JPH0980523A - 像ブレ補正カメラ - Google Patents

像ブレ補正カメラ

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JPH0980523A
JPH0980523A JP23238795A JP23238795A JPH0980523A JP H0980523 A JPH0980523 A JP H0980523A JP 23238795 A JP23238795 A JP 23238795A JP 23238795 A JP23238795 A JP 23238795A JP H0980523 A JPH0980523 A JP H0980523A
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camera
acceleration
axis
velocity
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Mitsuhiro Okazaki
光宏 岡崎
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カメラの並進振動を正確に検出し、正確に像
ブレを補正する。 【解決手段】 像ブレ補正カメラは、カメラに作用する
三軸方向の加速度を検出する加速度検出装置1〜3と、
カメラに作用する三軸回りの角速度を検出する角速度検
出装置4〜6と、三軸方向の加速度及び三軸回りの角速
度からカメラ座標系と静止座標系との間の座標変換マト
リックスを演算する姿勢演算手段9と、座標変換マトリ
ックスからカメラ座標系における重力加速度成分を演算
する重力加速度成分演算手段10等を備える。重力加速
度成分を除去した加速度から初速度を演算し、その加速
度と初速度とから速度を演算し、その速度から変位を演
算する。補正駆動量演算手段11は、これらに基づいて
像ブレ量を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、撮影時に発生す
る手ブレ等による像ブレを補正する像ブレ補正カメラに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、撮影時に発生する像ブレを補
正するために、像ブレ補正装置を有する像ブレ補正カメ
ラが知られている。像ブレ補正装置は、カメラ内に設け
られたブレセンサがブレを検出すると、シャッタが開い
ている間、ブレセンサの出力に基づいて、そのブレを打
ち消すように撮影レンズ系の一部に設けた補正用レンズ
を駆動して、像ブレを補正するものである。
【0003】図17,18は、それぞれ、従来の像ブレ
補正カメラの第1,第2の例を示すブロック図であり、
特開平3−37616号公報,特開平3−46642号
公報に開示されたものである。また、図19は、従来の
像ブレ補正カメラの補正光学装置の概略構成図である
(特開平5−158100号公報)。図17のものは、
角速度検出装置23,24と、補正駆動量演算手段25
と、補正用駆動装置26とを備える。角速度検出装置2
3,24は、カメラの光軸と直交するカメラのX軸,Y
軸回りの角速度(ブレ)を検出する。補正駆動量演算手
段25は、角速度検出装置23,24の出力により算出
されるX軸,Y軸方向の変位(回転角度)に基づいて、
そのブレを打ち消すべく補正用レンズ38の駆動量を演
算する。補正用駆動装置26は、演算された駆動量に従
い補正用レンズ38を駆動し、カメラに発生する像ブレ
を補正する。
【0004】図18のものは、加速度検出装置27,2
8と、角速度検出装置29,30と、被写体距離測定手
段31と、補正駆動量演算手段32と、補正用駆動装置
33とを備える。加速度検出装置27,28は、カメラ
のX軸,Y軸方向の加速度を検出する。角速度検出装置
29,30は、カメラのX軸,Y軸回りの角速度を検出
する。被写体距離測定手段31は、被写体とカメラとの
間の距離を測定する。補正駆動量演算手段32は、加速
度検出装置28の出力により算出されるY軸方向の変位
(移動量)と、角速度検出装置29の出力により算出さ
れるX軸回りの変位(回転角度)と、被写体距離測定手
段31との出力に基づいて、そのブレを打ち消すべく、
X軸回りの回転量を演算する。同様に、加速度検出装置
27の出力により算出されるX軸方向の変位と、角速度
検出装置30の出力により算出されるY軸回りの変位
と、被写体距離測定手段31の出力とに基づいて、その
ブレを打ち消すべく、Y軸回りの回転量を演算する。補
正用駆動装置33は、これらの演算された駆動量に従
い、撮像装置の光学系をX軸,Y軸回りに回転させ、そ
れぞれY軸,X軸方向の像ブレを補正する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来の
像ブレ補正カメラでは、以下の課題があった。図17の
ものは、角速度検出装置23,24のみでカメラのブレ
を検出するので、カメラの並進方向のブレを検出するこ
とができない。従って、並進方向のブレによって発生す
る像ブレを補正することができないという問題があっ
た。特に、撮影倍率が高い場合には、カメラの並進方向
のブレによって生じる像ブレが大きいので、画質が著し
く低下してしまうという問題があった。
【0006】また、図18のものは、加速度検出装置2
7,28により、カメラの並進振動を検出することがで
きる。しかし、カメラが回転振動を伴う場合には、カメ
ラの回転振動によって加速度検出装置27,28に作用
する重力加速度成分が変化する。そのため、加速度検出
装置27,28に作用する加速度は、重力加速度成分が
含まれた加速度となり、カメラの並進振動のみで発生す
る加速度と異なってしまう。さらに、加速度を積分して
速度を算出するためには、積分定数を決定するため初速
度の値が必要となるが、初速度の算出時に重力加速度成
分が含まれた加速度を用いると、初速度の演算精度が低
下してしまう。これらのことによって、並進振動を正確
に検出することができなかった。このため、正確に像ブ
レを補正することができず、鮮明な画像を得ることがで
きないという問題があった。
【0007】本発明の課題は、カメラの並進振動を正確
に検出することにより、正確に像ブレを補正して、鮮明
な画像を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、カメラに作用する三軸方向の
加速度を検出する加速度検出部(1,2,3)と、カメ
ラに作用する三軸回りの角速度を検出する角速度検出部
(4,5,6)と、静止座標系に対するカメラの初期姿
勢及び前記三軸回りの角速度から、カメラ座標系と静止
座標系との間の座標変換マトリックスを演算する姿勢演
算部(9)と、前記座標変換マトリックスを用いて前記
カメラ座標系における重力加速度成分を演算する重力加
速度成分演算部(10)と、前記重力加速度成分を除去
した加速度から初速度を演算し、前記重力加速度成分を
除去した加速度と前記初速度とから速度を演算し、前記
速度から変位を演算する変位演算部と、カメラと被写体
との間の距離を測定する被写体距離測定部(7)と、カ
メラの撮影倍率を検出する撮影倍率検出部(8)と、X
軸及びY軸方向又は三軸方向の前記変位、X軸及びY軸
回り又は三軸回りの角速度から演算されたX軸及びY軸
回り又は三軸回り回転角度、前記カメラと被写体との間
の距離、及び前記撮影倍率に基づき、像ブレ量を算出
し、前記像ブレ量を打ち消すべく補正用レンズ及び/又
は撮像面の駆動量を演算する補正駆動量演算部(11)
と、前記補正用レンズ及び/又は前記撮像面を駆動する
補正駆動部(12)とを備えることを特徴とする。
【0009】請求項2の発明は、カメラに作用するX軸
及びY軸方向の加速度を検出する加速度検出部(1,
2)と、カメラに作用する三軸回りの角速度を検出する
角速度検出部(4,5,6)と、重力加速度方向を検出
することにより、カメラの姿勢を検出する姿勢検出部
(13)と、前記カメラの姿勢及び前記三軸回りの角速
度から、カメラ座標系と静止座標系との間の座標変換マ
トリックスを演算する姿勢演算部(9)と、前記座標変
換マトリックスを用いて前記カメラ座標系における重力
加速度成分を演算する重力加速度成分演算部(10)
と、前記重力加速度成分を除去した加速度から初速度を
演算し、前記重力加速度成分を除去した加速度と前記初
速度とから速度を演算し、前記速度から変位を演算する
変位演算部と、カメラと被写体との間の距離を測定する
被写体距離測定部(7)と、カメラの撮影倍率を検出す
る撮影倍率検出部(8)と、X軸及びY軸方向の前記変
位、X軸及びY軸回りの角速度から演算されたX軸及び
Y軸回りの回転角度、前記カメラと被写体との間の距
離、及び前記撮影倍率に基づき、像ブレ量を算出し、前
記像ブレ量を打ち消すべく補正用レンズ及び/又は撮像
面の駆動量を演算する補正駆動量演算部(11)と、前
記補正用レンズ及び/又は前記撮像面を駆動する補正駆
動部(12)とを備えることを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、カメラに作用する三軸
方向の加速度を検出する加速度検出部(1,2,3)
と、カメラに作用する三軸回りの角速度を検出する角速
度検出部(4,5,6)と、静止座標系に対するカメラ
の初期姿勢及び前記三軸回りの角速度から、カメラ座標
系と静止座標系との間の座標変換マトリックスを演算す
る姿勢演算部(9)と、前記座標変換マトリックスを用
いて前記カメラ座標系における重力加速度成分を演算す
る重力加速度成分演算部(10)と、前記重力加速度成
分を除去した加速度から初速度を演算し、前記重力加速
度成分を除去した加速度と前記初速度とから速度を演算
し、前記速度から変位を演算する変位演算部と、カメラ
と被写体との間の距離を測定する被写体距離測定部
(7)と、カメラの撮影倍率を検出する撮影倍率検出部
(8)と、三軸方向の前記変位、三軸回りの角速度から
演算された三軸回り回転角度、前記カメラと被写体との
間の距離、及び前記撮影倍率に基づき、像ブレ量及びピ
ントずれ量を算出し、前記像ブレ量及び前記ピントずれ
量を打ち消すべく補正用レンズ、撮像面、又はフォーカ
シングレンズのうちの少なくとも1つの駆動量を演算す
る補正駆動量演算部(11)と、前記補正用レンズ、前
記撮像面、又は前記フォーカシングレンズのうちの少な
くとも1つを駆動する補正駆動部(12)とを備えるこ
とを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、請求項1又は3に記載
の像ブレ補正カメラにおいて、前記姿勢演算部は、前記
三軸方向の加速度から求められるカメラ座標系における
重力加速度方向から、静止座標系に対するカメラの初期
姿勢を算出することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して、本発明
の一実施形態について説明する。なお、本発明による像
ブレ補正カメラの補正光学装置は、図19のものと同様
である。図1は本発明による像ブレ補正カメラの第1の
実施形態を示すブロック図である。この像ブレ補正カメ
ラは、加速度検出装置1,2,3と、角速度検出装置
4,5,6とを備える。図2は、加速度検出装置1,
2,3と、角速度検出装置4,5,6との実装位置の一
実施形態を示す図である。加速度検出装置1,2,3と
角速度検出装置4,5,6とは、カメラ本体15内に取
り付けられ、それぞれ三軸方向の加速度と、三軸回りの
角速度とを検出する。実施形態では、フィルム面16と
カメラレンズ14の光軸17との交点を直交座標の原点
18とし、カメラレンズ14の光軸17をZ軸、フィル
ム面16をXY平面として表している。
【0013】加速度検出装置1,2,3の出力値には、
並進振動で発生する加速度と重力加速度とが含まれてい
る。また、カメラの回転振動によってカメラの姿勢が変
化するので、カメラ座標系に固定された加速度検出装置
1,2,3の検出軸方向と重力加速度方向とのなす角が
変化する。このため、加速度検出装置1,2,3の出力
値に含まれる重力加速度の大きさが変化する。従って、
加速度検出装置1,2,3の出力値から重力加速度成分
を除去し、並進振動で発生する加速度成分のみを用いて
変位を算出するようにする。
【0014】この重力加速度成分を演算するために、像
ブレ補正カメラには、姿勢演算手段9と、重力加速度成
分演算手段10とを備える。姿勢演算手段9は、図3に
示すように、静止座標系である慣性座標系19から運動
座標系であるカメラ座標系20へ変換するための座標変
換マトリックスTを演算するものである。この座標変換
マトリックスTは、カメラの初期姿勢と、角速度検出装
置4,5,6の出力である三軸回りの角速度とを用いて
算出される。この演算方法は、ストラップダウン方式の
慣性航法装置等に用いられている方法であり、その詳細
は、例えば特開平2−309702号公報に開示されて
いる。
【0015】先ず、カメラの初期姿勢は、加速度検出装
置1,2,3の出力から求められる重力加速度方向を利
用して求める。ここで、カメラには回転振動及び並進振
動が存在するので、重力加速度方向を適宜の時間の間測
定し続け、その測定結果の平均を算出することで平均的
な重力加速度方向を求める。このようにして、カメラ座
標系における重力加速度方向により、慣性座標系に対す
るカメラの平均的な姿勢を求め、これをカメラの初期姿
勢に設定する。
【0016】数1は、座標変換マトリックスTを算出す
るための微分方程式である。数1に、角速度検出装置
4,5,6の出力であるX,Y,Z軸回りの角速度
ωX ,ωY,ωZ を代入してΩC を求め、上記カメラの
初期姿勢を初期条件として微分方程式を解くことによ
り、座標変換マトリックスTが演算される。
【0017】
【数1】
【0018】重力加速度成分演算手段10は、慣性座標
系における重力加速度成分に座標変換マトリックスTを
乗じて、カメラ座標における重力加速度成分を求めるも
のである。加速度検出装置1,2の出力値であるX軸,
Y軸方向の加速度からこの重力加速度成分を除去すると
並進振動で発生する加速度が求められ、さらにこの値を
積分してX軸,Y軸方向の並進振動の変位が算出され
る。一方、角速度検出装置4,5の出力値であるX軸,
Y軸回りの角速度を積分してX軸,Y軸回りの回転角度
が算出される。
【0019】ここで、加速度について重力加速度成分を
除去して演算を行う場合と、重力加速度成分を除去しな
いで演算を行う場合とについて説明する。図4は、カメ
ラに発生する振動の方向(仮定)を示す図である。図4
(A)は、加速度検出装置1の検出軸方向、すなわちX
軸方向に並進振動している例を示している。図4(B)
は、図4(A)の並進振動に加えて、加速度検出装置1
を中心にZ軸回りに回転振動している例を示している。
【0020】図5,図6は、それぞれ、このときの並進
振動の変位,回転振動によって生じる加速度検出装置1
の検出軸(X軸)方向の重力加速度成分を示すグラフで
ある。ここでは、説明を簡単にするために、並進振動及
び回転振動は、正弦波状であり、それぞれの振幅と周波
数は、0.8mm、2.0Hz、0.2deg、0.5
Hzとしている。また、このときの重力方向は、下向き
にしている。図4(A)では、カメラ座標系のX軸は、
重力方向と直交したままで、X軸と重力方向のなす角度
は変化しないので、加速度検出装置1の検出軸に作用す
る重力加速度成分は、変化せず、0である。従って、加
速度検出装置1の検出軸の作用する加速度は、並進振動
により生じる加速度のみである。図7は、このときの加
速度検出装置1の出力を示すグラフである。
【0021】次に、初速度の算出方法について説明す
る。例えば、図7のt1(4S)にカメラの露光を開始
する場合、t1以降の並進変位を算出するためにt1の
初速度を算出する必要がある。この場合、t1より所定
時間以前の時刻t0(例えば、0S)からt1まで加速
度を積分し、積分した値、すなわち速度が0を中心に振
動するようにt0における初速度V0を算出する。図8
は、このときの速度を示すグラフである。この結果か
ら、求めようとしたt1における初速度を求めることが
できる。
【0022】同様の演算を、図4(B)の場合について
行う。図4(B)では、カメラ座標系のX軸と重力方向
のなす角度が変化する。従って、加速度検出装置1の検
出軸に作用する加速度は、並進振動により生じる加速度
に加速度検出装置1の検出軸に作用する重力加速度成分
が含まれたものである。図9、図10は、このときの加
速度検出装置1の加速度出力を示すグラフであり、それ
ぞれ、重力加速度成分の除去前、重力加速度成分の除去
後のものを示している。そして、図9、図10の加速度
に対してt1の初速度を求める演算を行う。図11、図
12は、それぞれ得られた速度を示すグラフである。
【0023】図4(B)の並進振動では、図4(A)の
並進振動と同じであるので、図4(B)において並進振
動で発生する加速度、速度は、図7、図8のものと等し
い。従って、重力加速度成分の除去を行った場合には、
正確な加速度、速度が得られ、重力加速度成分の除去を
行わなかった場合には、正確な加速度、速度が得られな
いことが分かる。図13は、重力加速度成分の除去を行
わなかった場合の速度誤差を示すグラフである。これら
から、並進変位を求めるには、t1における初速度を積
分の初期条件として、t1以後における重力加速度成分
除去後の加速度出力を積分すれば良い。ここで、像ブレ
量を求めるために必要な並進変位は、t1での位置を基
準とした相対変位で良いので、速度を積分して変位を演
算する際には、積分定数は必要ない。以上のように、重
力加速度成分の除去を行うことによって、並進振動によ
って生じる加速度及びそのときの初速度を正確に演算す
ることができ、精度良く並進振動を検出することができ
る。
【0024】被写体距離測定手段7は、エンコーダを備
えたレンズを使用して、合焦した時のフォーカシングレ
ンズの移動量から被写体までの距離を測定するものであ
る。撮影倍率検出手段8は、カメラの撮影時の倍率を検
出するものである。
【0025】補正駆動量演算手段11は、像ブレを補正
するための補正用レンズ38(図19)の駆動量を演算
するものである。補正駆動量演算手段11は、上述のよ
うに演算されたX軸,Y軸方向の並進振動の変位と、X
軸,Y軸回りの回転角度とにより、像ブレに影響を与え
るカメラの運動を求める。さらに、被写体までの距離と
撮影倍率とにより、図14に示すような、フィルム面1
6上の二次元の像ブレ量を求める。次に、これらの信号
を用いて、像ブレを打ち消すように補正用レンズ38を
駆動するための信号を演算する。補正用駆動装置12
は、この信号に従い、補正用レンズ38を駆動する。こ
こでの補正用駆動装置としては、例えば特開平5−15
8100号公報に開示されたものが知られている。
【0026】以上のようにして、加速度検出装置1,2
の出力値から重力加速度成分を除去した信号を用いて補
正用レンズ38を駆動することにより、重力加速度成分
の影響を受けずに像ブレの補正を行うことができ、鮮明
な画像を得ることができる。
【0027】図15,16は、本発明による像ブレ補正
カメラの第2,第3の実施形態を示すブロック図であ
る。以下、図1の像ブレ補正カメラと異なる部分につい
て説明する。図15のものは、加速度検出装置3を設け
ずに、姿勢検出手段13を設けたものである。姿勢検出
手段13は、重力加速度の方向を検出することによりカ
メラの姿勢を検出するものである。従って、姿勢演算手
段9は、姿勢検出手段13と、角速度検出装置4,5,
6の出力とを用いて座標変換マトリックスTを演算す
る。なお、加速度検出装置1,2,3が、圧電型等の静
的加速度を検出できないものである場合には、加速度検
出装置1,2,3で重力加速度方向を検出できないの
で、図15のように姿勢検出手段13を用いる必要があ
る。この場合、Z軸方向の加速度を検出する加速度検出
装置3は不要となる。
【0028】また、図1のものは、X軸,Y軸方向の並
進振動の変位と、X軸,Y軸回りの回転角度とから、フ
ィルム面16上の二次元の像ブレ量を求めて補正を行っ
たが、図16のものは、さらに、Z軸方向の並進振動の
変位と、Z軸回りの回転角度とから三次元の像ブレ量を
求めて補正を行うものである。従って、加速度検出装置
3の出力値であるZ軸方向の加速度から重力加速度成分
演算手段10で演算された重力加速度成分を除去し、さ
らにこの値を積分してZ軸方向の並進振動の変位が算出
され、補正駆動量演算手段11に伝達される。また、角
速度検出装置6の出力値であるZ軸回りの角速度を積分
してZ軸回りの回転角度が算出され、補正駆動量演算手
段11に伝達される。
【0029】このときに、Z軸方向の並進振動の変位に
よるピントずれを補正する方法としては、例えばオート
フォーカスで用いるフォーカシングレンズ37(図1
9)をZ軸方向に駆動する方法がある。また、Z軸回り
の回転振動による像ブレを補正する方法としては、例え
ば撮像面を回転させる方法や、イメージローテータを用
いる方法がある。
【0030】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は、上述した実施形態に限定されることな
く、均等の範囲内で種々の変形が可能である。例えば、
加速度検出装置1,2,3と角速度検出装置4,5,6
とは、カメラ本体15内に取り付けたが、カメラレンズ
14内に取り付けることもできる。また、加速度検出装
置1,2,3は、三軸方向の加速度を検出することがで
きれば良いので、1つの三次元加速度検出装置に置き換
えることもできる。
【0031】実施形態では、補正用レンズ38を駆動す
ることにより像ブレを補正したが、例えばフィルムを駆
動させて像ブレを補正しても良い。また、ビデオカメラ
の場合は、補正用レンズ又は撮像素子のどちらを駆動し
ても良い。
【0032】また、図1又は図16において、姿勢演算
手段9は、加速度検出装置1,2,3の出力から求めら
れるカメラ座標系における重力加速度方向を利用してカ
メラの初期姿勢を求めたが、カメラの初期姿勢を求める
方法は、この方法に限定されるものではない。例えば、
カメラをある姿勢(水平,垂直等)に置き、この時点の
姿勢をボタンを押す等してカメラに認識させ、それをカ
メラの初期姿勢としても良い。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、重力加速度成分を除去
した加速度出力を用いて並進振動の初速度及び変位を算
出して像ブレ(請求項3の発明にあっては像ブレ及びピ
ントずれ)を補正するようにしたので、回転振動により
加速度検出手段の検出軸に作用する重力加速度成分が変
化しても、正確に像ブレ(請求項3の発明にあっては像
ブレ及びピントずれ)を補正することができるようにな
り、鮮明な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による像ブレ補正カメラの第1の実施形
態を示すブロック図である。
【図2】加速度検出装置1,2,3と、角速度検出装置
4,5,6との実装位置の一実施形態を示す図である。
【図3】静止座標系である慣性座標系19と、運動座標
系であるカメラ座標系20とを示す図である。
【図4】カメラに発生する振動の方向を示す図である。
【図5】並進振動の変位を示すグラフである。
【図6】回転振動によって生じる加速度検出装置1の検
出軸(X軸)方向の重力加速度成分を示すグラフであ
る。
【図7】加速度検出装置1の出力を示すグラフである。
【図8】速度を示すグラフである。
【図9】加速度検出装置1の加速度出力(重力加速度成
分の除去前)を示すグラフである。
【図10】重力加速度成分の除去後の加速度を示すグラ
フである。
【図11】重力加速度成分の除去前の加速度から求めた
速度を示すグラフである。
【図12】重力加速度成分の除去後の加速度から求めた
速度を示すグラフである。
【図13】重力加速度成分の除去を行わなかった場合の
速度誤差を示すグラフである。
【図14】フィルム面16上の像ブレを示す図である。
【図15】本発明による像ブレ補正カメラの第2の実施
形態を示すブロック図である。
【図16】本発明による像ブレ補正カメラの第3の実施
形態を示すブロック図である。
【図17】従来の像ブレ補正カメラの第1の例を示すブ
ロック図である。
【図18】従来の像ブレ補正カメラの第2の例を示すブ
ロック図である。
【図19】従来の像ブレ補正カメラの補正光学装置の概
略構成図である。
【符号の説明】
1,2,3 加速度検出装置(X,Y,Z軸方向) 4,5,6 角速度検出装置(X,Y,Z軸回り) 7 被写体距離測定手段 8 撮影倍率検出手段 9 姿勢演算手段 10 重力加速度成分演算手段 11 補正駆動量演算手段 12 補正用駆動装置 13 姿勢検出手段 14 カメラレンズ 15 カメラ本体 16 フィルム面 21 被写体 22 レンズ 34 像ブレ補正機能付きレンズ 35 カメラ 36 固定レンズ 37 フォーカシングレンズ 38 補正用レンズ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラに作用する三軸方向の加速度を検
    出する加速度検出部と、 カメラに作用する三軸回りの角速度を検出する角速度検
    出部と、 静止座標系に対するカメラの初期姿勢及び前記三軸回り
    の角速度から、カメラ座標系と静止座標系との間の座標
    変換マトリックスを演算する姿勢演算部と、 前記座標変換マトリックスを用いて前記カメラ座標系に
    おける重力加速度成分を演算する重力加速度成分演算部
    と、 前記重力加速度成分を除去した加速度から初速度を演算
    し、前記重力加速度成分を除去した加速度と前記初速度
    とから速度を演算し、前記速度から変位を演算する変位
    演算部と、 カメラと被写体との間の距離を測定する被写体距離測定
    部と、 カメラの撮影倍率を検出する撮影倍率検出部と、 X軸及びY軸方向又は三軸方向の前記変位、X軸及びY
    軸回り又は三軸回りの角速度から演算されたX軸及びY
    軸回り又は三軸回り回転角度、前記カメラと被写体との
    間の距離、及び前記撮影倍率に基づき、像ブレ量を算出
    し、前記像ブレ量を打ち消すべく補正用レンズ及び/又
    は撮像面の駆動量を演算する補正駆動量演算部と、 前記補正用レンズ及び/又は前記撮像面を駆動する補正
    駆動部とを備えることを特徴とする像ブレ補正カメラ。
  2. 【請求項2】 カメラに作用するX軸及びY軸方向の加
    速度を検出する加速度検出部と、 カメラに作用する三軸回りの角速度を検出する角速度検
    出部と、 重力加速度方向を検出することにより、カメラの姿勢を
    検出する姿勢検出部と、 前記カメラの姿勢及び前記三軸回りの角速度から、カメ
    ラ座標系と静止座標系との間の座標変換マトリックスを
    演算する姿勢演算部と、 前記座標変換マトリックスを用いて前記カメラ座標系に
    おける重力加速度成分を演算する重力加速度成分演算部
    と、 前記重力加速度成分を除去した加速度から初速度を演算
    し、前記重力加速度成分を除去した加速度と前記初速度
    とから速度を演算し、前記速度から変位を演算する変位
    演算部と、 カメラと被写体との間の距離を測定する被写体距離測定
    部と、 カメラの撮影倍率を検出する撮影倍率検出部と、 X軸及びY軸方向の前記変位、X軸及びY軸回りの角速
    度から演算されたX軸及びY軸回りの回転角度、前記カ
    メラと被写体との間の距離、及び前記撮影倍率に基づ
    き、像ブレ量を算出し、前記像ブレ量を打ち消すべく補
    正用レンズ及び/又は撮像面の駆動量を演算する補正駆
    動量演算部と、 前記補正用レンズ及び/又は前記撮像面を駆動する補正
    駆動部とを備えることを特徴とする像ブレ補正カメラ。
  3. 【請求項3】 カメラに作用する三軸方向の加速度を検
    出する加速度検出部と、 カメラに作用する三軸回りの角速度を検出する角速度検
    出部と、 静止座標系に対するカメラの初期姿勢及び前記三軸回り
    の角速度から、カメラ座標系と静止座標系との間の座標
    変換マトリックスを演算する姿勢演算部と、 前記座標変換マトリックスを用いて前記カメラ座標系に
    おける重力加速度成分を演算する重力加速度成分演算部
    と、 前記重力加速度成分を除去した加速度から初速度を演算
    し、前記重力加速度成分を除去した加速度と前記初速度
    とから速度を演算し、前記速度から変位を演算する変位
    演算部と、 カメラと被写体との間の距離を測定する被写体距離測定
    部と、 カメラの撮影倍率を検出する撮影倍率検出部と、 三軸方向の前記変位、三軸回りの角速度から演算された
    三軸回り回転角度、前記カメラと被写体との間の距離、
    及び前記撮影倍率に基づき、像ブレ量及びピントずれ量
    を算出し、前記像ブレ量及び前記ピントずれ量を打ち消
    すべく補正用レンズ、撮像面、又はフォーカシングレン
    ズのうちの少なくとも1つの駆動量を演算する補正駆動
    量演算部と、 前記補正用レンズ、前記撮像面、又は前記フォーカシン
    グレンズのうちの少なくとも1つを駆動する補正駆動部
    とを備えることを特徴とする像ブレ補正カメラ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は3に記載の像ブレ補正カメ
    ラにおいて、 前記姿勢演算部は、前記三軸方向の加速度から求められ
    るカメラ座標系における重力加速度方向から、静止座標
    系に対するカメラの初期姿勢を算出することを特徴とす
    る像ブレ補正カメラ。
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