JPH0984271A - 無線通信装置用充電器 - Google Patents

無線通信装置用充電器

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JPH0984271A
JPH0984271A JP7240060A JP24006095A JPH0984271A JP H0984271 A JPH0984271 A JP H0984271A JP 7240060 A JP7240060 A JP 7240060A JP 24006095 A JP24006095 A JP 24006095A JP H0984271 A JPH0984271 A JP H0984271A
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charging
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JP7240060A
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English (en)
Inventor
Tsuneaki Oka
統章 岡
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】不良電池を充電前に発見して、不良電池の使用
による予期せぬ電池の使用切れなどの事態を回避するこ
とを課題とする。 【解決手段】充電開始時に微弱充電電流(トリクル)供
給部(14)で異なる2つの充電電圧を設定し、その時
の充電電圧E1、E2と充電電流I1、I2を充電電流
充電電圧検出部(15)で計測して制御部(18)で計
算により内部抵抗を計測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信装置用の
充電器に関し、ことに車載型充電装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の装置では、電池の不良の
有無をチェックする方法として、急速充電開始前の初期
充電時における電池電圧が規定値に達したかどうかを判
断し、規定時間経過した後も規定電圧に達しない場合
は、電池寿命が尽きて充電性能が低下したものとして排
除するようにしていた。
【0003】しかしこの方法だけでは電池の内部抵抗の
上昇による充電性能の低下は発見できず、放電時間が短
くなっているのに気付かずに不良電池の使用を続けるよ
うな事態の発生を避けることができなかった。
【0004】この為、この様な電池を利用する装置、例
えば、携帯無線電話装置などがこの様な状態の電池を使
用すると、その使用性能や規定の通話可能時間を充分に
発揮できないという問題があった。もし、この内部抵抗
を測定するとするとインピーダンス測定器を用いなけれ
ばならない。
【0005】図7は従来の無線通信装置用車載型充電装
置のブロック図である。装置は充電器部1と接続コネク
タ部2から構成されている。また3は無線通信装置を示
し、装置は接触コネクタ部5を介してこの無線通信装置
3に充電用電源と無線通信装置動作用の電源を提供して
いる。
【0006】無線通信装置3を充電装置に装着すると、
接触コネクタ部5の各電極端子51〜57が接触して電
気的な接続が実現され、離脱した時には接続が切断され
る。
【0007】無線通信装置用電池32(以降電池とい
う)は接触コネクタ端子71〜75を介して無線通信装
置3に接続されている。また電極端子52、53、5
4,56、57を介して充電装置部1と接続される。こ
のうち電極端子52、53、54、56は電池電極と同
一である。従って、電池32は着脱が容易な構造であ
る。
【0008】充電器部1の接地信号1Dは接続コネクタ
部2のコネクタ57、67および56、65を介しさら
に無線通信装置3内の電池32の接地線を通って送り返
され、充電器部1の電源スイッチ13に入力され、この
接地信号によって充電器部1の電源スイッチ13がON
になる。従って、無線通信装置3が充電装置に、電池3
2が無線通信装置3の所定の位置にそれぞれ装填されて
いないと、電源スイッチ13はONしない。
【0009】電源スイッチ13がONされると、車両バ
ッテリ4からの直流電圧がDC−DCコンバ−タ16、
制御部18への制御部電源・リセット信号供給部17お
よび蓄積プログラム制御方式の制御部18等に供給され
る。
【0010】DC−DCコンバ−タ16は電池32を充
電するための直流電源を電池32に供給し、無線通信装
置3に動作用の電源を提供する。このDC−DCコンバ
−タ16は本体電流検出部12と充電電流・充電電圧検
出部15を介してサーボ制御を行うことにより可変型の
定電流制御動作を行う。
【0011】このとき、蓄積プログラム制御方式の制御
部18は電池32に内蔵されている電池内蔵サーミスタ
抵抗322の電池温度を表すサーミスタ出力入力端子6
3からの入力信号、電池32の大小などのタイプを表す
電気信号入力端子64からの電機信号、充電電流・充電
電圧検出部15の出力信号および無線通信装置3に供給
される電源の電流の検出信号などをもとにして蓄積プロ
グラム制御方式で種々の制御を行う。具体的には、通話
中の充電中断制御、充電完了制御、過充電防止制御、過
熱防止制御、或いは充電モードの変更制御などである。
【0012】このうち、通話中の充電中断制御は、無線
通信装置3への電源電流が通話時に規定される電流の規
定値以上になったとき、充電を停止してDC−DCコン
バ−タ16での電力損失を規定値以下に制限する。
【0013】充電完了制御は、電池32の内蔵サーミス
タ抵抗322の抵抗値の変化をADコンバータで読み取
ることで制御部18で温度検知を行い、電池32の温度
上昇速度の割合が一定の値(例えば1°C/1分)を越
えたことをを感知した時、充電末期で充電を完了すべき
であるとの判断を下し、充電を終了する制御を行う。こ
の方法によれば充電末期の過度な温度上昇を抑えること
ができ、電池の寿命を保ち、品質を維持することができ
る。
【0014】過充電防止制御は、充電時間を制御すると
共に、充電時の電池電圧が規定値を越えないように制御
する方法である。この過充電防止制御も電池寿命を保証
し電池の過熱を防止するために有効である。この場合、
制御部18は制御部が内蔵するタイマを用い、電池接続
情報、電源スイッチ入力情報に基づき、制御部出力信号
を用いて次のようなコントロールを行う。先ず通常の充
電の場合は、急速充電完了時間の20%増しの時間と更
に4時間の補充電時間(充電容量で0.1C〜0.75
Cに相当する時間。ただし1C=1Ah)が経過したと
き、それをタイマで検出して強制的に充電を停止する。
また、制御部18は充電に先立つ予備充電中に電池電圧
の上昇が認められないときは、電池異常の判定を下し可
視表示によって警告する。可視表示は制御部18の出力
でLEDランプ駆動部1Cを働かしLEDランプ19を
ON/OFFすることで行う。制御部18はさらに電池
32の接続を監視しており、接触コネクタ端子71、7
4に不用意に電圧が出力されないようにして安全を図
る。
【0015】過熱防止制御の場合は、制御部18は電池
32内の電池内蔵サーミスタ322の抵抗値の変化に対
応する信号63によって電池温度を検出し、充電開始時
に電池温度が第1の規定値(40°C)を越えたり充電
中に電池温度が第2の規定値(45°C)よりも大きく
なれば、充電の開始を見合わせたり、充電を中止したり
する制御を行う。充電の停止はDC−DCコンバ−タ1
6の出力を停止することで実現する。
【0016】充電モードの変更制御は充電モードを充電
の経過に合せて予備充電モード、急速充電モード、補充
電モードに切り替える働きをするもので、電池種別信号
64および制御部18内蔵のタイマ情報に基づいて行わ
れる。制御部18はその出力により、DC−DCコンバ
−タ16と充電電流、充電電圧検出部15からなる定電
流充電電流供給部の充電電流を制御してこのモード切り
替えを実現し、それぞれ0.1C/(0.7C〜1.0
C)/0.1Cの充電容量に相当する電流を流すように
する。微弱充電電流(トリクル)供給部14は充電開始
前に電池の有無を判定するための電圧を供給する。
【0017】無線通信装置部3の電源入力切替スイッチ
34は充電器部1に装着されたときは接点a側に、それ
以外のときは接点b側に切り替わり、無線機部31など
に供給される電源を充電器部1からと内蔵の電池32か
らとに切り替えている。図には充電器部1に装着された
状態が示されている。
【0018】無線通信装置3の電池32は電池32の接
触コネクタ端子のうちGND側の端子74、75および
電圧側の端子71〜73によって本体と接続されてお
り、電池の着脱に応じて接続、解放される。図7で二重
線で示された接触コネクタ端子71〜73およびGND
側の端子75は電池32の電極が直接接触コネクタ部5
の接触電極に接する構造になっていて、充電器部1に接
続される。電極端子55には、図では省略されているが
車輌バッテリ4に直列に接続されるイグニションキーの
ON/OFFに連動した電気信号がバッファアンプを経
由して入力される。この信号に基づいて無線通信装置3
の無線通信装置制御部33は無線通信装置3全体の電源
をON/OFFする制御を行い、無線通信装置3は電源
が供給されると動作を開始する。
【0019】図4は図7に示す従来例での動作フローチ
ャートである。このフローチャートに基づいて充電器の
動作を説明する。
【0020】電源スイッチ13の投入時のCPU電源の
リセット動作によってフローチャートはスタート(10
0)する。初期値設定処理(101)もCPU電源のリ
セット動作によってRAMに初期値設定を行う。ポート
出力動作(102)ではメインルーチン1周期ごとにデ
ータバッファの内容をレジスタに出力する。
【0021】A/D変換値取り込み(103)はA/D
変換をスタートさせて、電池32の電圧と電池内蔵サー
ミスタ322の抵抗値を変換値として取りこむ。入力信
号処理(104)はタイマ一時停止などを行う。電池あ
り判定(106)は電池電圧VB を判定処理することで
電池電圧VB が所定値以下であれば電池なしの処理を行
い、電池電圧VB が所定値以上であれば電池ありと判断
して充電モードに遷移する。
【0022】モード分岐(106)では充電機能の各モ
ードに分岐する。前回のメインルーチン周期で電池なし
であり、今回電池が装填された場合は、電池なしモード
(107)をへてから次に充電待機モード(108)に
移る。充電待機モード(108)では電池電圧VB を検
出し、電池電圧VB が4V以下であれば初期充電モード
(109)に、電池電圧VB が4V以上あれば急速充電
モード(110)に移る。
【0023】初期充電モード(109)では充電容量を
0.1Cに設定し、微弱充電電流(トリクル)供給部1
4の出力電流に合わせて制御部18のタイマに時間を設
定してカウントを開始する。なおカウント終了以前でも
電池電圧VB が4V以上になったことを検出したときに
は急速充電モード(110)に移る。またタイマカウン
タが一定の計数を行っても依然として電池電圧VB が4
V以下であれば電池異常として電池異常モード(11
3)に遷移し、タイマカウントを停止する。
【0024】急速充電モード(110)は充電容量を
0.7〜1.0Cに設定し、出力電流に合わせて制御部
18のタイマに時間を設定してタイマカウンタのカウン
トを開始し、タイマカウンタのカウントアップによって
補充電モード(111)に遷移する。ただし、タイマカ
ウンタが一定の計数を行った後、電池電圧VB が4V以
下であることが検出されれば電池異常として電池異常モ
ード(113)に遷移する。またタイマカウンタのカウ
ントアップ以前でもサーミスタ322の温度の上昇率Δ
T/dtが ΔT/dt≧n°C/min (n°C/minは予め決められた温度上昇率の基準
値)を検出した時、或いは、電池電圧VB が7.4V以
上になったことを検出した時、充電修了モード(11
2)に遷移する。
【0025】補充電モード(111)では、充電容量を
0.1Cに設定し、タイマに時間を設定してタイマカウ
ンタのカウントを開始し、タイマカウンタのカウントア
ップした時、或いは電池電圧VB が7.4V以上になっ
たことを検出した時、充電終了モード(112)に遷移
する。
【0026】充電終了モード(112)は充電を終了
し、次の電池装着や電源電圧の低下に備える。
【0027】電池異常モード(113)は、充電中に電
池電圧VB が4V以下であることが検出された場合など
に働き、電池異常の表示などを行う。
【0028】タイマ停止モード(114)は、タイマカ
ウントアップ後の処理や、サーミスタ322の温度の上
昇率や電池電圧VB が規定値を越えたときの処理を行
う。
【0029】入力の異常監視処理(115)は、メイン
ルーチンの1周期ごとにA/D変換器を使って電池電圧
B の取り込みを行い、その中から最大値と最小値を除
いて平均値を出し、平均値を求める処理をN回行って、
更にその平均値の平均を求めてこれを確定値として、こ
の確定値を規定値と比較して電池異常の判定に使用す
る。
【0030】ソフトカウンタ処理(116)はサンプリ
ングタイマ、ウェイトタイマ、初期充電、急速充電、補
充電時の各タイマおよびウオームアップタイマのカウン
トアップ判定を行う。
【0031】出力データ設定(117)は各出力ポート
の出力データをバッファエリアに設定記憶する。一周経
過処理(118)はメインルーチンの周期チェックを行
い、各周期末ごとにカウンタのリセットなどの処理を行
う。
【0032】図4に示した処理のうち、充電制御の部分
を更に詳しく説明する。
【0033】図8および図9は従来技術における一連の
充電処理の詳細を示すフローチャートである。この一連
の充電処理は電池温度とタイムカウンタに基づいて行わ
れる。
【0034】充電モードに先立って電池電圧VB などか
ら『電池あり』が判定されると(200)、充電モード
(201)に遷移する。充電モード(201)では先ず
初期充電モード(202)に入り、充電容量を約0.1
Cとしてそれに合わせた電流とタイマを設定し、タイマ
のカウントを開始する。
【0035】初期充電中はVB ≧4.0Vプロセス(2
03)を繰り返し、例えば60分間のタイマのタイムア
ップ(217)以前に電池電圧VB が4V以上になった
ときには初期充電モードから電池温度をチェックした
後、急速充電モード(205)に遷移する。
【0036】45°C≧TC ≧0°Cプロセス(20
4)は急速充電モード(205)中に電池32の温度が
0°Cから45°Cまでの範囲の規定値内にあるかどう
かを判定し、温度が規定外になったとき充電を停止し充
電休止モード(208)に入り、その間、充電出力を停
止しタイマのカウントも停止する。
【0037】38°C≧TC ≧2°Cプロセス(20
9)は充電休止モード(208)以後に電池32の温度
を監視し、電池32の温度が2°Cから38°Cまでの
範囲にないときは充電休止モード(208)での充電休
止を継続し、温度が2°Cから38°Cまでの値に戻っ
たとき、急速充電モード(205)に復帰する。
【0038】急速充電モード(205)では、充電容量
を0.7〜1.0Cに設定し充電電流に合わせ急速充電
タイマのカウントを開始する。この急速充電の初期にウ
オームアップタイマ経過判断処理プロセス(207)を
実行する。この処理では急速充電モードの開始からタイ
マのカウントを開始し、例えば7分間の充電傾向を判断
して急速充電完了までの充電時間の修正などを行う。ま
たΔT/dt≧n°C/m処理プロセス(210)は、
電池32の単位時間当たりの温度上昇が毎分1度の規定
値を越えたとき、タイマのカウントに関係なく急速充電
モードから補充電モード214に遷移する。
【0039】VB ≧4.0V判断処理プロセス(21
1)は急速充電モードにおける電池電圧VB のチェック
処理で、タイマー経過判断処理プロセス(218)では
電池電圧VB が4V以下であったときタイマカウントを
開始し、規定時間例えば60分をすぎても4V以下の時
は電池異常モードに入り充電停止プロセス(219)で
安全のため充電を中止し異常表示を行う。
【0040】電池電圧VB が4Vを越えたときはVB
7.4V判断処理プロセス(212)に入る。このプロ
セスでは急速充電モードでの電池電圧VB が規定値
(7.4V)を越えたときには過充電を防止するために
充電を終了し、規定値(7.4V)以下の時には急速充
電タイマ経過判断処理プロセス(213)に入る。急速
充電タイマ経過判断処理プロセス(213)では過電圧
後の時間をカウントし規定値(例えば100分)に達し
たとき、補充電モード(214)に移る。
【0041】補充電モード(214)は充電容量を約
0.1Cに設定し、VB ≧7.4V判断処理プロセス
(215)で電池電圧VB が7.4Vを越えたことを検
出するか、補充電タイマ経過判断処理プロセス(21
6)で補充電時間が4時間を越えたことを検出したとき
充電終了モード(220)に遷移する。充電終了モード
(220)は充電を終了し次の充電機会まで待機し、次
の電池装着で再度充電を開始する。
【0042】ところで、従来のこの方式では、充電容量
を約0.1Cに設定した場合の初期充電モードで、電池
電圧で所定の時間を過ぎても充分に上昇していない場合
に、電池寿命に起因する充電不良と判断し、充電を停止
すると共に可視表示などで扱い者に知らせるような方法
をとっていた。
【0043】しかし、転極作用などで電池の内部抵抗が
上昇するような劣化傾向についてはこの方法では発見す
ることができなかった。電池の内部抵抗が上昇している
と、電池の放電容量の低下をもたらす。
【0044】放電容量の低下は充電が完了した後、その
充電容量を使い切って初めて放電時間が短いことで気付
く場合が多いため、ときには電池を利用している機器の
性能が充分発揮されていなかったり、予定よりも速い電
池切れのため、例えば携帯無線電話装置が動作せずに重
要な情報の収集の機会を逸したり、目的の用途に支障を
きたすといった問題がある。
【0045】そこで本発明では、電池の充電前に内部抵
抗の上昇を自動的に検知し、その旨の可視表示を行って
取扱者に表示することにより、速やかな不良電池の交換
を可能にし、電池応用機器の作動に支障をきたすといっ
た問題を回避することを目的とする。
【0046】
【発明が解決しようとする課題】上述のごとく、従来の
無線通信装置では、初期充電モードで電池電圧で所定の
時間を過ぎても充分に上昇していない場合に、電池寿命
に起因する充電不良と判断し、充電を停止すると共に可
視表示などで扱い者に知らせるような方法をとってい
た。
【0047】しかし、転極作用などで電池の内部抵抗が
上昇するような劣化傾向についてはこの方法では発見で
きない。内部抵抗が上昇していると、電池の放電容量が
低下し、電池を応用している機器の性能が充分発揮され
ていなかったり、予定よりも速い電池切れのため、装置
が動作せずに重要な情報の収集の機会を逸したり、目的
の用途に支障をきたすといった問題が起こる。
【0048】そこで本発明はこの問題を解決して、電池
の充電前に内部抵抗の上昇を自動的に検知し、その旨の
可視表示を行って取扱者に表示することにより、速やか
な不良電池の交換を可能にし、電池応用機器の作動に支
障をきたすといった問題を回避することを目的とする。
【0049】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、電池本体を内蔵した電池パックを着脱自
在に装填した無線通信装置に対して前記電池の充電用電
源電流を供給する充電電源電流供給手段と、前記充電電
源電流供給手段の出力電圧を検出する出力電圧検出手段
と、前記充電電源電流供給手段の出力電流を検出する出
力電流検出手段と、前記充電電源電流供給手段の充電制
御を行う充電制御手段とを有する無線通信装置用充電器
において、前記充電電源電流供給手段の出力電圧を変化
させ、これに対応する前記充電電源電流供給手段の出力
電流を前記出力電流検出手段の出力から検出して判定基
準値と比較し電池内部抵抗を判定する内部抵抗判定手段
を設けたことを特徴とする。
【0050】また、前記内部抵抗判定手段の判定結果を
表示する表示手段を更に設けたことを特徴とする。
【0051】さらに、前記内部抵抗判定手段の前記判定
基準値を前記電池の種別に応じて選択することを特徴と
する。
【0052】このように本発明では、充電電源電流供給
手段の出力電圧を変化させ、これに対応する充電電源電
流供給手段の出力電流を出力電流検出手段の出力から検
出し、判定基準値と比較し電池内部抵抗を判定するよう
にした。
【0053】これにより、電池の充電前に内部抵抗の上
昇を検知し、その旨を表示することにより、速やかな不
良電池の交換を可能にし、電池内部抵抗の上昇が電池応
用機器の使用に支障をきたす問題を回避することができ
る。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる無線通信装
置を添付図面を参照にして詳細に説明する。図1は本発
明の一実施形態を示すブロック図、図2は本発明で実施
される電池内部抵抗の検出方法を示す説明図、図3は電
池セルの温度の検出方法を示す説明図である。
【0055】装置は無線通信装置3と、無線通信装置用
の車載型直流急速充電装置を構成する充電器部1と接続
コネクタ部2から成り立っている。
【0056】充電器部1で、4は車輌のバッテリ、12
は無線通信装置3に供給する電源の電源電流検出部、1
3は電源の電源スイッチ、14は微弱充電電流(トリク
ル)供給部、15は充電電流・充電電圧検出部、16は
DC/DCコンバータ、17は制御部18へ電源および
リセット信号を供給する制御部電源・リセット信号供給
部、18は蓄積プログラム制御方式の制御部、1Aは充
電出力スイッチ部、1B、1Eはサーミスタ出力直流電
源供給回路、1CはLEDランプ駆動部、1Dは接地、
1Fは周囲環境温度を検出するための環境温度検出サー
ミスタ、65は電源スイッチ13の制御信号を入力する
電源スイッチ信号入力端子、5は接触コネクタ、EIN
は電源入力を示す。また図には示さなかったが、イグニ
ッションスイッチが車輌バッテリ4に直列に挿入されて
いる。このイグニッションスイッチが操作され断続する
ことによって、充電器の電源入力EINがON/OFF
される。
【0057】次に接続コネクタ部2で、61は無線通信
装置3への電源供給端子、62は充電電圧出力端子、6
3は電池内蔵サーミスタ322のサーミスタ出力入力端
子、64は電池パックの大小のタイプ別を表す電気信号
入力端子、25はLEDランプ、65は電源スイッチ信
号入力端子、67は接地を表す。
【0058】また無線通信装置3では、31は無線機
部、32は無線通信装置用電池、33は無線通信装置制
御部、34は無線通信装置電源入力の切り替えスイッ
チ、321は電池の本体、322は電池内蔵サーミス
タ、323は電池の大小のタイプを表す電池タイプ電気
信号源、51は無線通信装置3の電源入力端子、52は
充電入力端子、53は電池内蔵サーミスタ322のサー
ミスタ出力端子、54は電池32の大小のタイプ別を表
す電気信号出力端子、55はOPTION信号入力端子
で図では省略されているが入力電源信号EINに接続さ
れ入力電源信号EINのON/OFFに対応した信号が
入力される端子、56は電源スイッチ13を制御する電
池接地端子75からの電池接地端子出力端子、57は接
地端子、58は接地である。信号56は無線通信装置3
に電池32を装填した後、無線通信装置3を充電器1に
装着すると、電池32を経由して接地電位が出力され
る。
【0059】次にこの装置の動作を説明する。
【0060】充電器部1は接続コネクタ部2の接触コネ
クタ5を介してこの無線通信装置3に充電用電源と無線
通信装置動作用の電源を提供している。
【0061】無線通信装置3を充電器部1に装着する
と、接触コネクタ5の各電極端子51〜57が接触して
電気的な接続が実現され、無線通信装置3を充電器部1
から離脱した時には接続が切断される。
【0062】無線通信装置用の電池32は接触コネクタ
端子71〜75を介して無線通信装置3に接続されてい
る。また電極端子52、53、54、56、57を介し
て充電器部1と接続される。これらの電極端子52、5
3、54、56、57は接触コネクタ端子71〜75で
ある電池電極と同一である。このように無線通信装置3
を充電器部1に装着することで、接触コネクタ5の各端
子と無線通信装置3が接触し電気的接続が得られる。ま
た、電極端子52〜57が接触コネクタ端子71〜75
と同一なため、電池32の着脱は容易である。
【0063】無線通信装置3を充電器部1に装着する
と、図示しないイグニションスイッチがONの場合、電
源スイッチ13に入力される電源スイッチ信号入力端子
65からの制御信号がGNDであると電源スイッチ13
がONになり、車輌バッテリ4からの電圧が、微弱充電
電流(トリクル)供給部14、DC/DCコンバータ部
16、制御部電源・リセット信号供給部17等へ供給さ
れ、制御部18にも電源が供給される。充電電流・充電
電圧検出部15は検出値を帰還することでサーボ制御を
行い可変型の定電流制御動作を行う。このとき、電池3
2の大小などのタイプを表す電気信号入力端子64から
の入力信号によって定電流値を変化させ、電池の大きさ
に応じた充電電流を供給する。
【0064】蓄積プログラム制御方式の制御部18は電
池32に内蔵されている電池内蔵サーミスタ322から
のサーミスタ出力入力端子63からの入力信号および周
囲環境温度検出サーミスタ1Fからの入力信号、電池3
2の大小などのタイプを表す電気信号入力端子64から
の電気信号、充電電流・充電電圧検出部15の出力信号
および無線通信装置3に供給される電源電流検出部12
からの検出信号68などをもとにして蓄積プログラム制
御方式で種々の制御を行う。具体的には、通話中の充電
中断制御、充電完了制御、過充電防止制御、過熱防止制
御、或いは充電モードの可変制御などである。
【0065】このうち、通話中の充電中断制御は、無線
通信装置3への電源電流が通話時の電流として予め定め
られた規定値以上になったとき、すなわち通話中を判断
したとき、充電を停止してDC−DCコンバ−タ16で
の電力損失を規定値以下に制限する制御である。これに
より充電器部1の発熱を防止し、DC−DCコンバ−タ
16がその電流容量を越えて過電流を流すことで電圧制
御が乱れるのを防ぐことができる。電流の規定値は充電
器部1に許される許容電力損失内で、無線通信装置3の
消費電流の上限値近くに設定する。
【0066】充電完了制御は、電池32の電池内蔵サー
ミスタ322の抵抗値の変化および周囲環境温度検出サ
ーミスタ1Fの抵抗値の変化をADコンバータで読み取
って制御部18で演算により温度検知を行い、電池32
の温度上昇速度の割合が一定の値(例えば1°C/mi
n)以上の上昇率であることを感知した時、充電末期に
入って充電を完了すべき時期にきたとの判断を下し、充
電を終了する制御を行う。この方法によれば充電末期の
過度な温度上昇を抑えることができ、その結果、電池の
寿命を保ち、品質を維持することができる。
【0067】過充電防止制御は、充電時間を制御すると
共に、充電時の電池電圧が規定値を越えないように制御
する。この過充電防止制御も電池寿命を保証し電池の過
熱を防止するために有効である。この場合、制御部18
は制御部18が内蔵するタイマを用い、電池接続情報、
電源スイッチ入力情報に基づき、制御部出力信号を用い
て次のようなコントロールを行う。先ず通常の充電の場
合は、電池32によって決められた急速充電完了時間の
ほかにさらに20%の時間と更に4時間の補充電時間
(この間の充電容量0.1C〜0.75C、ただし1C
は1Ahの電流容量を示す。)が経過したとき、それを
タイマで検出して強制的に充電を停止する。また、制御
部18は充電に先立つ予備充電中に電池電圧の上昇が認
められないときは、電池異常の判定を下し可視表示によ
って警告する。可視表示は制御部18の出力でLEDラ
ンプ駆動部1Cを働かしLEDランプ25をON/OF
Fすることで行う。制御部18はさらに電池32の接続
をつねに監視しており、電池32が除かれた場合に電池
接続端子71、74に不用意に電圧が出力されないよう
にして安全を図る。
【0068】過熱防止制御の際には、制御部18は電池
内蔵サーミスタ322の抵抗値の変化に対応する信号6
3および周囲環境温度検出サーミスタ1Fの抵抗値の変
化に対応する信号等によって電池温度を検出し、充電開
始時や充電中に電池温度が(40/45°C)よりも大
きければ、充電の開始を見合わせたり、充電を中止した
りする制御を行う。充電の停止はDC−DCコンバ−タ
16の出力を停止して実現する。
【0069】充電モードの可変制御は充電モードを充電
の経過に合せて予備充電モード、急速充電モード、補充
電モードの順に切り替える働きをするもので、電気信号
入力端子64からの信号および制御部18内蔵のタイマ
情報に基づいて行われる。制御部18はその出力によ
り、DC−DCコンバ−タ16と充電電流・充電電圧検
出部15からなる定電流充電電流供給部で充電電流を制
御してこのモード切り替えを実現し、それぞれのモード
内で0.1C/(0.7C〜1.0C)/0.1Cの電
流容量が充電できる充電電流を流すようにする。微弱充
電電流(トリクル)供給部14は充電開始前に電池32
の装填の有無を判定するための電圧を供給する。
【0070】接続コネクタ部2では、電池32内の電池
内蔵サーミスタ322の出力を接触コネクタ端子72か
らサーミスタ出力端子53、サーミスタ出力入力端子6
3経由で、また電池32の電池タイプ電気信号源323
からの信号を接触コネクタ端子73から、電気信号出力
端子54、電気信号入力端子64経由で、制御部18に
取り込む。またLEDランプ駆動部1Cの出力によって
LEDランプ25を点滅する。また充電器部1の接地1
Dと無線通信装置3の接地58を接地端子57、67で
共通にし、電池32内を経由させて(74,75)電池
接地端子出力端子コネクタ56、65で折り返して充電
器1の電源スイッチ13の制御に用いている。これによ
り、充電器部1と無線通信装置3の電源供給がON/O
FFされる。従って、接地の共通化が不完全であった
り、電池32が装填されていない場合は充電器部1にも
無線通信装置3にも電源は供給されない。電池内蔵サー
ミスタ322のサーミスタ出力直流電源供給回路1B
は、電池32に内蔵されている電池内蔵サーミスタ32
2の抵抗変化を電圧変化に変換して制御部18に入力す
る。同様に環境温度検出サーミスタ1Fのサーミスタ出
力直流電源供給回路1Eは、周囲環境温度検出サーミス
タ1Fの抵抗変化を電圧変化に変換して制御部18に入
力する。
【0071】無線通信装置3の電源入力切り替えスイッ
チ34は充電器部1に装着されたときは接点a側に、そ
れ以外のときは接点b側に切り替わり、無線機部31な
どに供給される電源を充電器部1からのものと内蔵の電
池32からのものとに切り替えている。図には充電器部
1に装着された状態が示されている。
【0072】無線通信装置部3の電池32は電池の接地
側接触コネクタ74、75および電圧側接触コネクタ7
1〜73によって無線通信装置3と接続されており、電
池の着脱に応じて接続、解放される。図1で二重線で示
された電圧側接触コネクタ71〜73および接地側接触
コネクタ75は電池32の電極が直接接触コネクタ部5
の接触電極に接する構造になっていて、充電器部1に接
続される。OPTION信号入力端子55には、図では
省略されているが車輌バッテリ4に直列に接続されるイ
グニションキーのON/OFFに連動した電気信号が入
力される。この信号に基づいて無線通信装置3の無線通
信装置制御部33は無線通信装置3全体の電源をON/
OFFする制御を行い、無線通信装置3は電源が供給さ
れると動作を開始する。
【0073】電池32のタイプを表す電気信号源323
は電気信号出力端子54、電気信号入力端子64経由で
充電器部1の制御部18、DC−DCコンバ−タ16お
よび電源電流検出部12に直接入力される。
【0074】ここでまず図2にそって電池内部抵抗を求
める方法について述べる。
【0075】電池の充電電圧をE、充電電流をIとする
と電池内部抵抗Rが R=E/I で表されることは明らかである。充電電圧をEが一定で
あると、 I=E/R から充電電流は内部抵抗Rに反比例する。
【0076】内部抵抗Rの測定を充電電圧の異なる条件
で、例えば充電電圧E1と充電電圧E2の2点で測定す
ると測定の確度はさらに高くなる。例えば電池の内部を
流れる電流以外の固定的な誤差電流iがあった場合に
は、その影響をなくすることができる。
【0077】I1=E1/R+i I2=E2/R+i ΔI=I1−I2=E1/R+i−(E2/R+i)=
(E1−E2)/R 本実施形態では、微弱充電電流(トリクル)供給部14
で先ず電圧をE1を目標に設定し、その時の実際の充電
電圧E1と充電電流I1を充電電流充電電圧検出部15
で計測し、続いて微弱充電電流(トリクル)供給部14
で電圧をE2を目標に設定し、その時の実際の充電電圧
E2と充電電流I2を充電電流充電電圧検出部15で計
測して、上式のΔIから内部抵抗Rを計算する。
【0078】次に、電池32内の電池内蔵サーミスタ3
22および周囲環境温度検出サーミスタ1Fによって電
池温度を検出する方法を図3にそって説明する。
【0079】今電池本体321の発熱量をW、電池本体
321と電池32間の熱抵抗をθC- P 、電池32と周囲
環境間の熱抵抗をθP-A 、電池32の温度をTP 、充電
器部1(周囲環境)の温度をTA とすると、電池本体3
21の温度TC は TC =(θC-P )・W+TP 或いは TC =(θC-P-A )・W+TA また W=(TP −TA )/θP-A θC-P-A =θC-P +θP-A ただしθC-P-A は電池本体321と充電器部1間の熱抵
抗である。
【0080】以上の値のうち、θC-P とθP-A は電池3
2固有の定数であり、TP とTA は測定される値であ
る。従って、WとTC はこれらから計算できる。
【0081】予め、電池32固有の定数を蓄積プログラ
ムに持ち、TP とTA を入力し演算することでTC を自
動的に求めることができる。
【0082】電池32の固有の定数であるθC-P とθ
P-A は電池32の構造などによって異なるため、電池3
2種別毎に異なった定数または蓄積プログラムを用意し
ておき切り替えて使用する。電池本体温度の計算は後述
する図4の充電制御フローチャートの『TP 、TA 、熱
抵抗から電池本体温度を算出する処理』(230)で行
われる。
【0083】このように、2点間の熱抵抗と温度差から
発熱量を演算し、電池32と電池本体321間の熱抵抗
と発熱量から電池本体温度を求め、この電池本体温度の
変化を充電の制御に用いる方法は、電池32に配置する
電池内蔵サーミスタ322の位置や構造を限定する必要
がなくなるので、生産性の面、コスト面で勝れている。
また、従来の方法に比べて、周囲温度や発熱量の影響を
受け難く誤差が少ない。
【0084】次に充電器部1の動作に付いて説明する。
動作フローチャートの基本部分は図4に示した通りであ
り従来例と同じなのでここでは省略する。
【0085】図5および図6に本発明での充電制御の動
作を示すフローチャートの実施形態を示した。以下図5
と図6にそって動作の説明を行う。
【0086】このフローチャートは充電制御の開始から
終了までを温度と時間経過にそって制御している。
【0087】充電モードに先立って電池電圧などから
『電池あり』が判定されると(200)、充電モード
(201)に遷移する。充電モード(201)では先ず
電池本体温度を求める『TP 、TA 、熱抵抗から電池本
体温度を算出する処理』(230)に入る。ここでの演
算は、既に述べた通りである。
【0088】次に40°C≧TC ≧0°Cプロセス(2
34)は充電開始に当たり電池本体321の温度が規定
値内にあるかどうかを判定する。規定温度外の時は充電
の開始を見合わせ、温度が規定値内になるまで待機する
(235)。電池本体321の温度が40°C≧TC
0°Cの規定温度内の時は初期充電モード(202)に
はいる。
【0089】初期充電モード(202)では充電電流を
規定時間内に0.1Cの電流容量が充電できる値に設定
し、ウォームアップタイマおよび60分タイマのカウン
トを開始させる。
【0090】初期充電モード(202)中はVB ≧4.
0Vプロセス(203)で電池電圧が4.0Vを越えた
かどうかの判定を繰り返し行い、電池電圧が4.0Vを
越えた時、急速充電モード(205)に向かう。電池電
圧が4.0Vを越えないまま60分タイマのカウントを
終了したときは(217)、電池の異常と判断し、充電
を停止して(219)充電処理を終了する(220)。
【0091】時間内に電池電圧が4.0Vを越えた時
は、充電電圧変更プロセス(240)にはいる。このプ
ロセスでは、まず、制御部18の制御によってDC−D
Cコンバ−タ16出力である充電電圧を最初にE1に設
定し、その後、一定時間(t1)秒後にE2に設定す
る。そうして、充電電圧E1に対する充電電流I1、充
電電圧E2に対する充電電流I2をそれぞれ求める。
【0092】制御部18はさらにこれらの充電電流の差
ΔI=I2−I1を求める。そうして、充電電流I1お
よび充電電流の変化量ΔIを規定値と比較する。規定値
の範囲内にあれば電池内部抵抗が正常であると判断し、
45°C≧TC ≧0°Cプロセス(204)にはいる。
充電電流I1および充電電流の変化量ΔIが規定値より
も小さい場合は、電池内部抵抗が大きいと判断する。そ
れ以外でも充電電流I1および充電電流の変化量ΔIが
規定値の範囲内に無い場合は電池の異常と判断する(2
41)。この充電電流および充電電流の変化量の規定値
は、電池種別情報にしたがって変化させることにより、
より精密な判断を下すことができる。
【0093】電池異常と判断した場合は、LEDランプ
25などを用いて電池不良表示を行って(242)、そ
の後、充電停止を行い(219)、充電動作を終える
(220)。
【0094】45°C≧TC ≧0°Cプロセス(20
4)では電池本体321の温度が45°C≧TC ≧0°
Cの規定温度内の時は急速充電モード(205)に入
る。電池本体321の温度が45°C≧TC ≧0°Cの
規定温度内になければ、しばらく充電を休止し(20
8)、電池本体321の温度が2°Cから38°Cまで
の値に戻るまで待って、戻ったとき急速充電モード(2
05)に移る(209)。
【0095】急速充電モード(205)に移ると、充電
電流を規定時間内に0.7C〜1.0Cの電流容量が充
電できる値に設定する。この急速充電の初期にウオーム
アップタイマ経過判断処理プロセス(207)を実行す
る。この処理ではウォームアップタイマがカウントアッ
プする例えば7分間の充電傾向を判断して急速充電完了
までの充電時間の修正などを行う。なお、急速充電モー
ド中のウオームアップタイマ経過判断処理プロセス(2
07)に至る前にもう一度45°C≧TC ≧0°プロセ
ス(206)を行い、電池本体321の温度が45°C
≧TC ≧0°Cの規定温度内になければしばらく充電を
休止し(208)、電池本体321の温度が38°C≧
C ≧2°Cの規定温度内に入るまで待って、電池本体
温度が2°Cから38°Cまでの値に戻ったとき、再び
急速充電モード(205)に戻る(209)。充電休止
中はタイマのカウントアップは行わない。
【0096】ΔT/dt≧n°C/min処理プロセス
(210)は、電池32の単位時間当たりの温度上昇が
予め決められた毎分n度の規定値を越えたとき、タイマ
のカウントに関係なく急速充電モードから補充電モード
(214)に遷移する。一方、電池32の単位時間当た
りの温度上昇が毎分n度の規定値に達していなかったと
きには、VB ≧4.0V判断処理プロセス(211)に
入る。VB ≧4.0V≧4.0V判断処理プロセス(2
11)では急速充電モードにおける電池電圧のチェック
処理で、電池電圧が4V以下であったときはタイマー経
過判断処理プロセス(218)に入りタイマカウントを
開始し、規定時間例えば60分をすぎても4V以下の時
は電池異常モードに入り充電停止プロセス(219)で
安全のため充電を中止し異常表示を行い、充電処理を終
了する(220)。
【0097】電池電圧が4Vを越えたときはVB ≧7.
4V判断処理プロセス(212)に入る。このプロセス
では急速充電モードでの電池電圧が規定値(7.4V)
を越えたときには過充電を防止するために充電を終了
し、規定値(7.4V)以下のときには急速充電タイマ
経過判断処理プロセス(213)に入る。急速充電タイ
マ経過判断処理プロセス(213)では過電圧後の時間
をカウントし規定値(例えば100分)に達したとき、
補充電モード(214)に移る。
【0098】補充電モード(214)は充電容量を約
0.1Cに設定し、VB ≧7.4V判断処理プロセス
(218)で電池電圧が7.4Vを越えたことを検出す
るか、補充電タイマ経過判断処理プロセス(216)で
補充電時間が4時間を越えたことを検出したとき、充電
終了モード(220)に遷移する。充電終了モード(2
20)は充電を終了し次の充電機会まで待機する。
【0099】本実施形態では、以上のように、電池32
を充電器部1に装着した時、急速充電に先だって電池3
2の充電電圧と充電電流の対比から電池内部抵抗を判定
し、規定値から外れている場合は不良表示を行うように
した。これにより不良電池を自覚せずに使用することに
よって電池ぎれが発生するなどの欠点を回避する事がで
きる。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、電池を
充電器に装着し急速充電を行う前に、電池の等価内部抵
抗を自動的に測定し、この値が予め設定されている規定
値よりも大きい場合には、電池不良と判断し、その旨を
可視表示等で表示し、急速充電も停止するようにするこ
とができる。
【0101】これにより、内部抵抗の大きい不良電池の
発見が容易になり、不良電池の使用による予期せぬ電池
の使用切れなどの事態を回避することができ、性能回復
への対応も時を移さず行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無線通信装置用充電器の一実施形態の
回路ブロック図。
【図2】図1に示す一実施形態での電池内部抵抗の検出
方法の説明図。
【図3】図1に示す一実施形態での電池本体温度の検出
方法の説明図。
【図4】図1に示す一実施形態の制御処理フローチャー
ト。
【図5】図1に示す一実施形態での充電制御のフローチ
ャートの一例(その1)。
【図6】図1に示す一実施形態での充電制御のフローチ
ャートの一例(その2)。
【図7】無線通信装置用充電器の従来例の回路ブロック
図。
【図8】図7に示す従来例での充電制御のフローチャー
ト(その1)。
【図9】図7に示す従来例での充電制御のフローチャー
ト(その2)。
【符号の説明】
1 充電器部 2 接続コネクタ部 3 無線通信装置 4 車輌のバッテリ 5 接触コネクタ 12 電源電流検出部 13 電源スイッチ 14 微弱充電電流(トリクル)供給部 15 充電電流・充電電圧検出部 16 DC/DCコンバータ 17 制御部電源・リセット信号供給部 18 制御部 25 LEDランプ 1A 充電出力スイッチ部 1B、1E サーミスタ出力直流電源供給回路 1C LEDランプ駆動部 1D、58 接地 1F 環境温度検出サーミスタ 31 無線機部 32 無線通信装置用電池 33 無線通信装置制御部 34 電源入力切替えスイッチ 51 電源入力端子 52 充電入力端子 53 サーミスタ出力端子 54 電気信号出力端子 55 OPTION信号入力端子 56 電池接地端子出力端子 57、67 接地端子 61 電源供給端子 62 充電電圧出力端子 63 サーミスタ出力入力端子 64 電気信号入力端子 65 電源スイッチ信号入力端子 71〜75 接触コネクタ端子 321 電池本体 322 電池内蔵サーミスタ 323 電池タイプ電気信号源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池を内蔵した電池パックを着脱自在に
    装填した無線通信装置に対して前記電池の充電用電源電
    流を供給する充電電源電流供給手段と、前記充電電源電
    流供給手段の出力電圧を検出する出力電圧検出手段と、
    前記充電電源電流供給手段の出力電流を検出する出力電
    流検出手段と、前記充電電源電流供給手段の充電制御を
    行う充電制御手段とを有する無線通信装置用充電器にお
    いて、 前記充電電源電流供給手段の出力電圧を変化させ、これ
    に対応する前記充電電源電流供給手段の出力電流を前記
    出力電流検出手段の出力から検出して判定基準値と比較
    し電池内部抵抗を判定する内部抵抗判定手段を設けたこ
    とを特徴とする無線通信装置用充電器。
  2. 【請求項2】 前記内部抵抗判定手段の判定結果を表示
    する表示手段を更に設けたことを特徴とする請求項1記
    載の無線通信装置用充電器。
  3. 【請求項3】 前記内部抵抗判定手段の前記判定基準値
    を前記電池の種別に応じて選択することを特徴とする請
    求項1記載の無線通信装置用充電器。
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