JPH0979126A - 内燃機関の燃焼状態検出方法及び装置 - Google Patents

内燃機関の燃焼状態検出方法及び装置

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JPH0979126A
JPH0979126A JP23520195A JP23520195A JPH0979126A JP H0979126 A JPH0979126 A JP H0979126A JP 23520195 A JP23520195 A JP 23520195A JP 23520195 A JP23520195 A JP 23520195A JP H0979126 A JPH0979126 A JP H0979126A
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浩 稲垣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイテンションコードにイオン電流検出用の
電圧センサを設けることなく、内燃機関の燃焼状態を高
精度に検出可能な検出方法及び装置を提供する。 【解決手段】 パワートランジスタTR1をOFFして
点火コイル4の一次電流を遮断したときに一次巻線L1
に発生する電圧によりコンデンサC1,C2からなる分
圧回路20を充電し、その充電電圧により点火プラグ2
に正極性電圧を印加することにより、内燃機関が正常燃
焼したときに分圧回路20から点火プラグ2側にイオン
電流が流れるようにする。そして、分圧回路20にて得
られた分圧電圧を検出回路10に入力し、分圧電圧の減
衰特性を検出することにより、内燃機関の正常燃焼/失
火を判定する。つまり、正常燃焼時にはイオン電流が流
れるため分圧電圧は速やかに減衰し、失火時にはイオン
電流が流れないため分圧電圧はゆっくりと低下するの
で、この減衰特性から失火判定を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点火プラグの火花
放電後に流れるイオン電流に基づき内燃機関の燃焼状態
を検出する内燃機関の燃焼状態検出方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の燃焼状態を検出す
る装置として、特開平4−191466号公報に開示さ
れたイオン電流検出装置、特開平6−264860号公
報に開示された失火検出装置等が知られている。
【0003】このうち、特開平4−191466号公報
に開示されたイオン電流検出装置は、点火コイルの一次
巻線の通電を遮断したとき(換言すれば点火プラグの火
花放電時)に、その一次巻線に発生する電圧によってコ
ンデンサを充電すると共に、このコンデンサの充電電圧
により点火プラグに正極性電圧を印加し、その後、コン
デンサから点火プラグ側にイオン電流が流れたかどうか
を検出することにより、内燃機関の失火を判定するよう
に構成されている。
【0004】また、特開平6−264860号公報に開
示された失火検出装置は、点火コイルの二次巻線と点火
プラグとを接続するハイテンションコードに、容量結合
の電圧センサ(容量分圧回路)を装着し、この電圧セン
サを用いて、点火プラグに点火用高電圧を印加したとき
のハイテンションコードの電圧変化(減衰特性)を検出
することにより、内燃機関の失火を判定するように構成
されている。
【0005】これら各装置は、点火プラグの火花放電に
よって燃料混合気が正常燃焼した際には、放電電極周囲
にイオンが発生し、この発生したイオンによってイオン
電流が流れることに着目してなされたものであり、上記
前者のイオン電流検出装置では、そのイオン電流を抵抗
器を介して直接検出することにより、内燃機関の失火判
定を行い、上記後者の失火検出装置では、電圧センサに
てハイテンションコードの電圧を検出し、点火プラグへ
の点火用高電圧の印加後にイオン電流が流れて検出電圧
が速やかに減衰したか、或はイオン電流が流れず検出電
圧はゆっくりと減衰したかを判定することにより、内燃
機関の失火判定を行う。
【0006】そして、これら両装置とも、点火プラグの
火花放電後に流れるイオン電流から内燃機関の失火判定
を行うため、内燃機関の失火を正確に検出できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記前
者のイオン電流検出装置では、イオン電流を、コンデン
サから点火プラグに至る電流経路に設けたイオン電流検
出用の抵抗器を用いて検出するように構成されているた
め、その抵抗器には、微弱なイオン電流を検出するため
に高抵抗の抵抗器を用いなければならない。このため、
この種の装置では、イオン電流検出部の出力インピーダ
ンスが高くなり、しかもこの装置は放電等の高電圧のノ
イズが発生するエンジン点火系において使用されるた
め、電波ノイズや電源からのラインノイズ等の影響で測
定精度が悪くなるという問題がある。
【0008】一方、上記後者の失火検出装置では、点火
装置の二次電圧系の電圧を容量分圧によって検出し、そ
の電圧の減衰特性からイオン電流が流れたかどうかを判
定しているので、判定に時間がかかる反面、ノイズに対
しては強く、測定精度がよいという利点がある。しか
し、この装置では、点火装置の二次電圧系の電圧を分圧
するために、ハイテンションコードに容量結合の電圧セ
ンサを装着する必要があり、こうした電圧センサの取り
回しや製造等で点火装置全体のコストを引き上げるとい
う問題がある。
【0009】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、ハイテンションコードにイオン電流検出用の電圧
センサを設けることなく、内燃機関の燃焼状態を高精度
に検出できる燃焼状態検出方法及び装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の発明は、点火コイルの一
次巻線に流す一次電流の断続により二次巻線に点火用高
電圧を発生させ、該点火用高電圧を内燃機関の気筒に装
着した点火プラグに印加する点火装置において、点火プ
ラグの火花放電後に流れるイオン電流に基づき内燃機関
の燃焼状態を検出する内燃機関の燃焼状態検出方法であ
って、前記一次電流を遮断したときに前記点火コイルの
一次巻線に発生する電圧によりコンデンサを充電すると
共に、該コンデンサの充電電圧により前記点火プラグに
正極性電圧を印加し、該コンデンサの充電電圧を容量分
圧にて検出して、該分圧電圧の減衰特性から内燃機関の
燃焼状態を検出することを特徴とする。
【0011】また請求項2に記載の発明は、点火コイル
の一次巻線に流す一次電流の断続により二次巻線に点火
用高電圧を発生させ、該点火用高電圧を内燃機関の気筒
に装着した点火プラグに印加する点火装置に設けられ、
点火プラグの火花放電後に流れるイオン電流に基づき内
燃機関の燃焼状態を検出する内燃機関の燃焼状態検出装
置であって、複数のコンデンサを直列接続してなる容量
分圧手段と、前記一次電流を遮断したときに前記点火コ
イルの一次巻線に発生する電圧を前記容量分圧手段に印
加して、該容量分圧手段を充電する充電手段と、該容量
分圧手段に充電された充電電圧により、前記点火プラグ
に正極性電圧を印加する電圧印加手段と、前記容量分圧
手段におけるコンデンサの接続点から分圧電圧を取り込
み、該分圧電圧の減衰特性に基づき内燃機関の燃焼状態
を検出する燃焼状態検出手段と、を備えたことを特徴と
する。
【0012】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の燃焼状態検出方
法では、前述のイオン電流検出装置と同様、一次電流を
遮断したときに点火コイルの一次巻線に発生する電圧に
よりコンデンサを充電し、このコンデンサの充電電圧に
より点火プラグに正極性電圧を印加することにより、内
燃機関が正常燃焼したときにコンデンサから点火プラグ
側にイオン電流が流れるようにするが、このイオン電流
が流れたか否か(換言すれば内燃機関が正常燃焼したか
否か)の判定は、抵抗器等を用いてイオン電流を直接検
出することにより行うのではなく、コンデンサの充電電
圧を容量分圧にて検出し、その検出した分圧電圧の減衰
特性に基づき行う。
【0013】従って、本発明方法によれば、抵抗器を用
いてイオン電流を検出する前述のイオン電流検出装置の
ように、電波ノイズや電源からのラインノイズ等の影響
を受けて測定精度が悪くなるということはなく、しか
も、前述の失火検出装置のように、点火コイルの二次巻
線と点火コイルとを接続するハイテンションコードに電
圧センサを装着する必要もないので、内燃機関の燃焼状
態を、高精度に且つ比較的簡単な構成にて検出すること
が可能になる。
【0014】一方、請求項2に記載の燃焼状態検出装置
は、上記請求項1に記載の燃焼状態検出方法を実施する
に当たって使用される装置であり、複数のコンデンサを
直列接続してなる容量分圧手段が備えられる。そして、
充電手段が、一次電流を遮断したときに点火コイルの一
次巻線に発生する電圧を容量分圧手段に印加することに
より、容量分圧手段を充電し、電圧印加手段が、この容
量分圧手段に充電された充電電圧により、点火プラグに
正極性電圧を印加し、燃焼状態検出手段が、容量分圧手
段におけるコンデンサの接続点から分圧電圧を取り込
み、その分圧電圧の減衰特性に基づき内燃機関の燃焼状
態を検出する。
【0015】従って、本発明によれば、ハイテンション
コードに電圧センサを設けることなく、内燃機関の燃焼
状態を高精度に検出できる。
【0016】
【実施例】以下に、本発明を適用した燃焼状態検出装置
の具体的実施例を図面と共に説明する。図1は実施例の
燃焼状態検出装置全体の構成を表わす概略構成図であ
る。
【0017】図1に示す如く、本実施例の燃焼状態検出
装置は、点火プラグ2と点火コイル4の二次巻線L2の
一端とが、ハイテンションコード等を用いて直接接続さ
れ、点火コイル4の一次巻線L1の通電を遮断したとき
に二次巻線L2に発生する点火用高電圧を点火プラグ2
に直接印加する、単極ディストリビュータレス型点火装
置(以下、単極DLIという)に設けられている。
【0018】なお、単極DLIは、点火コイル4の一次
巻線L1の一端を、直流電源(バッテリ)BTの正極側
に接続し、他端を、点火用のパワートランジスタTR1
を介して、直流電源BTの負極側電位と同電位のグラン
ドラインに接続することにより、パワートランジスタT
R1のON・OFFによって、点火コイル4の二次巻線
L2に点火用高電圧を発生させ、点火プラグ2を火花放
電させる周知のものである。
【0019】本実施例の燃焼状態検出装置は、点火コイ
ル4の二次巻線L2の点火プラグ2とは反対側端部に接
続された高耐圧・小容量(静電容量500pF程度)の
コンデンサC1と、一端がグランドラインに接地された
比較的大容量(静電容量10000pF程度)のコンデ
ンサC2とを直列接続してなる、容量分圧手段としての
分圧回路20を備えている。
【0020】そして、この分圧回路20のコンデンサC
1側端部には、抵抗器RA 及びダイオードD1を介し
て、点火コイル4の一次巻線L1のパワートランジスタ
TR1側端部が接続されると共に、アノードがグランド
ラインに接地されたダイオードD2のカソードが接続さ
れ、更に放電用のトランジスタTR2が接続されてい
る。
【0021】ここで、ダイオードD1及び抵抗器RA
は、パワートランジスタTR1をOFFして一次巻線L
1の通電を遮断したとき(換言すれば点火プラグ2の放
電時)に一次巻線L1に発生する電圧により、分圧回路
20を充電するためのものであり、ダイオードD1は、
分圧回路20から点火コイル4の一次巻線側への電流の
流れを阻止する逆流防止ダイオードとして機能するため
に、アノードが点火コイル4の一次巻線L1側に、カソ
ードが抵抗器RA 側に、夫々接続されている。またダイ
オードD2は、点火コイル4の二次巻線L2をグランド
ラインに接地すると共に分圧回路20側からの電流の逆
流を阻止するためのものである。
【0022】但し、抵抗器RA が充分に小さく、火花放
電電流が流れても大きな電圧降下がない場合には、火花
放電においても、ダイオードD1と抵抗器RA を介して
点火コイル4の一次側から電流が供給されるので、ダイ
オードD2を設ける必要はない。また、抵抗器RA は、
火花放電電流が流れるように、その抵抗値を充分に小さ
くする必要があるが、この抵抗器RA を無くして、ダイ
オードD1のカソードと点火コイル4の二次巻線L2の
一方の端とを直接接続してもよい。そして、この場合に
は、コンデンサC1の充電時定数を調整するために、ダ
イオードD1のカソードと点火コイル4の二次巻線L2
の一方の端とを直接接続すると共に、その接続部からコ
ンデンサC1へ分岐する分岐点とコンデンサC1との間
に抵抗器を挿入するようにしてもよい。
【0023】次に、分圧回路20におけるコンデンサC
1とコンデンサC2との接続点には、一端がグランドラ
インに接地され、コンデンサC2に蓄積された電荷を一
定の時定数で放電させる高抵抗(例えば10MΩ)の抵
抗器R1が接続されると共に、燃焼状態検出手段として
の検出回路10が接続されている。
【0024】検出回路10は、コンデンサC1とコンデ
ンサC2との接続点電圧、つまり分圧電圧を取り込み、
点火プラグ2への点火用高電圧印加後の分圧電圧の減衰
特性を検出するためのものであり、その検出結果は、パ
ワートランジスタTR1をON・OFFさせて点火時期
を制御するエンジン制御装置(以下、ECUという)6
に入力される。
【0025】また、このECU6からパワートランジス
タTR1をON・OFFするために出力される点火時期
制御用の駆動信号(IG信号)は、リセット回路8に入
力され、リセット回路8は、パワートランジスタTR1
がONして点火コイル4の一次巻線L1の通電が開始さ
れた後、所定のタイミングでHighレベルとなり、パワー
トランジスタTR1がOFFされるのと同時にLow レベ
ルとなるリセット信号を発生し、このリセット信号によ
り、パワートランジスタTR2をONして、分圧回路2
0に蓄積された電荷を放電させると共に、検出回路10
をリセットさせる。
【0026】上記のように構成された本実施例の燃焼状
態検出装置においては、図2に示す如く、ECU6から
パワートランジスタTR1をONして一次巻線L1を通
電させるIG信号が出力されると、その後、所定のタ
イミングでリセット回路8からリセット信号が出力さ
れる。すると、このリセット信号により、トランジス
タTR2がONして、分圧回路20に充電された電荷が
放電され、分圧回路20の充電電圧(チャージ電圧)
が略零になる。なおリセット信号は、検出回路10に
も出力されるため、このとき同時に検出回路10がリセ
ットされる。
【0027】次に、ECU6がIG信号の出力を停止
すると、リセット回路8もリセット信号の出力を停止
すると共に、パワートランジスタTR1がOFFして、
一次巻線L1の通電が遮断される。すると、二次巻線L
2には、点火用高電圧が発生し、その後点火プラグ2に
放電電流が流れる(プラグ電圧参照)。そして、この
放電電流の発生時には、一次巻線L1のパワートランジ
スタTR1側に誘導作用による数百Vの電圧が発生する
ため、この電圧により、充電手段としての逆流防止用の
ダイオードD1及び抵抗器RA を介して、分圧回路20
側に電流が流れて、コンデンサC1,C2が充電され、
チャージ電圧が上昇する。
【0028】なお、ダイオードD1には、コンデンサC
1,C2に充電された電圧に充分耐え得るように耐圧が
1kV程度のダイオードが使用される。また、抵抗器R
A は、その抵抗値が小さ過ぎると、一次巻線L1の励起
電圧の立ち上がりが遅くなり、二次巻線L2に発生する
電圧が低下して、燃料混合気の着火性が悪化し、逆に抵
抗値が大き過ぎると、コンデンサC1,C2を充電する
時定数が大きくなり、コンデンサC1,C2に蓄積され
る電荷が少なくなる(換言すればチャージ電圧が小さ
くなる)ことから、点火システムの特性に合わせて適宜
最適な値が設定される。
【0029】またこのように点火プラグ2が放電した
際、燃料混合気が着火して正常燃焼すると、点火プラグ
2の放電電極周囲にイオンが発生するため、その後、分
圧回路20のコンデンサC1,C2に充電された電荷
は、イオン電流として、電圧印加手段としての二次巻線
L2を介して、点火プラグ2側に供給される。この結
果、分圧回路20のチャージ電圧は速やかに減少す
る。
【0030】一方、点火プラグ2が放電しても燃料混合
気が着火しない場合(つまり失火時)には、点火プラグ
2の放電電極周囲にイオンが発生しないため、イオン電
流が流れず、チャージ電圧は、コンデンサC2の電荷
が抵抗器R1を介して放電されることにより除々に低下
するだけである。
【0031】従って、分圧回路20から検出回路10に
入力される分圧電圧も、正常燃焼時には、点火プラグ
2の放電により一旦上昇した後速やかに減少するが、失
火時には、点火プラグ2の放電により一旦上昇した後
は、コンデンサC2の電荷が抵抗器R1を介して放電す
るのみなので、減少するのに時間がかかる。そして、検
出回路10は、上記リセット信号によるリセット後、こ
の分圧電圧が予め設定された判定値を一旦上昇した
後、この判定値を下回ったか否かを判断することによ
り、分圧電圧の減衰特性に応じたパルス幅の出力信号
を生成し、ECU6に出力する。この結果、ECU6側
では、この検出回路10からの出力信号のパルス幅か
ら内燃機関が正常燃焼したか失火したかを判断できる。
【0032】なお、本実施例においては、分圧回路20
に充電された電荷を放電させるためにリセット回路8を
設けたが、本実施例のような単極DLIでは、点火コイ
ル4によるプラグ放電によって、コンデンサC1に充電
された電荷が自動的に放電されてしまうので、リセット
回路8は必ずしも設ける必要はない。
【0033】以上説明したように、本実施例の燃焼状態
検出装置によれば、「従来の技術」の項にて説明したイ
オン電流検出装置と同様、一次電流を遮断したときに点
火コイル4の一次巻線L1に発生する電圧によりコンデ
ンサC1,C2を充電し、このコンデンサC1,C2の
充電電圧により点火プラグに正極性電圧を印加すること
により、内燃機関が正常燃焼したときにコンデンサC
1,C2から点火プラグ側にイオン電流が流れるように
するが、このイオン電流が流れたか否か(換言すれば内
燃機関が正常燃焼したか否か)の判定は、抵抗器等を用
いてイオン電流を直接検出することにより行うのではな
く、コンデンサC1,C2の接続点から得られる分圧電
圧の減衰特性に基づき行う。
【0034】従って、本実施例の燃焼状態検出装置によ
れば、点火コイル4の二次巻線L2と点火プラグ2とを
接続するハイテンションコードに電圧センサを設ける必
要はなく、比較的簡単且つ低コストに実現できると共
に、内燃機関の燃焼状態を、外部ノイズの影響を受ける
ことなく、高精度に検出することができる。
【0035】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上記実施例のような単極DLIを備えた
内燃機関以外にも、点火コイルの二次巻線の両端に点火
プラグを接続した両極ディストリビュータレス型点火シ
ステム(以下、両極DLIという)であっても、ディス
トリビュータを用いて各気筒の点火プラグに点火用高電
圧を分配する分配型の点火システムであっても、適用す
ることができる。
【0036】例えば、両極DLIは、図3に示す如く、
点火コイル4の二次巻線L2の両端に、ハイテンション
コード等を介して点火プラグ2a,2bを接続し、パワ
ートランジスタTR1のターンオフ時に二次巻線L2の
両端に生じた正負一対の点火用高電圧を各点火プラグ2
a,2bに印加して、各点火プラグ2a,2bを同時に
放電させ、燃料混合気が供給された側の点火プラグ2a
又は2bの放電により燃料混合気を着火・燃焼させるも
のであるが、こうした両極DLIにおいては、電圧印加
手段として、漏洩防止用のダイオードD3を用い、この
ダイオードD3のアノードを抵抗器RB を介して分圧回
路20側に、ダイオードD3のカソードを二次巻線L2
の正極性の点火用高電圧を発生する側に、夫々接続し、
更に上記実施例の燃焼状態検出装置からダイオードD2
を除去した燃焼状態検出装置を用いればよい。
【0037】つまり、燃焼状態検出装置をこのように構
成すれば、点火プラグ2a,2bの放電により一方の点
火プラグ2a又は2b側で燃料混合気が正常燃焼した場
合には、その点火プラグ2a又は2bの放電電極周囲に
イオンが発生して、点火プラグ2a,2bの放電時に分
圧回路20に充電された電荷によって、イオン電流が流
れ、逆に点火プラグ2a,2bが放電したにもかかわら
ず燃料混合気が着火しない失火時には、いずれの点火プ
ラグ2a,2bにもイオンが発生しないため、イオン電
流が流れない。従って、両極DLIを備えた内燃機関に
おいても、上記実施例と同様、分圧回路20のコンデン
サC1とC2との接続点電圧(分圧電圧)を検出回路1
0に入力することにより、検出回路10から内燃機関の
燃焼状態(正常燃焼/失火)に応じたパルス幅の検出信
号を出力させることができ、ECU6側で、その検出信
号のパルス幅から内燃機関が正常燃焼したか否かを判定
できる。
【0038】なお、図3において、図1と異なる点は、
上記説明した点のみであり、それ以外の構成は、図1と
全く同様であり、また〜にて示す各部の電圧波形も
図2に示したものと略同様であるため、同一部分につい
ては図1と同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0039】また、図3に示した両極DLI用の燃焼状
態検出装置においては、電圧印加手段として、抵抗器R
B 及び漏洩防止用のダイオードD3を用いるようにした
が、例えば、図4に示す如く、点火コイル4の二次巻線
L2の中間点に中間端子Pを設け、この中間端子Pと分
圧回路20側とを抵抗器RBを用いて接続するようにし
てもよい。
【0040】即ち、図3において、漏洩防止用のダイオ
ードD3は、点火コイル4の二次巻線L2の一端に抵抗
器RB を介して分圧回路20を接続すると、二次巻線L
2に点火用高電圧が発生した際、二次巻線L2から分圧
回路20側に電流が流れ込み、点火プラグ2a,2bを
放電させることができなくなるため、その電流を阻止す
るために設けられる。しかし、点火コイル4の二次巻線
L2の中間点は、点火用高電圧を発生した際にもその中
間電位となるため、抵抗器RB を介して分圧回路20と
接続しても、分圧回路20に電流が流れ込むことはな
い。このため、二次巻線L2の中間点に中間端子Pを設
ければ、高価な漏洩防止用のダイオードD3を用いるこ
となく、分圧回路20の充電電圧により点火プラグ2
a,2bにイオン電流を流すことができるようになり、
両極DLIを備えた内燃機関に本発明の燃焼状態検出装
置を適用する場合のコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 単極DLI用燃焼状態検出装置の一例を表わ
す概略構成図である。
【図2】 図1の燃焼状態検出装置各部の電圧波形を表
わす説明図である。
【図3】 両極DLI用燃焼状態検出装置の一例を表わ
す概略構成図である。
【図4】 両極DLI用燃焼状態検出装置の図3に対す
る変形例を表わす概略構成図である。
【符号の説明】
2,2a,2b…点火プラグ 4…点火コイル L
1…一次巻線 L2…二次巻線 P…中間端子 6…ECU(エン
ジン制御装置) 8…リセット回路 10…検出回路 20…分圧回
路 C1,C2…コンデンサ BT…直流電源 D1,D2…ダイオード(逆流防止) D3…ダイオ
ード(漏洩防止)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火コイルの一次巻線に流す一次電流の
    断続により二次巻線に点火用高電圧を発生させ、該点火
    用高電圧を内燃機関の気筒に装着した点火プラグに印加
    する点火装置において、点火プラグの火花放電後に流れ
    るイオン電流に基づき内燃機関の燃焼状態を検出する内
    燃機関の燃焼状態検出方法であって、 前記一次電流を遮断したときに前記点火コイルの一次巻
    線に発生する電圧によりコンデンサを充電すると共に、
    該コンデンサの充電電圧により前記点火プラグに正極性
    電圧を印加し、該コンデンサの充電電圧を容量分圧にて
    検出して、該分圧電圧の減衰特性から内燃機関の燃焼状
    態を検出することを特徴とする内燃機関の燃焼状態検出
    方法。
  2. 【請求項2】 点火コイルの一次巻線に流す一次電流の
    断続により二次巻線に点火用高電圧を発生させ、該点火
    用高電圧を内燃機関の気筒に装着した点火プラグに印加
    する点火装置に設けられ、点火プラグの火花放電後に流
    れるイオン電流に基づき内燃機関の燃焼状態を検出する
    内燃機関の燃焼状態検出装置であって、 複数のコンデンサを直列接続してなる容量分圧手段と、 前記一次電流を遮断したときに前記点火コイルの一次巻
    線に発生する電圧を前記容量分圧手段に印加して、該容
    量分圧手段を充電する充電手段と、 該容量分圧手段に充電された充電電圧により、前記点火
    プラグに正極性電圧を印加する電圧印加手段と、 前記容量分圧手段におけるコンデンサの接続点から分圧
    電圧を取り込み、該分圧電圧の減衰特性に基づき内燃機
    関の燃焼状態を検出する燃焼状態検出手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の燃焼状態検出装
    置。
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