JPH0978587A - 法面の緑化工法 - Google Patents
法面の緑化工法Info
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- JPH0978587A JPH0978587A JP7257004A JP25700495A JPH0978587A JP H0978587 A JPH0978587 A JP H0978587A JP 7257004 A JP7257004 A JP 7257004A JP 25700495 A JP25700495 A JP 25700495A JP H0978587 A JPH0978587 A JP H0978587A
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- JP
- Japan
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- slope
- bag
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- vegetation base
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Landscapes
- Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
- Cultivation Of Plants (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 急峻で多様な凹凸のある法面に、安定した植
生基盤材を設置することのできる緑化工法を提案する。 【解決手段】 法面1に網体2を張設し、次いで、基端
に開口部41を有する袋体4を網体2の網目から法面1
と網体2との隙間に挿入するとともに、この袋体4を開
口部41を露出させた状態で網体2に設置固定した後、
開口部41から植生基盤材7を袋体4内に充填して形成
した植生基盤に植物を生育させる。植物が生育するとと
ともに、根が袋間を互いに交差したり、地山10に根付
いたりすることによって、法面1に強固な生育基盤が構
築される。
生基盤材を設置することのできる緑化工法を提案する。 【解決手段】 法面1に網体2を張設し、次いで、基端
に開口部41を有する袋体4を網体2の網目から法面1
と網体2との隙間に挿入するとともに、この袋体4を開
口部41を露出させた状態で網体2に設置固定した後、
開口部41から植生基盤材7を袋体4内に充填して形成
した植生基盤に植物を生育させる。植物が生育するとと
ともに、根が袋間を互いに交差したり、地山10に根付
いたりすることによって、法面1に強固な生育基盤が構
築される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、法面、殊に急峻で
表面に多様な凹凸を有する法面における植生を図り緑化
するとともに法面の保護を図る緑化工法に関するもので
ある。
表面に多様な凹凸を有する法面における植生を図り緑化
するとともに法面の保護を図る緑化工法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、自然環境の確保のために、山肌の
岩盤等の露出した部分に客土をし、これに播種して露出
部分を緑化することが行われている。
岩盤等の露出した部分に客土をし、これに播種して露出
部分を緑化することが行われている。
【0003】その方法として、岩盤等の法面に金網を密
着状態もしくはアンカを用いて数センチ浮かせた状態で
被覆し、その上に土等の植生基盤材を吹き付けて、金網
によって法面の表面に植生基盤材を固定させ、そこに植
物を生育させることが広く行われていた。
着状態もしくはアンカを用いて数センチ浮かせた状態で
被覆し、その上に土等の植生基盤材を吹き付けて、金網
によって法面の表面に植生基盤材を固定させ、そこに植
物を生育させることが広く行われていた。
【0004】この方法によると、施工が容易でありコス
トが安価ですむが、このように被覆された金網だけで
は、植生基盤材を固定する能力に限界があり、急峻な法
面では、降雨や積雪等によって次第に植生基盤材が流亡
して植物の衰退が生じる場合があった。
トが安価ですむが、このように被覆された金網だけで
は、植生基盤材を固定する能力に限界があり、急峻な法
面では、降雨や積雪等によって次第に植生基盤材が流亡
して植物の衰退が生じる場合があった。
【0005】そこで、金網の上に長繊維等による補強材
やセメント等の粘着材を混入した植生基盤材を吹き付け
る方法や、図7に示すように、金網52を階段状に張設
しアンカ53で固定することによって、法面51との間
に逆三角形状のポケットを作りそこに植生基盤材54を
充填する方法等が提案され、実施されてきた。
やセメント等の粘着材を混入した植生基盤材を吹き付け
る方法や、図7に示すように、金網52を階段状に張設
しアンカ53で固定することによって、法面51との間
に逆三角形状のポケットを作りそこに植生基盤材54を
充填する方法等が提案され、実施されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】補強材や粘着材を混入
した植生基盤材を吹き付ける方法を用いれば、法面の保
護効果は向上し、浸食や崩落に強くなるが、特殊な繊維
補強材等を混合するために、大がかりな装置や手間がか
かり、施工のコストが著しく高くついた。また、植生基
盤材は吹き付け以外の方法では施工できないため、機材
が使用できる場所に限られる等の制約があった。さら
に、植生基盤材が硬くなるために、植物の発芽、生育が
妨げられることもあるという問題があった。
した植生基盤材を吹き付ける方法を用いれば、法面の保
護効果は向上し、浸食や崩落に強くなるが、特殊な繊維
補強材等を混合するために、大がかりな装置や手間がか
かり、施工のコストが著しく高くついた。また、植生基
盤材は吹き付け以外の方法では施工できないため、機材
が使用できる場所に限られる等の制約があった。さら
に、植生基盤材が硬くなるために、植物の発芽、生育が
妨げられることもあるという問題があった。
【0007】また、図7に示すような金網を階段状に張
設する方法は、工場等で予め製造された階段状の金網5
2をアンカ53によって法面51に取り付けて施工する
ことができ、現場での作業は容易且つ効率的に行うこと
ができるが、多様な凹凸の存在する法面や傾斜が一定で
ない法面の場合には、既製の形状の金網52を取り付け
ることが不可能となり、現場に対応させて作った特殊な
形状の階段状金網を用いなければならない等、汎用性が
十分ではなかった。
設する方法は、工場等で予め製造された階段状の金網5
2をアンカ53によって法面51に取り付けて施工する
ことができ、現場での作業は容易且つ効率的に行うこと
ができるが、多様な凹凸の存在する法面や傾斜が一定で
ない法面の場合には、既製の形状の金網52を取り付け
ることが不可能となり、現場に対応させて作った特殊な
形状の階段状金網を用いなければならない等、汎用性が
十分ではなかった。
【0008】そこで本発明は、前記の課題を解決し、急
峻で多様な凹凸のある法面にも、簡易な方法で、安定し
た植生基盤材を法面に設置することのできる工法を提案
しようとするものである。
峻で多様な凹凸のある法面にも、簡易な方法で、安定し
た植生基盤材を法面に設置することのできる工法を提案
しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、法面に網体を張設
し、次いで、基端に開口部を有する袋体を前記網体の網
目から前記法面と前記網体との隙間に挿入するととも
に、この袋体を開口部を露出させた状態で前記網体に設
置固定した後、前記開口部から植生基盤材を前記袋体内
に充填して形成した植生基盤に植物を生育させることに
よって、前記課題を解決するための手段とした。
し、次いで、基端に開口部を有する袋体を前記網体の網
目から前記法面と前記網体との隙間に挿入するととも
に、この袋体を開口部を露出させた状態で前記網体に設
置固定した後、前記開口部から植生基盤材を前記袋体内
に充填して形成した植生基盤に植物を生育させることに
よって、前記課題を解決するための手段とした。
【0010】法面に設置した網体に袋体を固定し、袋体
の開口部を鉛直上方に向けることによって、法面上に、
袋体による多数のポケットが形成される。この袋体は網
等、多孔を有する材料で作られており、これに植生基盤
材を充填することにより、植生基盤材が地山と接して安
定した基盤を形成することができる。
の開口部を鉛直上方に向けることによって、法面上に、
袋体による多数のポケットが形成される。この袋体は網
等、多孔を有する材料で作られており、これに植生基盤
材を充填することにより、植生基盤材が地山と接して安
定した基盤を形成することができる。
【0011】そして、この植生基盤内に植物が繁茂する
ことによって、植物の根が袋間を互いに交差したり、地
山に根付いたりして、法面に強固な生育基盤が構築され
るうえ、袋体には開口部があるので、植物の茎や幹の伸
長を妨げられることはなく、しかも、落ち葉などを袋体
の中に取り込んで生育に役立てることもできる。
ことによって、植物の根が袋間を互いに交差したり、地
山に根付いたりして、法面に強固な生育基盤が構築され
るうえ、袋体には開口部があるので、植物の茎や幹の伸
長を妨げられることはなく、しかも、落ち葉などを袋体
の中に取り込んで生育に役立てることもできる。
【0012】また、袋体に予め植生基盤材および苗木等
を植設することによって、現場での工期が短縮されると
ともに、緑化に要する期間も短縮される。
を植設することによって、現場での工期が短縮されると
ともに、緑化に要する期間も短縮される。
【0013】さらに、袋体を断熱材で被覆することによ
って、植生基盤材を凍結融解等から保護することができ
る。
って、植生基盤材を凍結融解等から保護することができ
る。
【0014】さらにまた、袋体の開口部に硬質の環状部
材を取り付けることによって、法面と網体とが接してい
て隙間がほとんどない場所でも、開口部がしっかりと保
持され、袋体が確実に鉛直上方に向かって開放されるの
で、確実に植生基盤材を充填することができ、環状部材
の横断面の一個所に切れ目を設けC字形とすると、植物
の茎や樹木の幹が成長して太くなっても、環状部材によ
って締め付けられることがなくなる。
材を取り付けることによって、法面と網体とが接してい
て隙間がほとんどない場所でも、開口部がしっかりと保
持され、袋体が確実に鉛直上方に向かって開放されるの
で、確実に植生基盤材を充填することができ、環状部材
の横断面の一個所に切れ目を設けC字形とすると、植物
の茎や樹木の幹が成長して太くなっても、環状部材によ
って締め付けられることがなくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
いて説明する。
【0016】先ず、図1に示すように、急峻で凹凸のあ
る法面1に、例えば網目が100mmから200mm程
度の網体2を張設し、複数本のアンカ3を所定の間隔を
あけて法面1に打ち込んで、網体2を固定する。網体2
の材質は、金属或いは合成樹脂等であり、金属製の場合
には、耐食性を考慮して、例えば亜鉛メッキや樹脂加工
等によって表面処理されたものが好ましく、線径は、3
mmから10mm程度のものを用いる。網目の形状は菱
形、正方形、楕円等、どのようなものでもよい。
る法面1に、例えば網目が100mmから200mm程
度の網体2を張設し、複数本のアンカ3を所定の間隔を
あけて法面1に打ち込んで、網体2を固定する。網体2
の材質は、金属或いは合成樹脂等であり、金属製の場合
には、耐食性を考慮して、例えば亜鉛メッキや樹脂加工
等によって表面処理されたものが好ましく、線径は、3
mmから10mm程度のものを用いる。網目の形状は菱
形、正方形、楕円等、どのようなものでもよい。
【0017】アンカ3は、硬質の金属製のものを用い、
網体2と同様の表面処理をされたものが好ましい。ま
た、基端部には、網体2を係止するための係止部31を
設けている。アンカ3を打設する間隔は、法面1の種類
や状態によって異なるが、概ね150cm程度とされ
る。
網体2と同様の表面処理をされたものが好ましい。ま
た、基端部には、網体2を係止するための係止部31を
設けている。アンカ3を打設する間隔は、法面1の種類
や状態によって異なるが、概ね150cm程度とされ
る。
【0018】また、法面1と網体2との間隔を保ちたい
場合には、アンカ3の基端付近の所定位置に止め具32
を固定しておき、止め具32の基端面で網体2を支持す
るようにする。
場合には、アンカ3の基端付近の所定位置に止め具32
を固定しておき、止め具32の基端面で網体2を支持す
るようにする。
【0019】次に、網体2の網目から、柔軟性を有し、
根の伸長を阻害しないために網状の材料で作られた袋体
4を挿入し、図2に示すように、袋体4の基端部と網体
2とを、例えば針金等のような細い線材5で固定する。
袋体4の開口部は、植物の茎や幹の伸長を阻害しないよ
うに、また、落ち葉等を袋体4の中に取り込むことがで
きるように、鉛直上方に向かって開放されるようにす
る。ただし、茎や落ち葉等が通過できるような粗い網目
の網等であれば、上部を覆っても構わない。このように
して、法面1上に、袋体4による多数のポケットが形成
される。
根の伸長を阻害しないために網状の材料で作られた袋体
4を挿入し、図2に示すように、袋体4の基端部と網体
2とを、例えば針金等のような細い線材5で固定する。
袋体4の開口部は、植物の茎や幹の伸長を阻害しないよ
うに、また、落ち葉等を袋体4の中に取り込むことがで
きるように、鉛直上方に向かって開放されるようにす
る。ただし、茎や落ち葉等が通過できるような粗い網目
の網等であれば、上部を覆っても構わない。このように
して、法面1上に、袋体4による多数のポケットが形成
される。
【0020】袋体4は、金属或いは合成樹脂等の網で作
られ、網目は例えば10mm×10mm程度であり、袋
体4の形状が法面1と網体2との距離や法面1の形状等
に合わせて自由に撓むことができるように、線径は0.
5mmから3mm程度で、柔軟性を有するものとする。
また、袋体4には、例えば発砲エチレンシート等による
断熱材6を内装することによって、凍結融解等から植生
基盤材7を保護し、耐候性を向上させることができる。
この場合、断熱材6も、袋体4と同様に柔軟性を有する
ものとし、かつ、根の伸長を阻害しないように、多数の
孔を設ける。
られ、網目は例えば10mm×10mm程度であり、袋
体4の形状が法面1と網体2との距離や法面1の形状等
に合わせて自由に撓むことができるように、線径は0.
5mmから3mm程度で、柔軟性を有するものとする。
また、袋体4には、例えば発砲エチレンシート等による
断熱材6を内装することによって、凍結融解等から植生
基盤材7を保護し、耐候性を向上させることができる。
この場合、断熱材6も、袋体4と同様に柔軟性を有する
ものとし、かつ、根の伸長を阻害しないように、多数の
孔を設ける。
【0021】そして、断熱材6を内装した袋体4の中
に、例えばパーク堆肥と現場発生土を主体とした植生基
盤材7を、油圧ショペル等を用いて投入し、その植生基
盤材7に、各種混合種子を播く。或いは、種子を含んだ
植生基盤材を投入する場合もある。
に、例えばパーク堆肥と現場発生土を主体とした植生基
盤材7を、油圧ショペル等を用いて投入し、その植生基
盤材7に、各種混合種子を播く。或いは、種子を含んだ
植生基盤材を投入する場合もある。
【0022】また、袋体4に予め苗木等を植え込んでお
いたものを設置する方法もあり、この場合は、工期が短
縮できる上に、早期の緑化が実現される。
いたものを設置する方法もあり、この場合は、工期が短
縮できる上に、早期の緑化が実現される。
【0023】袋体4の材料は、植物の根の伸長を阻害し
ないように孔のあいたものなら、例えば不織布や和紙の
ようなものでも構わない。
ないように孔のあいたものなら、例えば不織布や和紙の
ようなものでも構わない。
【0024】このようにして施工された法面において
は、茎や幹が袋体4の開口部を通過して上部へ伸び、落
ち葉が袋体4の中や網体2の上に積もることによって、
植物および落ち葉が法面1を覆い尽くし、網体2や袋体
4、さらには環状部材8や柵9等も外部からは見えなく
なっていく。一方、根は袋体4の網目を通過して地山1
0や他の袋体内に入り込んでいくことによって、地山1
0と植物とが一体化していき、植物同士の間隙も次第に
無くなっていくので、自然状態に近づいていき、緑化工
事が完成するのである。
は、茎や幹が袋体4の開口部を通過して上部へ伸び、落
ち葉が袋体4の中や網体2の上に積もることによって、
植物および落ち葉が法面1を覆い尽くし、網体2や袋体
4、さらには環状部材8や柵9等も外部からは見えなく
なっていく。一方、根は袋体4の網目を通過して地山1
0や他の袋体内に入り込んでいくことによって、地山1
0と植物とが一体化していき、植物同士の間隙も次第に
無くなっていくので、自然状態に近づいていき、緑化工
事が完成するのである。
【0025】また、図4に示すように、法面1の水平方
向に、細長い長方形の網を、その先端を網体2に結合固
定するか、或いはアンカ等によって法面1に取り付け固
定することにより、例えば高さ50cm程度の柵8を形
成すれば、急勾配の法面でも、植生基盤材7や落ち葉等
が法尻方向へ落下することを防ぎ、留めておくことがで
きる。
向に、細長い長方形の網を、その先端を網体2に結合固
定するか、或いはアンカ等によって法面1に取り付け固
定することにより、例えば高さ50cm程度の柵8を形
成すれば、急勾配の法面でも、植生基盤材7や落ち葉等
が法尻方向へ落下することを防ぎ、留めておくことがで
きる。
【0026】図5は本発明の異なる実施の形態を示した
ものであり、図2の構成に加えて、例えば内径が150
mm程度の塩化ビニル管等の環状部材9の先端を網体2
の網目に差し込み、環状部材9の基端に袋体4の開口部
を取り付けたものであり、網体2が法面1に接していて
袋体4を挿入できない個所でも、上部に向かって開口が
確保されるため、確実に植生基盤材7を充填することが
できるようにしたものである。
ものであり、図2の構成に加えて、例えば内径が150
mm程度の塩化ビニル管等の環状部材9の先端を網体2
の網目に差し込み、環状部材9の基端に袋体4の開口部
を取り付けたものであり、網体2が法面1に接していて
袋体4を挿入できない個所でも、上部に向かって開口が
確保されるため、確実に植生基盤材7を充填することが
できるようにしたものである。
【0027】しかも、図6に示すような法面1の傾斜に
沿って斜めに切断した環状部材9を用いて、法面1の低
い方に長い部分、高い方に短い部分となるように設置し
て、環状部材9の基端面を水平または水平に近く保つよ
うにすれば、法面の形状に拘わらず常に袋体4の基端部
に階段部を形成することができるので、植生基盤材7お
よび落ち葉等が流亡するのを防ぐことができる。
沿って斜めに切断した環状部材9を用いて、法面1の低
い方に長い部分、高い方に短い部分となるように設置し
て、環状部材9の基端面を水平または水平に近く保つよ
うにすれば、法面の形状に拘わらず常に袋体4の基端部
に階段部を形成することができるので、植生基盤材7お
よび落ち葉等が流亡するのを防ぐことができる。
【0028】そして、環状部材9の横断面の一部を切り
込み、C字形とすることによって、断面に弾力性が生
じ、樹木が成長したときに環状部材9によって植物の茎
や樹木の幹が拘束されたり締め付けられることがなくな
るのである。
込み、C字形とすることによって、断面に弾力性が生
じ、樹木が成長したときに環状部材9によって植物の茎
や樹木の幹が拘束されたり締め付けられることがなくな
るのである。
【0029】
【実施例】本発明の実施例を説明する。
【0030】急峻で凹凸の激しい岩盤法面に、先ずφ4
mm×130mm×130mmの金網を張設して、φ1
6mm×400mmのアンカを所定の位置へ打設し、金
網を固定した。
mm×130mm×130mmの金網を張設して、φ1
6mm×400mmのアンカを所定の位置へ打設し、金
網を固定した。
【0031】そして、厚さが2mmで多数の通孔を設け
た発砲エチレンシートに網目が10mm×10mmの網
を覆い、開口部に直径150mmの環状部材を取り付け
た袋体を、金網の網目から法面との隙間に挿入して金網
と袋体の基端部とを固定し、袋体によるポケットを多数
設置した。
た発砲エチレンシートに網目が10mm×10mmの網
を覆い、開口部に直径150mmの環状部材を取り付け
た袋体を、金網の網目から法面との隙間に挿入して金網
と袋体の基端部とを固定し、袋体によるポケットを多数
設置した。
【0032】次に、袋体の開口部から、現地発生土にバ
ーク堆肥を配合した植生基盤材を投入して充填し、さら
に植生基盤材に、メドハギ、ヤマハギ、ヤシャブシ、ヤ
マハンノキの種子を配合したものを播種した。
ーク堆肥を配合した植生基盤材を投入して充填し、さら
に植生基盤材に、メドハギ、ヤマハギ、ヤシャブシ、ヤ
マハンノキの種子を配合したものを播種した。
【0033】また、5平方メートルにつき一本の割合で
袋体の中に各種の苗木を植え込み、100平方メートル
につき一本の割合で予めヤマザクラの苗木を生育してお
いた袋体を設置した。
袋体の中に各種の苗木を植え込み、100平方メートル
につき一本の割合で予めヤマザクラの苗木を生育してお
いた袋体を設置した。
【0034】その結果、一年後には播種した種子が30
cm程度に成長した。苗木については、枯れたものは観
察されなかった。
cm程度に成長した。苗木については、枯れたものは観
察されなかった。
【0035】更に、三年後には播種したものが1mから
2mに成長して森林化が進んでいた。この頃になると、
金網や袋体は、落ち葉や植物に覆われて表面から見えな
くなっていた。
2mに成長して森林化が進んでいた。この頃になると、
金網や袋体は、落ち葉や植物に覆われて表面から見えな
くなっていた。
【0036】
【発明の効果】本発明によると、急峻で凹凸のある法面
に、簡易な施工で緑化工事を行うことができる上、法面
の安定した保護が可能である。しかも、この施工は、特
殊な技能や機器類を必要としないので、どこでも、誰に
でも簡単に行うことができる。
に、簡易な施工で緑化工事を行うことができる上、法面
の安定した保護が可能である。しかも、この施工は、特
殊な技能や機器類を必要としないので、どこでも、誰に
でも簡単に行うことができる。
【0037】また、特殊な形状に加工した材料等を使用
することなく、一般的な金網等を用いることができるの
で、きわめて経済的である。
することなく、一般的な金網等を用いることができるの
で、きわめて経済的である。
【0038】更に、袋体は柔軟性を有しているため、法
面と網体との間隔や法面の形状に合わせて個々に対応す
ることができ、汎用性がある。
面と網体との間隔や法面の形状に合わせて個々に対応す
ることができ、汎用性がある。
【0039】そして、本発明の工法によると、植物の茎
や木の幹、および根の伸長を阻害しないため、施工後、
経時とともに自然状態に近い緑化状態に育っていき、自
然景観を損ねることなく十分な緑化を図ることができ
る。
や木の幹、および根の伸長を阻害しないため、施工後、
経時とともに自然状態に近い緑化状態に育っていき、自
然景観を損ねることなく十分な緑化を図ることができ
る。
【図1】本発明の一実施例における一工程を示す概略断
面図である。
面図である。
【図2】図1に続く工程を示す概略断面図である。
【図3】図2の概略正面図の一部である。
【図4】本発明の異なる実施例を示す概略断面図であ
る。
る。
【図5】本発明の更に異なる実施例を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図6】図5に用いる環状部材の斜視図である。
【図7】従来例を示す概略断面図である。
1 法面 2 網体 3 アンカ 4 袋体 7 植生基盤材 41 開口部
Claims (5)
- 【請求項1】 法面に網体を張設し、次いで、基端に開
口部を有する袋体を前記網体の網目から前記法面と前記
網体との隙間に挿入するとともに、この袋体を開口部を
露出させた状態で前記網体に設置固定した後、前記開口
部から植生基盤材を前記袋体内に充填して形成した植生
基盤に植物を生育させることを特徴とする法面の緑化工
法。 - 【請求項2】 法面に網体を張設し、次いで、予め植生
基盤材および苗木を植設した袋体を前記網体の網目から
前記法面と前記網体との隙間に挿入するとともに、この
袋体を前記網体に設置固定し、植物を生育させることを
特徴とする法面の緑化工法。 - 【請求項3】 袋体を断熱材で被覆する請求項1,2い
ずれかに記載の法面の緑化工法。 - 【請求項4】 袋体の開口部に硬質の環状部材を取り付
ける請求項1,2,3いずれかに記載の法面の緑化工
法。 - 【請求項5】 環状部材の横断面の一個所に切れ目を設
けてC字形とした請求項4記載の法面の緑化工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7257004A JPH0978587A (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | 法面の緑化工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7257004A JPH0978587A (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | 法面の緑化工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0978587A true JPH0978587A (ja) | 1997-03-25 |
Family
ID=17300392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7257004A Withdrawn JPH0978587A (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | 法面の緑化工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0978587A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109964695A (zh) * | 2019-04-10 | 2019-07-05 | 中国瑞林工程技术股份有限公司 | 一种强酸重金属矿山采场岩质边坡生态恢复植生长袋结构及制作方法 |
-
1995
- 1995-09-08 JP JP7257004A patent/JPH0978587A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109964695A (zh) * | 2019-04-10 | 2019-07-05 | 中国瑞林工程技术股份有限公司 | 一种强酸重金属矿山采场岩质边坡生态恢复植生长袋结构及制作方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021203 |