JPH0979792A - フィンチューブ式熱交換装置 - Google Patents

フィンチューブ式熱交換装置

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JPH0979792A
JPH0979792A JP23539295A JP23539295A JPH0979792A JP H0979792 A JPH0979792 A JP H0979792A JP 23539295 A JP23539295 A JP 23539295A JP 23539295 A JP23539295 A JP 23539295A JP H0979792 A JPH0979792 A JP H0979792A
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JP
Japan
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heat transfer
fin
fins
dust
steel
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP23539295A
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English (en)
Inventor
Fushimi Ochiai
節美 落合
Masakatsu Tsuji
正勝 辻
Takashi Sakamoto
隆司 坂本
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換器はその伝熱面に媒塵が付着すると伝
熱性能が悪化するのでこれを除去しなければならない。
従来、この除去はスートブロワ、鋼球散布等で行なう
が、鋼球散布では、その衝撃のために伝熱管のフィンが
変形し、伝熱性能の劣化のみならず、鋼球の循環を阻害
することにも至る。本発明はこのような従来のものにお
ける不具合を解消し、有効有益なフィンチューブ式熱交
換装置を得ることを課題とする。 【解決手段】 伝熱管に設けたフィンの先端部を硬化処
理して、鋼球が衝突してもフィンが変形しないようにし
たフィンチューブ式熱交換装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭焚ボイラの排
煙脱硫装置の前後に設置されるガス・ガス熱交換器等
で、伝熱管表面に付着する煤塵を除去するために鋼球を
散布する装置を用いる熱交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3ないし図5に基づいて従来の技術を
説明する。
【0003】伝熱管表面に符着する煤塵を除去する方法
としては図3に示すスートブロワによる除塵方式、又は
図4に示す鋼球散布による除塵方式が一般的である。
【0004】図3に示すスートブロワ方式は、熱交換器
1の伝熱管の間にスートブロワ2のブローノズル3を差
込み、これを前後に移動させつつ圧縮空気または高圧蒸
気を噴射させて煤塵を除去するものである。
【0005】この方式においては、噴射媒体中の水分が
煤塵と水和固化してゆくため伝熱管表面に煤塵が付着成
長し伝熱性能の低下、及びガス系圧損の増大をまねく。
従って、年に一度程度伝熱管の水洗を実施することが必
要となる。
【0006】また、図4に示される鋼球散布方式は、熱
交換器1を小区分に分割した各分割区画に順次上方の鋼
球分散器7から鋼球を散布することにより伝熱管表面の
煤塵を衝突で機械的に除去するものである。
【0007】この方式においては、煤塵は乾燥化した状
態で鋼球と接触するため伝熱管表面における煤塵の付着
成長がなく、長期間伝熱性能の維持とガス系圧損を安定
化させることが可能となり近年適用事例が増大してい
る。
【0008】しかし、この方式においてはフィン付き伝
熱管に鋼球を直接衝突させるためフィンの摩耗及び変形
が発生し機器耐用年数を短かくすることになる。
【0009】そのため鋼球の散布を間欠的に行なうとい
う手法もあるが、間があくことはそのまま伝熱性能の低
下に連なることになる。なお、図4において5は鋼球輸
送機、6は鋼球分配機、8はダストセパレータを示す。
【0010】また、図5に示すように、フィン付き伝熱
管9の上部にダミーチューブ4を設置し、散布する鋼球
がフィン付き伝熱管9を直撃しないようにしたものもあ
るが、衝撃の緩和は除塵性能を犠牲にすることとなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】処理ガス中の煤塵濃度
が比較的低い、たとえば200mg/m3 N程度以下の
ガス条件の場合にあっては、伝熱管への付着媒塵量も少
いので、上記従来の技術でも、それなりの問題点は有る
ものの、一応実用に耐えられるものであった。
【0012】しかし、最近では石炭焚ボイラの排煙処理
設備において多様な石炭炭種に対して安定した集塵効率
を維持するためにガス・ガス熱交換器の熱回収側を電気
集塵装置の前に設置するシステムが実施されている。
【0013】このシステムにおいてはガス中の煤塵濃度
は最大20,000mg/m3 Nとなり、伝熱管への付
着煤塵量も多く上記した従来の技術では対応できない。
【0014】従来の鋼球散布方法は熱交換器を小区分に
分割して順次鋼球を散布しているが、ガス中の煤塵濃度
が高い場合には伝熱管への煤塵付着量も多く、そのよう
な間欠的散布では伝熱性能の維持が困難となる。
【0015】そのため伝熱管群全体に鋼球を連続的に散
布する方法が必要となるが、この方法においてはフィン
付き伝熱管が常に鋼球の直撃を受けるためフィン先端の
変形が著しいという大きな欠陥がある。
【0016】また長期的にみれば、伝熱性能を低下させ
るという問題に止まらず、フィンの変形は鋼球の散布、
循環そのものをも阻害するという問題点を有するもので
ある。
【0017】本発明はこれらの諸問題点を解消し、伝熱
管に付着した媒塵を確実に除去し、安定した伝熱性能を
維持する熱交換装置を得ることを課題とするものであ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するべくなされたもので、鋼球を散布して衝撃を与え
伝熱管群に付着した媒塵を除去するようにしたものにお
いて、伝熱管に設けたフィンの先端部を硬化処理してな
り、鋼球の衝突によるフィンの変形を防止するようにし
たフィンチューブ式熱交換装置を提供し、フィンの先端
部を硬化処理したことにより、同フィン先端部に鋼球が
衝突するとその衝撃でフィン及び伝熱管に付着した媒塵
は剥離して除去されるがフィン自体は変形を免れるもの
である。
【0019】また、本発明は、上記フィンを低合金鋼又
は炭素鋼調質材で構成し、同フィンの先端部を高周波誘
導加熱で硬化処理したフィンチューブ式熱交換装置を提
供し、フィンの構成材料としては、低合金鋼か炭素鋼調
質材が好適であり、かつフィンの先端部を硬化させるに
は高周波誘導加熱が好ましいことを見い出し、これによ
って鋼球の衝撃に対しても変形せずに付着媒塵を剥離除
去する熱交換装置を得るものである。
【0020】
【発明の実施の形態】図1および図2に基づき、本発明
の実施の1形態を説明する。
【0021】図1は、本実施の形態の主要部を示し、1
0は伝熱管で、その周面にフィン20を植設して構成さ
れている。勿論この図は、主要部を抜粋しているので簡
単な表示となっているが、伝熱管10は長手方向(図の
左右方向)に延び、その周面を取りまいて同心円状に多
数の、または螺旋状に複数条のフィン20が設けられて
いる。
【0022】そしてこのフィン20は、低合金鋼である
1Cr−1/2Mo鋼か、又は、炭素鋼であるSAPH
440調質鋼で作られている。
【0023】また、同フィン20はその先端から約3m
mの範囲を、硬度;Hv=380+50〜380−20
になるように高周波誘導加熱で硬化処理されている。
【0024】このように構成されたフィン20に鋼球で
衝撃を与え、その変形を見るべく加速試験によりテスト
した結果を、図2により説明する。通常、実機に適用さ
れる鋼球密度は300〜900kg/m2 hrであるの
で、この範囲の値を採用すれば傾向は同じであると考え
られるので、鋼球散布密度は600kg/m2 hrと設
定した。
【0025】また、フィン20の厚さと高さは、厚さ
1.6mm、高さ17mmを標準と考えこの値のものを
使用した。
【0026】また、このテストは、10年余の使用年限
に対する変形を見るものであるが、10年間の実時間テ
ストはできないので、鋼球散布量10年分を短時間で散
布させた加速試験として行った。それ故に図2の横軸
は、運転相当年数として表示している。
【0027】このような条件の下で10年相当に亘る期
間、鋼球を散布してフィン先端に衝突させ、同先端部に
おけるフィンの厚さが膨らんで変形する量を縦軸に示し
てある。
【0028】なお、フィンの先端はタガネの頭が叩かれ
て変形すると同様に周方向に膨らんで変形するが、この
変形量の測定値は、フィンの側面から一方向への膨らみ
量を示している。
【0029】いま、フィン20を低合金鋼である1Cr
−1/2Mo鋼とし、その先端部を3mmに亘り高周波
誘導加熱により硬化処理したものについては、図2のな
かで下方に示す線で表わされるように、10年相当の年
数でもフィン厚さの膨らみ量は0.5mm以下程度のわ
ずかなものであり、この程度の変形なら実機に十分適用
されうるものである。
【0030】ただ、低合金鋼は一般に高価であり、製造
コストの引き上げという問題があるので、炭素鋼である
SAPH440調質鋼を採用し、その先端部を3mmに
亘り高周波誘導加熱により硬化処理したもので同様の実
験を行った。
【0031】その結果は図2において、上記1Cr−1
/2Moの測定値と実質上重なってしまい、この材料で
も10年相当の膨らみ量は0.5mm以下程度のわずか
なものであり、実機に十分適用されうることがわかっ
た。
【0032】なお、このSAPH440調質鋼は、低コ
ストであり、従前から使用されている炭素鋼であるSP
CC材と同レベルであり、実用上有益であることが見い
出せた。
【0033】なおまた、この実験に先立ち、従前から使
用されている炭素鋼であるSPCC材及びステンレス鋼
SUS304で作ったフィンによる実験を行った結果
を、比較のために同図2の中に示してある。
【0034】SPCC材の場合には10年相当に亘る膨
らみ変形量が4mm以上となり、これだけ変形すると鋼
球の循環を明らかに阻害し、10年の使用にはとうてい
耐えられないことが判った。また、SUS304の場合
にはSPCC材に比べれば膨らみ変形量は減少するとは
いうものの2mmを越える変形ではSPCC材と同様に
問題あるものである。
【0035】なおまた、このようなフィン20の膨らみ
変形は、フィン20の材質ではなく、使用する鋼球の硬
度に要因があるのではないか、とも思われるので、焼入
れして硬度を高めた鋼球と、軟質の鋼球とを使い分けて
SPCC材で実験を行った結果を、比較のため同図2に
表示してある。この結果、鋼球の硬度を変えても膨らみ
変形量には大差はなく、フィン20の材質そのものに要
因があることも判明した。
【0036】要するにこの図2から明らかなようにフィ
ン20の材質として1Cr−1/2Mo、もしくはSA
PH440を採用し、その先端部を3mm程、高周波誘
導加熱で、Hv=380+50〜380−20の範囲に
硬化処理したことにより、10年相当の年数に亘って鋼
球を使用しても、フィン20の変形量はわずかなもので
あり、実用に十分耐えられることが判明した。
【0037】以上、本発明を図示の実施の形態について
説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、
本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えて
よいことはいうまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上本発明によれば、伝熱管に設けたフ
ィンの先端部を硬化処理することにより、伝熱管に付着
した煤塵を除去するべく鋼球を衝突させてもフィン先端
部の変形は防止することができるので、長期に亘って伝
熱性能の低下を防止し、かつ、鋼球の散布と循環を阻害
することのない熱交換装置を得ることができたものであ
る。
【0039】また、請求項2の発明によれば、このよう
なフィンは低合金鋼かまたは炭素鋼調質材とし、その先
端部を高周波誘導加熱で硬化処理することにより、性能
的にもコスト的にもことに好ましいフィンを得ることが
でき、熱交換装置として長期に亘り安定した機能を発揮
し、産業上極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態を示す説明図。
【図2】図1の実施の形態のテスト結果を他のものと比
較して示す説明図。
【図3】従来のスートブロワによる除塵方式を示す説明
図。
【図4】従来の鋼球散布による除塵方式を示す説明図。
【図5】従来の鋼球散布の除塵方式の変形を示す説明
図。
【符号の説明】
10 伝熱管 20 フィン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼球を散布して衝撃を与え伝熱管群に付
    着した媒塵を除去するようにしたものにおいて、伝熱管
    に設けたフィンの先端部を硬化処理してなり、鋼球の衝
    突によるフィンの変形を防止するようにしたことを特徴
    とするフィンチューブ式熱交換装置。
  2. 【請求項2】 上記フィンを低合金鋼又は炭素鋼調質材
    で構成し、同フィンの先端部を高周波誘導加熱で硬化処
    理したことを特徴とする請求項1に記載のフィンチュー
    ブ式熱交換装置。
JP23539295A 1995-09-13 1995-09-13 フィンチューブ式熱交換装置 Withdrawn JPH0979792A (ja)

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JP23539295A JPH0979792A (ja) 1995-09-13 1995-09-13 フィンチューブ式熱交換装置

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JP23539295A JPH0979792A (ja) 1995-09-13 1995-09-13 フィンチューブ式熱交換装置

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JPH0979792A true JPH0979792A (ja) 1997-03-28

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JP23539295A Withdrawn JPH0979792A (ja) 1995-09-13 1995-09-13 フィンチューブ式熱交換装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019045003A (ja) * 2017-08-30 2019-03-22 株式会社Ihi 熱回収器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019045003A (ja) * 2017-08-30 2019-03-22 株式会社Ihi 熱回収器

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