JPH0979147A - 油圧ポンプの樹脂製プーリー及びその製造装置並びに製造方法 - Google Patents

油圧ポンプの樹脂製プーリー及びその製造装置並びに製造方法

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JPH0979147A
JPH0979147A JP25934495A JP25934495A JPH0979147A JP H0979147 A JPH0979147 A JP H0979147A JP 25934495 A JP25934495 A JP 25934495A JP 25934495 A JP25934495 A JP 25934495A JP H0979147 A JPH0979147 A JP H0979147A
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JP
Japan
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shaft
pulley
mold
lower mold
base end
Prior art date
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Pending
Application number
JP25934495A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuji Hayashi
哲司 林
Kenichi Hisaie
健一 久家
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH0979147A publication Critical patent/JPH0979147A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストの低減を図る。 【解決手段】 油圧ポンプの回転部材と結合するシャフ
ト1と、駆動ベルトと係合して回転部材を駆動するため
にシャフト1の基端に結合する樹脂製プーリー2におい
て、シャフト1は軸方向の所定位置に形成されて基端1
1側へ向けて外径の増大するテーパー部10と、シャフ
ト1の基端11に形成されてプーリー2とシャフト1の
軸方向への変位を規制する凹部1Aと、同じくシャフト
1の基端に形成されてプーリー2との相対回転を防止す
る凸部1Bの外周に形成したローレットを備え、プーリ
ー2上にシャフト1の基端11と一体に樹脂成形結合さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ポンプ、特に
ベーンポンプのローターを駆動する樹脂製プーリーとシ
ャフトの改良に関し、また樹脂製プーリーの製造装置及
び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などのパワーステアリング装置に
採用されるベーンポンプのローターを駆動するプーリー
としては、図8、図9に示すように、ベルト(図示せ
ず)と係合する溝部20を備えた樹脂製のプーリー2を
金属製のシャフト1の基端に結合したものが知られてお
り、シャフト1の他端側にはローター(図示せず)と結
合するためにスプライン等で構成された結合部4が形成
される。
【0003】このような樹脂製のプーリー2では、金属
製のシャフト1と樹脂製のプーリー2をそれぞれ別々に
成形してから、シャフト1をプーリー2へ圧入してお
り、圧入の際に樹脂製のプーリー2が割れるのを防止す
るため、プーリー2にはシャフト1との結合部に円筒状
の金属製カラー3が一体に成形結合され、シャフト1は
カラー3の内周に圧入される。なお、カラー3の外周に
はシャフト1の抜けを防止する凹部3A及びシャフト1
とプーリー2の相対回転を防止するローレット等(図示
せず)が形成される。
【0004】ところで、樹脂製のプーリー2の成形は、
図10〜図13に示すような成形装置によって、割型を
用いた圧縮成形法で行われ、プーリー2とカラー3はこ
の成形の際に一体に成形結合される。
【0005】この成形装置は、図10、図11におい
て、下型40’に対して図中上下方向へ相対変位可能な
上型30と、上型30及び下型40’に対して図中左右
方向へ相対変位可能な一対の割型50、50を備え、上
型30及び下型40’はプーリー2の側面を成形し、割
型50はプーリー2の外周に溝部20を成形する。な
お、図10において、51は割型50のガイドである。
【0006】さらに、下型40’の図中下方には図13
に示すように、下型40’を貫通するエジェクタピン6
1を上型30へ向けて突設するとともに、下型40’に
対して図中上下方向へ相対変位可能な取り出し装置60
が配設される。
【0007】そして、下型40’の上面にはプーリー2
の中心となる所定の位置に金属製のカラー3を支持する
ための支持ピン43が上型30へ向けて突設される。な
お、図10は同一型を複数配設した多押型の斜視図を示
し、図11〜図13は、このうちの一つの型についての
要部断面図を示す。
【0008】このような成形装置によって、フェノール
等の熱硬化性樹脂でプーリー2の成形を行う場合では、
まず、図10、図11のように上型30を上方へ変位さ
せた状態で支持ピン43へカラー3の内周を挿入する。
そして、一対の割型50、50を変位させて下型40’
に当接させてから、粉体、ペレット状あるいはシート状
の熱硬化性の樹脂材料を下型40’と割型50、50で
形成されたキャビティ内へ投入する。
【0009】次に、図12のように、上型30を下型4
0’へ向けて変位させて割型50、50に当接させて型
閉めを行い、キャビティ内を加圧するとともに、図示し
ない加熱手段によってキャビティ内を加熱し、この加
圧、加熱を所定時間行う。
【0010】所定時間経過後にはカラー3と一体にプー
リー2が成形され、図13のように、上型30及び割型
50、50をそれぞれ上方及び側方へ変位させて型開き
を行ってから、取り出し装置60を上昇させて、下型4
0’を貫通するエジェクタピン61がプーリー2を下型
40’から押し上げて上方へ取り外す。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の油圧ポンプの樹脂製プーリーにおいては、プーリー
2とシャフト1との間に介装するカラー3を別途加工す
る必要があるため、製造工数がかかり製造コストは上昇
し、さらに、成形したプーリー2へシャフト1を圧入す
る工程が必要となるため、さらに製造コストが上昇する
という問題があった。
【0012】そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされ
たもので、カラーを必要とせずにシャフトとプーリーを
一体に成形して製造工数及び製造コストの低減を図るこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、油圧ポン
プの回転部材と結合するシャフトと、駆動ベルトと係合
して前記回転部材を駆動するためにシャフトの基端側に
結合する樹脂製プーリーにおいて、前記シャフトは軸方
向の所定位置に形成されて基端側へ向けて外径の増大す
るテーパー部と、このシャフトの基端に形成されてプー
リーとシャフトの軸方向への相対変位を規制する抜け止
め手段と、同じくシャフトの基端に形成されてプーリー
との相対回転を防止する手段とを備え、前記プーリーは
上記シャフトの基端と一体に樹脂成形結合される。
【0014】また、第2の発明は、油圧ポンプのシャフ
トに結合される樹脂製プーリーの側面を成形するための
上下方向へ相対変位可能な下型及び上型と、プーリーの
外周にベルト溝を成形するために上記下型及び上型に対
して水平方向に接離可能な複数の割型と、これら上型、
割型及び下型を相互に当接させて画成したキャビティ内
を加圧する加圧手段と、このキャビティ内を加熱する加
熱手段とを備えて、キャビティ内へ投入された樹脂材料
を圧縮成形法によって樹脂製プーリーを成形する樹脂製
プーリーの製造装置において、前記下型には、プーリー
の中心と対応した位置に下型の上下方向に貫通する貫通
孔を設けるとともに、前記貫通孔には、前記シャフトの
基端側大径部を受容するよう下型の上面から下方へ向か
う大径穴部と、この大径穴部から下方へ向けて内径が縮
径する所定の長さのテーパー穴部とを備え、かつ、前記
貫通孔は、シャフトの基端側へ向けて外径の増大するテ
ーパー部を所定位置に備えた金属製のポンプシャフトを
挿通可能な内径を備えるとともに、前記貫通孔のテーパ
ー穴部は、シャフトのテーパー部と係合して、シャフト
の基端を前記キャビティ内へ所定量だけ下型の上面から
突出させる一方、シャフトの他端を下型の下面から所定
量だけ突出するよう位置決め保持可能に形成され、前記
下型の下面側には、下型の下面から突出した前記シャフ
トの他端と当接可能で、かつ下型へ向けて相対変位可能
な成形品プーリーの取り外し手段を備える。
【0015】また、第3の発明は、油圧ポンプのシャフ
トの基端に結合される樹脂製プーリーの側面を成形する
ために上下方向へ相対変位可能な下型及び上型と、前記
下型には、プーリーの中心と対応した位置に上下方向に
貫通形成された貫通孔を設けるととともに、この貫通孔
の所定の軸方向位置には下型の上面側へ向けて内径の増
大するテーパー穴部を形成してなり、前記プーリーの外
周にベルト溝を成形するために、上記下型及び上型に対
して水平方向に接離可能な複数の割型と、これら上型、
割型及び下型を相互に当接させて内部に画成したキャビ
ティ内を加圧する加圧手段と、このキャビティ内を加熱
する加熱手段と、前記下型の下面に配設されるととも
に、この下型へ向けて相対変位可能な成形品プーリーの
取り外し手段とを備えて、キャビティ内へ投入された樹
脂材料を圧縮成形法により樹脂製プーリーを成形する樹
脂製プーリーの製造方法において、上型を開いた状態
で、シャフトの基端側へ向けて外径の増大するテーパー
部を所定位置に備えた金属製のシャフトを、その基端側
を上方にして下型の貫通孔へ挿入し、シャフトのテーパ
ー部を貫通孔のテーパー穴部に係合させて同軸的に支持
するとともに、シャフトの基端側を下型の上面から所定
量だけキャビティ内へ突出させる一方、シャフトの他端
を下型の下面から所定量だけ突出させて位置決め支持す
るシャフト挿入工程と、樹脂材料を前記キャビティ内へ
投入するとともに、キャビティを閉鎖する型締め工程
と、前記キャビティ内の加圧、加熱を行う成形工程と、
上型及び割型を所定の上方及び側方へそれぞれ変位させ
る型開き工程と、前記取り外し手段を下型へ向けて駆動
するとともに、下型の下面から突出したシャフトの端部
を上方へ押圧する成形品プーリーの取り出し工程とを含
む。
【0016】また、第4の発明は、油圧ポンプのシャフ
トの基端に結合される樹脂製プーリーの側面を成形する
ために上下方向へ相対変位可能な下型及び上型と、前記
下型には、プーリーの中心と対応した位置に上下方向に
貫通形成された貫通孔を設けるととともに、この貫通孔
の所定の軸方向位置には下型の上面側へ向けて内径の増
大するテーパー穴部を形成してなり、前記プーリーの外
周にベルト溝を成形するために、上記下型及び上型に対
して水平方向に接離可能な複数の割型と、これら上型、
割型及び下型を相互に当接させて内部にキャビティ画成
する型締め手段と、キャビティを画成する型の冷却手段
と、このキャビティ内へ溶融樹脂を加圧注入する射出手
段と、前記下型の下面に配設されるとともに、この下型
へ向けて相対変位可能な成形品プーリーの取り外し手段
とを備えて、キャビティ内へ投入された樹脂材料を射出
成形法により樹脂製プーリーを成形する樹脂製プーリー
の製造方法において、上型を開いた状態で、シャフトの
基端側へ向けて外径の増大するテーパー部を所定位置に
備えた金属製のシャフトを、その基端側を上方にして下
型の貫通孔へ挿入し、シャフトのテーパー部を貫通孔の
テーパー穴部に係合させて同軸的に支持するとともに、
シャフトの基端側を下型の上面から所定量だけキャビテ
ィ内へ突出させる一方、シャフトの他端を下型の下面か
ら所定量だけ突出させて位置決め支持するシャフト挿入
工程と、前記キャビティを閉鎖する型締め工程と、前記
キャビティ内へ射出手段からの溶融樹脂を加圧、注入し
た後に冷却する成形工程と、上型及び割型を所定の上方
及び側方へそれぞれ変位させる型開き工程と、前記取り
外し手段を下型へ向けて駆動するとともに、下型の下面
から突出したシャフトの端部を上方へ押圧する成形品プ
ーリーの取り出し工程とを含む。
【0017】また、第5の発明は、油圧ポンプのシャフ
トの基端に結合される樹脂製プーリーの側面を成形する
ための上下方向へ相対変位可能な下型及び上型と、プー
リーの外周にベルト溝を成形するために上記下型及び上
型に対して水平方向に接離可能な複数の割型と、これら
上型、割型及び下型を相互に当接させて画成したキャビ
ティ内へ溶融樹脂を注入する射出手段と、このキャビテ
ィを画成する型を冷却する冷却手段とを備えて、キャビ
ティ内へ注入された樹脂材料を射出成形法によって樹脂
製プーリーを成形する樹脂製プーリーの製造装置におい
て、前記下型には、プーリーの中心と対応した位置に下
型の上下方向に貫通する貫通孔を設けるとともに、前記
貫通孔には、前記シャフトの基端側大径部を受容するよ
う下型の上面から下方へ向かう大径穴部と、この大径穴
部から下方へ向けて内径が縮径する所定の長さのテーパ
ー穴部とを備え、かつ、前記貫通孔は、シャフトの基端
側へ向けて外径の増大するテーパー部を所定位置に備え
た金属製のポンプシャフトを挿通可能な内径を備えると
ともに、前記貫通孔のテーパー穴部は、シャフトのテー
パー部と係合して、シャフトの基端を前記キャビティ内
へ所定量だけ下型の上面から突出させる一方、シャフト
の他端を下型の下面から所定量だけ突出するよう位置決
め保持可能に形成され、前記下型の下面側には、下型の
下面から突出した前記シャフトの他端と当接可能で、か
つ下型へ向けて相対変位可能な成形品プーリーの取り外
し手段を備える。
【0018】
【作用】したがって、第1の発明は、油圧ポンプの回転
部材と結合するシャフトは、基端に形成した抜け止め手
段と、相対回転防止手段を介して樹脂製プーリーと一体
に成形結合され、成形後には後処理工程を必要とするこ
とがないため、加工工数の削減と製造コストを低減で
き、また、樹脂によってプーリーとシャフトを一体に成
形した後は、シャフトを成形品の支持手段として代用す
ることができ、製造工程において樹脂成形品プーリーの
脱落損傷等を防ぐことができ、さらに、シャフトの途中
にテーパー部を形成したため、プーリーの成形時にシャ
フトのテーパー部を下型に形成したテーパー穴部へ係合
させれば容易に位置決め支持を行うことができ、特殊な
クランプ手段等も不要にできる。
【0019】また、第2の発明は、油圧ポンプのシャフ
トの途中には、その基端側へ向けて外径の増大するテー
パー部が設けられ、上型を開いた状態で、基端側を上方
へ向けてシャフトを下型の貫通孔へ挿入すると、シャフ
トのテーパー部は貫通孔のテーパー穴部に係合して同軸
位置へ案内されるとともに、下型に位置決め支持され
る。
【0020】このとき、シャフトの基端側はプーリーを
成形するキャビティ内へ所定量だけ突出し、このキャビ
ティ内へ投入した樹脂材料を上型、割型により加圧、加
熱することで、樹脂製プーリーとシャフトは一体に成形
結合される。
【0021】離型の際には、下型の下面から所定量だけ
突出したシャフトの端部を取り外し手段によって上方へ
押し上げ駆動することで成形品プーリーの取り出しを容
易に行うことができ、シャフトがエジェクタピンの役目
を果すばかりでなく、さらに、製品の搬送工程では金属
製のシャフトを樹脂製プーリーの支持手段として代用で
き、製造工程において樹脂成形品プーリーの脱落損傷等
を防止することができる。
【0022】また、第3の発明は、上型を開いた状態
で、シャフトの基端側を上方にして下型の貫通孔へ挿入
し、シャフトのテーパー部を貫通孔のテーパー穴部に係
合させて同軸位置へ案内するとともに支持し、シャフト
の基端側を下型の上面から所定量だけキャビティ内へ突
出させる一方、シャフトの他端を下型の下面から所定量
だけ突出させて位置決め支持しておき、樹脂材料をキャ
ビティ内へ投入後、型締め、加圧、加熱を行って樹脂製
プーリーの成形と同時にシャフトを一体に成形結合し、
上型及び割型を所定の上方及び側方へそれぞれ変位させ
てから取り外し手段を下型へ向けて駆動することで、下
型の下面から突出したシャフトの端部が上方へ押圧さ
れ、樹脂成形品プーリーはこのシャフトとともに下型か
ら離れ、樹脂成形品プーリーに触れることなく離型を行
うことができる。
【0023】また、第4の発明は、上型を開いた状態
で、シャフトの基端側を上方にして下型の貫通孔へ挿入
し、シャフトのテーパー部を貫通孔のテーパー穴部に係
合させて同軸位置へ案内するとともに支持し、シャフト
の基端側を下型の上面から所定量だけキャビティ内へ突
出させる一方、シャフトの他端を下型の下面から所定量
だけ突出させて位置決め支持しておき、溶融樹脂をキャ
ビティ内へ加圧、注入、冷却して樹脂製プーリーの成形
と同時にシャフトを一体に成形結合し、上型及び割型を
所定の上方及び側方へそれぞれ変位させてから取り外し
手段を下型へ向けて駆動することで、下型の下面から突
出したシャフトの端部が上方へ押圧され、樹脂成形品プ
ーリーはこのシャフトとともに下型から離れ、樹脂成形
品プーリーに触れることなく離型を行うことができる。
【0024】また、第5の発明は、上記第4発明の製造
方法を具体化する為の製造装置であり、圧縮成形法に比
べて樹脂成形品プーリーの製造タクトを短縮できるもの
である。
【0025】
【発明の実施の形態】図1〜図6に本発明の一実施形態
を示す。
【0026】図1において、1はベーンポンプのロータ
ー(図示せず)を駆動する金属製のシャフトで、シャフ
ト1は基端11側で樹脂製のプーリー2と一体に成形結
合される一方、他方の端部12側をポンプボディ(図示
せず)内部へ挿通してローターと結合するもので、プー
リー2の外周に形成されたベルト溝部20には、図示し
ないベルトが係合してシャフト1を駆動する。
【0027】シャフト1には、基端11側の大径部13
と端部12側の小径部14との間、すなわち、軸方向の
途中に、基端11側へ向けて外径の増大するテーパー部
10を形成される。
【0028】小径部14の所定の位置にはベーンポンプ
のローターと結合するために、スプラインあるいはキー
溝等からなる結合部4が形成される。
【0029】一方、プーリー2と結合する基端11側に
は、前記従来例のカラーと同様にして、シャフト1とプ
ーリー2の軸方向の相対変位を規制する抜け止め手段と
して凹部1A、凸部1B、1Bが形成されるとともに、
シャフト1とプーリー2の相対回転を防止するローレッ
ト(図示せず)などが凹部1A及び凸部1Bの外周に形
成される。
【0030】プーリー2とシャフト1は、予め機械加工
を施したシャフト1をプーリー2の成形加工時に鋳込み
ピンとして利用することで一体に成形結合されるもの
で、このプーリー2の成形は、図2に示すような成形装
置によって、前記従来例と同様の割型を用いた圧縮成形
法で行われる。
【0031】この成形装置は、図2〜図5に示すよう
に、下型40に対して図中上下方向へ相対変位可能な上
型30と、上型30及び下型40に対して図中左右方向
へ相対変位可能な複数の割型50、50を備え、上型3
0及び下型40はプーリー2の側面を成形する一方、割
型50、50はプーリー2の外周に溝部20を成形す
る。なお、上型30及び割型50、50は前記従来例と
同様に構成される。
【0032】下型40には、プーリー2の回転中心に対
応した位置で、上型30と対向する上面40Aから下面
40Bへ向けた図中上下方向に貫通孔41が形成され
る。
【0033】この貫通孔41は、上型30と対向する上
面40A側にシャフト1の大径部13を挿通する所定の
内径を備えた大径穴部41Aが開口する一方、下面40
B側にはシャフト1の小径部14を挿通する所定の内径
を備えた小径穴部41Bが開口し、上面40Aから図中
下方へ向けた所定の位置には、シャフト1のテーパー部
10と係合する所定のテーパー穴部42が形成されて、
貫通孔41は上面40Aへ向けて内径の拡大するテーパ
ー穴部42を介して大径穴部41Aと小径穴部41Bと
が連なっている。なお、下型40の全高(図中上下方向
の寸法)は、貫通孔41へ挿入したシャフト1の端部1
2が下面40Bから所定量だけ突出可能に形成される。
【0034】さらに、下型40の下面と対向する位置に
は、図5に示すように、下型40を貫通可能なエジェク
タピン61を上型30側へ向けて複数突設するととも
に、下型40に対して図中上下方向へ相対変位可能な取
り出し装置60が配設され、この取り出し装置60は、
上面で下型40の下面40Bから突出したシャフト1の
端部12と接離可能に形成される。
【0035】なお、上型30、割型50はそれぞれ図示
しないアクチュエータによって駆動されるとともに、キ
ャビティ内の加圧を行い、取り出し装置60も上下方向
へ駆動可能な図示しないアクチュエータによって変位
し、また、上型30、下型40、割型50にはキャビテ
ィ内を加熱する図示しないヒータ等が設けられる。
【0036】このような成形装置によって、フェノール
等の熱硬化性樹脂でプーリー2とシャフト1の一体成形
結合を行う工程を図6のフローチャートに示し、以下、
このフローチャートと上記図2〜図5を参照しながら、
成形工程について詳述する。
【0037】まず、ステップS1では上型30及び割型
50、50を開いた状態で、別途結合部4や抜け止め手
段等の加工を施したシャフト1を、図3に示すように、
端部12側から下型40の上面40Aに開口した貫通孔
41へ挿入する。
【0038】シャフト1はテーパー部10が貫通孔41
のテーパー穴部42と係合するため、下方への変位を規
制されて支持されるとともに、図中上方からテーパー部
10が貫通孔41のテーパー穴部42に案内されて、シ
ャフト1はそのまま貫通孔41の同軸位置へ位置決め支
持され、特別なクランプ手段を必要としない。
【0039】そして、シャフト1においては、下型40
の上面40Aからプーリー2との結合部となる基端11
側の凸部11B、凹部11Aが、上型30、下型40及
び割型50で画成されるキャビティ70内へ突出保持さ
れる一方、下型40の下面40Bから取り出し装置60
へ向けて端部12が所定量だけ突出保持される。
【0040】こうして、ステップS1でシャフト1の挿
入、位置決め保持が終了すると、ステップS2では、割
型50、50を下型40へ当接させてから、予め秤量し
た粉体、ペレット状あるいはシート状の熱硬化性の樹脂
材料を、下型40と割型50、50で画成されたキャビ
ティ70内へ投入する。
【0041】次に、ステップS3では、上型30を下型
40へ向けて駆動して型締めを行い、さらに、ステップ
S4では、図4に示すように、上型30及び割型50の
押圧によってキャビティ70内を加圧しながら、図示し
ない加熱手段によってキャビティ70を加熱し、この加
圧、加熱を所定時間行って、樹脂材料を一旦流動状態に
してから硬化させてプーリー2を成形し、このとき、キ
ャビティ70内へ突出したシャフト1の基端11部分は
プーリー2と一体に成形結合される。
【0042】所定時間経過後にはステップS5で、上型
30及び割型50、50を所定の上方及び側方位置へ変
位させて型開きを行った後、ステップS6で、図5に示
すように、取り出し装置60を下型40へ向けて上昇駆
動する取り出し工程を開始する。
【0043】この取り出し工程では、前記従来例と同様
に、下型40を貫通したエジェクタピン61が、下型4
0の上面40Aに当接したプーリー2の側面を補助的に
上方へ押し上げるのに加えて、主としてステップS7
で、取り出し装置60がシャフト1の端部12と当接す
るとともに、押し上げるため、プーリー2は中央のシャ
フト1を介して上昇駆動され、下型40からの離型を円
滑に行うことができる。
【0044】この後、ステップS8においては、図示し
ない搬送手段によりシャフト1と一体となったプーリー
2は、シャフト1を貫通孔41から上方へ抜いて下型4
0から搬出されるが、このとき、金属製のシャフト1を
挟持して搬送を行うことで、樹脂製のプーリー2へ損傷
を与えることがなくなって、品質の確保を確実に行うこ
とができるのである。
【0045】なお、熱可塑性樹脂によってプーリー2を
成形する場合には、上記ステップS5の型開き工程の前
に冷却工程を追加すればよい。
【0046】このように、テーパー部10を備えたシャ
フト1と、これを係合支持するテーパー穴部42を設け
た下型42を用いて樹脂製プーリー2を一体に成形結合
することにより、前記従来例のようなカラー3が不要と
なるのに加えて、圧入工程も不要となって、部品点数
と、組み立て工数の削減が図れるとともに、製造コスト
の低減を実現することができるのである。
【0047】さらに、プーリー2の成形時には、シャフ
ト1を挿入する下型40の貫通孔41に、シャフト1の
テーパー部10と係合するテーパー穴部42を形成した
ため、シャフト1を貫通孔41へ挿入するだけでそのま
まシャフト1の位置決め及び支持を迅速かつ容易に行う
ことが可能となって、特殊なクランプ手段等を必要とせ
ず、プーリー2の成形工程のタクトタイムを短縮して生
産性を向上させることが可能となり、プーリー2の成型
後には、プーリー2から突出したシャフト1を製品の支
持手段として代用することが可能となって、搬送時にお
ける樹脂製プーリー2の脱落損傷等を防いで取り扱いを
容易にすることができるのである。
【0048】図7は、前記第1実施形態の圧縮成形法
を、射出成型法に置き換えた場合のフローチャート示
し、キャビティ70内へ溶融樹脂を加圧注入した後、冷
却を行うもので、その他は、前記第1実施形態と同様で
ある。
【0049】この場合の成形装置としては、上型30、
下型40及び割型50に、それぞれ図示しない冷却手段
を設けるとともに、下型40には内部に画成したキャビ
ティ70と外部とを連通する図示しない注入口(スプル
ー)を設ける。なお、この注入口には樹脂の加熱、溶
融、加圧注入を行う周知の射出ユニット(図示せず)が
接続される。
【0050】ステップS11では前記第1実施形態のス
テップS1と同様にして、上型30及び割型50、50
を開いた状態で、別途結合部4や抜け止め手段等の加工
を施したシャフト1を、端部12側から下型40の上面
40Aに開口した貫通孔41へ挿入して、位置決め保持
を行う。
【0051】ステップS12では、前記ステップS3と
同様に、上型30、割型50、50を下型40へ押圧し
て内部にキャビティ70を画成し、ステップS13で
は、射出ユニットから溶融樹脂をキャビティ内へ加圧、
注入し、ステップS14では、所定時間冷却して溶融樹
脂の固化を行って、プーリー2を成形し、このとき、キ
ャビティ70内へ突出したシャフト1の基端11部分は
プーリー2と一体に成形結合される。
【0052】以下ステップS15〜18は、前記ステッ
プS5〜8と同様であり、上型30、割型50を開いて
成形結合されて一体となったシャフト1とプーリー2を
取り出す。
【0053】この射出成形法によっても上記圧縮成形法
と同様の効果を得ることができ、射出成形法を用いるこ
とで成形に要するタクトタイムをさらに短縮させること
が可能となる。
【0054】
【発明の効果】以上のように第1の発明によれば、油圧
ポンプの回転部材と結合するシャフトは、基端に形成し
た抜け止め手段と、相対回転防止手段を介して樹脂製プ
ーリーと一体に成形結合され、前記従来例のようなカラ
ーや圧入工程を省略して、部品点数と組み立て工数の削
減を図れるとともに、製造コストの大幅な低減を実現す
ることができ、樹脂によるプーリーの成形と同時に金属
製シャフトを一体にプーリー成形結合した後は、シャフ
トを製品の支持手段として代用することができ、その後
の製造工程において樹脂製プーリーの損傷等を防ぐこと
が可能となって、品質の確保をはかることができる。
【0055】また、第2の発明は、油圧ポンプのシャフ
トの軸方向の所定位置には、基端側へ向けて外径の増大
するテーパー部が設けられ、上型を開いた状態で、シャ
フトの基端側を上方にしてシャフトを下型の貫通孔へ挿
入すると、シャフトのテーパー部は貫通孔のテーパー穴
部に係合して同軸位置へ案内されるとともに、シャフト
はそのまま下型に位置決め支持され、シャフトを下型へ
挿入するだけで位置決め及び支持を容易かつ迅速に行う
ことが可能となって、成形時のタクトタイムを短縮して
生産性を向上できるとともに、樹脂製プーリーとシャフ
トを一体に成形結合した後には、下型の下面から所定量
だけ突出したシャフトの端部を取り外し手段によって上
方へ押し上げ駆動することで樹脂成形品プーリーの離型
を容易に行うことが可能となり、成形装置におけるエジ
ェクタピンの省略若しくは簡略化を図ることが可能とな
り、その分装置の簡易化低コスト化が可能となるととも
に、成形品プーリーの表面におけるエジェクタピンの痕
跡もなくなって仕上がりの良い樹脂製品とすることがで
き、さらに、製品の搬送工程では金属製のシャフトを樹
脂製プーリーの支持手段として代用でき、その後の製造
工程において樹脂製プーリーの損傷等を防止して製品の
品質を確保するとともに、樹脂製プーリーと金属製シャ
フトを一体に成形結合することで、前記従来例のような
カラーや圧入工程を省略し部品点数と組み立て工数の削
減を図るとともに、製造コストの大幅な低減を図ること
ができる。
【0056】また、第3の発明は、シャフトの基端側を
上方にして下型の貫通孔へシャフトを挿入すると、シャ
フトのテーパー部は貫通孔のテーパー穴部に係合して同
軸位置へ案内されるとともに、シャフトはそのまま下型
に位置決め支持され、シャフトを下型へ挿入するだけで
位置決め及び支持を容易かつ迅速に行うことが可能とな
って、成形時のタクトタイムを短縮して生産性を向上で
きるとともに、特殊なクランプ手段等を必要とせずに有
利であり、また、樹脂製プーリーとシャフトを一体に圧
縮成形法により成形結合した後には、下型の下面から所
定量だけ突出したシャフトの端部を取り外し手段によっ
て上方へ押し上げ駆動することで樹脂成形品プーリーの
離型を容易に行うことが可能となり、エジェクタピンの
省略も可能となり、その分成形品プーリーの仕上げ加工
を省略でき、さらに、製品の搬送工程では金属製のシャ
フトを樹脂製プーリーの支持手段として代用でき、その
後の製造工程において樹脂製プーリーの損傷等を防止し
て製品の品質を確保することができ、樹脂製プーリーと
金属製シャフトを一体に成形結合することで、前記従来
例のようなカラーや圧入工程を省略して部品点数及び組
み立て工数の削減が図れるとともに、製造コストの低減
を大幅に図ることが可能となる樹脂製プーリーを提供す
ることができる。
【0057】また、第4の発明は、シャフトの基端側を
上方にして下型の貫通孔へシャフトを挿入すると、シャ
フトのテーパー部は貫通孔のテーパー穴部に係合して同
軸位置へ案内されるとともに、シャフトはそのまま下型
に位置決め支持され、シャフトを下型へ挿入するだけで
位置決め及び支持を容易かつ迅速に行うことが可能とな
って、成形時のタクトタイムを射出成形法を用いること
でさらに短縮して生産性を向上できるとともに、特殊な
クランプ手段等を必要とせずに有利であり、また、樹脂
製プーリーとシャフトを一体に成形結合した後には、下
型の下面から所定量だけ突出したシャフトの端部を取り
外し手段によって上方へ押し上げ駆動することで樹脂成
形品プーリーの離型を容易に行うことが可能となり、エ
ジェクタピンの省略も可能となり、その分成形品プーリ
ーの仕上げ加工を省略でき、さらに、製品の搬送工程で
は金属製のシャフトを樹脂製プーリーの支持手段として
代用でき、その後の製造工程において樹脂製プーリーの
損傷等を防止して製品の品質を確保することができ、樹
脂製プーリーと金属製シャフトを一体に成形結合するこ
とで、前記従来例のようなカラーや圧入工程を省略して
部品点数及び組み立て工数の削減が図れるとともに、製
造コストの低減を大幅に図ることが可能となる樹脂製プ
ーリーを提供することができる。
【0058】また、第5の発明は、前記圧縮成形装置に
比べて樹脂成形品プーリーの製造タクトを短縮でき、量
産化に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すプーリーの断面図で
ある。
【図2】圧縮成形装置を示す断面図で、型開き状態を示
す。
【図3】同じく、シャフト挿入、材料投入工程を示す圧
縮成形装置の要部断面図。
【図4】同じく、型締、加熱、加圧工程を示す圧縮成形
装置の要部断面図。
【図5】同じく、取り出し工程を示す圧縮成形装置の要
部断面図。
【図6】プーリーとシャフトの一体成形結合方法を示す
フローチャート。
【図7】他の実施形態を示し、射出成型法によるプーリ
ーとシャフトの一体成形結合方法を示すフローチャー
ト。
【図8】従来のプーリーの断面図。
【図9】同じく従来のプーリーとシャフトの組み立ての
様子を示す断面図。
【図10】従来の圧縮成形装置を示す要部斜視図で、型
開き状態を示す。
【図11】同じく、カラー装着、材料投入工程を示す圧
縮成形装置の要部断面図。
【図12】同じく、型締め、加熱、加圧工程を示す圧縮
成形装置の要部断面図。
【図13】同じく、取り出し工程を示す圧縮成形装置の
要部断面図。
【符号の説明】
1 シャフト 2 プーリー 10 テーパー部 20 溝部 30 上型 40 下型 50 割型 41 貫通孔 42 テーパー穴部 60 取り出し装置 61 エジェクタピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 31:08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧ポンプの回転部材と結合するシャフ
    トと、駆動ベルトと係合して前記回転部材を駆動するた
    めに上記シャフトの基端側に結合する樹脂製プーリーに
    おいて、前記シャフトは軸方向の所定位置に形成されて
    基端側へ向けて外径の増大するテーパー部と、このシャ
    フトの基端に形成されてプーリーとシャフトの軸方向へ
    の相対変位を規制する抜け止め手段と、同じくシャフト
    の基端に形成されてプーリーとの相対回転を防止する手
    段とを備え、前記プーリーは上記シャフトの基端と一体
    に樹脂成形結合されたことを特徴とする油圧ポンプの樹
    脂製プーリー。
  2. 【請求項2】 油圧ポンプのシャフトの基端に結合され
    る樹脂製プーリーの側面を成形するための上下方向へ相
    対変位可能な下型及び上型と、プーリーの外周にベルト
    溝を成形するために上記下型及び上型に対して水平方向
    に接離可能な複数の割型と、これら上型、割型及び下型
    を相互に当接させて画成したキャビティ内を加圧する加
    圧手段と、このキャビティ内を加熱する加熱手段とを備
    えて、キャビティ内へ投入された樹脂材料を圧縮成形法
    によって樹脂製プーリーを成形する樹脂製プーリーの製
    造装置において、前記下型には、プーリーの中心と対応
    した位置に下型の上下方向に貫通する貫通孔を設けると
    ともに、前記貫通孔には、前記シャフトの基端側大径部
    を受容するよう下型の上面から下方へ向かう大径穴部
    と、この大径穴部から下方へ向けて内径が縮径する所定
    の長さのテーパー穴部とを備え、かつ、前記貫通孔は、
    シャフトの基端側へ向けて外径の増大するテーパー部を
    所定位置に備えた金属製のポンプシャフトを挿通可能な
    内径を備えるとともに、前記貫通孔のテーパー穴部は、
    シャフトのテーパー部と係合して、シャフトの基端を前
    記キャビティ内へ所定量だけ下型の上面から突出させる
    一方、シャフトの他端を下型の下面から所定量だけ突出
    するよう位置決め保持可能に形成され、前記下型の下面
    側には、下型の下面から突出した前記シャフトの他端と
    当接可能で、かつ下型へ向けて相対変位可能な成形品プ
    ーリーの取り外し手段を備えたことを特徴とする樹脂製
    プーリーの製造装置。
  3. 【請求項3】 油圧ポンプのシャフトの基端に結合され
    る樹脂製プーリーの側面を成形するために上下方向へ相
    対変位可能な下型及び上型と、前記下型には、プーリー
    の中心と対応した位置に上下方向に貫通形成された貫通
    孔を設けるととともに、この貫通孔の所定の軸方向位置
    には下型の上面側へ向けて内径の増大するテーパー穴部
    を形成してなり、前記プーリーの外周にベルト溝を成形
    するために、上記下型及び上型に対して水平方向に接離
    可能な複数の割型と、これら上型、割型及び下型を相互
    に当接させて内部に画成したキャビティ内を加圧する加
    圧手段と、このキャビティ内を加熱する加熱手段と、前
    記下型の下面に配設されるとともに、この下型へ向けて
    相対変位可能な成形品プーリーの取り外し手段とを備え
    て、キャビティ内へ投入された樹脂材料を圧縮成形法に
    より樹脂製プーリーを成形する樹脂製プーリーの製造方
    法において、上型を開いた状態で、シャフトの基端側へ
    向けて外径の増大するテーパー部を所定位置に備えた金
    属製のシャフトを、その基端側を上方にして下型の貫通
    孔へ挿入し、シャフトのテーパー部を貫通孔のテーパー
    穴部に係合させて同軸的に支持するとともに、シャフト
    の基端側を下型の上面から所定量だけキャビティ内へ突
    出させる一方、シャフトの他端を下型の下面から所定量
    だけ突出させて位置決め支持するシャフト挿入工程と、
    樹脂材料を前記キャビティ内へ投入するとともに、キャ
    ビティを閉鎖する型締め工程と、前記キャビティ内の加
    圧、加熱を行う成形工程と、上型及び割型を所定の上方
    及び側方へそれぞれ変位させる型開き工程と、前記取り
    外し手段を下型へ向けて駆動するとともに、下型の下面
    から突出したシャフトの端部を上方へ押圧する成形品プ
    ーリーの取り出し工程とを含むことを特徴とする樹脂製
    プーリーの製造方法。
  4. 【請求項4】 油圧ポンプのシャフトの基端に結合され
    る樹脂製プーリーの側面を成形するために上下方向へ相
    対変位可能な下型及び上型と、前記下型には、プーリー
    の中心と対応した位置に上下方向に貫通形成された貫通
    孔を設けるととともに、この貫通孔の所定の軸方向位置
    には下型の上面側へ向けて内径の増大するテーパー穴部
    を形成してなり、前記プーリーの外周にベルト溝を成形
    するために、上記下型及び上型に対して水平方向に接離
    可能な複数の割型と、これら上型、割型及び下型を相互
    に当接させて内部にキャビティを画成する型締め手段
    と、キャビティを画成する型の冷却手段と、このキャビ
    ティ内へ溶融樹脂を加圧注入する射出手段と、前記下型
    の下面に配設されるとともに、この下型へ向けて相対変
    位可能な成形品プーリーの取り外し手段とを備えて、キ
    ャビティ内へ投入された樹脂材料を射出成形法により樹
    脂製プーリーを成形する樹脂製プーリーの製造方法にお
    いて、上型を開いた状態で、シャフトの基端側へ向けて
    外径の増大するテーパー部を所定位置に備えた金属製の
    シャフトを、その基端側を上方にして下型の貫通孔へ挿
    入し、シャフトのテーパー部を貫通孔のテーパー穴部に
    係合させて同軸的に支持するとともに、シャフトの基端
    側を下型の上面から所定量だけキャビティ内へ突出させ
    る一方、シャフトの他端を下型の下面から所定量だけ突
    出させて位置決め支持するシャフト挿入工程と、前記キ
    ャビティを閉鎖する型締め工程と、前記キャビティ内へ
    射出手段からの溶融樹脂を加圧、注入した後に冷却する
    成形工程と、上型及び割型を所定の上方及び側方へそれ
    ぞれ変位させる型開き工程と、前記取り外し手段を下型
    へ向けて駆動するとともに、下型の下面から突出したシ
    ャフトの端部を上方へ押圧する成形品プーリーの取り出
    し工程とを含むことを特徴とする樹脂製プーリーの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 油圧ポンプのシャフトの基端に結合され
    る樹脂製プーリーの側面を成形するための上下方向へ相
    対変位可能な下型及び上型と、プーリーの外周にベルト
    溝を成形するために上記下型及び上型に対して水平方向
    に接離可能な複数の割型と、これら上型、割型及び下型
    を相互に当接させて画成したキャビティ内へ溶融樹脂を
    注入する射出手段と、このキャビティを画成する型を冷
    却する冷却手段とを備えて、キャビティ内へ注入された
    樹脂材料を射出成形法によって樹脂製プーリーを成形す
    る樹脂製プーリーの製造装置において、前記下型には、
    プーリーの中心と対応した位置に下型の上下方向に貫通
    する貫通孔を設けるとともに、前記貫通孔には、前記シ
    ャフトの基端側大径部を受容するよう下型の上面から下
    方へ向かう大径穴部と、この大径穴部から下方へ向けて
    内径が縮径する所定の長さのテーパー穴部とを備え、か
    つ、前記貫通孔は、シャフトの基端側へ向けて外径の増
    大するテーパー部を所定位置に備えた金属製のポンプシ
    ャフトを挿通可能な内径を備えるとともに、前記貫通孔
    のテーパー穴部は、シャフトのテーパー部と係合して、
    シャフトの基端を前記キャビティ内へ所定量だけ下型の
    上面から突出させる一方、シャフトの他端を下型の下面
    から所定量だけ突出するよう位置決め保持可能に形成さ
    れ、前記下型の下面側には、下型の下面から突出した前
    記シャフトの他端と当接可能で、かつ下型へ向けて相対
    変位可能な成形品プーリーの取り外し手段を備えたこと
    を特徴とする樹脂製プーリーの製造装置。
JP25934495A 1995-09-12 1995-09-12 油圧ポンプの樹脂製プーリー及びその製造装置並びに製造方法 Pending JPH0979147A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1348892A3 (en) * 2002-03-25 2004-09-29 Toyoda Koki Kabushiki Kaisha Pulley
JP2011178151A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Kin Yo 人工大理石プレス成形の方法と装置
JP2013104451A (ja) * 2011-11-10 2013-05-30 Yamada Seisakusho Co Ltd 樹脂プーリ
JP2017042970A (ja) * 2015-08-25 2017-03-02 株式会社フジクラ インサート成形品の製造方法およびインサート成形品の製造装置

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