JPH0979284A - クラッチ機構 - Google Patents

クラッチ機構

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JPH0979284A
JPH0979284A JP8085074A JP8507496A JPH0979284A JP H0979284 A JPH0979284 A JP H0979284A JP 8085074 A JP8085074 A JP 8085074A JP 8507496 A JP8507496 A JP 8507496A JP H0979284 A JPH0979284 A JP H0979284A
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JP
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plate
cover
clutch mechanism
diaphragm
clutch
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JP8085074A
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Patrice Bertin
バルタン パトリス
Gilles Lebas
ルバ ジル
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Valeo SE
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Valeo SE
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/58Details
    • F16D13/70Pressure members, e.g. pressure plates, for clutch-plates or lamellae; Guiding arrangements for pressure members
    • F16D13/71Pressure members, e.g. pressure plates, for clutch-plates or lamellae; Guiding arrangements for pressure members in which the clutching pressure is produced by springs only
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K17/00Arrangement or mounting of transmissions in vehicles
    • B60K17/02Arrangement or mounting of transmissions in vehicles characterised by arrangement, location, or kind of clutch
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/58Details
    • F16D2013/581Securing means for transportation or shipping

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッチを分解するたびに新しい反作用プレ
ートを設けることを不要にする。 【解決手段】 カバープレート(5、8)のスカート部
分を、2つの同軸状部品(82、92)から構成し、こ
れらの部品を互いに入れ子式に取り付け、一方が他方を
囲むようになっている。これら2つの部品は、クラッチ
の少なくとも1つの作動パラメータを調節した後に、互
いに固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に自動車用のダ
イヤフラムクラッチおよびかかるクラッチ内に設けられ
たクラッチ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】駆動シャフトと共に回転できるよう、駆
動シャフトに取り付けられる反作用プレートと、外周部
に摩擦ライナーを有し、内周部に被動シャフトと共に回
転できるよう被動シャフトに取り付けるのに使用される
ハブを有する、少なくとも1つの摩擦ディスクまたはク
ラッチ摩擦ホイールと、少なくとも1つの圧力プレート
と、ダイヤフラムと、反作用プレートに保持するのに使
用されるラジアルフランジを有する皿状のカバープレー
トとを、軸方向に順に配置したダイヤフラムクラッチ
は、例えばフランス特許公開第2,463,874号の明細書に
より特に公知である。
【0003】ダイヤフラムは、ベルビーユリング状をし
た外周部分と、スロットによりラジアルフィンガーに分
割された中心部分とを有する。自由状態で切頭円錐形と
なっているこのダイヤフラムは、圧力プレートを反作用
プレート側に押圧し、前記圧力プレートと反作用プレー
トとの間で摩擦ディスクの摩擦ライナーをグリップする
よう、カバープレートに当接する。
【0004】従って、このクラッチは、エンジントルク
が駆動シャフトから摩擦ディスクのハブへ伝達されるよ
う、通常は係合状態となっている。クラッチを切るに
は、ダイヤフラムにより、圧力プレートに加えられてい
る力をなくし、摩擦ライナーを摩擦ディスクとの係合状
態から解放するように、クラッチ解除ベアリングの助け
により、ダイヤフラムのフィンガーの内端部に作用させ
る必要がある。
【0005】そのため、クラッチ解除ベアリングは、ダ
イヤフラムのフィンガーを押すか引くか、すなわち、ダ
イヤフラムのフィンガーに、それぞれスラスト力または
引っ張り力を加えて、ダイヤフラムのフィンガーの内端
部に作用する。これらのケースのうちの第1ケースで
は、ダイヤフラムをカバープレートに枢着するべく介設
したアセンブリ手段により、カバープレートにダイヤフ
ラムが枢着されている。第2のケースでは、ダイヤフラ
ムは、ベルビーユリング部分の外周部を介してカバープ
レートに当接し、ベルビーユリング部分の内周部を介し
て圧力プレートに当接する。従って、クラッチ解除ベア
リングは、ダイヤフラムの中心開口部を貫通し、圧力プ
レートの方を向くダイヤフラムのフィンガーの内端部の
表面に、引っ張り力を加えるようになっている。
【0006】このクラッチを自動車に用いる場合、被動
シャフトはエンジンのクランクシャフトであり、被動シ
ャフトはギアボックスの入力シャフトである。
【0007】クラッチ機構は、圧力プレートとダイヤフ
ラムとカバープレートとから成る一体的アセンブリを構
成し、ダイヤフラムは、カバープレートを介して反作用
プレートに保持される。そのため、圧力プレートは、カ
バープレートに対して軸方向に移動でき、かつカバープ
レートと共に回転自在にカバープレートに圧力プレート
を結合するよう、圧力プレートとカバープレートとの間
に取り付け手段が介設される。
【0008】反作用プレートは、駆動シャフト(すなわ
ち、エンジンのクランクシャフトの端部)にネジ締結具
により、直接固定してもよいし、質量部品または質量部
材の間に挟持された結合手段により互いに回転できるよ
う取り付けられた2つの質量部品から構成してもよい。
これらの結合手段は、ダブルダンプフライホイールを構
成するよう2つの質量部材の間で、径方向または円周方
向に作用する弾性手段で構成してもよい。変形例とし
て、この結合手段を、遠心クラッチを構成するよう、遠
心タイプのものとすることができる。
【0009】いずれの場合にせよ、ダイヤフラムにより
圧力プレートに加えられる負荷は、特定の用途、特に伝
達すべきトルクに応じて決まる。ダイヤフラムによって
加えられる負荷は、例えばフランス特許公開第2,563,87
7号明細書に記載されているように、ダイヤフラムの厚
さ、およびベルビーユリング部分を構成する円錐体の切
頭円錐部の高さによって決まる。従って、クラッチを取
り付ける前に、クラッチが正しい作動特性を有するよ
う、まずダイヤフラムが、良好な位置を占めていなけれ
ばならない。
【0010】これに関連し、摩擦ディスクの摩擦ライナ
ーが摩耗していない新しい状態でクラッチが係合する
と、ダイヤフラムは圧力プレートに初期の力を加える。
この力は、その後、圧力プレートおよび反作用プレート
の摩耗、ならびにカバープレートおよび圧力プレート上
のダイヤフラムの当接部の摩耗と共に、摩擦ディスクの
摩擦ライナーに生じる摩耗に従って変化する。実際には
この力は、これら種々の摩耗効果に応じて増加し、最大
点を通過した後、減少する。従って、ダイヤフラムは、
それ自体公知の態様で、コブ状をした(ダイヤフラムの
屈曲度に応じてダイヤフラムにより加えられる負荷の)
特性曲線を有する。これは、図2および例えば上記フラ
ンス特許公開第2,563,877号明細書の図5から理解でき
ると思う。
【0011】従って、ダイヤフラムによって生じる上記
初期力は、エンジンが発生できる最大トルクを伝達でき
るよう、充分大きくなければならない。
【0012】従って、反作用プレートおよびエンジンの
クランクシャフトに対するカバープレートの位置は、ダ
イヤフラムによって生じる初期力Aを決定する際に重要
である(本願の図12を参照のこと)。この位置は、ク
ラッチの主要な作動パラメータを決定する。これに関連
し、カバープレートが悪い位置にある場合、ダイヤフラ
ムによって生じる初期力は、最初にエンジンのトルクを
伝達するには不充分となるか、またはこの初期力は、ダ
イヤフラムによって生じる最大力Bに近い値となり(再
び本願の図12を参照のこと)、クラッチの寿命のため
には有害となる。
【0013】カバープレート、圧力プレートおよび反作
用プレートの製造公差も重要である。これらの公差は、
クラッチの別の主要な作動パラメータを決める。この公
差のために、実際には図12内の破線で示すように、計
算された曲線のまわりに一群の特性曲線が生じるので、
これら異なる曲線によって示される種々のケースのすべ
てにおいて、エンジントルクの伝達を考慮しなければな
らない。
【0014】米国特許第2,399,886号明細書では、これ
に鑑み、反作用プレートに対して、カバープレートを入
れ子式に取り付けることが提案されている。この場合、
これらのプレート、すなわち反作用プレートおよびカバ
ープレートは、外周部に軸方向に配置された環状スカー
ト部分を有し、このスカート部分の一方が、他方にねじ
込まれている。
【0015】欧州特許公開第0208400号明細書では、カ
バープレートは軸方向を向くスカート部分を外周部に有
し、このスカート部分は、2部品タイプの反作用プレー
トの外周部に密に接触するようになっている。従って、
このカバープレートのスカート部分を反作用プレート外
周部に係合し、次にクラッチの正しい作動特性が得られ
るよう、ダイヤフラムの位置が最適になった後に、反作
用プレートに溶接する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このような構造では、
反作用プレート自体は、エンジンのクランクシャフトに
固定されたフランジにネジ止めされ、反作用プレート自
体と摩擦ディスクとクラッチ機構から成るあらかじめ組
み立てられたモジュールが形成される。従って、例えば
摩擦ディスクの摩擦ライナーが摩耗し、これを取り替え
なければならなくなったモジュールを取り除く際には、
モジュール全体を廃棄しなければならない。その理由
は、モジュールは溶接された部品を含むので、分解する
のが困難であるからである。このことは、モジュールが
最初に反作用プレートと組み立てられており、部品のう
ちの1つが故障した場合、また圧力プレートの変位量が
適性でなくなった場合にも当てはまる。
【0017】米国特許第2,399,886号に開示された構造
では、ネジ切りされた部品のネジ部が破損した時、また
は焼き付きが生じた時には、再び分解が困難となる。
【0018】一般に、少なくとも反作用プレートを回収
できることが好ましく、かつこの回収を容易にできるこ
とが好ましい。また同様に、クラッチの作動パラメータ
のうちの少なくとも1つ、例えばエンジンのクランクシ
ャフトのヘッドに対するダイヤフラムの位置、またはカ
バープレートに対するダイヤフラムの当接部と圧力プレ
ートとの間の距離、またはダイヤフラムに生じる負荷、
または圧力プレートによって生じる負荷を正しく調節で
きることが好ましい。
【0019】本発明の目的は、これらの条件を満たし、
従来技術の欠点を克服することにある。
【0020】従って、本発明は、クラッチの少なくとも
1つの作動パラメータを良好に調節でき、容易に再使用
できる反作用プレートを有するクラッチを、簡単かつ安
価に提供しようとするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、圧力プ
レートと、ダイヤフラムと、クラッチ機構をクラッチの
反作用プレートに固定するようになっているカバープレ
ートとを軸方向に順に含むタイプであり、カバープレー
トと共に回転でき、圧力プレートに対して軸方向に圧力
プレートが移動できるようにカバープレートに対して圧
力プレートを結合するよう、圧力プレートとカバープレ
ートとの間に取り付け手段が設けられ、圧力プレートの
ボスに作用するよう、カバープレートによって支持され
た当接部にダイヤフラムが当接し、前記カバープレート
は皿状であり、その外周部に軸方向を向く環状のスカー
ト部分を有する、特に自動車用の反作用プレートを有す
るダイヤフラム用クラッチ機構であって、カバープレー
トの前記スカート部分が2つの同軸状部品から成り、こ
れら同軸状部品が、互いに入れ子式に取り付けられ、一
方の部品が他方の部品を囲むようになっており、クラッ
チの少なくとも1つの作動パラメータ(例えばカバープ
レートによりダイヤフラムに提供される当接部と、圧力
プレートによってダイヤフラムに与えられるボスとの間
の距離)を調節した後、前記2つの同軸状部品を互いに
固定し、前記2つの同軸状部品の一方が、クラッチの反
作用プレートにカバープレートを係合するための径方向
を向くフランジを有する、下方カバーと称される第1部
材によって構成され、前記他方の同軸状部品は、ダイヤ
フラムに対する当接部を支持する上方カバーと称される
部材によって構成され、もってカバープレートの深さが
可変となっていることを特徴とする。
【0022】本発明によれば、摩擦ディスクが摩耗した
場合、反作用プレートを係止しながら、クラッチ機構と
摩擦ディスクから成るアセンブリを交換することができ
るので、簡単で安価な構造が得られる。また、摩擦ディ
スクだけを交換し、クラッチ機構を回収することも可能
である。いずれの場合にせよ、機械加工により、圧力プ
レートの摩擦表面または反作用プレートの摩擦表面を、
機械加工により修整することが可能である。
【0023】このようにして、クラッチの修理が可能で
ある。更に、アセンブリの部品のうちの1つが故障して
いること、例えば部品が変形していたり、圧力プレート
の変位量が不適当であることに気づいた場合、反作用プ
レートにクラッチ機構を最初に取り付ける間、クラッチ
機構と摩擦ディスクから成るアセンブリを交換すること
が可能である。
【0024】従って、反作用プレートと、クラッチ機構
と、摩擦ディスクから成るアセンブリ全体を廃棄する必
要はなくなる。更に、クラッチ機構を取り外すために必
要な時間も極めて短くなる。
【0025】カバープレートの深さは可変であるので、
低精度の部品でクラッチを製造することが可能となり、
これにより、コストを低減することができる。これに関
連し、カバープレートの寸法のばらつきのため、例えば
圧力プレートおよびカバープレートに対するダイヤフラ
ムの各当接部の間の間隔を調節し、製造公差をなくすこ
とが可能である。従って、実際の特性曲線、すなわち、
個々のダイヤフラムクラッチに当てはまる特性曲線は、
上記理論的な曲線、すなわち計算された特性曲線に近似
するものとなる。
【0026】変形例では、クラッチが新しくなった摩擦
ディスクの摩擦ライナーと係合する状態にある時、クラ
ンクシャフトのヘッドまたはノーズと、ダイヤフラムの
フィンガーの内側端部との間の距離を調節することも可
能である。
【0027】幾何学的な検討をすることなく、圧力プレ
ートによって加えられる力を調節することもできる。ま
た、カバープレートおよび圧力プレートに対するダイヤ
フラムの2つの当接部の間の平行度の誤差をなくすこと
により、ダイヤフラムの力を調節し、圧力プレートにお
ける力をバランスさせることも可能である。
【0028】従って、クラッチの作動パラメータのうち
の1つは容易に調節可能である。一般に、このクラッチ
機構には摩擦ディスクが嵌合される。
【0029】本発明によれば、反作用プレートは、欧州
特許公開第0208400号明細書に記載された構造とは対照
的に、1つの部品として製造できる。これに関連し、本
発明のクラッチ機構は、反作用プレート自体に固定され
るので、モジュールを固定するラジアルプレートは不要
となる。当然ながら、反作用プレート自体がラジアルプ
レートに固定された状態で、本発明のクラッチ機構を、
反作用プレート自体に締結することも可能である。
【0030】反作用プレートは2部品としてもよく、ま
た上記のように、ダブルダンプフライホイールまたは遠
心クラッチの部品であってもよい。本発明によれば、ク
ラッチ機構は、どんなタイプの反作用プレートにも容易
に固定できるので、自在に適用できる。
【0031】更に本発明によれば、下方カバーがアダプ
タとして働くよう、上方カバーを標準化できる。これに
関連し、特定の用途に従って、下方カバーの寸法を変更
することが可能である。より一般的には、2部品式のカ
バープレートの構造により、上方カバーの製造に使用さ
れる工具を簡略化できる。
【0032】下方カバーは、上方カバーに取り付けでき
るよう、スリット状であることが好ましい。
【0033】本発明は反作用プレートも標準化できる。
用途によっては、反作用プレートの外周部に、カバーを
締結するように働く軸方向を向く環状スカートを設け
る。下方カバーが存在しているので、このスカート部分
のない反作用プレートを設けることも可能である。
【0034】下方カバーは、保管中、すなわちクラッチ
機構が反作用プレートに取り付けられていない時、反作
用プレートのずれを制限するための当接手段としても作
用することができる。
【0035】上記取り付け手段が弾性タングから成る場
合、このタングは良好に保護される。
【0036】本発明の一実施例では、保管中に保護を行
う上記当接手段を構成するのは、下方カバーのラジアル
当接フランジである。クラッチ機構が保管状態にある
時、摩擦ディスクにより完成品とされたアセンブリを搬
送し、これにクラッチ機構を嵌合できるようにするた
め、剥離可能なフィルムにより、下方カバーに摩擦ディ
スクを固定することも可能である。
【0037】クラッチの作動パラメータのうちの少なく
とも1つが精密に調節されるので、ダイヤフラムクラッ
チの有効寿命は長くなることが明らかである。
【0038】添付図面を参照して、制限的でない本発明
の好ましい実施例の次の詳細な説明を読めば、本発明の
種々の特徴、目的および利点がより明瞭に理解できると
思う。
【0039】
【発明の実施の態様】まず図1を参照する。この図は、
外周部に摩擦ライナー10を有する摩擦ディスク1を自
動車に用いた場合のものである。この摩擦ライナーは、
支持ディスク11の両側に配置され、固定されている。
支持ディスク11は、本例では接続プレート13を介し
てハブ12に強固に結合され、ハブ12は、回転自在に
被動シャフトに取り付けられるようになっている。
【0040】接続プレート13は、本例ではリベット締
めにより支持ディスク11に固定され、更にその内周部
が、リベット締めによりハブ12のフランジにも固定さ
れている。ハブ12は、それを回転自在に被動シャフト
に結合できるよう、内部にスプラインを有している。本
実施例では、被動シャフトは自動車のギアボックスの入
力シャフトとなっている。
【0041】当然ながら変形例として、ハブ12に支持
ディスク11を弾性的に結合してもよい。この場合、例
えば、それ自体公知の態様で、支持ディスク11が2つ
のガイドリングに固定され、2つのガイドリングは、ス
ペーサバーにより共に固定され、これらガイドリング
は、接続プレート13の両側に配置される。従って、こ
れらガイドリングは、円周方向に作用する弾性手段を収
容するための、ダンパープレートに形成された別のウィ
ンドーと対向した状態に形成されたウィンドーを有す
る。
【0042】摩擦ライナー10は、反作用プレート(図
示せず)とクラッチの圧力プレートとの間にグリップさ
れるようになっている。通常の状態では、この反作用プ
レートは、回転自在に駆動シャフトに取り付けられ、駆
動シャフトは、本例では自動車エンジンのクランクシャ
フトとなっている。反作用プレートは、一般にはネジ締
結具、例えばスタッドによりクランクシャフトに固定さ
れる。圧力プレート2は、クラッチ機構3と称される一
体的アセンブリの一部となっている。
【0043】このクラッチ機構3は、圧力プレート2
と、自由状態で切頭円錐形となっているダイヤフラム4
と、カバープレート4、8とを軸方向に順に備えてい
る。本実施例では、カバープレートは皿状であり、クラ
ッチ機構3は、カバープレートを介して反作用プレート
に固定されている。
【0044】クラッチ機構3は、カバープレート5、8
と圧力プレート2との間に挟持された取り付け手段6も
含み、カバープレートと共に回転できるよう、カバープ
レートに圧力プレート2を結合しているが、圧力プレー
トは、カバープレート上で軸方向に移動自在となってい
る。本実施例では、これら取り付け手段6は傾斜した弾
性タングから成り、このタングは、一端が圧力プレート
2の外周部にリベット締めにより固定され、他端がリベ
ット締めにより、カバープレート5、6に固定されてい
る。
【0045】取り付け手段6は、当然ながら他の適当な
形状でもよい。この取り付け手段は、例えば複数の弾性
部材から構成でき、この弾性部材は、例えばネジ締結具
により圧力プレートに固定され、カバープレートにスナ
ップ嵌合される。かかる構造の詳細については、例えば
欧州特許公開第0208400号明細書の図2および図3を参
照されたい。
【0046】この弾性部材はクランク形状であり、ネジ
締結具により圧力プレート2のエッジに固定され、フッ
ク状部分により、カバープレート5、8のベースにスナ
ップ嵌合される。
【0047】ダイヤフラム4は環状であり、ベルビーユ
リング形状をした周辺部分41と、図2に最良に示すよ
うに、スロット43によりラジアルフィンガー42に分
割された中心部分とを備えている。このスロット43
は、内側端部がダイヤフラムの中心開口部に開口し、ベ
ルビユーリング部分42の内周部の位置にある外側端部
が、スペーサ機素7の貫通する拡大オリフィス44内へ
開口している。これらスペーサ機素7は、腎臓の形状を
したヘッド(図2参照)を有し、このヘッドは、第1当
接部51と対向する状態のダイヤフラム4に対する第2
当接部71を構成している。第1当接部51は、皿状の
カバープレート5、8のベース部分52をプレス加工し
たものである。カバープレートの中心開口部は、そのベ
ース部分52に形成されており、カバープレート自体
は、板金をプレス加工したものである。
【0048】このようにして、ダイヤフラムをカバープ
レートに枢着したアセンブリが設けられる。より正確に
説明すれば、ダイヤフラム4は、ベルビーユリング部分
41の内周部の位置において、2つの当接部51と71
との間に挟持されている。ベルビーユリング部分41の
外周部の位置では、ダイヤフラム4は環状ボス21に当
接する。この環状ボスは、この当接のために、圧力プレ
ート2に形成されたものであり、本実施例では分割され
ている。
【0049】従って、クラッチが係合すると、すなわち
摩擦ライナー10が圧力プレートと反作用プレートとの
間にグリップされると、ダイヤフラム4はその第1当接
51に当接し、圧力プレートのボス21に作用し、摩擦
ライナー10をグリップする。摩擦ライナーが新しい時
は、ダイヤフラムベルビーユリング部分41はクラッチ
機構3の軸線に対してほぼ直角に延びる。摩擦ライナー
10が摩耗した後は、ダイヤフラム4は傾斜した形状と
なる。
【0050】クラッチを切るにはダイヤフラムのフィン
ガー42の内側端部にスラスト力を加え、ダイヤフラム
4の種々の位置を示す図1のうちの上方部分から理解で
きるように、ダイヤフラムを枢動させる必要がある。こ
の動作中、ダイヤフラム4は第2当接部71に係合され
る。カバープレート5、8は外周部に圧力プレート2を
囲む、軸方向に配置された環状フランジまたはスカート
部分92を有する。
【0051】このフランジ92は、傾斜部分56を介し
てベース部分52に接合される。この傾斜部分56は、
一体的な係合パッド54と、一体的な締結パッド53の
状態をした変形部を構成するよう、ところどころ変形さ
れている。このパッドは、リベット締めによりタング6
を締結し、かつネジヘッド55により係合するためのも
のであり、ネジヘッドにより、後に示すように、クラッ
チ機構3が固定される。この実施例では、ネジ55は、
圧力プレート2および支持ディスク11の摩擦ライナー
10の径方向外側に位置している。
【0052】クラッチの作動パラメータのうちの少なく
とも1つを調節できることが好ましい。また、クラッチ
機構を分解した後に、反作用プレートを更に容易に活用
できるようにすることも好ましい。カバープレート5、
8は、その外周部に軸方向を向く環状スカート部分を有
し、このスカート部分は、所望により、円周方向に分割
してもよいし、しなくてもよい。
【0053】上記のような目的を達成するためには、本
発明によると、スカート部分を2つの同軸状部品82お
よび92から構成し、部品82、92の一方が他方を囲
むよう、互いに入れ子式に取り付ける。本発明は、クラ
ッチの少なくとも1つの作動パラメータを調節した後
に、スカート部分の2つの同軸状部品82および92を
互いに固定することも提案するものである。
【0054】本発明の1つの特徴によれば、同軸状部品
82および92の一方は、下方カバー8と称される第1
部品により構成され、他方の部品は、上方カバー5と称
される第2部品によって構成される。下方カバー8は、
反作用プレートにカバープレート5、8を係合するため
の径方向に配置されたフランジ81を有する。上方カバ
ー5は、ダイヤフラム4に対する第1当接部51を支持
する。このように、カバープレートの軸方向の深さは調
節自在であり、カバー5および8の双方は、本実施例で
はプレス加工された板金から製造される。
【0055】図1および図2に示される実施例では、下
方カバー8は、ほぼL字形の断面を有する。下方カバー
8のラジアルフランジ81により、カバープレート5、
8は、全体として反作用プレートに係合するようになっ
ている。
【0056】本実施例では、下方カバー8は、軸方向に
配置されたラグ82が形成された環状スカート部分を有
し、このスカート部分は、環状のくしのような形状とな
っている。ラグ82は、1つの円上に一定間隔で離間さ
れており、各ラグは、その内周部9を介して、上方カバ
ー5のスカート部分92の外周部と協働するようになっ
ている。従って、ラグ82は、カバープレート5、8の
スカート部分92の外周部に嵌合され、よってカバープ
レートの深さを調節しうる。
【0057】このような調節は、異なる方法でも実施で
きる。第1の方法は、摩擦ディスク1が存在する状態
で、クラッチの反作用プレートにカバープレート5、8
を取り付けることであり、この取り付けは、ネジ55に
より行われる。クラッチの作動パラメータのうちの1
つ、例えばダイヤフラムにより圧力プレートに加えられ
る力を測定し、測定された力が正しい値に達すると、下
方カバー8と上方カバー5との間の相対運動を停止す
る。このとき、例えば2つのスカート部分82と92と
を互いに溶接することにより、上方カバー5に下方カバ
ー8を固定する。図1の頂部には、この溶接部が示され
ている。
【0058】ダイヤフラム4により圧力プレート2に加
えられる力は、当然ながら、カバープレート5、8に加
えられる力(すなわち圧力)を測定することによって求
められる。
【0059】カバープレートの深さを調節する別の方法
は工場内で実行される。この場合、摩擦ディスク1がダ
ミーの反作用プレートと圧力プレートとの間に挿入され
た状態で、ダミーの反作用プレートに下方カバー8を当
接させる。この作業の終了時に上方カバー5に下方カバ
ー8を溶接すれば、容易に取り扱い、運搬できる一体的
アセンブリが得られる。このアセンブリは、摩擦ディス
ク1を嵌合した後に、自動車の反作用プレートに取り付
けることができるようになっている。
【0060】この場合、下方カバー8のラジアルフラン
ジ81は径方向内側に延び、圧力プレート2の方を向く
表面の一方を介して、圧力プレート2の外周部22に協
働するようになっている。フランジ81は、径方向内側
に(すなわちクラッチ機構3の軸線に向かって)延び、
摩擦ディスク1の摩擦ライナー10の径方向外側に取り
付けられる。この実施例では、圧力プレート2により摩
擦ディスク1に提供される摩擦表面の外側伸長部と協働
するようになっている。
【0061】従って、フランジ81は圧力プレート2の
外周部22に協働するので、上記一体的アセンブリを取
り付ける前にタング6が保護される。このようにして、
2部品式カバープレート5、8および保護されたタング
6を備えたクラッチ機構が得られる。
【0062】本実施例では、図2から理解できるよう
に、一定の間隔で離間されたタング6が4つ設けられい
る。これらのタング6の対称軸は略図で示されている。
【0063】しかし、これらのいずれも特定の用途に応
じて決まる。このことは、スペーサ機素7の数について
も当てはまる。また、圧力プレート2は、ダイヤフラム
4の方を向く背面の位置において、タング6のための傾
斜した通路およびリブを有している。当然ながら本発明
は、上記実施例に限定されるものではない。特に、構造
を逆にすることも可能である。従って、図3を参照する
と、下方カバー8のラジアルフランジ181は、アセン
ブリの軸線から径方向に離間する方向、すなわち径方向
外側に向き、このカバー8の環状すなわち円筒形のスカ
ート部分182は連続し、上方カバー5のスカート部分
90を外側から囲んでいる。
【0064】先の実施例と同じように、スカート部分1
82は、上方カバー5のスカート部分90に取り付けら
れている。このような作業により、図1および図2にお
けるように、相対的な軸方向の運動により、入れ子式の
取り付けが生じ、この軸方向の移動は、クラッチの作動
パラメータのうちの1つが正しく調節された後に停止さ
れる。
【0065】調節のために択される特定の作動パラメー
タは、圧力プレート2に対するダイヤフラム4の当接部
と、カバープレート5、8に対するダイヤフラム4の当
接部との間の距離Dとすることができる。より詳細に述
べると、カバープレートの第1当接部51と、調節され
る圧力プレートのボス21によって構成される当接部と
の間の距離である。
【0066】上記の距離とは異なり、パラメータをダイ
ヤフラム4のフィンガーの内側端部と調節するクランク
シャフトのターミナルノーズ、すなわちヘッド100と
の間の距離Bとすることができる。この距離Bは、クラ
ンクシャフトのヘッド100と下方カバー8のラジアル
フランジ181との間に生じる距離Yの関数であり、ま
た、フランジ181と第1当接部51との間の距離Xの
関数でもある。このことは、フランス特許公開第2,593,
871号明細書に記載されているタイプのダブルダンプフ
ライホイールの説明と関連している。距離Yは、ダブル
ダンプフライホイールによって決定されるので、このよ
うにして、距離D、すなわちカバープレート5、8の深
さが調節される。
【0067】当然ながら、調節のため選択できる別のパ
ラメータの例を見つけることができる。その一例として
は、圧力プレートにより摩擦ディスクの摩擦ライナーに
加えられる負荷が挙げられる。他の例としては、カバー
プレート5に加えられる力が挙げられる。ボス52によ
って構成される当接部と当接部51との間に生じる不正
確な平行度も、同じように調節することができる。
【0068】クラッチの適当な作動パラメータを調節し
た後、図3の符号93で略示するように、2つのスカー
ト部分90と182を共に固定する。この作業は、溶接
またはシーミング作業によって実行できる。これとは異
なり、スカート部分182に形成された孔、および対応
するスカート部分190内の孔に、ほぞを強制的に嵌合
してもよい。
【0069】別の変形例としては、スカート部分90に
雄ネジを形成し、かつスカート部分182に雌ネジを形
成して、これらを所望の量だけ螺合するようにできる。
この場合、2つのスカート部分の相対的位置を固定した
後、ネジ部をつぶし、これらを共にロックするよう、溶
接または適当な変形作業、例えばピーニングまたはロー
リングにより共に固定する。
【0070】図1〜図3において、下方カバーのスカー
ト部分は、上方カバーのスカート部分を囲んでいる。当
然ながら、上方カバーのスカート部分が下方カバーのス
カート部分を囲むように、この構造を逆にすることも可
能である。
【0071】本発明は、多数の態様で実施でき、カバー
プレートの深さを適当に調節することにより、コストを
低減し、ダイヤフラムの計算された特性曲線と極めて近
い曲線群によって、ダイヤフラム4の実際の作動特性が
得られるよう、クラッチの種々の部品における製造公差
をなくすことが可能である。
【0072】更に、上方カバー5の形状は簡略化され
る。これについては、上方カバー用の製造用工具につい
ても同様である。その理由は、カバープレート5が反作
用プレートに当接しないようになっているからである。
更に、いずれのケースにおいても、下方カバーは簡単な
形状である。
【0073】当然ながら、ネジ55は、下方カバー8の
ラジアルフランジ181に設けた孔を貫通でき、この場
合、ネジのヘッドは、ラジアルフランジ181に当接す
る。従って、2部品式カバープレート5、8にクラッチ
機構3を固定する部材を、上方カバー5または下方カバ
ー8のいずれかに取り付けできる。更に、すべての組み
合わせが可能である。
【0074】取り付け手段は、例えば上記タングの形態
とする代わりに、ほぞとほぞ孔タイプのジョイントとす
ることができる。この場合、圧力プレート2は、外周部
にラグを有し、これラグは、カバープレート5、8のス
カート部分に形成された相補的な溝と係合する。変形例
として、スペーサ機素7の代わりに、米国特許第4,751,
991号明細書に記載されているタイプの構造において、
上方カバーから一体的に突出するアセンブリラグとクラ
ウンリングとを組み合わせて使用することも可能であ
る。
【0075】図1〜図3を参照して、上に説明した実施
例では、クラッチは、ダイヤフラムのフィンガー42の
内側端部に、スラストモードで作用するクラッチ解除ベ
アリング(図示せず)の助けにより、切り離しを実行す
る、スラスト解除タイプのものであったが、この代わり
に、クラッチ解除ベアリングがダイヤフラムのフィンガ
ーの内側端部に引っ張り作用する、上記フランス特許公
開第2,463,874号明細書に記載されているようなプルオ
フタイプ、すなわち引っ張り解除タイプのものでもよ
い。
【0076】いずれの場合においても、下方カバー8の
スカート部分は、少なくとも局部的に上方カバー5のス
カート部分に密に接触し、上方カバー5に対して下方カ
バー8を、入れ子式に取り付けるようになっている。こ
れに関連して、次に図4〜図8を参照すると、プレス加
工された板金から成る下方カバー8は、止め輪状のスリ
ット280を有している。従って、カバー8は、径方向
に弾性的に変形可能であり、これにより、上方カバー5
の軸方向を向く円筒形スカート部分292に、このカバ
ー8を取り付けることが容易となっている。このカバー
5も、プレス加工された板金から成っている。
【0077】スカート部分292は、図2に示すよう
に、締結パッド53も、貫通する締結ネジ55と係合す
る一体的締結パッド53と、タング6を締結するリベッ
トに対し同じ目的を達成する一体的係合パッド54から
成る変形部53および54によって中断されている。カ
バー8は、アセンブリの軸線から径方向に離間するよう
に延びるラジアルラグ281を、これら変形部53と整
合した状態で有している。下方カバー8の軸方向を向く
円筒形スカート部分282は、本実施例では複数の環状
セクタ282から成り、このセクタの円周方向の幅は、
図2のラグ82よりも広くなっている。このセクタ28
2は、図2の下方部分から理解できるように、変形部5
3に整合する径方向に配置されたラグと交互に配置され
ている。図8に示すように、カバー8は、セクタ282
において、L字形の断面を有している。
【0078】図1〜図3に示すように、図7におけるカ
バー8は、クラッチ機構3の軸線に向かって延びるラジ
アルフランジ81を有している。このフランジ81の内
周部には、ネジ55がカバーを貫通できるよう、ほぼ長
円形をしたノッチ283が形成されている。このラジア
ルノッチ283は、ラジラルラグ281において対称的
に形成され、内側がアセンブリの軸線側に開口してい
る。このノッチ283はU字形であるので、丸くされた
ベースを有している。ノッチ283の幅は、ネジ55の
サイズに応じて決められる。
【0079】ラグ281は、別のノッチ284によりセ
クタ282から離間されている。このノッチの形状は、
ノッチ283の形状と類似している。しかし、ノッチ2
84は、径方向外側を向き、ノッチ283よりも狭くな
っている。
【0080】図7から理解できるように、セクタ282
のうちの3つのフランジ81には、3つのノッチ28
5、286、287が形成されている。これら3つの別
のノッチは、フランジ81の内周部にて開口し、対応す
るセクタ282の中間にはそれぞれ1つのノッチが位置
している。これらのノッチ285、286、287は、
スリット280に対して一定の間隔で離間されている。
より正確に説明すると、ノッチ285、286、28
7、ならびにスリット280のいずれもが90度の定間
隔で円周方向に離間するように、1つのラジラルラグ2
81にスリット280が形成されている。
【0081】ノッチ285は、ノッチ283と同じよう
に径方向に配置され、長円形となっている。従って、ノ
ッチ285は、丸いベースを備えたU字形となってい
る。ノッチ286および287も長円形であり、ほぼ径
方向に配置された入口通路内のフランジ81の内周部で
開口している。しかしながら、ノッチ286および28
7の主要部分は傾斜している。ノッチ285、286、
287の目的は、反作用プレートによって支持されたセ
ンタリングピン228が、これらプレートを貫通できる
ようにするためのものである。このセンタリングピン2
28は、これら3つのノッチに相補的に係合している。
【0082】このように、下方カバー8は、センタリン
グピン228によってセンタリングされ、上方カバー5
のスカート部分292と係合できるよう、スリット28
0により径方向に変形できる。このような変形は、ラジ
アルノッチ285の両側に対称的に配置された傾斜した
ノッチ286および287により可能となっている。こ
の実施例では、2つのノッチ286および287は、同
一の傾斜角を有する。
【0083】プレス加工された板金から成る下方カバー
8および上方カバー5は、当然ながら同じ金属バンドか
ら形成してもよい。これに関しては、金属バンドがコイ
ルから巻き戻されたストリップとなっている図9〜図1
1を参照されたい。より正確に説明すれば、下方カバー
8は、ストリップ200からスタンピング(打ち抜き)
された材料の下方部分に形成されている。従って図9
は、互いに交互に配置され、ギャップ204によって互
いに分離されたタング201、202を示している。タ
ング201は径方向外側に突出し、タング202は径方
向内側に突出している。
【0084】折り曲げラインは符号203で示されてい
る。上方カバー5は、材料200のバンドからスタンピ
ング加工された後、ラグ201と202を互いに対向さ
せるよう、下方カバー8に対して上方カバー5を回転さ
せる。折り曲げライン203を中心とするタング201
および202の折り曲げ作業と共に、カバー5および8
を適当な形状に形成するため、あらかじめ適当なプレス
加工作業が行われる。後者の折り曲げ作業により、軸方
向を向く円筒形の環状セクター392および393がそ
れぞれ形成される(図1参照)。既に説明したように、
93において溶接が実行される。この溶接作業後、孔2
05が生じる。
【0085】これらの図面に示すように、下方カバー8
のスカート部分392および上方カバー5のスカート部
分393は、分割された状態となっている。図9〜図1
1の実施例は、特に経済的であることが理解できよう。
【0086】上方カバー5は、特に下方カバー8が図4
〜図8におけるように、スリット状となっている時に、
鋳造によって製造することができる。
【0087】当然ながら、図3における下方カバー8
を、スリット状としてもよく、そのラジアルフランジ1
81には、図4〜図8のノッチ285、286および2
87と類似するノッチを設けてもよい。この場合、これ
らのノッチは、ラジアルフランジ181の外周部で開口
し、反作用プレートによって支持されているセンタリン
グピンに従う大きさとされる。
【0088】いずれの場合にせよ、センタリングピン
は、これらノッチ285、286および287と相補的
に係合する。しかし、これらのノッチおよびセンタリン
グピンの数は、当然ながら4つ以上でもよい。これらの
ノッチおよびセンタリングピンがそれぞれ3つしか設け
られていなくても、良好な結果が得られることは理解で
きると思う。これに関連し、径方向に配置されたノッチ
285(図6参照)と係合するセンタリングピン228
は、固定ポイントの目的で働き、この固定ポイントは、
ラジアルノッチ285の両側に配置された2つの傾斜し
たノッチ286および287と組み合わさって、スリッ
ト状の下方カバー8を変形できる。
【0089】当然ながら、2つのカバープレート5およ
び8は、鋳造可能な材料で製造するのがよい。このカバ
ープレートは鋳造品でもよいし、また適当なファイバー
で強化したプラスチック材料からなっていてもよい。こ
の場合、カバープレートは、接着剤により接合してもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクラッチ機構の軸方向断面図である。
【図2】ダイヤフラムおよび圧力プレートを示すよう、
一部を切り欠いて、図1の矢印2の方向に見た図であ
る。
【図3】本発明の第2実施例におけるクラッチ機構の上
半部の略図である。
【図4】本発明の更に別の実施例の図2に類似した図で
ある。
【図5】図4の円5でなした部分の拡大図である。
【図6】図4の円6で示した部分の拡大図である。
【図7】本発明における下方カバープレートの側面図で
ある。
【図8】図7における線8−8に沿う断面図である。
【図9】金属ブランクからカバープレートをプレス加工
することを示すもので、下方および上方カバープレート
の側面図である。
【図10】図9の上方および下方カバープレートをスタ
ンピング加工し、これら2つのカバープレートを共に溶
接した後の図である。
【図11】図10における線11−11ラインに沿う断
面図である。
【図12】ダイヤフラムの特性曲線を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 摩擦ディスク 2 圧力プレート 3 クラッチ機構 4 ダイヤフラム 5 カバープレート 6 取り付け手段 7 スペーサ機素 8 カバープレート 10 摩擦ライナー 11 支持ディスク 12 ハブ 13 接続プレート 21 環状ボス 22 外周部 41 周辺部分 42 ラジアルフィンガー 43 スロット 44 拡大オリフィス 51 第1当接部 52 ベース部分 53 締結パッド 54 変形部 55 ネジヘッド 56 傾斜部分 71 第2当接部 81 フランジ 82 同軸状部品 90 スカート部分 92 スカート部分 100 ヘッド 181 ラジアルフランジ 182 スカート部分 200 ストリップ 201、202 タング 203 折り曲げライン 204 ギャップ 205 孔 228 センタリングピン 280 スリット 283 ノッチ 284、285、286、287 ノッチ 292 スカート部分 392、393 スカート部分

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力プレート(2)と、ダイヤフラム
    (4)と、クラッチ機構をクラッチの反作用プレートに
    固定されるようになっているカバープレート(5、8)
    とを軸方向に順に含むタイプであって、カバープレート
    (5、8)と共に回転でき、圧力プレート(5、8)に
    対して軸方向に圧力プレート(2)が移動できるよう
    に、カバープレート(5、8)に対して圧力プレート
    (2)を結合するよう、圧力プレート(2)とカバープ
    レート(5、8)との間に取り付け手段(6)が設けら
    れ、圧力プレートのボス(21)に作用するよう、カバ
    ープレート(5、8)によって支持された当接部(5
    1)にダイヤフラム(4)が当接し、前記カバープレー
    ト(5、8)は皿状であり、その外周部に軸方向を向く
    環状のスカート部分(82、92;182、90;28
    2、292;392、393)を有する、自動車用の反
    作用プレートを有するダイヤフラム用クラッチ機構であ
    って、 カバープレート(5、8)の前記スカート部分が、2つ
    の同軸状部品(82、92;182、90;...)か
    ら成り、これら同軸状部品が、互いに入れ子式に取り付
    けられ、一方の部品が他方の部品を囲むようになってお
    り、クラッチの少なくとも1つの作動パラメータ(例え
    ばカバープレート(5、8)によりダイヤフラムに提供
    される当接部(51)と、圧力プレート(2)によって
    ダイヤフラム(4)に与えられるボス(21)との間の
    距離)を調節した後、前記2つの同軸状部品(82、9
    2;182、90;...)を互いに固定し、前記2つ
    の同軸状部品の一方がクラッチの反作用プレートにカバ
    ープレートを係合するための径方向を向くフランジ(8
    1、181)を有する、下方カバーと称される第1部材
    (8)によって構成され、前記他方の同軸状部品は、ダ
    イヤフラムに対する当接部(51)を支持する上方カバ
    ーと称される部材(5)によって構成され、もってカバ
    ープレート(5、8)の深さが可変となっていることを
    特徴とするクラッチ機構。
  2. 【請求項2】下方カバー(8)のラジアルフランジ(8
    1)が、径方向内側方へ延びていることを特徴とする、
    請求項1記載のクラッチ機構。
  3. 【請求項3】クラッチ機構がクラッチの反作用プレート
    に支持されていない時、下方カバー(8)のラジアルフ
    ランジ(81)が、圧力プレート(2)の外周部(2
    2)に協働するようになっていることを特徴とする、請
    求項2記載のクラッチ機構。
  4. 【請求項4】下方カバー(8)のラジアルフランジ(1
    81)が、径方向外側方に延びていることを特徴とす
    る、請求項1記載のクラッチ機構。
  5. 【請求項5】下方カバー(8)のスカート部分(82、
    282、382)が、ラグ(82)またはセクター(2
    82、393)に分割されていることを特徴とする請求
    項1記載のクラッチ機構。
  6. 【請求項6】前記ラグ(82)またはセクター(28
    2、392)が、ラグ(281)と交互に配置されてい
    ることを特徴とする、請求項5記載のクラッチ機構。
  7. 【請求項7】下方カバー(8)が、スリット状であるこ
    とを特徴とする、請求項1記載のクラッチ機構。
  8. 【請求項8】ラジアルフランジ(81、18
    1、...)が、センタリングピン(228)により、
    クラッチの反作用プレート上の前記ラジアルフランジを
    センタリングするためのノッチ(285、286、28
    7)を有し、前記センタリングピンが、前記反作用プレ
    ートにより支持されて、前記ノッチに係合していること
    を特徴とする、請求項7記載のクラッチ機構。
  9. 【請求項9】3つのセンタリングノッチ(285、28
    6、287)を有し、前記1つのセンタリングピノッチ
    (285)は径方向を向く、他方の2つのノッチ(28
    6、287)は傾斜し、かつラジアルノッチ(285)
    の両側に配置されていることを特徴とする、請求項8記
    載のクラッチ機構。
  10. 【請求項10】前記ノッチ(285、286、287)
    が、下方カバー(8)のスリット(282)により、円
    周上で一定間隔で離間されていることを特徴とする、請
    求項9記載のクラッチ機構。
JP8085074A 1995-04-06 1996-04-08 クラッチ機構 Pending JPH0979284A (ja)

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