H0985510A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
unit
axis
gear
head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP18969996A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3398547B2 (ja
Inventor
Yasuhiko Arai
井 泰 彦 新
Takashi Nagayama
山 隆 司 永
Kiyoshi Hasegawa
清 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Via Mechanics Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Hitachi Seiko Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, Hitachi Seiko Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP18969996A priority Critical patent/JP3398547B2/ja
Publication of JPH0985510A publication Critical patent/JPH0985510A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3398547B2 publication Critical patent/JP3398547B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計製作時間,調整・修理時間および改造時
間の短縮化ならびに設計製作コスト,保守管理コストお
よび改造コストの低減化を実現し、高速穴加工への対応
および軽量小形化を実現する。 【解決手段】 駆動ユニットPUの出力軸P1と接続・
離間可能な歯車駆動機構30を具備したヘッド本体2
と、ドリルホルダDHなどの工具ホルダを着脱可能でか
つ歯車駆動機構30を介して伝えられる駆動力により回
転する回転軸15,25を具備した第1軸ユニット1
0,第2軸ユニット20を備え、軸ユニット10,20
の各回転軸15,25と歯車駆動機構30とを各々離間
可能に接続すると共に、軸ユニット10,20をヘッド
本体2に各々取外し可能に装着した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワーク、例えば、
自動車用エンジンにおけるシリンダブロックの複数箇所
に穴加工を施すのに利用される多軸ヘッドに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、上記した多軸ヘッドとしては、例
えば、図6に示すものがあった。
【0003】図6に示すように、この多軸ヘッド201
は、ヘッド本体202と、このヘッド本体202に形成
した軸保持部202a,202bに複数の軸受203を
介して保持される第1回転軸204および第2回転軸2
05を備えており、ヘッド本体202の内部には、駆動
源側の出力軸200と接続・離間可能としたカップリン
グ206を介して伝達される駆動力を2本の回転軸20
4,205に伝える駆動力伝達機構210を具備してい
る。
【0004】駆動力伝達機構210は歯車駆動機構であ
って、前記カップリング206を端部に装着した入力軸
211に固定した第1伝達歯車212と、第1中間軸2
13に固定されて第1伝達歯車212と噛合う増速歯車
214と、同じく第1中間軸213に固定された第2伝
達歯車215と、第1回転軸204に固定されて第2伝
達歯車215と噛合う出力歯車216と、第2中間軸2
17に固定されて第1回転軸204の出力歯車216と
噛合う第3伝達歯車218と、同じく第2中間軸217
に固定された増速歯車219と、第2回転軸205に固
定されて増速歯車219と噛合う出力歯車220とから
主として構成されている。
【0005】この多軸ヘッド201における回転軸20
4,205の先端には、工具ホルダがそれぞれ着脱可能
となっており、加工に使用する工具に合った工具ホルダ
が選択的に装着され、図6では第1回転軸204の先端
にドリル221をセットしたドリル用ホルダ222が装
着してある。
【0006】この多軸ヘッド201は、1つの駆動源か
ら伝えられる駆動力により、ワークの複数箇所に対して
同時に穴加工を施すようになっており、加工条件の変更
により各回転軸204,205の回転数の増減を行う場
合は、駆動力伝達機構210における各歯車のギヤ比を
変えて対処するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来におけ
る多軸ヘッド201において、種類が異なるワークに対
して穴加工を施す場合には、そのワークに合わせて設計
製作した多軸ヘッドを用いなくてはならない、つまり、
そのワークに合わせた多軸ヘッドを設計製作しなくては
ならないことから、多軸ヘッドの設計製作コストが高い
ものとなってしまうという問題があった。
【0008】また、回転軸204,205がヘッド本体
202に一体で形成した軸保持部202a,202bに
それぞれ組み付けられているため、回転軸204,20
5に不具合が生じた際や加工穴追加やサイクルタイム変
更時の切削条件に変更が生じた際には、調整・修理や改
造に多くの時間を要することとなり、その結果、調整・
修理コストおよび改造コストが高くついてしまうという
問題を有していた。
【0009】さらに、従来における多軸ヘッド201で
は、増速歯車214,219を備えた駆動力伝達機構2
10を介して駆動源からの駆動力を2本の回転軸20
4,205に伝えてこれらの回転軸204,205を高
速で回転させるようにしているが、このような歯車列か
らなる駆動力伝達機構210では回転軸204,205
の高速回転化に自ずと限界があり、より一層の高速穴加
工に対応できないうえ、増速歯車214,219を配置
する分だけ(回転軸204,205を低速で回転させる
場合には減速歯車を配置する分だけ)歯車列が複雑化す
ると共に、全体重量の増加およびヘッド本体202の大
型化を招いてしまうという問題を有しており、これらの
問題を解決することが従来の課題であった。
【0010】
【発明の目的】本発明は、上記した従来の課題に着目し
てなされたもので、設計製作時間,不具合が生じた場合
の調整・修理時間および切削条件に変更が生じた場合の
改造時間をそれぞれ短縮することができると共に、設計
製作コスト,保守管理コストおよび改造コストをそれぞ
れ低減させることが可能であり、加えて、高速穴加工に
対応することができると共に、軽量小形化が実現可能で
ある多軸ヘッドを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る多軸ヘッドは、駆動ユニットの出力軸と接続・離間可
能な駆動力伝達機構を具備したヘッド本体と、工具ホル
ダを着脱可能でかつ前記駆動力伝達機構を介して伝えら
れる駆動力により回転する回転軸を具備した複数の軸ユ
ニットを備え、前記複数の軸ユニットの各回転軸と駆動
力伝達機構とをそれぞれ離間可能に接続すると共に、前
記複数の軸ユニットをヘッド本体にそれぞれ取外し可能
に装着した構成としたことを特徴としており、この多軸
ヘッドの構成を前述した従来の課題を解決するための手
段としている。
【0012】本発明の請求項2に係わる多軸ヘッドにお
いて、駆動力伝達機構は歯車駆動機構である構成として
おり、本発明の請求項3に係わる多軸ヘッドにおいて、
歯車駆動機構の互いに噛み合う歯車は同一平面に配置し
てある構成としている。
【0013】本発明の請求項4に係わる多軸ヘッドにお
いて、駆動力伝達機構はベルト駆動機構である構成とし
ている。
【0014】本発明の請求項5に係わる多軸ヘッドは、
複数の軸ユニットのうちの少なくとも1個の軸ユニット
に変速機構を設けた構成としている。
【0015】本発明の請求項6に係わる多軸ヘッドにお
いて、複数の軸ユニットのうちの少なくとも1個の軸ユ
ニットは、工具ホルダを着脱可能でかつ駆動力伝達機構
を介して伝えられる駆動力により回転する回転軸を複数
具備している構成としている。
【0016】本発明の請求項7に係わる多軸ヘッドは、
ヘッド本体に切削油供給部を設けると共に、軸ユニット
に切削油供給部と工具ホルダ側とを連通する流路を設け
た構成としている。
【0017】本発明の請求項8に係わる多軸ヘッドは、
ヘッド本体に切削油供給部を設けると共に、回転軸を複
数具備した軸ユニットに各回転軸の工具ホルダ側へ連通
する複数の流路を設け、切削油供給部と軸ユニットの各
流路との間に切削油分配機構を設けた構成としている。
【0018】本発明の請求項9に係わる多軸ヘッドにお
いて、切削油分配機構は、軸ユニットに駆動力を伝達す
る駆動力伝達機構の駆動軸に形成されて切削油供給部と
連通する流路と、前記駆動軸に嵌装されて当該駆動軸の
流路を介して切削油供給部と連通しかつ軸ユニットに設
けた複数の流路と連通する分岐管を具備している構成と
している。
【0019】上記軸ユニットには、加工法,加工条件お
よび負荷の大小に見合う複数種の、例えば、低トルク
用,中トルク用および高トルク用、また、低速回転用,
中速回転用および高速回転用のそれぞれ3種類のものが
適宜採用され、駆動ユニットの駆動源と駆動力伝達機構
との接続部分には、駆動源の形態に見合った歯車,プー
リー,カップリングなどの接続部品が適宜用いられ、い
ずれの接続部品も負荷の大小に見合う複数種の、例え
ば、低トルク用,中トルク用および高トルク用、また、
低速回転用,中速回転用および高速回転用のそれぞれ3
種類のものが適宜採用される。
【0020】
【発明の作用】本発明の請求項1ないし4に係わる多軸
ヘッドでは、上記した構成としているので、新たに多軸
ヘッドを設計製作する場合、軸ユニットや駆動力伝達機
構などのヘッド本体以外の部品は、既に製作されている
上記した構成を有する多軸ヘッドの部品を転用すればよ
いことから、設計製作時間の短縮および設計製作コスト
の低減が図られることとなるのに加えて、軸ユニットや
駆動力伝達機構などの部品に不具合が生じた場合や加工
穴追加やサイクルタイム変更時の切削条件に変更が生じ
た場合には、軸ユニットをヘッド本体から取り外して軸
ユニットと駆動力伝達機構とを別けて、調整・修理作業
あるいは改造作業がなされることから、調整・修理時間
や改造時間の短縮および保守管理コストや改造コストの
低減が実現することとなり、とくに、本発明の請求項3
に係わる多軸ヘッドでは、軸ユニットをヘッド本体から
取り外す作業が極めて簡単なものとなることから、調整
・修理時間や改造時間の短縮および保守管理コストや改
造コストのより一層の低減が実現することとなる。
【0021】また、本発明の請求項5に係わる多軸ヘッ
ドでは、上記した構成としているので、歯車列からなる
駆動力伝達機構(あるいはベルトによる駆動力伝達機
構)において変速を行う必要がなくなり、例えば、増速
に際しては、従来なし得なかったより一層の高速穴加工
が実現し、加えて、増速歯車,減速歯車などの部品を必
要としないことから、軽量小形化が図られると共に駆動
力伝達機構の設計製作時間の短縮および設計製作コスト
の低減がなされることとなる。
【0022】さらに、本発明の請求項6に係わる多軸ヘ
ッドでは、上記した構成としているので、回転軸の軸配
置の自由度が拡がることとなり、ワーク、例えば、自動
車用エンジンにおけるシリンダブロックの複数箇所に穴
加工を施すに際して、小さいピッチでの高速加工がなさ
れることになるのに加えて、回転軸がひとつの軸ユニッ
トを複数組採用する場合と比べて、部品点数が大幅に増
加することがないことから、コストの低減が図られるこ
ととなる。
【0023】さらにまた、本発明の請求項7に係わる多
軸ヘッドでは、切削油供給部から軸ユニットの流路を通
して工具ホルダ側に切削油が供給されることから、さら
なる高速穴加工および深穴加工が実現することとなる。
【0024】さらにまた、本発明の請求項8に係わる多
軸ヘッドにおいて、上記した構成としているので、切削
油は切削油供給部から回転軸を複数具備した軸ユニット
の各流路を通して工具ホルダ側にそれぞれ供給されるこ
ととなり、この際、本発明の請求項9に係わる多軸ヘッ
ドにおいて、切削油は駆動力伝達機構における駆動軸の
流路,分岐管および軸ユニットの複数の流路を介して工
具ホルダ側にそれぞれ供給されることから、軸ユニット
における複数の流路がいずれも短くなって、製作コスト
の低減化が図られるうえ、軸ユニットの全長が短くなっ
て、駆動力伝達機構が歯車駆動機構である場合には、こ
の歯車列の配置の自由度が拡がることとなる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0026】図1は本発明の請求項1,2,5に係わる
多軸ヘッドの一実施例を示しており、図1に示すよう
に、この多軸ヘッド1は、ヘッド本体2と、このヘッド
本体2に保持される第1軸ユニット10および第2軸ユ
ニット20を備えており、ヘッド本体2の内部には、駆
動ユニットPU側の出力軸P1と接続・離間可能とした
カップリング3を介して伝達される駆動力を2個の軸ユ
ニット10,20側に伝える歯車駆動機構(駆動力伝達
機構)30を具備している。
【0027】第1軸ユニット10は中トルク用として使
用されるもので、2個のスリーブ11,12の各端部に
設けたフランジ11a,12a同士をいんろう継手の要
領で連結してなる軸ハウジング13と、この軸ハウジン
グ13の基端側スリーブ11に軸受11bを介して保持
される伝達軸14と、軸ハウジング13の先端側スリー
ブ12に軸受12bを介して保持されかつ先端にドリル
DがセットされたドリルホルダDHを取外し可能に装着
した回転軸15を備えており、伝達軸14と回転軸15
との間には、増速機構(変速機構)16が設けてある。
【0028】この場合、増速機構16は、伝達軸14に
おける先端部の外周面に90゜の間隔をおいて設けた4
個(図では2個のみ示す)の遊星軸14aと、これらの
遊星軸14aに嵌装した遊星ローラ17と、回転軸15
における基端面の中心に設けた太陽軸15aを具備して
おり、両スリーブ11,12の連結部分の内部におい
て、太陽軸15aの周囲に遊星ローラ17を位置させて
トラクションオイルの油膜を介して互いに接触させるこ
とにより、回転軸15を伝達軸15の3〜6倍の回転数
で回転させることができるようにしている。なお、図で
は遊星ローラタイプを示しているが、ローラの数は限定
しない。また、増速機構であれば、遊星歯車でも可能で
ある。
【0029】さらに、第2軸ユニット20は低トルク用
として使用されるもので、第1軸ユニット10と同じ
く、2個のスリーブ21,22の各フランジ21a,2
2a同士を連結してなる軸ハウジング23と、基端側ス
リーブ21に軸受21bを介して保持される伝達軸24
と、先端側スリーブ22に軸受22bを介して保持され
かつ先端に工具ホルダを着脱可能とした回転軸25を備
えており、この第2軸ユニット20においても、伝達軸
24と回転軸25との間に、伝達軸24に設けた4個
(図では2個のみ示す)の遊星軸24aと、これらの遊
星軸24aに嵌装した遊星ローラ27と、回転軸25に
設けた太陽軸25aを具備した増速機構26を設けてお
り、これにより、回転軸25を伝達軸24の3〜6倍の
回転数で回転させることができるようにしている。な
お、図では遊星ローラタイプを示しているが、ローラの
数は限定しない。また、増速機構であれば、遊星歯車で
も可能である。
【0030】そして、第1軸ユニット10および第2軸
ユニット20は、ヘッド本体2の正面壁(図示左側壁)
2aに形成した軸ユニット装着孔2b,2cに、軸ハウ
ジング13,23の各基端側スリーブ11,21をそれ
ぞれ嵌合して、各先端側スリーブ12,22のフランジ
12a,22aから挿通したボルト7,7をヘッド本体
2の正面壁2aにそれぞれねじ込むことにより、ヘッド
本体2に対して取外し可能に装着してある。
【0031】歯車駆動機構(駆動力伝達機構)30は、
カップリング3を端部に装着した入力軸31に固定した
第1伝達歯車32と第2軸ユニット20の伝達軸24に
固定された出力歯車33とを噛み合わせると共に、この
第2軸ユニット20の出力歯車33と中間軸34に固定
された第2伝達歯車35とを噛み合わせ、この第2伝達
歯車35とともに中間軸34に固定された第3伝達歯車
36と第1軸ユニット10の伝達軸14に固定された出
力歯車37とを噛み合わせてなる構成としてあり、第1
軸ユニット10および第2軸ユニット20をヘッド本体
2から取り外す際には、第3伝達歯車36から第1軸ユ
ニット10の出力歯車37を離間させると共に、第1伝
達歯車32および第2伝達歯車35から第2軸ユニット
20の出力歯車33を離間させるようにしている。
【0032】したがって、この多軸ヘッド1において、
軸ユニット10,20や歯車駆動機構30などの部品に
不具合が生じた場合や加工穴追加やサイクルタイム変更
時の切削条件に変更が生じた場合には、軸ユニット1
0,20をヘッド本体2から取り外してこれらの軸ユニ
ット10,20と歯車駆動機構30とを別けて、調整・
修理作業あるいは改造作業がなされることから、調整・
修理時間や改造時間の短縮および保守管理コストや改造
コストの低減が実現することとなる。
【0033】また、例えば、新たに他の多軸ヘッドを設
計製作する場合、中トルク用の軸ユニットや低トルク用
の軸ユニットなどのヘッド本体以外の部品は、上記多軸
ヘッド1の軸ユニット10,20をヘッド本体2から取
り外して転用すればよいので、ヘッド本体の設計製作だ
けを行えば済むこととなり、設計製作時間の短縮および
設計製作コストの低減が図られることとなる。
【0034】さらに、この多軸ヘッド1では、軸ユニッ
ト10,20に増速機構16,26を設けているので、
歯車駆動機構30において変速を行う必要がなくなり、
増速に際して従来なし得なかったより一層の高速穴加工
が実現し、加えて、増速歯車およびアイドル軸を必要と
しないことから、多軸ヘッド1全体の軽量小形化が図ら
れると共に歯車駆動機構30の設計製作時間の短縮化お
よび設計製作コストの低減化が実現することとなる。
【0035】図2は本発明の請求項1,4,5に係わる
多軸ヘッドの一実施例を示しており、図2に示す多軸ヘ
ッド41が先の実施例における多軸ヘッド1と相違する
ところは、駆動力伝達機構をベルト駆動機構43とした
点にあり、他の構成は先の実施例と同じである。
【0036】この多軸ヘッド41のベルト駆動機構43
は、カップリング3を端部に装着した入力軸44に固定
した伝達プーリー45と第2軸ユニット20の伝達軸2
4に固定された出力プーリー46との間にベルト47を
掛け渡すと共に、同じく伝達プーリー45と第1軸ユニ
ット10の伝達軸14に固定された出力プーリー48と
の間にベルト49を掛け渡してなる構成としてあり、第
1軸ユニット10および第2軸ユニット20をヘッド本
体42から取り外す際には、ベルト49を第1軸ユニッ
ト10の出力プーリー48から外すと共に、ベルト47
を第2軸ユニット20の出力プーリー46から外すよう
にしている。
【0037】したがって、この多軸ヘッド41において
も、不具合発生時や切削条件変更時には、軸ユニット1
0,20をヘッド本体42から一旦取り外してこれらの
軸ユニット10,20とベルト駆動機構43とを別け
て、調整・修理作業あるいは改造作業がなされることか
ら、調整・修理時間や改造時間の短縮および保守管理コ
ストや改造コストの低減が図られることとなり、加え
て、例えば、他の多軸ヘッドを設計製作する場合も、軸
ユニットなどのヘッド本体以外の部品に、上記多軸ヘッ
ド41のヘッド本体42から取り外した軸ユニット1
0,20を転用すればよいので、ヘッド本体の設計製作
だけを行えばよいこととなり、設計製作時間の短縮およ
び設計製作コストの低減が実現することとなる。
【0038】また、この多軸ヘッド41の場合も、軸ユ
ニット10,20に増速機構16,26を設けているの
で、増速に際して従来なし得なかったより一層の高速穴
加工が実現するうえ、多軸ヘッド41全体の軽量小形化
が図られることとなる。
【0039】図3は本発明の請求項1,2,5,7に係
わる多軸ヘッドの一実施例を示しており、先の実施例と
同一の機能を有する部分には同一の符号を付してその構
成の説明は省略する。
【0040】図3に示すように、多軸ヘッド51は、ヘ
ッド本体52と、このヘッド本体52に保持される第1
軸ユニット10,第2軸ユニット20,第3軸ユニット
60および第4軸ユニット70を備えており、ヘッド本
体52の内部には、駆動ユニットPU側の出力軸P1と
接続・離間可能としたカップリング3を介して伝達され
る駆動力を軸ユニット10,20に伝える歯車駆動機構
30および同じくカップリング3を介して伝達される駆
動力を軸ユニット60,70側に伝える歯車駆動機構8
0を具備していると共に、プレート53と背面壁52d
との間に形成された切削油供給部54を備えている。
【0041】第3軸ユニット60は低トルク用として使
用されるもので、軸ハウジング63と、この軸ハウジン
グ63に軸受63bを介して保持されかつ先端に小径ド
リルDsがセットされたドリルホルダDhを取外し可能
に装着した回転軸65を備えており、一方、第4軸ユニ
ット70は中トルク用として使用されるもので、軸ハウ
ジング73と、この軸ハウジング73に軸受73bを介
して保持されかつ先端に工具ホルダを着脱可能とした回
転軸75を備えており、第3軸ユニット60および第4
軸ユニット70は、第1軸ユニット10および第2軸ユ
ニット20と同様に、ヘッド本体52の正面壁52aに
形成した軸ユニット装着孔52e,52fに、軸ハウジ
ング63,73の各基端側部分をそれぞれ嵌合して、各
々の中間フランジ63a,73aを挿通したボルト7,
7をヘッド本体52の正面壁52aにそれぞれねじ込む
ことにより、ヘッド本体52に対して取外し可能に装着
してある。
【0042】この場合、第1軸ユニット10および第2
軸ユニット20には、切削油供給部54と工具ホルダ側
とを連通する流路19,29が各々の伝達軸14,24
および回転軸15,25をそれぞれ貫通して設けてあ
り、また、第3軸ユニット60および第4軸ユニット7
0にも、切削油供給部54と工具ホルダ側とを連通する
流路69,79が各々の回転軸65,75をそれぞれ貫
通して設けてある。
【0043】歯車駆動機構80は、カップリング3を端
部に装着した入力軸31およびこの入力軸31に固定し
た第1伝達歯車32を歯車駆動機構30と共用してお
り、第1中間軸83に固定されて第1伝達歯車32と噛
合う増速歯車84と、同じく第1中間軸83に固定され
た第2伝達歯車85と、第3軸ユニット60の回転軸6
5に固定されて第2伝達歯車85と噛合う出力歯車86
と、第2中間軸87に固定されて第3軸ユニット60の
回転軸65の出力歯車86と噛合う第3伝達歯車88
と、同じく第2中間軸87に固定された増速歯車89
と、第4軸ユニット70の回転軸75に固定されて増速
歯車89と噛合う出力歯車90とから主として構成され
ている。そして、第3軸ユニット60および第4軸ユニ
ット70をヘッド本体52から取り外す際には、第2伝
達歯車85および第3伝達歯車88から第3軸ユニット
60の出力歯車86を離間させると共に、増速歯車89
から第4軸ユニット70の出力歯車90を離間させるよ
うにしている。
【0044】したがって、この多軸ヘッド51において
も、軸ユニット10,20,60,70や歯車駆動機構
30,80などの部品に不具合が生じた場合や加工穴追
加やサイクルタイム変更時の切削条件に変更が生じた場
合には、軸ユニット10,20,60,70を一旦ヘッ
ド本体52から取り外してこれらの軸ユニット10,2
0,60,70と歯車駆動機構30,80とを別けて、
調整・修理作業あるいは改造作業がなされるため、調整
・修理時間や改造時間が大幅に短縮されると共に保守管
理コストや改造コストが低減することとなる。
【0045】また、新たに他の多軸ヘッドを設計製作す
る場合、中トルク用の軸ユニットや低トルク用の軸ユニ
ットあるいは変速機構を有する軸ユニットなどのヘッド
本体以外の部品は、上記多軸ヘッド51の軸ユニット1
0,20,60,70をヘッド本体52から取り外して
転用すればよいことから、ヘッド本体の設計製作だけを
行えば済むこととなり、設計製作時間が短くなると共に
設計製作コストの低減が実現することとなる。
【0046】さらに、この多軸ヘッド51においても、
軸ユニット10,20に増速機構16,26を設けてい
るので、増速に際して従来なし得なかったより一層の高
速穴加工が実現することとなる。
【0047】さらにまた、この多軸ヘッド51では、切
削油供給部54から軸ユニット10,20,60,70
の各流路19,29,69,79を通して工具ホルダ側
に切削油が供給されることから、とくに軸ユニット1
0,20においてさらなる高速穴加工および深穴加工が
実現することとなる。
【0048】図4は本発明の請求項1〜3,5〜7に係
わる多軸ヘッドの一実施例を示しており、先の実施例と
同一の機能を有する部分には同一の符号を付してその構
成の説明は省略する。
【0049】図4に示すように、多軸ヘッド101は、
ヘッドケース103Aおよびこのヘッドケース103A
に装着されるヘッドカバー103Bからなるヘッド本体
102と、このヘッド本体102に保持される2組の多
軸ユニット110と、上記実施例の第4軸ユニット70
と同様の構成をなす2組の単軸ユニット120と、駆動
ユニット側の出力軸P1と接続・離間可能としたカップ
リング3を介して伝達される駆動力を多軸ユニット11
0および単軸ユニット120にそれぞれ伝える歯車駆動
機構130と、切削油供給部104を備えている。
【0050】多軸ユニット110は、2つの軸挿通孔1
11a,111bを有する軸ハウジング111を具備し
ており、この軸ハウジング111の図示上側には、上側
軸挿通孔111aの後部側に軸受107を介して保持さ
れる伝達軸112と、上側軸挿通孔111aの前部側に
軸受107を介して保持されかつ先端にドリルDがセッ
トされたドリルホルダDHを取外し可能に装着した回転
軸113と、伝達軸112および回転軸113を連結す
る増速機構16が設けてあると共に、軸ハウジング11
1の図示下側には、下側軸挿通孔111bに軸受107
を介して保持されかつ先端に小径ドリルDsがセットさ
れたドリルホルダDhを取外し可能に装着した回転軸1
15が設けてある。
【0051】多軸ユニット110および単軸ユニット1
20は、ヘッドカバー103Bの正面壁103aに形成
した軸ユニット装着孔103b,103cに、軸ハウジ
ング111,121の各基端側部分をそれぞれ嵌合して
取外し可能に装着してあり、この場合、多軸ユニット1
10には、軸ハウジング111の図示上側に位置する伝
達軸112および回転軸113を各々貫通して切削油供
給部104と工具ホルダ側とを連通する流路116と、
軸ハウジング111の図示下側に位置する回転軸115
を貫通して同じく切削油供給部104と工具ホルダ側と
を連通する流路117が設けてあり、一方、単軸ユニッ
ト120にも、回転軸122を貫通して切削油供給部1
04と工具ホルダ側とを連通する流路123が設けてあ
る。
【0052】歯車駆動機構130は、カップリング3を
端部に装着しかつヘッド本体102に軸ホルダ105お
よび軸受106を介して支持される入力軸131に伝達
歯車132を固定し、この伝達歯車132の図示上方
に、第1中間軸133に固定した第1アイドル歯車13
4と、単軸ユニット120の回転軸122に固定した出
力歯車135と、第2中間軸136に固定した第2アイ
ドル歯車137と、多軸ユニット110の回転軸115
に固定した出力歯車138と、多軸ユニット110の伝
達軸112に固定した増速側出力歯車139とを同一平
面に配置して順次噛合わせると共に、伝達歯車132の
図示下方に、図示しない第3中間軸に固定した第3アイ
ドル歯車140と、単軸ユニット120の回転軸122
に固定した出力歯車141と、第4中間軸142に固定
した第4アイドル歯車143と、多軸ユニット110の
回転軸115に固定した出力歯車144と、多軸ユニッ
ト110の伝達軸112に固定した増速側出力歯車14
5とを同じく同一平面に配置して順次噛合わせた構成を
なしている。
【0053】したがって、この多軸ヘッド101におい
ても、多軸ユニット110,単軸ユニット120や歯車
駆動機構130などの部品に不具合が生じた場合や加工
穴追加やサイクルタイム変更時の切削条件に変更が生じ
た場合には、多軸ユニット110および単軸ユニット1
20を一旦ヘッド本体102から取り外してこれらの軸
ユニット110,120と歯車駆動機構130とを別け
て、調整・修理作業あるいは改造作業がなされるため、
調整・修理時間や改造時間が大幅に短縮されると共に保
守管理コストや改造コストが低減することとなり、とく
に、この多軸ヘッド101では、歯車駆動機構130の
伝達歯車132,第1アイドル歯車134,出力歯車1
35,第2アイドル歯車137,出力歯車138,増速
側出力歯車139,第3アイドル歯車140,出力歯車
141,第4アイドル歯車143,出力歯車144およ
び増速側出力歯車145を同一平面に配置しているの
で、軸ユニット110,120をヘッド本体102から
取り外す作業が極めて簡単なものとなり、その結果、調
整・修理時間や改造時間の短縮および保守管理コストや
改造コストのより一層の低減が実現することとなる。
【0054】また、新たに他の多軸ヘッドを設計製作す
る場合、ヘッド本体102以外の部品は、上記多軸ヘッ
ド101の多軸ユニット110および単軸ユニット12
0をヘッド本体102から取り外して転用すればよいこ
とから、ヘッド本体の設計製作だけを行えば済むことと
なり、設計製作時間が短くなると共に設計製作コストの
低減が実現することとなる。
【0055】さらに、この多軸ヘッド101において
も、多軸ユニット110に増速機構16を設けているの
で、増速に際して従来なし得なかったより一層の高速穴
加工が実現することとなるうえ、この多軸ヘッド101
では、多軸ユニット110に2個の回転軸113,11
5を設けた構成としているので、回転軸の軸配置の自由
度が拡がることとなって、例えば、自動車用エンジンに
おけるシリンダブロックの複数箇所に穴加工を施すに際
して、小さいピッチでの高速加工が可能になるのに加え
て、単軸ユニット120を複数組採用する場合と比較し
て、部品点数の大幅な増加を抑えることができるため、
コストの低減が図られることとなる。
【0056】さらにまた、この多軸ヘッド101では、
切削油供給部104から軸ユニット110,120の各
流路116,117,123を通して工具ホルダ側に切
削油が供給されることから、とくに多軸ユニット110
においてより一層の高速穴加工および深穴加工が実現す
ることとなる。
【0057】図5は本発明の請求項1〜3,5,6,
8,9に係わる多軸ヘッドの一実施例を示しており、先
の実施例と同一の機能を有する部分には同一の符号を付
してその構成の説明は省略する。
【0058】図5(a)に示すように、多軸ヘッド14
1は、ヘッドケース143Aおよびこのヘッドケース1
43Aに装着されるヘッドカバー143Bからなるヘッ
ド本体142と、このヘッド本体142に保持される2
組の多軸ユニット150と、駆動ユニット側の出力軸P
1と接続・離間可能としたカップリング3を介して伝達
される駆動力を多軸ユニット150伝える歯車駆動機構
160と、切削油供給部144を備えている。
【0059】多軸ユニット150は、全体で略円筒形状
をなす軸ハウジング151を具備しており、軸ハウジン
グ151の中心には、伝達歯車152aを固定した伝達
軸152が設けてあると共に、この伝達軸152の周囲
には、図5(b)に示すように、軸受145を介して保
持されかつ先端に工具ホルダを着脱可能とすると共に伝
達歯車152aと噛合う出力歯車153aを固定した4
個の回転軸153が90゜の間隔をおいて設けてあっ
て、これらの多軸ユニット150,150は、ヘッドカ
バー143Bの正面壁143aに形成した軸ユニット装
着孔143b,143cに、軸ハウジング151,15
1の各基端側部分をそれぞれ嵌合して取外し可能に装着
してある。
【0060】歯車駆動機構160は、カップリング3を
端部に装着しかつヘッド本体142に軸ホルダ146お
よび軸受147を介して支持される入力軸161に伝達
歯車162を固定し、この伝達歯車162の図示上方
に、第1中間軸163に固定した第1アイドル歯車16
4と、多軸ユニット150の伝達軸152に連結する駆
動軸168に固定した出力歯車165とを同一平面に配
置して順次噛合わせると共に、伝達歯車162の図示下
方に、図示しない第2中間軸に固定した第2アイドル歯
車166と、多軸ユニット150の伝達軸152に連結
する駆動軸169に固定した出力歯車167とを同じく
同一平面に配置して順次噛合わせた構成をなしている。
【0061】この場合、多軸ユニット150の各回転軸
153には、切削油供給部144と工具ホルダ側とを連
通する流路156がそれぞれ貫通して設けてあり、切削
油供給部144と多軸ユニット150の各流路156と
の間には、多軸ユニット150に駆動力を伝達する上記
歯車機構160の駆動軸168,169に形成されて切
削油供給部144と連通する流路171と、駆動軸16
8,169に嵌装されて駆動軸168,169の各流路
171を介して切削油供給部144と連通しかつ多軸ユ
ニット150における複数の流路156と連通する分岐
管172を具備した切削油分配機構170が設けてあ
る。
【0062】つまり、この多軸ヘッド141では、多軸
ユニット150や歯車駆動機構160などの部品に不具
合が生じた場合や加工穴追加やサイクルタイム変更時の
切削条件に変更が生じた場合には、多軸ユニット150
を一旦ヘッド本体142から取り外して多軸ユニット1
50と歯車駆動機構160とを別けて、調整・修理作業
あるいは改造作業がなされるため、調整・修理時間や改
造時間が大幅に短縮されると共に保守管理コストや改造
コストが低減することとなり、この多軸ヘッド141に
おいても、歯車駆動機構160の伝達歯車162,第1
アイドル歯車164,出力歯車165,第2アイドル歯
車166および出力歯車167を同一平面に配置してい
るので、多軸ユニット150をヘッド本体142から取
り外す作業が極めて簡単なものとなり、その結果、調整
・修理時間や改造時間の短縮および保守管理コストや改
造コストのより一層の低減が実現することとなる。
【0063】また、新たに他の多軸ヘッドを設計製作す
る場合、ヘッド本体142以外の部品は、上記多軸ヘッ
ド141の多軸ユニット150をヘッド本体142から
取り外して転用すればよいので、ヘッド本体142の設
計製作だけを行えば済むこととなり、設計製作時間が短
くなると共に設計製作コストの低減が実現することとな
る。
【0064】さらに、この多軸ヘッド141において
は、多軸ユニット150に4個の回転軸153を設けた
構成としているので、回転軸の軸配置の自由度が拡がる
こととなって、例えば、自動車用エンジンにおけるシリ
ンダブロックの複数箇所に穴加工を施すに際して、小さ
いピッチでの高速加工が可能になるうえ、回転軸がひと
つの軸ユニットを複数組採用する場合と比較して、部品
点数の増加を少なく抑えることができるので、コストの
低減が図られることとなる。
【0065】さらにまた、この多軸ヘッド141では、
切削油を多軸ユニット150の複数の流路156に分配
して供給する駆動軸168,169の各流路171およ
び分岐管172を具備した切削油分配機構170を設け
ているので、切削油は歯車駆動機構160における駆動
軸168,169の各流路171,分岐管172および
多軸ユニット150の複数の流路156を介して工具ホ
ルダ側にそれぞれ供給されることとなり、したがって、
多軸ユニット150における複数の流路156がいずれ
も短くなって、製作コストの低減化が図られるうえ、多
軸ユニット150の全長が短くなって、この実施例のよ
うに駆動力伝達機構が歯車駆動機構である場合には、歯
車列の配置の自由度が拡がることとなる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
ないし4に係わる多軸ヘッドでは、上記した構成とした
から、軸ユニットや駆動力伝達機構などの部品に不具合
が生じた場合や加工穴追加やサイクルタイム変更時の切
削条件に変更が生じた場合には、軸ユニットをヘッド本
体から取り外して軸ユニットと駆動力伝達機構とに別け
て、調整・修理作業あるいは改造作業を行うことができ
ることから、調整・修理時間や改造時間の短縮および保
守管理コストや改造コストの大幅な低減が実現可能であ
り、加えて、新たに多軸ヘッドを設計製作する場合に
は、軸ユニットや駆動力伝達機構などのヘッド本体以外
の部品に既に製作されている上記した構成を有する多軸
ヘッドの部品を転用できるので、設計製作時間を大幅に
短縮することが可能であると共に、設計製作コストの低
減が実現でき、とくに、本発明の請求項3に係わる多軸
ヘッドでは、軸ユニットをヘッド本体から取り外す作業
を極めて簡単に行うことができるので、調整・修理時間
や改造時間の短縮および保守管理コストや改造コストの
より一層の低減を実現することが可能であるという極め
て優れた効果がもたらされる。
【0067】また、本発明の請求項5に係わる多軸ヘッ
ドでは、上記した構成としているので、歯車列からなる
駆動力伝達機構(あるいはベルトによる駆動力伝達機
構)において変速を行う必要がなくなり、例えば、増速
に際しては、従来なし得なかったより一層の高速穴加工
を行うことが可能であり、増速歯車,減速歯車,アイド
ル軸などの部品を必要としないため、軽量小形化を実現
できるうえ、駆動力伝達機構の設計製作時間を短縮する
ことが可能であると共に、設計製作コストを低減するこ
とができるという極めて優れた効果がもたらされる。
【0068】さらに、本発明の請求項6に係わる多軸ヘ
ッドでは、上記した構成としているので、回転軸の軸配
置の自由度を拡げることができ、ワーク、例えば、自動
車用エンジンにおけるシリンダブロックの複数箇所に穴
加工を施すに際して、小さいピッチでの高速加工を行う
ことが可能であるのに加えて、回転軸がひとつの軸ユニ
ットを複数組採用する場合と比べて、部品点数の増加を
少なく抑えることができることから、コストの低減を実
現できるという極めて優れた効果がもたらされる。
【0069】さらにまた、本発明の請求項7に係わる多
軸ヘッドでは、切削油供給部から複数の軸ユニットの各
流路を通して工具ホルダ側に切削油を供給できることか
ら、さらなる高速穴加工および深穴加工を行うことが可
能であるという極めて優れた効果がもたらされる。
【0070】さらにまた、本発明の請求項8に係わる多
軸ヘッドにおいて、上記した構成としているので、切削
油を切削油供給部から回転軸を複数具備した軸ユニット
の各流路を通して工具ホルダ側にそれぞれ供給すること
ができ、より一層の高速穴加工および深穴加工を行うこ
とが可能であり、この際、本発明の請求項9に係わる多
軸ヘッドでは、切削油を駆動力伝達機構における駆動軸
の流路,分岐管および軸ユニットの複数の流路を介して
工具ホルダ側にそれぞれ供給することができるため、軸
ユニットにおける複数の流路をいずれも短くでき、製作
コストの低減化を実現できるうえ、軸ユニットの全長を
も短くでき、その結果、駆動力伝達機構が歯車駆動機構
である場合には、歯車列の配置の自由度を格段に拡げる
ことが可能であるという極めて優れた効果がもたらされ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1,2,5に係わる多軸ヘッド
の一実施例を示す断面説明図である。
【図2】本発明の請求項1,4,5に係わる多軸ヘッド
の一実施例を示す断面説明図である。
【図3】本発明の請求項1,2,5,7に係わる多軸ヘ
ッドの一実施例を示す断面説明図である。
【図4】本発明の請求項1〜3,5〜7に係わる多軸ヘ
ッドの一実施例を示す断面説明図である。
【図5】本発明の請求項1〜3,5,6,8,9に係わ
る多軸ヘッドの一実施例を示す断面説明図(a)および
部分正面図(b)である。
【図6】従来の多軸ヘッドを示す断面説明図である。
【符号の説明】
1,41,51,101,141 多軸ヘッド 2,42,52,102,142 ヘッド本体 10 第1軸ユニット 15,25,65,75,113,115,153 回
転軸 16,26 増速機構(変速機構) 19,29,69,79,116,117,123,1
56 流路 20 第2軸ユニット 30,80,130,160 歯車駆動機構(駆動力伝
達機構) 43 ベルト駆動機構(駆動力伝達機構) 54,104,144 切削油供給部 60 第3軸ユニット 70 第4軸ユニット 110,150 多軸ユニット 168,169 駆動軸 170 切削油分配機構 171 流路(切削油分配機構) 172 分岐管(切削油分配機構) DH,Dh ドリルホルダ(工具ホルダ) P1 出力軸 PU 駆動ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 清 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動ユニットの出力軸と接続・離間可能
    な駆動力伝達機構を具備したヘッド本体と、工具ホルダ
    を着脱可能でかつ前記駆動力伝達機構を介して伝えられ
    る駆動力により回転する回転軸を具備した複数の軸ユニ
    ットを備え、前記複数の軸ユニットの各回転軸と駆動力
    伝達機構とをそれぞれ離間可能に接続すると共に、前記
    複数の軸ユニットをヘッド本体にそれぞれ取外し可能に
    装着したことを特徴とする多軸ヘッド。
  2. 【請求項2】 駆動力伝達機構は歯車駆動機構である請
    求項1に記載の多軸ヘッド。
  3. 【請求項3】 歯車駆動機構の互いに噛み合う歯車は同
    一平面に配置してある請求項2に記載の多軸ヘッド。
  4. 【請求項4】 駆動力伝達機構はベルト駆動機構である
    請求項1に記載の多軸ヘッド。
  5. 【請求項5】 複数の軸ユニットのうちの少なくとも1
    個の軸ユニットに変速機構を設けた請求項1ないし4の
    いずれかに記載の多軸ヘッド。
  6. 【請求項6】 複数の軸ユニットのうちの少なくとも1
    個の軸ユニットは、工具ホルダを着脱可能でかつ駆動力
    伝達機構を介して伝えられる駆動力により回転する回転
    軸を複数具備している請求項1ないし5のいずれかに記
    載の多軸ヘッド。
  7. 【請求項7】 ヘッド本体に切削油供給部を設けると共
    に、軸ユニットに切削油供給部と工具ホルダ側とを連通
    する流路を設けた請求項1ないし6のいずれかに記載の
    多軸ヘッド。
  8. 【請求項8】 ヘッド本体に切削油供給部を設けると共
    に、回転軸を複数具備した軸ユニットに各回転軸の工具
    ホルダ側へ連通する複数の流路を設け、切削油供給部と
    軸ユニットの各流路との間に切削油分配機構を設けた請
    求項6に記載の多軸ヘッド。
  9. 【請求項9】 切削油分配機構は、軸ユニットに駆動力
    を伝達する駆動力伝達機構の駆動軸に形成されて切削油
    供給部と連通する流路と、前記駆動軸に嵌装されて当該
    駆動軸の流路を介して切削油供給部と連通しかつ軸ユニ
    ットに設けた複数の流路と連通する分岐管を具備してい
    る請求項8に記載の多軸ヘッド。
JP18969996A 1995-07-18 1996-07-18 多軸ヘッド Expired - Fee Related JP3398547B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18969996A JP3398547B2 (ja) 1995-07-18 1996-07-18 多軸ヘッド

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18190395 1995-07-18
JP7-181903 1995-07-18
JP18969996A JP3398547B2 (ja) 1995-07-18 1996-07-18 多軸ヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0985510A true JPH0985510A (ja) 1997-03-31
JP3398547B2 JP3398547B2 (ja) 2003-04-21

Family

ID=26500903

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18969996A Expired - Fee Related JP3398547B2 (ja) 1995-07-18 1996-07-18 多軸ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3398547B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100458182C (zh) * 2006-06-13 2009-02-04 王明生 油缸平均供油器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100458182C (zh) * 2006-06-13 2009-02-04 王明生 油缸平均供油器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3398547B2 (ja) 2003-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107639449B (zh) 进给台装置
CN101939561B (zh) 齿轮传动装置
JPH06312394A (ja) 産業用ロボットの手首機構
JP2020037178A (ja) 送り台装置および動力伝達装置
EP0378239A2 (en) Transmission device
US4306865A (en) Dental handpiece reduction gear
JP2001289288A (ja) 平行4軸式自動変速機
JP3398547B2 (ja) 多軸ヘッド
JP2001055052A (ja) 車両の駆動装置
CN201214156Y (zh) 加工多角度稍孔镗机
JPS63243552A (ja) 相対回転運動伝達装置
JPH10151501A (ja) 旋盤用偏心・楕円軸加工アタッチメント
US6081980A (en) Ecliptic drive
SE421341B (sv) Drivanordning for overforing av roterande rorelse fran en drivaxel till ett antal drivna axlar
JP3397571B2 (ja) 多軸ヘッド
US3990326A (en) Universal attachment drive
CN211028984U (zh) 一种多轴箱式刀塔装置
CN217048272U (zh) 一种电驱动车辆及其换挡动力无中断的变速箱传动结构
KR200219057Y1 (ko) 다축드릴링 머신의 멀티헤드
JPH08290346A (ja) 遊星増速機構内蔵スピンドル装置
JPS60252870A (ja) ベルト式無段変速装置を備えた変速機
JP3726563B2 (ja) 加工位置可変型スピンドル装置
US4515038A (en) Power transmission mechanism for motorcycles
JPH09225739A (ja) 多軸ヘッド
JP2009095920A (ja) 自動ツールチェンジャの駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030203

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090214

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100214

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100214

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110214

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees