JPH0978551A - 親水滑り防止構造物 - Google Patents

親水滑り防止構造物

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JPH0978551A
JPH0978551A JP23275295A JP23275295A JPH0978551A JP H0978551 A JPH0978551 A JP H0978551A JP 23275295 A JP23275295 A JP 23275295A JP 23275295 A JP23275295 A JP 23275295A JP H0978551 A JPH0978551 A JP H0978551A
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JP
Japan
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hydrophilic
slip structure
photocatalyst
hydrophilic anti
photocatalytic function
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Application number
JP23275295A
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English (en)
Inventor
Haruyoshi Yamase
晴義 山瀬
Kenzo Okui
謙三 奥井
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水系への影響が少なく安全性が高く、親
水構造物への水性生物の付着を防止し、それに起因する
滑り易さをおこさない親水滑り防止構造物を提供する。 【解決手段】 水系との境界付近において人が歩行する
ための親水滑り防止構造物であって、光触媒機能を有す
る材料を用いることを特徴とする。光触媒機能を有する
材料を利用する方法としては、光触媒材料を、親水構造
物を構成する材料の表面に担持させる方法及び光触媒材
料16を基材14表面に担持させた積層体18を用いる
方法が挙げられる。光触媒材料16は、二酸化チタン、
酸化亜鉛、セレン化カドミウム、ガリウムヒ素、炭化ケ
イ素及びこれらの混合物から選択されることが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水系の境界付近にお
ける親水滑り防止構造物に関し、詳しくは、水に接して
いる部分に藻類などが付着することを防止し、これに起
因する滑りを防止する安全性の高い親水滑り防止構造物
に関する。
【0002】
【従来の技術】陸地と水系との境界付近において人が歩
行するための親水構造物としては、海岸の護岸における
階段や歩道、河川の護岸における階段や歩道などが一般
的であったが、近年、水に親しむ目的で、河川敷や人工
池、人工の小川などを利用した親水公園が設けられるよ
うになり、水辺や浅瀬を歩行するための親水構造物が多
く設けられるようになった。これらの親水構造物は、つ
ねに水に接しているために表面に生物膜や藻類などの水
性生物が付着しやすく、経時的に滑り易くなって危険で
あるという問題点があった。滑りを防止するために表面
に凹凸を設ける試みもなされているが、いずれの形状で
あっても表面への水性生物の付着が防止されるものでは
なく、滑りは改善されず、むしろ、転倒した場合、凹凸
によって怪我をするなどの危険が増すおそれもあった。
一方、殺生物剤や忌避剤を用いて水性生物の付着を防止
する方法は、水系に影響を及ぼす虞があり、また、メン
テナンスが煩雑である、などの欠点から採用されていな
い。即ち、親水構造物の滑り防止に対する有効な解決策
は見出されていないのが現状であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の如く本発明の目
的は、水系への影響が少なく安全性が高く、親水構造物
への水性生物の付着を防止し、それに起因する滑り易さ
をおこさない親水滑り防止構造物を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明等は鋭意検討の結
果、光触媒機能を有する材料を利用することによって、
本発明の前記課題を解決し得ることを見出し、本発明を
完成した。
【0005】即ち、本発明の親水滑り防止構造物は、水
系との境界付近において人が歩行するための親水滑り防
止構造物であって、光触媒機能を有する材料を用いるこ
とを特徴とする。
【0006】この光触媒機能を有する材料を利用する方
法としては、前記光触媒機能を有する材料を、該親水滑
り防止構造物を構成する材料の表面に担持させる方法、
及び、前記光触媒機能を有する材料を基材表面に担持さ
せた積層体を用いる方法が挙げられる。
【0007】これらの親水滑り防止構造物は、歩道、岸
壁、梯子、階段、人工池などに適用され、これらを構成
する材料としては、金属、セラミック、コンクリート、
石材から選択されることが好ましい。
【0008】また、前記光触媒機能を有する材料が、二
酸化チタン、酸化亜鉛、セレン化カドミウム、ガリウム
ヒ素、炭化ケイ素及びこれらの混合物から選択されるこ
とを特徴とするものである。
【0009】光触媒機能とは、例えば、二酸化チタン、
酸化亜鉛、セレン化カドミウム、ガリウムヒ素、炭化ケ
イ素等の材料にそのバンドギャップ以上のエネルギーを
持つ光を照射すると、その表面上に正孔・電子対が生成
する現象を指す。
【0010】図1は、光触媒の原理をしめすモデル概念
図である。光エネルギーにより生じた正孔10は、水と
接することにより下記の反応を生じる。
【0011】H2 O+h+ →・OH また、電子12が空気と接することにより下記の反応を
生じる。
【0012】O2 +e- →・O2 - ここで発生した・OH(水酸ラジカル)及び・O
2 - (活性酸素:スーパーオキサイドイオン)はオゾン
以上の強い酸化作用を有している。この活性酸素は強い
殺菌力を有しており、微生物の細胞膜を破壊する作用を
発現する。この働きは活性酸素の寿命が非常に短いこと
から光触媒の表面のみでおこり、表面から離れた部位に
は影響を及ぼすことはない。
【0013】これらの光触媒半導体のうち、前記に例示
した二酸化チタン、酸化亜鉛、セレン化カドミウム、ガ
リウムヒ素、炭化ケイ素等は可視光によって光触媒機能
を発現することが知られている。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の親水滑り防止構造物を構
成する材料としては、特に制限はないが、光触媒機能を
有する材料の酸化力の影響を受けないものである必要が
あり、例えば、金属、セラミック、コンクリート、石材
などが好ましく用いられる。
【0015】また、光触媒機能を有する材料(以下適
宜、光触媒材料と称する)としては、二酸化チタン(Ti
O2)、酸化亜鉛(ZnO )、セレン化カドミウム(CdS
e)、ガリウムヒ素(GaAs)、炭化ケイ素(SiO )、硫
化カドミウム(CdS )、二硫化モリブデン(MoS2)、酸
化第二鉄(Fe2O3 )、酸化第二インジウム(In2O3 )、
酸化カドミウム(CdO )、三酸化タングステン(WO3
など、所謂光触媒半導体と称される材料はすべて使用す
ることができるが、太陽光などの自然光で光触媒機能を
発現する二酸化チタン、酸化亜鉛、セレン化カドミウ
ム、ガリウムヒ素、炭化ケイ素などが好ましく用いられ
る。これらは、1種を用いても、その光触媒機能を損な
わない限りにおいて、2種以上を混合して用いても、こ
れらを主材とする合金として用いてもよい。
【0016】なかでも、水に不溶であり、化粧品や歯磨
きの材料としても用いられる二酸化チタンは、安全性が
確認されており、さらに、バンドギャップが3eVであ
り、400nm以下の波長の光、即ち、太陽光で励起さ
れ光触媒機能を発現するため、特に好ましい。
【0017】親水滑り防止構造物を構成する材料の表面
に光触媒材料を担持させる方法としては特に制限はない
が、ゾル−ゲル法により構成材料の表面に光触媒材料を
塗布する方法、二酸化チタン光触媒をスプレーコート
し、これを焼成することにりコーティングする方法など
が一般的である。
【0018】この光触媒材料は、親水滑り防止構造物表
面に直接担持させてもよく、また、金属板、セラミック
パネル、コンクリートパネルなどの表面に光触媒材料を
担持させた積層体パネルを取りつけて用いてもよい。図
2は、基材パネル14の表面に酸化チタン(光触媒材
料)16を担持させた光触媒材料担持(積層体)パネル
18の概略断面図である。このような光触媒材料積層体
パネル18は、親水滑り防止構造物表面にボルト止め、
モルタル接着、接着剤による接着など公知の方法で固定
して適用することができる。
【0019】光触媒材料を用いる親水滑り防止構造物と
しては護岸の階段、水しぶきがかかる海岸や河川敷の歩
道、プールサイド、水槽やプールに取りつける梯子、人
工池や人工河川の底部、側面、親水性護岸の石積みに用
いられる石などが好ましく挙げられる。
【0020】光触媒材料は酸化作用により強い殺菌力を
有しており、微生物の細胞膜を破壊する作用を発現す
る。このため、光触媒材料に付着した水性生物の種子や
幼生体は生長を阻害され、藻や海草などの成長体も、光
触媒材料に接する部分の細胞膜が破壊され、表面に付着
することはない。このため、効果的に水性生物の付着が
防止される。また、この働きは活性酸素の寿命が非常に
短いことから光触媒の表面のみでおこり、表面から離れ
た部位には影響を及ぼすことはなく、水系への影響が極
めて少ない。
【0021】さらに、前記した如き、太陽光のような自
然光で光触媒機能を発現する材料を選択すれば、人為的
な光エネルギーの供給も不要である。光触媒機能の活性
は低下しにくく、自然光を利用することができるため、
長期間メンテナンスを行うことなく効果が持続するとい
う利点を有する。
【0022】
【実施例】
(実施例1)海岸の護岸に設けられた階段20のコンク
リート表面に、図3に示すように二酸化チタン16をゾ
ル−ゲル法により膜厚0.7μmとなるように適用し
た。階段20の上端部は陸上にあり、下端部は海中に浸
漬されており、潮の干満によって水位が変化し、階段2
0のコンクリート表面の水没している位置も変化する。
【0023】施工3カ月後に観察したところ、酸化チタ
ン16を担持した階段20のコンクリート表面に藻類の
発生は殆ど認められず、滑りやすさを防止しうることが
確認された。 (実施例2)海岸の護岸に設けられた階段20のステッ
プ22の部分に、図4に示すようにコンクリート表面に
二酸化チタン16をゾル−ゲル法により膜厚0.7μm
となるように適用したコンクリートパネル(積層体)1
8をボルトで固定した。
【0024】施工3カ月後に観察したところ、二酸化チ
タン16を担持したコンクリートパネル18表面には藻
類の発生は殆ど認められず、滑りやすさを防止しうるこ
とが確認された。一方、パネル18の固定されていない
階段の側面部分24には藻類の発生がみられ、表面がヌ
ルヌルしているのが観察された。 (実施例3)図5に示すように金属製の梯子26の表面
に、二酸化チタン16をゾル−ゲル法により膜厚0.4
μmとなるように適用し、プールに取りつけた。金属製
の梯子26の上端部はプールサイドのコンクリートに取
りつけられ、下端部は水中に浸漬されている。
【0025】施工3カ月後に観察したところ、二酸化チ
タン16を担持した金属製の梯子26は全体的に表面に
ヌルヌルした感触の発生は殆ど認められず、滑りやすさ
を防止しうることが確認された。 (比較例1)実施例3と同様のプールに取りつけた金属
製の梯子(光触媒材料を適用しないもの)を施工3カ月
後に観察したところ、水中に配置された部分及び水面付
近の表面に生物膜様のものが付着し、ヌルヌルした感触
が発生して滑りやすくなっていることが確認された。 (実施例4)人工河川の親水性護岸において、水に接し
ている部分に配置される石積み用の石28の表面に、二
酸化チタン16をゾル−ゲル法により膜厚0.7μmと
なるように適用し、図6に示すように配置した。
【0026】施工3カ月後に観察したところ、表面にヌ
ルヌルした感触の発生は殆ど認められず、石積みの上を
歩行する際の滑りやすさが防止されたことが確認され
た。
【0027】
【発明の効果】本発明の親水滑り防止構造物は前記構成
としたので、水系への影響が少なく安全性が高く、親水
構造物への水性生物の付着を防止して水性生物に起因す
る親水構造物表面の滑り易さを防止し得るという優れた
効果を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】光触媒の原理をしめすモデル概念図である。
【図2】光触媒材料を基材表面に担持させたパネルの概
略断面図である。
【図3】実施例1の光触媒材料を表面に担持させた護岸
の階段の斜視図である。
【図4】実施例2の光触媒材料担持パネルをステップに
取りつけた護岸の階段の斜視図である。
【図5】実施例3の光触媒材料を表面に担持させたプー
ルの梯子の斜視図である。
【図6】実施例4の光触媒材料を表面に担持させた石を
配置した親水性護岸の石積みの斜視図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水系との境界付近において人が歩行する
    ための親水滑り防止構造物であって、光触媒機能を有す
    る材料を用いることを特徴とする親水滑り防止構造物。
  2. 【請求項2】 前記光触媒機能を有する材料を、該親水
    滑り防止構造物を構成する材料の表面に担持させたこと
    を特徴とする請求項1記載の親水滑り防止構造物。
  3. 【請求項3】 前記光触媒機能を有する材料を基材表面
    に担持させた積層体を用いること特徴とする請求項1記
    載の親水滑り防止構造物。
  4. 【請求項4】 前記親水滑り防止構造物が、歩道、岸
    壁、梯子、階段、人工池のいずれかに適用されることを
    特徴とする請求項1乃至3記載の親水滑り防止構造物。
  5. 【請求項5】 前記親水滑り防止構造物を構成する材料
    が、金属、セラミック、コンクリート、石材から選択さ
    れることを特徴とする請求項1乃至3記載の親水滑り防
    止構造物。
  6. 【請求項6】 前記光触媒機能を有する材料が、二酸化
    チタン、酸化亜鉛、セレン化カドミウム、ガリウムヒ
    素、炭化ケイ素及びこれらの混合物から選択されること
    を特徴とする請求項1乃至3記載の親水滑り防止構造
    物。
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