JPH0982582A - 電気二重層コンデンサの製造方法 - Google Patents

電気二重層コンデンサの製造方法

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JPH0982582A
JPH0982582A JP7238027A JP23802795A JPH0982582A JP H0982582 A JPH0982582 A JP H0982582A JP 7238027 A JP7238027 A JP 7238027A JP 23802795 A JP23802795 A JP 23802795A JP H0982582 A JPH0982582 A JP H0982582A
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JP
Japan
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double layer
electric double
layer capacitor
alternating current
activated carbon
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JP7238027A
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English (en)
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Yukari Kibi
ゆかり 吉備
Takayuki Saito
貴之 斉藤
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温、高耐圧時での信頼性の高い電気二重層
コンデンサを得る。 【構成】 活性炭電極1を金メッキしたクリップで挟
み、硫酸水溶液に浸漬し、ビーカー内には参照電極2と
対極3を設置し、それぞれをポテンショスタット4に接
続する。ポテンショスタット4にファンクションジェネ
レータ5を接続して、振幅1.2Vで周波数0.1Hz
の三角波の交流を印加する。活性炭電極に交流を印加し
て電気化学反応を起こさせることによって、ガス発生の
原因となる表面官能基を除去することができる。このよ
うな活性炭電極の前処理によって、ガス発生よる電気二
重層コンデンサの劣化を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は活性炭電極を用い
る電気二重層コンデンサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気二重層コンデンサはメモリーバック
アップ用部品として広く用いられている。電池または商
用交流電源を直流に変換した電源と並列に電気二重層コ
ンデンサを接続し、電源の瞬断時に電気二重層コンデン
サに蓄積された電荷により種々の部品をバックアップす
るという形で使用されている。また近年、10F以上の
大容量をもつ電気二重層コンデンサが開発され、大容量
でかつ等価直列抵抗が低いことを生かして、電気自動車
等のパルスパワー用蓄電源としての応用が期待されてい
る。
【0003】これらの電気二重層コンデンサは、電気二
重層の面積を大きくするため、電極には比表面積の大き
い活性炭が利用されている。電解液には有機系電解液か
水溶液系電解液のいずれかが用いられている。ユニット
セルの耐圧は、使用している電解液の電気分解電圧以内
に制限される。硫酸等の水溶液系電解液の場合は1.2
V以内で、通常0.8Vから0.9Vの間に設計されて
いる。電極として用いられている活性炭には、多くの表
面官能基が付いている。このような表面官能基は電気化
学反応に関与し、電解液の電気分解電圧以下でも反応
し、CO2 等のガスが発生することがプロシーディング
オブ エレクトロケミカル ソサイアティ(Proceedi
ng of Electrochemical Society )85−8、p169
−183(1985)に示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】密閉型の電気二重層コ
ンデンサにおいて、前述のような発生ガスが、液漏れや
外装ケースの破壊を起こし、結果的には電気特性の劣化
を起こすことが問題となっていた。ガス発生によるこの
ような劣化は、高温での使用時において特に顕著であっ
た。
【0005】本発明の目的は、ガス発生による劣化を抑
制するような電気二重層コンデンサの製造方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、活性炭を主成
分とする少なくとも一対の分極性電極を、間にセパレー
タを介して対向させ、電解液を含んだ状態でケースに収
納し封止する密閉型の電気二重層コンデンサの製造方法
において、組み立て前に電解液中で分極性電極に交流を
印加することを特徴とする電気二重層コンデンサの製造
方法である。
【0007】このとき、印加する交流の条件としては、 交流の周波数を200Hz以下とすること、 交流の振幅をユニットセルの使用電圧以上、より好適
には上記交流の振幅がユニットセルの使用電圧より0.
2V以上大きいこと、 電解液として硫酸水溶液を用いる場合には交流の振幅
が1.0から1.4Vの間であること、 交流印加を素子の使用温度より高い温度で行うこと 等がある。
【0008】このように、組み立て前の活性炭電極に電
解液中で交流を印加することによって、活性炭の表面官
能基に起因する電気化学反応が起こり、CO2 ガスが発
生する。その結果、組み立て後のガス発生の要因となる
表面官能基が除去される。特に高温で交流印加を行うこ
とによって反応を促進することができる。
【0009】特願平5−343263号において、同様
の目的で組み立て後封止前に一定電圧で充電する方法が
示されているが、一定電圧を印加するより、本発明のよ
うに交流を印加する方が広い電圧範囲での化学反応を起
こすことができるため効果的である。また、特願平5−
343263号では、組み立て後に電圧を印加するため
相対的な電圧でしか制御できないが、本発明は組み立て
前に各分極性電極に対して、参照電極に対する絶対的な
電位を制御するため、確実に電気化学反応を起こさせる
ことができる。このようにして表面官能基が取り除かれ
た活性炭を用いた電気二重層コンデンサは、高温使用時
においてもガス発生による液漏れ、破壊及び特性劣化が
軽減される。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明について、実施例及び
比較例を図面を参照して説明する。
【0011】
【実施例1】実施例1として、活性炭粉末70重量%
と、フェノール樹脂30重量%を混合した粉末を0.5
tonf/cm2 のプレス圧力で成型した。得られた活性
炭含有フェノール樹脂の成型体を電気炉中、N2 雰囲気
下で900℃で2時間熱処理を行った。熱処理によっ
て、フェノール樹脂が炭化された結果、活性炭/炭素複
合体が得られた。
【0012】こうして得られた活性炭/炭素複合体1を
1対づつ、金メッキを施したクリップで挟み、20、4
0、60、80、100℃の30重量%の硫酸水溶液そ
れぞれに浸漬した。図1に示すように、ビーカー内には
参照電極2(Hg/Hg2 SO4 )と対極3(白金メッ
シュ)を設置し、ポテンショスタット4に接続した。電
位−電流特性を調べた結果、−0.8V(vs.Hg/
Hg2 SO4 )と+0.6V(vs.Hg/Hg2 SO
4 )で電解液の電気分解が起こった。そこで、ポテンシ
ョスタット4にファンクションジェネレータ5を接続し
て、−0.2V(vs.Hg/Hg2 SO4 )を中心に
振幅1.4Vで周波数0.1Hzの三角波の交流を印加
した。1周期目には、約+0.2V(vs.Hg/Hg
2 SO4)より高い電位で、急激にガスを伴う反応電流
が流れた。2周期目では反応電流は減少した。
【0013】このような交流印加処理を施した1対の活
性炭/炭素複合体を用いて作製した電気二重層コンデン
サについて、図2を用いて説明する。図2は、本実施例
の電気二重層コンデンサの断面の構造を示し、上で得ら
れた活性炭/炭素複合体を分極性電極6とする。同じ温
度での交流印加処理を施した1対の分極性電極6を、間
にポリプロピレン製のセパレータ7を挟んで対向させ
る。さらに両側からブチルゴム製の導電性シートを圧着
し、集電体8とする。この時、両側の集電体8が接触し
ないように、ポリカーボネイト製ガスケット9を分極性
電極6の周囲に配置する。次に、1対のポリカーボネイ
ト製支持体10を集電体8の両側に配置し、この支持体
10とガスケット9とで集電体8を挟み込む。さらにガ
スケット9及び支持体10の周囲にエポキシ樹脂を塗り
込み、電解液の注入孔より30重量%の硫酸水溶液を注
入した後、封止する。次に、端子取り出しのためのステ
ンレス製の端子板11を両側から集電体8に圧着する。
さらに固定のため4隅に穴の開いた1対のポリカーボネ
イト製の固定板12で挟み、4ヶ所ボルト・ナット13
で固定する。このようにして本発明の分極性電極を用い
た電気二重層コンデンサを得た。
【0014】本実施例のコンデンサに、1Vで30分定
電圧充電後、0.5Vまで1Aで定電流放電し、以下の
式を用いて初期容量Cを求めた。次に、同じセルに85
℃で1000時間1V印加した後、同様にして容量を求
めた。初期容量と比較して算出した容量劣化率とESR
(1kHzにおけるインピーダンス)の変化を表1に示
す。
【0015】C=(i・Δt)/ΔV
【実施例2】次に実施例2として、実施例1と同様の方
法で作製した活性炭/炭素複合体を、100℃の30重
量%の硫酸水溶液に浸漬し、それぞれに振幅1.2V、
1.0V、0.8Vで周波数0.1Hzの交流印加を行
った。その後実施例1と同様の方法で電気二重層コンデ
ンサを組み立て、同様の評価を行った結果を表1に示
す。
【0016】
【実施例3】次に実施例3として、実施例1と同様の方
法で作製した活性炭/炭素複合体を、100℃の30重
量%の硫酸水溶液に浸漬し、それぞれに振幅1.4V
で、周波数1000、200、10Hzの交流印加を行
った。その後実施例1と同様の方法で電気二重層コンデ
ンサを組み立て、同様の評価を行った結果を表1に示
す。
【0017】
【比較例】次に比較例として、実施例1と同様の方法で
作成した活性炭/炭素複合体に交流印加処理を行わない
で、実施例1と同様の方法で電気二重層コンデンサを組
み立て、同様の評価を行った結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、交流印加
処理を行うことによって、高温使用時においてもESR
の上昇及び容量劣化が著しく改善され、特に高温で交流
印加処理を行うほど効果があるという結果を有する。特
に硫酸水溶液を電解液に用いる場合には、電解液の電気
分解電位の限界から、振幅は−0.2V(vs.Hg/
Hg2 SO4 )を中心で1.4V以内に限られるが、ユ
ニットセルの使用電圧以上の振幅で行うと効果が大き
く、さらにユニットセルの使用電圧より0.2V以上大
きい方が望ましい。つまりユニットセルの使用電圧が1
Vの場合の効果的な交流印加の振幅は、1.0Vから
1.4Vで、望ましくは1.2Vから1.4Vの間であ
る。また、交流の周波数が200Hz以上では、電気化
学反応が追随できないため、200Hz以下の交流印加
処理で効果が現れる。さらに充分な反応を起こさせるた
めには10Hz以下の交流が望ましい。また、交流印加
処理は、素子の使用温度より高い温度で行うと著しい効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1、2の電極への交流印加処理
を行う装置の構成図である。
【図2】本発明の実施例1、2及び比較例の活性炭電極
を分極性電極に用いた電気二重層コンデンサの説明図で
ある。
【符号の説明】
1 活性炭/炭素複合体 2 参照電極 3 対極 4 ポテンショスタット 5 ファンクションジェネレータ 6 分極性電極 7 セパレータ 8 集電体 9 ガスケット 10 支持体 11 端子板 12 固定板 13 ボルト・ナット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性炭を主成分とする少なくとも一対の分
    極性電極を、間にセパレータを介して対向させ、電解液
    を含んだ状態でケースに収納し封止する密閉型の電気二
    重層コンデンサの製造方法において、組み立て前に電解
    液中で分極性電極に交流を印加することを特徴とする電
    気二重層コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】交流の周波数を200Hz以下とすること
    を特徴とする請求項1記載の電気二重層コンデンサの製
    造方法。
  3. 【請求項3】交流の振幅をユニットセルの使用電圧以上
    とすることを特徴とする請求項1記載の電気二重層コン
    デンサの製造方法。
  4. 【請求項4】交流の振幅がユニットセルの使用電圧より
    0.2V以上大きいことを特徴とする請求項3記載の電
    気二重層コンデンサの製造方法。
  5. 【請求項5】電解液として硫酸水溶液を用いる電気二重
    層コンデンサにおいて、上記交流の振幅が1.0から
    1.4Vの間であることを特徴とする請求項1記載の電
    気二重層コンデンサの製造方法。
  6. 【請求項6】交流印加を素子の使用温度より高い温度で
    行うことを特徴とする請求項1記載の電気二重層コンデ
    ンサの製造方法。
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