JPH0982652A - 半導体薄膜の形成方法および形成装置 - Google Patents

半導体薄膜の形成方法および形成装置

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JPH0982652A
JPH0982652A JP7264728A JP26472895A JPH0982652A JP H0982652 A JPH0982652 A JP H0982652A JP 7264728 A JP7264728 A JP 7264728A JP 26472895 A JP26472895 A JP 26472895A JP H0982652 A JPH0982652 A JP H0982652A
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JP
Japan
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shaped member
semiconductor thin
steering roller
thin film
belt
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Pending
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JP7264728A
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English (en)
Inventor
Yuzo Koda
勇蔵 幸田
Akira Sakai
明 酒井
Shotaro Okabe
正太郎 岡部
Sunao Yoshisato
直 芳里
Tomonori Nishimoto
智紀 西元
Takahiro Yajima
孝博 矢島
Masahiro Kanai
正博 金井
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】連続して移動する帯状部材上に、大面積にわた
って、高い光電変換効率と高品質で優れた均一性を有
し、より再現性が高く欠陥の少ない光起電力素子等の半
導体薄膜を大量に作成するための半導体薄膜の形成。 【解決手段】帯状部材1002上に半導体薄膜を順次積
層した後これを巻き取る工程で、帯状部材1002とス
テアリングローラ1005との物理的接触が生じないよ
うに行われ、または/および帯状部材1002上に半導
体薄膜を順次積層する前の帯状部材1002をボビンか
ら送り出す工程で、帯状部材1002の送り出しが、こ
の帯状部材1002とステアリングローラ1005との
物理的接触を生じないように行われる、帯状部材100
2をその長手方向に連続的に移動させ、ガスゲート10
08により接続された複数の各成膜室を通過させて、前
記各成膜室で帯状部材1002上に半導体薄膜を順次積
層し、半導体薄膜を連続的に作成する半導体薄膜の形成
方法および形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池等の光起
電力素子の半導体薄膜を連続的に作成する半導体薄膜の
形成方法および形成装置に関するものである。例えば、
アモルファスシリコンやアモルファスシリコン合金を用
いた太陽電池等の光起電力素子を大量生産する方法およ
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】基板上に光起電力素子等に用いる半導体
薄膜としての機能性堆積膜を連続的に形成する方法とし
て、各種半導体層を形成するための独立した成膜室を設
け、これらの各成膜室はゲートバルブを介したロードロ
ック方式にて連結され、基板を各成膜室へ順次移動して
各種半導体層を形成する方法が知られている。量産性を
著しく向上させる方法としては、米国特許第4,40
0,409号明細書には、ロール・ツー・ロール(Ro
ll to Roll)方式を採用した連続プラズマC
VD法が開示されている。この方法によれば、長尺の帯
状部材を基板として、複数のグロー放電領域において必
要とされる導電型の半導体層を堆積形成しつつ、基板を
その長手方向に連続的に搬送することによって、半導体
接合を有する素子を連続形成することができるとされて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな機能性堆積膜を連続的に作成する方法においては、
数百メートルにもおよぶ帯状基板上に半導体層を形成す
るには数時間におよぶ成膜時間を要し、均一で再現性が
良い放電状態を維持制御し半導体層を形成する必要があ
る。また、長尺の帯状部基板の始端から終端までの全体
にわたって、さらに高品位で均一な半導体堆積膜を連続
的にかつ収率良く形成する手法が必要である。特に該半
導体形成装置の帯状部材の送り出し工程や巻き取り工程
に注目すると、帯状部材をボビンから送り出す時点でス
テアリングローラを通過するときや、半導体層を堆積後
に帯状部材をボビンに巻き取る時点でステアリングロー
ラを通過するときにおいて、従来法では帯状部材とステ
アリングローラとの間には介在する物がなく、両者は物
理的に直接に接触し合っていた。こういった構造の装置
においては、何らかの原因によって両者間の隙間にダス
ト、異物等が入り込むと、帯状部材の裏側からダスト等
の形が転写され、帯状部材表面が凸凹になってしまうと
いう問題があった。半導体薄膜堆積後に得られる帯状部
材表面が凸凹になっていると、光起電力素子等の機能素
子を大面積にわたって、均一性良く、再現性良く、歩留
が良く、生産性が高く実現することは困難であった。さ
らに、半導体薄膜堆積後に得られる帯状部材表面が凸凹
になっていると、後工程である帯状部材を適度な大きさ
に切断し電極を形成し、それらを組み合わせて一体型の
光起電力モジュールにするといったモジュール化工程に
おいても、光起電力素子としての性能を発揮できなくな
る場合も多発し、また外観的にも美しいものとはいえず
不良になってしまうという問題があった。すなわち、最
終的に光起電力モジュールを製作するまでの工程全体に
わたって、歩留を悪くする原因となっていた。
【0004】そこで、本発明は上記従来技術における問
題点を解決し、連続して移動する帯状部材上に、大面積
にわたって、高い光電変換効率と高品質で優れた均一性
を有し、より再現性が高く欠陥の少ない光起電力素子等
の半導体薄膜を大量に作成するための半導体薄膜の形成
方法および形成装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、長手方向に連続的に移動する帯状部材上
に半導体薄膜を順次積層して半導体薄膜を連続的に作成
する半導体薄膜の形成において、帯状部材とステアリン
グローラとが物理的に接触しないようにしたものであ
る。すなわち、本発明の半導体薄膜の形成方法は、帯状
部材をその長手方向に連続的に移動させ、ガスゲートに
より接続された複数の各成膜室を通過させて、前記各成
膜室で前記帯状部材上に半導体薄膜を順次積層し、半導
体薄膜を連続的に作成する半導体薄膜の形成方法におい
て、前記帯状部材上に半導体薄膜を順次積層した後これ
を巻き取る工程で、前記帯状部材の巻き取りがこの帯状
部材とステアリングローラとの物理的接触を生じないよ
うに行われ、または/および前記帯状部材上に半導体薄
膜を順次積層する前の前記帯状部材をボビンから送り出
す工程で、前記帯状部材の送り出しがこの帯状部材とス
テアリングローラとの物理的接触を生じないように行わ
れることを特徴としている。本発明においては、前記帯
状部材と前記ステアリングローラとの物理的接触が生じ
ないようにする方法として、その両者の間にアイ紙をは
さみ込む方法を採ることができる。アイ紙の材質として
は、ある一定の厚さを持ったもので帯状部材よりも硬さ
が柔らかなもの、例えば、樹脂、化学繊維、グラスウー
ルなどが挙げられるが、要件を満たせばなんらこれらに
限られるものではない。また、本発明の半導体薄膜の形
成装置は、帯状部材をその長手方向に連続的に移動さ
せ、ガスゲートにより接続された複数の各成膜室を通過
させて、前記各成膜室で前記帯状部材上に半導体薄膜を
順次積層し、半導体薄膜を連続的に作成する半導体薄膜
の形成装置において、前記帯状部材上に半導体薄膜を順
次積層した後これを巻き取る工程で、前記帯状部材の巻
き取りがこの帯状部材とステアリングローラとの物理的
接触を生じないように行われ、または/および前記帯状
部材上に半導体薄膜を順次積層する前の前記帯状部材を
ボビンから送り出す工程で、前記帯状部材の送り出しが
この帯状部材とステアリングローラとの物理的接触を生
じないように行われるように構成したことを特徴として
いる。本発明においては、前記帯状部材と前記ステアリ
ングローラとの物理的接触が生じないようにする手段と
して、その両者の間にアイ紙をはさみ込むように構成す
ることができる。そして、アイ紙を移動させるボビンを
支持する軸が、その位置を変化もしくは微調できる調整
機構を持ち、通過する前記帯状部材と前記ステアリング
ローラとの相対位置を変化させることができるように構
成し、また、そのボビンを支持する軸の調整機構は、そ
の真空容器内に設置されたアイ紙を移動させるボビンを
支持する軸の前記帯状部材と前記ステアリングローラと
の相対位置相対位置を、真空容器の外(大気圧側)から
の遠隔操作にて調整可能に構成することができる。ま
た、前記ステアリングローラは、このステアリングロー
ラを支持する軸がその位置を変化もしくは微調できる調
整機構を持ち、通過する前記帯状部材と前記アイ紙を移
動させるボビンとの相対位置を変化させることができる
ように構成し、また、そのステアリングローラを支持す
る軸の調整機構は、真空容器内に設置されたステアリン
グローラを支持する軸の、前記帯状部材と前記ステアリ
ングローラとの相対位置を、真空容器の外(大気圧側)
からの遠隔操作にて調整可能に構成することができる。
これらの各々の軸の相対位置調整を真空容器の外側から
行う方法としては、各々の軸を支持しているところの各
々のアーム類が位置変更可能な構造を持ち、各々のアー
ムの位置変更を行うためには、例えば、Oリングシール
もしくはベローズシール等を介して動作可能な回転導入
端子もしくは直線導入端子等を用いるのが良い。各々の
アーム類のジョイント部分が位置変更可能となる構造と
しては、例えば、ボールベアリング型受け軸やボールジ
ョイント型受け軸等を用いるのが良い。いずれにして
も、相対位置を変更する場合の偏位は、高々5mm以
下、大きく見積もっても10mm以下の範囲内で動作可
能な構造、機構であれば良く、したがって、具体的な仕
様はこれらの例に限られるものではない。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の方法および装置を用いる
ことによって、数百メートルにもおよぶ長尺の帯状部材
の始端から終端までの全体にわたって、高品位で均一な
半導体堆積膜を連続的に極めて高い歩留を維持して形成
することが可能となる。前記帯状部材と前記ステアリン
グローラとが物理的に接触しないように、両者の間にア
イ紙をはさみ込んで送り出し、あるいは巻き取ることに
よって、半導体形成装置の帯状部材の送り出し工程や巻
き取り工程の、帯状部材をボビンから送り出す時点でス
テアリングローラを通過するときや、半導体層を堆積後
に帯状部材をボビンに巻き取る時点でステアリングロー
ラを通過するときにおいて、何らかの原因によって両者
間の隙間にダスト、異物等が入り込んだ場合に、帯状部
材の裏側からダスト等の形が転写されることが解消さ
れ、帯状部材表面が凸凹になってしまうことも解消され
る。その結果、光起電力素子等の機能素子を大面積にわ
たって、均一性良く、再現性良く、歩留が良く、生産性
が高く実現することが可能となる。さらに、後工程であ
るモジュール化工程においても、光起電力素子が損傷を
受けることなくまた外観的にも美しいものを得ることが
可能となる。すなわち、最終的に光起電力モジュールを
製作するまでの工程全体にわたって、歩留を向上させる
ことが可能となる。さらにアイ紙を送り出すボビンを支
持する軸、アイ紙を巻き取るボビンを支持する軸、ステ
アリングローラを支持する軸に、帯状部材送り出しボビ
ンおよび巻き取りボビンに対する相対位置調整機構を設
けることによって、帯状部材、アイ紙の設置状況の差、
ロット差等に起因する送り出し不良や巻き取り不良を解
消することが可能となる。
【0007】図1に、本発明によるところの、帯状部材
巻き取り用真空容器の内部構造の概念的模式図を示す。
半導体薄膜が順次積層された帯状部材1002はガスゲ
ート1008を通り真空容器1000内へ導入され、ス
テアリングローラ1005を介した後、アイ紙1003
といっしょに帯状部材巻き取りボビン1006へ巻き取
られる。ここで、ステアリングローラ1005の回転軸
およびアイ紙送り出しボビン1004の回転軸には相対
位置調整機構1009が設置されている。図7に、相対
位置調整機構のさらに詳細な概念的模式図を示す。ステ
アリングローラまたはアイ紙ボビン701は、その回転
軸をボールジョイント型受け軸702により支持アーム
703へ連結され、アームのほぼ中央では異なる方向か
らの支持アーム703ともボールジョイント型受け軸7
02によって連結され、終端部では真空シール付き直線
(または回転)導入端子705ヘボールジョイント型受
け軸702によって連結される。以上のような構造を用
いることにより、ステアリングローラおよびアイ紙ボビ
ンの回転軸の相対位置を、真空容器の外側から、しかも
内部が真空であっても、調整可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるもので
はない。
【0009】[実施例1]本発明の実施例1は、図1で
示したような巻き取り方法および装置を使って、図2に
示すようなロール・ツー・ロール(Roll to R
oll)方式を採用した連続プラズマCVD法によりシ
ングル型光起電力素子を製作した。以下に具体的な製作
例を述べる。図2に、本発明の作製方法を用いたシング
ル型光起電力素子の製造装置例の簡略化した模式図を示
す。該製造装置例は、帯状部材207の送り出し及び巻
き取り用の真空容器201及び205、第1の導電型層
作製用真空容器202、i型層作製用真空容器203、
第2の導電型層作製用真空容器204をガスゲート20
6を介して接続した装置から構成されている。該帯状部
材巻き取り用真空容器内における該帯状部材巻き取り方
法およびアイ紙送り出し方法は図1に示した方法とし
た。ただし、該帯状部材送り出し用真空容器内における
該帯状部材送り出し方法およびアイ紙巻き取り方法は図
5に示すように帯状部材とステアリングローラとが直接
に接触す方法とした。
【0010】図2に示す製造装置を用い、表1に示す作
製条件で、下部電極上に、第1の導電型層、i型層、第
2の導電型層を以下に示すような作製手順により、シン
グル型光起電力素子を連続的に作製した(素子−実
1)。まず、基板送り出し機構を有する真空容器201
に、十分に脱脂、洗浄を行い、下部電極として、スパッ
タリング法により、銀薄膜を100nm、ZnO薄膜を
1μm蒸着してあるSUS430BA製帯状部材207
(幅120mm×長さ200m×厚さ0.13mm)の
巻きつけられたボビン217をセットし、該帯状部材2
07をガスゲート、各非単結晶層作製用真空容器を介し
て、帯状部材巻き取り機構を有する真空容器205まで
通し、たるみのない程度に張力調整を行った。そこで、
各真空容器201、202、203、204、205を
不図示の真空ポンプで1×10-4Torr以下まで真空
引きした。次に、ガスゲートにゲートガス導入管214
よりゲートガスとしてH2を各々700sccm流し、
ランプヒータ209により、帯状部材207を、各々3
50℃、350℃、200℃に加熱した。そして、各々
のガス導入管210より、第1の導電型層形成ガスとし
てSiH4ガスを40sccm、PH3ガス(2%H2希
釈品)を50sccm、H2ガスを500sccm、i
型層形成ガスとして、SiH4ガスを各100scc
m、H2ガスを各500sccm、第2の導電型層形成
ガスとして、SiH4ガスを10sccm、BF2ガス
(2%H2希釈品)を100sccm、H2ガスを200
0sccm導入した。各真空容器201、202、20
3、204、205内の圧力が、各々の圧力計216
で、それぞれ1.0Torr、1.5Torr、1.8
Torr、1.6Torr、1.0Torrになるよう
に不図示のコンダクタンスバルブで調整した。その後、
各々のカソード電極212に、第1の導電型層形成には
500W、i型層形成には200W、第2の導電型層形
成には700Wをそれぞれ投入した。次に、帯状部材2
07を図中の矢印の方向に搬送させ、帯状部材上に第1
の導電型層、i型層、第2の導電型層を順次積層した。
この間、巻き取り用真空容器において、帯状部材とアイ
紙とが、互いに横ズレ等を起こすことなく、その両端が
きちんと揃ってボビンに巻かれるよう、相対位置調整機
構によって調整した。次に、第2の導電型層上に、透明
電極として、ITO(In2O3+SnO2)を真空蒸着
にて80nm蒸着し、さらに集電電極として、Alを真
空蒸着にて2μm蒸着し、光起電力素子を作成した(素
子−実1)。以上の、光起電力素子の作成条件を表1に
示す。また、素子の概念図を図3に示す。
【0011】
【表1】 (比較例1)該帯状部材巻き取り用真空容器内における
該帯状部材巻き取り方法およびアイ紙の送り出し方法を
図4に示す帯状部材とステアリングローラとが直接に接
触す方法に変えたこと以外は、実施例1と同様の手順に
よりシングル型光起電力素子を作製した(素子−比
1)。実施例1(素子−実1)および比較例1(素子−
比1)で作成した光起電力素子の特性均一性および歩留
の評価を行なった。特性均一性は、実施例1(素子−実
1)、比較例1(素子−比1)で作成した帯状部材上の
光起電力素子を、10mおきに5cm角の面積で切出
し、AM−1.5(100mW/cm2)光照射下に設
置し、光電変換効率を測定して、その光電変換効率のバ
ラツキを評価した。比較例1(素子−比1)の光起電力
素子を基準にして、バラツキの大きさの逆数を求めた特
性評価の結果を表2に示す。歩留は、実施例1(素子−
実1)、比較例1(素子−比1)で作成した帯状部材上
の光起電力素子を、10mおきに5cm角の面積で切出
し、その暗状態でのシャント抵抗を測定し、抵抗値が1
×103オーム・cm2以上のものを良品としてカウント
し、全数中の比率を百分率で表し、評価した。このよう
にして求めた、実施例1(素子−実1)および比較例1
(素子−比1)の光起電力素子の歩留を求めた結果を表
2に示す。
【0012】
【表2】 表2に示すように、比較例1(素子−比1)の光起電力
素子に対して、実施例1(素子−実1)の光起電力素子
は、特性均一性及び歩留のいずれにおいても優れてお
り、本発明の作製方法により作製した光起電力素子が、
優れた特性を有することが判明し、本発明の効果が実証
された。
【0013】[実施例2]該帯状部材送り出し用真空容
器内における該帯状部材送り出し方法およびアイ紙の巻
き取り方法を図6に示す帯状部材とステアリングローラ
とが物理的に接触しないようにすると共に、アイ紙を巻
き取るボビンを支持する軸、ステアリングローラを支持
する軸等に、帯状部材送り出しボビンおよび巻き取りボ
ビンに対する相対位置調整機構を設けた方法に変えたこ
と以外は、実施例1と同様の手順によりシングル型光起
電力素子を作製した(素子−実2)。実施例1と同様の
手順にて、光起電力素子の特性均一性および歩留の評価
を行なった。実施例2(素子−実2)における光起電力
素子の特性均一性および歩留を、比較例1(素子−比
1)を基準として比較した結果を表3に示す。
【0014】
【表3】 表3に示すように、比較例1(素子−比1)の光起電力
素子に対して、実施例2(素子−実2)の光起電力素子
は、特性均一性及び歩留のいずれにおいても優れてお
り、本発明の作製方法により作製した光起電力素子が、
優れた特性を有することが判明し、本発明の効果が実証
された。
【0015】
【発明の効果】本発明は、以上のように半導体薄膜の形
成過程において帯状部材とステアリングローラとが物理
的に接触しないようにすることにより、連続して移動す
る帯状部材上に、大面積にわたって、高い光電変換効率
と高品質で優れた均一性を有し、より再現性が高く、欠
陥の少ない光起電力素子等の半導体薄膜を大量に歩留ま
り良く作成することができる。また、本発明は半導体薄
膜の形成過程での半導体形成装置の帯状部材の送り出し
工程や巻き取り工程において、帯状部材とステアリング
ローラとが物理的に接触しないように、両者の間にアイ
紙をはさみ込んで帯状部材を送り出し、或いは巻き取る
ことによって、両者間の隙間にダスト、異物等が入り込
んだ場合においても、帯状部材の裏側からダスト等の形
が転写されることが解消され、帯状部材表面が凸凹にな
ってしまうことを解消することができ、半導体薄膜の工
程全体にわたって、歩留を向上させることが可能とな
る。さらにアイ紙を送り出すボビンを支持する軸、アイ
紙を巻き取るボビンを支持する軸、ステアリングローラ
を支持する軸等に、帯状部材送り出しボビンおよび巻き
取りボビンに対する相対位置調整機構を設けることによ
って、帯状部材、アイ紙の設置状況の差、ロット差等に
起因する送り出し不良や巻き取り不良を解消することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯状部材巻き取り装置の一例を示す概
念的模式図である。
【図2】光起電力素子連続製造装置例の概念的模式図で
ある。
【図3】シングル型光起電力素子の概念的断面図であ
る。
【図4】従来の帯状部材巻き取り装置の一例を示す概念
的模式図である。
【図5】本発明の帯状部材送り出し装置の一例を示す概
念的模式図である。
【図6】本発明の帯状部材送り出し装置の別の一例を示
す概念的模式図である。
【図7】本発明の帯状部材巻き取り装置の相対位置調整
機構の一例を示す概念的模式図である。
【符号の説明】
201、202、203、204、205 真空容器 206 ガスゲート 207 帯状部材 209 ランプヒータ 210 ガス導入管 211 排気管 212 カソード電極 214 ゲートガス導入管 215 排気管 216 真空計 217 帯状部材送り出しボビン 218 帯状部材巻き取りボビン 220 ステアリングローラ 221 アイ紙巻き取りボビン 222 アイ紙送り出しボビン 301 SUS基板 302 Ag薄膜 303 ZnO薄膜 304 第1の導電型層 305 i型層 306 第2の導電型層 307 ITO 308 集電電極 701 ステアリングローラまたはアイ紙ボビン 702 ボールジョイント型受け軸 703 支持アーム 704 真空容器壁 705 真空シール付直線(または回転)導入端子 706 操作ハンドル 1000 真空容器 1002 帯状部材 1003 アイ紙 1004 アイ紙送り出しボビン 1005 ステアリングローラ 1006 帯状部材巻き取りボビン 1007 排気管 1008 ガスゲート 1009 相対位置調整機構 2000 真空容器 2002 帯状部材 2003 アイ紙 2004 アイ紙送り出しボビン 2005 ステアリングローラ 2006 帯状部材巻き取りボビン 2007 排気管 2008 ガスゲート 3000 真空容器 3002 帯状部材 3003 アイ紙 3004 アイ紙巻き取りボビン 3005 ステアリングローラ 3006 帯状部材送り出しボビン 3007 排気管 3008 ガスゲート 3009 相対位置調整機構 4000 真空容器 4002 帯状部材 4003 アイ紙 4004 アイ紙巻き取りボビン 4005 ステアリングローラ 4006 帯状部材送り出しボビン 4007 排気管 4008 ガスゲート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G03G 5/08 105 H01L 31/04 X (72)発明者 芳里 直 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 西元 智紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 矢島 孝博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 金井 正博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状部材をその長手方向に連続的に移動
    させ、ガスゲートにより接続された複数の各成膜室を通
    過させて、前記各成膜室で前記帯状部材上に半導体薄膜
    を順次積層し、半導体薄膜を連続的に作成する半導体薄
    膜の形成方法において、前記帯状部材上に半導体薄膜を
    順次積層した後これを巻き取る工程で、前記帯状部材の
    巻き取りがこの帯状部材とステアリングローラとの物理
    的接触を生じないように行われ、または/および前記帯
    状部材上に半導体薄膜を順次積層する前の前記帯状部材
    をボビンから送り出す工程で、前記帯状部材の送り出し
    がこの帯状部材とステアリングローラとの物理的接触を
    生じないように行われることを特徴とする半導体薄膜の
    形成方法。
  2. 【請求項2】 前記帯状部材と前記ステアリングローラ
    との物理的接触が生じないように、両者の間にアイ紙を
    はさみ込むようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    の半導体薄膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 帯状部材をその長手方向に連続的に移動
    させ、ガスゲートにより接続された複数の各成膜室を通
    過させて、前記各成膜室で前記帯状部材上に半導体薄膜
    を順次積層し、半導体薄膜を連続的に作成する半導体薄
    膜の形成装置において、前記帯状部材上に半導体薄膜を
    順次積層した後これを巻き取る工程で、前記帯状部材の
    巻き取りがこの帯状部材とステアリングローラとの物理
    的接触を生じないように行われ、または/および前記帯
    状部材上に半導体薄膜を順次積層する前の前記帯状部材
    をボビンから送り出す工程で、前記帯状部材の送り出し
    がこの帯状部材とステアリングローラとの物理的接触を
    生じないように行われるように構成したことを特徴とす
    る半導体薄膜の形成装置。
  4. 【請求項4】 前記帯状部材と前記ステアリングローラ
    との物理的接触が生じないように、両者の間にアイ紙を
    はさみ込むように構成したことを特徴とする請求項3に
    記載の半導体薄膜の形成装置。
  5. 【請求項5】 前記アイ紙のはさみ込みにおいて、該ア
    イ紙を移動させるボビンを支持する軸が、その位置を変
    化もしくは微調できる調整機構を持ち、通過する前記帯
    状部材と前記ステアリングローラとの相対位置を変化さ
    せることができるように構成されていることを特徴とす
    る請求項4に記載の半導体薄膜の形成装置。
  6. 【請求項6】 前記ボビンを支持する軸の調整機構は、
    真空容器内に設置されたアイ紙を移動させるボビンを支
    持する軸の前記帯状部材と前記ステアリングローラとの
    相対位置相対位置を、真空容器の外(大気圧側)からの
    遠隔操作にて調整可能に構成したことを特徴とする請求
    項5に記載の半導体薄膜の形成装置。
  7. 【請求項7】 前記ステアリングローラは、このステア
    リングローラを支持する軸がその位置を変化もしくは微
    調できる調整機構を持ち、通過する前記帯状部材と前記
    アイ紙を移動させるボビンとの相対位置を変化させるこ
    とができるように構成したことを特徴とする請求項4〜
    請求項6のいずれか1項に記載の半導体薄膜形成装置。
  8. 【請求項8】 前記ステアリングローラを支持する軸の
    調整機構は、真空容器内に設置されたステアリングロー
    ラを支持する軸の、前記帯状部材と前記ステアリングロ
    ーラとの相対位置を、真空容器の外(大気圧側)からの
    遠隔操作にて調整可能に構成したことを特徴とする請求
    項7に記載の半導体薄膜の形成装置。
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